酒野夢蔵さんが投稿した料理屋 植むら(兵庫/三宮)の口コミ詳細

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酒野夢蔵の酒場放浪記

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料理屋 植むら三宮(神戸市営)、三ノ宮(JR)、三宮(神戸新交通)/日本料理

1

  • 昼の点数:4.6

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.6
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2015/08 訪問

  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.6
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

全てにおいて ご主人の並々ならぬこだわりを感じる日本料理 植むら

今回は憧れの「植むら」さんに伺います。

店主は植村良輔さん。
1976年生まれで,東京の「赤坂浅田」などで修行された後,
2007年06月に 「植むら」をオープンしています。
北野坂のペンシルビル4Fにある11席のカウンター割烹です。

2007年に独立30歳で独立というのは,
日本料理の料理人としてはかなり早い方だと思います。
訪れてびっくりしたのは,ピカピカに磨き上げられたダクト。
美味しい料理を出す店は、厨房の隅々まで美しいものですね。

随所に見られるこだわりはすごいものがありました。
檜の一枚カウンターにも惚れ惚れします。
コースターやマットは「澤帆布製」で別注もの。
器は信楽焼 雲井窯の作者の一点ものです。
その包丁も鞘が輪島塗り。
これだけでも心地よいサプライズが楽しめます。

料理人さんたちはみんな丸刈りで,
凛とした立ち振る舞いは伝統的な雰囲気を醸し出しています。
お昼のコースは7,000円一本のみで,12時一斉スタートです。

・車海老と湯葉 モロヘイヤすりながし
夏らしさを感じる一品でした。
蒸し暑いこの日にバッチリですね~!

・厚焼き玉子,山形産ダダ茶豆、淡路産テングサのところてん
山形産ダダ茶豆はひとあじ違いますし,
淡路産テングサのところてんも美味しいですね。
ここの看板メニューの厚焼き玉子。
フードプロセッサーで魚介のすり身と卵液をしっかり混ぜてなめらかな生地を作り,
コンベクションオーブンで焼きあげています。
厚焼き玉子用の木枠も特注です

・南瓜胡麻餅と胡麻豆腐の椀 金針菜と木の芽
こちらのお椀はとてもいいと思いますし,ウマいと感じました。
吸い地は淡いのですが,滋味深いですし,奥深いです。
壺中庵さんや桜田さんとまでとは言いませんが,
今後はもう一段レベルアップしていく,
そんな印象でした。

・伝助あなご焼き霜
伝助穴子といえば,大きすぎてハズレが多いのも事実です。
胡麻ポン酢に本わさびを全部溶かししてくださいには
びっくりしましたが,なんて絶妙なのでしょう。
この特製ごまポン酢の味,穴子との組み合わせは
植むらさんでだけしか食べられないでしょう。

・宮城産もどり鰹造り藁焼き風味
藁焼きなのですが,燻製にしたかのような味わいがあります。

・焼きぎんなん

・明石タコと小芋煮とオクラ
八方地の出汁で旬の小芋やオクラを冷製にしています。
こういうのは経験がありませんが,これも文句ありません。

・ゆりね饅頭そぼろ入り

・香川産合鴨農法自然米
店主は素材によって8種類の塩を使い分けるなど,
“塩”にこだわっています。
鮎用は,土佐の天日塩で塩分が強めとの話です。
信楽焼土鍋で炊き上げられた「讃岐 合鴨米」もこだわりの一品でした。
香川産 合鴨農法で育てられたお米です。
ごはん用のお塩 をパラパラとかけて,
お塩がなじんだところで食すると絶妙でした。

・長野県天竜川産天然鮎
最初は大きな瓶に生きていた天竜川の天然鮎を見せてくれます。
一斉スタート時より焼き始めるのです。
天然アユは焼く前は大きいのですが,
提供されるときは普通の大きさに感じました。
1時間は焼いていたと思います。
これだけ丁寧に,かつ大切に焼かれた鮎です。
これは初めての経験でした。
団扇で煽ったり,木箱で火の温度を調整したり
鮎の頭はカリッと,身はふっくらとしています。
そして尻尾の方は干物的でした。
こういう焼き方には驚きでした。

・鱧照り焼き

・桃と寒天のスープ

スチームコンベクションオーブンを最大活用しています。
下ごしらえはほぼ蒸し煮なのでスチームで,
営業中は器などを温めています。
煮物を鍋で再加熱すると形崩れしますが,
ホットエアーなら適温に温められて形もキレイですね。

メインの調理はお客の目の前で見ることができます。
そして,しっかりした腕を持っています。
意外と印象に残ったのが造りやたたきなど,地味な皿でした。
一目には表れないところにしっかりとした仕事をされているのに好印象です。
総量的には多くはありませんが,多皿なので満腹感もそこそこあります。
店主は年配の顧客を満足させるべく,努力を重ねられていることがわかります。

料理(食材,料理法,見せ方),器,空間,サービスなど,
全てにご主人の並々ならぬこだわりを感じるお店です。
盛り付けや器,食材にこだわった料理に感激しました。
植村さんの仕事に対する情熱はスゴイと思います。

カウンター割烹の醍醐味は,出汁の香りや,焼き物の音,
揚げ物が揚がる音,土鍋炊きのご飯が炊き上がる湯気を感じることだと思います。
味はもとより,目で見るもの,耳で聞くもの,五感で感じるすべてがごちそうとなる。
コースの始まりから終わりまでの緩急のつけ方や演出もいいですし,
季節感あふれる料理の確かな仕事ぶり。
お酒の勧め方,料理を出す間合いなど,すべてに気を配りながら,
お客を自分の料理の世界へぐっと引き込む。
料理は食材を生かしてシンプルにしていることだろうか。

サービスも高いレベルだと思います。
お客様の前で,料理を作るのでしぐさやたち振る舞いにも気を使っておられます。
それは、席に着いた時のおしぼりからも伝わってきます。
これらは店主である植村良輔氏の料理に対する熱意と
お客様一人一人に対する「おもてなし」の心が,
具現化したものだと言えるでしょう。
全体的には,非常に満足度の高いお店だと思います。
和食は京都だけでないと感じました。

神戸を訪れた際は日本料理の好きな方でしたら,
いずれも立ち寄って頂きたいと思います。
人気店ですので,事前に要予約です。

  • 車海老と湯葉 モロヘイヤすりながし

  • 厚焼き玉子,山形産ダダ茶豆、淡路産テングサのところてん

  • 南瓜胡麻餅と胡麻豆腐の椀 金針菜と木の芽

  • 伝助あなご焼き霜

  • 南瓜胡麻餅と胡麻豆腐の椀 金針菜と木の芽

  • 宮城産もどり鰹造り藁焼き風味

  • ぎんなん

  • 明石タコと小芋煮とオクラ

  • ゆりね饅頭そぼろ入り

  • 香川産合鴨農法自然米

  • 長野県天竜川産天然鮎

  • 長野県天竜川産天然鮎

  • 鱧照り焼き

  • 桃と寒天のスープ

  • 土佐久礼

  • 能勢ジンジャーエール

2015/08/29 更新

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