2回
2022/01 訪問
麻布十番 NUAGE ET VENT | 今日もごちそうさま!!
麻布十番に昨年11月オープンした「雲」と「風」という名の隠れ家レストランへ
雲のように自由な発想で風のように移り変わり速い現代社会の中で常に新しい要素を料理に取り込んでいくんだそう
お店はカウンター8席のみ17時30分と20時30分の二部制で一斉スタートになってます
提供される料理カテゴリーは「WA-ART FUSION」と名付けられた新しい和食のスタイル
和の厳選食材と調理法・アーティスティックなデザインと盛り付け・世界各国のフュージョンスタイルという新しい形に期待満載
さあ味覚だけでなく五感で楽しむコースの幕開け・カーテンが開くと同時に劇場がオープンしますよぉ
せっかくなのでドリンクはペアリングで・まずはアンリジローMV15シャンパーニュで乾杯
「目覚めのしずく」
無農薬の野菜を使用したオーガニックジュースには林檎で飲みやすい味わいで消化酵素の生姜が入って食前にお腹を整えましょう
能登野菜のピクルス
お寿司のガリみたいなイメージでお口直し・ちなみに何回でもお替わりできますよ
「50年熟成シェリービネガーと苺のリゾット フォアグラを添えて」
炊き込みご飯が完成した状態がこちら
茶懐石のしきたりに倣いお米料理をコース内で3度も登場するんですよ
通常は締めに出てくる炊き込みご飯をリゾットに仕立て・トロけるフォアグラの濃厚な味わいに黒トリュフの香りと花穂紫蘇で爽やかに
ペアリングは日本酒で富山県の満寿泉
日本酒には見えない色合いの貴醸酒・オーク樽での熟成でハチミツの甘いニュアンスが強まってフォアグラにもピッタリだよね
「北海道産生雲丹の白人参のゼリー寄せ」
石川県能登産の白人参のピューレに獺祭でマリネした赤海老と生雲丹の磯の味わいに和出汁のジュレそして半年寝かせた九州産の本枯れ節
九谷焼きの素敵な器の中で色々な味わいが複雑に交わる素晴らしい逸品
合わせたのはブルゴーニュの白ワイン
黄金色に輝くコルトン・シャルルマーニュは流石のグランクリュの味わいでミネラル感もあり芳醇で華やかなシャルドネ100%
「北海道羅臼産無洗白子の天丼」
旨味たっぷり濃厚な白子に大葉の香りを合わせ白玉粉の衣を纏わせたグルテンフリーの天丼は雑穀米と共にひと口でパクッと贅沢に
白子には三重県高砂の大吟醸を
而今と同じ蔵が作る高砂は山田錦を使う食中酒をコンセプトにした日本酒なんだそう
続いての料理に使う京鴨肉をひと口
しっとり濃厚な味わいの鴨肉旨い・ちなみに照明は美術館で使う照度だそうでお皿にスポットライトが当たっているようなんです
鴨肉にはブルゴーニュの赤ワイン
ミシェル・グロが作るヴォーヌロマネプルミエクリュオーブリュレは熟成香のあるエレガントな味わい
「銀座ダック」
北京ダックを和食材で再構築した京鴨ムネ肉はこんなパッケージに入って登場するんです
熟成ドライエイジング3週間かけ皮目のサクッとした食感とジューシーな京鴨いいね
自家製甜麺醤には青森県産の黒にんにくを少量使用して甘味だけでなく苦みや酸味を演出しているスペシャリテ
いやぁ新しい和食スタイルの品々に驚きの連続・ワインのペアリングもめっちゃ完璧でワクワクが止まらないコースはまだまだ続きます
続いての和をベースにしたアートフュージョンの料理は「明石焼き黒トリュフ」
朝どれ名古屋コウチンの玉子と旬のフランス・ペリゴール地方の黒トリュフを合わせた逸品
確かにタコも入って明石焼きなんだけど黒トリュフの香りや濃厚な卵と繊細な合わせた出汁との組み合わせで全く別次元のスタイルに
明石焼きにはシャンパーニュ
エグリ・ウーリエのシャンパーニュはピノノワール70%シャルドネ30%のバランス
泡ではなく元々のブドウの味わいを敢えて感じるようなグラスで楽しみましょう
「フカヒレのパータブリック包み揚げ」
すっぽん出汁で煮込んだフカヒレを磯の香りを感じるイカスミの春巻きの皮で包み長崎県産カラスミが彩りを
フカヒレは姿煮やスープで食感を中心にしか味わったことがないのでこの出汁の濃厚な味わいを含んだフカヒレには感動です
フカヒレにはイタリアのオレンジワインを
皮のタンニンの渋味を感じるオレンジワインはヴェネツィアのグラヴネル
「南魚沼産八色椎茸の七輪焼き」
シンプルだからこそシェフの自信が溢れる肉厚でめっちゃジューシーな八色椎茸を炭火で焼いた逸品はゴルゴンゾーラのソースも好相性
香りが高い発酵椎茸のポタージュスープは椎茸・水・塩しか使ってないのにめっちゃ濃厚でびっくり
八色椎茸にはポタージュがあるからペアリングないのですが希望すればもちろん用意して頂けるんです
兵庫県東条産特A地区の山田錦を使った義侠慶(よろこび)と言う希少な純米大吟醸を出すなんて抜かりありませんなぁ
「お肉をおいしく食べるためのグラニテ」
消化酵素の入ったパイナップルのグラニテを自家製アロマの香りと共にいただいてリセットね
「プルマイベリコの炭火焼」
天使の羽と呼ばれるスペイン産イベリコ豚の希少部位「プルマ」は肩から首にかけての背中の位置する部位
牛肉を連想するような豊かな旨味があって食感もとても柔らかく・雲丹のクリーミーさとマディラ酒と黒トリュフのペレグリーノソースで堪能
合わせた赤ワインは年間3000本の希少ワイン
オーパスワンの作り手が独立して造る貴重で高級なカリフォルニアワイン・私のような素人がいただいてよいのでしょうか
「虎河豚白子麻婆」金井さんの「小松姫」とともに
虎河豚の白子と北海道の2種類の昆布を出汁をベースにした和の白出汁麻婆豆腐なんです
「小松姫」は群馬県の金井さんが育てている雪解け水を使って育てたお米なんだそう
クリーミーな虎河豚の白子と無添加紀州ブドウ山椒七味の和スパイスと共に美味しいご飯を食べてニンマリ日本人でよかったと幸せ気分
すっぽんのしぐれ煮とじゃこ
こんな素敵なアイテムも登場してご飯はもちろん完食・もっと食べられたかも
デザートからは2008年の世界大会で第二位を獲得しているパティシエさんが登場です
「カヌレアイスと苺」はこんな形で登場するから想像を超えたというかお皿も含めてもはやアートな領域のデザート
メレンゲの下にはシェリー酒を発酵してスパイスなどを漬け込んだ苺の漬物とカヌレの原形はない芳醇なカヌレアイスが隠れてますよ
「わらび餅ショコラキャラメル」
クーベルチュール「マラカイボ」使用した滑らかな食感とトロけるような口溶けのわらび餅が真ん中に
風味豊かなイタリア産マスカルポーネクリームにオレンジピールやキャラメルソースに「トゥラカラム」と一言では言い尽くせない一皿
オリジナルブレンドコーヒー
このカップ&ソーサーもそうだけど拘りが詰まったお皿や器にも注目すると楽しいんです
「最中フォアグラといちぢく」
最後のプチフールは和の小菓子最中・フォアグラをムースリーヌに仕上げて白イチジクと共に
シェフは「銀座レカン」や「ジュエルロブション」など国内のフレンチの名店や渡米しての経験など凄腕なんです
アーティスティックなアプローチが楽しい他ではない出会えないイノベーティブフュージョンな料理は確かに新ジャンルの和食
ペアリングも秀逸でバリエーション豊か・サービスはもちろん素晴らしく・内装センスも抜群で心地よく・あっという間に予約困難になるね
↑シェフのお姿カッコよいので思わずパシャ
ごちそうさま
2022/01/27 更新
麻布十番駅から徒歩すぐのこちらへ約2年半ぶりに再訪・店名が以前のNUAGE ET VENTから昨年12月変更になったそうです
今回は季節で変わる11月のコースにワインのペアリングをお願いして伺いましたよ
今回いただくメニューはこちら
シェフ自らが描いたイラストがまた素敵・以前よりお客様のリクエストに寄り添いシェフの遊び心も感じられる構成になってるみたい
店内の雰囲気は変わらずゴージャスで素敵な空間・1階のU字カウンター8席以外に個室もあるんだそう
自然をイメージした店内はどこを切り取っても絵になって・シェフがオープンキッチンで調理するライブ感あって楽しいんです
乾杯はシャンパーニュ
マリー・ドゥメの泡は綺麗な黄金色も美しく・ピノノワール100%のピュアな果実味にミネラル感もある上品な味わい
季節のお出汁からコースがスタート
11月6日に解禁になったばかりの兵庫県産せいこ蟹の殻からとった昆布ベースの出汁はお上品で優しい甘味でしっかり蟹を感じますね
続いて早速せいこ蟹が登場
今年初めてのせいこ蟹は海の情景を感じるプレゼンテーションで・獺祭と出汁醤油を使った蟹の解し身に外子もたっぷり
蟹に隠れて白人参のピューレ・赤酢のゼリーにラディッシュと穂紫蘇を一緒にスプーンで口へ運んだらニンマリが止まりません
ペアリングは福島県飛露喜の純米大吟醸
せいこ蟹は外子もあるので口に含んで流すようなイメージで・ワインだとちょっとエグ味が出るからやっぱり蟹には日本酒だよね
白トリュフ 根セロリ 雲丹
イタリア・アルバ地方の高級食材の白トリュフをふんだんに削っていただいて香りに悶絶・根セロリのピューレに雲丹のサバイヨンソース
ピューレは根セロリの食感を残しているのでリゾット感覚・ブリオッシュのトーストにのっけて頬張ればもう気絶しそうです
白ワインはカリフォルニアのシャルドネ
ふくよかで甘味もあって口当たりは飲みやすく・樽の味が後から追っかけてくる味わいで白トリュフに負けてませんね
天恵姑椎茸 ブルーチーズ
徳島県のブランド椎茸はリピーターも多い逸品だそうで・炭火で焼いた椎茸は肉厚で歯応えしっかり旨味もたっぷり・熱々なので気をつけて
合わせたのはフランス赤ワイン
旨味たっぷりな天恵姑椎茸にブルーチーズや24ヶ月熟成のイベリコ豚や中国のマザーソルトを合わせながら赤ワインをゴクリ
飛騨牛 トリュフ 牛蒡 すき焼き
イチボに自家製スパイスそして牛蒡のムースと黒トリュフ・卵黄を割りながらすき焼き風に飛騨牛にディップしながら・特注皿も流石すぎます
お肉のベアリングはもちろん赤ワイン
なかなか飲むことできない2012年ヴィンテージのブルゴーニュは熟成感に包まれて・言葉では語れないくらい高級な味わいに感動です
フカヒレ 鼈出汁 小松姫
ヨシキリザメのフカヒレは片面だけ焼いていて・昆布を使った自家製すっぽん出汁に青唐辛子と大山鶏で仕上げてます
たっぷり入ったフカヒレに内子や銀杏も一緒にいただいて・最後に少しソースを残して小松姫の炊き立てご飯を投入してリゾット風に
最初から最後まで素晴らしいと美味しいしか言っていないかも・以前のコースより品数は減ったそうですが満足感は前回以上だよなぁ
フカヒレにはカクテルを
イメージは紹興酒だそうですがヘネシーのブランデーに南オーストラリアの甘口ハニーミードを合わせ香り豊かで飲み口柔らかい味わいに
デザートは2品ありますよ
メレンゲをイメージした有田焼のお皿に金木犀の自家製シロップに杏仁アイスと柿・赤酢のソースが彩りのアクセントになってアートのよう
メロ吉 ヨーグルト
余命3日間と言う可愛らしいシェフお手製メロ吉くんがこの後に登場して場を盛り上げてくれます
そのメロ吉くんが最後の仕上げを
体に良いメロンの赤身にヨーグルト・メロン100%果汁が注がれて最後の一品が完成です
これだけの豪華食材を使ってペアリングでコスパ高すぎ・料理は以前より更に独創性も進化していて素晴らしすぎるディナータイムでしたー
ごちそうさま