36回
2025/11 訪問
錦秋 亥の子 炉切り
11月は1日の訪問となりました。
錦秋の11月、茶事では炉切りや口切りなど、新年にあたるめでたい月。亥の月、最初の亥の日、亥の刻に亥の子餅を食べ、無病息災、子孫繁栄などを祝う亥の子の風習。
これらを随所に表現しての、いつもどおり華やかな献立でした。本日は娘も来られ3人。お酒もちょうど新酒が出たところで、おいしく楽しく飲みながら堪能しました。
定番の加減酢ジュレがけの前菜、細く切ったホッキ美味しかった。ホタテの昆布締めも先月と組み合わせは同じですが、すだちたっぷりの酸味とワサビを利かせた味がインパクトあってすごく良かった。毛蟹・枝豆・鮟肝・ご飯のバランスも素晴らしい。全部全部美味しくて、お酒が進みます。
以下献立詳細。●料理、<>器、☆お酒(おまかせ)
【玉露】●宇治香園の玉龍
☆ 鳳凰美田 初しぼり 純米吟醸
☆ 八海さんのピルスナー(娘)
【前菜】<鶴の中皿 手前に杉板絵馬に亥猪包を模した飾り>
● 伊勢海老 ホッキ 玉子豆腐にウニ 加減酢ジュレ 金箔 穂紫蘇 紅たで
茶事の新年にあたるので、おめでたい器に金箔もあしらって華やかに。亥緒包を模して、無病息災などともに火除けも願います。
ホッキが細く切ってあり、とても食べやすいし、味を濃く感じます。
☆ HEAVEN SAKE by 七賢 レーベルアズール 2合
はじめて頂きました。世界的に有名なシャンパーニュのセラーマスター、レジス・カミュ氏によるアッサンブラージュ(ブレンド)によるお酒。とにかくおしゃれ。
【お椀】<桐文の黒塗り碗>
● 瀬戸内の鯛(葛うちして素揚げ) 松茸(宮城、雲南省) 車麩 柚子皮
皮目を炙ってから(だと思います)軽く素揚げした鯛が、とっても香ばしいし、少量の油が加わって旨味があがります。ここに松茸、おいしくないわけがありません。車麩も別に少し濃いめのお出汁で煮たものを合わせています。
いつもの吸い地ですが、少し昆布が前面に出ます。篠原さんに聞くと、お水を変えたせいだそうです。先月、少し鮪節を強く感じたことも聞いてみると、そのとおり。お店のみなさんも、お水が同じだと秋になるにつれ、鮪節が強く感じるようになるのだとか(その理屈は理解できませんでしたが)。こちらで、美味しいものたくさん頂いたおかげで、味覚もあがったかも。嬉しい。
【八寸】<脚付きの盆 リンドウ・南京ハゼなどの残花 盆いっぱいの色づいた葉 結界の青竹>
仕立てがまさに錦秋。茶事で結界を新しい青竹に替えるイメージも盛って。
<雲錦文、のし結び型の蓋物>
● 小芋の煮物
<コバルトブルーの菊花型小皿>
● クリームチーズの鰹粉まぶし
● スッポンの煮凝り
● ほうれんそう・春菊・しめじのお浸し
● 庄内麩の蒲焼
<六角小鉢>
● 飛騨牛のタルタル パプリカ 酢蓮
<柿型の蓋物>
● 柿なます オニオンスライス
<ぶりぶりの蓋物>
● ジーマミ豆腐
<オールドバカラのショットグラス>
● ホタテの昆布締め 岩茸 山芋 穂紫蘇 (たっぷりのすだちにワサビでアクセント付け)
<青磁の豆皿> 後から
● 子持ち昆布のフライ
● 海老挟みトースト ハトシ風(上記食べ終わったところへ)
中身の配合はいつも微妙に違うそう。
<黄瀬戸の豆皿> 後から
● 栗の渋皮煮 菊花餡かけ
☆ 越後で候 八海山 青ラベル しぼりたて原酒 2合
【お凌ぎ】<絵唐津の深鉢>
● 北海道の毛蟹 枝豆 鮟肝 ご飯
【煮物/焼物】<唐津?の5寸皿>
● ブリ大根 九条ネギ
すっごく上品な鰤大根。ブリは味噌(西京味噌)幽庵焼きに、別に炊いた大根を合わせ、九条ネギを添えて。
☆ 惣誉 しぼりたて生原酒
【揚物】<玉兎文の染付7寸皿>
● スッポンの唐揚げ
そうとう味付けを変えて、フライドチキンを狙ったそうです。「しのチキ」と呼んでほしいと。でも「しのスポ」かも。
【フォアグラ最中】
● 最中 フォアグラ あんぽ柿
☆ 満寿泉 オーク樽熟成貴醸酒
最中のペアリング、柿になるとやっぱりこれなんですね。
【鍋】<稜花型の浅鉢>
● 近江鴨 鴨丸 熊肉 豆腐 青梗菜 黒胡椒
鴨の焼き加減が最高。鴨も熊もで、冬に向かってきたなあ、という感じ。
【食事】
● 松茸ご飯
● スッポン出汁の卵雑炊 角切り白ネギ
● 白菜重ね漬け
【甘味】<三つ足扇形 染付皿 栗の葉>
● 栗の葛焼き
また、来月楽しみに伺います。
玉露 茶葉もおいしく頂けます
酒碗 左の萩焼、気に入ったので今月も
これは娘のチョイス
エルメスのおちょこ!
お水の器が変わりました このほうが最後までタンパク質の味移りを気にせず飲めるとか そこまではよくわからない
亥猪包を模した飾り
左:伊勢海老 右:ホッキ 奥:玉子豆腐にウニ
おしゃっれなお酒
素揚げした鯛が最高
美しい まさに錦秋
残花 というそうです
柿なますにオニオンスライスがプラスされてます
飛騨牛のタルタル
ホタテの昆布締め すだちたっぷりの酸味とワサビのピリ辛が美味しい
ジーマミ豆腐 島袋さんが残したレシピ
子持ち昆布のフライ 大好き
澁皮つきの栗は一度揚げています
ハトシ風海老トースト
クリームチーズのおかかまぶし 酒のアテに最後まで取り置いて
枝豆があざやか
毛蟹たっぷりです
よく混ぜたらこんな感じ
上品すぎるブリ大根
このブリの味噌幽庵焼きがおいしい
スッポン しのチキ風
鴨肉も鴨丸も熊肉も
今日の松茸は宮城と雲南省
夫の重ね漬けには人参がない、というからあげました
栗の葉を頂いて
あっつあつの栗葛焼き
2025/11/02 更新
2025/10 訪問
達磨忌、秋の里山、十五夜、重陽の節句
(本日、11月分にお伺いするにあたり、10月の未投稿に気付きました)
10月はこれらがテーマでした。
本日途中で話されていたことから、季節の食材によって料金を変えないという篠原さんのポリシーを確認でき、やはりと思いました。昔は松茸だから蟹だから、とその時の食材によってお任せ料理の料金が変わるというような慣習はなかった、と。こういうところが毎月通いたくなるポイントの一つ。青天井の高級食材を使えば、誰だって驚くような献立ができると思っています。もちろん、それを自身で手に入れようと思っても物理的にも不可能なところ、そこで味わうという楽しみもあるとは思いますが、私や夫はちょっと違和感が。その意味で、やはりこちらのコスパは最高ですし、居心地よしです。
以下●料理 <器> ☆お酒
【玉露】<龍文の汲み出し>
⚫︎ 玉龍(宇治香園)
本日は香煎茶ではなく、玉露で始まりました。たしか玉龍とおっしゃったかと。
☆ 酒の七福神 仙禽(寿老人) 白糸酒造(福岡県糸島市)… 食前酒
【前菜】<鮮やかな菊文の大皿でお披露目 絵馬型の杉板に渡り蟹の甲羅>
● 甲殻類三種:毛蟹、伊勢海老、渡り蟹に黄色のそれぞれ菊花、紫の菊花、菊菜添え 加減酢ジュレ
銘々に供された後、カウンターに特製のしのはら銘入り高崎達磨(顔の鶴と亀が特徴)がドーンと置かれました。ここで10月5日の達磨忌のお話し。達磨大師の教え「気は長く 心は丸く 腹立てず 人は大きく 己は小さく」と小さいころよく言われました、と篠原さん。最後は「口慎めば 命長かれ」の説も。
この達磨、あのお嬢さんが跡を継いだことで有名な大門屋さんのものかな、と思って聞くとあたり。
☆ 孝の同 神水(kanzui) 柴田酒造(愛知県岡崎市)
【お椀】<蓋に蝶、蓋裏に菊の塗り椀>
⚫︎ 松茸 香ばしく焼いた瀬戸内の鯛 玉子真薯 柚子皮
柚子皮がまあるく仕立てられていて、十五夜を連想させます。多分いつもの吸い地だと思いますが、若干鮪節多めかしら。鯛の皮目の焦げ目が本当に香ばしい。
松茸は雲南省のものと岩手県のもののブランド。結んである三つ葉を解くとぱあっと細い松茸が広がって、目にも鼻にも秋。
☆ 百光 別誂 BYAKKO BESPOKE 朧OBORO - 楯の川酒造(山形県酒田市)
【手巻き】
● 穴子 玉子真薯 干瓢 きゅうり しば漬け
【八寸】<足付きの塗り盆 ススキ・女郎花・吾亦紅などの草花>
<芋の葉の上に>
● 庄内麩にクリームチーズ
● 松葉に煎り銀杏
● ほうれんそうとしめじのお浸し
● 鮑の柔らか煮
● ニシン昆布巻き
● <六角小鉢>赤蒟蒻・四角豆(髙山)・冬菇の白和え
● <柿の蓋物>柿なます
● <丸小鉢>蛸と菊花の酢の物
<コバルトブルーの菊花型豆皿>
● サワラの塩たたき 大根おろし・菊花入り
<田舎家の蓋物>
● はざまいちぢくのごまだれ
<オールドバカラのショットグラス>
● ホタテの昆布締め 岩茸 長芋 穂紫蘇 すだち
岩茸は、なんとこの日手伝いに来ていた河口湖の洸さんがとってきたそうです。
<黄瀬戸の菊花鉢>
● 栗の渋皮煮 さつま芋 菊花餡
☆ 而今 特別純米火入 木屋正酒造(三重県名張市)
【焼物】<ガラスの台付き中皿 もみじ>
● 子持ち鮎 うるか醤油焼き <海老文の豆皿>頭の唐揚げ
☆ 菊姫鶴乃里 限定酒 菊姫合資会社(石川県白山市)
【追加】
● 松茸の食べ比べ(雲南省、岩手)
どちらが好きですか、と食べ終わって聞かれました。岩手のほうは記憶にあるとおりの松茸の香りと味。うまく言えませんが、雲南省のものも良かった。正直好みかも。
【揚物】<玉兎の7寸皿>
● スッポンの唐揚げ すだち
☆ 銀座しのはら 吟奏の会の大吟醸 製造者:廣瀬商店(茨城県石岡市)
【お凌ぎ】<一升桝に氷 オールドバカラ鉢>
● 冷たい半田麺 山形のだし(ナス、きゅうり、茗荷、大葉、生姜) ウニ 穂紫蘇
【鍋】<茶碗>
● イノシシ きのこ 九条ネギ 黒胡椒 伊勢海老の頭でとった出汁
【食事】
● 松茸ご飯
● 秋鮭といくらの親子雑炊
● 白菜重ね漬け
今日は炭水化物たくさんくるなあ、という感じでした。どれもおいしいから食べちゃいますけど。
【甘味】
● 大豆コーヒーの葛饅頭
● お薄
本日、11月分で伺います。もう、溜めないですぐに投稿しよう。自分の備忘なので、忘れないうちに書かないと意味がない。
本日は玉露
本日の酒碗 右が私のチョイス 萩かなあと迷っていると「板倉新兵衛」作ですと教えてくれました
大好きな須田菁華のおちょこ
かわいい寿老人のラベル
お酒の下に見慣れないコースター (裏)
お酒の下にコースター しまってあったようです
渡り蟹の甲羅が器
高崎 大門屋の達磨
この大皿も鮮やか
松茸~
裏も見てと洸さん
柚子がお月様のよう
玉子豆腐が下に
鮑のやわらか煮
ニシンの昆布巻き
煎り銀杏
ほうれんそうとしめじのお浸し
庄内麩にクリームチーズ
赤蒟蒻などの白和え
四角豆ってはじめて見ました
柿の器に柿なます
蛸と菊花の酢の物
サワラの塩たたき この焼き加減が最高
はざまいちじくにごまだれ
おなじみオールドバカラ
ホタテの昆布締め
白いのが長芋 黒いのが岩茸
今日は菊菊菊
揚げて煮込んで手間のかかった栗澁皮煮
この下に鮎
子持ち鮎のうるか醤油焼き うるか醤油が本当においしい
頭は唐揚げで
この豆皿もかわいい
松茸焼いています
手前が雲南省 奥が岩手
スッポン
イノシシ
鍋にはいるきのこたっぷり
山形のだしとウニ
ご教示どおりよく混ぜて頂きます
松茸~
写真ではわかりませんが この葛饅頭が今日は一段の大きい
申し訳ないけどこれは半分食べられませんでした
9周年記念のお花がたくさん
2025/11/01 更新
2025/09 訪問
重陽の節句 今年は暦どおり
今月は重陽の節句とお月見。昨年、一昨年は重陽の節句は旧暦でということで10月でしたが。なので、10月のテーマは何になるのかしら。それも楽しみです。
五節句(人日、上巳、端午、七夕、重陽)の最後の節句。節句は運気の下がる時。重陽では菊酒、菊枕、菊綿などで邪気払いをします。本日の前菜で菊綿/被せ綿(きせわた)のお飾り。被せ綿は、重陽の節句の前日、菊の花に植物染料で染めた綿を被せて花の香りや露を吸わせ、翌日、重陽の節句の朝にその綿で身体を拭い清め邪気払いをした風習です。
また本日は、元お弟子さんで河口湖での開店を目指す洸さん、招福楼時代の弟弟子で京都でお店を持つ古川さんもいらして、なんだか賑やかでした。
●お料理 ☆お酒(こちらでは全てお任せで) <>器など
【温石がわり】
● 香煎茶
☆ 松の司 特別限定醸造「しのはら」
松浦酒造さんが、しのはらのために篠原という土で育てたお米を使って醸造されたお酒。数週間前からだそうで、初お目見えです。微発砲で食前酒としてぴったり。篠原さんには、我々が料理食べ始める前に飲み終わることを完全に理解して頂いてのこのチョイスでした。ありがとうございます。松浦酒造さんはあまりコラボをしないそうで、こちらとのつながりがよくわかります。我々も、松浦酒造さんの若旦那さんには一度こちらでお会いしており、ご持参のお酒も頂きました。何かと滋賀に訪れる機会の多い我々は、滋賀では必ずその時のお気遣いに敬意を表して松の司を頂くようにしています。松浦酒造さんは土壌によって味が変わるというお酒造りもされていて面白いです。
【前菜】<ガラスケースの上には色とりどりの菊花と黄色の綿 中にロイヤルコペンハーゲン、 ブルーパルメッテ、蓋つきカップ&ソーサー>
● ウニ、ホタテ、ずんだの加減酢ジュレ キャビア、ウド、穂紫蘇、金箔をあしらって
金箔もジュレもキャビアもなんだかお料理全体がピカピカ。ずんだが全体をまとめています。
☆ 雅楽代 月華(うたしろ げっか) 天領盃酒造(新潟県佐渡市)
【前八寸】<脚付き盆に大根灯篭 花は桔梗・ホトトギス・女郎花・吾亦紅>
☆ 無濾過原酒2024 ひやおろし 五百万石! 農口尚彦研究所(石川県小松市) これは半合しかありませんでした。
<芋の葉の上に>
● スッポン煮凝り
● 松葉に エリンギの醤油煮 七味風味
● 菊菜としめじのお浸し
● バイガイの旨煮
● 落ち鮎の番茶煮
● 松葉に 新銀杏
● 庄内麩のチーズ挟み
● 小芋の石垣豆腐(玉子豆腐)
● 柿型の蓋物に 柿の白和え 煎り松の実添え
● 猪口に タコと胡瓜の生姜酢和え
どれも美味しいけど、本日一番はエリンギの醤油煮かな。絶妙に少し濃いめのお味でお酒にぴったり。見た瞬間最初に掴んでおりました。どれもお酒進みますけどね。
<六角小鉢>
● 飛騨牛のタルタル 酢レンコン、ベビーコーン、赤黄のパプリカ
これ、定番になりつつありますね。
<オールドバカラのショットグラス>
● ジーマミ豆腐
島袋さんの唯一の置き土産とおっしゃていました。
☆ 菊姫 純米ひやおろし 生詰 菊姫合資会社(石川県白山市) 途中でもう1合追加
<青磁の小皿>
● ハトシ風海老サンド(海老のすり身、多分白身魚のすり身も、とうもろこし、枝豆、多分バターも)
最初から供されていた八寸の途中で出されるので、熱いうちに頂きます。これも定番化していますね。
前八寸も定着させようかな、と考えていらっしゃるそうです。中盤に出すと、お腹がいっぱいで食べられない人も多かったようで。また、ついでに、将来的には2部に分けて年配など小食の人向けの別献立を考えてもいいかな、とおっしゃっていました。是非是非お願いします!還暦オーバーの我々は、こちらが月1の楽しみなので、注意深くその日の朝昼食を調整して伺うのですが、それでもいつまで続けられるかな、とまさに伺うタクシーの途中で話していたのです。
まあ、今のところ、前でも中盤でも、結局最終的には腹パン以上になるのですが。
☆ 超 常山 純米辛口 これも五百万石! 常山酒造(福井県福井市) 終盤にさらに1合追加
【お椀】<蓋表に蝶、蓋裏に菊の黒塗椀>
● 菊花椀 瀬戸内の鯛(皮目を炙って) ブータン松茸(三つ葉で束ねて) 青柚子皮
ブータンの松茸は、日本の上質な松茸と香りも食感も良く似ているそうで、お料理屋さんの味方だそうです。確かに。たっぷりの松茸で贅沢。鯛がまたふっくらと良い食感。鮪節の良い香り。
【揚物】<志野釉の角皿>
● 落ち鮎の唐揚げ サワークリームソース(サワークリーム、きゅうり、トマト、レモンバーム、ディル) すだち
かなり立派な鮎です。塩が強いのですだちで洗い流すようにたっぷりかけてくださいとのこと。鮎唐揚げにこのソースも定番化。
☆ 越の鷹 大辛口純米酒 伊藤酒造(福井県福井市)
【手巻き】
● 鰻 玉子真薯 きゅうり 山椒粉
大好きな1品。今日は山椒だけでシンプル。鰻のお味がいつもに比べて甘さ控えめだったような気がします。もう少し甘くてもいいかな。
【箸休め】<三宝にススキ ウサギの向付>
● はざまイチジクの胡麻豆腐 胡麻ダレかけ
お月見のお団子を模しての1品。
十五夜(芋名月)と十三夜(栗名月)、片月見は縁起が悪い、のお話し。すすきはまだ収穫できていない稲の代わり、芋に模して団子、四角錘に盛るのは月に向かうように、などのお話し。
とっても美味しかったのですが、胡麻豆腐部分もたっぷりと、最後に思い返すとこれも結構お腹にたまったかも。
☆ 荷札酒 吉川山田錦 純米大吟醸 加茂錦酒造(新潟県加茂市)
【焼物】<黄瀬戸の七寸皿>
● 鮑(菊菜を混ぜ込んだ肝ダレ) どんこ椎茸 黄ニラのお浸し すだち
鮑は一度柔らかく蒸してあるので、食べやすいです。肝ダレに菊菜が混ざり風味豊か。どんこもいいけど、黄ニラがこれまた美味しい。匂いはやさしいけど確かにニラで、良い味の変化になります。
【強肴】<月見ウサギ柄の七寸皿>
● スッポンの唐揚げ 甘辛ダレ 山椒粉
こちらはもともとのド定番。
【鍋】<黒天目の茶碗>
● 淡海地鶏ときのこ(やなぎ茸、はなびら茸、やまぶし茸、たかはら平茸 こはく茸) ミニ青梗菜 黒山椒
滋賀のブランド鶏、淡海地鶏はもともとフランス産。毎日でも食べられる癖の無い旨い脂と適度な歯ごたえ、が特徴。確かに。きのこたっぷりが秋らしくて嬉しい。でも、ムネ肉部分が結構ボリューミーで。。。ここで、ガツンとお腹いっぱいですが、あと一息だから頑張れ。
【食事】
● 松茸ご飯 半分食べたら出汁茶漬けに
● キャベツ重ね漬け
土鍋でご飯が炊きあがったところに、たっぷり生のブータン松茸投入。飯椀によそった後に塩をぱらり。この方法が美味しいよね、と去年も思ったのに結局家ではやらなかったなあ。今年こそ。
【甘味】<氷鉢>
● 大豆コーヒーのくずきり 黒蜜 きなこ添え
● お薄
今月も美味しく頂き、楽しく過ごさせて頂きました。また来月。
被せ綿をあしらった色とりどりの菊花 重陽の節句に
秋の八寸
食前酒
本日の酒碗 ゴツゴツのは隕石インスパイヤ―だそうです
お花スタンバイしていないな、と思ったけどちゃんと後で出てきました
八寸準備中の田中くん
バカラのショットグラスの代わりに1つだけ違うものが
と気づいたら、篠原さんが目の前に持ってきてくれました。敦煌モチーフのようで、これから揃えようとお考えのよう。とっても素敵。
ホタテ、ウニ、ずんだ アップ
やっぱりロイヤルコペンハーゲンだった
花の活け方でワイワイと
手前:落ち鮎の番茶煮 奥:庄内麩チーズ挟み
小芋の石垣豆腐(玉子豆腐)
ジーマミ豆腐
飛騨牛のタルタル
飛騨牛のタルタル お肉アップ
タコときゅうり生姜酢和え アップ
ハトシ風海老トースト
きれい いい香り おいしい
皮目を炙った瀬戸内の鯛 身がふわふわ
お久しぶり 洸さん
いつも思いますが鮎って結構怖い顔 中までよく油が通るように開くのですが、この顔が
鮎唐揚げに定番となりつつあるサワークリームソース
田中くんが鰻焼いてる!
大将自ら ありがとうございます
山椒粉だけでシンプル
うさぎの向付はちょうど顔の下が持ちやすいようにこんな形 と滞在中の古川さんが発見したそうです
新たな最中ボーイ
色々な大きさの茶碗
きのこたっぷり
淡海地鶏のムネ肉大きい
ブータン松茸 良い香りです
松茸ご飯 半分は出汁茶漬けで
大豆コーヒーのくずきり
2025/09/14 更新
2025/08 訪問
お盆の設え 今回は前八寸のスタイルで
(本日9月のお伺い予定なのに、8月と7月の未投稿に気付き、あわてて。)
8月も本当に美味しかった。前八寸にしてみたり、ちょっと目新しい調理法のお料理が加わったり、変化のあった月でした。
この日、まず、入口手前のスポットのあたるニッチ棚の存在感ある新しいオブジェが目を引きました。篠原さんにお聞きすると、近くのギャラリーで購入された瀧下和之さんという方の千代の富士モデルの作品でした。帰宅し検索した情報も含めて、日本画家ながらジャンルにとらわれない独自の作風の方で、「桃太郎シリーズ」がライフワークのようです。「ウルフ」こと第58代横綱千代の富士とは生前に親交があったそうです。
そして、入店して目を引くのは、満載のお盆の設えです。各お席には次に使う団扇型の涼しげなお皿に、藁の馬と牛が並んでいます。各席に馬または牛、往復を表し1席ごとに右向きと左向き。お盆のお迎えとお送りを表現しています。
【温石代わり】
● 香煎茶
【前八寸】脚付きの塗のお盆
この日は、中盤での八寸ではなく、前八寸の形式です。お盆に大根提灯という設えは同じです。
<素焼き蓋物を台として蓮の葉に>
● 車エビ旨煮・白ズイキ・ばちこ 三つ葉軸で結んで
● ほおずきの中に いちじく胡麻ダレ
● ずんだ葛まんじゅう 中に焼きホタテ 穂紫蘇
● 煮凝り 粉山椒
● 鱧・ウニ・オクラの寒天寄せ
<素焼きの蓋物の中に ほおずき型の蓋物珍味入れ3つ>
① きゅうりと丁子麩 辛子酢味噌和え
② タコと糸瓜 生姜風味加減酢
③ タルタルステーキ 赤黄パプリカ・ベビーコーン・レンコンのマリネ
③は取り出しづらいので、エルメス赤道直下シリーズ小皿にあけて、とのこと。
<十草の猪口>
● 焼き鮎 サワークリームとキャビアのソース(きゅうり、湯むきトマト、ディル、レモンバーム入り)
<青磁のなます皿>
● ハトシ風海老サンド(クマエビ、鱧のすり身、とうもろこし、バターなど)
【お凌ぎ】<オールドバカラの小鉢>
● うるか醤油を塗って風干しにした鮎の飯蒸し
【お椀】<生地呂塗り>
● 冬瓜すり流し いちご煮(はだてのウニ) 胡麻豆腐 柚子
なんでも直近、岩手の料理人の方とのコラボをされるとかされたとかで、こちらの料理。ウニも極上ですし、すり流しを使って、大変上品ないちご煮です。
【手巻き】
● マグロ松前漬け きゅうり 芽ねぎ 穂紫蘇
赤身とトロが贅沢に昆布ダレに漬かっています。この日はいらっしゃいませんが、やはり鉄平さんの仕込みだそうです。
【焼物】<志野釉の角皿>
● スッポンの肝ダレ焼き 加茂ナスの焼きナス
スッポンの肝を全員に出そうとすると大変なので、考えたのかしら。でもとても美味しいので、こちらがいいです。
加茂ナス、焼きあがったばかりをカウンターに持ってきて、目の前で皮をとりはじめます。すごく熱そうです。こういう裏でやっていた工程をあえて見せるようにしたのも、今月のちょっとした変化。目の前でして頂いたので、余計に美味しさが増す気がします。
【最中】
● フォアグラ マンゴー パッションフルーツ
【揚物】<鮑型の織部小皿>
● 鮑のカツレツ
【冷やし鉢】オールドバカラ
● 鯛そうめん(と言っても鯛はすり身にして出汁で伸ばしタレとして使われていました) キャビア 姫胡瓜
これも、ちょっと変化の見られるコンセプト。手間もかかっているし、鯛にキャビア、贅沢ですが不協和音はありません。麺は半田麺。コシがあって大好きです。
【酢の物代わり?】<蓮の葉型の小皿>
● 鱧 ホッキ 黄ニラ 新銀杏の揚げたもの 煎り酒の餡
この絶妙な組み合わせが最高です。
【鍋・食事】
● 飛騨とび牛のすき焼き トリュフたっぷり 玉子の黄身
● 白飯(滋賀のきぬひかり)
● 水ナスぬか漬け からし
【水菓子】<氷鉢>
● できたて大豆コーヒーの葛餅 黒蜜ときなこを添えて
蒸したての葛餅は食感が最高。
この日は娘と3人で伺い、酒瓶が娘の前に置かれ、写真は任せたので、どの料理に何を飲んだかは確かではないけれど、以下を2合ずつ頂きました。
☆ 百光 別誂 楯の川酒造(山形県酒田市) これは香煎茶のすぐ後食前酒として頂きました。
☆ 手取川 瑞流 吉田酒造(石川県白山市)
☆ 楯野川 本流辛口 純米大吟醸(同上)
☆ 伯楽星 特別純米 新澤醸造(宮城県大崎市)
☆ 梅乃小鳥 新政酒造(これはフォアグラ最中用。事情あり、最初に紹介されたものと変わりました。大変だったね〇〇くん。)
☆ 侶 義侠ともがら 山忠本家酒造(愛知県愛西市)
本日お伺いします。
入口でひときわ目を引くアート
本日のハイライト 八寸
この酒碗素敵で写真たくさん撮りました
ずんだ葛まんじゅうの中に焼きホタテ
糸瓜
お皿にあけたタルタルステーキ
きゅうりと丁子麩の辛子酢味噌和え
焼き鮎
焼き鮎につけて食べるサワークリームとキャビアのソース(胡瓜、湯むきトマト、ディル、レモンバーム入り)
ハトシ風海老サンド
この徳利もかわいい
あっつ熱の蒸したてもち米を器へ 見たら余計美味しくなる
胡麻豆腐投入中
上品すぎるいちご煮
この徳利もいい 2合だと違うものが出てくるから
まさとくん にっこり
贅沢な鮪の松前漬け
やっぱり誰にも負けない写真写り
肝ダレを塗布中のスッポン
焼きたて加茂ナス
かわいい
鮑のカツレツ!
鯛のすり身を出汁餡に使った鯛そうめん
キャビアと混ぜ混ぜして
煎り酒がよいお味
飛騨とび牛
トリュフ こんなに
抜群の火入れのとび牛
卵の黄身もトリュフも渾然一体と
これは白飯に決まってる
蒸したての大豆コーヒー葛餅
2025/09/13 更新
2025/07 訪問
七夕 八寸の内容が結構様変わり
(なんと6月から溜めていました。本日9月の訪問日なのに。とにかく記憶の少しでも新しい順に。)
7月は夫と2人ですが、よくお会いする方々(おひとり様2組)と隣の席にとご配慮頂き、一層楽しい時を過ごさせて頂きました。
八寸はじめ、結構お料理に新しい試みのものがたくさんありました。
以下全献立とお任せで頂いたお酒。●印がお料理 ☆印がお酒 <>は器など
【温石がわり】
● 香煎茶
⭐︎ 食前酒
百光 別誂 朧 楯の川酒造(山形県酒田市)・・・食前酒にぴったりでフルーティー
【前菜/お凌ぎ】<氷鉢 蓮の葉に包まれオールドバカラのガラス鉢>
● そうめんは三輪山本の白龍(多分) すだち
● つけ出汁に 車エビ 鮑柔らか煮 ウニ 白ズイキ 冬子 薄揚げ 穂紫蘇
暑い季節なので、冷たいそうめんからという心遣い。蓮の葉を開け、後からつけ出汁が注がれます。そうめんに並べられていた輪切りのすだちを全てつけ出汁に移して香りを加えて頂きます。鮑たっぷりで贅沢。
☆ 神指蔵 純米吟醸 おりがらみ生 花春酒造(福島県会津市)
【前菜2】<エルメス 豆皿>
● ハトシ風海老トースト(香川クマエビ・鱧のすり身 とうもろこし バター)
【お椀】<生地呂塗り>
● 冬瓜のすり流し 鱧 加茂ナス 葛切り 三度豆 柚子皮
【手巻き】
● うなぎ 中落にいぶりがっこと山牛蒡 玉子真丈 きゅうり 穂紫蘇 山椒粉 いつもの海苔
何回食べてもおいしい。
☆ 楽器正宗 混醸愛山 純米吟醸 大木代吉本店(福島県)
今月は七夕に因んでの献立なので「楽器」。洒落ています。
【焼物】<角鉢 萬古焼き?>
● スッポンの肝ダレ焼き えんぺらの煮凝り 山椒粉 すだち
肝ダレをつけながら丁寧に炭火で焼かれています。
☆ 日高見 芳醇辛口純米吟醸 平孝酒造(宮城県石巻市)
【最中】
● フォアグラ マンゴー パッションフルーツ
☆ 玄乃鳥2024(実験酒) 2025年度 新政酒造特別頒布会 最強陽乃鳥図鑑6月 新政酒造(秋田県秋田市)
実験酒?! なんかすごい貴重なものを頂きました。最中とよく合います。
【八寸】<脚付き塗盆 細い青竹に笹の葉 桔梗 カライトソウ 五色の糸 横笛を添えて>
七夕の素敵な設え。七夕、そのルーツの乞巧奠の話をたっぷり聞きながら。棚機女(たなばため)、これにちなんだカライトソウ、などなど。
<ガラスの八寸角皿 これもバカラなのかしら>
● オールドバカラのシャンパングラスに
● タコの小倉煮 庄内麩
● 十草の器に 鮎の唐揚げ サワークリームソース(キャビア、きゅうり、レモンバーム、ディル入り)
● サザエの器に 毛蟹、焼きナス、枝豆の胡麻和え
● ほおずきの中に ヤマモモのワイン煮
● 盃に イカと鱧の卵の塩辛
● ぐいのみ風の器に 飛騨牛のタルタル、ベビーコーン、赤・黄パプリカ、蓮根
● オールドバカラのシャンパングラスに ホッキと夏野菜(ナス、オクラ、白ズイキ、トマトなど)の加減酢生姜風味のジュレがけ
● オールドバカラのワイングラスに 魚そうめん(白身魚のすり身を練りこんだ麺)、茗荷
☆ 第七 妙花闌曲 生酛純米大吟醸 雫原酒 大七酒造(福島県二本松市)
☆ 播州一献 超辛 純米吟醸 山陽盃酒造(兵庫県穴栗市)
【鍋】<骨董の蓋物>
● 近江鴨 じゅんさい おかひじき
しっかりめのお味。
【食事】
● 鮎と新生姜の炊き込みご飯 あの海苔 少し食べて出汁茶漬けに
【甘味】
● 大豆コーヒーの葛餅 黒蜜ときなこ添え
● お薄
2025/09/13 更新
2025/05 訪問
全てが主役のお椀 小鮎3種ではしりを満喫
先週の訪問です。今回は比較的早いレビュー。
いつもどおりに全て感動の美味しさですが、今回特に印象に残ったのは豪華なお椀。鱧、鮑、加茂なす、全てが主役級。それと、生姜醤油焼き、塩焼き、握りの小鮎3種。
前後して、立て続けに他の日本料理屋さんに伺い、改めてこちらの演出・気遣いの繊細さ、1品1品の丁寧さ、コスパの良さを痛感しました。
5月は端午の節句。尽日、上巳、七夕、重陽と並ぶ五節句のうちの1つ。これらはいずれも穢れを貯めこんで運気の下がる時期なので、香りの強いものなどで邪気払い。端午の場合は菖蒲の葉もその一つで、菖蒲湯や軒下菖蒲に使います。向付や八寸に菖蒲が飾られ、それとともに、家に邪気を寄せ付けない意味合いの鬼瓦なども飾られて、十分に邪気を払って頂きました。
以下全献立とお任せで頂いたお酒。●印がお料理 ☆印がお酒 <>は器など
【温石がわり】
● 香煎茶
【向付】<三宝 オールドバカラ金縁スクエアボウル 菖蒲のお飾り>
● 鱧 車エビ ウニ オクラ 加減酢ゼリー寄せ スダチの皮散らし 穂じそ
今回はジュレがけではなく丸っとかわいくゼリー寄せに仕立てられています。車エビのプリプリ感がすごかった。ウニはほんの少し含まれているだけなのに、存在感あり。はしりの鱧は軽く炙ってあり、季節先取り。
☆ 来福 純米吟醸 超辛口 来福酒造(茨城県筑西市)
【向付2】<エルメス 豆皿>
● クマエビ(香川)のすり身 ハトシ風
クマエビのすり身をパンに挟んで揚げたハトシ風の一品。豆皿は赤道直下のスケッチシリーズの色合いに見えますが、後で調べても探せなかった。レアものなのかしら。
☆ 黒龍 五百万石 黒龍酒造(福井県永平寺町)
【お椀】<黒漆 熨斗文と如意輪宝珠文の金歳>
● 鱧 鮑の柔らか煮 加茂なす ぼうふう 柚子皮 柚子の花
あーいい香り。鮪節が香ります。鱧も鮑も加茂なすも全部主役です。特に加茂なす、篠原さんによれば旬手前の今が一番おいしいそう。鮑がまた本当に柔らかく仕上がっています。別に柔らか煮にしてあるのですが、その味がお出汁を邪魔しない程度の絶妙なお味付け。ぼうふうが独特の苦味を添えて。
☆ 赤武 純米酒 赤武酒造(岩手県盛岡市)
【お凌ぎ】
● 手巻き うなぎ 玉子真丈 木の芽 花山椒 いつもの海苔
花山椒は一昨日篠原さんが飛騨地方にいらして仕入れてきた奥飛騨のものだそうです。通常もう終わりですが、今年はまだありました、と。1口目、とにかく丸友の海苔の香りがガツンときます。うなぎだけではなく玉子真丈が同じボリュームというのが良いのです。花山椒もたっぷり、木の芽の少し異なる香りも加わり、とにかくこれは最高のハーモニーです。
【焼物 小鮎三種】
● <竹串> しょうが醤油焼き
● <織部扇面鉢> 塩焼き タデ酢で
● 塩焼きを握りで
琵琶湖の小鮎、初物です(先日能登の稚鮎は頂きましたが)。小鮎と稚鮎、恥ずかしながら同じと思っておりました。小鮎は琵琶湖の固有種、これ以上大きくはなりません。この大きさで、手がかかるのに、3種違う味を楽しんでもらおうというホスピタリティが、しのはらさんならではです。うるか醤油は来月です、とおっしゃていましたが、しょうが醤油もなかなか良いです。
どれが一番お好きでしたか、と聞かれましたが、全部!と答えました。本当です。7月はまた滋賀に鮎釣りに行きます。いつも同じ調理法ではなく、ぜひ仲間にこの調理法を真似して(そのものには届きませんが)味わってもらおうと夫と申し合わせました。
【揚物】<7~8寸の織部角鉢>
● スッポン唐揚げ 甘辛ダレ 肝焼き えんぺらの煮凝り ちり酢
唐揚げはいつものお味。肝焼きは初めて。おいしいです。ただ、数を調達するのは大変なので、きた川からも頂いてきたそうです。
ニューの器。なかなかこんな大きいもの使いませんよね。奥にしまってあったものだそうです。
【最中】
● フォアグラとパッションフルーツの最中
☆ 稲とリンゴ(紅の夢) リンゴと米と麹を一緒に発酵させてクラフトサケ(協会の定義) 稲とアガベ(秋田県男鹿市):新政で修行した方が起されたそうです。
最中が夏の味なので、ペアリングは爽やかなこちら。
【八寸】<脚付き塗盆 鬼瓦、葉菖蒲の刀によもぎの柄、青紅葉などのお飾り>
<八ッ橋型の杉板>
● 松葉串に 岩海苔(揚げて)ワサビ酢和え うずら卵黄の味噌漬け 赤蒟蒻
● 庄内麩蒲焼チーズ挟み
● 合鴨ロース 行者ニンニク醤油漬けと黄ニラを巻いて
● 一寸豆
● タコの柔らか煮
● 鰆の木の芽焼き
菖蒲に八ッ橋。合鴨ロースに行者ニンニクと黄ニラ、美味しかった。
岩茸は、20cmまで成長するのに100年かかる、超高級食材です。話のタネに、と篠原さん。
<オールドバカラ ショットグラス>
● ホタテとあずき菜の加減酢ジュレがけ 穂紫蘇
<黄瀬戸の六角小鉢>
● 白瓜 冬菇 三度豆 加茂なす 胡麻酢和え
<竹猪口>
● 大徳寺麩 クラゲ きゅうり 胡麻酢白和え
<ちまき>
● 穴子蒸し寿司
☆ 神指蔵 純米吟醸おりがらみ生 花春酒造(福島県会津若松市)
☆ 而今 特別純米火入れ 木屋正酒造(三重県名張市)
やはりお酒がすすむ献立ばかりです。
【鍋】
● 飛騨の飛び牛 クレソン(福井) 根曲がり茸 じゅんさい(秋田) 豆餅(髙山) 木の芽添え
すきやき風で、ほんの少しだけ甘味のあるお出汁です。
じゅんさい、出始めで、大きなサイズですが柔らかく美味しい。飛び牛のレア感、極上です。
【食事】
● 毛蟹コロッケ とうもろこし 枝豆 炊き込みご飯 丸友の海苔添え
● 水ナス糠漬け 辛子添え
● 半田麺のかすうどん風温麺(鍋の出汁で)
これこれ。一度コロッケにして炊き込みご飯がしのはら流。
【甘味】
● パイナップル スイカ ブルーベリー ウイスキーゼリーがけ
● よもぎの葛饅頭
● お薄
本日の蓬饅頭、できたてで、本当にぷるっぷるっです。楊枝箸でつかむのもやっと。
新しいお弟子さんたちも4月から加わったようで、いつもどおり和やかに賑やかに。
隣のお席に、とある有名フレンチのオーナーシェフがいらしていました。お店を運営する、お弟子さんを育てる、お互いのポリシーなどを語りあっているのが、ちらちらと聞こえて、より一層篠原さんのお考えが確認できた感じで楽しかったです。
また来月伺います。
向付のお飾り
八寸のお飾り
お料理出てくる前にオーダー
本日の酒碗
夫のチョイス 篠原大将もお気に入りだとか
私のチョイス
向付 スタンバイ
オールドバカラの鉢と葉菖蒲をさした唐津(?)も素敵ですも素敵
今回はまるっとかわいく寒天寄せ
鱧もたっぷり
クマエビのハトシ風
クマエビのすり身が挟まれています
エルメスとの表記があります
蓋をあけた瞬間に鮪節が強く香ります
全てが主役級のお椀 鮑の柔らか煮も絶妙なお味付け
手前:鱧 奥:加茂茄子と鮑
木米風の九谷が素敵
とにかくこの手巻きのハーモニーはすごい
花山椒もたっぷり
琵琶湖の小鮎 生姜醤油焼き
生姜醤油焼き
小鮎 塩焼き中
塩焼き タデ酢で
握りで
私は田中くんから
スッポン
希少な肝もつきました
ニュー最中ボーイ りゅうとくん
夏の最中にあわせたさわやかペアリング
松葉串 3種 高級食材イワタケも
穴子の蒸し寿司ちまき 一寸豆 タコの柔らか煮 サワラの木の芽焼き
庄内麩蒲焼のチーズ挟み 合鴨ロースに行者ニンニクと黄ニラ
ホタテとあずき菜の加減酢ジュレがけ
胡麻酢和え
胡麻酢白和え
穴子の蒸し寿司
ロイヤルコペンハーゲン ブルーフルーテッドの大きなボウルにじゅんさいスタンバイ
飛騨の飛び牛 鍋
このサイズのじゅんさいでも今はまだ柔らか
カニコロッケで炊き込み
お鍋の出汁でかすうどん風
半田麺 コシが強くて好き
つかむのもやっとのヤワヤワ葛ま饅頭
お薄は全員違う茶碗で
2025/05/26 更新
2025/04 訪問
今月の優勝はサワラの炙り握り ふんだんな山菜使いも、飛騨の飛び牛と石豆腐のお鍋も、湯葉餡かけの炊き込みご飯も捨てがたいけど
(なかなか書けずに、また次の訪問が近づいてしまいました)
4月は、夫の元職場の後輩ご夫妻と4人で伺いました。
テーマは精霊会と灌仏会。精霊会は聖徳太子の命日。灌仏会は通称花祭り、お釈迦様の生まれた日。
いつもどおり、献立の流れもコンセプトも演出も素晴らしく、全てのお料理が季節感をもって丁寧に仕上げられ、ところどころに独創性があり、とにかく大好き。
その中でも私にとっての4月の優勝はサワラの炙り握りでした。旬とはいえ、見たこともないくらい肉厚で完璧な脂のり。これをサクのまま絶妙に炙り、握りに。スダチをひと搾りと塩が、このサワラの味を100%引き出していました。他のお料理も全て優勝候補ですけど。
以下、全献立と頂いたお酒になります。⚫︎印がお料理 ⭐︎印がお酒で基本1合で完全お任せ お酒の詳細は写真にて <>は器・設え
【温石代わり】
● 桜の香煎茶
桜の季節の特別な香煎茶
⭐︎ No.6 S-Type 新政酒造(秋田県秋田市)
【向付】<三宝 徒然草の巻物型蓋物 ヒオウギ貝と桜の枝を飾って>
● フグの煮凝り ウニ 穂紫蘇 木の芽 加減酢ジュレ
精霊会にちなんでヒオウギ貝で華やかに飾られて。徒然草の巻物型の器は「花は盛りに、月はくまなきをのみ見るものかは」の徒然草第137段を思い浮かべての篠原さんからのメッセージ。この後に続く、男女の仲も会っている時だけが良いのではない、ところまでが心にあるようで、意味深。
☆ 蒼空 美山錦100% 藤岡酒造(京都市伏見区)
【お椀】<黒漆に金彩 熨斗に如意輪宝珠>
● 大原木を模して 筍、湯葉、ワラビ、炙ったフキノトウを干瓢で結んで
マグロ節だと思います。シンプルな具材に出汁の旨みも引き立ちます。
☆ 宮泉 五百万石100% 宮泉銘醸(福島県会津若松市)
【お凌ぎ】
● サワラの炙り握り
冒頭記述した本日の絶品はこれです!
● ウナギの手巻き 玉子焼き 花山椒
これもこの季節のスペシャリテ。花山椒たっぶりの贅沢。かなりのボリュームですが、計算しつくされたバランス。同席の方も相当気に入っていました。
【焼物】
● スッポン唐揚げ すだちのちり酢
● 生麩素揚げ ふきみそ
スッポン唐揚げをちり酢にくぐらせて供されたのは初めてかも。好きです。
☆ 松の司 純米大吟醸 竜王町駕輿丁産山田錦100% 松瀬酒造(滋賀県蒲生郡竜王町)
スッポンですから。
☆ 御慶事GOKEIJI 辛口純米吟醸
次の八寸まで
【八寸】いつものお盆に 色とりどりのヒオウギ貝、紅白の八重桜の設え
● 手渡しでフォアグラ最中 パッションフルーツ ウイスキーゼリー
☆ 最中に合わせて満寿泉
<貝合わせの中皿>
● 花見串1: ホッキ貝 赤蒟蒻 蛸やわらか煮 煮鮑
● 花見串2: カラスミ独活(これは最後にお召し上がりください、と) サヨリ黄身寿司 コンテチーズ黄檗豆腐巻き 煮ホタテ錦糸巻き
● 串の下に 藁蒸しのホタルイカ 菜の花の辛子和え 空豆 庄内麩
お花見の季節なので、花見串の仕立てで。
コンテチーズは、製造過程から古代のチーズの熟酥(じゅくそ)に似ているとのことで使われていました。涅槃経にその作り方があり、牛乳→酪→生酥→熟酥→醍醐となります。
隠元禅師がもたらしたという黄檗豆腐は、今では全国でもただ1か所でしか入手できない貴重品です。
<オールドバカラのショットグラス>
● 香川のクマエビ もずく
<ぼんぼり型の小鉢>
● イカと蕨の酢味噌和え
<竹猪口>
● 大徳寺麩・きゅうり・クラゲの胡麻酢白和え
☆ 而今 特別純米火入れ 八反錦53% 山田錦47% 木屋正酒造(三重県名張市)
【鍋】<抹茶碗?>
● 飛騨の飛び牛 石豆腐 春野菜(うるい、こごみ、ふき)木の芽
絶品の飛び牛を完璧なレアで。
【食事】
● 炊き込みご飯 桜エビの天ぷら うすい豆 わらび 木の芽 焼き海苔
そのまま少し頂いた後、湯葉餡をかけて頂きます。どちらも美味しい!
<青磁の小皿>
● 水ナスの糠漬け
【甘味】
<オールドバカラ シャンパングラス>
● 苺と八朔のウイスキーゼリーかけ
<黄瀬戸の平皿>
● 蓬葛まんじゅう
● お薄
次回訪問、数日後です。また楽しみに伺います。
本日ピカイチだったサワラの炙り 塩とスダチで握りになります
徒然草第137段を示唆して
今月の八寸 精霊会と灌仏会をテーマに
花見の季節なので桜の香煎茶
熨斗に如意輪宝珠 これも仏教関係のテーマに沿ったものでしょう
手巻き用の鰻
手巻き用の鰻 香ばしく本当にいい焼き具合です
手巻き用の鰻
今月で最後の鉄平さん
今月優勝のサワラの炙り握り スダチ塩
手巻き準備中
いつも100点の笑顔
花山椒たっぷりの贅沢 どの食材より高いかも
生麩素揚げにふきみそ
ふぐの唐揚げ スダチちり酢が目新しい
フォアグラ最中の材料
フォアグラ最中
100点の笑顔
笑顔修行中
お花見の季節に花見串
大徳寺麩・きゅうり・クラゲの胡麻酢白和え
イカと蕨の酢味噌和え
香川のクマエビ もずく
藁蒸しのホタルイカ 菜の花の辛子和え 空豆 庄内麩
飛騨の飛び牛 美しい!
飛騨の飛び牛 石豆腐 わらび ふき うるい
笑顔修行中
桜エビの天ぷら わらび うすい豆 山椒
炊き込みご飯 焼き海苔を添えてそのまま よい香り
残りの炊き込みに湯葉餡をかけて
蓬葛まんじゅう きれいな色
苺と八朔 ウイスキーゼリーかけ
餡はさっぱりめで美味しい
お薄
少しリフォームされた壁
少しリフォームされた壁
2025/05/14 更新
2025/03 訪問
春爛漫
3月は上巳の節句(桃の節句)や精霊会、そして春そのものがテーマです。大阪で貝寄風(かいよせ)が吹く春を感じる季節。打ち寄せられた貝は、精霊会でお飾りに使われます。
色とりどりのひおうぎ貝や桃の花のお飾り、菱餅型・ぼんぼり型・蝶々型の器、桜鯛・蕗のとう・こごみ・菜の花・うるい・筍・うすい豆などの食材で、春を満喫し、いつも通り五節気の邪気を払って頂きました。
本日は夫が急に来られなくなり、娘と2人。なのに酒量は同じか少し多い、ってすごい。体調も良く、お酒のすすむお料理でした。
⚫︎印がお料理 ⭐︎印がお酒で基本1合で完全お任せ お酒の詳細は写真にて <>はわかる範囲の器
【温石代わり】<渋草焼(髙山市)>
● 香煎茶
⭐︎ 尾瀬の雪どけ 桃色にごり 龍神酒造(群馬県)
最初の1杯は綺麗なピンク色、微発泡のお酒をワイングラスで。赤色酵母による色だそう。そう言われても果物の香りを感じてしまうのは、人間の脳のせい?
【向付】<信楽焼 鬼桶水指型の向付 栄螺型の小鉢>
● 加減酢和え(鮑、車海老、ホタテ、サザエ、うるい) 黄身酢添え
黄身酢を混ぜた加減酢、おいしくて全部飲みました。サザエ個人的に鮑より好きなので、とても嬉しかったです。うるい、写真に写りきっていませんが、かなりたっぷりあってこれも嬉しかった。
⭐︎ イリヤ・ソントン 長野県産美山錦100% 小布施ワイナリー(長野県)
【お凌ぎ】<デコポン窯 染付中皿>
● 酢飯の飯蒸し あんきも くま海老(アシアカ) スナップエンドウの豆 餡かけ
酢飯の飯蒸し、時々出ますね。あんきもと餡を酢飯に混ぜこんで混然一体の味わいを楽しみます。
デザートにデコポンが使われていたので、デコポン窯。こうして見ると皮がとても薄い。やはり釜にするのは大変だったそうです。ですよね。
【お造り】<京焼の蝶々型小皿、青磁釉の醤油皿、珉平焼(淡路島)黄色豆皿>
● トラフグ厚切り スダチ 白子ポン酢ダレ 皮の煮凝り
瀬戸内のトラフグ、少し厚めで歯ごたえがよいです。これにつける白子ポン酢がこれだけでおいしい。角切りの白ネギも混ざり、これだけでお酒飲めちゃう。煮凝りも柔らかい良い食感。
黄色の豆皿がかわいい、と言うと「珉平焼」という淡路島の焼物とのこと。知らない焼物でした。
⭐︎ 赤武 レッドエンブレム 結の香100% 赤武酒造(岩手県)
【お椀】<朱塗 網目模様>
● 蛤 蕗のとう入り胡麻豆腐 潮 木の芽 金箔
お椀の準備をされている時から気になっていた変わった色の胡麻豆腐、蕗のとうを混ぜ込んだものでした。これはおいしい。ほろ苦い春の香り。蛤の濃厚な潮汁はそれぞれが負けないための組み合わせでしょう。
金箔を撒く新兵器が登場していました。紙筒から直接フリフリできます。金箔が箸にくっついて盛り付けづらい、ということがない優れもの。金の舞という商品。お正月に絶対買う。
⭐︎ 黒龍 火いら寿 限定品 黒龍酒造(福井県)
【揚物】<志野焼の角皿>
● 桜鯛(瀬戸内)の竜田揚げ
● トラフグ(瀬戸内)の竜田揚げ
揚物ダブル。今日はボリューミーな予感。気を付けないと最後までいけないかも。
桜鯛は食感も味わいも少し足りないと、篠原さん。脂ののる秋鯛に比べればさっぱりですよね。でも、この唐揚げの仕上がりはフワフワ食感で味わい深い。酒蒸しとかですか?とお聞きすると、珍しく企業秘密とのことながら、お酒はかなり使っていますとのことでした。
トラフグは手渡し。熱々で、良い塩梅で、とってもおいしい。
⭐︎ 而今 特別純米生 五百万石80% 山田錦20%は 木屋正酒造(三重県)
【箸休め】<織部の豆皿>
■ トラフグの白子焼き
追加料理ではなく白子が。トラフグ満載で、今日は幸せ。いえ、今日も幸せ。
⭐︎ 山川光男 2025はる 水戸部酒造(山形県) これだけ八寸に向けて2合
【八寸】いつものお盆に 金色の貝、色とりどりのヒオウギ貝、桃の花、餅花などの設え
餅花は桃の節句で揚げ餅にする習慣があったことにちなんで。
<貝合わせの中皿>
● コゴミのお浸し
● 鯛の子炊き
● 飯蛸の柔らか煮
● スモークサーモンの酢蓮巻き
● 菜の花の昆布締め
● 玉子真薯
● 鴨ロース(多分ザーサイ巻き)
● クリームチーズおかかまぶし
<ひちぎり型の小鉢>
● 金柑の甘露煮茶巾
<ぼんぼり型の小鉢>
● イカと筍の木の芽和え
<オールドバカラのショットグラス>
● 臼井豆の甘煮
<手渡しで>
● 手巻き 赤貝 きゅうり 穂紫蘇
● フォアグラ最中 あんぽ柿 ウイスキーゼリー
⭐︎ 最中に合わせて満寿泉
五節気のひとつ上巳の節句で運気が下がる時期、桃で邪気払い、とか菱餅の白・緑・桃色の意味(清浄の雪・健康の新緑・厄除けの桃の花)などのお話。
お隣の方が動画を撮られていました。あれ、これって去年もあった、と思ったら、やはり同じ方でした。去年の私の記録には7分とありましたが、今日は6分だったかな。
【追加料理】<織部の扇型深皿>
● 青首鴨の玉鋼焼 鬼おろし 柚子胡椒
娘が鴨を追加。ひときれもらいました。本当に素晴らしい焼き上がり。自家製柚子胡椒が、これまた美味しい。
玉鋼は日本刀の素材。お使いの玉鋼板はちょうど2.2kgで、これで1本の刀ができるそう。これは初めてお聞きしました。
【鍋】<蓋裏につばきの塗り椀>
● 飛騨牛 北寄貝 九条葱 すき焼き風 木の芽
【食事】
● 炊き込みご飯 鯛そぼろ 筍 蕨 木の芽
<富貴長春 赤呉須 蓋物>
● ラーメン すっぽんと蛤の出汁 鼈のつくね 黄韮
【甘味】
<オールドバカラ シャンパングラス>
● 苺とデコポンのゼリー寄せ しのはらシャンパン
● 干菓子 これは虎や
● お薄
【持ち帰り】
⚫︎ 特注キャビア
来られなかった夫のために。
また来月も楽しみに。
桃の花と餅花
鮮やかなピンク
本日使用の酒碗
ワイナリーの日本酒!
向付
うるいもたっぷり
デコポン釜 びっくり!
白子ポン酢がこれだけでも美味しい
ふぐのお造り ちょっと厚め
ふぐの皮の煮凝り 絶品
新兵器 金の舞
このお椀は「きた川」からだそう
お椀準備中
私のお皿は白志野
娘のお皿は鼠志野
企業秘密の桜鯛 篠原さん、レモンの置き方に相当こだわっていました
とらふぐの唐揚げ
とらふぐの白子!
今回も美しい
杢兵衛九谷の徳利
飯蛸 こごみ 菜の花 スモークサーモン酢蓮巻き 鯛の子 玉子真薯
隠れたところに鴨ロース
クリームチーズ 飯蛸の頭
キンカン
ひちぎり型の豆皿
イカと筍
うすい豆
新しい最中ボーイ
最中に満寿泉
赤貝の手巻き
追加の青首鴨
ピンク色は飛騨牛
飛騨牛 お鍋に
富貴長春の赤呉須
デザートにシャンパンを注いで
虎やの干菓子
本日は北川さんもいらっしゃいました
夫のためにキャビアは持ち帰り
特注のキャビア
キャビアの持ち帰りはこんなシンプルな感じ
2025/03/19 更新
2025/02 訪問
初午と節分 男鹿の本ズワイ 瀬戸内のトラフグ 節分鰯
こちらについては品数も多く、お話含めて大好きで、忘れないようにあれこれ記録しておこうとすると、どうも時間がかかってしまいます。2月12日の訪問でした。
全てのお料理が大好きですが、今回感動は男鹿の本ズワイ。あることは知っていたけど、こんなに美味しいなんて。ブランド蟹化すべく力を入れていると後から調べて知りました。取り寄せようと思ったものの、それにはちょっと遅かった。来年は必ず。
この日は最初から銘々盆が置かれておらず、フレンチのプレゼンテーションプレート(位置皿)よろしく、大将お気に入りのエルメスのデザートプレートが置かれていました。
⚫︎印がお料理 ⭐︎印がお酒 お酒の詳細は写真にて <>はわかる範囲で器 こちらの器使いや設えも大好き
【温石代わり】
⚫︎香煎茶
【先付】
<絵馬型の杉板にキツネの面>
⚫︎ 稲荷寿司 柚子 ガリ
<蓋裏に椿文の塗り椀>
⚫︎ 白味噌椀 海老芋 畑菜
まだ寒い季節なので、温かいものからスタートのお気遣い。いい感じに精進料理風。
初午に因んでの設えです。「初午(はつうま)の由来は、奈良時代の711年に伏見稲荷大社に農耕の神様である倉稲魂神(うかのみたまのかみ)が降りられたことにあります。」毎年2月最初の午の日にあたる日に、五穀豊穣を願って初午詣でをします。稲荷神社には、神様のお使いのキツネの好物、油揚げを奉納します。
篠原さん曰く、稲荷寿司、関西の三角はキツネの耳を表し、関東の俵形は五穀豊穣の願いを込めているそうです。さらに、関西では、よくおまんやさんに売っているそうです。お菓子屋さんは上生菓子を売る店、おまんやさんは饅頭ほか普段使いのお菓子を売る店、と区別されているそう。へえ、そうなんだ、関西。
⭐︎ 産土2024 生酛木桶純米 新政酒造
【前菜・酢の物】 抹茶碗に氷
⚫︎ 車海老 北寄貝 菜の花 加減酢煮凝り
雪玉に見立てた氷の塊にしばらく入れて冷やした一品。包みを開いて頂くワクワク感があります。北寄貝は食べやすく切られていて嬉しい。当然のクオリティ。
⭐︎ 蒼空 純米酒 美山錦 藤岡酒造
【お椀】 <金銀の輪島塗>
⚫︎ すっぽん飛竜頭 山椒の葉
すっぽんの飛竜頭って初めて頂きました。すっぽんはこちらでは定番ですが、まだこんな食べ方もあったんだ、と感心します。やはり力強いお味。山椒の葉が多めに添えられ、しつこさを和らげます。
立春の前日が節分。今年は2月2日でした。立春は二十四節気のうち1年の始まりとされる日です。陰陽では徐々に陽が強まり始める時。それを表現して選ばれたお椀でした。
【焼き物1】 <染付の深皿>
⚫︎ フグの白子焼き 丸友の千葉新海苔 すだち
金串に刺されて、篠原さんが丁寧に焼いている時から気になっていた白子、ここで登場。熱々ですがすぐ食べたい。例の1枚1,000円近くする丸友さんの焼き海苔。白子がメインではありますが、こちらも主役級の強い香りと食感。
【焼き物2】 <織部釉の中皿>
⚫︎ 男鹿産の本ズワイ蟹 淀大根に粉山椒 九条ネギ 柚子 出汁
今、秋田県男鹿半島のズワイが良いそうです。焼く前も本当に綺麗な色でした。1kg級で身入りぎっしり。焼き加減が本当に素敵。今年は石川県で2度ほど加納蟹を頂いたのですが、そちらの焼きがいまいちで、つい比較してしまいます。さすがです。
カニ酢ではなく、お出汁で頂くのが篠原流。下の淀大根もほっこり、粉山椒がふってあって美味しい。
ブランド名にこだわらない蟹の目利きはもちろん、素材だけに頼らない提供の仕方、とても好きです。
⭐︎ 天美 純米 辛天 長州酒造
【最中】
⚫︎ あんぽ柿にウイスキーゼリーの最中
八寸に先立っての最中、本日は篠原さん自らが。最中ボーイ(と篠原さん)が辞めてしまう確率が高くて、と。
⭐︎ 満寿泉
【八寸】 節分の設え 飛騨の餅花 豆の木にひいらぎ・イワシ代わりのめざし・鬼とおかめの小面 ヒカゲノカズラ など
節分のお話。平安時代は疫病が鬼だったこと。鬼が豆を嫌う理由は、その昔毘沙門天に豆を投げつけられ目に入ったから。また魔を滅するの語呂合わせとも。鬼の活動は夜なので、夜になってから豆まきをします。イワシの匂いやチクチクするひいらぎも嫌い。鬼門には柊と南天(難を転ずる)を植えたもの、など。
また、坂田さんや渡辺さんは豆まきをしなくて良いと面白いお話。詳しくは後で調べてみてくださいとのことで、調べました。平安時代に大江山の鬼退治に向かった源頼光。頼光四天王の中にいて、大活躍したのが渡辺綱。坂田金時(金太郎)も強いことで有名。と、この2つの性は鬼が怖がるので豆まき不要というわけ。他にもあと2人いたのにねえ。
さらには、奈良の天河大辨財天社では、「鬼はうち、福はうち」と豆まきをするお話も。これも知らなかった。節分祭の宵に「鬼の宿」として鬼(神)を迎える神事だそうです。
今日もたっぷり勉強になりました。さて、八寸の内容です。
<絵馬型の杉板>
⚫︎ ワカサギのにんぴん 千枚漬けと京にんじんで奉書巻き
⚫︎ 柚子甘炊き 寒天寄せ
⚫︎ ぜんまい信田巻き
⚫︎ 子持ち昆布 酒粕味噌漬け
⚫︎ 玉子真薯
⚫︎ 黄身ずしにキンコ(鬼の金棒の形に見える)
⚫︎ 干瓢の細巻き(恵方巻き代わりに)
⚫︎ <竹猪口>に 福豆代わりの柚子大豆
⚫︎ <蓋裏に福の字のある宝珠型の香合に> わさび菜とウニのお浸し
<雪洞型の小鉢>
⚫︎ 烏賊とわけぎのぬた
<六角小鉢>
⚫︎ 赤貝ときゅうりの酢の物
<福寿草型の香合>
⚫︎ 水菜と揚げのお浸し
<黄瀬戸の豆皿>
⚫︎ 鮎の塩焼き 別小皿にタテ酢
<染付の豆皿>
⚫︎ 瀬戸内の虎河豚 焼き みぞれ酢 小ネギ
⭐︎ 飛露喜 大吟醸 廣木酒造
【鍋】 <大清雍正年製のレプリカ(多分)骨董の蓋物>
⚫︎ 蛤 車麩 確かセリ
おっきい蛤、濃厚な蛤のお出汁。
【食事】
<雲井窯の土鍋 金継ぎのある骨董の飯碗>
⚫︎ 大根ご飯
<染付の角皿>
⚫︎ 鰯(確か銚子)の塩焼き
節分にちなんで昨年も出たと思いますが、今年も相当大きな鰯で絶品。篠原さんもこれは絶対食べてほしいと、この日ちょっと体調100%でなかった私に、途中セイブして残すよう何度も気遣ってくれました。実際、ちょろちょろと夫に半分ずつ手伝ってもらいながらたどり着きました。価値あり!の鰯と大根ご飯の組み合わせでした。
<雲錦文の塗り椀>
⚫︎ 湯葉の赤出汁
<備前焼の豆皿>
⚫︎ 白菜重ね漬け
【甘味】
⚫︎ 焼きもちぜんざい
⚫︎ お薄
この形の甘味、初めてでした。また、見たことない塗り椀と抹茶茶碗でした。
少し前に風邪をひいてしまい、回復途上で体調100%ではなかったため、我が家にしてはお酒少なめ。夫に手伝ってもらいつつ、最後まで食べきれてよかったあ。
ここ半年くらいの大将のお気に入り エルメスのデザートプレート 赤道直下のスケッチ(ロベール・ダレ) インパラ
あの大皿も素敵
温石代わりに香煎茶飲み干してスタート
今回使用の酒碗
この酒碗すごく素敵
秋田県男鹿の本ズワイ 最近はこのズワイが美味しいと篠原さん 1kg級
初午の先付 精進料理風
雪玉に見立てて 中にうさぎ文のまん丸の蓋物 その中に前菜の紙包み
車海老 北寄 菜の花 加減酢ジュレ
北寄の貝柱
春分の陰陽を表現して金銀の輪島塗 金銀の箔をつけた後に漆という渋いお椀
すっぽんの飛竜頭
ふぐの白子焼き 丸友の千葉新海苔
焼く前から気になるふぐの白子
ふぐの白子焼かれてます
男鹿の本ズワイ 出汁で頂く篠原流
淀大根に粉山椒 細かい!
今日は篠原さんが最中ボーイを
定番 最中に満寿泉
八寸もほぼ仕上がりスタンバイ
節分の設え
八寸最初のセット これに温かいものが追加されてきます
ワカサギのにんぴん
ワカサギの下にあったのが、柚子甘炊き寒天寄せ
福豆代わりの柚子大豆
ワサビ菜とウニ
わらびの信田巻き 子持ち昆布 黄身寿司にキンコ
黄身寿司にキンコ 本当に鬼の金棒
水菜と揚げ
赤貝ときゅうり
イカとワケギ
鮎の塩焼き
鮎焼かれる前
タデ酢も美味しい
瀬戸内のトラフグ 焼いてみぞれ酢
蛤、車麩、セリのお鍋
近々リニューアルされるそうです。これはそのままかなあ。
近々リニューアルされるそうです。ちょっと壁も痛んでますものね。
2025/03/03 更新
2025/01 訪問
新年のおめでた尽くし
1月分投稿できずでした。自身の大事な備忘録なので、とりあえず献立だけでも。
⚫︎料理 ⭐︎お酒(詳細写真あり)
● 香煎茶
⭐︎ 新政No.6 New Year Type
【温石代わり】雲錦模様の塗椀
● 白味噌椀 海老芋 なめこ 牛蒡 粉山椒
新年らしく白味噌で。なめこを細かく刻むとこんなに上品に。ごぼうもほそほそ。温かいもので始める寒い季節のお決まり。
【前菜】絵馬型の杉板に三宝柑の釜
● 車海老 帆立 子持ち昆布 芽カンゾウ 寿海苔(水前寺海苔) かぶらの甘酢漬け(寿形で) 加減酢ジュレ
大願成就の絵馬、三宝にちなんだ器、寿型に抜かれた水前寺海苔やかぶら、長寿を願う海老、子孫繁栄の子持ち昆布など、めでたさ満載。美味しさも満載。
⭐︎ 神指蔵 純米吟醸 無濾過生原酒 五百万石
【御椀】輪島の金と銀のお椀
⚫︎松葉蟹真薯 扇形のかぶら 白髪ねぎ 柚子 金箔
初登場の輪島のお椀。普通の漆の上に金と銀をかけて渋い仕上がり。金箔も華やかにおめでたく。
松葉蟹真薯、ほぼ蟹で何でつないだのかよくわからないほど、蟹そのものの味と香りを楽しめました。
【お凌ぎ】蘭の花模様の蓋物
⚫︎ 唐墨餅とお粥
【揚げ物】金継ぎのある中皿
⚫︎ 鮑の唐揚げ
一度柔らか煮にしてから揚げているので、ホントに柔らか。不老長寿を願っての一品。
⭐︎ くどき上手 純米大吟醸 生詰 ジューシー辛口改 出羽の里100% 48%磨き
【焼き物】扇型の織部中皿 ゆずり葉を飾って
⚫︎ 焼き虎フグ ちり酢 小ネギ
瀬戸内の2kg越えの虎フグ。最高の焼き加減。
ゆずり葉は、ご存知、子孫繁栄を願うお決まりの縁起もの。
【手巻き】
⚫︎ 赤貝ひも きゅうり 穂紫蘇
【八寸】 飛騨高山の花餅 水仙 南天などを飾りおめでたい器満載
飛騨高山では花のない季節なので、代わりの餅飾りが風物詩。下から上に伸びる木に飾るのが特徴。
⭐︎ 東北泉 ちょっとおまち 岡山県産雄町100%
<鶴の向付け>
⚫︎ 蛸の柔らか煮(多幸、八本足で末広がり)
⚫︎ 人参と長芋の紅白梅
⚫︎ 鯛(めでたい)の昆布(よろこぶ)締め 大徳寺納豆を醤油がわりに
⚫︎ のし梅(縁結び)
⚫︎ 堀川牛蒡(根ざして) 炊いておかかまぶし
⚫︎ 宝寿の香合(蓋裏に福の字) 茶ぶりナマコ(俵型に見立てた縁起物)
<羽子板の向付>羽根と南天(難を転ずる)を飾って
羽子板の末広がりの形がめでたく、羽つきは魔除けの意味を持っている。
⚫︎ クワイ(芽が出る)松風
⚫︎ 玉子真薯
⚫︎ 黒豆(まめに暮らす) 大王松に刺して
⚫︎ スモークサーモン黄味酢(新巻き鮭に見立てて)
⚫︎ たたき牛蒡
⚫︎ チシャトウ(まっすぐ伸びる縁起物)の味噌漬け
⚫︎ ウドの梅煮
⚫︎ 竹猪口に数の子(色から金運、子沢山)
<福寿草の香合>
⚫︎ 雉と芹のお浸し(鶴酒の風習を模して雉を使用)
雉がプリプリで美味しい。
<ぶりぶりの香合>
⚫︎ 鰤 いぶりがっこ みぞれ酢
出世魚の縁起を担いで。
<手渡し>
⚫︎ フォアグラ アンポ柿 ウイスキーゼリーの最中
⭐︎ 満寿泉貴醸酒
<青花の角皿>
⚫︎ ふぐ白子焼き(追加)
いつも食べ切れるか心配なので、基本追加はしませんが、ふぐの白子と聞いては。1人1切ずつでお願いしました。幸せ。
<鍋> 鮮やかな黄色の蓋物 葵?柏?の葉文
⚫︎ 蛤 神馬草 日の出人参 淀大根 下仁田葱
蛤おっきい!濃厚な出汁が出ています。
⭐︎ 十四代
⭐︎ 而今
だめ押しに1合ずつ。
<食事>
⚫︎ 赤足海老真薯のフライ 白魚 梅肉炊き込みご飯
⚫︎ 蛤出汁の雑炊
<甘味>
⚫︎ 紅白きんとん
⚫︎ お薄
2025/02/28 更新
2024/12 訪問
クリスマスと正岡子規
(忙しくて仕上げられず、本日1月の訪問直前となってしまいました。なんとか備忘でお料理だけでも、の記録です。)
今月は評価を5.0に変えました。以前は20:30の回、結構ギリギリでないと入店できずに、5分前でも地下1階の狭いエレベーターホールで鮨詰め状態で待ち、ということがあったので、施設面だけマイナスしていました。
ところが、先月も今月も篠原さんがお迎えに出てきてくださり、10分前にはお入り頂けますとのご案内。改善されたことを理解しました。というわけで、マイナス要素なしに変更しました。
毎月伺っても、1年前とコンセプトの骨子は同じでも、その時その時、食材とインスピレーションで生み出される篠原流。飽きることがありません。
さて、今月はクリスマスです。
⭐︎は一緒にお任せで頂いたお酒です。本日は娘もいて3人なので1.5合ずつ。
● 香煎茶
⭐︎雪雲(ゆきも) にごり生原酒 佐賀錦100% 65%磨き アルコール分15度 富士酒造(島根県)
1杯目はこれ、と鉄平さんが決めてくれていたにごり酒。にごり酒のイメージが変わるお洒落な1杯でした。
【先付代わり】イチャンレモン釜 織部のとんすい 古伊万里の中皿
● 飛騨牛飛び牛のすき焼き 烏骨鶏の卵添え
銘々のコンロに、割下と椎茸の入ったイチャンレモン釜がセットされます。烏骨鶏の卵を溶いて待ちます。この卵がいかにも美味しそう。篠原さんとお弟子さんが1人ずつ、お肉をしゃぶしゃぶしてくれます。超レア。甘味のあるしつこくない霜降りの柔らかいお肉です。よく煮えた椎茸も美味しかった。
⭐︎ 鍋島 特別純米酒 国産米 60%磨き アルコール分15度 富久千代酒造(佐賀県)
【前菜】雪景色のようなガラスの器
● 虎河豚ぶつ 白子ソース 南蛮酢 芽ねぎ
うさぎ柄のまん丸の蓋物に氷をはりつけ南天を刺し、雪うさぎのような仕立て。その中に盛り付け前のふぐが入っています。
銘々に盛り付けられたものは、軽く混ぜてくださいとのこと。白子ソースが秀逸。素晴らしい取り合わせ。ふぐのぶつが良い食感。
【お凌ぎ】染付の中皿 蟹甲羅に盛り付け
● 松葉蟹とあん肝の蒸し寿司 餡掛け 三つ葉軸
混ぜて、渾然一体となった濃厚な松葉蟹とあん肝と酢飯を贅沢に頂きます。今日はボリューミーな予感。
⭐︎越乃寒梅 純米大吟醸 兵庫県産山田錦100% 35%磨き アルコール分16度 一石本酒造(新潟県)
【御椀】梅と菱文の塗り椀
● 瀬戸内の鯛と車麩のみぞれ椀 青味大根 柚子
先月に引き続き瀬戸内の鯛。肉厚で最高。みぞれ椀てさっぱりして美味しい。
【寿司】
● マグロの手巻き
鉄平さんが、多めの穂紫蘇と芽ねぎでクリスマスカラーを意識したそう。確かに綺麗です。いつもの丸友の海苔が最高に良い香り。手巻きだとより海苔が楽しめます。
⭐︎蒼空 純米 美山錦100% 60%磨き アルコール分15度 藤岡酒造(京都府)
【焚き合わせ】うさぎの染付 まん丸の蓋物
● 白子天ぷら フォアグラ天ぷら 海老芋 聖護院蕪の餡掛 トリュフ
白子もフォアグラも天ぷらで、というのが篠原流。フォアグラの天ぷらって美味しいかも。海老芋がねっとり、聖護院蕪がこっくり。やっぱり今日はボリューミー。
【八寸】クリスマス仕様
ガラスのトナカイは去年と同じ。新しいツリーの置物にリスの置物。ろうそくも金銀2本と、かなり煌びやか。さらにひいらぎの葉と赤い実、紅葉や銀杏の葉も散らして、きらきら。
「クリスマス」は文明開化とともに明治時代に日本に入ってきた文化。俳句の季語にいち早くクリスマスを取り入れた正岡子規。日本で初めてクリスマスツリーを飾った明治時代の明治屋さん。などのお話を伺いつつ。
お料理はお酒のすすむ素晴らしいものばかり。
<黄瀬戸の小鉢>
● 甘エビウイスキー醤油 下にウニソースを敷いて
<エルメス 赤道直下のスケッチ インパラのデザートプレート>
● 蛸柔らか煮
● 青味大根の味噌漬け
● 玉子真薯
● キジとセリのお浸し(竹猪口)
● カラスミ大根(松葉串)
● 栗の渋皮煮金箔を乗せて
● 柿の胡麻ソースかけ
● 雪輪れんこん(酢蓮)
● 大徳寺麩 クリームチーズ挟み
● サーモン キャビア
<オールドバカラのショットグラス>
● ウニ豆腐 上にウニと加減酢の煮凝りを乗せて
<別渡しで>
● フォアグラ最中 あんぽ柿 ウイスキーゼリー
⭐︎ 日高見 初しぼり 生酒 国産米 60%磨き アルコール分16度 平孝酒造(宮城県)
⭐︎ 満寿泉 最中に。
【鍋】貴文赤呉須の小鉢
● イノシシ、熊、セリ、下仁田ネギ、豆餅、柚子胡椒
上に乗せた柚子胡椒を出汁に溶きながら頂きます。
最後のお酒は迷ったので、1合ずつ。
⭐︎ 義侠 純米吟醸熟成酒 兵庫県東条産特A地区山田錦100% 50%磨き アルコール分14度以上15度未満 山忠本家酒造(愛知県)
⭐︎ 寺尾 純米大吟醸 山田錦100% 50%磨き アルコール分16度 矢野酒造(佐賀県)
【食事】
● ご飯(百合根、白魚のかき揚げ、アスパラ、海苔)
● 白菜重ね漬け
● ラーメン(古伊万里の蓋もの)
スッポンと鴨の出汁、近江鴨、黄ニラ、ワンタン皮
【甘味】扇型の皿
● 黒糖の葛焼き ユリ根入り
● お薄
美味しかったあ。今晩の1月分も楽しみです。
とらふぐは厚めのぶつ切りで
今月選んだ酒碗
イチャンレモン釜
烏骨鶏の卵 これだけで美味しい
飛騨の飛び牛
レアで頂くすき焼き
雪うさぎのイメージ
氷の中に蓋もの
雪景色のイメージのガラス 確かオーダーものだった気がします
蟹とあん肝を酢飯に混ぜて こんな感じ
クリスマスカラーイメージのマグロ手巻き
ニューのリスがかわいい
エルメスのデザート皿がぴったり
黒っぽいのがイノシシ 白っぽいのが熊
あれ目つぶってた
最後に1合ずつ
2025/01/24 更新
2024/11 訪問
亥の子餅 茶人の正月 深まる秋
毎月のお楽しみ。今月は「亥の子餅」の習慣と「茶人の正月」をテーマにしながら、秋の深まりを感じさせる演出と献立でした。
今月特に印象に残ったのは、鯛と松茸のお椀、近江鴨に春菊餡、キャビア、海老芋の唐揚げ、数の子のフライ。もちろん全部好きですが。
料理内容に入る前に、少しだけ。今回は3名で予約していたものの1週間前に娘が無理そうと言い出しました。ちょうどその頃、いつもの確認のお電話に出られず。すぐに折り返したのですが応答なし。それ以降毎日何回かお電話したものの、結局前日まで繋がらず。すごく焦って前日、色々な手段を試みてやっとお伝えできました。
そんなこんなありつつ、当日いつも通り概ね10分前に店前に着くと、なんと大将が待っていてくれました。そこでお話しして、私に大きな勘違いがあったことが判明。営業時間を避けてだいたい15時から16時の間にかけていたのですが、応答しない時間帯でした。お電話は、原則12時から15時までが正解。大失敗!ですが、わざわざお詫びでお出迎え頂いて嬉しかった。もちろん毎月伺っているから、というのはあるでしょうが、篠原さんのこういう気遣いが随所に浸透しているところが、このお店の素晴らしいところ、と改めて感じました。
さて、前置きが長くなりました。お料理の内容です。使われていた器(わかる範囲で)、●で料理、⭐︎でお酒、間に詳細・感想など、になります。
● 香煎茶 お腹を温めます
⭐︎ 鍋島 特別純米酒 国産米 80%磨き アルコール分15度 富久千代酒造(佐賀県)
いつも通り着席と同時にお任せ食前酒。
【前菜】バカラの角鉢に 青竹 玄緒包イメージの銀杏を使ったお飾りで
● ウニ豆腐 伊勢海老ほぐし ホッキ貝 帆立貝柱 加減酢ジュレ 穂紫蘇 金箔
ウニ豆腐、手間かかってそうです。伊勢海老丁寧にほぐしてあって食べやすい。
こちらが供された際、亥の子餅の行事のご紹介あり。玄の月玄の日亥の刻に玄緒包で下賜される亥の子餅。茶道の炉開きでも欠かせないお菓子。必ず銀杏が飾られるので、これをイメージした演出。無病息災、子孫繁栄を願う行事。猪の火伏せ、銀杏も防火林、火除けの願いも込められています。
⭐︎ 田酒 純米大吟醸 喜久泉 山田錦 40%磨き 西田酒造(青森県)
【御椀】蓋表に蝶、蓋裏に菊の塗り椀に
● 瀬戸内の鯛 細切り松茸(山口) 菊花 柚子
菊と蝶の組み合わせ、蝶は命を終えていく季節、不老不死を象徴する菊と、復活する霊魂を象徴する蝶、という意味合い。
蓋を開けた瞬間の華やかさ!黄色に菊花が一面に。そして松茸。今年は長いようです。でも、西の方になってきたら、そろそろ終わりだとか。今月も瀬戸内の鯛。肉厚で本当に素晴らしい上品な脂のり。香ばしい焼き加減。
【お凌ぎ】つと蒸し エルメスCarnets d’equateur(赤道直下のスケッチ)シリーズ インパラ柄のデザートプレートに
● 穴子飯蒸し さつまいも しば漬け
つと蒸しをいっぱいに盛って、色とりどりの葉をば飾って、里山の演出。
【焚き合わせ】建水を思わせるような深鉢に
● 近江鴨 近江かぶら 春菊餡 柚子胡椒
玉鋼で焼いた鴨は絶妙な火入れ。絶品。ほっこりかぶらに春菊のとろみのある餡。最高です。
⭐︎ NATURAL 2 生酛 純米 キラみずき80%磨き アルコール分15度 北島酒造(滋賀県)
近江鴨と近江かぶらなので、ぜひこれで、と田中くんが持って来てくれました。篠原さんから、ここの酒蔵絶対いつか来ると思って長いのに、なかなか来ない、とのコメント。ちょっと夫と追求してみようと相談。早速夫が入手しとくれるはずです。ワカサギ釣りと鮎釣りと毎年行く、今や馴染みの滋賀県ですから。
【焼き物】志野釉井桁柄の丸皿に
● スッポンのタレ焼き 山椒
篠原さんもお好きという、「みつぼね」という部位を頂きました。肩甲骨にあたるらしく、美味しいお肉の部位ながら、食べづらいのであまり女性には出さないとか。そんなの気にしません。ワシワシ手を使って頂きました。
ここまで、さきほどの滋賀の酒で。スッポンももちろん滋賀の養殖もの。
【箸休め的な最中】
● フォアグラ最中 あんぽ柿 ウイスキーゼリー
秋ですから、柿に戻りました。
⭐︎ 満寿泉 ペアリングの定番です
【箸休め的なキャビア】エルメスCarnets d’equateur(赤道直下のスケッチ)シリーズ 蝶柄の小皿に Hal Caviarのオリジナルカトラリーを添えて
● しのはらオリジナルキャビア(追加)
静岡県浜松市のHal Caviar へのオーダーで作られています。日本の塩4種類で、塩分控えめに作られているので、そのままアテになります。ご参考にURL以下です。
https://hal-caviar.com/
⭐︎ 而今 純米吟醸 愛山火入 兵庫県産愛山 50%磨き アルコール分15.5度 木屋正酒造(三重県)
【八寸】色とりどりの葉 茶人の正月イメージの青竹
今月は茶人の正月、炉開き、口切りの季節でもあるので。
⭐︎ 花春 純米吟醸 国産米 55%磨き アルコール分15度 花春酒造(福島県)
今日は神指蔵ではなくこちらを、と。すっごくかわいいラベル。これで八寸頂く準備万端。
<雲錦模様 結び型の蓋物>
茶人の正月に相応しく吉祥柄の器で、と。この時期に新しく変える結界を意識して青竹を置いて。
● かぼす釜に
車海老 しめじ イクラ きゅうり
● 竹猪口に
イカのブランデー漬け ウニソース
● 春菊と菊花のお浸し とんぶり
● 子持ちあゆ 番茶を使って甘露煮
● 松葉串1 乾燥の香茸
● 松葉串2 アワビ茸
● 栗の渋皮煮
● 玉子真薯
● クリームチーズ削り節まぶし
お酒すすみまくり。
⭐︎ 飛露喜 特別純米 国産米55%磨き アルコール分16度 廣木酒造(福島県)
色々美味しすぎて、お酒足らずに追加です。
<別皿で後から>
● 海老芋の唐揚げ
含め煮にして揚げています。なんとも言えずに美味しい。これ、絶対娘の好きな一品。残念でした。
<手渡しで>
● 燻製した鰤の漬け 握り
うーん、燻製して漬け。美味しい。
<別皿に>
● 数の子のフライ
ああ、これ食べたことある、と思って調べたら、去年の12月に天ぷらで頂いていました。火を通すとプチプチがたまりません。
【鍋】大清雍正年製の記載のある骨董蓋もの
● 赤足海老 猪豚 九条ネギ 油揚げ きのこ5種(花びら茸、かきのき茸、やまぶし茸、たもぎ茸、花咲ひら茸)
赤足海老って初めて頂きました。良いお出汁が出るそうです。これにあの豚で濃厚なお味が篠原流。きのこ、今日も田中くんに2度聞き。別に美味しいから控えなくてもいいのですが。
【食事】ご飯は雲井窯の土鍋でお披露目
● 松茸ご飯
● 白菜重ね漬け
● ラーメン スッポンと上海蟹でとった出汁 麺は浅草開花楼 ワンタン皮 黄ニラ
松茸ご飯、先月は白米で。今月は松茸を入れて炊き上げたほんのり出汁のご飯。どちらも美味しいけど。
ラーメンに黄ニラがいつもよりたっぷり。聞くと、上海蟹も入れて相当濃厚な出汁になっているからだそうで。そうでないと黄ニラが主張しすぎるそうです。本当に隅々まで考え抜いていらして、感動しかありません。
【甘味】扇型の皿
● 黒蜜とユリ根の葛饅頭
● お薄
葛饅頭、まんまるで綺麗。夫の大好きなユリ根、喜んでいました。
本日はキャビア追加(2人でシェアですけど)したので、5万円少し超えました。でも、やっぱり、こちらは本当にコスパ良しです(特に直近の神楽坂が頭に)。お酒も6合と満寿泉頼んだのに。
また来月伺います。
玄緒包を連想させる設え
今日の酒碗 私のは富士山のぞいているようで素敵でした
近江鴨スタンバイ
前菜のお飾り スタンバイ
八寸の生け花スタンバイ
これから飾りに使う葉っぱたち 今年は色づきがイマイチだそうです
先月のライオンと違う、と気付いたらポーズで見せてくれました
これも赤道直下のスケッチだったあ
数の子のフライ
2024/11/14 更新
2024/10 訪問
菊・菊・菊そして松茸・松茸・松茸
毎月の楽しみです。本日は旧暦に合わせて重陽の節句がテーマなので、お料理にも器にも菊、菊、菊。また飛騨高山の最高の松茸が手に入ったとのことで、松茸もふんだんに。菊と松茸で秋を堪能しました。我々としては珍しく追加料理で焼き松茸も頂きました。追加頼むとお腹いっぱいになって、元々我々には量の多いコースを最後まで楽しめなくなるので、普通は頂きませんが、焼き松茸なら多分大丈夫。
本日、松茸は、細切りでお椀に、焼きで、松茸ご飯で、ラーメンのトッピングで、とたっぷり楽しませていたました。篠原さんおっしゃる通り、本当に良い松茸でした。
本日松茸以外で心奪われたのは、紅葉鯛の御椀、八寸のメヒカリ西京焼き、やはり八寸の帆立貝柱ブランデー漬けウニソース、でした。
献立詳細の前に重陽の節句のお話。去年も書いていると思いますが、改めてもう1度調べたら面白かったので備忘す。読み飛ばしてください。
別名「菊の節句」の重陽の節句は旧暦でというのが、しのはら流。菊の花盛りに合わせた方が季節感が出るので、と昨年もおっしゃっていました。旧暦の9月9日は、現在の10月中旬ごろ。
五節句のひとつである重陽の節句は、平安時代に中国から伝わった行事。古来中国では、奇数は縁起が良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と考えられ、陽数の最大値である「9」が重なる9月9日を「重陽」と呼び、最も重要な節句の1つでした。
日本書紀には、685年9月9日に宴をしたという記録があるようで、910年には朝廷で菊の品評会が行われたとも伝わっています。菊は仙境に咲く霊薬として、邪気を払い長寿の効能があると信じられていました。
重陽の節句では、菊の香りを移した「菊酒」を飲んで邪気を払い無病息災や長寿を願ったそうです。しのはらでは菊酒は出ませんが。
しのはらさんでは、本日、前菜で重陽の節句に因み、ガラスの外箱の上に菊のお飾り。「被せ綿(きせわた)」はイメージだけで菊の下という設え。被せ綿は、重陽の節句の前日、菊の花に綿を被せて花の香りや露を吸わせ、翌日、重陽の節句の朝にその綿で身体を拭い清め邪気払いをした風習です。
また、篠原さん、先般故郷の近所の菊の品評会にいらした時、近所の方が、菊枕という風習もあると話していたとか。調べてませんが、とのことでしたので、調べてみました。
ありました。乾燥した菊の花びらを入れて作った「菊枕」で眠ることで、息災延命を願う風習があるようです。
さらに「菊湯」というのもありました。菊の香りには魔除けの効果があると信じられており、菊を湯船に浮かべた「菊湯」に入るという慣わしもあるようです。
さて、長くなりました。お料理とお酒は以下です。
●今回の献立●
☆は一緒に頂いたお酒 本日は知人をお連れし3人だったので全て2合ずつ
【香煎茶】
☆ 秋櫻(コスモス)2023 生酛木桶純米 直汲 改良信交100%(2023年収穫秋田県産)麹米55%掛米60%磨き アルコール13度 新政酒造(秋田県)
食前酒として。「干し葡萄、ブラックチェリーといった赤系果実の香り。味わいは実に「コスモス」らしい甘味が主体の構成」と記述どおり。爽やかな甘味と酸味。
【前菜1】オールドバカラ角小鉢
● 玉子豆腐 蒸しウニ 車海老 北寄貝 いくら 加減酢の煮凝り 穂紫蘇
前述のとおり、被せ綿のお飾りで。蒸しウニって珍しいですが、美味しい。
⭐︎ 蒼空 純米吟醸 雄山錦
雄山錦100% 60%磨き アルコール分16度 原料米雄山錦100% 藤岡酒造(京都市伏見区)
【お凌ぎ】赤絵の角小皿
● 定番の鮪太巻き(赤身の漬けにワサビ、マグロ節細削りをまぶして、中トロ、すき身とべったら漬け、胡瓜、胡麻)
● 松葉串にガリ
今日は一段とすごい具の量だった気がします。これを巻ききるって、鉄平さんホントにすごい。
【前菜2】古染付の中皿
● 明石の伝助穴子炭火焼き 黄とピンクの菊花 ワサビ
入店時に篠原さんが丹念に包丁を入れていた穴子です。先月より一段と皮の焼き目が香ばしく感じられました。2口分盛られているので、それぞれにワサビ多め、半量ずつと菊花を載せて食べてください、とのこと。
⭐︎ 而今 特別純米火入 八舗80% 山田舗20% 60%磨き 木屋正酒造(三重県)
【御碗】 蓋表に蝶 蓋裏に菊
もみじ鯛 松茸 菊花 青柚子
まずは蓋を開けた途端、一面に散らされた黄色の菊花と蓋裏の見事な菊の絵に目を奪われます。思わず「わあ」と声が出てしまいました。
さらにはたっぷり載せられた細切りの松茸の香りと、肉厚のもみじ鯛(明石で獲れるこの時期の真鯛)で秋満喫の一品でした。
【焼き物】エルメスの赤道直下のスケッチ デザートプレート
● スッポンのたれつけ焼き 山椒
まずは嫌でもおニューのお皿に目を奪われます。エルメスとのこと。ライオンの絵だから肉系だろう、という篠原さんのセンス。名前は忘れたけど動物学者の絵、とおっしゃっていたので調べました。ロベール・ダレという方で、世界中の動物たちを紙の上で表現することに一生を捧げたフランス人アーティストであり博物学者だそうです。
スッポン、今日は焼き。タレの甘さ控えめ、なような気がしました。きっと自分の体調のせいかも。
【箸休め】菊花を形どった白い小鉢
● 蒸した渋皮栗 菊花餡掛け
美味しい!
【揚げ物】灰釉の厚手中皿
● 犬上川の落ち鮎(子持ち鮎)唐揚げ かぼす トマトの和え物ディル風味
まずは銘々皿に取り分ける前に、大皿に泳いでいるような様子をお披露目するのは田中くん。豪華。銘々に取り分けられて目の前に供されると顔が怖い!何度かこちらで見たかも。ホントにエイリアン。
この見た目の怖さは、しっかりと中まで油が通るようにエラも開いて串うちするからです。お陰で頭から尻尾まで、丸ごと食べられます。大きめのかぼすをお勧め通り全部絞って。
途中でディル風味のトマトの和え物を載せて味変します。これは新しい。美味しい。ディルって和食にも合うんだ。
多分、篠原さんは我々が毎年犬上川に小鮎を釣りに行くことを覚えていてくださって、産地に言及してくれたのでは、と思います。おそらく我々が釣るより上流の半養殖の立派な大きさのものです。
⭐︎ 不老泉 ひやおろし 山廃仕込純米吟醸 滋賀県産玉栄100% 55%磨き アルコール分17度 上原酒造(滋賀県)
絶対鮎と一緒に飲んでほしいと田中くんが出しくれたお酒です。
【箸休め】高杯(盆杯)
● はざまいちじく胡麻味噌焼き
今日ははざまいちじくだあ。やっぱり大きい。美味しい。
はざまいちじくとは、Bettim Farmという若者集団が生産する150年の歴史あるいちじく。香川県まんのう町羽間地区で農薬不使用がウリです。1度取り寄せてみましたが、何しろ大きい、甘い。皮ごと食べられます。本日は剥かれていましたが。
【追加】牛の染付中皿
● 焼き松茸(飛騨高山) すだち
珍しくオーダーした追加料理。これはすごい。国産物を頑張って買ってもなかなか出会えない極上の松茸でした。香りも食感も焼き加減も。篠原さんも今日の松茸は最高クラス、と太鼓判でした。
手で裂きやすいように、後から細かい包丁が入れられています。
【八寸】大小色とりどりの菊菊菊
<菊の花いっぱいの楕円中皿>
● メヒカリ西京焼き
● 里芋唐揚げ
● 干瓢煮 ワサビ添え
● 蛸の柔らか煮
● 庄内麩チーズ挟み
● 枝豆紹興酒漬け
<紫色の菊の花びら型長皿>
● 帆立貝柱ブランデー漬け ウニソース
<菊花型小皿 黄>
● マスカット みぞれ和え
<菊花型小皿 緑>
● 胡麻豆腐 胡麻だれ
<竹猪口>
● 柿なます
<最中> 別渡し
● フォアグラ パッションフルーツ レモンシャーベット
定番に近いものも多い中、秀逸はメヒカリ西京焼きでした。太ったメヒカリで、すごく美味しかった!
もう1品は帆立貝柱のブランデー漬けウニソース。ああ、お酒がすすむ。
⭐︎勝駒 大吟醸 山田錦100% 40%磨き アルコール分17度 清都酒造場(富山県)
【お鍋】
● 近江鴨 きのこ6種(こはく茸、はくれい茸、くろあわび茸、やまぶし茸、たもぎ茸、平茸) 九条ネギ
きのこほその日により色々変わるようですが、本日はこの6種、と教えてくれたのは田中くん。きのこの旨みがたっぷり汁に溶け出して、秋満喫。聞き忘れましたが多分スッポン出汁。
【食事】
● 松茸ごはん 白菜重ね漬け
● すっぽん出汁ラーメン(すっぽんつくね、黄ニラ、ワンタン皮、松茸)
今日のラーメンには松茸が!なんて豪華。これにも合う。
【甘味】
● 玉子葛餅
● お薄
焼いた葛餅が香ばしくて、甘くて。
また来月も楽しみに伺います。
2024/10/18 更新
2024/09 訪問
お月見
月1の楽しみ、9月の訪問です。
いつも通り、最初から日本酒。今月の1杯目は先月と同じ、産土(うぶすな)。微発砲で食前酒にぴったり。
今月の感動の一品は、焼き鮎の御椀、穴子のお造り、小芋のきぬかつぎにカラスミ、伊勢海老出汁に猪豚の組み合わせ、などなど。
★今回の献立★ ☆は一緒に頂いたお酒
【香煎茶】
☆ 産土(うぶすな)2023穂増 五農醸 特別夏限定 kawamatsuri 熊本県産菊池川流域産米 アルコール13度 花岡酒造(熊本県)
前回もガラスのお猪口と酒碗に同時に注いで頂き、比べます。先月は正直わからなかったのですが、やっぱり酒碗の方が柔らかく感じます。
【前菜】 氷鉢
〇 小豆島のそうめん「極み」 ウニ 冬子椎茸煮 モロヘイヤ 薄揚げ 花穂紫蘇
先月とほぼ同じですが、白ゴマはなかったかな。あと先月感動した薄揚げが控えめな量。氷鉢ももう最後です、と篠原さん。昔ならなかったのでしょうが、今は9月もこれが十分嬉しい暑さです。
☆「神指蔵」おりがらみ生 会津産コシヒカリ100% 60%磨き アルコール15度 花春酒造(福島県)
【お凌ぎ】
〇 定番の鮪太巻き(赤身の漬けにワサビ、マグロ節細削りをまぶして、中トロ、すき身とべったら漬け、胡瓜、穂紫蘇)
〇 松葉串にガリ
今日はきゅうりが通常の細さに戻っていました。マグロ節細削りが目新しい。気持ちマイルドに感じられました。
【御碗】 菊模様 ススキ模様(蓋裏:松と鹿に満月)
〇 郡上八幡の鮎 冬瓜の油煮 芽ネギ
郡上八幡の鮎はまだ楽しめるそうです。鮎で出汁をとる方法もありますが、篠原さんは普通のお出汁にシンプルな焼き鮎で味・香りを足した方が良いと思うと。賛成。
☆ 乾坤一(けんこんいち) 国産米 55%磨き アルコール15度 大沼酒造店(宮城県)
【お造り】
○ 穴子(皮目を炙って) 菊花 ゆうこうワサビ
美味しい!肉厚で丁寧に骨切りされていて。穴子料理専門店にも何度か行ったことありますが、こんなに美味しかったことはない。さすがです。
【焼物】うちわの皿に小笹の葉
○ 琵琶湖の鮎 うるか醤油を塗って串焼き
琵琶湖の半養殖。琵琶湖のものはそろそろ終わりだそうで、この料理もあと1週間だそうです。娘はこれ、初めて食べたので、感動してました。ホントに美味しいです、うるか醤油。ただうるかを作っているところも少なくなっているそうで、なくなったらできないとおっしゃってました。
【箸休め】 菊花型の小鉢
〇 白ズイキ 胡麻だれ
【八寸】
9月の八寸のテーマはお月見。十五夜(芋名月)と十三夜(栗名月)、どちらかしか見ないことは片月見と言って縁起が悪い。収穫を祝い豊作を願う風習ながら、稲を備えるには少し早かったので、稲穂の代わりにススキを備えた。などなど。
今日はお月見なので、よく使われる漆盆ではなく三宝です。芋の葉で覆われて登場。添えられた花瓶にはススキに吾亦紅にオミナエシ。
以下のお酒を頂きながら、お月見定番料理も含めて楽しんで頂きます。
⭐︎ 「而今」特別純米火入れ 八反錦80% 山田錦20% 60%磨き アルコール15.5度 木屋正酒造(三重県)
⭐︎ 飛露喜 特別純米 国産米 55%磨き アルコール16度 廣木酒造(福島県)
<高坏(盆杯)>
〇 いちじくの胡麻味噌焼き
<うさぎの深皿>
○ きぬかつぎにカラスミたっぷり これはお酒が進む
○ 蛸の柔らか煮
○ クリームチーズの削り節まぶし
○ 枝豆の紹興酒漬け
〇 竹猪口に 紅白なます
<柿の蓋もの>
〇 柿と梨の白和え
<琵琶型の小鉢>
〇 車海老 ウニソース
これも酒のアテに最高
<十草の器>
○ きゅうり、大徳寺麩、クラゲの加減酢和え
<フォアグラ最中>
〇 最中皮 フォアグラ マンゴー パッションフルーツ レモンシャーベット
<別皿>
〇 スッポンのタレ焼き
濃いめのお味です。
【鍋】 大清雍正年製の記載の蓋もの
○ 伊勢海老出汁 伊勢海老 猪豚 大なめこ おかひじき
伊勢海老出汁に猪豚を合わせるところが篠原流。形式にとらわれず、篠原さんが美味しいと思うものを自由に。
【追加料理】
○ 飛騨牛網焼き
○ とらふぐ唐揚げ
本日は娘が追加両方をお願いしました。大満足のようでした。
【食事】
〇 松茸ご飯
〇 きゅうり糠漬け
〇 スッポン出汁ラーメン スッポンつくね ワンタン皮 黄ニラ
シンプルに塩だけの松茸ご飯。まだ輸入ものですが、たっぷりと使われていて香り豊かです。塩加減も絶妙。
【甘味】
○ 能登大納言の水羊羹
○ 丸十甘露煮
○ お薄
また来月も楽しみに伺います。
御椀用の鮎がスタンバイ
いつ見ても感動の巻きの技術
マグロ節細削り見えます?
お椀の鮎準備中
鮎を浸すと出汁が鮎の風味に
この冬瓜がまた美味しい
穴子のお造り ワサビと菊花たっぷりと共に頂きます
うるか醤油焼きはあと1週間で終了
ポーズつけすぎると大将に怒られますけど
白ズイキにごまだれ
お月見の設え
吾亦紅にオミナエシ
うさぎの深皿や柿の蓋ものでお月見の設え
この小芋のきぬかつぎにたっぷりカラスミ 最高のアテでした
車海老にウニソースも最高
今日のスッポンは久しぶりに焼き 濃いめのお味です
伊勢海老出汁 伊勢海老も入りますが一緒に猪豚 これが篠原流
とらふぐ唐揚げ(追加)
飛騨牛網焼き(追加)
松茸ご飯
松茸ご飯
スッポン出汁ラーメン
今月の酒碗 上がニュー
素敵な器たち 香煎茶
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち お月見にぴったり
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
素敵な器たち
2024/09/14 更新
2024/08 訪問
お盆
月1の楽しみ、8月の訪問です。お料理がおいしいのは当然。島袋さんがいなくなったものの、北川さんがいらしていて、新しいお弟子さんも増え、にぎやかなチームしのはらの会話も、いつも通りごちそうです。今回会話の中でわかったのですが、様々なところからお弟子さんを1年間だけ受け入れるなどしているようです。このオープンマインドがお料理にも雰囲気にも滲み出るのですね。1年居た台湾出身のテイ君、本日最後になりそうです。今度は台湾のお寿司屋さんで修行のよう。本日は中国系のお客様も多く、大活躍でした。
席につくなり、お酒をお願いします。結局いつもお料理が供される前に1種類飲んでしまうことをよくわかっているお弟子さんが発砲系を出してくれます。酒碗増えています。本日も私は初めて見るものを選択。聞くと業者さん(おそらく天酒堂)が、毎月新しいものをお勧めしてもってきてくれるそうです。選んだ酒碗、ブルー系でさわやか、夏にぴったり。
今月の感動ポイント、そうめんに添えられた極細薄揚げ、いつもより少し太めに切られた鮪巻きのきゅうり、お椀、特に生姜葛豆腐、鮎の塩焼き握りなど。
★今回の献立★ ☆は一緒に頂いたお酒
【香煎茶】
今月も器がニュー。龍の絵柄です。
☆ 産土(うぶすな)2023穂増 五農醸 特別夏限定 kawamatsuri 熊本県産菊池川流域産米 アルコール13度 花岡酒造(熊本県)
お料理出てくる前の食前酒として、発砲系でぴったり。逆にお料理には何をあわせればいいか、わからない、と篠原さんおっしゃっていました。そうですねえ。まあ、我が家にはビール代わりで。
【前菜】 氷鉢
〇 小豆島のそうめん「極み」 礼文のウニ 椎茸煮(甘め) モロヘイヤ 薄揚げ 花穂紫蘇 白ごま
このそうめん、昨年こちらで味わってから、取り寄せるようになりました。本当にコシあります。温麺にしてもコシを保ちます。
感動したのは薄揚げ。気付かないほど小さいのですが、存在感あります。すごくカリカリ。聞くと普通に焼いてから開いて中の白い部分をこそげて外側だけを極細に切って添えているそうです。このカリカリ食感、椎茸の甘み、ウニの香り、白ごままで混然一体となったお味が素晴らしい。出汁も全てスプーンですくって頂きます。
☆ 雨後の月 辛口純米 国産米60%磨き アルコール16度 相原酒造(広島県)
このお料理にあうからと篠原さんのお勧め。篠原さんもお好きだそうです。
【お凌ぎ】
〇 定番の鮪太巻き(赤身の漬けにワサビ、中トロそのまま、すき身とべったら漬け、胡瓜)
〇 松葉串にガリ
今日は盛り盛りです。端っこを頂いたのですが、具材がもう1切れ分くらい盛り上がってる。巻き担当のお弟子さん(どうしても名前が覚えられない)「いい鮪がはいったので、つい」と。すかさず篠原大将がつっこみをいれていました。
また、今日はきゅうりの存在感がすごいな、多いのかなと思ったら、少し太めに切っているそうです。きゅうりのおいしい季節だから、と篠原さん。
【御碗】 蛍のお椀(夏に出てくる)
〇 淡路の鯛の塩焼き 新銀杏のすりながし 生姜葛豆腐 三度豆 粉山椒
淡路の鯛とおっしゃっていましたが、要は明石の鯛とほぼ同じ場所ですよね。鯛、身が厚く上品な脂乗りで焼いているから香ばしい。新銀杏のすりながしが新鮮。隠れているのですが、生姜葛豆腐がまた良いアクセント。崩しながら色々な組み合わせで頂きます。生姜葛豆腐いいわあ。
☆ 蒼空 純米酒 美山錦100% 60%磨き アルコール15度 藤岡酒造(京都府)
【焼物】うちわの皿にすずしげなに小笹の葉(夏らしく涼しげ)
○ 琵琶湖の鮎 うるか醤油を塗って串焼き
〇 鮎塩焼きのにぎり すだちを絞って
本当は長良川の鮎を使いたかったようですが、あまりよくないので、と琵琶湖の養殖もの。握りのほうは塩焼きにすだち、間違いありません。
☆ 松の司 純米大吟醸 AZOLLA50 滋賀県竜王町山田錦100% 50%磨き アルコール12度 松瀬酒造(滋賀県)
琵琶湖の鮎ですから、これにあわせて滋賀のお酒。
【揚物】 廬山人風の織部の扇鉢
〇 定番のスッポン唐揚げ 揚げた新銀杏
新銀杏、まだえぐみも少なくおいしい。
☆ しのはら 吟奏の会の大吟醸 まかっぺ 土浦小野の里の山田錦100% 40%磨き アルコール17.7% 廣瀬商店製造 吟奏の会販売 (茨城県)
【フォアグラ最中】
〇 最中皮 フォアグラ マンゴー パッションフルーツ レモンシャーベット
【八寸】
8月の八寸のテーマはお盆。蓮の葉、蓮の花つぼみ、精霊飾りのわらの馬と牛、ほおずきなどを配して。お盆の迎え火と送り火、馬で来て牛で帰ってもらうこと、目印の灯りとしてのほおずき、などのお話しとともに。お盆なので、全体的にさっぱりとした設えです。
以下のお酒を頂きながら、色々な味を楽しんで頂きます。
☆ 東洋美人 限定純米大吟醸 国産米40%磨き アルコール15度 澄川酒造(山口県)
<別提供の高坏>
〇 いちじくの胡麻味噌焼き
温かいので、すぐに頂きます。焼いたのも美味しい。
<竹猪口3つ>
〇 焼き賀茂茄子と三度豆の胡麻酢和え
〇 もずく酢
〇 スモークサーモンのみぞれ酢 オクラ添え
<ほおずき>
〇 山桃のワイン煮
<ほおずき型の器3つ>
〇 たこの柔らか煮
〇 鱧の卵の塩辛
〇 丁字麩の辛子和え(きゅうりもはいる滋賀の郷土料理らしい)
<銀皿>
〇 玉子真薯
〇 バイ貝 酢味噌
〇 枝豆紹興酒漬け
〇 小芋田楽
〇 丸十甘煮
〇 大徳寺麩にチーズ
【鍋】 大清雍正年製の記載の蓋もの
○ スッポン出汁 鱧 すっぽんのつくね 黄ニラ 青柚子
濃厚なお出汁に合わせた鱧。これに負けないように香りの良い黄ニラ。〆に向けて盛り上げていきます。
☆ 大那 純米吟醸 兵庫県東条産の愛山100% 50%磨き アルコール16度 菊の里酒造(栃木県)
八寸の途中から、頂き始めました。
【食事】
〇 鯛と帆立のフライ、とうもろこし、甘長唐辛子の炊き込みご飯
〇 水ナス糠漬け
〇 鰻の佃煮茶漬け わさび シソ
フライを炊き込みご飯にトッピング。篠原流真骨頂ですね。
本日はダブルご飯。鰻の佃煮茶漬け、最後にこのお出汁がしみます。
☆ 善知鳥(うとう) 大吟醸 百四拾 草想い100% 35%磨き アルコール16度 西田酒造(青森県)
ご飯でもまだ飲みます。飲めるご飯です。
【甘味】
○能登大納言の水羊羹
〇桃のワイン煮 ゼリー寄せ
○お薄
本日は甘味も2種類。桃のワイン煮、最後にさっぱりうれしい。我ながら、よく最後までいきつきました。
前に一度記載したことあるのですが、なぜ点数が4.9かというと、お店の環境だけ4.5にしているのです。他はもちろん5点満点。こちらは時間ぴったりでないと入れないけど、ビル内、店前、どこにも待てるところがなく、前の通りなどで時間を潰さざるをえません。逆に遅れることはできないから、必ず待つことになります。いつも、ああ、しのはらの時間待ちだなという仲間がそのあたりにたくさんいます。お店の中は、トイレのこまめなチェックも含めてなんの不満もないのですが、やはりこれだけは満点にできない、というわけでした。
また来月も楽しみに伺います。
初めて見た香煎茶の龍の器 八寸用にスタンバイの蓮の花つぼみ きれい
今月新しい酒碗
こちらも今月の新たな酒碗
そうめんをあげてある器がロイヤルコペンハーゲン
氷鉢の料理に合わせて
小豆島の「極み」 礼文のウニ 甘めの椎茸煮 見えないけど極細薄揚げ 白ゴマ 穂紫蘇
極細薄揚げ 見えます?
夏の美味しいきゅうりは少し太めに切ってあるそう
今日すごい量なんですけど
お椀に合わせて
お椀の下に隠れていた生姜葛豆腐
お椀の鯛を焼いていたところ
鮎 うるか醤油焼き
夏らしい器
琵琶湖の鮎に合わせて滋賀の名酒
鮎塩焼き握り すだちがかかっています
定番しのはらはスッポンと鮎寿司に
八寸に
八寸 お盆なのでさっぱりめの仕立て
また違ううちわのお皿
いちじく胡麻味噌焼き
てっぺんのほおずきには山桃のワイン煮
左下鱧の子の塩辛は珍味 右下は滋賀料理の丁字麩の辛子和え 奥は蛸よ柔らか煮
鍋に合わせて
コク深いスッポン出汁に鱧 スッポンつくね 黄ニラ
飲めるご飯とともに最後のお酒
鯛と帆立とのフライトッピングがしのはら流
鰻の佃煮茶漬け
本日は北川さん、いらしていました
テイくん、さようなら
2024/08/30 更新
2024/07 訪問
七夕
本日我々にとっては、島袋さんがいらっしゃる最終日。寂しいので篠原さんと並んで八寸を準備される後姿の動画も撮っちゃいました。
ただ、嬉しい出会いも。お隣のお席に紀土の平和酒造の蔵元が。ということで、お任せのお酒の1杯目は「赤 記土」という珍しいお酒を頂きました。赤米を使っているので本当に赤い!
★今回の献立★
【香煎茶】
器がニュー。内側には海中の生き物の絵柄。七夕に因みヒトデを星に見立てたのかしら。
【前菜】 氷の器 梶の葉に五色紐をあしらった蓋
〇 煮鮑 葛切り
七夕にちなんで、五色紐をあしらった梶の葉の蓋。天の川を渡る船の舵の形でもあり、平安時代には短冊代わりに梶の葉に文字を書いて、書の上達を願って飾ったというお話し。
【お凌ぎ】 寿司
〇 鯛の笹巻き
〇 定番の鮪太巻き
鯛の笹巻き、小ぶりで美味しい。パクっと一口でいけます。ひきかえ、鮪太巻きもできるだけ一口で、とは言われますが、これは私には無理。でもなんとか二口くらいでかぶりつきます。
【御碗】 蛍のお椀(夏に出てくる)
〇 徳島の赤ウニ 胡麻豆腐 三度豆
徳島(多分由良かな)の赤ウニ、さっぱりしていて美味しいです。お出汁はウニの風味を邪魔しないようにさっぱりめ。ウニをお出汁に落として楽しんでください、とのお勧め。いちご煮のような感じです。
【焼物】 鮎2種食べ比べ
○ 郡上八幡の鮎 塩焼
〇 琵琶湖の鮎 うるか醤油を塗って串焼き
本日の郡上八幡の鮎は砂を含んでいるので、と骨も肝もとってくれてのご提供です。ねっとりした蓼酢ソース、これがまた美味しい。これ舐めてもお酒飲めます。作り方をお聞きすると、お米を酢に長時間つけてねっとり感を出しているそうです。
うるか醤油、やっぱり美味しい。これも作っているのですか、とお聞きするとそれは購入だそうです。どちらのものかお聞きしたので、またきっと取り寄せちゃいます。
【揚物】
〇 定番のスッポン唐揚げ
【すり流し】
○ とうもろこしのすり流し スッポンの煮凝り 蓮の素揚げ スッポンの肝のグラニテ
美しい蓮の葉の蓋上に煮凝りと蓮の素揚げが載って供されます。上手にバカラのグラスに落とし、煮凝りはくずして頂きます。うーん、このとうもろこし、特に甘い。素晴らしい組み合わせです。
【フォアグラ最中】
〇 フォアグラ マンゴー レモンシャーベット 最中皮
初のレモンシャーベット。お弟子さんのどなたかのアイデアみたい。
【八寸】
お待ちかねの八寸。今月のテーマは七夕。中国の乞巧奠(きっこうでん)が奈良時代に伝わり、もともとは機織りにちなんで棚機であったこと、日本で時代ごとに少しずつ飾りの形を変え、願うことが変化し、といろいろなお話しを聞きながら。
飾りのお花、織姫にちなんでのカライトソウ、その昔は牽牛花といわれていた桔梗(今はアサガオのこと)、星のように見えるナデシコ。両脇に笹の葉を据え、渡した藁に五色の紐を垂らして、とても美しい。
今月のお気に入りは、蛤の潮(ほんの少しなのに十分満足)、帆立のずんだ餡(ずんだのよい香りが素晴らしい出来上がり)。もちろん他も全て美味しくお酒が進みます。
<バカラのショットグラス>
○トマトの冷製すり流し 白玉
<星を散らしたような涼やかな中皿>
○干瓢 山葵
〇枝豆紹興酒漬け
〇いちじくに胡麻ソース
〇鴨ロース ザーサイ巻き
〇蛸の柔らか煮
〇玉子真薯
〇青梅甘露煮
〇十草の器 蛤の潮
〇竹猪口1 鱧と胡瓜の酢の物
〇竹猪口2 帆立・スナップエンドウのずんだ餡かけ
〇竹猪口3 三度豆・冬菇・赤蒟蒻の白和え
<小さな琵琶型の小鉢>
〇白身魚(忘れました)・イカのちり酢
<小皿で後から>
〇海老真薯のトースト挟み揚げ 紙包み
結構これも定番化してますね。好きです。
【鍋】
○月の輪熊 白ズイキ 万願寺 オカヒジキ オクラ餡でまとめて
【食事】
〇鱧と新生姜の炊き込みご飯 葉山椒 白ごま 大きな出汁巻き玉子を載せて
〇水ナス糠漬け
〇伊勢海老の赤出汁
伊勢海老の赤出汁!豪華だし濃厚で美味しい。
【甘味】
○能登大納言の水羊羹
○お薄
★頂いたお酒★
いつもどおりお任せ。先月よりはかなり控えめ。
①「赤 紀土」こうじ米50%磨き かけ米のうち五百万石55%磨き 赤米100% アルコール13度 平和酒造(和歌山県)
②「神指蔵」おりがらみ生 会津産コシヒカリ100% 60%磨き アルコール15度 花春酒造(福島県)
③ 「ゆきの美人」純米吟醸 兵庫県産山田錦100% 55%磨き アルコール16度 秋田醸造(秋田県)
④「而今」特別純米火入れ 八反錦80% 山田錦20% 60%磨き アルコール15.5度 木屋正酒造(三重県)
⑤「亀鈴(きれい)」純米吟醸 長野県産山恵錦100% 50%磨き アルコール15度 岡崎酒造(長野県)
⑥ 「新政 天鷲絨(ヴィリジアン)2023」生酛木桶純米 美郷錦100% 55%磨き アルコール13度 新政酒造(秋田県)
⑦「勝山 Style -織姫ボトル-」DATE SEVEN といい宮城の7蔵(勝山・墨廼江・浦霞・伯楽星・山和・萩の鶴・黄金澤)の共同プロジェクトのお酒 Season 2 episode 3 とってもきれいなボトル
山田錦100% 45%磨き アルコール度16度 仙台伊澤家 勝山酒造(宮城県)
2024/07/31 更新
2024/06 訪問
狭間の季節の見事な献立 お酒すすんでしまいました
(なかなか書けなくて。6月初旬の訪問です。)
月1の定期訪問。席に着くとすぐに、篠原さんが「この季節は難しいんですよね」と。夏並みに暑かったり、とても涼しかったり、に合わせるのが難しいそうです。なるほど、確かに。
数日前に大阪の「澤田」にお伺いしたこと、ご存知でした。お弟子さんとの絆を改めて認識。
また、新しいお弟子さんが結構増えていました。澤田もミシュラン1つ星獲得されて、島袋さんの独立も近く、ますます楽しみですね。
さて早速、本日のお料理です。コメントは最小限。美味しくて本日は2人で8合プラス貴醸酒、飲んでしまいました。近時の最高記録かも。
★今回の献立★
【香煎茶】
【前菜】 つるべ型の木箱に榊を飾り、器の下に氷を敷き詰めて
〇車エビ 白ずいき いちじく 胡麻ソース和え
氷室神事の時期のしつらえ。榊は神様と人間の境界線を表すという解説。いちじくも白ずいきも胡麻ソースとよくあいます。
【御碗】
〇瀬戸内のオコゼ 冬瓜素揚げ 三度豆 白髪ねぎ
オコゼ、良い歯ごたえ、程よい脂乗り。出汁が、やっぱり最高。
【お造り代り】
〇生鱧のタタキ 三つ葉軸、茗荷、花わさびをあえて 梅肉ソース
湯引きしていないので、むっちりした食感が楽しめます。島袋さんが丁寧に丁寧に叩いていました。
【焼物】 鮎2種食べ比べ
○郡上八幡の鮎 塩焼
〇琵琶湖の鮎 うるか醤油(鮎から作った魚醤)串焼き
塩焼きは骨抜きをお願いしました。ねっとりした蓼酢ソースをたっぷりつけて、と勧められました。抜いた骨はさらに炭火で炙って食べやすくしてくれました。こういう心遣いが素敵。
うるか醤油焼きは串のままワイルドにかぶりつきます。美味しい美味しい美味しい!
【小鉢】
○小肌と長芋 スモークサーモンと長芋 みぞれ酢重ね
上段の小肌と長芋をできれば1口で、とのお勧め。どちらの組み合わせもさっぱり優しい酸味で美味しい。大きな一口で頂くことで味わえるハーモニーがワイルドなしのはら流。
【揚物】
〇定番のスッポン唐揚げ 甘辛ダレを絡めて 和歌山のぶどう山椒添え
【フォアグラ最中】
〇フォアグラ オリーブアイス オリーブジャム 最中皮
【八寸】
氷の小柱に注連縄と注連飾り。これらは、神と人を分け、氷が神様に捧げられることを意味するとのご説明。紫陽花も鮮やか。
<バカラのショットグラス>
○トマトの冷製すり流し 海ぶどう 白玉
<ひねり中鉢>
○ 縞鯵・キャベツ・パプリカなどを重ねたものにチェリートマト・・・美しい!
○庄内麩クリームチーズ挟み
○鴨ロース からし菜巻き 山葵 ピンクペッパーを散らして
○鮑の柔らか煮
○蛸の柔らか煮
○竹猪口に 万願寺とばち子の和え物
<竹猪口>
○はもこ 小芋 茗荷の和え物
<角小皿> 後から
○海老真薯のトースト挟み揚げ 紙包み
<手巻き>
○ 鰻真薯 玉子 花山椒 葉山椒
【鍋】
○月の輪熊 猪豚 賀茂茄子の揚げ出し じゅんさい わらび オカヒジキ
【食事】
〇生姜の炊き込みご飯 牛しぐれ 細ねぎ添え さらに銘々に取り分けてくれた後どーんとだし巻き玉子
〇水ナス糠漬け
〇スッポン出汁のラーメン スッポンと鶏肉のつくね ワンタンの皮 黄韮
【甘味】
○青梅の甘露煮
お口直しにと1品目。数日前澤田の青梅が人生最高と思ったのに、すぐに塗りかえとなりました。素晴らしく美味しい。透明のジュレもかかって見た目も涼やか。
○水羊羹
○お薄
★頂いたお酒★
いつもどおりお任せ、今日は飲みましたねえ。
①「篠峯」雄町純米吟醸(凛々) 中取り 無濾過生原酒 赤磐地区瀬戸雄町100% 60%磨き アルコール15度 千代酒造(奈良県)
②「紀土」純米吟醸カラクチキッド こうじ米50% かけ米55%磨き アルコール15度 平和酒造(和歌山県)
③ 「墨廼江(すみのえ)」特別純米 国産米60%磨き アルコール15度 墨廼江酒造(宮城県)
④「而今」特別純米火入れ 八反錦80% 山田錦20% 60%磨き アルコール15.5度 木屋正酒造(三重県)
⑤「陽乃鳥(ひのとり)」貴醸酒2023 アルコール13度 新政酒造(秋田) ・・・これはフォアグラ最中に合わせて。初めて。
⑥ 「しのはら」吟奏の会の大吟醸
茨城県産山田錦100% 40%磨き アルコール17度以上18度未満 廣瀬商店(茨城県)
⑦「八兵衛」伊勢錦純米生原酒 伊勢錦100% 60%磨き アルコール16度 元坂酒造(三重県)
⑧「加茂金秀」特別純米13 火入れ 国産米100% こうじ米50% 掛米60%磨き アルコール13度 金光酒造(広島県)
⑨「勝駒」(純米)大吟醸 山田錦100% 40%磨き アルコール17度 清都酒造(富山県)
また来月。
氷室神事と紫陽花
香煎茶 ちょっと違う器
本日の酒碗と最初のお酒
前菜
オコゼの御椀
生はも
鮎食べ比べ
小鉢 上半分 小肌と長芋みぞれ酢
小鉢 下半分 スモークサーモンと長芋みぞれ酢
定番のスッポン唐揚げ 甘辛ダレ 和歌山のぶどう山椒
フォアグラ最中 オリーブバージョン
八寸 メインの盛り付け 今月も美しい
八寸 後からもいろいろ
タコと鮑の後ろになんかお魚もいたかも 思い出せない
万願寺とばちこ
はもこ 小芋など
海老真薯トースト挟み揚げ
大将目つぶってた ごめんなさい
鰻手巻き準備中
お鍋に賀茂茄子の揚げ出し
炊き込みご飯を取り分けてくれた後にだし巻き玉子がどーん
定番になりつつあるスッポンラーメン
人生最高の青梅甘露煮
9種類も頂きました
色々大変だったことが書いてある
最後の勝駒 5人でつくってると
2024/06/23 更新
2024/05 訪問
端午の節句
今月のテーマは当然、端午の節句です。 人日、上巳、端午、七夕、重陽の五節句のうちのひとつ。いずれも運気が下がる時、香りの強いものなどを用いて邪気払いが伴います。端午では菖蒲の葉。菖蒲湯や軒下菖蒲などにも使われますが、本日こちらでは菖蒲の葉を刀の形で使われています。
★今回の献立★
【香煎茶】 本日は久しぶりに景徳鎮の蛍の器でした。
ここで日本酒注文。本日は新しい酒碗がありました。めざとくそれを使わせて頂きました。
【先付】 三宝に柏の葉と菖蒲の剣を飾って
〇海老真薯のトースト挟み揚げ…タイ料理のカノムパンアークンのような味わい
〇車海老 鱧 白ずいき ウニ キャビア 加減酢のジュレ コシアブラと花山葵を飾って
程よい歯ごたえの白ずいきたっぷりで、加減酢ジュレとよく合い、お酒が進みます。
柏の葉は、次の葉が出るまで古い葉が落ちないことから、代替わりがうまくいくようにとの端午の節句(男の子の節句)のげんかつぎ。
【太巻き】 定番のまぐろ(赤身の漬けわさび和え、中トロ、すき身のべったら胡麻和え、細きゅうり)
今回は少し水気が多かった気がします。巻き担当のお弟子さんが変わった?
【御碗】 菖蒲に八ッ橋の柄
〇瀬戸内のキジハタに梅餡 加茂茄子揚げ 牛蒡 柚子の皮と花を香りづけに
瀬戸内のキジハタは5月から夏にかけてが旬。対して北陸のキジハタは冬が美味しいそうです。
【焼物】
〇焼きとらふぐ 白髪ねぎ 胡麻油ベースのタレ 黒胡椒
本日、特に半生具合が絶妙で、先月よりさらにおいしく感じました。
【揚物】
〇定番のスッポン
【フォアグラ最中】
〇フォアグラ オリーブアイス オリーブジャム 最中皮(三谷製菓)
【煮物】
〇熊 冬瓜 万願寺 餡かけ 山葵
熊肉柔らかい。熊肉を煮込んだ出汁の餡が濃厚で、冬瓜にもよく合います。
【八寸】
菖蒲の刀に蓬の葉の鍔をつけ、鬼瓦とともに飾られて。今月は清々しくお花も控えめ。
<八ッ橋の台>
〇松葉串に 岩海苔 うずら卵黄の味噌漬け 赤蒟蒻
〇鮎の小袖寿司
〇庄内麩蒲焼
〇クリームチーズの醤油漬け 鰹粉をまぶして
〇玉子真薯
〇鴨ロース マスタード風味
〇ウドの鰻八幡巻
岩海苔採りは、寒さが厳しい冬の海で荒い波が打ち寄せる滑りやすい岩場で行われ、厳しい作業。そのため、良質な天然ものの岩海苔は高級品で、家一軒分ともいわれたようです。
鮎の小袖寿司、小ぶりで酸味もほどよく、とても好き。
庄内麩は蒲焼は初めて。良いです。鴨ロースの柔らかさ、味わいが最高。クリームチーズの醤油漬けも目新しくて良かった。
<竹猪口>
〇大徳寺麩 きゅうり クラゲ 冬菇 白胡麻酢和え
<バカラのショットグラス>
〇平貝 ほうれん草 海苔 葛切り 酢の物
<十草の器>
〇三度豆 焼きなす 冬菇 胡麻酢和え
<粽>
〇穴子蒸し寿司
<後から手渡し、別皿で>
〇血鯛の握り
〇渡り蟹の醤油ブランデー漬け
【鍋】
群馬の猪豚 餅豆 福井のクレソン 北海道の姫茸 じゅんさい タラの芽 葉山椒
うーん、猪豚美味しい。食材の組み合わせも抜群。
【食事】
〇焼き帆立 桜エビの唐揚げ、臼井豆 筍の炊き込みご飯 葉山椒 海苔
〇水ナス糠漬け
〇スッポン出汁のラーメン(麺は浅草開花楼) スッポンと鶏肉のつくね ワンタンの皮 黄韮
【甘味】 蓬の葛饅頭 お薄
★頂いたお酒★
いつもどおりお任せ
①日日 秋津山田錦
秋津西戸村さん山田錦100%
日日醸造(京都府伏見区)
②蒼空 純米酒 美山錦
美山錦100% 60%磨き
藤岡酒造(京都府伏見区)
③神指蔵 純米吟醸おりがらみ生
会津産こしひかり100% 60%磨き
花春酒造(福島県会津若松)
④「しのはら」吟奏の会の大吟醸
茨城県産山田錦100% 40%磨き
廣瀬商店(茨城県)
⑤鳳凰美田 酒未来 純米大吟醸 無濾過本生
山形県産酒未来100% 50%磨き
小林酒造(栃木県)
⑥勝駒 大吟醸
山田錦100% 40%磨き
清都酒造(富山県)
本日も大変美味しく、お酒も順調に1人3合ずつ頂きました。
来月もよろしくお願いします。
2024/05/23 更新
2024/04 訪問
精霊会と灌仏会
(本日5月に伺うのに先月分のアップ失念に気付きました)
4月のテーマは精霊会と灌仏会。
精霊会は聖徳太子の命日。旧暦の2月22日だが、現在大阪四天王寺では4月22日に催される。貝寄風で住吉浜に打ち寄せられた貝で大きな花を作って飾る。ということで先月と今月、ヒオウギ貝の飾りが使われました。
八寸は特に灌仏会(花祭り、お釈迦様の生まれた日を祝う)に因んで色とりどりの花で飾られ色鮮やか。灌仏会に花をいっぱい飾るの葉、お釈迦様はルンビニの花園で生まれたからだそう。
★今回の献立★
【香煎茶】
【先付】 徒然草の巻物型の蓋物に 玉子豆腐にウニとキャビア 帆立貝柱 菜の花 加減酢のジュレ 桜の花びらを散らして
徒然草の器を初めて。先般、篠原さんがご実家に帰られた際とってきたそうです。招福楼修業時代に、何に使おうという具体的なイメージもなく購入されたとか。
本日使われた趣旨としては、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」のくだりに重ねて、恋愛の絶頂期を過ぎての想いを語っておられました。意味深。
【御碗】 海老真薯 大原女の背負いものをイメージした筍・蕨・ゼンマイ・湯葉を干瓢でまとめたもの 茗荷を添えて
山菜で春らしい気分。茗荷のアクセントもとても良いです。
【太巻き】 浜名湖の鰻 玉子真薯 花山椒と葉参照 いつもの海苔
花山椒!季節を感じます。
【煮物】 熊 春キャベツ 新じゃが 熊肉を煮込んだ餡
熊の出汁をまとった春キャベツも新じゃがも美味しい
【焼物】 焼きとらふぐ 白髪ねぎ 胡麻油 黒胡椒
胡麻油や黒胡椒のアクセントがしのはら流。
【揚物】 スッポン
【フォアグラ最中】 フォアグラ オリーブアイス オリーブジャム 最中皮(三谷製菓)
フォアグラ最中にこの組み合わせは初めてで新鮮、爽やか。
【八寸】
灌仏会にちなんで色とりどりの花花花
<はまぐり型の皿>
〇花見串1(お花見の季節も意識して)
鮑 サヨリの黄身寿司 毛蟹の錦糸巻き
〇花見串2
ウドカラスミ タコの柔らか煮 赤蒟蒻 黄檗豆腐チーズ巻
〇サワラの木の芽焼き
〇蛍イカ
〇庄内麩のチーズ挟み
〇一寸豆甘煮
<高坏>
〇山菜(こごみ、タラの芽)胡麻ペースト添え
<雪洞の小鉢>
〇葵とろろ羹(長芋とオクラ) ウニ 花山葵
<竹猪口>
〇胡麻白酢和え(大徳寺麩 胡瓜 くらげ)
<バカラのショットグラス>
〇絹モズク
<後から笹の葉型の別皿で>
〇琵琶湖の稚アユ塩焼き 蓼酢 茄子田楽(車エビ、万願寺添え)
【鍋】 蛤 蕗の薹の胡麻豆腐 オカヒジキ
【食事】
〇桜エビの唐揚げ、蕨、臼井豆の炊き込みご飯 葉山椒 海苔
〇水ナス糠漬け
〇スッポン出汁のラーメン(麺は浅草開花楼) ワンタンの皮 黄韮
桜エビを唐揚げにしてから炊き込みご飯に使うのがしのはら流。ほどよい油分は旨味を増幅させます。桜エビ唐揚げは家ですぐに真似しました。
【甘味】 蓬の葛饅頭 お薄
★頂いたお酒★
いつもどおりお任せ 本日は3人なのでそれぞれ2合ずつ
①而今 特別純米 火入
五百万石80% 山田錦20% 60%磨き
木屋正酒造(三重県)
②黄戸川 特別純米
国産米 55%磨き
松崎酒造(福島県)
③しのはら 吟奏の会の大吟醸
茨城県産山田錦100% 40%磨き
廣瀬商店(茨城県)
④松の司 楽 純米吟醸 しぼりたて生
国産米 60%磨き
松瀬酒造(滋賀県)
香煎茶は十草の器で
十草の器、微妙に違うことに初めて気付いた
飾り用の桜スタンバイ
紅白の椿を含む色とりどりの花、八寸のためにスタンバイ
今月の酒碗はこれにしました
ヒオウギ貝をちりばめて精霊会を表現
夫の選んだ酒碗 中がキラキラしてる
2024/05/08 更新
2024/03 訪問
3月は上巳の節句と貝寄風 渡り蟹のウイスキー漬けが絶品でした
今月も今シーズン最後となるであろう越前蟹がカウンター上で堂々とした姿でお出迎え。1.4kg越えとのことで先月よりひと回り大きい。
3月は上巳の節句、いわゆる桃の節句です。起源は漢時代で、ある男に3人の女児が生まれたものの3人とも3日以内に死んでしまい、村の人たちが3人の女児の亡骸を清めて水葬したことに由来しているとされています。ここから水辺に出て祓除をする行事になり、人型を流す祓除、さらには曲水宴となり、平安時代には日本に伝わり、江戸時代にひな人形と結びつき、女の子の健康と多幸を祈るお祭りへと変化したようです。
また、大阪で貝寄風(かいよせ)が吹く春を感じる季節。打ち寄せられた貝は、聖徳大使の命日、4月の精霊会でお飾りに使います。
そのようなテーマで、今月は、前菜の鮮やかなひおうぎ貝のお飾り、八寸の桃の花、菱餅型のお皿、ぼんぼり型の器、あわせ蛤などなどで季節が演出されていました。
★今回の献立★
コメント・感想などは後記
【香煎茶】 十草の器で
【先付】 甘夏釜に合鴨(近江)とネギのすきやき風 最後は蓋部分の果肉も絞って
【酢の物】 赤貝 鳥貝 車海老 うに わらび うるい やさしい加減酢煮凝りなのでスプーンで全て頂きます
【御碗】 伊勢海唐揚げ 帆立真薯 筍 ゼンマイ うぐいす菜(聖護院蕪のこども) 葉山椒
【太巻き】 赤身の漬けわさび和え 中トロ すき身とべったら胡麻和え 細切りきゅうり 花山葵 海苔(千葉)も主役
【蟹】 越前蟹炭火焼き 淀大根 九条葱 出汁
【焼物】 焼きとらふぐ 白髪ねぎ 胡麻油 黒胡椒
【煮物】 飛騨高山の月の輪熊 聖護院蕪 九条ネギ
【フォアグラ最中】 フォアグラ あんぽ柿 ウイスキーゼリー 最中皮(三谷製菓)
【八寸】
<菱餅型の皿>上に以下3種の器
<はまぐり型の皿>
〇玉子真薯
〇蛍烏賊(藁で蒸したもの)
〇菜の花辛子和え
〇大徳寺麩チーズ挟み
〇タラの芽とこごみの胡麻餡添え
<ぼんぼり型の六角小鉢>
〇いかと筍の木の芽和え
<ひりりぎ型の小皿>
〇キンカンゼリーの茶巾しぼり
<栄螺型の小鉢>
〇鮑 北寄貝 平貝 ウド 花山葵 生姜酢
<あわせ蛤>
〇飯蛸蒸し 鯛の子炊き ふき 葉山椒
<別皿>
〇渡り蟹のウイスキー漬け ウニソース
【鍋】 蛤 若芽 葉山椒たっぷり
【食事】
〇スッポンと芹の炊き込みご飯 卵黄醤油漬け添え
〇白菜重ね漬け
〇お鍋の出汁でにゅうめん(半田麺) かき玉子
【甘味】 桜の葉をねりこんだきんとん お薄
★お料理などについて★
酢の物は三宝の上に、ひおうぎ貝や金箔の貝、菜の花などが飾られあでやか。
お椀は蓋を開けた瞬間、前面に筍で春!伊勢海老唐揚げがさっぱりしすぎない篠原流。
蟹の殻入れの器、先月は片側しか見ていなかったことに気付きました。「三級浪高魚化竜、痴人猶戽野(夜)塘水」の前にくるべき「江國春風不起鷓鴣啼左(在)深花裏」が、反対側にありました。
こちらも先月気付いたのと同様、在の字が左となっています。明治時代のものだそうで、よくある写し間違えではと篠原さん。裏の本来「大明嘉靖年製」の字も少しずつ違うし。こういうのって、ちょっとかわいい。それでも明治時代に作られた素敵な器です。
焼きとらふぐの味付けも、ごま油や黒胡椒でインパクトを与えて、これも篠原流。
月の輪熊、今シーズン何度目かですが、特定のところからの仕入れ(忘れました)で、特に脂にくせがないとか。納得。
八寸はいつもどおり圧巻の美しさ。控えめな品数のように見えて、1品ずつのボリュームが結構あり、ここでほぼ満腹状態。お酒すすみまくり。
蛍烏賊が藁で蒸されているので、水っぽさゼロで◎。
タラの芽とこごみの胡麻餡が◎。
渡り蟹のウイスキー漬け、我々は初めてだと思うのですが、絶品!新鮮な渡り蟹でなければ話にならないでしょうが、なんとか我が家のアテメニューに加えるべく真似したいものです。
栄螺も字面が縁起よし、との解説。貝合わせの逸話、菱餅の白・緑・桃色の意味などのお話も。去年聞いたお話しもあるけれど新しい発見もあり。篠原さん、桃の節句に関するうんちくはとてもお好きだそうで、招福楼時代の備忘ノート内のボリュームも群を抜いて多かったそうです。お隣の方が動画を撮られていましたが、7分間におよぶ大解説でした。これがまたこちらでの楽しみ。
本日の食事は、炊き込みご飯ににゅうめんというダブルの〆め。頑張って頂きました。麺はコシがあっておいしいなあと思ってお聞きすると、やはり半田麺でした。
★頂いたお酒★
いつもどおりお任せ
①神指蔵 純米吟醸あらばしり
福島県産夢の香100% 55%磨き
花春酒造(福島県)
②しのはら 吟奏の会の大吟醸
茨城県産山田錦100% 40%磨き
廣瀬商店(茨城県)
③而今 特別純米生
五百万石80% 山田錦20% 60%磨き
木屋正酒造(三重県)
④日日 秋津山田錦
秋津西戸村山田錦100%
日日醸造(京都伏見)
⑤満寿泉
オーク樽熟成貴醸酒
舛田酒造(富山県)
フォアグラ最中に合わせて
⑥東一 純米吟醸
山田錦100% 58%磨き
五町田酒造(佐賀県)
⑦七本槍 純米 玉栄 搾りたて生原酒
佐賀県産玉栄100% 60%磨き
冨田酒造(滋賀県)
先月に引き続き大酒飲みでした。来月も伺います。最後に、4月はどうしようかなあ、と篠原さんが少しアイデアを披露してくれる一幕もありました。楽しみ。
1.4kg越えの越前蟹
香煎茶
合鴨すき焼き風 甘夏釜
近江の合鴨
貝寄風(かいよせ)をイメージしてひおうぎ貝を散らして
酢の物
酢の物 赤貝 鳥貝 車海老 わらび
酢の物 ウニ うるい
御碗
御碗 筍 伊勢海老唐揚げ 帆立真薯 うぐいす菜 ぜんまい
太巻き 全ての具材
太巻き
焼き越前蟹
淀大根に山椒 九条葱に柚子皮
焼きとらふぐ ネギ
焼きとらふぐ 胡麻油 おろしポン酢 黒胡麻
飛騨高山の月の輪熊 聖護院蕪 九条葱
フォアグラ最中
菱餅型の皿の上に蛤型の小皿、雪洞型の小鉢、ひちりぎ型の小鉢と桃の節句の設え
合わせ貝
合わせ外の中は飯蛸と鯛の子
器は栄螺型ですが中身は鮑など
蛍烏賊 菜の花 こごみ 玉子真薯 大徳寺麩チーズ
烏賊と筍の木の芽和え
キンカンゼリーの茶巾しぼり
渡り蟹のウイスキー漬け ウニソース 絶品!
鍋料理がスタンバイ
今月の鍋 葉山椒たっぷり
鍋 蛤に若芽
スッポンと芹の炊き込みご飯 卵黄の醤油漬け添え
本日の鍋出汁でにゅうめん
桜の葉を練りこんだきんとん
玉鋼で鴨を焼く篠原さん
鴨は玉鋼で皮目だけを焼いて
近江鴨(合鴨)
越前蟹解体中の篠原さん
八寸準備中の篠原さんと田中さん
八寸スタンバイ
フォアグラ担当からはずれたのにご指名で1組分だけ準備する田中さん
しのはら 日本一
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
ミネラルウォーター
演出小物スタンバイ
小鉢類
ひおうぎ貝
スプーンの柄も素敵
太巻きが供された蝶々型の小皿
ちょっと間違ってる明治時代の小鉢 蟹の殻入れ
ちょっと間違ってる明治時代の小鉢 蟹の殻入れ
春蘭の蓋物 はじめてかな
春蘭
ひちりぎ型の珍味入れ
鍋用
2024/03/13 更新
形式にとらわれすぎない力強いお料理。和の食と文化を伝えたいという情熱。お弟子さんたちと醸し出す和やかな雰囲気。厳選食材を使いつつ食材のみに頼ってお値段青天井を良しとしないお考え。篠原さんのお人柄そのものがバリューです。
2025/10/12 更新