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昼の点数:3.6
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 3.6
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|サービス 3.7
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|雰囲気 3.5
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク 3.5
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[ 料理・味3.6
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| サービス3.7
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| 雰囲気3.5
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク3.5 ]
海の恵みと季節の詩情を映す、葉山ホテル音羽ノ森のフレンチコース。
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毛蟹のタルトレット・ヤングコーンと地サザエとルッコラバター新玉葱のブランマンジェと北海道産ウニ
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三崎マグロのタルタルと姫様卵のコンフィオシェトラキャビアと共に
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伊勢海老の天火焼き 春の豆とにんにくの泡
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鮮魚のポワレとセリのサラダタプナードとシェリービネガーのソースで
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葉山クイーンビーフの炭火焼き ジュのソース新牛蒡のシャルロット 黒にんにくと発酵人参のピュレ添え
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苺のコンフィチュールと薔薇のジュレライチ風味のフランボワーズソルベ
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2025/07/20 更新
眼下に広がる相模湾を望みながら、個室でいただくフレンチのフルコースは、まさに"五感を満たす美食の旅"でした。約90分間にわたって提供される一皿一皿には、葉山という土地と季節の素材が丁寧に映し出されており、その演出力と構成力に感嘆させられます。
スタートを飾る前菜では、毛蟹のタルトレットや地サザエのソテーが、海辺のリゾートらしい潮の香りを運んできます。ルッコラバターの香ばしさや新玉ねぎのプランマンジェのなめらかさが、序盤から食欲をそそる組み合わせ。中でも北海道産ウニの濃厚なコクは、最初の印象をぐっと引き締めてくれました。
続くマグロのタルタルには、オシェトラキャビアと燻製卵のコンフィが添えられ、見た目にもインパクトがあります。卵黄のとろみがソースのように全体をまとめ、マグロの旨味を引き出す構成は、クラシックな技法に今っぽさを加えた印象。
天火焼きの伊勢海老は、春の豆とガーリックフォームと共に提供され、噛むごとにしっかりとした海老の弾力と甘みが広がります。ガーリックの香りが立ちすぎないのは、泡という軽やかな表現を取っているからこそ。海老の火入れ加減も絶妙でした。
魚料理では、ポワレされた白身魚にタプナードとシェリービネガーのソースを合わせ、セリのサラダで爽やかに。皮目の香ばしさと、控えめな酸味のバランスが心地よく、全体としてやや地中海を感じさせる趣向でした。
肉料理では、葉山クイーンビーフの炭火焼きが登場。赤身らしいしっかりとした旨味と、炭火の香ばしさが際立ち、そこに黒にんにくと発酵人参のピュレが深みと華やかさを添えます。シャロレット(若ごぼう)のほろ苦さも良いアクセントで、葉山産の食材が「土地の味」として力強く表れていました。
デザートは、苺と薔薇のジュレ、フランボワーズのソルベにライチ風味を添えた一品。香り、食感、酸味と甘みが幾層にも重なり、花びらのあしらいも含めて視覚的にも印象的です。続くオレンジのシブーストとよもぎソースの一皿は、重たくなりがちなコース終盤を軽やかに締めくくってくれました。
このコースでは、いずれの料理も素材と調理法、盛り付けが緻密に構成されており、海辺のホテルレストランにありがちな"眺望頼み"とは一線を画す、完成度の高い内容でした。味だけでなく、香りや温度、余韻に至るまで計算されており、"記憶に残るフレンチ"とはこういうことかと実感させてくれます。記念日や特別な日に、自信を持っておすすめできるコースです。