百薬の館さんが投稿した隼(東京/六本木)の口コミ詳細

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継承と進化のバランスが重要

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六本木、六本木一丁目、乃木坂/中華料理、イノベーティブ

2

  • 夜の点数:4.3

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 3.5
2回目

2023/05 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

五感を総動員して味わい尽くすのがこのお店の演目

2022年10月に予約して、2023年5月初旬に二人で訪問しました。2回目の訪問になるので、少し詳しくレビューしていきます。

吉田シェフの奏でる料理は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感すべてを刺激する魅力的なもので、料理というよりパフォーマンスと呼ぶ方がふさわしいです。特に、調理中の匂いと料理の香りを連続して味わう点が私にとって大変魅力的でした。また、中華鍋の大きな音(轟音)が印象的で、どれほどの火力で調理されているのか想像もつかず、隣の人との会話も聞き取れないほどでした。
帰りがけに聞くと次に予約可能なのは来年4月以降だそうです。とてつもない人気店になってきました。機会があればまた違うシーズンに是非とも訪問したいお店です。

<シェフお任せコース>
◆漆黒(五目揚げ餅)【定番】
定番料理で、木箱に入って登場。漆黒の球体が煙を上げる様子は圧巻です。竹炭入りの餅米皮に、馬糞海胆(北海道産)、海老、鶏もも肉、いぶりがっこが詰まっています。甘めの皮と塩分濃い目の餡が絶妙な味わい。手で取って食べ、黒い皿を取り分け皿として使用します。皮が甘いのは口の中をほぐすため。中の塩分が高いので、噛むと甘辛が混ざり合います。具材の切り方がポイントで、全て違う切り方をして複雑な食感を楽しめます。とてももちもちで複雑な美味しさがあります。

◆香りの層(牡丹海老の紹興酒漬け)
特大の牡丹海老(北海道産)を12年物の紹興酒に漬け込んでいます。香りのバランスが素晴らしい。レモングラスなども使用しています。お皿が出てきたときや手に持ったときの香りを楽しみます。手で香りとともに食べるため、フィンガーボウル(ミントとライム入り!)が用意されています。濃厚な紹興酒のエキスと香り、牡丹海老の甘味が絶妙な味わい。

◆出来たての・・・(地鶏の香料煮)
温かい状態で提供され、一般的な冷製ではないため、鶏の脂が固まらず、甘味を楽しむことができます。塩ベースのタレには、十種類以上の香辛料や調味料、食材(干しエビ、干し貝柱、干しカレイなど)が使われており、しょっぱい味が特徴です。浸透圧を利用した香料煮で、宮崎地鶏の若鶏を使用。甘味を楽しむため、通常の120日飼育ではなく、90〜95日飼育の若鶏を使っています。提供のタイミングを考慮し、来店の30分前から調理が始まります。

◆濃いめ(ハンマーヘッドシャークのフカヒレとコラーゲンスープ)【定番】
スープは口の周りがベタつくほどの濃厚さがあり、フォアグラも入っています。フカヒレは高温の油で焼き、スープをかけて食べると、ご飯が欲しくなるほど濃厚です。餅米が用意されていて嬉しいですね。フカヒレの繊維感が味わえる上品な濃厚さで、最後の一滴まで食べ尽くしたい気持ちになりますが、次の料理もあるため我慢します。

◆強火(野菜炒め)
シンプルな調味料の塩・胡椒・ごま油で調理。野菜の炒め順と時間がポイントで、一度に調理できるのは4人分まで。そのため、2回に分けて調理されます。
野菜の甘味が楽しめる料理。全体的に味付けは塩味が強めですが、特に大根の甘さが際立っていました。肉厚な椎茸は、北海道産の王様しいたけ(七飯町の福田農園)。驚くほど肉厚で風味も良く、旨味が詰まっています。しかし、硬い部分もあるので、細かく切れ目を入れて食べやすく下ごしらえされています。

◆殷雷の最中
中にはローストした鴨肉と、紹興酒でマリネされたフォアグラが入っています。口の中でパチパチと音がする驚きの食感。食べる前からパチパチ音が聞こえます。

◆枇杷(ビワのコンポート&フラッペ)
箸休めとしてのビワ。メインの前に口内温度を下げるための冷たい料理。ビワを使った2種類のものが用意されています。
1つ目はビワのコンポート(自家製香辛料を使ったシロップで炊いた)。
2つ目はビワのフラッペ(シャーベット)。
上にはピンクペッパーが散らされています。

◆旨味のグラデーション(太刀魚と鴨生ハム)
魚と肉を組み合わせた料理。東京湾の太刀魚と愛知の鴨生ハムを使い、太刀魚で鴨を巻いた料理。甘味と辛味のアクセントが付いた味付け(油淋鶏のようなタレ)。甘味にはハチミツを使い、コクと深みを出し、自家製ラー油で香ばしさを出す。上にはアニスイートというハーブ(甘い香りのするハーブ)を乗せ、鴨肉のロースト臭を取るようにしている。

◆交互に(万願寺とうがらしの肉詰め & 天然の蝦夷鮑)
この料理は、「万願寺とうがらしの肉詰め」と「天然蝦夷鮑」を交互に食べることで完成します。
万願寺とうがらしには、甘味のあるサーロインを叩いた肉が使用されています。また、自家製の干し肉(チャイニーズベーコン)も加えられ、香辛料たっぷりの醤油ベースのタレに生のまま1週間漬け込んだ後、2週間陰干ししたものを細かく刻んでコクと旨味を出しています。
一方、黒鮑は提供する時間を計算して調理が始まります。煮干しを使った酒蒸しで火を通し、殻を取り除き、北海道産の真昆布で昆布締めを行います。その後、真空状態でアミノ酸を鮑に吸着させ、強火でスチーム調理します。この調理法により、鮑の外側は火がしっかり通り、中はレアな状態に仕上げられ、食感の変化を楽しめます。
また、かけられるソースも手間がかかっています。中華料理の一番出汁である上湯(シャンタン)スープをベースに、フルーツトマトと糖度11度のフルーツ新玉ねぎを12時間煮込んで作られた、酸味と甘味が絶妙なスープです。
交互に食べることで、肉のイノシン酸と鮑のグルタミン酸が相乗効果を生み出し、旨味が際立ちます。この料理は、五感をフルに楽しむことができる、まさに感覚の宴です。

-Choice-(以下四品から、各人が食べたい料理と量を伝えます。全てでも問題ありません)
◆1.上湯麵(シャンタンメン)【定番】
シンプルな上湯スープと香港の細麺を使った麺料理です。最初に、麺を揺らさずにスープだけを味わうよう指示があります。これは、小麦が溶け出す前にスープを味わうためです。スープはあっさりとしていて、コクと深みがあります。麺の歯切れの良い食感が魅力です。
◆2.たまご炒飯【定番】
シンプルなご飯と卵と葱の炒飯で、自家製のXO醤がアクセントです。
◆3.冷製トマトクリームパスタ。
オーブンで焼いたトマトを使って、甘みを引き出しています。
◆4.ればにら。
国産の豚レバーを使用し、臭みはありませんが、レバーらしい味わいです。これは下ごしらえがポイントで、血抜き後に硬水で洗い、一晩下味をつけて味を染み込ませています。ご飯は山形産の雪若丸を使用しています。

◆口福(デザート)
1)杏仁豆腐
杏の種から作られた杏仁豆腐で、マンゴーとココナッツミルクを使ったクリーミーなソースが添えられています。
2)テリーヌショコラ
紹興酒をまぶしたキャラメリゼされたテリーヌショコラで、ショコラ、皿、フォークにも金粉が施されています。濃厚な味わいながら、微妙な軽さが感じられます。

■ジャスミンティーor珈琲
・ジャスミンティーを選択

<飲み物>
■ビール X 2
■白ワイン X 2
■ウーロン茶 X 1

<気になる点>
店内に入ると、まず待合室のようなスペースがあります。また、食事を楽しむ際に座る椅子が特に目を引きました。店内の内装と比べると、椅子のクオリティやデザインの方向性が明らかに異なり、違和感がありました。ただ、カウンターのデザインは素敵だと感じました。
具体的な説明は難しいですが、例えば椅子の鮮やかな青色が内装と全くマッチしていないように見えました。店と家具のカラーパレットがうまく調和していない印象を受けました。

ご馳走様でした。

  • 外観

  • テーブルセット

  • 漆黒

  • 漆黒(ああ、玉手箱)

  • 漆黒

  • 漆黒

  • 漆黒(齧りかけ、失礼します)

  • 香りの層(牡丹海老)

  • フィンガーボウル

  • 出来たての..

  • 出来たての..

  • 濃いめ

  • 濃いめ

  • 追い飯

  • 強火

  • 強火

  • 殷雷

  • 枇杷

  • 枇杷

  • 旨味のグラデーション

  • 旨味のグラデーション

  • 旨味のグラデーション

  • 交互に

  • 交互に

  • 上湯麺

  • 上湯麺

  • たまご炒飯

  • たまご炒飯

  • たまご炒飯(XO醤をかけて)

  • 冷製とまとくりーむぱすた。

  • 冷製とまとくりーむぱすた。

  • ればにら。(定食のご飯 (^^)

  • ればにら。

  • 杏仁豆腐

  • 杏仁豆腐

  • ジャスミンティー

  • テリーヌショコラ

  • テリーヌショコラ

2023/05/07 更新

1回目

2023/01 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

独創的だけど奇抜すぎず

半年前に予約して、ようやくの訪問です。二人でお伺いしました。

<シェフのおまかせコース(30,800円 (税込) /人)>
◆漆黒
五目揚げ餅
⇒まずは木箱が登場。中から漆黒のボールが! 中には、ウニ、海老、鶏肉、いぶりがっこなど
◆刀工
◆花彫
◆濃いめで黒め
ハンマーヘッドシャークのフカヒレ
⇒最後はソースにもち米を投入して余さずにいただきます
◆強火
野菜炒め
⇒シンプルだがこだわりの野菜炒め
◆殷雷(いんらい)
最中
⇒鳴りひびく雷という意味の一品。食べるとパリパリ・パチパチ音がする。
①最中がパリパリ
②飴がパチパチ弾ける
中には、香港のアヒルの丸焼きをプラムソースで和えたもの、フォアグラの紹興酒でマリネしてクリーム状にしたもの
口の中から聴覚を刺激する、正に五感に訴える一品。スペイン産のキャンディー?
◆一口で…
◆圧倒的旨味
干し鮑
◆温故知新
◆Choice
・上湯麺(選択)
・みーとそーすすぱげってぃ
・たまごご飯
・白子麻辣
⇒献立には4種類並び、“choice”と書いてあるが、この中でどれかを選ぶのではなく、量を選んでほしいという意味。全種類出てきます。(お腹いっぱいだと全部食べなくても良いかもです)
◆口福
デザートは2種類
・杏仁豆腐
⇒杏仁豆腐にイチゴソースを添えて
・生チョコケーキ
⇒チョコテリーヌのキャラメリゼ

<飲み物>
■ビール×2
■ハイボール×2?
■グラスワイン×1

合計 ¥81,554

どのメニューも独創的だけど奇抜すぎず、ぜんぶ美味しかった。
とくに「濃いめで黒め」と名付けられたハンマーヘッドシャークのフカヒレが、どんでもなく美味しかった。ハンマーヘッドシャークのフカヒレは繊維が太くてかみごたえがある。オーナーシェフが香港?中国かな?で働いてた時の知り合いから仕入れているらしい。他ではなかなか食べられないそう。フォアグラソースで和えられていて、今の季節だけイタリアのトリュフをかけてくれていた。

干し鮑も美味しかった。ソースは鮑から出たエキス(?)に片栗粉を少し絡めただけで、鮑の旨みが凝縮されていた。
最後のデザートは、伝統的な杏仁豆腐のイチゴソースかけと、チョコテリーヌのキャラメリゼの2品を出たりして、伝統的な中華にこだわりすぎない感じが良かった。

ご馳走様でした。再訪します。

  • ◆漆黒 五目揚げ餅

  • ◆漆黒 五目揚げ餅

  • ◆漆黒 五目揚げ餅

  • 刀工

  • 花彫

  • 濃いめで黒め

  • ソースにもち米を投入

  • ◆強火 野菜炒め

  • ◆殷雷 最中

  • 一口で…

  • 圧倒的旨味

  • 温故知新

  • 上湯麺

  • 杏仁豆腐

  • 生チョコケーキ

  • 外観

2023/01/23 更新

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