ILEACHさんが投稿した小屋場 只只(山口/徳山)の口コミ詳細

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呑んだくれ日記

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ILEACH (50代前半・男性・埼玉県) 認証済

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小屋場 只只徳山/料理旅館、日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

      • 料理・味 4.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2018/07 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0

ただただ美しい海を眺めて過ごす贅沢な時間

山口県周南市の沖合の瀬戸内海に浮かぶ大津島にある、一日一組限定の宿です。

以前から行きたかったのですが、念願叶って初訪問です。
期待通り、ロケーション、部屋、食事、全てが素晴らしかったのですが、ここは食べログなので食事を中心にレビューします。

大津島はJR徳山駅から徒歩5分程度の徳山港から、旅客船、またはフェリーに乗って30分程度です。
馬島という小さな港で船を降りると宿のスタッフの方が出迎えてくれました。

チェックイン時間は15:30ですが、2時間くらい早めに島に渡り、スタッフの方に送って貰って島の名所である回天記念館や訓練基地の跡を見て過ごしました。
本当は宿の車を借りて島内をドライブしようと思っていたのですが、数日前に西日本を襲った記録的豪雨により島の一本道が土砂崩れで塞がれているとの事で断念しました。
この大雨で島は3日間停電して、宿も休業を余儀無くされたそうなので、直撃しなかっただけでも幸いでした。

2時間くらい島を観光した後、スタッフの方に迎えに来て貰い宿に向かいました。
宿は海を見下ろす斜面に建っており、石造の門をくぐって庭の脇の坂道を登り、一面ガラス張りの建物に入ります。

宿に入るとまずはダイニングルームがあるのですが、目の前には180度海が広がっており、圧巻の景色です。
瀬戸内海は、尾道辺りの島が無数に点在する風景も良いですが、この辺りまで来ると島も少なくなり、穏やかな水平線が見渡せます。

チェックインを済ませてウッドデッキのテラスに出て、ウェルカムドリンクとして、宿の庭で採れたミントで作ったというモヒートをいただきました。
それから夕食迄の時間は、リビングの居心地の良い寝椅子やテラスのベンチで、いくら見ても見飽きない美しい海を眺めたり、小さくセンスの良い庭を散歩したり、露天の五右衛門風呂に浸かったりして過ごしました。

宿はダイニング(エントランス)、リビング、ベッドルーム、内風呂全てが一面ガラス張りのオーシャンビューになっており、露天風呂も含めどこにいても常に海を見て過ごせる造りになっています。
また、部屋にある家具や小物、アメニティに至るまで、全てセンスが良く洗練されていました。

そして、お待ちかねの夕食です。
この日のメニューは以下の通りでした。
(お品書きは無かったのでメニュー名は適当です)

・伊佐木と山芋の蒸し焼き
・刺身(車海老、伊佐木、石鯛、栄螺)
・山菜の天ぷら(3種)
・冬瓜の銀餡がけ
・阿東牛のステーキ
・心太
・虎魚の唐揚げ
・鯵の握り寿司
・海苔の味噌汁
・大島みかんのシャーベット

まず一品目は、意表を突いて温かい前菜でした。
ほぐした伊佐木の身と細かく刻んだ山芋を茶碗蒸しのように蒸し焼きにしてあります。
初めて食べた味でしたが、一品目から良い意味で驚かされました。

料理は、新鮮な地魚の刺身、島で採れた山菜、冬瓜、山口県阿東の阿東牛、口直しも地元産の心太、地物の虎魚、獲れたて鯵の握り、デザートのみかんに至るまで基本的に地元の食材で構成されていました。
どれも下手に弄らず、素材の魅力を存分に引き出した料理でした。

中でも気に入ったのが、新鮮で歯ごたえの良い刺身(特に栄螺が美味しかったです。)、柔らかく脂の乗った牛肉をレアに焼き上げ、シンプルに塩、胡椒で味付けしたステーキ、身はホクホク、骨はカリカリに揚げた虎魚です。

飲み物は、風呂あがりで喉も渇いていたので、一杯目は私は大津島の酢橙の果汁を使った地ビール SDAIDAI、妻は梅酒ソーダで喉を潤しました。
その後は、地元周南市のはつもみぢ酒造の地酒 回天の純米大吟醸で通しましたが、すっきりと切れ味が良く地元の食材とよく合いました。

食事自体も素晴らしかったのですが、何より食事を引き立てるのが目の前に広がる絶景です。
一年で一番日が長い時期だったので、食事を始めた時はまだ日が高かったのですが、だんだん沈んでいく夕日を眺めながら食事を進め、デザートの時間には息を飲む程美しい夕焼けが広がっていました。
11月頃には宿の真正面の水平線に日が沈むとの事なので、いつかその景色も見てみたいです。

食事が終わると、スタッフの方は後片付けをして宿から出て行かれるのですが、我々が部屋でお酒を飲みたいと伝えると、お酒と夜食のおにぎりを用意して下さいました。
テラスに出て夜の海を眺めたり、宿に住み着いている猫の相手をしながらゆっくりお酒を飲み、静かな島の夜を楽しみました。

そして、翌朝の朝食です。
昨夜と同じダイニングテーブルで、清々しい朝の海を眺めながら、以下の料理をいただきました。

・竃で炊いたご飯
・生卵
・味噌汁(茄子、ミニトマト、茗荷、玉葱)
・のどぐろの干物
・卵焼き
・辛子明太子
・ひじきと蓮根の煮物
・さやいんげんの胡麻和え
・きんぴらごぼう

ご飯は、ダイニングの隅にある竃で炊いたご飯を卵かけご飯にしていただきました。
お焦げがたっぷり付いた炊きたてのご飯が美味しく、お代わりしてしまいました。

地元で採れたのどぐろの干物は旨味が凝縮されて脂ものって非常に美味しかったです。
また、島で採れた野菜をふんだんに使った味噌汁や、煮物、小鉢等、素朴で飾らない料理でどれも気に入りました。

朝食の後はリビングにあるお洒落な手挽きのコーヒーミルで豆を挽いてコーヒーを淹れ、残り少なくなった滞在時間をのんびりと過ごしました。
チェックアウトを終えると、スタッフの方に港まで送っていただき、後ろ髪を引かれながら島を後にしました。

宿は男女二人のスタッフによって賄われており、港への送り迎えから、食事の用意、清掃まで大変だと思いますが、お二人とも物腰か柔らかく好感の持てる対応でした。

センスが良く寛げる部屋、開放感ある露天風呂、地元の食材を活かした料理と、全てが良かったですが、一番は何と言っても素晴らしいロケーションと景色です。
天候にも恵まれ、宿を訪れた7月上旬は例年ならまだ梅雨ですが、今年は梅雨明けが早く、二日間とも抜ける様な青空の下で夏の海がキラキラと輝いていました。

わざわざ船に乗って島へ渡り、一日一組の宿で誰にも邪魔される事なく、ただただ美しい海を眺めて、最高に贅沢な時間を過ごしました。
またいつかこの島を訪れたいです。

2018/08/10 更新

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