ILEACHさんが投稿した旅館 洋々閣(佐賀/東唐津)の口コミ詳細

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呑んだくれ日記

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ILEACH (50代前半・男性・埼玉県) 認証済

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旅館 洋々閣唐津、和多田、東唐津/料理旅館、日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2025/01 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

洗練された美食の宿

佐賀県の唐津市にある旅館です。

明治26年創業の老舗旅館で、現在の建物は大正元年築との事です。
将棋の藤井名人の対局も行われたという名門です。 

美食の宿として有名なため以前から行ってみたかったので、唐津に観光に行った際に行ってみました。
期待通り料理は素晴らしく、私は全国各地の名旅館に行っているのですが、料理の質はこれまで経験した中でも最高のレベルでした。

宿は唐津市中心部からは少し外れた松浦川の対岸、東唐津にあります。
唐津城まで川を渡って徒歩5分くらい、反対方面に向かうと風光明媚な虹の松原があります。

唐津駅からだと徒歩20分くらい、JR筑肥線の唐津の一つ手前の和多田駅、二つ手前の東唐津駅からも同じくらいの距離です。
私は行きはタクシーを使い、帰りはタクシーを呼んで貰おうとしたら、宿の方が唐津駅まで送迎してくださいました。
車だと唐津駅から5分くらいです。

宿は静かな住宅街にあり、目立たないこぢんまりとした昔ながらの日本旅館です。
館内は質素な雰囲気で、必要以上な華美な設備はありません。

シンプルで居心地の良い客室が10室程度と小規模な宿で、恐らく全ての部屋が美しい日本庭園に面して作られています
客室の他は、大浴場、食堂、小さなロビー、唐津焼のギャラリーが3室あるくらいです。

私は庭園に面した1階の烏帽子と言う部屋に宿泊しました。
和室一室と広縁だけのシンプルな部屋でしたが、広縁からは直接庭園に出る事もでき、眺めも良く落ち着いた良い部屋でした。

夕食までの時間は、美しい庭園を散策したり、温泉ではありませんが広々として清潔な大浴場で入浴したり、唐津焼のギャラリーを眺めてのんびりと過ごしました。

夕食は部屋食で、以下のメニューでした。
・前菜:芹白和え、海鮮松風、くわい煎餅、青味大根西京漬け、笹身湯葉巻、子持ち昆布、金柑、文銭蛸
・御椀:烏賊と青のりしんじょう、つる菜、雪輪大根、人参、松葉柚子
・御造り:寒鮃、平政、合せ醤油、藻塩、寿立
・煮物:三ツ瀬鶏柚子味噌大根
・炊合せ:歳寒三友、瑞祥、蓮根、手綱蒟蒻、車えび、菜の花辛子漬け、手まり麩
・留肴:黒毛和牛蒸ししゃぶ、しゃぶだれ
・お食事:佐賀米 こしひかり
・香の物
・汁:赤出汁
・季の雫:りんご、干柿、いちご

美食で有名な宿だけあって料理はどれも素晴らしかったです。
全体的に上品で洗練された味で、見た目もシンプルながら美しかったです。
また、使われている唐津焼の器がどれも素晴らしく、美味しい料理を更に引き立てていまさはた。

この日の料理では、御椀、御造り、炊き合せ、留肴が特に気に入りました。

前菜に続く二品目に出てきた御椀は、佐賀の代表的な海の幸である烏賊を使ったしんじょうでした。
上品な出汁の味と、烏賊をすり潰して青のりを加えた烏賊の旨味たっぷりのしんじょうの組み合わせが素晴らしく、柚子の風味も良かったです。

御造りは寒鮃と平政で、特に寒鮃はねっとりと熟成させてあり白身魚の旨味が素晴らしかったです。
御造りにはツマ等の余計な装飾は一切無く、シンプルで品のある唐津焼の器に刺身と山葵だけが載せられており、見た目にもこの宿の美意識を感じました。

炊き合せは、根菜、菜の花、蒟蒻、海老、麩等を各々味付けして盛り上わせてありました。
全ての具材が、見た目は色鮮やかで、味も良く、また具材毎の様々な食感が楽しめました。

留椀は和牛の蒸ししゃぶでした。
下手な旅館でメインがしゃぶしゃぶだったりすると、薄切り肉が野菜や豆腐等と一緒に固形燃料で煮てあったりしますが、こちらの料理はそれらとは全く違います。

黒毛和牛の薄切り肉でえのきを巻いて蒸したものが、温かい胡麻ダレを張った器に載せられ、付け合わせは二粒のドライトマトのみです。
白い唐津焼の器に胡麻ダレと牛肉の茶色、えのきの白、ドライトマトの赤が見た目も美しく食欲をそそりました。
柔らかい牛肉に濃厚な胡麻ダレがよく絡み素晴らしいメイン料理でした。

ここまででかなりお腹いっぱいになっていたのですが、御飯の佐賀県産のコシヒカリも非常に美味しかったです。
また最後のデザートは、中に白餡を詰めた干柿にりんご、いちごと、一口ずつですがどれも美味しく、洗練されたコース料理の最後に相応しいデザートでした。

飲み物は、ビール(キリン、アサヒ、エビス)、日本酒、ワイン等が用意されていました。
風呂上がりにビールを一杯いただいていたので、食事には最初から日本酒を合せました。

日本酒は、佐賀を代表する銘酒鍋島をはじめ各種地酒が用意されていましたが、初めて見る地元唐津の酒を2種いただきました。
・太閤 純米酒
・万齢 特別純米酒
どちらも初めてのみましたが、太閤の方が優しい甘さがあってこの日の料理にはよく合う気がしました。

食後は、静かな部屋からライトアップされた美しい庭園を眺めたり、部屋に置いてあった本を読んだりしながら、静かな夜を過ごしました。

朝食は朝食会場でいただき、メニューは以下の通りでした。
・鯵の開き
・茶碗蒸し
・川島のざる豆腐
・鮭の南蛮漬け
・ほうれん草のお浸し
・トマト
・ちりめんじゃこ
・海苔の佃煮
・昆布の佃煮
・漬物
・味噌汁
・麦粥orご飯

こちらの朝食は麦粥が名物のようで、優しい味のお粥に佃煮や漬物を合わせていただきました。
麦粥の他ご飯も選べたのですが、夕食のご飯が非常に美味しかったのでご飯もいただき、麦粥とご飯を両方堪能しました。

料理では、地物の鯵の開き、地元唐津の銘店川島のざる豆腐、茶碗蒸し等が美味しかったです。
シンプルかつ上質で旅館の朝食の理想系とも言える素晴らしい食事でした。

風情ある建物、美しい庭園、洗練されて美味しい料理とどれをとっても素晴らしい宿でした。
唐津で宿泊するなら外せない一軒です。

2025/01/23 更新

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