レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
5回
2018/01訪問 2018/03/06
JR奈良駅近くの実力派フレンチ|少し寂しく感じた新春ディナー
JR奈良駅から徒歩約2分。
佐藤シェフは東京の「カラペティ・バトゥバ」のシェフを経て独立。
他にも東京の有名店やフランス現地でも磨かれたセンスが光る
奈良の風土に寄り添うカウンター主体のフランス料理店です。
まだ知られざる存在だった
2016年の開店当初に初めて訪れ再訪を重ねること1年半。
2017年は年末年始通して営業
2018年1月7日から長期休暇に入るということで
今シーズン最終日のディナーへ。
新春の空気漂う1月初旬に訪れたところ
店内は初めて見るカウンター満席の光景。
そんな満席状況で忙しかったせいか
カウンター越しの双方向な時間がなく
初めて壁を感じて終わってしまった新春のディナー。
コース内容に関しても以前より弱く感じる料理もあったり
今までの中で最も印象が薄かったというのが正直な感想です。
店内はカウンターを中心にテーブル3卓程の小さな空間。
カウンター中央の席に案内され
ディナーメニューは8000円(税別)のコース1本。
コースに合わせワインペアリング(4種類4500円)と共に
いただいたのは以下のコース(税別8000円)です。
1【アミューズ】フォアグラのポアレ 香りごぼうのスープ
2【前菜1】ひらひら農園さんの有機野菜とばあく豚
(黒丸大根/プチヴェール/紅芯大根/青大根/黄人参。野菜と豚のスープ)
3【前菜2】宇陀産ひのひかり チーマディラーパ 鱒の卵
(パルメザンチーズのリゾット)
4【お魚料理】カダイフを纏ったヤガラのフリット ハーブ
(海老の頭でとったソース)
5【お肉料理】蝦夷鹿もも肉 下仁田ねぎ 菊芋 赤ワインソース
6【ミニデザート】みかんコンポート 胡麻アイス アマレットのジュレ
7【デザート】古都華 小豆 ピスタチオ 白玉(正月限定のぜんざい風)
8【食後のカフェ】コーヒーか紅茶。
アミューズは今まで通りコクが豊かで好発進。
続く、奈良の野菜とばあく豚の前菜は少しぼやけた味わい。
ひのひかりのチーズリゾット
カダイフを纏ったヤガラのフリットへと十分美味しく感じながらも
以前のように味覚を揺さぶる域には届かず。
とは言っても 蝦夷鹿もも肉は火入れがすばらしく
2016年夏の鳥取産夏鹿には及ばなかったものの十分な満足感。
正月限定のぜんざい仕立てのデザートも楽しかったです。
■□カウンター前はフルオープンのキッチン。
この日は満席状態でシェフは大忙しで仕方なったかもだけど
サービスの奥様も前に出ることなく
2時間〜3時間を過ごすコースのみのフレンチに大切な要素
言葉なくても伝わる双方向な楽しさや気配りが感じられず
リピーターとしては少し寂しく感じた2018年1月上旬。
今回に限り満足感が弱く気持ち的に遠ざかったものの
シェフご夫妻の優しい人柄や実力は幾度となく感じてきた私。
奈良まで訪れる価値のあるフレンチという気持ち
今後の躍進を願う気持ちに変わりなく
現在当サイトで奈良のフレンチ1位という好状況。
過去のレヴューも参考に多くの人に伝わればと思います。
帰る際はいつも通り丁寧なお見送り。
これから今シーズンの休暇に入るということで
ゆっくり休んで下さいと声をかけ奈良を後にしました。
奈良の風土と共鳴し東京や欧州で活躍されたセンスが光る
カウンター主体のレストラン。
シェフは東京各地からフランスのブルゴーニュ他で腕を磨き
東京の「カラペティ・バトゥバ」のシェフを経て独立。
奥様と二人三脚で営むカジュアルかつ本格的なフランス料理店です。
2016年6月のディナーに感動し再訪を重ねながら2017年9月後半。
シェフ、奥様ともに少しお疲れのように見えましたが
奈良の食材を織り込んだランチコースに心から満足☆
ランチコース(4500円)とディナーコース(8000円)の違いは皿数。
どちらも満足度が高く気に入っています。
【詳細については前回までの投稿を。今回のコースの料理名は画像に記載】
奈良の食材と東京や欧州で活躍されたシェフの表現力が光る
カウンター主体のカジュアルなレストラン。
シェフは東京各地からフランスのブルゴーニュ他で腕を磨き
東京の「カラペティ・バトゥバ」のシェフを経て独立。
昼4500円/夜8000円(税別)のコース1本
奥様と二人三脚で営業するフランス料理店です。
2016年6月の開店当初、飛び込みで訪れ特に天魚のコンフィに感動。
その後も奈良が誇れるフレンチになるはずと投稿するうちに
2017年6月27日現在、口コミも13件に増え
本サイトの【奈良フレンチで1位】という喜ばしい状況☆
そして今回、1周年ということで訪れてみたら
これまでの訪問でも上位の満足度。
素材を引き立てる調理、フォンやブイヨンが的確に決まり
コース全体を通して力と奥行きのあるハーモニーが印象的。
今回もまた奈良の新世代をリードする魅力を感じた次第です。
店内はオープンキッチンに面したカウンターと
テーブル数台のナチュラルカフェのような空間。
奥様によるペアリングをお願いし
(シャンパン+ワイン3種で4000円)
6月のディナーコース(8000円)は下記の通りです☆
1】アミューズ:うすいえんどうのスープ下層にフォアグラのフラン
2】前菜1:鰹(断面に鮎魚醤で和えた茗荷とエシャロット)
人参(カラマンシービネガー和え) ミモレット
3】前菜2:新生姜と生ハム 奈良県産米キヌムスメのリゾット
4】魚料理:徳島産アワビと鮑の肝ソース
下層にキタアカリ(奈良百済農園)と青海苔のピューレ
5】肉料理:金井畜産のまほろば赤牛に山椒 香りごぼう
6】小さなデザート:メロン 奈良県産レンゲ蜂蜜
ケフィアヨーグルト
7】デザート:百済農園さんのカモミールアイス
焼バナナ ベーゼツナッツ
※自家製ライ麦パンと奈良「ラッテたかまつ」のケフィアヨーグルト。
クラシックな技巧、現代的な合わせ技や表現を織り交ぜ
コース全体を通しての満足度は最大級に上昇。
特に印象に残ったのは
奈良百済農園産うすい豆のスープの下にフォアグラのフラン
徳島の鮑に肝ソース+キタアカリのピューレが織り重なる料理
奈良県産米キヌムスメのリゾットのなんてコク深く美味しいこと。
しっかり味覚に響く明確な料理を中心に
奥様のワインペアリングや接客も含め満ち足りた気持ちです。
■□この日のカウンターには偶然
奈良で最も注目される気鋭の和食料理人ご夫妻が見え
最後に1周年ということをお伝えしみんなで祝福の乾杯☆
和やかで思い出に残るディナーになりました。
佐藤シェフは全国から食材が集まる東京ではなく
古都が育む食材や生産者と身近な奈良という場所を思い
奥様の地元でもあることから奈良で独立されたそうです。
シェフご夫妻の体制なんで混むと大変そうだけど
奈良の食材や生産者への思いにあふれ
東京やフランスで磨かれた技と表現力が光る「ラ・トラース」。
本格的なコース料理をカジュアルに楽しみたい時
奈良まで行く価値のあるフレンチだと思います。
ランチは予約制、ディナーも予約がお勧めです。
奈良の食材と東京や欧州で活躍されたシェフの表現力が光る
奥様と二人三脚で営業するフランス料理店へ。
クリスマスも終わり2016年も残り数日。
今年最後のフレンチを楽しみに予約なしで独り訪問。
メニューはディナーコース8000円+税、昼のみ予約制で4500円+税。
この日はノンアルとフルーツジュース2種とともに。
ナチュラルな木目のカウンターでのひとりディナー☆
今回も満足度が高く、奈良フレンチらしい魅力を感じました。
1】アミューズ:ズワイ蟹 紫大根(奈良ひらひら農園)鱒の卵
2】前菜1:足赤エビと白カブのスープ
(フリットした海老に、無農薬の白カブのスープ)
3】前菜2:ファアグラといちじくのエクレア
4】お魚:ヒラスズキ 大和太ネギ 黒トリュフ
(ヒラスズキのポワレ トリュフのビネグレット 黒トリュフ)
5】お肉:和歌山から届いた鴨と奈良百済農園の人参
(鴨の胸肉・もも肉・ササミのロースト キュベべ・ブラックペッパー)
6】小さなデザート:王林のソルベ くるみ ミント風味
7】デザート:ホワイトチョコ 奈良県の苺 ヘーゼルナッツ
(ホワイトチョコのガナッシュ あすかルビー ベリーアイスなど)
8】カフェ:お茶orコーヒーより。
小菓子は菊芋のガトーショコラ、醤とマンジャリンショコラのダックワーズ。
パンは自家製ライ麦パン、ラッテたかまつのケフィアヨーグルト。
モダンで繊細な要素や表現を織り交ぜながら
コアがハッキリと味覚に響く料理が主体のコース構成。
今回に限りアミューズと鴨料理は少し弱く感じたのものの
フォアグラのエクレアは何度食べても抜群に美味しく
足赤海老の白蕪スープは輪郭が調いコク深さと力強さが豊かに共鳴。
デザートでは、冬の情景を描くように
ホワイトチョコのガナッシュとアイスクリーム
ヘーゼルナッツやクレームシャンティが織り重なり
視覚的にも味覚的にも満たされていきます。
■□カウンター越しに調理風景が広がり
シェフご夫妻との会話も楽しみながらのディナー。
初のクリスマスディナーが盛況だったこと
交流のある名店「コートドール」の話しなど
今回も自然なサービスを含め心に残る楽しい時間になりました。
ご店主の佐藤シェフは2016年初めまで東京麻布十番の人気フレンチ
「カラペティ・バトゥバ」のシェフを務め
それまでも東京やブルゴーニュで腕を磨かれたという本格派。
全国の食材が何でも手に入りやすい東京ではなく
古都が育む食材や生産者と身近になれる奈良という場所を思い
奥様の地元でもあることから、お二人で始められたそうです。
奈良の食材や生産者への思いにあふれ
東京や欧州で磨かれたシェフの実力が光る「ラ・トラース」。
お二人の体制なので混み合うと大変そうだけど
趣向に富んだコース料理をカジュアルに楽しみたい時。
JR奈良駅まで行く価値のあるフレンチだと思います。
ランチは予約制、ディナーは予約なしでもウェルカムだそうです。
【前回は2016.11月 昼訪問】(投稿は12/16)
奈良の食材と東京や欧州で活躍されたシェフの表現力が光る
奥様と二人三脚で営業するフランス料理店。
今回も奈良が誇れる名店へと
進化していきそうな魅力を感じました。
この日はフレンチ好きな方達とどこか行こうとなり
本サイトでフォロワー数大阪1位&ブログも評判の「なおちぇん」さん
同じく本サイトの「DIVO」さんをアテンドするかたちで訪問。
カウンターに座り、まずはシャンパンで乾杯☆
いただいたのは12月からのランチコース4500円(税別)です。
1】アミューズ:ばあく豚 奈良県産ひのひかり 古代米 白味噌の手毬寿司
2】前菜:フォアグラといちじくのエクレア
3】魚料理:穴子のマトロート
(穴子のフリットにマンジャリンショコラと赤ワインのソース にんじんピュレ)
4】肉料理:中家兄弟の大和肉鶏 宇陀金ごぼう
(ごぼうピュレと赤ワインソース、大和肉鶏はモモ肉)
5】デザート:醤とマンジャリンショコラのダックワーズ 大和ほうじ茶アイス
(マンジャリショコラのガナッシュに醤をアクセントに)
6】カフェより紅茶。プラス、シェフ自家製のライ麦パン。
スタートのアミューズから目を引くビジュアルと絶妙なテイスト。
ひのひかりと古代米を中心に、豚バタ肉や白味噌が重なり
一口サイズに織り込まれた風味が豊かに協奏。
柚子のアクセントもあり、なんて美味しいんだろう。
穴子のマトロートは
マンジャリンショコラと赤ワインのソースがコク深く
クラシック寄りの重層的で厚みのあるハーモニー。
大和肉鶏ではパリッとジューシーに火が入り
全体を通して、奈良の生産者による安心感のある食材。
はっきりと味のコアを感じながら
フレンチの技巧で高められた
力と奥行きのある料理が多く印象に残っています。
■□カウンター越しに調理の光景が広がる中
シェフや奥様との会話も含め、ゆるやかに流れていく時間☆
食通のお二人を迎え楽しいランチになりました。
ご店主の佐藤シェフは今年初めまで東京麻布十番の人気フレンチ
「カラペティ・バトゥバ」のシェフを務め
それまでも東京やブルゴーニュで腕を磨かれたという本格派。
全国の食材が何でも手に入りやすい東京ではなく
古都が育む食材や生産者と身近になれる奈良という場所を思い
奥様の地元でもあることから、お二人で始められたそうです。
12月からランチ4500円、ディナー8000円(税別)になるそうだけど
奈良の食材や生産者への思いにあふれ
東京や欧州で磨かれたシェフの実力が光る「ラ・トラース」。
奈良まで訪れる価値のあるフレンチだと思います。
お二人の体制なので混み合うと大変そうだけど
今回も親しみやすいサービスとランチコースに心から満足。
趣向に富んだコース料理をカジュアルに楽しみたい時にぜひ☆
ランチは予約制、ディナーは予約なしでもウェルカムだそうです。
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【2016.8月 夜に再訪問】投稿は10/1
奈良の豊かな食材と東京で活躍された実力派シェフの表現力が光る
今年6月開店のフランス料理店へ再び。
今回も奈良が誇れるフレンチとして名が広まりそうな魅力を感じました。
知人と一緒に扉を開けると
オープンキッチンを望むカウンターとテーブル数卓からなる
木と白壁が織りなすナチュラルな空間☆
この日たまたま他のゲストが見えなかったおかげで
シェフと奥様との会話を楽しみながら特等席でのディナータイム。
その会話の端々から謙虚な気持ちが伝わってきます。
ディナーメニューはおまかせコース(7000円+税)のみ。
ワインペアリング(4種で2500円)とともにスタート☆
1】アミューズ:百済農園のパプリカのムース ガスパチョソース
ここで自家製ライ麦パン。酪農家「ラッテたかまつ」のケフィアヨーグルト添え。
2】前菜その1:鱧のエスカベッシュ 奈良生駒ひらひら農園の野菜
カラマタオリーブ シェリービネガーのピュレ
3】前菜その2:フォアグラのテリーヌといちじくのエクレア
4】お魚料理:鮎のコンフィ トマトのレモンヴィネガー
5】お肉料理:鳥取産夏鹿のロースト 茄子のピューレ 山椒
6】小さなデザート:レモンのソルベ トマト水のジュレ
7】デザート:奈良県のババ ケフィアヨーグルト ブルーベリー はちみつ
8】フグレンローストリェのコーヒー 又は羽間農園さんの自然発酵紅茶
コース全体を通して、いずれも味覚にしっかり響く素材感あふれる料理が主体。
4種のワインとのマッチングも素晴らしく
フレンチの技で高められた食材とソースが織りなす力強い風味が広がります。
中でもフォアグラテリーヌのエクレア、鮎のコンフィ、鹿肉は圧巻の美味しさ。
鮎のコンフィは約3時間の火入れで鮎が持つ風味を高め
今年他店でいただいた天然鮎以上に高い満足度。
コク深いフォアグラテリーヌも味覚への反響が豊かで
鹿肉は絶妙な火入れで分厚い旨味が閉じこめられています。
店内を見ると、まだ浸透してないようだけど
奈良の食材や生産者への思いにあふれ
東京で磨かれたシェフの実力が光る「ラ・トラース」。
奈良まで足を運ぶ価値のあるフランス料理店だと思います。
お昼は要予約でコース3800円+税、夜は予約なしでもウェルカムだそう。
お二人の体制なので混み合うと大変そうだけど
今回も親しみやすく丁寧なサービスと料理に心から満足。
JR奈良駅近くで本格フレンチという時にぜひ☆
予約なしでも一線のコース料理をカジュアルに心地よく楽しめます。
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【2016.6月 初回訪問】6/27投稿(総合4.2 料理4.2 サービス4.0)
「奈良の豊かな食材とシェフの表現が響き合う注目の新星フレンチ」
奈良の厳選食材と東京で活躍された実力派シェフの表現力が光る
この6月開店のナチュラルな魅力あふれるフランス料理店。
これから奈良が誇れるレストランとして名を高めそうな
そんな素晴らしさを感じたディナーになりました。
場所はJR奈良駅から西側へ徒歩3分のマンション1階。
知人と一緒に扉を開けると、サービスの女性が感じよく迎えてくださり
オープンキッチンを望むカウンターとテーブル数卓の明るい空間。
緊張するようなレストランではなく
木の温もりに満ちたナチュラルな雰囲気に包まれます。
メニューはランチ・ディナーともにコースのみ。
ディナーは7皿7000円(税別・サ料込)、ランチは3800円(税別・サ料込)の構成。
ドリンクメニューはグラスワインほか各種充実しています。
訪問日はたまたま他のゲストがいない時間帯のため
おかげでシェフと奥様との会話を楽しみながらのディナー。
最初にお酒を注いで下さり
奈良の恵みとシェフの技巧が紡ぐコースがスタート☆
1】アミューズ:冷たいとうもろこしのムース&スープ(奈良生駒ひらひら農園産)
ここで自家製のライ麦パン。酪農家「ラッテたかまつ」のケフィアヨーグルト添え。
この後もパンは適時提供。
2】前菜1:奈良生駒ひらひら農園のいんげん、レモンヴィネガー、白と緑
(少し湯通しされたインゲン 白いんげん豆のピュレ)
3】前菜2:長崎産お魚のクリュ、ガスパチョソース(イサキと少し火が入ったサゴシ)
4】お魚料理:吉野 野迫川村のアマゴのコンフィ、ヴェルモットソース
5】お肉料理:五条のばあく豚、焼ナス、万願寺とうがらし、ピメンデスプレット
6】小さなデザート:メロン、奈良のレンゲはちみつ
7】デザート:吉野 野迫川村の沢わさびアイス マンジャリンショコラ
8】フグレンローストリェのコーヒー 又は羽間農園さんの自然発酵紅茶
一皿目のトウモロコシのスープ&ムースから味の奥行きと力強さに引き込まれ
コース全体をとおして、奈良の生産者による安心感のある野菜・肉・魚の連続。
伝統的フレンチに現代的な要素やテイストを織り交ぜながら
味が散漫になることなく、輪郭とコアがはっきり味覚に響く厚みのある味わい。
凝縮感のあるソースと奈良の素材力、調理の妙が豊かに協奏していきます。
絵になるビジュアルが印象的な
吉野郡野迫川村のアマゴのコンフィは約3時間低音の油で火入れするそうで
アマゴの旨味をマックスに高めたような風味が広がり
コク深いヴェルモットソースとのハーモニーも絶妙☆
骨まで柔らかくまるごといけます。
奈良五條で育てられるという「ばあく豚」は火の入りが丁度良く
脂が良質で赤身の旨味たっぷりです。
最後の二つのデザート
メロンと奈良のレンゲはちみつの冷製スイーツ
わさびアイスとマダガスカル産カカオのショコラもレベルが高く
全体のボリュームは控えめながら
丁寧で親しみやすいサービスと一線級のディナーコースに心から満足☆
奈良の食材や生産者への思いにあふれ
東京で磨かれたシェフのセンスが光る「ラ・トラース」の世界観。
京都の「イル・ギオットーネ」が京都イタリアンと呼ばれる中
奈良フレンチという言葉が相応しい新たな風を感じました。
お二人の体制なので混み合うと大変そうだけど
趣向に富んだ本格コースをカジュアルに楽しめる心地よさ。
JR奈良駅から徒歩数分、店舗近くにはコインPもあり
予約なしでもウェルカムだそうです。
まだ広く知られてない今が注目の新星フレンチへぜひ☆
2位
2回
2017/06訪問 2017/07/04
京都祇園にて|今回も和牛ステーキに感動。たまごサンドも満足。詳細は前回を参照に
2017年6月半ばの夜。京都祇園にて
8000円コース(税サ別)をワインと共に大満足。
カウンター前の足立シェフは気さくで親しみやすく
味覚を震わす和牛ステーキ、京都屈指のフワッと玉子サンド
コク深い絶品カレーを含む全7品+ドリンク。
木屋町で永年愛された「喫茶グリーン」から祇園町北側へ。
コース内容は画像の通り。詳細は前回の投稿を参照下さい。
【2016.10月 夜】
木屋町の三条寄りで、永年親しまれ続けた伝説的な「喫茶グリーン」。
懐かしく思い出す人も多いのではないでしょうか。
そんな「喫茶グリーン」のオーナーシェフが
祇園町北側で新たな洋食レストランを始められ
実際訪れると、一線級の料理と感じの良い対応に心底満足☆
中でも「和牛ステーキ」は味覚を揺さぶるほど美味しく
次に、京都有数とも語られる「玉子サンド」、「ミニカレー」も主役級。
一人で回されるシェフの親切な対応を伴いながら
素晴らしいディナータイムになりました。
場所は四条通から一本入った祇園町北側のビル1階。
予約なしで扉を開けると、カウンターのみの空間が広がり
調理を見渡せるオープンキッチン。シェフ一人で対応されています。
メニューはステーキコース(8000円/10000円/12000円+税サ)とアラカルト。
ステーキコースには上記の看板料理の他、前菜などを組み込んだ構成。
ワインが豊富に揃うドリンクメニューの中、まずは生ビール。
アラカルトメニューより以下とグラスワインをペアリング☆
■□タマゴサンド 800円+税サ
喫茶グリーン時代からの看板メニューで
卵を箸でとき、フライパンで焼いてくれます。
ふんわり食感、バター感たっぷりで塩の加減も絶妙。
ぜひ白ワインとペアリングを。速攻完食するほど美味しいです。
■□黒毛和牛ステーキ 100g/3300円+税サ(大和牛A5の12番)
もも、ミスジなどのブロックを見せて下さり
大和牛A5の「うちひら」という部位とのこと。
目の前でカット〜丁寧に焼いてくれます。
いただくと、天にも舞うような絶句するほどの美味しさ。
絶妙な火入れと塩加減、ピーナッツを発酵させたというソースも素晴らしく
力と奥行き、超絶の領域を感じるKO必至の和牛ステーキ。
この日全体の満足度を劇的に高めてくれた必食の一品です。
■□ミニカレーライス 1000円+税サ
喫茶グリーン時代から再構築されたそうで
重層感のあるコクと旨味をベースに
少しスパイスの辛さを感じる欧風タイプのカレー。
凝縮感のある美味しさ、しっかり味覚に響いてきます。
■□店内は禁煙で、この日たまたまゲストが少なく
おかげでシェフとの会話も弾み、楽しいディナータイム。
喫茶グリーンについては、長時間の立ち仕事が長年にわたり
体調を崩され続けられなくなったとのこと。
その後、一時ホテルなどで腕を振るいながら
昨年末に本格洋食「グリル・グリーン」として祇園北側でスタート☆
少し高級になったものの、シェフの優しい対応を含め
値段以上に満足できるカウンター洋食だと思います。
コースからアラカルトまで、喫茶メニューはなく
至高の和牛ステーキ、一線級の洋食を楽しみたい時にぜひ。
多くの方に立ち寄ってほしい魅力あふれる洋食店です。
3位
2回
2017/01訪問 2017/05/15
京都|仏光寺前の新星懐石。感激の初訪問から大人しく下降した1月の夜
2016年12月上旬に初めて訪問し
他に来客がないカウンターでいただき
感動の渦に巻き込まれた日本料理「観山」。
店主の八木さんは「京都嵐山吉兆」「吉兆グランヴィア店」
「柊家旅館」の料理長を経て開店されたと知りました。
当初、まだ知られざる新店だったこともあり
多くの人に知ってほしいと思い感激の様子をレポート☆
その初訪問から時は流れ、新年となった2017年1月。
寒さ舞う中、初回の感動を期待して訪れた結果
コース全体のトーンが随分大人しく感じ
初訪問時の傑出した次元を感じれなかったという気持ち。
それでも、多彩な食材と調理が織りなす
冬の懐石料理として、中には高水準な料理もあり
普通に考えれば充分なコースだったと思います。
特色は、修学院で約250年という音川家の野菜を盛り込み
大将のご実家が古美術商であるため格式高い器類
サービスは物静かで、主に一人で調理から接客まで担当。
カウンターでの仕事に慣れてないそうだけど
お酒を注いでくれたり、質問にも丁寧で会話もあり
聞けばいろいろ誠実に対応してくれます。
メニューは12000円と15000円のコースのみ。
この日は知人と訪れ、まずは生ビール(700円)で乾杯☆
下記が2017年1月の15000円(税別)コースです。
1】先付:鮑煮 小蕪焼 金時人参 カニと修学院の菊菜
利休麩 赤水菜のお浸し
2】向付:
天然本まぐろ(長崎県) 天然紋甲イカ焼き霜(和歌山)
湯葉に平目縁側と北海道の雲丹のせ
修学院の壬生菜を熊本産天然ひらめ巻き 刺身湯葉
※あしらいは赤大根昆布〆 蕪(修学院) 水前寺海苔
■□佐々木酒造の古都。酒器は【九谷焼六歌仙】
3】煮物椀:鮪節に昆布出汁。ぐじ 聖護院蕪 金時人参
4】八寸:天然ぶり西京焼 頭芋田楽 車海老旨煮
なまこ柚おろし和え 聖護院蕪でカラスミをサンド
菜の花(修学院)辛子和え 丸大根
5】凌ぎ:堀川牛蒡(修学院) 胡麻和え
ほうれん草の軸 大根 金時人参
■□グラスワイン赤(700円税別)
6】肉料理:和牛フライ30日熟成
久御山の山葵菜 和歌山産トマト 伏見の黄カリフラワー
紅菜苔(こうさいたい)
7】炊合せ:白味噌煮(鶏団子 丸大根 金時人参 法蓮草)
8】食事:九条ネギ(修学院)主体の穴子の炊き込みご飯
(餅米ブレンド) 八丁味噌赤出汁 漬物
9】デザート:久御山の苺 メロゴールド
バニラとオレンジゼリー 安穏芋の大福(中に栗)
画像のように修学院・音川家の野菜を盛り込みながら
野菜以外が主役の料理も多く
選ばれた魚介類はほぼ天然というこだわり。
前回のような心震える領域は感じにくかったものの
マグロ出汁の煮物椀、天然紋甲イカ焼霜、白味噌煮など
かなり美味しい料理もあり
正統派の懐石に大将の表現と工夫を感じる内容。
器は江戸後期の伊万里、永楽善五郎 半開扇の他
千家十職による作品なども使用と教えてくれました。
初訪問の衝撃が凄く期待が大きかったせいか
上記のように光るポイントもありながら
波の少ない料理が多いように感じた2017年1月の夜。
前回よりトーンダウンしたけど
期待の新店という気持ちに変わりなく
京野菜に秀でた正統派懐石を楽しみたい時。
佛光寺向かいで輝き始めた「観山」へぜひ☆
私もまたいつかとの思いを胸に抱いています。
とある12月の夜、四条烏丸近く
佛光寺の向かいに11月誕生した日本料理「観山」へ。
何も知らずに、知人と訪れた結果
京懐石に対する期待値を大きく上回る料理が多く
ゆったりとしたカウンター、親しみやすい対応もあり
味覚の奥底に響きわたるような懐石コースに感銘。
これから全国に名を高めていきそうな魅力を感じました。
店内に入ると「未在」石原さんからの開店祝い
趣のある掛け軸の奥に、L地型カウンターの空間が広がります。
(掛け軸は湯木貞一さんの筆とのこと)
この日はご店主一人の体制。※女将さんがおられることもあるそう。
さらに、まだ情報が出てないということで来客は私達だけ。
おかげで会話もしやすく和やかな雰囲気☆
ご店主は「京都吉兆」で長年腕を磨かれたそうで
京都吉兆時代の「未在」石原さんの下でも研鑽。
その後「柊家旅館」で長年活躍されたという料理人さん。
メニューは12000円と15000円(税別・サ込)のコース2種類のみ。
写真の許可をいただき、最初にビールを注文。
ご主人が食前の日本酒をお酌して下さり、2種の日本酒と合わせ
圧倒的な感動に導かれる「15000円コース」のスタートです。
1】先付け:兵庫産せいこ蟹 椎茸 金時人参 水菜(修学院) カラスミおろし
2】お造り:本鮪トロ 淡路産天然ひらめ 紋甲いか
秋だしの腹出しスズコ(いくら) 赤大根(久御山) 昆布締め大根(修学院)
3】煮物椀:すっぽん仕立て 焼ねぎ(修学院) すっぽん真薯
4】八寸:堀川ごぼう蒲焼 サワラ幽庵焼 海老ウニ焼 穴子棒鮨
子持ち昆布 菊菜&丹波しめじ ふぐ白子&ちり酢大根おろし
5】胡麻豆腐 とんぷり山芋と花鰹掛け
6】和牛熟成肉ローストビーフ 和風ソース
(綾部産カリフラワー 修学院産水菜 和歌山トマトゆうとうせい)
7】蕪蒸し 中に若狭ぐじ 修学院産かぶら
8】蟹ご飯(雲井窯の土鍋炊き) 八丁味噌赤だし 香の物
9】水物:滋賀今津の柿 シルバーベル さがほのかムース 餡の芋茶巾包み
コース全体を通して、細部にまで丁寧な仕事が施され
正統派懐石をベースに、ご店主の確かな技巧とセンスが光る構成。
全9品が織りなすバリエーション、緩急や空気感
多く使われる約250年続くという「修学院の農家」さんの野菜
素材に加味された調理による力強さと奥行きが豊かに協奏。
器類の中には江戸時代の物など「格のある器」も料理を引き立て
心奪われるような日本料理の世界に引き込まれます。
すっぽんのみで仕立てた煮物椀は、凛として奥深く豊潤な味わい。
サワラ幽庵焼、穴子棒鮨、堀川ごぼうの蒲焼など
八寸のなんて美味しいこと。
蕪蒸しは一口で至福へと導かれる圧巻の美味しさ。
全体にしみじみというより、豊かな主旋律を伴う料理が多く
絶品の和牛ローストビーフもあり
「雲井窯の土鍋」の蟹ご飯は餅米をブレンドしてるそうです。
ご店主は「吉兆」と「柊家旅館」におられたので
カウンターは慣れてないんです。と言われてましたが
お酒を注いでくれたり、会話もあり心地よくリラックス。
味覚を揺さぶられる瞬間、至高の領域を感じる傑出した料理もあり
ほとんど情報がない中、京懐石では今年最大級の満足度☆
これから日々趣を深め、京都屈指の話題店になりそうな
まだ知られてない余裕のある今が注目の新星☆
京都で高次元な懐石コースという時
佛光寺向かいで輝き始めた「観山」へぜひ。
多くの方に知ってほしい魅力あふれる懐石料理店です。
4位
4回
2019/02訪問 2019/06/16
京都|二条城近くの本格派。以前より滋味深く満足した6度目の夜
二条城近くにひっそりと佇む懐石料理の実力店。
店主の古田さんは主に東京の三ツ星「幸村」
祇園の一ツ星「祇園おかだ」を舞台に経験を重ね独立。
現在4年目にしてミシュラン一つ星。
本サイトのブロンズ店でもあります。
3年程前の開店当初に感動していらい
伺う回により高低差を感じながらも今回で6度目。
2019年2月下旬に訪れてみたところ
以前にも増してレベルが上がっていて大満足。
女将さんは体調不良とのことで不在だったけど
深みへと引き込まれる料理が多く
味覚と心に響くすばらしい夜になりました。
コース料理(13000円税サ別)は画像に収めた全11品。
素材感あふれる正統派から独自感のある料理まで
中でも2品目の【島根 宍道湖の白魚天ぷら唐墨掛け】
3品目の【ぐじ煮麺】4品目の【ウニ】は感動の域。
また古田さんのカラスミはチーズのようなコクがあり
コースのうち数品のみ普通に感じた料理以外は
幸村鍋で炊く10品目【桜鱒とフキのご飯】まで
今までの中でも上位に入るほど高い満足度。
そんなコースの詳細は全て画像に記載しています。
■□この日は大将とお弟子さんの計2名体制。
女将さん不在で少し寂しかったけど
大将自身 調理だけでなくトークにも注力。
店主の古田さんは謙虚なかたで
メディアへの露出など派手な評価よりも
少しでも美味しい料理を提供したいという思い第一。
京懐石では「飯田」「三多」を尊敬しているそうで
一歩ずつコツコツと料理を極めたいとのこと。
店内はカウンターとテーブル1卓。
カウンター前では炭火焼きと仕上げが一望でき
主な調理は裏手で行うスタイルです。
開店当初に初めて訪れたときは
ここまで評価が高まるとは想像できなかったものの
今では当サイト4.16 赤本1つ星という好状況。
料理の完成度も今まで以上に
高まってるように感じた2019年2月下旬の思い出。
いつかまた再びとの思い深まった夜でした。
大将の古田さんは物静かながら感じがよく
東京の三つ星「幸村」や「祇園おかだ」で
培った経験をベースに独自のコース料理を表現。
今まで何度か伺っている古田ご夫妻の小さな懐石料理店です。
初めて訪れた開店当時(2016年4月)から2年が経ち
現在26件の口コミ(2018年7月現在)。
ミシュランの☆獲得など嬉しいニュースもあり
今回来店したのは2周年を迎えた'18.4月下旬の夜。
店内はカウンター6席とテーブルひとつ。
メニューは13000円の基本コースと特別コース(25000円〜)
炭火焼や仕上げのみカウンター前で
主な調理は裏手で行われるスタイルです。
カウンターに座り簡単に2周年を祝福し料理がスタート。
この日のコース(13000円税サ別)は全11品の構成で
正統派と創作系の料理が交差。
今の時期、2年連続で登場したノドグロ塩焼や
「幸村」仕込みの花山椒鍋が出てこなかったのは残念だったものの
大原野産の白子筍と焼肉の上に花山椒が少し添えられ
太刀魚の塩焼も火入れと塩が決まっていて満足。
天婦羅におろしかけられたカラスミは濃厚な奥行きがあり
稚鮎炭火焼、幸村鍋で炊かれたセリとほうぼうのゴハンもよかった。
コース料理に合わせたのは
出羽桜 大吟醸 雪漫々(山形)と田酒 山廃 特別純米(青森)を一合ずつ。
途中から姿が見えた女将さんとの会話もあり
心地よい時間が流れ過ぎていった4月下旬の夜。
古田大将によると派手なアピールや急上昇を望まず
一日数組限定でコツコツと少しづつ進んでいきたいとのこと。
最後はご夫妻に見送られ夜の二条城を横目に帰路につきました。
世界遺産として見聞きする機会が多く
二条城と聞いて思い出すのがこちら「二条城ふる田」。
大将の古田さんは「和久傳」にも少しおられたそうで
主に東京の三ツ星「幸村」、京都「祇園おかだ」を経て
奥様でもある女将さんと昨年4月にこちらを開店。
おまかせコースのみの日本料理店です。
開店してすぐの2016年4月下旬に初めて訪れ
それから何回か訪れるうちに2017年の4月下旬。
一周年を迎えた「二条城ふる田」へ。
修復が終わった二条城「東大手門」を横目に数分で到着。
暖簾の向こうには短いアプローチがあり
割烹着の女将さんによるウェルカムな出迎え☆
カウンター前には板場と陶芸家の炭火台があり
フロアのタイルが目を引く小さな空間。
カウンターの他、テーブル1台が備わっています。
今回いただいたコース(13000円税サ別)は全10品。
4月下旬らしく山菜を盛り込み
タイラギ貝柱に鯛の白子、桑名産はまぐりの潮汁
のどぐろなど、炭火や出汁を駆使した力強い料理が中心。
中には、大原野の筍が今ひとつに感じたり
少し物足りない料理も数品あったものの
一口で味覚を満たす素材感あふれる料理が多く
全体を通しての満足度は十分。
特に「幸村」仕込みの花山椒鍋は昨年以上に高レベル。
希少な春の食材・花山椒と京都牛の相乗が格別でした。
料理と合わせたのは生ビールと日本酒。
■□田酒(でんしゅ) 山廃 特別純米(青森)
■□九平次 火と月の間に 純米吟醸(愛知)
■□満寿泉(ますいずみ)スペシャル(ワイン用オーク樽熟成)
純米大吟醸(富山 桝田酒造店)
※飲み物メニューに値段表記がなく気になる場合は要確認。
■□4月下旬のコース(13000円税サ別)は下記の通りです。
1】先付:タイラギ貝柱と山菜 タイ白子ソース
(こごみ 蕨 菜の花 スナップエンドウ )
2】揚物:本モロコ こしあぶら タラの芽 ぜんまい
自家製カラスミ和え
3】椀物:三重桑名のハマグリの潮汁 わかめ/山うど/蕗
4】造り:和歌山ケンケン鰹炙りトマト挟み
和歌山加太の鯛、「根室 丸勢」のウニ
5】のどぐろ炭火焼 柑橘酢と出汁
うるい/花山葵/大根おろし和え
6】白アスパラ(香川)炭火焼 新もの青海苔と黄身酢がけ
7】筍(大原野)炭火焼 蓬麩のフライ 木の芽味噌がけ
8】小鍋:京都牛と花山椒鍋
9】食事:桜海老/うすい豆/筍(大原野)の土鍋ご飯
味噌汁 香の物
10】水物:あまおうアイス マンゴー 紅ほっぺ せとか(蜜柑)
■□この日はテーブルも含め6名の来客があり
大将は二番手さんに指示を出しながら大忙し。
割烹着の女将さんは、全席に目を配り
会話を交わしながら親切なサービス。
厨房は裏手にあるので調理の風景は
炭火焼や包丁〜仕上げのみ見渡せます。
店内には割烹「実伶」からの1周年記念が見られ
和やかなカウンターの時間に満足した2017年4月下旬。
一部に注目が集中しがちな京都なので大変と思いますが
2年目以降の発展を願いまたいつか。
さらに高みへと進化する可能性も含め
大将と奥様のセンスあふれる小さな懐石料理店です。
二条城が見える押小路通に面した新進気鋭の懐石料理店へ再び。
12月の夜、訪れることができました。
暗がりに浮かぶ暖簾の先に広がるのは
カウンター6席とテーブル1卓のコンパクトな空間。
目の前には、板場と陶芸家による炭火台が備わり
大将の他に初めてみる若い男性の姿。
和食の勉強のため入られた若手料理人とのこと。
この12月の懐石コースではホンモロコ炭火焼きが特に素晴らしく
出身の「祇園おかだ」を思い出す一線級の美味しさ☆
外はパリっと、中はふんわりとした火入れ加減が絶妙です。
コース全体を通しては「ぐじ揚げ出し」「海老芋唐揚げ」のように
一口で味覚に響く、豊かな風味と素材感のある料理が主体。
中には標準的かなっていう料理もあったり
以前いただいた「のどぐろと筍」のような
ミラクル級の一品はなかったものの、緩急のあるバリエーション
和の技巧で高められ趣向に富んだ料理が多く印象に残っています。
その12月の懐石コース(13000円税サ別)は以下の通り。
まずは瓶ビールからはじめ、合わせた日本酒は
■□十四代 本丸 秘伝玉返し 特別本醸酒(山形)
■□九平次 火と月の間に 純米吟醸(愛知)
1】先付:ぐじ揚げ出し とろろ餡掛け
2】きのことセリ 大徳寺麩 胡麻和え
3】すっぽん茶碗蒸し
4】向付:和歌山加太の鯛 さわら藁焼き 辛味大根添え
5】津居山のセコガニ 内子 外子
6】お椀:聖護院かぶら みぞれ仕立て 雲子(鱈の白子)
7】焼物:ホンモロコ あん肝味噌炊き くわいチップ
8】酒あて:なまこ
9】自家製からすみソーメン(半田そうめん使用) 海苔
10】油物:京都牛ヒレカツ 海老芋唐揚げ 淡路島玉ねぎ特製ソース
11】小鍋:白味噌仕立て 真魚鰹おかき揚げ なめこ 小蕪 九条葱
12】食事:穴子白焼 むかご きの子ご飯 留椀 香の物
13】水物:苺 ベニマドンナ(蜜柑) ブンタン ラ・フランス 白ワインジュレ
■□この日のカウンターには
割烹を切り開いたと評される凄い重鎮がおられる中
女将さんは全体に目を配り、合間に大将との会話も楽しく
ゆったりと和めたカウンター懐石の時間。
大将ご夫妻にとって思い出深い日になられたようで
たまたま居合わせた私も嬉しい気持ちになりました。
ご店主の古田さんは東京の三ツ星「幸村」
京都「祇園おかだ」など一線級の和食割烹で腕を磨かれ
奥様でもある女将さんと4月27日こちらを開店。
「和久傳」にも少しおられたという経験豊富な方です。
二条城近くというロケーションの中
2016年4月二人三脚で輝き始めた小さな懐石料理店へぜひ☆
これから日々趣を深め、更に磨きがかかると思います。
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「京都|二条城近くで輝き始めた懐石料理店の新星へ再び」
【2016.5月 再訪問】(投稿は6月23日)
二条城が見える押小路通に面した新進気鋭の懐石料理店へ。
4月が素晴らしかったので、再び知人と行ってきました。
店前に着くと画像のように絵になる全体の佇まい。
和装の女将さんが笑顔で迎えて下さり
店内に入ると、カウンターとテーブル1卓の小さな空間。
陶器の炭火台や和の伝統色が織りなす趣に包まれます。
■□メニューはおまかせコースのみ(13000円+税+サ料)。
店主の古田さんから挨拶があり最初に生ビールで乾杯☆
料理と合わせたのは
幻の酒米・山田穂で仕込んだ限定純米吟醸「蒼空」ほか数種。
楽しい時間と皐月の懐石コースがはじまります。
1】先付:イサキ 徳島産椎茸 ゴマ酢かけ
大原のスナップえんどう 小玉ねぎ レンコン
2】向付:北海道礼文島ウニ 淡路島のウニ
キス昆布〆 とり貝 剣先イカ
3】お椀:薄葛仕立て
車海老 芋茎 広島のじゅん菜
4】酢物:白アスパラ 黄身酢 アーモンドチップ添え
5】揚物:そら豆に百合根 海老頭のかき揚げ
6】穴子の棒寿司
7】琵琶湖の小鮎 炭火焼き
おろし 泉州茄子と胡瓜梅肉和え
8】国産牛の醤油焼き 実山椒 大原の玉ねぎ
9】箸休め:トマトの密煮
10】小鍋:甘鯛鱗 揚げ賀茂茄子 大原のみつば 湯葉
11】食事:新しょうがの土鍋ご飯 カラスミ 香物 留椀
12】水物:ほうじ茶のブランマンジェ
宮崎産マンゴー 長野産サクランボ キウイ
4月より素材感や力強さは控えめに感じながら
随所に和の技法と表現力が光るコース構成。
そんな5月の献立で深く響いたのは
少し炙りが入ったとり貝、炭火の通り絶妙な小アユ。
今だけという北海道礼文島のウニと淡路島の雲丹の食べ比べも楽しく
礼文島のウニはとろける美味しさ。
牛の醤油焼きや小鍋仕立ては今一つ響かないと思いながら
新しょうがご飯は、出身の銘店「幸村」考案の「幸村鍋」で炊かれ
たっぷりのカラスミとの相性良くホックリ。
全体を通しては5月後半の季節の折り目ということで
4月のコースと比べ 花形的なピークやスケールは感じにくかったけど
心地よい接客や雰囲気を含めトータルの満足度は十分☆
■□カウンター前には親しみやすいご主人
ご実家の「よし廣」で和菓子職人もされる女将さんとの会話も楽しく
今は1日二組のみに集中し、少しずつ進んでいきたいとのこと。
この日たまたま他の方がいない団欒のような空気に包まれ
お二人のもてなしに心からリラックスできました。
二条城近くというロケーションの中
二人三脚で輝き始めた京都らしい懐石料理店へぜひ☆
既に評価が定まった人気店に行くのも京都の楽しさだけど
小さな個人店が紡ぐ新たな魅力や可能性を感じたい方にもお薦めです。
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「京都|二条城近くに魅力あふれる和食割烹の新星」
【2016.4月 初回訪問】(総合4.2 料理4.3) 5/1投稿
店前から二条城が見える押小路通に面した新進気鋭の懐石料理店。
どんなお店なのかよく分からない中、知人と行ってきました。
店内に入ると和装の女将さんがおられ
さらに扉を引くとカウンターとテーブルからなる和の趣に満ちた空間。
陶器の炭火台、板場を一望するカウンターに座ると
ホッと落ち着ける心地よい雰囲気に包まれます。
店主の古田さんは東京の三ツ星「幸村」
京都「祇園おかだ」など一線級の和食割烹で腕を磨かれ
「和久傳」にも少しおられたという経験豊富な方。
奥様でもある女将さんと4月にこちらを開店されたそうです。
メニューはおまかせコース(13000円税サ別)のみ。
合わせた日本酒は一博(滋賀 中澤酒造) 橘屋 特別純米 雄町(宮城川敬商店)
松の司 純米吟醸(滋賀松瀬酒造)。
最初に生ビールで乾杯し4月のコースがはじまります。
1】先付:蒸し鮑(島根産) スナップえんどう マイクロトマト うるい わかめ
黄身酢 土佐酢ジュレ
2】お椀:ハマグリうしお汁 レンコン豆腐 蕗の薹
3】向付:金目鯛(皮のみ炭火で炙り) ウニ とり貝
4】あじの小袖寿司 ラディッシュ(朽木村)生ハム白和え このわた茶碗蒸し
5】焼物:のどぐろ(山口県)炭火焼 筍(大原野)の炭火醤油焼
6】揚物:白アスパラからすみ掛け 桜葉 滋賀朽木村のこごみ・たらの芽・そら豆
7】箸休め:トマトの密煮
8】酢物:たいらぎ貝柱 菜の花 茗荷 酢味噌
9】国産牛と花山椒 ごぼう 小鍋仕立て
10】食事:桜海老と蕗の土鍋ご飯 いさざ 香物 留椀
11】水物:苺 林檎 八朔 キウイ カスタードクリーム
全体的にじんわり優しくというよりしっかり力強い素材感あふれる料理が主体。
白アスパラのフライなど今一つ響かないと思う料理もありながら
京懐石に対する期待値を上回る料理がほとんど。
和の技巧を凝らした調理の妙と表現力が光るコースとなっています。
中でも圧倒的な深みとスケールを感じたのは
のどぐろ炭火焼、大原野の筍 炭火醤油焼、向付では炙り金目鯛。
炭火の炙りや焼き加減が素晴らしく、まさに一口で至福へと導かれる圧巻の味わい。
次に先付の蒸し鮑、たいらぎ貝柱の酢味噌、潮汁の蓮根豆腐も満足度が高く
出身店の系譜という牛と花山椒の小鍋は、肉と出汁&希少な花山椒の好ハーモニー☆
炊き込みご飯では私たちのは別の土鍋だったけど
銘店「幸村」考案の幸村鍋を使うこともあるそうです。
■□カウンター前のご主人はただ寡黙に調理するだけでなく
親しみやすく話される感じのよい対応。
気の利いた言葉をかけてくれる女将さんの丁寧な接客もあり
緊張することなくリラックスできます。
女将さんは和菓子職人でもあるそうで
今後コースに和菓子が加わる可能性もあるとのこと。
オープンして間もないため、まだ完全ではないかもだけど
13000円(税サ別)に相応しい料理や雰囲気の良さに心から満足☆
二条城近くで輝き始めた魅力あふれる和食割烹の新店へ。
ぜひ予約して訪れてみて下さい。
5位
1回
2016/07訪問 2016/09/01
奈良吉野|川上村の集落に唯一残る130数年の料理宿。食事だけでも楽しめます
奈良・吉野の奥にある川上村の柏木集落。
かつて宿場町として栄え、谷崎潤一郎の「吉野葛」にも登場する
その集落に唯一残る古式ゆかしい料理旅館。
「食事だけでも大丈夫」ということで予約して行ってきました。
蒼いソラが広がる7月にしては爽やかな午後。
玄関で声をかけると
お年を召した女将と仲居さんの二人が迎えて下さり
古い木造建築が向かい合う風情のある光景。
吉野建てという古来の様式を多く残し
明治の中頃から130数年続いてきた料理宿だそうです。
仲居の女性の案内で、玄関から階段を上がり
綺麗に磨かれた艶やかな廊下を抜け、2階の和室へ到着。
室内から大正ガラス越しには、山肌に設えられた中庭が見え
遥か昔の時代に来たような郷愁に気持ちが和みます。
女将さんが腕を振るうのは川上村の郷土料理。
春秋冬はアマゴや鴨鍋などがあり
夏の鮎料理は6000円、8000円、10000円コースの3種。
最初に女将さん手作りの柚子羊羹が登場。
カマドで炊き練り上げる伝統の名物だそう。
私はノンアルコールで、知人は瓶ビールとともに
郷土の鮎会席(8000円税込)が始まります。
1】イタドリお浸し オクラ胡麻和え 鶏ささみサラダ
山菜煮付け 酢の物
2】稚鮎の唐揚げ
3】鮎の南蛮漬け(ここまで一度に配膳)
4】鮎あらい 味噌酢
5】鮎の味噌煮
6】鮎の塩焼き 二尾
7】ごま豆腐
8】鮎の雑炊
9】白ご飯 鮎の味噌汁 香の物
10】デザート:メロンとアイス
職人技を凝らした佳美な料理ではなく
郷土に根ざした女将さん心づくしの手料理が並びます。
全ての料理に山の水を使われるそうで
南蛮漬けから塩焼きまで、いずれも鮎の風味がよく
〆の鮎雑炊では、鮎の骨を焼き出汁をとる淡い鮎風味が印象的。
全体的に田舎料理らしい濃いめのテイストで
味噌汁にも鮎が入り、白ご飯まで美味しくいただき満足☆
ただ、料理の提供ペースがかなり早いので
ゆっくり希望の場合、事前に伝えた方が良いと思います。
■□食事を終え、館内を見たいとお願いすると
仲居さんが2階から3階へと親切に案内〜説明下さり
趣深い木造の意匠、三国連太郎さん宿泊の部屋などを見学☆
■□帰る際には女将さんと話すことができ
昭和30年には伊勢湾台風の被災
近くの大迫ダムが建築された昭和40年代
旅館前が国道だった為、行き交うトラックとの接触もあり
一部を改装しながら、集落に唯一遺る旅館を維持されてきたんだそう。
周辺には探検気分を楽しめる神秘的な鍾乳洞(喫茶ホラあな)
二つの温泉、自然体験の施設も多く
この料理宿以外にも「大滝茶屋」「松屋」などの柿の葉寿司店があり
大台ヶ原観光の拠点にも最適な「川上村」。
奈良・吉野と言えば、桜の名所「吉野山」
天河大弁財天社や洞川温泉のある「天川村」が有名な中
ひっそりとした川上村で旅館を守るのは並大抵ではないと思いますが
女将さんがお元気な間、末永く続けてほしい貴重な伝統的佇まい。
古くても趣のある木造が好きな方はぜひ。
春秋のアマゴや山菜料理、ジビエや鍋の季節も楽しそうです。
(以下は朝日館のサイト)
http://kawakami-asahikan.com/index.html
6位
1回
2016/05訪問 2016/05/12
京都府|松井山手に注目の新星誕生。豊かに響くコースをカジュアルに楽しめます
京都府の最も大阪寄りに広がる京田辺市。
その山手幹線沿いに4月開店した新進気鋭のカジュアルレストランへ。
再びディナーに行ってきました。
店主の河村シェフは「レストランよねむら」で10年
トスカーナ州の2つ星リストランテ「アルノルフォ」で1年
「イル・ギオットーネ」で5年という
一線級のレストランで腕を磨かれ4月9日こちらを開店。
■そんな情報を知り訪れた前回から
今回思ったのは、前回以上に豊かに感じたイタリアンと和の調和。
わざわざ松井山手まで行って良かったということ☆
店内は木製テーブルが並ぶ木張りのフロア
オープンキッチンを一望するカウンターからなり
サービスはシェフの奥様を中心に心地よい接客。
リラックス感のあるカジュアルな雰囲気に包まれます。
夜は5000円と8000円コースのみ。
まずはビールで乾杯し
■おまかせ8000円コース(税サ料込)のスタートです。
【前菜1】長崎アスパラ揚げ パルミジャーノディップソース
【前菜2】千葉産マグロと餅米の焼リゾット 水ナス生ハム巻き
日本酒&ナンプラーのソース 鰹節
(自家製くるみパンの提供)
【前菜3】伝助穴子 新玉ねぎ 地の玉露のエスプーマ カラスミ
【前菜4】あわび 白アスパラ 春キャベツ 出汁
【5.パスタ】根室ウニ 炭火炙り海苔 ワサビ
【6.メイン】黒毛和牛 椎茸 新ジャガ トリュフ掛け
【7.メイン】あんかけチーズリゾット 温泉卵 スナップエンドウ うすい豆
【8.デザート】アイス最中 生麩のフレンチトースト
【9.カフェと小菓子】珈琲 紅茶 抹茶エスプレッソから選択
和の食材や技法を巧みに取り入れたオリジナル感あふれるコース構成。
素材を引き立てるように多様な要素が重なりながら
先月のコース以上に深く響いたハーモニー。
しっかり味覚にアピールするコースとなっています。
ディップソースでいただくアスパラ揚げから好発進。
特筆すべきはマグロ握りのような焼きリゾット、火入れが絶妙な黒毛和牛
ダシがきいた熱々の餡掛けリゾット、生麩のフレンチトースト。
春キャベツなど多彩な野菜も味わい良く
先月弱く感じた雲丹のパスタも高いレベルを感じる力強い美味しさ。
前菜の伝助穴子だけは印象が弱めだったものの
表現力あふれる満足度の高い料理がほとんどです。
■ボトルワインは赤白3000円台から揃い
選んだのはハインリッヒ レッド 2013(税込4800円)。
■店内ではシェフの奥様を中心に
各テーブルを回りながら丁寧で親しみやすいサービス。
カウンター前の河村シェフも感じがよく
前回に続き素晴らしいディナーになりました。
「レストランよねむら」や「イルギオットーネ」の系譜では
京都の予約困難店「cenci」、人気店「Obase」に続く魅力的な新店。
来週の5月14日には人気番組「LIFE~夢のカタチ〜」に登場するそうで
今以上に注目の的になるかもしれません。
お昼は3500円と5000円コースのほか8000円コースも対応可能とのこと。
北欧の言葉で月を意味するというmåne(モーネ)へ。
店内は全席禁煙。一線レベルのコースをカジュアルに楽しみたい時にぜひ☆
店横と道向かいに駐車場があり、JR松井山手駅からは徒歩約8分です。
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【2016.4月 初回訪問】(4/11投稿)
京都府の最も大阪寄りに広がる京田辺市。
その山手幹線沿いに4月開店した新進気鋭のカジュアルレストランです。
「レストランよねむら」で10年
トスカーナ州の2つ星リストランテ「アルノルフォ」で1年
「イル・ギオットーネ」で5年という
経験豊富な河村シェフの情報を知り、知人と早速ディナーに行ってきました。
レンガ造り外観から店内に入ると、オープンキッチン前にカウンター
フロアには木製テーブルが並び、BGMはオルタナっぽいロック系。
温もりのあるカジュアルな空間が広がっています。
夜のメニューは5000円と8000円コース(税サ込)のみ。
サービスはシェフの奥様を中心に女性数名の体制
皆さん丁寧でフレンドリー、心地よい接客です。
最初に瓶ビールを頼み
■おまかせ8000円コース(税サ料込)がはじまります。
【前菜1】餅米の焼きリゾット 鯛 キャビア ナスタチウムの葉
【前菜2】フォアグラのロワイヤル(茶碗蒸) 豆ピューレ ピーテンドリル
【前菜3】オマール海老 玉露の泡 新玉葱のピューレ カラスミ
(ここで自家製くるみパン1個)
【前菜4】アワビ 京田辺大住の筍 山菜 鰹あんかけ
【5.パスタ】淡路島産のウニと海苔
【6.メイン】羊のランプ肉 ホワイトアスパラガス ザバイオーネソース
【7.メイン】あんかけリゾット 温泉卵 スナップエンドウ うすい豆
【8.デザート】エスプレッソ風味のアイス 苺とマスカルポーネクリーム ナッツ
全体を通して、和のテイストや技法を取り入れた多様なコース構成。
各食材とソースが織りなすハーモニーは
西洋料理という枠をこえたオリジナル料理という感覚です。
大住の筍、一休寺納豆、玉露など地元食材も大切にされてるそうで
一皿目の焼きリゾット 鯛 キャビアから一口で至福を感じる美味しさ。
途中のオマール海老と雲丹のパスタは今ひとつ響かないなと思いながら
羊肉は火入れが絶妙で柔らかく、素晴らしい味わい。
旨味がきいたリゾットも卵や各種豆の風味が重なり合い格別です。
■合わせたワインはボトルより
ゼルナー グリューナー ヴェルトリーナー リゼルヴェという白ワイン(4500円)
メインにはマ・フラキエ ル・ロリエ(赤グラス1400円)をペアリング。
最後は珈琲、紅茶、抹茶エスプレッソから選んでカフェタイム。
まだ完全ではないかもだけど、トータル充分満足しました。
途中挨拶下さった河村シェフも感じのよい方で
「måne(モーネ)」とは月を意味し
シェフの地元ということから京田辺で開店されたとのこと☆
「レストランよねむら」や「イルギオットーネ」の系譜では
京都市内の「cenci」「Obase」に続く注目の新店。
5月14日には人気番組「LIFE~夢のカタチ」にも登場予定だそうで
より多くの方が来られるかもしれません。
カジュアルな雰囲気の中、趣向に富んだ本格コースを楽しみたい時にぜひ☆
数台分の駐車場があり、お昼は3500円と5000円コースのみ。
松井山手駅からは徒歩8分ほどです。
7位
2回
2017/01訪問 2017/05/15
京都・祇園町南側の絶好のロケーション。
「祇園 さゝ木」「富山 雅樂倶の楽味」「祇園 楽味」などで
長年活躍された木田さんが昨年開いた懐石料理店です。
初めて訪れた2016年7月、圧倒的なスケールに感動し
続く9月のコースは少し大人しめだったものの十分満足。
2017年1月、今回も楽しみに祇園に向かいました。
店内に入るとカウンターと個室の小さめの空間。
以前よりお弟子さんが増えていて
サービスマネージャーを含む5名程の体制。
男性ばかりで、時に体育会的な場面が見え
馴染みにくい雰囲気を感じることもあるけど
オープンキッチンのライブ感が心地よく
かしこまらず過ごすことができます。
メニューはおまかせコース1種類のみ。
予約時間に席に着き、まずはビールから
下記が2017年1月中旬のお任せコースです。
1】フグ白子入り河豚ヒレのスープ
2】淡路島の鯖 鮟肝 菜の花
紅芯大根漬物 ネギ 蕗の薹味噌ぬか和え
3】自家製カラスミ餅 炭火焼き
4】お椀(文政期の椀)甘鯛 京北町の椎茸 みぞれ汁
5】ナマコこのわた 白ながすクジラのベーコン
蛸の低音調理 赤貝 よこわ炙り 辛味大根
6】(4日熟成)下関ふぐの身と皮 白子
めかぶ とろろサラダ仕立て
7】牛サーロイン炭火焼 新玉ねぎ 京北町の小蕪
8】ふぐ白子の米粉フリット おろしたトリュフかけ
9】天然すっぽんの小鍋仕立て 鷹峰ネギ
10】寿司握り:穴子 ツメ、赤出汁
11】寿司握り:鮪 漬け
12】寿司握り:よこわ炙り
13】寿司握り:中とろ
14】鯖寿司 千枚漬け巻き
15】水物:津島の苺 紅まどんな(蜜柑) ミルクアイス
コース全体を通して、独自の合わせ技を感じる料理が多く
炭火や出汁を駆使し、技と創意を凝らした料理が15品。
1月らしく、白子入りふぐヒレのスープから始まり
3品目の自家製カラスミ餅で最初のピークがきて
4品目の椀物をいただくとエッジと奥行きが絶妙。
7品目のサーロイン炭火焼では味覚を揺さぶられ
続くトリュフをふりかけた白子の米粉フリットも
豊かなハーモニーが味覚に響いてきます。
終盤の握り、鯖寿司もかなり美味しく
全体に京懐石に対する期待値を上回る充実の内容。
途中、少しアレって感じる事があったり
2016年7月の深い感動には届かなかったものの
今回も十分に満足することができました。
合わせた日本酒は下記。
■□山廃仕込み普通酒「菊姫 にごり酒」(石川県白山市)
■□限定大吟醸「東洋美人 地帆紅(じぱんぐ)」
(山口県澄川酒造)
地帆紅(じぱんぐ)はクリアな旨みがあり冬限定。
兵庫県三木市吉川町の特A山田錦を100%使用した菊姫は
トロトロな飲み口と分厚いコクがたっぷり☆
■□カウンター前の厨房では皆さん調理に追われ
各ゲストへのトークは少なめながら
スーツ姿のサービスマネージャーが全体に目を配り
一生懸命対応してくれます。
京都祇園というロケーションの中
多彩な食材と表現力に満ちた懐石コースを楽しみたい時
またいつかと思い祇園町を後にした1月の夜。
料理写真についてはインスタなどに多くあがっている現状
撮影は自由、投稿についても特に注意はなく
数枚ならと絶対禁止ではないようですが
まだメディア等の取材を遠慮してるそうで
ネット投稿は控えてほしい気持ちを感じたので
料理画像はまたの機会にします。
【2016.9月再訪】
京都・祇園町南側の絶好のロケーション。
「祇園 さゝ木」「富山 雅樂倶の楽味」「祇園 楽味」などで
長年活躍された料理人・木田さんが始められた日本料理店へ再び。
スタイルは出身の「祇園 楽味」とは別路線。
9月のコースは、7月と比べて
圧倒的な炸裂感は弱まって感じたものの全体の満足度は十分☆
店内はカウンター8席と個室からなる空間が広がり
ご店主の木田さんをはじめ、若手料理人の他
スーツ姿のサービスマネージャーを含めた体制。
男性ばかりの体育会的な空気を伴いながら
カウンター越しで調理されるライブ感が心地よく
リラックスしながら楽むことができます。
まずは生ビールから、料理と合わせたのは
飛露喜 大吟醸(福島 廣木酒造本店)
美丈夫 純麗たまラベル(高知 濱川商店) など。
以下が9月後半のおまかせコースです。
1】先付け:天然車海老 城陽いちじく 落花生 ゆば
2】串に2個の新銀杏
3】いくらご飯 マスカット添え
4】お椀:国産松茸ときんき 酒蒸し仕立て すだち風味
5】黒豆 毛蟹 黄身酢 あんかけ
6】お造り:淡路鯛 肝ポン酢
7】お造り:蝦夷紫雲丹 昆布ジュレ
8】お造り:秋刀魚 肝醤油 オイスターソース
9】握り寿司1:蒸し穴子
10】握り寿司2:青森県竜飛(たっぴ)産マグロ
11】炭火焼:数日寝かせた新潟産のどぐろ 鷹峯とうがらし ホオズキ
12】炭火焼:海老頭 炭火塩焼き
13】塩牛乳とうもろこしスープ
14】アワビ 白芋 ずいき 鮑の肝ソース掛け
15】天然鰻のひつまぶし 茄子ぬか漬 奈良漬 シメジ留椀
16】玄界灘のサバ鮨 とろたく
17】デザート:バニラ 桃のコンポート 柿
出汁を駆使し、技巧と創意を凝らした料理が20種近く登場。
前回のような鮮烈なインパクトは感じにくいながらも
コース全体を通して、力強い料理が多く十分な充実感☆
7月と同様、のどぐろは規格外の脂がのり圧倒的な美味しさ。
■□今の所、メディア等の取材を遠慮されてることから
馴染みのゲストが多く、広く開放されてない料理屋にお邪魔してる感覚。
店内満席なのもあり、各ゲストへのトークは少なめながら
時に笑顔もあり、若手の皆さんも聞くと丁寧に対応してくれます。
素材力を高め技巧を凝らした和食を存分に味わいたい時
京都でも上位と思える和食割烹店へぜひ。
前回より印象控えめに感じながらも満腹満足☆
今後観光客も増え、よりよい変化を楽しめそうです。
※写真撮影は大丈夫だけど料理写真のネット投稿は不可(2016.9月当時)
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「京都|祇園町南側に誕生した圧倒的に美味しい懐石料理店」
【2016年 7月初訪問】8月6日投稿(総合4.6/料理4.6)
京都・祇園町南側の絶好のロケーション。
「祇園 さゝ木」「富山 雅樂倶の楽味」「祇園 楽味」などで
長年活躍された料理人・木田さんが6月に始められた新しい日本料理店です。
メニューはおまかせコースのみで「祇園 楽味」とは別路線。
その献立には珠玉とも思える並外れた料理が多く並び
今年訪れた懐石料理店の中では「緒方」を思い出す別格の満足感☆
京都でも上位の素晴らしいお店ができたなっていう気持ちです。
場所は祇園南の「リゴレット スモーク グリル」の隣。
水打ちされた石畳から知人と一緒に入店すると
カウンター8席とテーブルの個室からなる和の空間。
店内には、ご店主の木田さんをはじめ、若手料理人の他
スーツ姿のサービスマネージャーもおられカウンターは満席。
最初に生ビールで乾杯し、7月のおまかせコースが始まります☆
1】先付け:車海老 夏野菜 じゅんさい 海ぶどう トマト風味のジュレ
2】北海道うに 奈良漬 餅米の飯蒸し
3】椀物:キンキと早松(さまつ) 酒蒸し仕立て 柚子風味
4】お造り:姫鯛のワサビ和え タコの低温調理
5】お造り:大阪湾のアジ 特製タレ
6】お造り:天然マグロ 特製タレ
7】焼物:のどぐろ 数日寝かせ炭火焼き 鷹峯とうがらし ホオズキ
8】強肴:海老頭 炭火焼き
9】揚物:岩牡蠣のフライ アボカドのソース
10】千葉 房総半島のあわび ズイキ 毛ガニあんかけ
11】岡山産 天然海うなぎ 土鍋炊き生姜ご飯 水茄子 鬼あさり留椀
12】デザート:巨峰アイス マンゴー
コース全体を通して、素材力を最大限に高め
高い技巧とセンスを凝らした圧倒的に美味しい料理がほとんど。
数日寝かせ丁寧に炭火で焼かれる【のどぐろ】は規格外の脂がのり
一口で至福に導かれる超絶レベル。正に圧巻の美味しさです。
滋味深さと力強さが響き合う【キンキと早松の椀物】の吸い地も鮮烈☆
岩牡蠣のフライ、姫鯛など、多くの料理は味覚への反響が分厚く
標準的に感じた数品以外は、どれもエース級の主役クラスと思えるほど。
正統派懐石の枠を超えるように傑出した和食の世界に導いてくれます。
料理と合わせたのは
日本酒 かすみロ万(福島花泉酒造)
クレマン・クリュール エデルツヴィッカー2014 白グラス
サンセール ブラン 2014 ドメーヌ アルバン ロブラン 白グラス
■□カウンター前の厨房には炭火台が備わり
ほとんどの調理風景を見渡せる心地良いライブ感。
料理人の皆さんは感じがよく
サービスマネージャーの男性も一生懸命対応してくれます。
コース最後のデザートまで美味しくいただき
この日「祇園楽味」とは別路線のコース料理に感銘☆
これほど奥深くに響いた和食は久しぶりな感覚です。
京都が誇る料理人さんの新店ということで
結構先まで予約が埋まってますが、ぜひ訪れてみて下さい。
訪れる日や季節により、変化や違いはありそうだけど
きっと多くの方が満足し魅了される懐石料理店だと思います。
8位
2回
2017/01訪問 2017/07/03
大阪|枚方市楠葉の創作フレンチ。ランチより弱まったもののディナーも十分満足
【2016.8月 昼】
大阪と京都の境目に広がるベッドタウン「楠葉(くずは)」。
最寄り駅の京阪電車「樟葉(くずは)」駅近くで
ランチとなり訪れたカジュアルなレストランです。
いただいたランチコースは、本格的な料理が多く
高い技術とセンスを感じる創作フレンチ。
とても美味しかったので聞いてみると
シェフはホテル「ハイアット」で長年腕を振るわれ
今年の5月、このレストランを開店されたとのこと。
雰囲気や対応もよく、満足度の高いランチになりました。
そのランチはおまかせコースA(2500円+税)とB(3500円+税)
以下が、高いレベルを感じたコースA(2500円+税)です。
1】アミューズ:トマトとバルサミコのスープ
2】前菜:北海道生サンマの炙りサラダ きゅうりソース 温泉玉子
3】温かい1品:ムール貝とちりめんじゃこ・レタスのペペロンチーノ
4】メイン(本日の肉or魚より一品選択):
黒鯛ポワレ ヴァン・ブラン(白ワインソース)
or国産ポーク肩ロースのハーブパン粉焼き オニオンビネガーソース
5】デザート:クレームブリュレ マンゴーぷりん プラムゼリー
6】カフェ:コーヒーor紅茶。途中、3種のパンが提供されます。
コース全体を通して、良質な食材や野菜が使われており
フランス料理をベースに他の要素を交えた素材感あふれる料理が中心。
中でも、生サンマの炙りサラダ〜パスタ〜メイン料理は
やや塩梅が強めながらも、味がぼやけることなく
一口入れた瞬間、味覚に響く力強い美味しさが印象的。
ふんわり白身とパリッとした皮目が絶妙な黒鯛ポワレをはじめ
付け合わせまで丁寧な仕事が施されていて
コクのあるソースが各食材を引き立てています。
少しだけ気になったのは
塩なのかフォンなのか、辛さのエッジが強めに感じたこと。
その辛さの角がまろやかになると、より深みが増すかもって思いながら
全体にレベルが高く、2500円(税別)がお値打ちに感じます。
■□ゆったり感のある店内は
縦方向にテーブルが並び、隣が気にならないレイアウト。
接客担当の女性の対応も親切で
最後のカフェまで心地よく、満足なランチタイム☆
禁煙なのでタバコが苦手な方も安心です。
ディナーコースやワインもリーズナブルだし
楠葉(くずは)近くでホテル仕込みの本格フレンチを楽しみたい時
ぜひ立ち寄りたい良心的なレストラン。
夜にワインと合わせると、より魅力を感じれそうです。
9位
2回
2018/01訪問 2018/01/07
京都永観堂の北隣|冬の光彩と東山。クラシックなサロンにて美しい時間
2018年となり新春の空気漂う午後。
比叡山方面の連山は雪に覆われ
東山の麓も青空から急に粉雪が舞ったり
冬らしい情景を感じながら向かったのは
哲学の道の最南、永観堂の北隣に佇むこちら。
わらび餅が京都屈指と思う和菓子店です。
以前はテイクアウトのみだったけど
店前を通りがかった際、黍ぜんざい
わらび餅&抹茶と書かれた貼り紙をチェック。
イートインも始めたんかなと思い訪ねたところ
邸宅の一室をサロンスペースとして
昨年(2017年)の夏頃スタートしたそうです。
サロンへは玄関で靴を脱いで上がるスタイル。
運よく窓際のテーブル席に案内され
「新年ですので」とサービスして下さった
花びら餅のお膳とテーブルの色彩が豊かに調和。
趣深いテーブルはデンマーク製と教えていただき
花びら餅を中心とした美しい一体感にしばし恍惚。
窓ガラス越しに広がる東山の風景も重なり
忘れられない新年の思い出になりました。
店内メニューはわらび餅と抹茶のセット(1300円)
冬は黍ぜんざい(1300円)をラインナップ。
注文した「黍ぜんざい(1300円)」は
団子状の黍に粒餡が添えられた汁なしタイプ。
黍のナチュラルな風味と質の高い粒餡が丁度よく
窓越しの景色を眺めながら格別なおいしさ。
店内はテーブル2卓のみの西洋クラシカルな空間。
相当古そうなJBLのスピーカーから
レコードによるクラシック音楽が流れ
日常を感じさせない優雅な雰囲気に包まれます。
会計のため販売スペースに移動したところ
展示された葉書が目に留まり6枚ほどを購入。
聞けば、女性店主のご主人様である
木版画家・立原位貫さん(1951〜2015)の作品で
娘さんがギャラリー【アルテ・ビンクロ 位貫】として
情報を発信してるそうです。
http://inuki-art.com
せっかくなので「わらび餅(普通とシナモン風味)」
店内でもいただいた「花びら餅(400円)」を購入。
初めてなら通常のわらび餅がお勧めだけど
シナモンのわらび餅もレベルが高く絶妙。
詳細については前回の投稿も参照下さい。
サロンスペースではわらび餅と抹茶のセットの他
夏はかき氷、冬はぜんざいを提供し
店内でも楽しめるようになった「とま屋」へぜひ。
場所は南禅寺に近い永観堂の北側
若王子神社のある哲学の道の南端から至近。
店内メニューはそれなりの値段がするものの
販売される和菓子(一部注文制)は深奥な魅力があり
訪れる人それぞれの味覚と感性に響くと思います。
南禅寺〜永観堂エリアをぶらぶらしてると
哲学の道の終始点・熊野若王子神社近くに「とま屋」と書かれた暖簾。
【わらび餅4ヶ入り1200円】の貼り紙がなければ
誰も気づかないような和菓子店で深奥な上生菓子と出会いました。
その独自のハーモニクスは
伝統の京菓子でもなく、京都に多い若手クリエイター系でもない
熟練を極めたような表現と上級な素材力あふれる味わい。
餡入りタイプのわらび餅をはじめ ここまで趣向を凝らした生菓子は
京都でもなかなか出会えないかもしれません。
導かれるようにアプローチを抜けると東山を借景にした邸宅。
ご年配の女性が出てこられ、小さな販売スペースには3つの上生菓子。
この日は運が良かったのか通りがかりにテイクアウトできたけど
通常は紫野「嘯月」と同じ注文販売がメイン。
イートインはなくテイクアウトのみだそうです。
■□わらび餅(餡入り) 300円税込
相当上等な本わらび粉を使用してそうな濃い琥珀の餅部分
中のこし餡は白っぽい淡い色合い。
ぷるんぷるんの食感 とけるように風味が広がり
なんて味わい深いテクスチャーなんだろう。
甘さはかなり控えられながら味に奥行きがあり
一口で珠玉とも思える感覚へと導いてくれます。
■□きんとん 400円税込
きんとんはふわふわで中は白餡。
繊細ながら一口で至福感に包まれる味わい。
きめ細かな風味が重なり 深みを奏でる上質な素材感☆
こちらも甘さ控えめながら絶妙なきんとんです。
■□道明寺 300円税込
淡いグリーンの道明寺も良い素材感がひしひしと。
中は白小豆を丁寧に炊かれた白餡。
少しゆずの風味のようなアクセントがあり
淡く儚い味わいながら深い余韻が広がります。
■□店頭にはご年配の女性がおられ
シンプルに素材を引き立てた生菓子を一人で作られているとのこと。
何十年も前からの長い経験があり
お店は15年前に始められたそうです。
いずれも甘さ控えめながらストレートに伝わる深い味わい。
この値段でいいのってほど上質感にあふれています。
調べてみると「婦人画報のサイト」に記事があり
知ってる人は知ってそうだけど
こっそり隠れた密かな和菓子店と出会った感覚です。
独自性があり繊細なため誰もが気に入る生菓子ではないかもですが
淡い甘みと素材感が共鳴する豊かな奥行き。
中でも餡入りのわらび餅は多くの人に響くかもしれません。
通りがかりでも品があれば買えるそうなのでぜひ☆
10位
3回
2019/08訪問 2019/08/13
京都北山の高級住宅街に隠れるようにひっそりと
遺産級の至宝が紡ぐ知る人ぞ知る私設美術館。
樹々のアプローチを抜けると その洋館が姿を現します。
たまに立ち寄っていて今回は2019年8月の上旬。
1階から3階まで年代別に展示された世界は
「古代ローマ・ヘラクレス像のトルソー」
「ミネルヴァ神と四人のミューズ」ほか
著名な考古学者からも高く評される
紀元前3000年〜紀元200年頃まで遡る欧州美術の源流。
神々を描いた大理石彫刻 赤絵式・黒絵式の陶器や壺
テラコッタ塑像やモザイクなど
古代や中世へとタイムスリップしたかのような
遥かなる時空を感じさせてくれます。
さらに4階に上がると広々とした休憩室があり
バルコニーに出ると大文字から比叡山を一望。
各テーブルには喫茶メニューが設置され
内線電話を使えば4階でもカフェを楽しめます。
私は1階の小さなカフェテラスにて
アイスコーヒーを頼むとロータスが2個付いて350円。
抹茶も迷ってると受付のスタッフが点ててくれて
セット内容は「柳桜園」の峰の白を使ったお薄
「俵屋吉富」京のおまんじゅう八重が付いて500円。
物静かで感じよい若いスタッフと会話しながら
「柳桜園」の抹茶はやはり味わい豊か。
私が訪れた時間は他に誰もみえず
のんびりと静かなカフェタイムでした。
館主の蜷川さんはアニメ「一休さん」に登場する
蜷川新右衛門さん、明治維新後に正倉院を初調査した
蜷川式胤さんのご子孫だそうで
約40年間の個人コレクションを末永く保存し
一般にも公開するため1997年に開館とのこと。
古代ギリシャローマ、ヘレニズム・エトルリアをはじめ
遥か昔の人々が創造した貴重な造形を体感でき
いつも空いてる事が多い私設ミュージアムへぜひ。
京都洛北の隠れた名所として
広く知られてほしいと思います。
館内は撮影禁止。外観や庭園は撮影可能。
カフェでの飲み物は許可を得て。
アクセスは地下鉄・松ヶ崎駅or北山駅から徒歩12分位。
バスなら洛北高校前か北園町で下車して5分位。
毎週月曜が休みで1月2月は休館。
通常の開館日でも臨時休館の場合があるので
電話してから訪ねるのがおすすめです。
【2015.5月】
京都北山の高級住宅街に隠れるようにひっそりと
遺産級の至宝が紡ぐ 知る人ぞ知る私設美術館。
豊かな樹木のアプローチを抜けると その洋館が姿を現します。
1階から3階まで年代別に展示された迷宮のような世界は
「古代ローマ・ヘラクレス像のトルソー」
「ミネルヴァ神と四人のミューズ」ほか
世界の考古学者からも高く評される
紀元前3200年から紀元200年頃までの美術史の足跡。
神々を描いた大理石彫刻 赤絵式・黒絵式の陶器や壺
テラコッタ塑像やモザイクなど
時間を忘れるような美しさに目を奪われ
太古の祈りの旋律が聴こえてきそうな非日常への誘い。
数千年の時を刻んだ崇高なシーンに心が安らいでいきます。
そんな悠久の時空を体感後
1階のカフェスペースもしくは4階の休憩室では
コーヒー 紅茶 梅ごぶ茶 抹茶セット
オレンジジュースなどを楽しめます。
■□コーヒー(350円)と紅茶(350円)を【+入館料1000円】
丁寧に淹れてくれるコーヒー。
マイルドブレンドで飲みやすくスッキリ。
紅茶の方も優しい風味です。
■□4階休憩室のベランダからは
東山の大文字から比叡山までを一望でき
ゆったりとした時間が流れています。
パンフや資料によると
館主の蜷川さんはアニメ「一休さん」に登場する蜷川新右衛門さん
明治維新後、正倉院を初調査した蜷川式胤さんのご子孫だそうで
約40年間のコレクションを末永く保存〜
一般にも公開するため個人で1997年に開館されたとのこと。
北山といえば「京都コンサートホール」や「京都府立植物園」が知られる中
来館者の少ない超穴場であり
私設とは思えない貴重な収蔵品が織りなす孤高のミュージアム。
欧州ロマンあふれる太古の美を鑑賞後
のんびりと楽しむカフェタイムも格別です。
古代ギリシャローマ・ヘレニズム・エトルリア好きな方をはじめ
数千年前の人々が手にした至宝が奏でるタイムトラベルをぜひ☆
公共の大美術館では感じにくい 静かで遥かなる時を刻んでいます。
※館内はすべて撮影禁止。外観やアプローチは撮影可能。
ドリンクは手元のみ許可を得て撮影。
年に数回、音楽会などイベントも開催されるそうです。
ベストではなく【順不同の2016年まとめ】です。
投稿多数の有名店を除き(投稿後、話題になった店は含む)
自分なりの視線で巡り宝探しのような感覚で未開拓店にも訪れました。
■ 2016年最高の和牛ステーキ。
■ 初投稿として知られざる日本料理店を。総合的に感動した様子etc。2017年1月に再訪。
■ 初公開。懐石【二条城ふる田】。開店当初から複数訪問、今では話題店に
■ 【朝日館】特別な料理はありませんが集落唯一の伝統的佇まい。奈良奥吉野の遺郷。川上村郷土の味。
■ 初めて掲載した4月は誰も知らない新星。今では注目の的【モーネ(måne)】。
■ 大阪枚方市楠葉の創作フレンチ【レストラン鎌倉】。次回はディナーを。
■ 至極の和菓子【とま屋】。伝統的和菓子でありながら京都でも独自。
■ 京の至宝【京都ギリシャローマ美術館】カフェとしては普通だけど古代欧州へとタイムワープ☆
★10選以外では
哲学の道【木曽アルテック銀意匠】|【やまのは 珈琲と髪】|神楽岡の邸宅ダイニング【洛忠】
奈良懐石【白】|京都【こりょうり たか屋】|割烹【実伶】|長野霧ヶ峰【ヒュッテみさやま】
長野蓼科【レストランクララ】|割烹【竹屋町神座】|【焼肉矢澤】|カレー【ムジャラ】|
古民家【吉祥庵】|dining【KHANTY】|【ラ・プレーヌ・リュヌ】
★高評価店では
日本料理【緒方】(京都)|ヌーベルシノワ【齋華】(京都)|【にしぶち飯店】(京都)|
どら焼き【清寿軒】|絶景フレンチ【ラグナヴェール プレミア】話題沸騰の【銀座しのはら】。