アルボスさんのマイ★ベストレストラン 2017

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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当サイトの潮流や傾向とは別に自分なりの視線で巡ったり
事前に情報を集め訪ねてみたり 真に隠れた良店にも出会えた2017年。
ベスト10ではなく再訪済み6店+再訪予定の4店を順不同で。
宝探し感覚を大切に下記も印象に残っています。

■【比良山荘】■当サイト非掲載 一切情報のない心和む家庭料理【こごみ】
■四条烏丸の炭火割烹【炭焼 芹生】■太秦の日本茶と和菓子店【茶菓 えん寿】
■【レストアランひらまつ高台寺】のオープニングランチ
■2周年を迎えた奈良懐石【白】■大阪のスペイン料理【アサドール・ロカ】
■京都駅チカの割烹【こりょうり たか屋】■御所南の懐石【竹ざき】感無量のディナー。

マイ★ベストレストラン

1位

NAKATSUKA (烏丸御池、京都市役所前、烏丸 / フレンチ、創作料理、イノベーティブ)

2回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/12訪問 2018/02/01

京都|話題必至の新星に再訪。「NARISAWA」出身のシェフが紡ぐ良心的フレンチ

2017年も12月に入り寒さ深まる開店当初。
予約なしで訪問し新たな輝きを放つ
話題必至の新星レストランとして初めて投稿。
オープンキッチンには世界にも知られる「NARISAWA」出身の
物腰やわらかいオーナーシェフとパティシエール。
欧州の星付き各店・関西の各店でも磨かれた技と実力を備えた
良心的な本格派フレンチ「NAKATSUKA」です。

2回目の訪問はクリスマスを迎える直前。
今回も飛び込みで覗いてみたら運良く席が空いていて
中塚シェフとマダム、女性パティシエによるウェルカムな出迎え。
コース(6000円/8000円)もある中
アラカルトとデザートをいただき(画像参照)
ワインはヴァンナチュール/料理は1人でもハーフ対応。
たまたま空いてたので シェフや皆さんとの会話も多く
暖かく歓迎してくれて和やかに楽しめた年末のディナー☆
前回に続き心から満足しました。

世界的なレストラン「NARISAWA」をはじめ
欧州や関西でも磨かれた実力派フレンチの新星☆
烏丸御池エリアで輝き始めた「NAKATSUKA」へぜひ。
予約なしでもウェルカムだそうです。
※その他、詳細については初回の投稿を参照下さい。
2017年も12月に入り寒さ深まる頃
新たな輝きを放つ話題必至のレストランが烏丸御池近くに誕生。
オープンキッチンには世界にも知られる「NARISAWA」出身の
物腰やわらかい男性オーナーと女性パティシエのお二人。
欧州・東京・関西の各店で磨かれた技と独自力を備えた
本格的かつ良心的なフレンチ「NAKATSUKA」です。

この日は烏丸御池で夜になり予約なしで訪れてみたところ
感動レベルの域にある香り高い料理が多く
デザートのプリンは天にも舞うような美味しさ。
厨房を見渡すカウンター、テーブルにはクロスがかかっておらず
肩肘張らずにリラックスできる優雅な雰囲気。
利用しやすい価格や丁寧で親しみのあるサービスを含め
これから注目の的になりそうな輝きと可能性を感じました。

オーナーシェフの中塚さんは世界的にも知られる
東京の「NARISAWA」で長年研鑽されたそうで
欧州ではフランス、スペイン、ベルギーの各店にて。
関西では奈良の「アコルドゥ」や京都の「Bini」にも一時在籍。
フランスでは祇園の「山地陽介」さんと
同じ店でも腕を磨いたという華麗な経歴にして優しい語り口。
東京と迷いながらシェフの出身地・京都で独立されたそうです。

デザートとアシスト担当の若い女性パティシエも同じく
「NRISAWA」で腕を磨いたという実力派☆
料理内容は画像をご覧のように
イノベーティブな「NRISAWA」とは別路線な印象。
メニューは日によって変化するアラカルトがメインで
訪問時は前菜1200円~、魚料理2600円~の設定。
コースは6000円~(税別サ込み)になるそうです。

この日は2名でアラカルトを頼んだので
「一皿ずつハーフで提供させてもらいます」とパティシエール。
ワインは自然派にこだわってるそうで
ボトルのほか、グラス800円〜各種充実。
ソムリエでもあるマダムが親切にサーブ
画像の泡、白、赤とペアリングしました。

■□アミューズ:塩タラのコロッケ
(とても美味しくて確かな手応え)
■□淡路産鰆 自家製リコッタ ベーゼルナッツの香り(1600円)
(鰆の持ち味を高め チーズとナッツの香りが豊か)
■□三重県バタ貝 香り焼き(1200円)
(味覚の奥底に響く香りと旨味濃縮)
■□淡路産 金目鯛のブイヤベース(2600円)
(魚の旨味と濃厚なブイヤベース)
■□仙台 和牛イチボのロースト(4800円)
(絶妙な火入れと赤ワインソースが織りなすトロける絶品)
■□明石タコの揚げたて!エスカベッシュ(1400円)

■□昔ながらのプリン(450円)
■□苺のミルフィーユ(750円)
■□柿のソルベ 生姜のパンナコッタ(750円)

上記のアラカルト全体を通して
伝統的な要素とモダンなセンスを交えながら
重すぎるソースを控えた素材感あふれる仕上がり。
良質な食材の力を前面にフレンチの技巧で高め
素材を主役にした正統派の料理をいただいた感覚です。

タコのエスカベッシュのみ標準的に感じたものの
料理名に添えた言葉通り
素材の主旋律とコク深いソースやフォンが的確に調和し
一口〜後口まで格別なハーモニーを感じる料理がほとんど。
パティシエールのデザートも秀逸そのもので
特にプリンは濃厚で並み外れた美味しさです。

■□店内は開店して数日ゆえ、ほぼ貸切の贅沢なひととき
一部のサービスや細かな部分に手探りな面を感じたものの
既に訪れる価値は充分。
ガラス張りの店内はテーブルフロアが二手に分かれ
マダムの親切なサービスと明快なワインの説明も好印象☆
調理のライブ感が心地よいカウンターにて
心に残る素晴らしいディナーになりました。

これだけ飲んで食べて一人10000円を少し切る価格や
自由に選べるアラカルト中心なのも魅力的。
シェフによると、原点回帰のフランス料理を志向し
一人でも楽しめる温かいレストランでありたいそうです。

まだ知られてないためゲストが少ないという2017年12月現在。
世界的なレストラン「NARISAWA」をはじめ
欧州や関西でも磨かれた技と独自のセンスが光る新星☆
烏丸御池エリアで輝き始めたフレンチ「NAKATSUKA」へ。
ぜひ足を運んでみて下さい。
予約なしでもウェルカムだそうです。

  • 外観/烏丸御池から徒歩6分程(2017.12月下旬)
  • キッチン前のカウンター/店内奥と道路側にテーブル(2017.12月下旬)
  • 成澤シェフのお花(2017.12月下旬)

もっと見る

2位

冬夏 (神宮丸太町、丸太町(京都市営)、京都市役所前 / カフェ、チョコレート)

5回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2019/05訪問 2019/07/05

京都|御所東に佇む隠れ家。珠玉に値する手摘みの新茶との出会い

京都・御所東にひっそりと佇む
由緒ある日本家屋にあり
通りがかっても店舗とは気づかない穴場。
「ギャラリー日日&ティールーム冬夏」へ。

この日は哲学の道から平安神宮近くの「月と」
近くの「STYLE COFFEE」から歩いてきた5月下旬の午後。

玄関で靴を脱ぎあがると いつもの女性が迎えてくれて
何度きても静穏で温かな雰囲気が心地よく
外の喧騒や日常からエスケープできる時間と空間。
スタッフの皆さん優しいかたばかりです。

作品を展示販売する奥のギャラリーには数名の客人。
手前のティールームには 運良く誰もおらず私ひとり。

今回は新茶の季節ということで
通常メニューと新茶メニューがあり
新茶は あさつゆ/在来種/やぶきたの3種類。

中より選んだのは滋賀 朝宮にある
「かたぎ古香園」の手摘みやぶきたの新茶。

■□sencha_yabukita_tezumi2019
(水ようかん付き¥2300)

1煎目は「氷出し」という手法で淹れてくれて
飲んでみると特有のうま味が味覚を震わすほど。
なんて豊潤な味わいなんだろう。

2煎目はお湯で淹れる温かいお茶を
最後は 温かいお茶を画像に載せた氷入りガラスに注ぎ
冷たい新茶を数杯。

ティータイムの前半は担当の女性との対話があり
途中から一人ぼんやりと空間を楽しんだ5月の思い出。
1煎目から滋味が渦巻き
珠玉と呼ぶにふさわしい手摘みやぶきたの新茶に感動しました。

奥のギャラリーでは陶芸やガラスなどの作家作品を展示販売
ティールームで提供されるお茶の茶葉やカカオも販売。

少し入りにくいと思うけど
引き戸を開ければ コアな深みと 閑雅で温和な佇まい。
訪れる人の想いや感性を豊かに彩ってくれると思います。
京都・御所東にひっそり隠れた日本家屋にあり
通りがかっても店舗とは気づかない
知る人ぞ知るアートギャラリー&ティールーム。

1階の店内は心に響くような深みと温もりがあり
良質な日本茶を楽しめるカウンターと
陶器などを展示販売する和室のギャラリー。
迎えてくれる人も空間も優しく
のんびり落ち着ける静穏な時間が流れています。

何度か来ていて今回は2017年9月の後半。
玄関で靴を脱いで上がり奥のギャラリーを見学後
スタッフの女性に伝えティールームへ。

カウンターに座るとメニューの説明があり
水のグラスは三嶋りつ恵さん作品。
10種類程のお茶は滋賀朝宮産の無農薬茶葉だそうで
ほうじ茶やハーブティ、オリジナルの煎茶もラインナップ。
それに生菓子orカカオが付くセットメニューのみです。

注文したのはこちらの定番
■□あさつゆ/やぶきた/さえみどりブレンドの煎茶
カカオとのセットで1700円


1煎目はお店の女性が言葉を交えながら丁寧に抽出。
飲むと、甘みと苦みのバランスが丁度よく
しっかり味覚に響く深みのある味わい。

2煎目以降はセルフで淹れ、変化を楽しみながら
お茶請けのカカオはハワイのカウアイ島産で
クリオロ種、ブレンド、トリニタリオ種の3粒。
中でもクリオロ種はカカオの生産量1%に満たない
希少種なんです。とニコやかに話してくれて
食べてみると甘さ控えめでカカオ感がギュッと凝縮。
滋味深く、お茶との相乗も良好です。

■□カウンターのみのティールームは
坪庭を望むガラス窓から注ぐ自然光
空間が発するミニマルな趣に包まれ
河原町丸太町から数分とは思えない静けさ。

ギャラリーには陶芸など一部の作品が並び
ティールームで提供される茶葉やカカオも販売。
欄間や建具など古式の要素が色濃く残り
京都らしい苔の中庭も綺麗です。

お茶とお菓子のセットは1500円〜かかるものの
生産者と連携し選ばれた希少な価値があり
たまに立ち寄っても親切に対応してくれる穴場。
少し入りにくいと思うけど引き戸を開ければ
伝統的な日本家屋とコアなセンスが響き合う
内面を潤すような優しい空間が広がっています。

注)店名は冬夏でtoka。
ジャンルも違って載ってたので修正依頼中です。

  • 奥の扉をあけ靴を脱いで('19.5月下旬)
  • ティールーム('19.5月下旬)
  • ガラス作品は三嶋りつ惠さん('19.5月下旬)

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3位

Restaurant Cinq (吉田 / フレンチ)

5回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥5,000~¥5,999

2019/04訪問 2019/07/22

東大阪で輝くレストランへ2周年の頃。 前回には及ばなかったけど充分満足

今から2年前。開店当時のコースに感動し
大阪府郊外の東大阪まで行く価値を感じた実力店。
優しいサービスマン ゆったりとテーブルが並ぶ空間
有力店出身のスーシェフ兼パティシエールと
シェフの技と表現力が光るレストランです。

まだ若いシェフは東京の「ロブション」で研鑽後
大阪のグランメゾン「ヴァリエ
ご両親が営むルショー(現くうくう倶楽部)を経て独立。
スーシェフ兼パティシエの女性、スマートなサービスマンも
シェフと同じ「ヴァリエ」出身とのこと。
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

今回は2周年を迎えた4月初旬。
メニューは普段と変わらず8500円のコースを予約し
最初に僭越ながら簡単に祝福してからスタート。

1品目のアミューズ4種から食後のドリンクまで
前回〜前々回が至高に値するミラクルな展開だったせいか
1部にブレを感じたり少し大人しく感じながらも
選ばれた食材の持ち味を引き出し
味覚に響いてくるレベルは十分高水準。

クラシックフレンチを基軸としながら
コク深くスケール感のあるソースやピューレ
若い世代らしいモダンな技法や見せ方
食材を主役とした重厚なハーモニー。
すべては画像に掲載しています。

現在ランチは3500円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは6500円/8500円/要予約のコース12000円。
ランチ2%とディナー5%のサービス料と別途税が必要。
価格差は皿数の違いなので安いほうのコースを選んでも
高い満足感に包まれます。

席が空いてれば予約なしで利用できるのも魅力のひとつ。
昨年からアルバイトの女性も入り
名店出身のシェフとスマートで細やかなサービスマン
スーシェフ兼パティシエの女性が織りなす本格派。
わざわざ足を運ぶ値打ちを感じるフランス料理店です。
2017年4月のランチコースに感動し
大阪郊外の東大阪まで行く価値を感じたフレンチ。
優しいサービスマン、テーブルのみの空間
有力店出身のスーシェフ兼パティシエールと
シェフの技と表現力が光るレストランです。

2018年も12月後半になり今年最後の外食は
オーナーシェフ上野さんの師の一人が指揮する
ナベノ-イズム」を利用してから数日後のこと。

事前にランチコース(4500円)予約し訪れてみたところ
クラシックとモダンが交差するダイナミックなスケールに感動。
一皿ごとに圧巻の瞬間があり
全ての料理に心打たれるほど傑出していました。

まだ若いシェフは東京の「ロブション」で研鑽後
大阪のグランメゾン「ヴァリエ
ご両親が営むルショー(現くうくう倶楽部)を経て独立。
スーシェフ兼パティシエの女性、スマートなサービスマンも
シェフと同じ「ヴァリエ」出身とのこと。
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

店内は白を基調としたテーブルのみの空間。
いただいた4500円のコース料理は
1品目からデザート 食後のドリンクまで全7品。
クラシックを根底に強力なソースが食材を引き立て
若いシェフらしいモダンな技法や見せ方も秀逸。
詳細は全て画像に掲載しています。

■□何度か厨房から出てきてくれた上野シェフに
数日前「ナベノ-イズム」の渡辺シェフに
こちらの事を伝えましたよ。と話すと
料理以外にも多くの事を教えていただいたとのこと。
モデルのような男性の丁寧なサービスも心地よく
前回から更に感動が更新された年の瀬ランチでした。

現在ランチは3500円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは6500円/8500円/要予約のコース12000円。
ランチ2%とディナー5%のサービス料と別途税が必要。
価格差は皿数の違いなので安いほうのコースを選んでも
高い満足感に包まれます。

来店時ほぼ満席だったけど席が空いてれば
予約なしで利用できるのも魅力のひとつ。
新しくアルバイトの女性も入っていて
名店出身のシェフとスマートなサービスマン
スーシェフ兼パティシエの女性が織りなす本格派。
わざわざ足を運ぶ値打ちを感じるレストランです。
今から1年前のランチコースに深く感動し
大阪府郊外の東大阪まで行く価値を感じた実力店。
優しいサービス、レストランらしい優雅な空間
名店出身の若きシェフの技とクリエーションが光るフレンチです。

今回は1周年を迎えた2018年4月下旬の夜。
8000円のコースを予約して伺ったところ
過去の感動を遥かに上回る領域に引き込まれ
圧巻の瞬間が何度も押し寄せてくるミラクルな展開。

若い世代らしくモダンな要素を織り交ぜながら
根底に脈打つのはクラシックな力強さとスケール感。
名店で培った技とセンスが高次元で結実したかのような
底知れない力と奥行きに魅了されたディナーになりました。

まだ若いシェフは東京の「ジョエル・ロブション」で研鑽後
(現「ナベノ-イズム」のシェフが料理長時代)
大阪のグランメゾン「ヴァリエ」〜ご実家のレストランを経て独立。
サービスの男性、パティシエの女性も同じ「ヴァリエ」出身とのことで
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

店内は白を基調としたテーブルのみの空間。
ディナーは6000円/8000円/要予約の12000円の3コース。
圧倒されたのは8000円(税別サ料5%別)のコースです。

【アミューズ】
 1.丹波地鶏胸肉の低温調理キャビアのせ
 2.丹波地鶏ささみ
 3.クリームチーズ サブレサンド
 4.フォアグラブリュレ
【前菜】生ウニ/富山蛍イカ/牛コンソメジュレと人参ムース/ハーブ
(森山硝子店のガラス皿)
【前菜】北海道天然ホタテ/泉州水茄子のマリネ/サラダ菜のソース
(胡瓜 スプラウト)
【前菜】仏フォアグラのポワレ じゃがいものピュレ ペリグーソース
【魚】和歌山天然鮃のムニエル ジュ・ド・クルベット(アメリケーヌソース)
ズッキーニ めじそ 木の芽
【口直し】レモンのグラニテ
【肉】佐賀牛又はツムラ本店河内鴨より選んだのは佐賀牛イチボ
(筍ソテー こごみ 牛のジュ 春菊のピュレ)
【デザート】八朔 いちご マスカルポーネムースのパフェ仕立て
 マスカットジュレ オレンジシャーベット メレンゲ
【カフェ】コーヒー(ホンジュラス ラ・コルメナ農園)/ミニャルディーズ
※適時「パンの店あん」のパンが付きます。

冒頭に書いた通りクラシックを根底に
名店で培われた高い技とセンスが結実したかのような内容。
一つのみ塩加減の強さが気になった程度で
ロブション」の代表作として名高い「じゃがいものピュレ」に
フォアグラとペリグーソースを合わせた深奥な滋味など
濃密かつ繊細な奥行きも感じられる料理。
強力なソースが食材を引き立てる珠玉とも思える料理が充実。
女性パティシエのデザートも満足度が高く
最後のコーヒーと小菓子でコース終了です。

■□料理に合わせたのは
グラスシャンパーニュ(1200円)
新潟の純米吟醸酒「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み」(グラス750円)
田友 淡の雫 純米吟醸生原酒(グラス900円)
コスティエール ド ニーム ルージュキュヴェ2015(グラス950円)。

■□サービスの男性はモデルのように
スマートな所作とサービスで心地よい時間を演出。
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
3度目にして深い感動が更新された4月のディナーでした。

現在ランチは3200円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは4500円のコースがなくなり
6000円/8000円/要予約の特別コース12000円の3種。
ランチ2%とディナー5%のサービス料が必要+税別です。

来店時ほぼ満席だったけど席が空いてれば予約なしでも利用できる
東西の名店で研鑽を積んだシェフ、スマートなサービスマン
女性パティシエの若き3名が織りなす優しい本格派。
東大阪まで足を延ばす価値を感じる2年目のフレンチです。
大阪府東大阪市、中央大通り近くにあり
近鉄けいはんな線「吉田駅」から徒歩約2分。
若手の実力派シェフとパティシエール
サービスマンの3名が迎えてくれる4月開店の新店。
本格的かつ良心的なフレンチレストランです。

初訪問は飛び込みで2017年4月前半のランチ。
クラシックな要素とモダンな色彩感
値段以上にグレード感のあるコース料理に感動☆

まだ若いシェフは現「ナベノ-イズム」の
渡辺シェフが料理長時代の「ジョエル・ロブション」で研鑽後
大阪のレストラン「ヴァリエ」〜ご実家のレストランを経て独立。
サービスマン、パティシエの女性も同じ「ヴァリエ」出身という事など
初めて知る情報も多く大満足のランチでした。

そんな初訪問から約2ヶ月後の6月後半。
今度は夜に訪ねたところ、ディナーも心から満足☆
2度目で印象が弱くなる新店も多い中
前回同様のポテンシャルを感じた次第です。

店内はテーブル席のみのフレンチらしい気品あふれる空間。
ディナーは4500円/6000円を基本に
8500円(要予約)/12000円(2日前までに要予約)の構成。
シャンパーニュ「フレデリック・マルトレ(1500円)」から
今回いただいたのは6000円(税別+サ料2%)コースです。

1】アミューズ:
 1.ズワイガニ 赤パプリカとトマトムース/味噌仕立て
 2.ゴールドラッシュスープ
 3.生ハムのゼッポレ(青のりの揚げパン)
 4.ポンデケージョ
2】北海道ホタテのポワレとズッキーニ/アスパラ芯のヴルーテ
 丘ひきじ/ペリーラ(大葉)
3】鮎コンフィ(ローズマリーにんにく風味)田園風サラダ
 夏野菜 水茄子マリネ 食用花 鮎の下にラタトゥーユ
(タプナート/バルサミコ/グリンピースソース/ピストゥ)
4】魚:甘鯛の松かさ焼き クレームマリニエール(魚介ソース)
 キャベツベーコンのエチュベ
口直し】八女茶 グレープフルーツ シャーベット
5】メインは選択制:プラス2000円で熊本黒毛和牛のロッシーニ
(フォアグラソテー トリュフソース)香川うえむら農園のアスパラ穂先
6】デザート:スリーズバニラ シブースト
チェリーコンポート ヨーグルトアイス クランブル
7】田代スペシャリティコーヒー/ミニャルディーズ
※適時「パンの店あん」のパンが付きます。

コース全体を通して、クラシックな力強さがあり
素材を引き立てるモダンなセンスや技も冴える充実の内容。
超絶クラスの一皿とは出会えなかったけど
コク深いソースやフォン、各食材が的確に響き合い
一口にして豊かなハーモニーを感じる料理がほとんど。

4種の小品を並べたアミューズからレベルが高く
帆立のポワレにアスパラのヴルーテは絶品の領域。
鮎のコンフィは今ひとつ風味が弱めに感じながら
甘鯛の旨味が凝縮した松かさ焼きマリニエールのなんて素晴らしいこと。
メインでは黒毛和牛の脂の多さが少し気になったものの
出身店「ヴァリエ」の名物でもあるロッシーニとして高水準。
シェフパティシエのデザートも満足度が高かったです。

■□シャンパーニュに続き料理に合わせたのは
新潟の純米吟醸酒「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み」(グラス800円)
(魚料理2品とワイン酵母の日本酒をペアリング)
シャトーボレール2010ボルドー シューペリュール(赤グラス950円)。

■□サービスの男性はモデルのようにスマートな所作
この日は少しお疲れに見えたけど
ゲスト目線の優しいサービスで心地よい時間を演出☆
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
初回に続き、とても満たされたディナーになりました。

ディナーは上記の他に4500円/要予約の8000円コース
12000円コース(2日前までに要予約)の構成。
ランチは3200円/4500円を基本に6500円コースは要予約。
名店出身の若き3名が織りなす穏やかな新星フレンチへぜひ。
東大阪まで足を運ぶ価値を感じると思います。
大阪府東大阪市、中央大通り近くにあり
近鉄けいはんな線「吉田駅」から徒歩約2分。
実力派シェフとパティシエール
フロアマネージャーが迎えてくれる4月1日開店の新星。
本格的かつ良心的なフレンチレストランです。

少し肌寒かった4月の午後。
ランチタイムに予約なしで飛び込んでみたところ
表現力あふれる料理と居心地の良さに心から満足☆
今年訪れたレストランでも上位に入るほど美味しく
これから大阪が誇れるフレンチとして
広く話題になりそうな魅力を感じました。

店内はテーブルのみのレストランらしい空間。
入口から店内にかけて、開店祝いの花が飾られる中
大阪屈指のフレンチ「ヴァリエ」から
話題の東京フレンチ「Nabeno-Ism」からのお祝いもあり
フロアマネージャーの話しでは
こちらの皆さんレストラン「ヴァリエ」出身という間柄。
シェフは「Nabeno-Ism」渡辺シェフがおられた時代の
ジョエル・ロブション」でも研鑽され
更にご実家の洋食レストランを経て独立されたそうです。

ランチメニューは3200円/4500円のコースのみで
6500円のコースは要予約。
注文したのは下記の4500円(税別+サ料2%)コース
パンの店あん」のパンが付きます。

1】前菜:アスパラのムース ズワイガニ
    生ウニ トマトすり流し
2】前菜:北海道ホタテ マッシュルームのヴルーテ
    ジャガイモのニョッキ 椎 スナップエンドウ 茸
3】魚:家島のスズキ 白ワインソース ズッキーニムース
口直し】清見オレンジ ライチ
4】メイン:丹波地鶏塩焼き 山科筍のフリット 菜の花
5】デザート:ピンクグレープフルーツ
     フロマージュブラン ジュレ 苺
カフェ】ホンジュラス ファティマ農園の珈琲


コース全体を通してモダンな表現や技巧を凝らしながら
クラシック寄りの力強い旨味とハーモニーが特徴的。
1皿目からハッとする風味が折り重なり
シャンピニョンのヴルーテもコク深く並外れた美味しさ。
魚料理の皮目のムニュっとした質感は今ひとつだったけど
火入れの加減よく、白ワインソースも絶妙。
鶏料理では塩気が少し気になったものの筍も含め高水準。
パティシエールのデザートも抜群に美味しく
全体に、良質な素材感がしっかり味覚に響き
奥行きや余韻も充分に広がる料理が多く心に残っています。

■□サービスはスーツ姿のマネージャーが担当
この日、ほぼ満席状態だったせいか
一品目が出てくるまで30分近くかかったり
パンだけ先に出てバターが出てこなかったりしたけど
ゲスト目線の優しいサービスで心地よい時間を演出☆
モデルのような立ち居姿が印象的なマネージャー
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
トータル満足度の高いランチになりました。

ディナーは4500円/6000円を基本に
8500円(要予約)、12000円(2日前までに要予約)の構成。
シェフをはじめ皆さん30前後でしょうか。
2017年4月1日 東大阪で輝き始めた新鋭フレンチへぜひ。
店内は半個室的な空間も含め
テーブル席だけなので1人の場合は静かに
2人以上でも心から満足できると思います。

  • 吉田駅から3分位('19.4月初旬)
  • 店内の一角('19.4月初旬)
  • セッティング('19.4月初旬)

もっと見る

4位

ぎをん 福志 (祇園四条、京都河原町、三条京阪 / 日本料理)

3回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2018/06訪問 2018/09/01

京都祇園の新星懐石。更に感動が深まった水無月の夜。お昼もスタート☆

昨年(2017年)12月の開店当時に初投稿してから
前回の'18.2月へと感動の次元を高めてくれた祇園の新店。
たん熊北店 本店」の料理長から独立した大将と
和装の女将さんが優しく迎えてくれる懐石の実力店です。

過去2回の独りから今回は知人と一緒に'18年6月上旬。
いただいた15000円(税サ別)のコースは
圧巻の瞬間が何度も押し寄せてくる至極の展開。
大将と女将さんの心配り、数寄屋風の空間もすばらしく
前回に続き、個人的な和食体験で上位に入るほどの満足度。
底知れない奥行きと力を感じることができました。

夜のコースは15000/18000/22000円の3種類。
最初に食前の一献を頂戴し、生ビールで乾杯。
予約してたのは「水無月のコース(15000円)」です。

1品目はガラスの器と綺麗に調和した雲丹と海老の料理。
2品目は奥深く出汁が浸透した素材感豊かな【賀茂茄子】
凛として滋味深い【煮物椀】から【鰹の焼霜と炭火焼】へと続き
6品目の【造り】は皮付き&皮なし鱧の焼霜/鳥貝/明石鯛/別皿で鱧落し。
7品目の【鮎】は唐揚と炭火焼を1尾ずつ。
8品目の【八寸】は一名ずつに分けて
鱧寿司 車海老アボカド味噌漬けとキャビア 雲丹と蓴菜 イチジク 枝豆など。
9品目の【茶そば】から【フルーツ】【お薄】まで全11品。

伝統をふまえつつ幾重にも丁寧な仕事が凝らされ
器との一体感、季節感が豊かに響き合う料理が充実。
白身で淡白な鱧だけど、この時の鱧は旨味レベルが極めて高く
皮なしと皮ありの焼霜と落としを堪能。
炙り香が仕込まれ登場した鮎も滋味深く秀逸そのもの。
同席の知人も全体を通して感動の域に惹き込まれたそうです。

カウンター前の大将とは調理の合間に対話もあり
3月に訪れた全国的な名店「たか田八祥」で
福士さんの話題になったこと
他にも色んな会話を交えながら心から楽しめた'18年6月上旬の夜。
この日は大将以外に若い料理人の姿もあり
3度目にして更に深い感動が上書きされました。

店主の福士さんは湯河原の老舗旅館や関東の割烹から
たん熊北店 本店」では料理長を17年務め祇園で独立開店。
ただ調理するだけでなく親しみやすく話してくれます。

現在お昼のコース(10000円)も始まったようで
夜は15000円(税サ10%別)〜コースのみで予約制。
一人客や一見客に対しても誠実で温かみがあり
扉を開ければ現実を忘れられる空間体験。
わざわざ訪れたくなる私お勧めの日本料理店です。
開店当初の2017年12月の寒さ深まる頃。
初めて訪れ、新たな輝きを放つ新店として初投稿。
数寄屋造りの店内は京都らしい情調があり
名店「たん熊北店 本店」で料理長まで務めた
店主と気品あふれる和装の女将さんの二人三脚。
伝統を大切に高い技巧と独自のクリエーション
おもてなしの心が伝わる実力派の懐石料理店です。

2度目は月光が綺麗だった2018年2月の下旬。
今宵も一人で訪れたところ、心の籠った歓迎を受け
京都の和食体験でも上位に入るほど傑出した満足度☆

大将入魂の料理、ゆったりとした閑雅な空間
カウンター越しの心配りも素晴らしく
初回以上の感動とグレード感に魅了されました。

メニューは15000円/18000円/22000円のコースのみで
最初に一献頂戴し、料理に合わせたのは生ビール
群馬の淡緑と甲州のグラスワイン。
感動したのは15000円(税/サ料別)のコースです。

1【先付】生雲丹 わらび添え 山葵ジュレ酢/
 春野菜のテリーヌ/伝助穴子葛叩き
2【椀物】アブラメ葛叩き/よもぎ豆腐/コシアブラ/木の芽
3【造り】てっさ/てっぴ/煮こごりゼリー寄せ/フグの白子
4【造り】ホタテ貝柱コンフィ/明石の鯛(水口商店)/
 鮪カマトロ/さより昆布締め/わらび
5【八寸】ハマグリと煮こごり/車海老 飯蛸 うるいの黄身酢掛け/
 ハマボウフ わけぎの辛子酢味噌/赤貝てっぱい/
 芽キャベツ 菜の花の白和え/鯛の白子ポン酢ジュレ/
 湯葉と豆腐 旨出汁ジュレ
6【肴】片面のみ炙ったカラスミ
7【炭焼1】うずら
8【炭焼2】ホワイトアスパラとカリフラワーソース 塩麹
9【炭焼3】本モロコ 蓼の葉ソース
10【食事】ウナギの蒸し寿司/鯛の潮汁
11【水物】三宝柑 苺(京の雫) 黒豆 編み笠柚子 ゼリー寄せ
12【抹茶】お薄

■□料理は画像を見てほしいほど美しく
コース全体を通して、2月下旬らしい季節感や色彩
コントラストやハーモニーなど緩急おり交ぜながら
幾重にも丁寧な仕事が施された料理が充実。

煮物椀の吸い地は奥行きがあり
椀種のアブラメやヨモギ豆腐と絶妙に調和。
お造りではカマトロや有力店しか入らないという
明石の【水口商店】の天然鯛が食べれたり
炭火焼きのホンモロコやホワイトアスパラなど
素材力を高める火入れや調味も的確。

数品のみ標準的に感じた料理もありましたが
伝統的要素を軸に食材の合わせ技やセンスが際立ち
コース全体の満足度は最大領域まで上昇。
感動の波が何度も押し寄せ、圧巻の瞬間もあり
洸春や永楽、魯山人と教えていただいた器も秀逸でした。

■□初回に続き、独りの私にも温かく
もてなしてくれた大将と女将さんに感謝☆
カウンターの特等席にて、合間の会話も和やかに
入店〜お見送りまで夢のように感じられた2018年2月下旬。
以前より更に深い感動に包まれました。

料理は現在15000円(税サ10%別)〜コースのみで予約制。
趣深く温もりのある空間、湯河原の老舗旅館や関東の名店
京都の「たん熊北店」では17年も調理長を務めた店主の料理
心配りのあるサービスが響きあう「ぎをん 福志」へ。
現実から離れた特別な京都を味わいたい観光の方もぜひ。
一見客や一人客にも優しいお薦めの懐石料理店です。
2017年も12月に入り冬の色彩が深まる頃
京都祇園にまた新たな輝きを放つ実力店がオープン。
茶室のように端麗な空間
素材力と立派な器が織りなす存在感のある料理。
堂々としながら親切で会話上手な大将と
気品あふれる女将さんとの2名体制。
今宵ひとりで訪れ心から満足したのが
コースのみ予約制の割烹「きをん 福志」です。

最初に知ったのは、この初訪問から数日前。
店前に出ておられた店主らしき男性に訪ねると
たん熊北店 本店」の料理長を経て独立とのこと。
価格も教えていただき、まだ見ぬ和食を楽しみに予約。

当日を迎え花見小路から少し西へ。
暖簾をくぐれば、カウンターとテーブルからなる
ゆったりとした数奇屋風の空間。
意匠を凝らした閑雅な雰囲気に包まれます。

メニューは18000円〜35000円(税サ別)のコースのみ。
最初に大将と女将さんから挨拶があり
食前の酒杯をいただきスタート。
生ビール、日本酒のMasterpiece、津軽の白ワインと合わせ
いただいたのは18000円(税とサ料10%別)のコースです。

1【先付】こっぺ蟹/焼まいたけ/生ウニ/わさびジュレ和え
2【丸鍋】すっぽんと鮑とネギ
3【造り】能登の寒ぶり(おろしわさび おろし柚子で)
4【造り】瀬戸内カワハギ/カワハギ肝/本鮪/
 剣先イカ/カワハギの皮湯引き(肝醤油と土佐醤油で)
5【八寸】柚子釜入り京菊菜とレンコンの白和え/京丹波黒豆/
 イカもみじ和え 明太子ゆず風味 /車海老とウニ/
 真魚鰹の香味焼き/ちしゃとう
6【箸休め】黒豆と湯葉
7【焚合せ】湯葉/海老芋/堀川牛蒡
8【小鍋】鱈の身/雲子
9【ご飯】本鮪ともう1種の魚のお茶漬け/香の物
10【デザート】あまおう/ラフランス/リンゴのコンポート
11【抹茶】

上記18000円(税さ別)のコース全体を通して
高い技巧とセンスに彩られた力強い料理
じんわり薄味というより存在感のある余韻。
しっかりと正統派の和食をいただいた感覚です。

たん熊北店」名物という丸鍋には鮑も入り
すっぽんのゼラチンや肉、コク深い出汁が織りなす濃密な味わい。
魚は星付き料亭も愛用の卸し店(担ぎ)のものが多いそうで
造りの器が目を引き、聞けば「清水六兵衛なんです」と大将。
絶対的な一品というより全体の構成
グレード感のあるコース内容に満ち足りた気持ちです。

■□店主の福士さんは東京の割烹などで約10年
その後「たん熊北店 本店」で17年研鑽され
料理長としても長年活躍されただけあって話題豊富。
裏手の厨房にて調理を、カウンター前では
包丁さばきを披露しながらトーク力も抜群。
気配りのある女将さんは奥様と教えていただき
壁に飾られた美しい生花は女将さんの作品だそう。

この日は開店月ということで貸切状態の贅沢な時間☆
ひとりで来た新規の私を温かくもてなしていただき
思い出に残るすばらしい祇園の夜になりました。

コースは上記の18000円のほか
25000円/30000円/特別な35000円もあるそうで
別にサービス料10%など相応の値段がするものの
質の高い料理と空間が奏でる満足度が高く
これから広く話題になりそうな気がします。

まだ知られざる存在の2017年12月。
おもてなしの気持ちが伝わる祇園の割烹であり
二人三脚で輝き始めた京料理の新星へぜひ☆
予約制なので電話してから訪れてみて下さい。

追記】公式サイトによると上記の18000円の他
15000円と22000円のコースも設定されているようです。
http://gion-fukushi.jp

  • 祇園の西花見小路の一角('18.6月上旬)
  • 外観('18.6月上旬)
  • セッティング('18.6月上旬)

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5位

和久 (祇園四条、清水五条 / 日本料理)

5回

  • 夜の点数: 3.0

    • [ 料理・味 3.0
    • | サービス 2.9
    • | 雰囲気 1.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 ¥6,000~¥7,999

2018/12訪問 2018/12/29

一斉スタートの割烹。前回に続きウルサすぎて疲弊 料理も低調に感じた'18師走の夜

京都東山。一斉スタート&お任せコース1本。
今まで称賛してきた店主ひとりのカウンター割烹へ。

5度目となった2018年の師走。
前回に続いてのガヤ感MAXだったので
出来る範囲で全席の事を見てくれるよう店主に伝えるも
気を回してくれず騒々しい日があるのも「和久」の特徴とのこと。
賑やか以上にヤカましい悪環境に疲れきった3時間でした。

コース料理に関しては
先付の海老芋 春菊 しめじの和え物/お造り/だし巻きは
今まで同様に十分満足した反面、コース全体を通しては
税込4845円という価格を考えても低調に感じました。

例えば2品目の餅と松葉蟹の葛あん仕立てや
5品目のかき揚げは居酒屋的というか凡庸な味わい。
4品目のかぶらと鯛と壬生菜の白味噌仕立てに至っては
かぶらの素材感を損なう調理の加減〜更に鯛の臭みが気になり・・・
全体にグッとくる料理が一品もなく終了。
今まではキラっと光る料理が1品は出てきたので
この時は調子が悪かったんかもしれません。

初訪問の輝きや感動を求めて5度目の今回。
前回は運悪く大騒ぎグループと遭遇してしまったと思い
好意的に耐えましたが
2度続けてということで店主に尋ねてみたところ
結構な比率でワチャワチャな日もあり
ヤカましさを歓迎する面があるのも「和久」なんだそう。

一人で頑張るリーズナブルなカウンター割烹として
明るく丁寧な接客や実力派の料理人という思いは変わらないものの
2度続けての騒がしさと料理にもガッカリした2018年の師走。
ウルサすぎたのは超常連グループとのことで全席への配慮なく
コース1本で所要3時間、酷く疲れたまま帰路につきました。
こういう事もあるという参考までに。
京都屈指の観光地・清水寺の界隈。
店主30代半ばして昨年(2017年)10周年を迎え
料理は昼夜共に4500円のコース1本。
初利用した時の感動を求め時折リピートしている
店主一人で営むカウンター割烹の実力店です。

今回も八坂の塔を横目に到着し
4500円とは思えない趣向を凝らした料理が多数。
初訪問した時の感銘には届かなかったとはいえ
トークと技が織りなす3時間に心から満足した夜でした。

いただいた9月中旬のコース内容は
【先付】冬瓜/えのき/鱧の玉子の葛餡掛け
【造り】鯛/帆立/カマス焼霜/生麩(「京生麩大野」製)/湯葉
【寿司】鱧のそぼろ煮寿司/栗チップ添え
【椀替】松茸と鱧の土瓶蒸し
【天婦羅】サツマイモ/南京
【食事】出汁巻き玉子 白ご飯 留椀 漬物
【甘味】無花果(ゴマペーストと生クリームのソース)。

中まで出汁が行き届いた先付から始まり
鯛は少し熟成させてるそうで毎回たしかな味わい。
土瓶蒸は昨年11月の感動的なレベルには及ばなかったものの
9月半ばの季節を考えると充分な満足感。
焼いた身をソボロにして炊いたという鱧寿司も印象深く
料理人の腕が現れると言われる料理
だし巻きはかっちりめの食感ながら出汁の旨みが豊かで
店主の技量の高さが伺えます。

■□カウンター前の風景は正にライブキッチン
今回は騒がしいグループ客がいて
所どころ落ち着けなかったけど
明るく楽しい雰囲気は変わらず好印象。

店主の和久さんは各地の割烹や料亭で研鑽を重ね
少し前に訪れた「弥さしさ 大島」で聞いた事を伝えると
老舗「はり清」にサポート料理人として一時期在籍し
「弥さしさ 大島」の店主と一緒に働いてたとのこと。
料理の説明から調理まで、時に料理教室のような
トークや笑いを交え丁寧に対応してくれます。

食材の豪華さや薄味だけが好きな人には向かなくても
値段以上にすばらしい料理と心和むサービス。
名所「清水寺」に近い東山エリアで
店主一人のライブ感あふれる割烹を楽しみたい時にぜひ☆
来年2月から500円値上がりしコース5000円になるそうで
所要時間は約3時間、年内は全て満席ながら
空き席が出ればサイトの営業日程で更新されています。
京都屈指の観光地・清水寺の界隈。
店主30代半ばして昨年(2017年)10周年を迎えた
八坂の塔の近くに佇む実力派のカウンター割烹です。

2017年11月のコースに感銘を受けてから
今回の来店は2018年7月中旬の午後。

メニューは昼夜ともに4500円のコース1本。
4500円という限られた中で紡ぎ出される料理は
店主の技とセンスの結晶のような全7〜8皿。
この日、居合わせたご高齢のマダム方々から
何度もおいしいとの声が聞こえてきた事も
当日のすばらしさを物語り
昨年秋の次に高い満足感に包まれました。

最初に中瓶ビール(680円)から聚楽第(1合680円)
いただいたコース(税別4500円)は以下に記載。

【先付】蛸とジュンサイ 胡瓜 淡酢出汁(京焼の器で)
【造り】鯛炙り ホタテ 鱧落とし 粟麩 湯葉
【麺類】鱧ソーメン
【田楽】和歌山産鮎と茄子の田楽
【天婦羅】ぐじ 鱧 赤万願寺 万願寺
【食事】だし巻き 白ご飯 留椀 漬物
【デザート】木の芽のアイス

全体的に正統派の流れをくみながら
センスと技を凝らし丁寧な仕事が光る全7皿。

お造りの鯛とホタテはこの値段とは思えない質と豊かな風味。
定番「京生麩 大野」の粟麩は
以前と比べ少し状態が良くないと感じたけど
特に印象的だったのは「鮎と茄子の田楽」。

厚く切り抜いた茄子の皮で円筒の土台を作り
中に切った茄子を入れた田楽の上に
三枚に降ろした鮎を焼いた身を乗せ
更にカリカリに揚げた鮎の骨を合わせた一品。
塩が的確に決まった鮎の身と骨、茄子田楽それぞれが美味しく
合わせて食べても見事な一体感。
前回も出てきた「ぐじの松笠揚げ」や定番料理「出し巻き」も秀逸。
最後にデザートとお茶をいただきコース終了です。

■□カウンター前の光景は正にライブキッチン
トークや笑いを交えながら明るい雰囲気に包まれ
調理から食材の説明まで流れるように展開。
カウンター割烹の醍醐味に満ちあふれています。

店主の和久さんは特定の出身店ではなく
京都各地の割烹や料亭で研鑽を重ねたそうで
現在11年目にして30代半ばという若さ。
喜んでほしいとの思いあふれる誠実な料理人です。

高額な割烹や懐石に注目が集中する京都にあって
昼夜ともに3組限定としながら
目立ってメディアや雑誌に出てなくても
1〜2ヶ月先まで予約でほぼ満席という人気も納得。

京都随一と思うコストパフォーマンもさることながら
個人的に4000円〜8000円位までのコース価格で
素材に頼らず力のある料理を作る事って
相当な実力がないと難しいと思うので
コース4500円の「和久」のレベルは本当にすばらしい。

「清水寺」に近い「八坂の塔」から数分の東山にあり
今回もまた値段以上に魅了された2018年7月中旬。
コースは昼夜ともに基本の4500円より高いコースも相談可能。
店主ひとりのライブ感あふれるカウンター割烹という時にぜひ☆
所要時間は約3時間、空き席はサイトで日々更新されています。
京都の東山「八坂の塔」近くの小路にあり
店主30代半ばにして2017年に10周年を迎えた実力店。
昼夜ともに4500円コース(税別/サ込)を基本に
10,000円位までのコースにも対応してくれる
和やかなライブキッチンが魅力のカウンター割烹です。

そんな「割烹 和久」へ。
2017年11月に感銘を受けてから約3ヶ月後。
11月の感動を再びとの期待を抱き2月中旬に訪れたところ
前回のような圧巻の瞬間はなかったものの
4500円のコースにして平均的な割烹を大きく上回り
一人で仕切る大将の料理とトークに心から満足しました。

今回のコース(税別4500円)内容は以下の通り。
合わせたのは瓶ビール(600円)、日本酒一合を2種類です。

1【先付】春菊と蟹の和え物(干支を描いた京焼の器で)
2【椀物】白味噌椀 鯛と海老芋と菜の花
3【造り】鯛焼霜/長崎の寒ブリ/車海老の湯引き/粟麩と湯葉
4【鍋物】みぞれ鍋(お餅2個 壬生菜 シメジ 豚肉)
5【天婦羅】甘鯛の松笠揚げ/金時人参/蕗の薹
6【食事】白ご飯/赤だし/だし巻き/香の物
7【水物】自家製の安倍川チョコ餅/いちご。

今回は2月中旬という季節柄
11月の「松茸と鱧」のようなエース級の料理はなかったものの
正統派の割烹や懐石の流れをくみながら
4500円という中でセンスと技巧を凝らした料理が充実。

中でも、白味噌椀、3種のお造り、「京生麩 大野」の粟麩
みぞれ鍋にかけては、味覚を満たす満足レベルが上昇し
甘鯛の松笠揚げに関しては旨味とコクが凝縮した至極の領域。

また他の割烹では今一つ弱く感じる事も多い
「出し巻き」は前回以上に出汁が際立ち京都でも上位と思うレベル。
最後の安倍川チョコもハッとする味わいでした。

■□カウンター前はオープンキッチンになっていて
料理の説明はもちろん、時に笑いを交えたり
楽しさや和みを演出する姿勢は誠実な料理人そのもの。

時にコース1万以上の高額割烹を上回る料理や要素も多く
京都でも最強と思うコストパフォーマンス。
昼夜ともに3組限定としながら
目立ってメディアや雑誌に出なくても
1〜2ヶ月先まで予約でほぼ満席というのも納得です。

まだ30代半ばの大将は特定の出身店ではなく
祇園や先斗町の他、割烹から料亭でも研鑽を重ねたそうで
リンク先を見ると本当に多彩な経歴。
http://www.geocities.jp/wa9wa939/jikosyoukai.html

この価格帯なので派手さはなく
前回よりスケール的に少し弱く感じたけど
大将の人柄と技が織りなす料理に心から満足した2018年2月中旬。
「八坂の塔」から数分、「清水寺」にもほど近く
和やかなライブ感あふれる本格割烹という時にぜひ☆
コースは昼夜ともに4500円を基本に所要時間は3時間ほど
1000円刻みで高いコースも相談できるそうです。
2017年11月中旬の午後。
秋深まる前の京都東山/八坂の塔近くにある
10周年を迎えたというカウンター割烹「和久」へ。
数年前から思いながら常に予約満席という中
たまたまサイトをチェックしたら空き席があり予約。
念願の訪問となった割烹「和久」には
コース4500円にして時に高額割烹を上回る領域へ
期待値を大きく超える世界が広がっていました。

メニューは昼夜ともに同じコースで4500円。
店主の和久さん一人でまかないながら
調理中も合間をみてトークや技を披露し
料理教室のように魅せるライブ感が傑出。
客人に楽しんでもらおうとする気持ちが伝わり
何より【コース全8品4500円(税別)】とは思えない
グレード感に心から満足した次第です。

店内はL字型カウンターのみの綺麗な空間。
高額店でも隣と詰め詰めなケースが多いけど
各ゲストとの間に一席分の空きを設けてあり
ゆったりと寛ぐことができます。

昼夜ともに4500円のお任せコース1種類。
まずは瓶ビールから画像の日本酒と合わせ
感動したのは下記のコース(4500円税別)です。

1【先付け】九条葱 丹波しめじのポン酢仕立て
2【お造り】鯛 車海老湯引き 秋刀魚炙り 粟麩 湯葉
3【蒸し物】松茸と鱧の土瓶蒸し(3点留めの土瓶)
4【お凌ぎ】酒煎りの鯛と銀杏の飯蒸し
5【焼き物】カマス幽庵焼 鳴門金時のチップ添え
6【天婦羅】宿儺かぼちゃ 伝助穴子
7【食事】白ご飯 だし巻き 赤だし 香の物
8【水物】柿

全8品のコース(4500円)を通して
この価格帯とは思えない質とレベルの高さ。
良質な素材感だけでなく
卓越した技と的確な調理で加味された力のある料理
一口で味覚に響き後口も豊かに広がる料理が充実。

中でも2品目のお造りから至極の次元へと導かれ
際立つ粟麩は「京生麩 大野」製と聞き納得。
たっぷりの松茸にコク深い出汁が折り重なる土瓶蒸し
鯛と銀杏の飯蒸しにかけての満足度は最大級へ上昇。
カマスの幽庵焼のみは平均的に感じたものの
他の割烹や懐石では今一つ弱い場合が多い
出し巻きも出汁感が引き立ち白ご飯と一緒に絶妙でした。

■□カウンター前の光景は正にライブキッチン
調理から食材の説明まで流れるように展開し
時に笑いを交え、楽しませてくれる姿勢は
誠実な料理人そのもの。
聞けば昼夜合わせ6時間トークし調理してるそうです。

そんな店主の和久さんは25歳で独立してから
10周年を迎えた2017年現在35歳という若さ。
特定の師匠や出身店ではなく祇園や先斗町の他
多くの割烹や料亭で研鑽を重ねたそうで
高額な割烹や懐石が主流の京都にあって
最強パフォーマンスと思える貴重な存在。
予約で満席の理由がよくわかりました。

昼夜とも4500円(税別/サ込)のコースを基本に
1000円刻みで高いコースも相談できるそうで
出し巻きは予約制でテイクアウト可能(800円)。
「八坂の塔」から数分、「清水寺」にもほど近い
和やかな魅力あふれる本格割烹「和久」へぜひ☆
空き席は公式サイトの営業日程をみて確認下さい。

  • 外観('18.12月中旬 夜)
  • 準備中('18.12月中旬 夜)
  • 日本酒色々('18.12月中旬 夜)

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6位

erre (三宮(神戸市営)、三ノ宮(JR)、三宮(神戸新交通) / イノベーティブ、イタリアン、創作料理)

2回

  • 夜の点数: 3.3

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 2.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2018/01訪問 2021/10/07

神戸|北野坂の薪焼きイタリアンへ。再訪して感じた不足と大切な要素(本文&画像は後日)

三宮駅から徒歩10分程の北野坂に
「水・火・土・空気」をテーマに薪焼きや発酵という
古来の要素とモダンな実力を備えたイタリアンが誕生。
オープンキッチンのライブ感、薪が奏でる音と炎
親切なサービス、自然感と古色のある空間に心が安らぎ
再び訪れたい輝きとポテンシャルを感じたのが
12月13日オープンの新店「erre」です。

初めて知ったのは遡ること2017年9月。
私が奈良の「ラ・トラース」を訪れた際
「神戸で新店を準備中のシェフがうちに来られ
興味深いテーマを話されてました」と教えていただき
11月中旬に開店初日のディナーを予約して訪問。

こんなに期待したのは奈良「アコルドゥ」の
オープニングランチ以来だったけど
期待してたイメージに近い魅力を感じることができ
イタリアンの技巧で高められた
五大元素をテーマとしたコース料理に心から満足☆

開店日だったせいか貸切状態の贅沢な状況下
まだ若そうなシェフをはじめ皆さん親しみやすく
魅惑的なテーマに相応しいレストランと感じた次第です。

場所は北野坂沿いビルの2階。
レンガ造りのアプローチを抜けると
厨房を見渡すL字型カウンターと全て窓際に並ぶテーブル席。
窓からは北野坂の夜景が広がり
都会の喧騒を忘れる古色とモダンが織りなす空間。
どこか遠い世界へタイムスリップしたかのようです。

ディナーメニューは予約制のコース1本。
薪火が見えるカウンターに通され
最初にシェフから丁寧な挨拶があり
泡(800円)からビール(900円)や赤ワインとペアリング。
いただいたコース料理(6800円)は下記の通りです。

1「循環のスープ」
丹波の野菜と水、葉脈
2「始まり」
米と豚(生ハムの発酵に使われた米の煎餅と生ハム)
3「目覚め -土の皿-」
発酵ブロッコリーとリコッタと
カンタブリア産アンチョビのクロスティーニ
(イタリアパン チャバタの上にアンチョビソースと発酵野菜)
4「進歩 -土の皿-」
丹波冬人参と伊勢海老の薪焼き
発酵人参と葉のサルサヴェルデ
5「喜び -空気の皿-」
ポレンタのパン(「サ・マーシュ」製)
ジャガイモとスペルト小麦のパン(自家製)
6「尊ぶ -水の皿-」(2種類のパスタ)
1.瀬戸内蛸の水、神戸トマトの水を含ませたキタアカリのニョッキ
(発酵リコッタと揚げペッパー掛け)
2.北海道 仙鳳趾(せんぽうし)の牡蠣/ほうれん草
 ムサシ農園 原木椎茸のタリオリーニ
7「削ぎ落とす-空気の皿-」(メインの肉料理)
デフォは奄夢豚Maiale nero ロース
+1700円で北海道ワインラム 骨つきリブロース
注文したのは土佐あかうし サーロイン(+3000円)
8「名残」(デザート)
タルトタタンと蜂蜜のジェラート 胡椒のクランブル
9「再開」コーヒーor紅茶/バーチディダーマと苺のグラース

上記のディナーコース(6800円)全体をとおして
薪火とイタリアンの技巧で食材の力を高め
じっくり繊細に調理されてるのが伝わってくる
質感や空気感あふれる料理を主体としたコース構成。

印象的な小品から薪焼きらしい食感の伊勢海老。
「尊ぶ -水の皿-」と題されたパスタから感動の域へ。
特にキタアカリのニョッキは深みと力強さが傑出。
サラディーニのナイフでいただく
土佐あかうしサーロインの薪焼きは
赤身とサシのバランスがすばらしく
火入れと調味により閉じ込められた旨味が圧倒的。
コース+3000円というのも納得の至極の一品です。

■□カウンター前では調理が繰り広げられ
サービス担当の若い女性も感じがよく好印象。
窓からは北野坂の夜景が美しく映え
どこか深い自然の中にいるような感覚。
パチパチと弾ける薪の音が心を落ち着かせてくれます。

オーナーシェフの濱部さんは
東京や大阪のレストランで研鑽を重ねたそうで
スーシェフの男性に聞けばイタリアの星付きレストランや
東京や大阪のイタリアンで経験されたそう。

たまたま他のゲストがいなかったおかげで
シェフをはじめ皆さんとの会話機会も多く
心も味覚も満たされたオープニングディナーのひととき☆

水・火・土・空気をテーマに薪焼きや発酵など
食の起源や自然とリンクし
オープンキッチンのライブ感が心地よい新星☆
関西でも希少と思われる薪焼きイタリアンへ
ぜひ足を運んでみて下さい。

ランチタイムは全然雰囲気が違うかもだけど
1500円~予約なしでも利用可能。
夜は予約制のコース1本で現在6800円。
グラスワインも800円~と利用しやすく
趣向を凝らしたコース料理に満たされながら
感性や気持ちも豊かに潤してくれると思います。

  • 祝開店。ビルの2階がエントランス
  • 煉瓦のアプローチを抜け店内へ
  • 自然感あふれるモダンな空間。オープンキッチンです

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7位

祇園 鮨 忠保 (祇園四条、京都河原町、三条京阪 / 寿司)

2回

  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2017/09訪問 2017/09/26

東京から京都祇園へ|組子細工と木の空間 本場で磨かれた鮨の新星へ再び

東京で長年腕を振るわれた店主の男性が
二番手の男性と共に2017年4月26日にスタート。
美しい組子細工、意匠を凝らした空間が心地よく
本場仕込みの江戸前鮨を楽しめる新店です。

初めて飛び込みで立ち寄った5月の上旬
まだ知られざる状況だったものの
注目を集めそうな鮨の新鋭店として紹介。

それから数ヶ月後の2017年9月中旬。
再び予約せずに扉を開けてみたところ
親方と二番手の男性、アルバイトの女性が
感じよく迎えてくれて
前回と同じく一番お手頃なコースに心から満足☆
親方の前ということで会話もあり
今回もすばらしいランチになりました。

お昼のメニューは全てコースで
おきまり6480円/おまかせ12960円/
おまかせつまみにぎり16200円の3種類。
注文したのは下記のおきまりコース(6480円)です。

先付】ワカメ/ウミぶどう/野菜の酢の物
1】鮃 4日熟成
2】アオリイカ 5日熟成 塩 ※ねっとり甘味が良好
3】春日鯛 1日寝かし昆布締め ※旨味濃縮
(旬は春ながら年中楽しめるとの説明)
4】マグロ 1週間熟成(大間で揚がった134kg物)
5】淡路島の鯖
6】鰹 藁炙り ※旨味濃縮
7】新イクラ 軍艦 ※筋子から丁寧な仕事 
8】煮穴子 ツメ ※とろける美味
9】玉子
ここで白味噌の椀。わさびを溶かして
10】しんこ巻き・河童巻き・干瓢巻き
(握り10貫+巻物コースだったので1貫少なかったかも)

東京の築地から取り寄せる魚介をメインに
漬け、炙り、熟成、〆、煮るなど
魚の持ち味を高める江戸前の仕込みが施され
一口サイズに表現された質の高い握りが充実。

今回も春子鯛、藁炙りの鰹は圧倒的なおいしさ。
鮃/鯖/煮穴子/9月からの新イクラも満足度が高く
シャリは赤酢ながら穏やかな塩梅。
鮪のみ濃いめの赤酢を使ってるそうで
生海苔から焼かれるという海苔も印象的です。

親方の森田さんは日本酒好きということで
メニューには多くの銘柄が並び祇園なのに良心的。
ガラスの器は京都の割烹店でも見かける
光との交差が美しい「杉江智さん」の作品。
心留まる組子細工は富山の作家製と聞くことができ
氷で冷やす冷蔵庫については
食材の保管や熟成に適してるんだそう。

■□訪問時は私以外に女性グループ1組のみ
皆さん楽しそうに盛り上がっていて
一人の私も和やかにリラックス☆
前回に続き飛び込んでみて本当によかったです。

まだ蒸し暑さが残る9月中旬の再訪問。
親方に聞くと「ランチは今後も続けますよ」とのこと。
空いていれば予約なしでも
本場で磨かれた江戸前鮨を気分よく味わえる本格派。
いつかまたと思い祇園を後にしました。
この日、祇園周辺でランチとなり訪れたのがこちら。
東京で長年腕を振るわれた店主の男性が
今年4月末頃に始められたそうで
本場で磨かれた江戸前鮨、木の温もりのある空間が魅力。
これから注目されるかもしれない新鋭の鮨店です。

ゴールデンウィーク明けの春らしい午後。
予約なしで、思い切って覗いてみたところ
2名の職人さんによるウェルカムな出迎え☆
入店すると、組子細工の中扉や天井が美しく
白木のカウンターでいただいた鮨は
レベルの高さを感じる握りが多数。
敷居を感じながら思い切って飛び込んで大正解。
少し贅沢で満足度の高い鮨ランチになりました。

お昼のメニューは全てコースで
おきまり6480円/おまかせ12960円/
おまかせつまみにぎり16200円の3種類。
夜のコース(21600円)もオーダー可能とのこと。
注文したのは、握り10貫+巻物1本で6480円。
下記のおきまりコースです。

1】鯛 
2】イカ 
3】春子鯛(かすごだい)昆布締め ※旬ならでは絶妙
4】鮪 熟成 那智勝浦産 ※秀逸
5】こはだ    ※旨味際立つ〆加減
6】カツオ 藁燻 ※抜群
7】アジ    ※旨味凝縮
【あさりの味噌汁】
8】海老
9】穴子 ツメ 海苔巻き 柚子風味
【干瓢の巻物】
10】玉子握り
追加】キスとイサキ炙り

全体を通して、〆、漬け、炙り、煮るなど
江戸前の仕事が施された質の高い握りが充実。
魚介の多くは東京築地から取り寄せてるそうで
選ばれた良質なネタに包丁を入れ手際よく握ってくれます。

中でも強く印象に残っているのは
旬の春子鯛(かすごだい)、那智勝浦の熟成鮪
こはだ、藁炙りのカツオ、アジ、穴子ツメ海苔巻き。
一口で味覚を満たす鮨の醍醐味を特に感じた次第です。

シャリは赤酢だそうで割と穏やかな塩梅。
提供時の説明は、名前のみだったけど
鮪だけは那智勝浦と産地の説明があり別のシャリを使用。
生のりから焼いてるんです。と教えてくれた海苔
巻物の干瓢もかなりおいしく十分以上の満足感☆

■□つけ場には親方と二番手さんがおられ
お二人とも物腰柔らかく感じの良い対応。
一見客だったので、最初は距離を感じたものの
組子の天井、木の温もりに満ちた空間が心地よく
途中から会話もあり徐々にリラックス。
食後には2階の個室まで案内してくれたり
最後は親方と二番手の男性による丁寧な挨拶があり
飛び込んで本当によかったという気持ちです。

開店して間もないので日々変化してそうだけど
江戸前の技が光る本場仕込みの鮨を楽しめる新店。
京都祇園でスタートされた「祇園 鮨 忠保」へ。
ランチもディナーも営業してるので、ぜひチェックを。
予約なしでも席が空いてればウェルカムだそうです。

  • 「祇園 鮨 忠保」(2017.9月)
  • 中扉(2017.9月)
  • 組子細工と木の温もり(2017.9月)

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8位

阿波座 なが友 (本町、西大橋、四ツ橋 / 日本料理、居酒屋、海鮮)

7回

  • 夜の点数: 3.4

    • [ 料理・味 3.6
    • | サービス 2.8
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.3
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥1,000~¥1,999

2018/09訪問 2018/10/23

大阪|阿波座の割烹にて。人の優しさが身に沁みた'18.9月中旬のディナー

2017年11月に初めて訪れてから6回。
私が立ち寄ったときは私以外に客人がいないことが多く
個人的に応援してきた「阿波座 なが友」へ'18.9月中旬の夜。
今回は一人でなく以前から面識のある大人気レヴュアーさんに声を掛け
ご一緒していただくことになりました。

まずはシャンパン(ハーフボトル4200円)で乾杯し
アラカルトメニューよりシェアすることに。
最初に単品で「山形牛ステーキ(3000円)」を頼むと
なぜか2皿に分けくれて1名ずつ配膳。
大将による細やかな配慮かなと思い
カットされた肉を食べてみると肉質が固めで旨味も弱めな印象。
1人前3000円クラスの牛肉にしてはどうかなと思いつつ
タレや焼き加減は十分なレベルでした。

続いてフォアグラ味噌漬けもなか(1個500円)をいただき
友三菜コース(3品で3800円)を一名ずつ注文。
【1品目】は気仙沼の鰹たたき/和歌山の天然鯛/さわら/
 雲丹と白エビの甘出汁掛け(小鉢)/鯵のなめろう(小鉢)
【2品目】は松茸と鱧の土瓶蒸し
【3品目】は穴子タレ焼 銀杏素揚げ 落花生塩ゆで。
最後にデザートのカスタードアイス付き。
この友三菜コースの3品に関しては
素材感あふれる料理が多く満ち足りた気持ちです。

店内はさほど混んでおらず、ゆったりと楽しんでる途中
ふと支払いに必要な物がなくなってる事に気付いた私。
そんな申し訳ない状況にも関わらず
「気にしなくていいよ。きっと大丈夫」と
温かい声をかけ続けてくれた心優しいレヴュアーさん。
店を出た後も最後まで厚意に助けられ恐縮の極みでした。

最終的に落とした物は親切な人が届けてくれて無事だったという
大阪の人の善意にも心から感謝。
お店に対しては例え良かれと思っても
不信を抱く勝手な裁量があり落胆したものの
人の優しさが身に沁みたディナーのひととき。
同席下さったレヴュアーさんの思いやりと心遣い
本当にありがとうございました(深礼)
名店「和洋遊膳 中村」から独立した店主
アシストする女性料理人ともに感じがよく
和食を主体に洋のエッセンスを交えた料理も各種。
オールラウンドに楽しめる1年目の割烹。
大阪の阿波座エリアに佇んでいます。

昨年(2017年)11月のコースに感動して以来
たまにリピートしていて今回は'18.8月下旬の夜遅め。
何とか空き席があり、瓶ビール(中瓶)や日本酒と共に
アラカルトで注文したのは下記の料理です。

■□レンコンとクラゲの和え物(お通し)
■□地鶏のおかき揚げ(1200円)

外はカラッと中はジューシーな揚げ加減。
地鶏の旨味がギュッと凝縮していて
唐揚げが好きなら必食と思えるおいしさです。

■□いわしのつみれ天婦羅(1200円)
■□ポテトサラダ タルタルソースがけ(700円)
■□山形牛ビフカツ(1人前より少なく調整)

期待してたビフカツに関しては
肉自体の旨味が弱めな印象。
おそらく肉のコンディションか個体差かな。
とは言っても普通に思えばおいしく
揚げ加減とソースは良好な仕上がりでした。

店主の長友さんは京都の割烹や門真の料亭「仙亭」を経て
和洋遊膳 中村」では最後の2年間を料理長として活躍。
合間には会話もあり若い女性料理人も愛想がよく好印象。
メニューはアラカルトとコース(3800円/7000円/10000円)。
洋食テイストの一品もあり技を凝らした料理が充実しています。

訪れた日はほぼ席が埋まっていて
調理の光景を見ながら心地よく過ごせた'18.8月下旬。
週3日ランチも営業してるけど夜に訪れたいカウンター
気軽に立ち寄れる本格的な割烹です。
昨年(2017年)の9月にオープンし11月のコース料理に感動。
今年から種類豊富なアラカルトも始まり
夜のコースは3800円/7000円/10000円の3種類。
名店「和洋遊膳 中村」から独立した店主
アシストする女性料理人ともに感じがよく
和食を主体に洋のエッセンスを交えた料理も各種。
オールラウンドに楽しめる割烹の実力店です。

今回は6月下旬の夜。
飲めない状況だったのでドリンクはドライゼロと烏龍茶。
最初に友三菜コース(3800円)を頼み
アラカルトメニューよりステーキやパスタを追加しました。

■□友三菜コース(先付+3品+デザート)の内容は
【先付】
足赤海老 うすい豆 青菜の白和え
【1品目は造里盛り5種】
鰹たたき/和歌山加太の天然鯛/勝浦の金目鯛焼霜/
鯵のなめろう/生雲丹と生湯葉の甘出汁かけ
【2品目は椀物】
ハモ炙りと玉ねぎ/生麩/金針菜の吸い物
【3品目は揚物盛り5種】
稚鮎天ぷら/ごまふぐ白子揚げだし/鴨団子
桜海老と百合根のかき揚げ/みぞれ餡掛け
【デザート】カスタードアイスと桃ソース。

お造りは天然物を中心に厳選されてるのが分かる質の高さ。
鮎の天ぷらに関しては素材的に平均を下回って感じたとはいえ
ふぐ白子揚げ出しや桜海老かき揚げのみぞれ餡掛けなど
店主の高い技量とセンスが伺える料理が多く満ち足りた気持ち。
上記の内容で3800円(税別+サ料別)は良心的です。

続いてアラカルトメニューより
■□山形牛ステーキ 醤油ダレ(3000円) 
■□いかとカラスミのパスタ(2000円)
■□鯖寿司2切(1200円)。

山形牛ステーキは何度も火入れされ
大葉にくるまれカットされた状態で提供。
食べてみると醤油ダレの完成度が高く
良質な牛肉が持つ旨味もしっかりとして満足度高め。
パスタはイカの塩辛が使われてるそうで塩辛好きな人に良さそう。
鯖寿司は鯖の季節外なのでまずまずといったところです。

■□カウンター前はオープンキッチンとなっていて
店主の長友さんは京都の割烹や門真の料亭を経て
名店「和洋遊膳 中村」では最後の2年間を料理長として活躍。
接客も担当するアシストの女性料理人は和やかで気配り上手。
愛想が良く丁寧に対応してくれます。

月水金のみランチも営業してるけど
和洋のアラカルトからコースまで幅広く揃う夜がお薦め。
名店仕込みの料理を予約なしでも楽しめる1年目の割烹。
初めてでも一人でも気分よく満足できると思います。
2017年9月、大阪・阿波座にオープンし
同年11月のコース料理に深く感動。
翌12月のコースは少し弱めに感じたけど
名店「和洋遊膳 中村」から独立した店主と
女性料理人による温和なサービスや雰囲気が心地良い
ポテンシャル充分な実力派の割烹です。

今回は5月上旬、大阪で夜になり訪れたところ
2018年からアラカルトもスタートしたということで
更に利用しやすくスケールアップ☆
いただいた料理は随所に光るポイントがあり
心から満足した阿波座の夜になりました。

店主の長友さんは京都の割烹や門真の料亭を経て
名店「和洋遊膳 中村」では最後の2年間を料理長として活躍。
物腰やわらかくニコやかに対応してくれます。

店内は厨房に面したカウンターとテーブル2卓の空間。
新しいアラカルトメニューを見ると
出身店で培った洋のセンスを凝らした料理も多く
コースは3800円/7000円/10000円の3種類。
一品からコースまで充実多彩なラインナップです。

最初に3800円の友三菜コース、追加でアラカルトを。
飲み物は瓶ビール/グラスシャンパーニュ/数種類の日本酒
グラスワインとペアリングしました。

■□友三菜コース(3品+先付+デザート/3800円税サ別)

先付【足赤海老/椎茸/青菜の白和え】
1品目はお造り
【初鰹焼霜/愛知の鳥貝/石鯛/鯵のなめろう/生雲丹と富山白海老】
2品目は揚物
【雲丹トロロ磯辺揚/蛍烏賊天ぷら/アスパラ鱧巻き天ぷらのみぞれ餡掛け】
3品目は焼物
【太刀魚塩焼き/ホワイトアスパラ/さつま芋の黄身煮/あけがらし】
最後にデザートの抹茶アイス。

上記の友三菜コース(3品+先付+デザート)。
全体を通して、良質な素材に的確な調理が施され
和の技巧で高められた力のある料理が充実。
足赤海老の白和え、鯵のなめろう
北海道雲丹と富山白海老の合わせ技など
味覚を揺さぶる料理もあり
太刀魚もほわっと焼き加減よく良質な味わい。
先付と甘味を入れ5品で3800円(税+サ料別)は良心的です。

続いてアラカルトメニューより
■□かやく出し巻き(800円) 
■□平子いわし旨煮(700円)
■□鯖寿司2切(1200円)

だし巻きは出汁の旨味が一定以上に広がり
更に出汁感が引き立てば最高と思ったけど充分な美味しさ。
平子イワシ旨煮は濃厚に炊かれ日本酒との相性抜群。
鯖寿司は5月ということで脂や旨味は控えめに感じたものの
好みの締め加減で美味しく完食しました。

カウンター前に立つ店主とアシストの女性料理人は
和やかで気配りがあり、アラカルトもスタートし充実度アップ。
名店仕込みの一品やコース、日本酒バー的な利用まで
予約なしでも気軽に割烹を楽しみたい時にぜひ。
合間に交わす会話や居心地もよく
初めてでも一人でも充分満足できると思います。
2017年11月に初めてランチをいただき
同じ11月後半のコース料理に感動。
和やかで気配りのある対応も素晴らしく
阿波座まで訪れる価値を感じた新星割烹へ。

それから12月下旬の夜。再び訪問したところ
心打たれた11月と比べて料理の満足度は下降。
それでも技を凝らした内容と温和な雰囲気は変わらず
気持ち的には充分満たされました。

店主の長友さんは大阪有数の「和洋遊膳 中村」で
長年腕を磨き最後の2年間は料理長として活躍。
それまでも京都の割烹や門真の料亭を経たという実力派。

空間的にはオープンキッチン前のカウンターと
キッチンが見えないテーブル2卓の構成。
カウンターの背後に十分なスペースがあり
ゆったり広めに感じられます。

メニューは5000円/7000円/10000円のコース。
最初にビールから画像の日本酒やグラスワインとペアリング。
いただいのは7000円のコース(税別+サ料1000円)です。

1【小吸】蕪すり流し 蟹の身入り
2【揚物】三重 的矢の牡蠣/いんげん天婦羅/帆立湯葉包み天婦羅
3【造り】天然鯛(和歌山加太)/昆布森うに(北海道)/ヨコワ(和歌山)/
 長崎産カマス焼霜/鯵。小鉢に真魚鰹焼霜
4【椀物】まぐろつみれ/下仁田葱のねぎま汁
5【治部煮(金沢の郷土料理)】紀州鴨/富田林海老芋/原木椎茸
6【焼物】のどぐろ塩/一寸豆//雲子/カラスミと大根/蕪酢
(あおさ海苔と練りうにソース)
7【ご飯】泉南の煮穴子棒寿司2切/漬物/味噌汁
8【デザート】バニラ/りんご/はちみつソース

上記7000円(税サ別)コースを全体をとおして
丁寧な仕事が施された良質な和食をいただいた感覚。
ただ、前回9月の揚物〜造り〜椀物のような
味覚を揺さぶる圧巻の瞬間がなく
全体に平坦に感じたのは、おそらく素材の違いかな。

とは言っても、穴子棒寿司は前回の鯖寿司以上に感じ
お造りの一部や金沢の治部煮など満ち足りた料理もあり
コース終了後に一品料理とお酒を追加しお腹いっぱい。

■□カウンター前の厨房には炭火台が備わり
大将とアシストの若い女性料理人ともに親切。
お二人との和やかな会話もあり
終始リラックスして楽しむことができました。

料理に関しては前回の感動から考えると
全体的に少し物足りなく感じたけど
ポテンシャル充分な期待の新店であり
これから注目度が高まるよう願っています。

夜がお勧めだけど月水金のみランチ(カレーと丼物)も営業。
大阪の評判店「和洋遊膳 中村」をはじめ
名店で磨かれた技と独自感を備えた「阿波座 なが友」へぜひ。
予約なしでもウェルカムだそうです。
地下鉄「本町駅」近くの阿波座に
名店仕込みの実力と優しさを備えた割烹が誕生。
コース料理が5000円から揃い、丁寧で気がきく接客
オープンキッチンの心地よい空間など
割烹や懐石への期待値を超え素晴らしかったのが
2017年9月オープンの新店「阿波座 なが友」です。

初訪問は今回から数週間前のランチ。
それから2017年11月の後半、予約なしで訪れたところ
店主の男性とアシストの女性料理人に温かく迎えられ
この価格帯では最強と思えるほどの高い満足感☆

店主の男性は頂戴した名刺から長友さんと知り
大阪有数の割烹・懐石「和洋遊膳 中村」で長年腕を磨き
最後の2年は料理長として活躍。
それまでも京都の割烹や門真の料亭を経たという
30代半ばにして経験豊富な本格派。
京都で評判の割烹や懐石以上と思える料理も多く
阿波座まで訪れたい注目の割烹と感じた次第です。

店内は厨房に面したカウンターと
厨房が見えないテーブル2卓からなる空間。
カウンターの背後にスペースが十分にあり
ゆったり広めに感じられます。

夜は友5000円/花7000円/鳥10000円のコース。
最初に生ビール中(500円)からスタートし
増田徳兵衛の「なが友」ラベルの月の桂(グラス800円)
鳥取の鷹勇 純米(グラス800円)とペアリング。
感動した7000円コース(税別+サ料1000円)は下記の通りです。

1【小吸】安穏芋(鹿児島産)すり流し
2【揚物】海老芋クラッカー揚げ/雲子みぞれ揚げ/
 いんげん天婦羅(味噌のタルタルソース、米塩で)
3【造り】天然縞鰺(和歌山)/カツオ(島根)/
 ノドグロ焼き霜(対馬)/カマス焼き霜(長崎)
 小鉢は北海道の昆布森産ウニとアオリイカ。
4【椀物】合鴨ロースと松茸のハリハリ椀
5【煮物】天然カンパチの蕪蒸し蟹あんかけイクラのせ
 銀杏 生麩。
6【焼物】シロ甘鯛 下仁田ネギの田楽 ムカゴ 丸十
(酒盗を仕込んだオランデーズソースで)
7【飯物】鯖寿司 山牛蒡と漬物/味噌汁
8【デザート】最中(自家製餡子とクリーム入り)

コース全8品を通して、食べてわかる豊かな食材を
出汁や的確な調理で高められた会席のバリエーション。
焼物のオランデーズソースなど洋のセンスも交えながら
一口でしっかり味覚に響く正統派の料理が多く
素材を引き立て細部にも工夫を凝らした充実の内容です。

1品目の安穏芋のすり流しからコク深く
中でも、揚物〜造り〜椀物への流れは
味覚を揺さぶられ満足度は感動レベルまで上昇。
対馬産ノドグロ焼き霜/天然縞鰺など6種の造りは
圧倒的においしい至極の味わい。
椀物をいただくと旨味と輪郭が調和した吸い地に
椀種の合鴨ロースの脂と名残の松茸の風味が合わさり
しばし恍惚となる豊潤なハーモニー。
煮物は標準的に感じたものの、貴重な白アマダイの焼物
下仁田ネギの田楽も滋味に富み
鯖寿司の美しいビジュアルも印象的でした。

■□カウンターの前では調理の光景が広がり
大将とアシストの女性料理人ともに気配りがあり親切。
一人予約なしで訪れ、お二人との会話も楽しく
今年訪れた割烹や懐石でも上位に入るほど
心に残る満足度の高いディナーになりました。

5000円のコースは上記7000円分より2品少なく
10000円のコースは肉料理など数品増えるそう。
夜のみサービス料1000円が別途必要だけど
各料理のクオリティは同様と思うので
どのコースでも高いレベルを感じれると思います。

ランチはカレーや丼物など月水金のみ営業。
開店して2ヶ月程なので空いてる日も多いそうだけど
今後広く注目を集めそうな価値を感じた新星☆
大阪の評判店「和洋遊膳 中村」をはじめ
名店で磨かれた技とセンスが光る割烹「阿波座 なが友」へ
ぜひ足を運んでみて下さい。
予約なしでもウェルカムだそうです。

最後までありがとうございました。
当稿を800件とします。
この日は大阪の阿波座でランチタイムになり
大阪で一緒だった方と訪れたのがこちら。
本格的な割烹「阿波座 なが友」です。

店前に出されたランチの看板を見て飛び込みで入店。
まだ若そうな店主の男性、二十歳過ぎに見える
アシストの女性料理人が感じよく迎えてくれて
店内はカウンター8席とテーブル×2台ながら
テーブルとカウンターの距離がありゆったりと感じます。

ランチは月水金のみ営業してるそうで
注文した「鯵と湯葉と漬け鮪丼(1600円)」がとても美味しく
味噌汁も風味が豊かだったので
店主の男性に聞けば「和洋遊膳 中村」で長年腕を磨き
最後の2年は料理長として務めたという本格派。
9月19日に阿波座で独立開店されたそうです。

最後にいただいた名刺から店主は屋号と同じ長友さん。
サポート料理人の若い女性も気配りがあり好印象。
夜は当分お任せコースのみということで
再び夜に訪れたいと思うのに十分なランチでした。

  • 店内はカウンターとテーブル('18.9月中旬)
  • シャンパンで乾杯☆
  • 山形牛ステーキ('18.9月中旬)

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9位

高台寺 十牛庵 (祇園四条 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥20,000~¥29,999

2017/09訪問 2017/09/28

京都東山にひらまつグループ初の料亭。数寄屋建築と庭園が奏でる期待の新店

清水寺などの名所が点在する東山の麓
祇園に移転した「高台寺 土井」のあとに
19日に開店した「レストランひらまつ高台寺」の数日後
グループ初の和食店として誕生した料亭。
名工・升田志郎氏が手がけた舞台としてテレビにも登場し
開店前から注目の「高台寺 十牛庵」です。

雨模様から天気が回復した9月の午後。
知人と一緒に訪れ、十分楽しかったものの
開店直後だったせいか、料理の提供が滞ったり
スムーズでない場面があったり・・
隣接のフレンチと比べると足りてないシーンが時折。

とは言っても、焼物の松茸が秀逸だったり
歴史的建築と庭園などが織りなす雰囲気がよかったり
魅力的シーンもあり最終的に満ち足りた気持ちです。

店舗は明治からの歴史的な数奇屋建築で
表門から石段を進み玄関で靴を脱いで上がるスタイル。
着物姿の仲居さんが笑顔で迎えてくれて
各部屋の席まで案内してくれます。

館内には大小の部屋が多くある中
コの字型カウンターの空間に入室。
掘りごたつ式の席に座ると
間接照明と雪見障子からの自然光が交わり
ゆったりとした和の趣に包まれます。

迎えてくれたのは若そうな料理人。
「祇園丸山」や「銀座おかもと」で腕を磨かれたそうで
一部盛り付けと配膳などカウンター前を担当。
調理を指揮する料理長は「祇園丸山」から
ご自身の割烹「ふじ」を経てこちらに就任。
裏手の厨房で調理に専念し表には出られないようです。

メニューは昼夜ともに2万と3万(サ料15%別+税)
いただいのは2万のコース。
お祝いの強肴(紅白なます/田作り/数の子/たたき牛蒡)
食前酒から始まり当日の献立は下記の通りです。

1【先付】鮑 渡り蟹 ポン酢と土佐酢ジュレ
2【椀物】松茸と鱧 とうがん(マグロ節と昆布の一番出汁)

3【向付】和歌山産天然鯛 インド鮪
4【八寸(名月盛り)】湯葉と雲丹の小鉢 鴨ロース
 イチジク田楽と小芋と車海老の串 カマス寿司

5【焼物】白甘鯛と松茸 銀杏
6【炊合せ】宮崎の菊南京 粟麩 茄子 蓮根
7【食事】鯛ご飯(雲井窯の土鍋炊き) 香物 留椀
8【水物】シャインマスカット 洋梨
9【抹茶】自家製の栗大福

コース全体を通して小ポーションかつ
正統派の料理で構成されていて
京都の懐石と言えばしみじみ薄味が多いの中
輪郭はっきり塩梅しっかりめな料理が多かったのが意外。

水物と抹茶込み全9品で2万+サ料15%にしては
見た目や量的に寂しく感じたり、所々凡庸に感じたり
向付の鮪は固めで筋が残ってたり・・・
いろいろ気になる点を感じながらも
先付の渡り蟹、向付の天然鯛、八寸の鴨ロース
松茸と名残の鱧の椀物は、味覚への反響が豊かで高水準。
焼物は炭火だそうで希少な白甘鯛
特に松茸の焼物は素材力際立つ至極の領域。
抹茶もおいしくコース全体の満足感は十分でした。

■□カウンター前はこの日の男性が担当。
こちらから言うまで飲み物の確認がなかったり
サービスは不慣れなように見えたけれど
基本的に愛想が良く親切で好印象。
他にも和装の仲居さんが配膳してくれたり
館内では多くの仲居さんが親切に対応してくれます。

終盤には平松会長がカウンターに見え
場を和ますトークに聞き入りながら
私たちにも気を配られる流石のサービス力☆

全体に提供が遅めで入店から3時間少々。
この時に限っては、まだ不十分な点を感じたり
隣の「フレンチ」には及ばなかったものの
ロケーションが奏でる時空がすばらしく
思い出に残るランチになりました。

1名から利用でき空いてれば予約なしでも入店できる
歴史的建築と庭園が織りなす懐の深い「高台寺 十牛庵」。
これから日々調整を重ねていくでしょうし
再び来店すれば、深い感動に包まれそうな気がします。
カウンターの他にも1階2階に大小の個室あり
昼夜ともに2万と3万(+サ料15%+税)のコースのみ。
品数は同じで食材が変化するそうです。

  • 表門をぐくり敷地内へ
  • レストランを横目に石段を上がり
  • 進みます

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10位

高須賀 (七条、東福寺 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2017/04訪問 2017/05/08

京都東山七条|至高の隠れ家。シェフの表現が光るプライベートな町家フレンチ

東山七条のハイアットや智積院の近くにあり
京都でも知る人ぞ知る、まさに隠れ家といった佇まい。
気鋭のシェフ1人による高レベルな料理と温かいサービス
築90年という京町家の空間が美しく響き合い
1日限定2組を大切にされるレストラン「髙須賀」。
昨年秋に輝き始めたプライベート感あふれるフレンチです。

2017年まだ寒さが残る4月の上旬。
初めて訪れてみたところ
高須賀シェフの優しい対応や町家の雰囲気が心地よく
多彩に表現された料理に心から満足。
これから広く知られブレイクしそうな輝きを感じました。

店内へは主要幹線・東大路通からアプローチを進み
玄関で靴を脱がずに上がるスタイル。
メインスペースに入ると、奥に坪庭が見え
カウンターと大テーブル1セットの小さな空間。
東大路通から遥か遠くへとエスケープしたような
モダンを交えた京町家の雰囲気に引き込まれます。

メニューはお任せ7000円と10000円のコースのみ。
まずはビールからブルゴーニュの白ワイン
伏見の日本酒/神聖唯穂 純米吟醸、赤ワインをペアリング。
下記が「4月上旬のお任せコース(10,000円)」です。

1】水牛モッツァレラ 生ハム(トマトと苺のソース)
2】北海道根室の雲丹とハマグリ 春キャベツ 
 (牛コンソメゼリー寄せ)
3】燻製サーモン どんぼ(鳥貝)の酢味噌マスタード 蛍イカ
 (全体に酢橘ドレッシング)
4】たいら貝のムニエル そら豆 アスパラ 
 (アサリ出汁とそら豆のバターソース)
5】スペシャリテ:フォアグラのプディング
 (ポルチーニ茸クリームソース仕立て)
6】淡路島の天然ひらめロースト 桜エビ菜の花のソテー
 (大根とリンゴのソース カラスミのアクセント)
7】メイン:京都の合鴨ロースト 九条ネギ 
 (ポルト酒とトリュフソース)
8】抹茶スポンジロール粒餡のせ 白あんクリームソース

コース全8皿を通して、和の食材や要素を散りばめ
モダンフレンチや創作系の繊細な多様性を感じながら
一皿ごとに、しっかりと味覚に響くハーモニー。
いずれも良質な素材感が際立ち
コク深いソースや火入れの加減も的確。
シェフの表現力が光る満足度の高いコースとなっています。

これがスペシャリテなんです。と教えてくれた
フォアグラのプディング】は和と洋の要素が響き合い
力強さと奥深さが調和した重層感が格別。
メインの鴨料理ではTRAMONTINAのナイフがセットされ
ポルト酒とトリュフソースのなんて美味しいこと。
最後は、京都らしい抹茶の和スイーツでホッと一息です。

■□カウンター前はオープンキッチンになっていて
ソムリエでもある高須賀シェフはトーク力も抜群。
気の利いた会話、細やかな心配り、ライブ感も含め
コース全体をより美味しく楽しく引き立ててくれます。

途中、まだ使用してない2階まで案内していただき
更にコース後のアラカルトメニューから
ゴルゴンゾーラのペンネ】とスパークリングを追加。
このパスタもレベルが高く泡との相性も良好☆

■□髙須賀シェフは愛媛県出身だそうで
神戸のホテル、名古屋のビストロや大阪のホテルで活躍。
京都屈指の「ワイングロッサリー」で長年シェフを務め
2016年10月レストラン「髙須賀」を開店されたそう。

帰る際は玄関で丁寧に挨拶してくれて
どこかプライベートな町家に招かれたような満足感。
料理と空間が共鳴し、和やかで楽しい時間
高須賀シェフの想いあふれる世界観に魅了されました。

周辺には三十三間堂や京都国立博物館があり
ハイアットや話題のフォーシズンズから徒歩すぐ。
今は知る人ぞ知る隠れ家として注目されながら
1日限定2組のプライベートな温もりのある町家フレンチ。
4名から貸し切ることができ、ワインの持ち込み
ランチ営業も4~6名で相談可能とのこと。
完全予約制なので、ぜひ事前に電話してから☆
きっと多くの人の味覚と心に響くと思います。

  • 東大路通から伸びるアプローチ
  • 奥が東山七条。この手前右から入ります
  • 戸を引き店内へ

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