アルボスさんのマイ★ベストレストラン 2018

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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冒険感覚で未発掘店に多く飛び込み 真に隠れた良店にも出会えた2018年。
「白」以外は人気店を除き 知る人ぞ知る良店
既に再訪済み+リピート必至の良店を順不同で10店。
また下記での食事もすばらしかったです。

■2018年 東大阪のフレンチ Cinqと並び
最も鮮烈だったのが【北欧レストラン】 開店前のポップアップイベント。
イマジネーションと味覚に閃光が走るワンダーな体験でした。
■湖西の山里 畑の棚田で伝統を継承される【澤井 おばあちゃん】 の料理。
■【高台寺 和久傳】。■大阪 天満橋の江戸前鮨店【こだん 天満橋】
■【月と】にてスパイス番長 シャンカールノグチさんとフードプランナー 桑折敦子さんの料理。
■京都・パリ友情盟約締結60周年記念。■めずらしく東京を訪ねた年末の遠征。
■京都 神楽岡の隠れ家【紹介制の邸宅バー】

マイ★ベストレストラン

1位

Restaurant Cinq (吉田 / フレンチ)

5回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥5,000~¥5,999

2019/04訪問 2019/07/22

東大阪で輝くレストランへ2周年の頃。 前回には及ばなかったけど充分満足

今から2年前。開店当時のコースに感動し
大阪府郊外の東大阪まで行く価値を感じた実力店。
優しいサービスマン ゆったりとテーブルが並ぶ空間
有力店出身のスーシェフ兼パティシエールと
シェフの技と表現力が光るレストランです。

まだ若いシェフは東京の「ロブション」で研鑽後
大阪のグランメゾン「ヴァリエ
ご両親が営むルショー(現くうくう倶楽部)を経て独立。
スーシェフ兼パティシエの女性、スマートなサービスマンも
シェフと同じ「ヴァリエ」出身とのこと。
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

今回は2周年を迎えた4月初旬。
メニューは普段と変わらず8500円のコースを予約し
最初に僭越ながら簡単に祝福してからスタート。

1品目のアミューズ4種から食後のドリンクまで
前回〜前々回が至高に値するミラクルな展開だったせいか
1部にブレを感じたり少し大人しく感じながらも
選ばれた食材の持ち味を引き出し
味覚に響いてくるレベルは十分高水準。

クラシックフレンチを基軸としながら
コク深くスケール感のあるソースやピューレ
若い世代らしいモダンな技法や見せ方
食材を主役とした重厚なハーモニー。
すべては画像に掲載しています。

現在ランチは3500円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは6500円/8500円/要予約のコース12000円。
ランチ2%とディナー5%のサービス料と別途税が必要。
価格差は皿数の違いなので安いほうのコースを選んでも
高い満足感に包まれます。

席が空いてれば予約なしで利用できるのも魅力のひとつ。
昨年からアルバイトの女性も入り
名店出身のシェフとスマートで細やかなサービスマン
スーシェフ兼パティシエの女性が織りなす本格派。
わざわざ足を運ぶ値打ちを感じるフランス料理店です。
2017年4月のランチコースに感動し
大阪郊外の東大阪まで行く価値を感じたフレンチ。
優しいサービスマン、テーブルのみの空間
有力店出身のスーシェフ兼パティシエールと
シェフの技と表現力が光るレストランです。

2018年も12月後半になり今年最後の外食は
オーナーシェフ上野さんの師の一人が指揮する
ナベノ-イズム」を利用してから数日後のこと。

事前にランチコース(4500円)予約し訪れてみたところ
クラシックとモダンが交差するダイナミックなスケールに感動。
一皿ごとに圧巻の瞬間があり
全ての料理に心打たれるほど傑出していました。

まだ若いシェフは東京の「ロブション」で研鑽後
大阪のグランメゾン「ヴァリエ
ご両親が営むルショー(現くうくう倶楽部)を経て独立。
スーシェフ兼パティシエの女性、スマートなサービスマンも
シェフと同じ「ヴァリエ」出身とのこと。
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

店内は白を基調としたテーブルのみの空間。
いただいた4500円のコース料理は
1品目からデザート 食後のドリンクまで全7品。
クラシックを根底に強力なソースが食材を引き立て
若いシェフらしいモダンな技法や見せ方も秀逸。
詳細は全て画像に掲載しています。

■□何度か厨房から出てきてくれた上野シェフに
数日前「ナベノ-イズム」の渡辺シェフに
こちらの事を伝えましたよ。と話すと
料理以外にも多くの事を教えていただいたとのこと。
モデルのような男性の丁寧なサービスも心地よく
前回から更に感動が更新された年の瀬ランチでした。

現在ランチは3500円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは6500円/8500円/要予約のコース12000円。
ランチ2%とディナー5%のサービス料と別途税が必要。
価格差は皿数の違いなので安いほうのコースを選んでも
高い満足感に包まれます。

来店時ほぼ満席だったけど席が空いてれば
予約なしで利用できるのも魅力のひとつ。
新しくアルバイトの女性も入っていて
名店出身のシェフとスマートなサービスマン
スーシェフ兼パティシエの女性が織りなす本格派。
わざわざ足を運ぶ値打ちを感じるレストランです。
今から1年前のランチコースに深く感動し
大阪府郊外の東大阪まで行く価値を感じた実力店。
優しいサービス、レストランらしい優雅な空間
名店出身の若きシェフの技とクリエーションが光るフレンチです。

今回は1周年を迎えた2018年4月下旬の夜。
8000円のコースを予約して伺ったところ
過去の感動を遥かに上回る領域に引き込まれ
圧巻の瞬間が何度も押し寄せてくるミラクルな展開。

若い世代らしくモダンな要素を織り交ぜながら
根底に脈打つのはクラシックな力強さとスケール感。
名店で培った技とセンスが高次元で結実したかのような
底知れない力と奥行きに魅了されたディナーになりました。

まだ若いシェフは東京の「ジョエル・ロブション」で研鑽後
(現「ナベノ-イズム」のシェフが料理長時代)
大阪のグランメゾン「ヴァリエ」〜ご実家のレストランを経て独立。
サービスの男性、パティシエの女性も同じ「ヴァリエ」出身とのことで
皆さん感じがよく親切に対応してくれます。

店内は白を基調としたテーブルのみの空間。
ディナーは6000円/8000円/要予約の12000円の3コース。
圧倒されたのは8000円(税別サ料5%別)のコースです。

【アミューズ】
 1.丹波地鶏胸肉の低温調理キャビアのせ
 2.丹波地鶏ささみ
 3.クリームチーズ サブレサンド
 4.フォアグラブリュレ
【前菜】生ウニ/富山蛍イカ/牛コンソメジュレと人参ムース/ハーブ
(森山硝子店のガラス皿)
【前菜】北海道天然ホタテ/泉州水茄子のマリネ/サラダ菜のソース
(胡瓜 スプラウト)
【前菜】仏フォアグラのポワレ じゃがいものピュレ ペリグーソース
【魚】和歌山天然鮃のムニエル ジュ・ド・クルベット(アメリケーヌソース)
ズッキーニ めじそ 木の芽
【口直し】レモンのグラニテ
【肉】佐賀牛又はツムラ本店河内鴨より選んだのは佐賀牛イチボ
(筍ソテー こごみ 牛のジュ 春菊のピュレ)
【デザート】八朔 いちご マスカルポーネムースのパフェ仕立て
 マスカットジュレ オレンジシャーベット メレンゲ
【カフェ】コーヒー(ホンジュラス ラ・コルメナ農園)/ミニャルディーズ
※適時「パンの店あん」のパンが付きます。

冒頭に書いた通りクラシックを根底に
名店で培われた高い技とセンスが結実したかのような内容。
一つのみ塩加減の強さが気になった程度で
ロブション」の代表作として名高い「じゃがいものピュレ」に
フォアグラとペリグーソースを合わせた深奥な滋味など
濃密かつ繊細な奥行きも感じられる料理。
強力なソースが食材を引き立てる珠玉とも思える料理が充実。
女性パティシエのデザートも満足度が高く
最後のコーヒーと小菓子でコース終了です。

■□料理に合わせたのは
グラスシャンパーニュ(1200円)
新潟の純米吟醸酒「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み」(グラス750円)
田友 淡の雫 純米吟醸生原酒(グラス900円)
コスティエール ド ニーム ルージュキュヴェ2015(グラス950円)。

■□サービスの男性はモデルのように
スマートな所作とサービスで心地よい時間を演出。
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
3度目にして深い感動が更新された4月のディナーでした。

現在ランチは3200円/4500円/要予約の6500円。
ディナーは4500円のコースがなくなり
6000円/8000円/要予約の特別コース12000円の3種。
ランチ2%とディナー5%のサービス料が必要+税別です。

来店時ほぼ満席だったけど席が空いてれば予約なしでも利用できる
東西の名店で研鑽を積んだシェフ、スマートなサービスマン
女性パティシエの若き3名が織りなす優しい本格派。
東大阪まで足を延ばす価値を感じる2年目のフレンチです。
大阪府東大阪市、中央大通り近くにあり
近鉄けいはんな線「吉田駅」から徒歩約2分。
若手の実力派シェフとパティシエール
サービスマンの3名が迎えてくれる4月開店の新店。
本格的かつ良心的なフレンチレストランです。

初訪問は飛び込みで2017年4月前半のランチ。
クラシックな要素とモダンな色彩感
値段以上にグレード感のあるコース料理に感動☆

まだ若いシェフは現「ナベノ-イズム」の
渡辺シェフが料理長時代の「ジョエル・ロブション」で研鑽後
大阪のレストラン「ヴァリエ」〜ご実家のレストランを経て独立。
サービスマン、パティシエの女性も同じ「ヴァリエ」出身という事など
初めて知る情報も多く大満足のランチでした。

そんな初訪問から約2ヶ月後の6月後半。
今度は夜に訪ねたところ、ディナーも心から満足☆
2度目で印象が弱くなる新店も多い中
前回同様のポテンシャルを感じた次第です。

店内はテーブル席のみのフレンチらしい気品あふれる空間。
ディナーは4500円/6000円を基本に
8500円(要予約)/12000円(2日前までに要予約)の構成。
シャンパーニュ「フレデリック・マルトレ(1500円)」から
今回いただいたのは6000円(税別+サ料2%)コースです。

1】アミューズ:
 1.ズワイガニ 赤パプリカとトマトムース/味噌仕立て
 2.ゴールドラッシュスープ
 3.生ハムのゼッポレ(青のりの揚げパン)
 4.ポンデケージョ
2】北海道ホタテのポワレとズッキーニ/アスパラ芯のヴルーテ
 丘ひきじ/ペリーラ(大葉)
3】鮎コンフィ(ローズマリーにんにく風味)田園風サラダ
 夏野菜 水茄子マリネ 食用花 鮎の下にラタトゥーユ
(タプナート/バルサミコ/グリンピースソース/ピストゥ)
4】魚:甘鯛の松かさ焼き クレームマリニエール(魚介ソース)
 キャベツベーコンのエチュベ
口直し】八女茶 グレープフルーツ シャーベット
5】メインは選択制:プラス2000円で熊本黒毛和牛のロッシーニ
(フォアグラソテー トリュフソース)香川うえむら農園のアスパラ穂先
6】デザート:スリーズバニラ シブースト
チェリーコンポート ヨーグルトアイス クランブル
7】田代スペシャリティコーヒー/ミニャルディーズ
※適時「パンの店あん」のパンが付きます。

コース全体を通して、クラシックな力強さがあり
素材を引き立てるモダンなセンスや技も冴える充実の内容。
超絶クラスの一皿とは出会えなかったけど
コク深いソースやフォン、各食材が的確に響き合い
一口にして豊かなハーモニーを感じる料理がほとんど。

4種の小品を並べたアミューズからレベルが高く
帆立のポワレにアスパラのヴルーテは絶品の領域。
鮎のコンフィは今ひとつ風味が弱めに感じながら
甘鯛の旨味が凝縮した松かさ焼きマリニエールのなんて素晴らしいこと。
メインでは黒毛和牛の脂の多さが少し気になったものの
出身店「ヴァリエ」の名物でもあるロッシーニとして高水準。
シェフパティシエのデザートも満足度が高かったです。

■□シャンパーニュに続き料理に合わせたのは
新潟の純米吟醸酒「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み」(グラス800円)
(魚料理2品とワイン酵母の日本酒をペアリング)
シャトーボレール2010ボルドー シューペリュール(赤グラス950円)。

■□サービスの男性はモデルのようにスマートな所作
この日は少しお疲れに見えたけど
ゲスト目線の優しいサービスで心地よい時間を演出☆
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
初回に続き、とても満たされたディナーになりました。

ディナーは上記の他に4500円/要予約の8000円コース
12000円コース(2日前までに要予約)の構成。
ランチは3200円/4500円を基本に6500円コースは要予約。
名店出身の若き3名が織りなす穏やかな新星フレンチへぜひ。
東大阪まで足を運ぶ価値を感じると思います。
大阪府東大阪市、中央大通り近くにあり
近鉄けいはんな線「吉田駅」から徒歩約2分。
実力派シェフとパティシエール
フロアマネージャーが迎えてくれる4月1日開店の新星。
本格的かつ良心的なフレンチレストランです。

少し肌寒かった4月の午後。
ランチタイムに予約なしで飛び込んでみたところ
表現力あふれる料理と居心地の良さに心から満足☆
今年訪れたレストランでも上位に入るほど美味しく
これから大阪が誇れるフレンチとして
広く話題になりそうな魅力を感じました。

店内はテーブルのみのレストランらしい空間。
入口から店内にかけて、開店祝いの花が飾られる中
大阪屈指のフレンチ「ヴァリエ」から
話題の東京フレンチ「Nabeno-Ism」からのお祝いもあり
フロアマネージャーの話しでは
こちらの皆さんレストラン「ヴァリエ」出身という間柄。
シェフは「Nabeno-Ism」渡辺シェフがおられた時代の
ジョエル・ロブション」でも研鑽され
更にご実家の洋食レストランを経て独立されたそうです。

ランチメニューは3200円/4500円のコースのみで
6500円のコースは要予約。
注文したのは下記の4500円(税別+サ料2%)コース
パンの店あん」のパンが付きます。

1】前菜:アスパラのムース ズワイガニ
    生ウニ トマトすり流し
2】前菜:北海道ホタテ マッシュルームのヴルーテ
    ジャガイモのニョッキ 椎 スナップエンドウ 茸
3】魚:家島のスズキ 白ワインソース ズッキーニムース
口直し】清見オレンジ ライチ
4】メイン:丹波地鶏塩焼き 山科筍のフリット 菜の花
5】デザート:ピンクグレープフルーツ
     フロマージュブラン ジュレ 苺
カフェ】ホンジュラス ファティマ農園の珈琲


コース全体を通してモダンな表現や技巧を凝らしながら
クラシック寄りの力強い旨味とハーモニーが特徴的。
1皿目からハッとする風味が折り重なり
シャンピニョンのヴルーテもコク深く並外れた美味しさ。
魚料理の皮目のムニュっとした質感は今ひとつだったけど
火入れの加減よく、白ワインソースも絶妙。
鶏料理では塩気が少し気になったものの筍も含め高水準。
パティシエールのデザートも抜群に美味しく
全体に、良質な素材感がしっかり味覚に響き
奥行きや余韻も充分に広がる料理が多く心に残っています。

■□サービスはスーツ姿のマネージャーが担当
この日、ほぼ満席状態だったせいか
一品目が出てくるまで30分近くかかったり
パンだけ先に出てバターが出てこなかったりしたけど
ゲスト目線の優しいサービスで心地よい時間を演出☆
モデルのような立ち居姿が印象的なマネージャー
帰る際にはシェフからも丁寧な挨拶があり
トータル満足度の高いランチになりました。

ディナーは4500円/6000円を基本に
8500円(要予約)、12000円(2日前までに要予約)の構成。
シェフをはじめ皆さん30前後でしょうか。
2017年4月1日 東大阪で輝き始めた新鋭フレンチへぜひ。
店内は半個室的な空間も含め
テーブル席だけなので1人の場合は静かに
2人以上でも心から満足できると思います。

  • 吉田駅から3分位('19.4月初旬)
  • 店内の一角('19.4月初旬)
  • セッティング('19.4月初旬)

もっと見る

2位

大文字屋 龍田川 (石切、野崎、生駒 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2018/08訪問 2018/10/16

大阪|生駒山に佇む別世界。吉兆 星のや出身の店主が紡ぐ懐石。 彦摩呂さんも絶賛

大阪と奈良の境・生駒山の麓にただ一軒。
江戸期の峠茶屋「大文字屋」を今に伝える別世界に導かれ
高麗橋 吉兆」で27年「星のや軽井沢」と「星のや京都」では
料理長まで務めたベテラン店主のコース料理を
ゆったり楽しめる夢のような時空。
隠れた名店とは まさにこういう日本料理店のことです。

隔絶されたロケーションにひっそりと
何年も前から気になっていた古色豊かな建物が
懐石料理店と気づいたのは2018年になってから。
メニューはコース料理のみ、接客は店主の奥様
デザートを担当するのは北浜「五感」出身の娘さんという
ご家族の思いあふれる料亭です。

初めて訪れた前回は印象が薄い料理も数品あったけど
今回は熟練の技を凝らした本領発揮と思える料理が多く
訪れたのは'18.8月下旬の夜。

あの彦摩呂さんが教えたくないとしてTV初登場となる直前であり
番組では店内のシーン〜彦摩呂さんベスト3の1位として
炊き込みご飯がスタジオに登場するという内容。
以前からプライベートで来店してたことから実現したそうです。

店内は囲炉裏を備えた部屋の奥に借景を望むカウンター
個室や大広間もある立派な造り。
一歩入ると阪奈道路の狭間とは思えない
物語に出てくるような空間が広がっています。

メニューは昼5000円〜、夜は10000円/15000円。
心から満足したのは8月下旬の10000円コースです。

1【八寸(アサガオの棚を飾って)】
・小鉢:キュウリと鱧皮の和え物
・重ね団扇の器に/枝豆の岩石揚げ/さつまいも檸檬煮
・南瓜とフォアグラのほおずき仕立て/鱧の卵とじ
・河内鴨のロースちり酢ジュレ/明石蛸の柔らか煮
・穴子の干瓢巻き

2:蓮の葉の上下に二つの料理をセット。
・渡り蟹 新玉ねぎ(蓮の花に見立て) 無花果の酢物 蟹味噌掛け。
・蓮の葉に出汁を注ぎ葉をとれば「蓮根豆腐」が出現。

3【お椀は銀椀】鱧 そうめん南瓜 モロッコインゲン ゆず
4【造里】明石天然鯛 車海老 剣先烏賊
(かぼちゃのケン/自家製の昆布醤油/えび塩で)
5【姫冬瓜の器に】ウナギ 芋茎 冬瓜 モロッコインゲンなど
6【焼物】琵琶湖の小鮎 炭火焼き
7【焚合】7種類の野菜の炊き合わせ煮凝りゼリー寄せ
8【炊き込みご飯】海老 トマト 茄子 新銀杏 白瓜/香の物
9【甘味は娘さん担当】ぶどうのコンポート/ブルーベリーのムース
かぼすシャーベット/とうもろこしのプリン。

コース全編にわたり熟練の技と発想で高められた料理が充実。
姫冬瓜を器にした中にウナギや海老などの餡掛け。
蓮の葉の上下に異なる料理を織り込んだココロ踊る仕掛け。
タレントの彦摩呂さんが絶賛していた土鍋の炊き込みご飯は
鱧の骨の出汁、トマトの煮汁などで炊いた独創的な一品。

中でも八寸/渡蟹の無花果の酢物 カニ味噌掛け/れんこん豆腐/
煮物椀/琵琶湖の小鮎は味覚の奥底に響くかのごとく
直線的なインパクトではなく緩やかに浸透する豊かな滋味が特徴的。
五感出身の娘さんのデザートまで画像のように美しい料理がずらり。
さらにライトアップされた景色が美味しさを高めてくれます。

■□料理の説明と接客は奥様と仲居が担当し
店主の西尾さんと対面できるのは一時的。
今回は、炭火焼きと土鍋炊きご飯の時に姿を見せてくれて
近日放送される撮影の裏話し、日本料理への思いなど
最後のお見送りまで温和に話してくれた西尾さん。

実際に番組(読売テレビのten)を観ると
一人の馴染み客である彦摩呂さんがお店を選び
局主導ではないセレクトがよかった。
こういう知る人ぞ知る優良店が広まるのは喜ばしいことです。

料理は昼5000円〜、夜10000円〜のコースのみ。
阪奈道路の狭間にありながら玄関を上がれば
歴史ある茶屋を改装した現実を忘れられる空間体験。
高麗橋吉兆」から「星のリゾート」に抜擢され独立した
店主の料理と奥様の接客、娘さんのご家族で営む「大文字屋 龍田川」へ。
ここまで足を延ばす価値を感じる人も多いと思います。
(評価UP)
大阪と奈良の境・生駒山の麓にただ一軒。
江戸期の峠茶屋「大文字屋」を今に伝える別世界に導かれ
高麗橋 吉兆」をはじめ一線の舞台で活躍された
ベテラン店主のコースをゆったりと楽しめる夢のような時空。
ここにしかないとは、まさにこのような日本料理店のことです。

場所は大阪と奈良を結ぶ「阪奈道路」の上下線が交わる狭間にあり
何年も前から気になっていた古式ゆかしい佇まい。
そこが料理屋とは思わず、気づいたのは今年になってから。

昼も夜も営業していて実際に訪れたのは2018年5月中旬の夜。
終盤に顔を見せてくれた店主の西尾さんは親しみやすく
高麗橋 吉兆」で27年、「星のや 軽井沢」と
星のや 京都」では料理長を務めた凄い経歴。
給仕の奥様も「高麗橋 吉兆」出身とのことで上品で丁寧な接客。
デザートを担当するのは北浜「五感」出身の娘さんという
ご家族の思いが籠った料亭スタイルの懐石料理店です。

店内に入ると阪奈道路の喧騒から一気に静穏な世界へ。
囲炉裏を備えた部屋の奥に、借景を望むカウンターがあり
庭園を望む個室、会合向けの大広間もある立派な造り。
少し前に訪れた「高台寺 和久傳」の雰囲気を思い出す
物語に出てくるような閑雅な空間が広がっています。

夜は席が選べると聞きカウンターに着席。
メニューは10000円の華コースか15000円の愛コースで
予約してたのは皐月の華コース(10000円税サ別)コース。
(昼は5000円の舞コースもあり)。
最初に昆布茶、女将さんから食前酒を頂戴し
料理に合わせたのはノンアルビール(450円)と甘酒(300円)です。

1【八寸(端午の節句 菖蒲と折兜を飾って)】
・タコの低温調理 土佐酢ジュレ
・ゼリー寄せ(河内鴨/うすいえんどう/鯛の子/本鱒)
・五月和え(三度豆/椎茸/胡瓜/ゴマクリーム)

2【お造り】カツオのたたき 藁炙り ちり酢ジュレ
3【煮物椀】アコウ 蓬入り胡麻豆腐 いんげん
4【お造り】まぐろ 剣先烏賊 いさき焼霜 鯛焼霜
(ギボウシの葉に盛り付け、自家製の昆布醤油で)
5【焼物】甘鯛 大根と胡瓜のすり下ろし/長野産こしあぶら揚げ
6【焚合】フキ 南京 白茄子 じゃが芋 京都山城の筍
7【強肴】牛ランプ肉ステーキと花山椒、実山椒と味噌ソース
・淡路島の新玉ねぎのすり流しとスナップエンドウ
8【食事】桜エビと筍の土鍋炊きご飯 香物
9【甘味】抹茶ゼリー 白玉 小豆 シャーベットソース/抹茶生キャラメル
(八十八夜にちなんだ抹茶づくし)

上記の華コース(10000円税別/サ別)全体を通して
ごく標準的に感じた料理が数品あったり
感動的な一品には出会えなかったとはいえ
「各食材を別々の手法で炊いたんです」など丁寧な説明を受けながら
時にハッとする深い味わい、季節を彩った繊細な一品
熟練のセンスと技で高められた正統派の料理が多く充分な満足感。

中でも1〜4皿目にかけては味覚を満たすレベルが高く
河内鴨をゼリーで巻いた小品、カツオ藁炙りのなんて滋味深いこと。
椀物においては、まろやかな出汁の旨味、椀種のアコウ
「吉兆」と言えばの蓬入り胡麻豆腐が一体となり豊かに調和。
肉料理に関しては、もう一声ほしかったけど
土鍋炊き御飯は桜エビたっぷりで筍の風味も良好。
食事を終えたところで「五感」出身の娘さん手製の
抹茶づくしのデザートをいただきコース終了です。

■□カウンターからはライトアップされた景色が美しく
日が沈み暗くなるにつれ深まる叙情的なシーン。
明治40年頃の営業許可の木簡を見せてくれたり
女将さんの優しい接客も含め満ち足りた気持ち☆

厨房が裏なので店主と対面したのは土鍋ご飯が出てきた時。
穏やかな語り口で「高麗橋吉兆」や「星のや」時代のこと
日本料理への真摯な姿勢や思いなど
帰る直前まで話してくれて和やかにリラックスできました。

この訪問の後日、同じ高麗橋吉兆出身の京都「龍月庵」で
こちらの店主の名前を伝えると、驚いたようすで
少しの期間だったけど大変お世話になったとのこと。
「高麗橋 吉兆」内で天才と評価された大先輩だったそうです。

交通は生駒駅や野崎駅からタクシー、車なら大阪/奈良から45分ほど。
カウンターの他に個室や大広間が備わり、昼は5000円と夜のコース。
夜は10000円と15000円(税サ別)の2種類のコースです。

隔絶されたようなロケーションゆえか、特に夜は来客が少ないそうで
多くの人に知ってほしいと感じた2018年5月中旬の夜。
阪奈道路の狭間にありながら、玄関を上がれば
歴史ある峠茶屋を改装した現実を忘れられる空間体験。
店主ご家族の温もりを感じる「大文字屋 龍田川」へ。
またいつか楽しみに訪れたいと思います。

  • 月光が綺麗だった8月下旬
  • 玄関で靴を脱ぎ上がったところ
  • 美しいカウンター('18.8月下旬)

もっと見る

3位

ラ・メール・ギキ (京都河原町、清水五条、四条(京都市営) / フレンチ、ビストロ)

4回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2019/10訪問 2019/11/30

京都|河原町近くの良心的なフレンチ。 祝1周年&ミシュランビブグルマン

祇園や御所南のフレンチなど
名店出身のシェフによる料理を気軽に味わう事ができ
開店当初から時どきリピート中のフランス料理店。

今回は2019年10月下旬の夜。
1周年を迎えたということで伺ってみたところ
運良く席が空いていてカウンターへ。

まずは簡単に1周年のお祝いをさせていただき
開店1年弱でビブグルマン選出もスゴいですねと祝辞。
そしてホール担当の女性が1周年のサービスです。
とサーブしてくれた泡からスタートし注文した料理は

【菊芋のスープをセンターに上層にミルクの泡 】
カクテルで見かける「プースカフェ」スタイルをフレンチで表現。
【ラタトゥユのパスタ1500円】
【かきのブルゴーニュ風 パセリグラタン1800円】
【バゲットとイカ墨パン300円】
【オマール海老のロースト ビスクソース 半身2800円】。

上から3品のアラカルトは味覚を揺さぶるほどの絶品。
3層からなるスープは菊芋のスープをセンターに
異なる温度や食感がおりなす絶妙すぎるハーモニー。
ラタトゥユのパスタは沖永良部島のマンゴーも
織り交ぜてるそうで前回のウニパスタと同じく秀逸。
かきのブルゴーニュ風も心底おいしく一番人気なのも納得。
オマールエビのみ以前より少し下回って感じたものの
ビスクソースとのバランスが良く充分な満足度。

以前紹介したとおりオーナーシェフの宜喜(ぎき)さんは
大阪のウェスティンホテルから祇園の「キャレドミュー」で11年
御所南の人気店「ブラン・ピエール」で数ヶ月
モナコの三ツ星「ルイキャーンズ」でも短期研鑽という実力派。
昨年10月末「ラ・ターブル・オ・ジャポン」の跡地にオープンしました。

■□店内はテーブル席を中心とした屋根裏の空間。
小さなカウンターからはシェフの表情が垣間見え
今回もまたカウンター越しに会話もあり和やかなひととき。
会計を済ますと料理5品+グラスワイン色々飲んで9000円位。
明細付き安心の明朗会計です。

訪問時や料理によって時に高低差を感じる事もあるけど
これまで訪れた中でも昨年(2018年)12月に続き
感動へと引き込まれた2019年10月下旬のディナー。

ランチタイムも営業していて
夜はアラカルト300円〜 コースは4800/6800/9000円。
大阪のホテル 祇園のフレンチやモナコの三ツ星など
名店仕込みの料理をカジュアルに楽しめる本格派。
河原町高辻に近く烏丸駅や河原町駅からも徒歩圏内。
南仏やシェフの地元・沖永良部島の海薫る料理も印象に残る
良心的なレストランです。
昨年12月に初めて訪れてから時どきリピート。
南仏系フレンチの実力店「ラ・メール・ギキ」へ。

約2ヶ月ぶりとなる今回は2019年6月中旬の夜。
独り飛び込みで立ち寄ってみたところ
運良くカウンターが空いていて
常連さんの希望でオンリストしたという
【ウニのクリームパスタ(2000円)】が感動レベル。
フレンチシェフが作るパスタ 次元が高かったです。

他にもアラカルトよりタパス盛り合わせ(1200円)
とろとろオムレツビスクソース(1500円)を頼み
微発泡のリースリング(600円) ソーヴィニヨンブランの白(700円)
シラーの赤(700円)とともに
心から満足した2019年6月中旬のディナー。

以前紹介したとおりシェフの宜喜(ぎき)さんは
大阪のウェスティンホテルから祇園の「キャレドミュー」で11年
御所南の人気フレンチ「ブラン・ピエール」で2ヶ月ほど
モナコの三つ星「アランデュカス ルイキャーンズ」の一員として
一時期経験を積んだという実力派。

■□店内はテーブル席を中心とした屋根裏のような空間。
小さなカウンターからはシェフの表情が垣間見え
今回もまたカウンター越しに会話もあり和やかなひととき。
会計を済ますとアラカルト3品+グラスワイン3杯で7000円少々。
明細付きの明朗会計も良心的です。

2019年6月現在のディナーメニューは
コースが3種類(4500円/6500円/9000円)。
アラカルトが600円〜豊富に揃い祇園や三つ星フレンチなど
国内外の名店仕込みの料理をリーズナブルに楽しめます。

料理によって高低差を感じる場合もあるけど
予約なしでのブラッスリー的な利用から
わざわざのレストランとしての実力も兼ね備えた
新店「La Mer giki」へぜひ。
河原町高辻〜烏丸付近でランチやディナーというとき
気軽に寄ってみてほしい南仏系の本格ビストロです。
今から3ヶ月半ほど前の2018年12月の夜。
選んだ料理の圧倒的な美味しさに感動した
南仏系の本格ビストロ「ラ・メール・ギキ」へ再び。

3月下旬に関東のレヴュアーさんと一緒に立ち寄るも臨時休業。
たまたま店前を通ったシェフに挨拶を交わしてから間もなく
2019年4月上旬に独り予約なしで伺ってみました。

前回紹介したとおりシェフの宜喜(ぎき)さんは
大阪のウェスティンホテルから祇園の「キャレドミュー」で11年
御所南の人気フレンチ「ブラン・ピエール」で2ヶ月ほど
モナコの三ツ星「アランデュカス ルイキャーンズ」の一員として
一時期経験を積んだという実力派。
南仏系のフランス料理をカジュアルに楽しんでほしいそうです。

今回いただいたアラカルトでは
【蛍烏賊とほっき貝 カリフラワーのブランマンジェ仕立て】
(900円)が記憶に残る絶品。
真ん中のカリフラワーのブランマンジェ仕立ては
デザート系ではなく料理として表現。
周辺に置かれたホタルイカとほっき貝の風味を引き立て
数種類のソースとも絶妙に調和。
しっかりと味覚に響く春らしい一皿です。

■□店内はテーブル席を中心にブルーの柱が印象的な空間。
小さなカウンターからはシェフの表情が垣間見え
カウンター越しに会話もあり楽しいひととき。
女性アルバイトの対応も丁寧で感じが良かったです。

■□コースに合わせたグラスワインは
ソーヴィニヨンブランの白(700円)/シラーの赤(700円)×2杯。
料理2皿と合わせて合計4500円ほどと良心的。

2019年4月現在のディナーメニューは
アラカルトが600円〜豊富に揃い
コースは3種類(4500円/6500円/9000円)。
ランチも営業していて祇園や三ツ星レストランなど
国内外の名店仕込みの料理をリーズナブルに楽しめます。

ふらっと立ち寄って数皿とワインをサクッと楽しんだり
わざわざのレストランとしての実力も兼ね備えた
新店「La Mer giki」へぜひ。

まだ広く知られてないため空いてる日も多いそうなので
河原町高辻付近でランチやディナーというとき
気軽に寄ってみてほしい本格的なフレンチです。
小雨が舞った2018年12月半ばの夜。高辻通を独り。
移転のため閉店した「ラ・ターブル・オ・ジャポン」が
別の店舗に変わってるのに気づいた私。
一度は通り過ぎたものの外に出されたメニューを見て
思い切って入店してみたところ
注文した2品の重厚な深みと力に満ちた美味しさに感動。

他の料理を食べると印象が変わるかもだけど
国内外の名店を経たシェフの料理が揃うカジュアルな本格派。
沖永良部島出身と話してくれた宜喜(ぎき)シェフのフレンチ。
まだ主要なサイトにも名がない新星「ラ・メール・ギキ」です。

あまりに素晴らしい2皿だったので聞けば
大阪のウェスティンホテルから祇園の「キャレドミュー」で10数年
御所南の人気フレンチ「ブラン・ピエール」で2ヶ月ほど
ホテル・ド・パリの三ツ星「ルイキャーンズ」でも短期研鑽という実力派。
出身の沖永良部島、南仏の海香る料理を気軽に楽しんでほしいそうです。

この日はそのシェフ一人の体制。
店内はテーブル席を中心にブルーの柱が印象的な空間。
小さなカウンターからはシェフの表情が垣間見えます。

夜のメニューは多彩なアラカルト/La Merコース(3500円)/
要予約の4500円コースからなるメニュー構成。
カウンターに座り注文したのは
知ってもらうために設定したというLa Merコースです。
【前菜:カキのパセリ グラタン】
【メイン:オマール海老のロースト ビスクソース】
【バゲットとイカスミパン】
【食後のコーヒーが付いて3500円+税】。

前菜とメインは8種類の料理から1品ずつ選ぶスタイル。
シェフにお勧めを聞くと良質な牡蠣と
子持ちのオマール海老が入ったとのことで
2皿とも調味や火入れがピタッと決まった絶品。
重層的なハーモニーが豊かに響き
ビスクソースも滋味深く味覚を揺さぶるほど秀逸です。

訪れた時間、客席には私ひとりということで
カウンター越しにシェフとの会話もあり
接客は不慣れなんですと言いつつ物腰やわらかくて好印象。
状況により奥様がサービスを担当するそうです。

コースに合わせたグラスワインはスパークリング(700円)/
シャルドネの白(750円)/シラーの赤(600円)。
最後にチーズケーキ(500円)を追加して合計6000円代でした。

お昼はランチコース2300円/限定のビスクランチ1280円(年内のみ)
ディナーはアラカルトを中心にコースもあり
祇園や御所南の有名店やモナコの三ツ星「ルイキャーンズ」など
名店仕込みの料理がリーズナブルな「ラ・メール・ギキ」へぜひ。

他の料理を頼めば満足度が変化するかもと思いながら
注文した2品に関してはスコア4.0を超える力量を実感。
まだ京都のサイトやブログにも出ていない南仏系のフレンチ。
多くの人に知ってほしい魅力ある新店です。

  • 外観('19.10月下旬)
  • 店内はテーブル席と小さなカウンター
  • 開店1年でビブグルマン選出 掲載のミシュラン置いてたので記念に('19.10月下旬)

もっと見る

4位

(奈良、近鉄奈良 / 日本料理)

8回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥8,000~¥9,999

2018/12訪問 2019/01/26

奈良にて|深奥な食の叙情に魅了された'18師走 祝3周年の夜☆

奈良の風土や伝統とリンクしながら
ダイジェスト的な昼、夜のお任せコースともに
正統派に留まらない発想やクリエーションが魅力。
伺う毎に高低差を感じながらも独自の表現にひかれ
開店当初から時折伺っている予約制の日本料理店です。

今回は3周年を迎えた夜。
カウンターにていただいた師走のコース(12000円+税)は
食材の力を高める技巧と店主のフィロソフィーが
高い次元で結実したかのような深みと力のある料理が連続。

京都吉兆からNYや英国でも活躍した店主と
2番手さんが紡ぎ出す料理は季節により弱く感じる事もあるけど
今回のコースは傑作に相応しく心から魅了されました。

そんな9品で構成された師走のコース(12000円+税)は
1【先付】冬至かぼちゃ麩。醤油あん 雪の結晶を蓮根で
(小豆 カボチャ種 バターナットスクワッシュ)
田端志音さんの器を使い冬至を表現。
視覚的にも味覚的にも満たされる度合いが高大。

2【お椀】のっぺい汁。
揚げの中には大根/人参/里芋/牛蒡/こんにゃく。
沈められた大根が特にすばらしかった。
3【旬肴】かん平目の熟成ミニちらし。
薬師寺梅酢の奈良漬入りのシャリ なれ鮨のアクセントが絶妙。

4【八寸】彩りと題され3色のヒオウギ貝に詳細は画像へ。
5【焚物】丸とネギ(スッポンと大和太ネギ)
6【揚物】大和牛漆黒揚げ 黒トリュフ 擦り林檎ソース。
(漆黒は海苔衣揚げ。宇田金吾坊 店主考案の十七味)
深夜に行われる幽玄な行事「還幸の儀」にインスパイア。
7【強肴】蕪と茸の吹寄せ 大和野菜に大和橘(古来の柑橘)の味噌
8【〆】手打ち二八饂飩(蕎麦2:饂飩8) とろろ掛け 塩おにぎり
9【菓子】かおりの雪餅 苺 百合根 酒粕風味。

以上の9品。画像のように先付から情景的で
イマジネーションと味覚を喚び起こすかのように展開。
例えば、細密に重ねられた【八寸】の多彩な料理。
深夜に行われる幽玄な行事、春日若宮おん祭
還幸の儀」に着想を得たメイン料理
大和牛漆黒揚げ 黒トリュフ 擦り林檎ソース】は象徴的。
本領発揮と思える師走のコースでした。

店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から一緒に奈良へ。
お二人とも多弁ではないけど、話せば感じがよく丁寧。
時に凛と静かな時を奏でながら
女将さんの親切な接客が気持ちを和らげてくれます。

そんな夜の席が終わるころ
僭越ながら簡単に3周年を祝福させていただき談笑。
「白」がクローズアップされた書籍を見てせくれたり
記憶に残る楽しい夜になりました。

開店当初は飛び込みでも入れたものの
初投稿してから3周年を迎えた現在51件もの投稿があり
当サイト奈良の日本料理1位/総合2位という好状況☆

耳寄りな情報としては
「白」が初めて料理に取り入れたと言われる
古来の柑橘で絶滅危惧種・橘を綴った本「よみがえれ!大和橘」
店主のインタビューや料理が掲載され
http://www.narahon.com/book/2018/12/02/47
来年(2019年)1月7日発売の女性誌
「ミセス2月号(奈良特集)」にも登場するそうです。
奈良の風土や伝統とリンクしながら
正統派懐石に留まらない独自の表現にひかれ
開店当初からたまに伺っている予約制の日本料理店です。

和食でも洋食でも一般的に夜が本筋と言われるなか
「白」に関しては夜の9品に対して昼は4品。
昼のほうが音楽でいうベスト盤のように感じる事もあり
少し弱かった前回の夜を上回る満足度でした。

訪れたのは11月中旬。
店内はカウンターとテーブルからなる小さな空間。
西原大将と2番手の落合さん
和装から洋装になった女将さんに迎えられ
カウンターに座り、まずは生ビール(600円+税)。
昼のメニューから精進四菜がなくなったので
自動的に一十三菜(5000円+税)がスタートします。

1【先付八寸】季節の山海より
・大和野菜 トマト 雲丹 いくら 旨出汁ジュレ
・ヤイトガツオ ポン酢仕立て
・ズワイガニ 奈良明日香の白玉子茶碗蒸し
・骨付きキンキ塩焼き 椎茸

2【御椀(錦秋を表現)】焚白菜のスープ 玉みそ仕立て
 大和ポーク 酒粕 ビーツ トリュフ。
3【主菜】大和牛(まる芯)のステーキ丼(+1000円) 漬物 留椀。
(デフォは大和牛しぐれ御飯/手打ち蕎麦/海老と野菜天丼)
4【甘味】柿/ラ・フランスのアイス/ブランデーゼリー/無花果
リーフパイ/葡萄/ホワイトチョコの粉末。

今回も幾重にも凝らされた仕事と奈良の食材が織り込まれた全4品。
八寸のヤイト鰹に限っては今ひとつと思いながら
ズワイ蟹の茶碗蒸し、キンキの焼き物
焚白菜に大和ポークが仕込まれた
トリュフ香るスープへと味覚を満たす度合いが高まり
大和牛ステーキ丼(+1000円)では
和束産の甜茶をふりかける味変もあり いつも通り必食のおいしさ。
合わせた日本酒は茨城の「武勇 生もと 純米吟醸 ひたち錦」
和歌山の「紀土 無量山 VINTAGE2017」です。

■□店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から一緒に奈良へ。
女将さんも含めた皆さん丁寧に対応してくれます。

冒頭にも書いた通り夜のコース9品に対して
4品構成の昼はダイジェスト的な凝縮感があり
夜には出ない大和牛ステーキ丼が選べるのも魅力的。
帰りはいつも通りニコやかに送り出していただき
少し弱く感じた前回の夜からU字回復して大満足。
次回は師走の夜に伺う予定です。
奈良の風土や伝統とリンクする独自の発想と表現力。
伺う毎にレベルの高低差を感じながらも
ダイジェスト的な昼、9品前後からなる夜のコースともに
正統派に留まらない先鋭的な魅力を感じさせてくれます。

今回伺ったのは'18.6月中旬。
カウンター、テーブルともにほぼ満席の中
夜は月替わりのコース1本(12000円税別)
最初にビール〜日本酒と共に楽しんだのは全9品です。

先付の水無月茄子は透明感がある三角フォルム。
焼長芋 オクラ セロリを仕込み紫陽花を表現したという
椀物の「コールラビのスープ」
菓子の「阿紀の蛍(宇多ベリー ヨーグルトクリーム)」など
今までと同じく幾重にも丁寧な仕事。

そんな色彩感あふれる美麗な料理が多かった反面
味覚的に響いてくる度合いが大人しく感じた6月のコース。
全体を通して感動の域には及びませんでした。

それでも1品目の水無月茄子
2品目コールラビのスープ
3品目の大トリ貝花びら茸 玉味噌 生野菜
7品目の倭鴨と大和丸茄子の治部煮は
素材感がしっかりと伝わり充分な満足度。

今まで接客のみだった女将さんが留椀の赤出汁を注いだり
ほぼ満席の中、3名でスムーズに連携。
皆さん丁寧に対応してくれます。

この6月に限り、進化への期待が大きかったせいか
以前より平坦に感じたものの普通に思えば充分な内容。
実力の高さは今まで幾度となく感じてきたので
再び楽しみに伺ってみたいと思います。

※その他については過去の投稿を参照ください。
奈良古来の慣習とリンクしながら
懐石の伝統に留まらないアーティスティックな表現力 
高い技量で料理へと昇華させる「白(Tsukumo)」。
カウンターとテーブル2卓の落ち着いた空間が広がり
ダイジェスト的な昼、充実多彩な夜のコースともに
先鋭と伝統が織りなす独自感に彩られています。

今回は2018年5月終盤の昼に訪れたところ
3年目にして更なる高みへ。
内なるクリエーションと美学を感じる豊かな滋味。
コース全ての料理に満足する事って少ないけど
この日の4品は、高い次元で共鳴し合っていて
味覚の深い部分にまで響いてくる幸せなひとときでした。

そんな感銘を受けたのは
■□一汁三菜(4品構成/5000円+税)

1【八寸】季節の山海
琵琶湖の稚鮎素揚げ+鮎の魚醤+大和当帰のオイル
いさき5日熟成 さや大根 大和郡山ミニ蓮根 土佐酢ジュレ(蓮の池を表現)
・釜揚げシラスと明日香の白玉子茶碗蒸し・淡竹筍
・大和野菜と茄子の冷製 旨出汁ジュレ
 
2【椀物】久寿玉澄まし椀〜2018version〜
すっぽん真薯 蓬の生麩 五色紐は人参 三葉 大根などで表現。
※お椀を開けると大将が吉野の「陀羅尼助」を少し添付。
※宮中に奉じたという雅な飾り、宇陀に伝わる「くす玉」を表現。

3【主菜】大和牛(まる芯)のステーキ丼(+1000円) 漬物 留椀
(デフォは大和牛しぐれ御飯、手打ち蕎麦、海老と野菜天丼から一品)
4【甘味】羽二重餅入り黒豆アイス マンゴー チェリー 黒豆 ミルクかん
林檎コンポート レモンゼリー ホワイトチョコとコケモモパウダーかけ

幾重にも精彩な仕事が織り込まれた全4品。
素揚げした鮎+鮎の魚醤を施した一品がズバ抜けて味覚に響き
奈良の鮎ですかと聞けば、嵐山吉兆時代の先輩という
魚治」から紹介を受けた滋賀の鮎とのこと。
碗物では奈良・宇陀に伝わる「くす玉」から着想を得たそうで
御椀の絵柄と豊かに調和。
主菜は4品より必食レベルの大和牛ステーキ丼(+1000円)。
デザートまで味覚を満たすレベルが高く満腹満足です。

■□店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から店主と一緒に奈良へ。
以前おられた岐阜の名店「たか田八祥」の息子さんの姿がなく
聞くと、ご実家に戻り修行継続中とのこと。
女将さんは和服姿からエプロン姿に変わってて驚いたけど
皆さん感じがよく丁寧に対応してくれます。

昨年の投稿で深い感動まではもう一声と書いた事があるけど
2018年5月終盤。圧倒的な感動に導かれたので
過去に訪れて感動できなかった方々もぜひ☆
進化する「白」を訪ねてほしいと思います。
奈良の風土や歴史とリンクしながら
2017年12月17日で2周年を迎えた「白」へ。
以前から定期的に訪れている日本料理店であり
濃密な昼、充実多彩な夜のコースともに
先鋭と伝統が織りなす独自感に彩られています。

この日、夜の席は予約困難で確保できず
昼に訪れたところメニューは
通常の一汁三菜と精進四菜の2コース(各5000円)。

2名でカウンターに座り、生ビールから日本酒と合わせ
私がいただいた一汁三菜のコース(4品構成)は
過去の訪問でも最強と思えるほど高い満足度。
奈良中心の食材を幾重にも織り込みながら
料理の主旋律がしっかりと味覚中枢に響き
余韻も豊かで感動レベルの料理が多かったです。

同席者によると「精進四菜」もすばらしかったそうで
最後の和菓子【暁餅】は春日大社で深夜に行われる
幽寂な「還幸の儀」に大将が感動し着想を得たとのこと。

夜営業のみ焚かれる儀式と同じ「沈香」を出してくれて
黒米やココナッツパウダーなどで漆黒の餅を
餅の中には、イチゴや暁色の白餡を仕込み
「還幸の儀」に続き行われる「暁祭」を表現したそうです。

そんな昼の席が終わる頃
僭越ながら簡単に2周年を祝福させていただき
またいつかと思いながら店を後にしました。

店主の西原さんは「京都吉兆」、軽井沢の蕎麦懐石「東間
ニューヨーク「嘉日」からロンドンのUMUを経て
2番手の落合さんも海外から奈良へと店主と共に
新加入の高田さんは岐阜の名店「たか田八祥」の
ご子息である期待の若手料理人。
給仕の女将さんを含め皆さん感じの良い方ばかりです。

開店して数ヶ月は知る人ぞ知る存在だったものの
初投稿から2017年12月27日現在32件の投稿があり
当サイトの奈良レストランで1位という好状況☆

ちなみに上記の「暁餅 “還幸の儀”」の他
「大和牛かぎろひ焼」「紅葉前線やさいのテリーヌ」が
専門料理12月号〜甘味を極める〜】で紹介。
レシピも公開されてるそうです。
梅雨が明けた2017年7月後半に再び。
西原大将と2番手・落合さんの名コンビに加え
新しいお弟子さんがおられ料理人3名の新体制に☆
岐阜を代表する日本料理店の息子さんで
オーストラリアの世界トップクラスの名店を経て
更に腕を磨くため今年6月に入店されたそう。

今回もまた、奈良の風土や食材を織り込み
懐石や精進をふまえながら独自感や斬新な表現も印象的。
いただいたのは文月のコース(12000円+税)。
これまでと同様、満ち足りた気持ちです。

※献立は画像に表記。詳細については前回〜前々回の投稿を参照下さい。
初めて投稿した後、何度か訪問してるうちに
ミシュラン奈良2017で二ツ星を獲得。
JR「奈良駅」近くに佇む新進気鋭の日本料理店へ。
2017年の1月の終わり頃。
冬の料理を楽しみに奈良駅に降り立ちました。

店内は和の色彩が心地よい小さな空間。
そのカウンターでいただいた1月のコースは
今までと同様、技巧を凝らし表現力に満ちた内容。
圧倒的なスケールや感銘を覚えるには
まだ進化する余地は十分にあると感じたものの
大将と二番手さんによる
1月のおまかせコースに心から満足しました。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二つ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」を経て
女将を務める奥様の地元である奈良で開店。
伝統的懐石料理に留まらない独自の表現 
奈良古来の伝統を感じる供し方や料理も魅力のひとつ。
まずは瓶ビールからスタートし
いただいたのは睦月のお任せコース(12000円税別)です。

1】先付:このこ茶碗蒸し
(黄身が白い明日香村の玉子とマグロ出汁)
2】お椀:真珠貝の澄まし椀 伊勢汐の香り
(ほたての真薯 タピオカで真珠を表現)
3】八寸:季の肴
大和鴨のロース アオリイカと数の子とイクラ
海老 焼生麩の串 ズワイガニ 春菊 
5日熟成の淡路島真魚鰹焼 菜の花 白トリュフ脂
4】揚物:葱尽くし 新からすみ
(青ネギ素揚げ 玉ねぎおろし 赤玉ねぎ 炊いた葱)
5】麺:福にゅうめん 七草の浸し
(奈良三輪ソーメンとふぐ ふぐの出汁)
6】焼物:若草山焼 黒牛蒡 焼き蕪 香味味噌
(筍 芽キャベツ たらの芽)
7】強肴:茸の酢の物(根室の雲丹 野菜 ジュレ)
8】ご飯:古代米湯葉かけ 大和牛添え
(大和牛のラムシン 香の物)
9】菓子:菓祖“橘”宝来餅(中は味噌餡)

いつも通り、幾重にも丁寧な仕事が施され
奈良の素材や季節感あふれる満足度の高い内容。
明日香村の有機玉子を使った穏やかな先付から
伊勢の真珠をイメージしたお椀、趣向に富んだ八寸
揚物から三輪そうめんと河豚と七草
奈良1月の風物詩を表現した若草焼きへと
多彩な食材を組み合わせるセンスや技巧に優れ
味わい深い料理に心が満たされていきます。

中には今ひとつ響かない料理もあったものの
細部にまで手が込んだ美味しい料理が多く
今回も五感に広がるトータル満足度は十分。
一方、心震えるような神がかり的なゾーンに及ぶには
これからの進化に期待というのが個人的な感想。
この価格帯(コース12000円)では難しそうだけど
国内から世界のステージでも活躍された
大将と二番手さんなら可能かもという期待を抱いています。

ペアリングした日本酒は
■□花陽浴 八反錦 純米吟醸 無濾過生原酒 埼玉南陽醸造
■□篠峯 純米 無濾過生原酒 奈良千代酒造(半合600円)
■□風の森 秋津穂歩合65 純米しぼり華
 無濾過生酒 奈良油長酒造
■□三緒杉 菩提元 純米 生酒 奈良今西酒造(半合600円)

カウンター越しの大将と二番手さんのスムーズな連携
女将さんの優しい対応も含め十分満足した2017年1月。
今までと同様の素晴らしさを感じながら
更なる進化や超絶な領域にも期待して訪れたいと思います。
【2016.5月 3度目】
5月にしては澄んだ空気の夜。
JR「奈良駅」から徒歩5分程にひっそり佇む新進気鋭の日本料理店へ。
皐月のコースを楽しみに訪問☆

扉を開けると、和装の若い女将さんがおられ
店内はカウンターとテーブル2卓。
和の伝統色を基調とした趣のある雰囲気に包まれます。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二ツ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」でも活躍されたという
グローバルな経験も豊富な方。

■□3度目の訪問で思ったのは
伝統的懐石料理に留まらない独自のハーモニーが響き
さすが世界でも腕を振るわれてきた表現力と技法。
前回のコースでは少し弱く感じたスケールも十分に広がり
奈良古来の伝統や風習を感じる料理や供し方も魅力のひとつです。

夜はおまかせ(12000円+税)のみ。
最初に瓶ビール、皐月のコースがはじまります☆

1】先付:献氷とまと
(氷の聖地・奈良氷室神社の献氷祭をイメージした寒天寄せ アイスプラント)
2】椀替:青山緑水スープ 蓬生麩
(白味噌スリ流し 椎茸 茄子 筍 ブロッコリー アクセントにパセリオイル)
3】八寸:若もろこし 初鰹のコンフィ 粽寿司
(玉蜀黍よせ 熟成金目鯛と発酵米の粽 酒盗 新じゃがいもソース 
奈良古来の大和当帰(トウキ)という多年草)
4】揚物:稚アユ遡上揚げ 胡瓜みぞれ(遡上するアユを表現) 
新ごぼう揚げ 胡瓜とぽんずジュレ ズッキーニ 紫人参
5】箸休め:すだち蕎麦(15:85の蕎麦)
6】焚物:大和豚の鼈甲煮 春大根
7】焼物:焼水茄子 焼空豆 青じそソース
(水ナス オクラ 甘長唐辛子など春野菜 ジェノベーゼソース添え )
8】御飯:尚武剣先ご飯 新生姜 新茶葉のふりかけ もずくの赤出汁 自家製漬物
(土鍋は京都「なかひがし」でも使われる信楽・中川さん作とのこと)
9】菓子:杜若ベリー(かきつばたにみたてた自家製)
(紫山芋クレープ生地 白餡 ナッツ ブリーベリー仕込み)

氷の聖地・奈良氷室神社の献氷祭にちなんだ先付。
美しい意匠に目を奪われいただくと、なんて豊潤なトマトのテイスト。
鮎が遡上する姿を表現したという稚アユ揚げは
ビジュアルもさることながら味わい絶妙。
椀替ではパセリオイルをアクセントに用い
鰹のコンフィでも和食に留まらない技巧を凝らした力強い味わい。
中でも大和ポークと春大根、八寸の若もろこし寄せは並外れた奥行きを伴い
コース全体としても前回以上に高い満足感。
最後の杜若ベリーは絵画のように美しく映えます。

料理と合わせたのは
篠峯 雄町 純米大吟醸 中取り生酒 奈良千代酒造(半合700円+税)
寫楽 純米吟醸 雄町 福島宮泉銘醸(半合700円+税)
三緒杉 菩提元 純米 無濾過生原酒 奈良 今西酒造(半合600円+税)

カウンター越しの大将と二番手さんはトーク力もあり
若い女将さんの優しい対応を含め緊張することなくリラックスできます。

懐石料理といえば京都のイメージながら
わざわざ奈良へという気持ちになる日本料理「白(つくも)」。
独自のセンスが光る一線級の懐石コースを楽しみたい時にぜひ☆
夜は12000円+税、お昼は5000円+税のコース2本立てです。

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「ひっそり佇む日本料理の新星 夜の弥生コースを心地よく」
【2016.3月 再訪問】4/21の投稿。(総合4.0/料理4.0)

月が見える澄んだ空気の夜。JR「奈良駅」から徒歩5分ほどに
ひっそりと佇む新進気鋭の日本料理店へ。

店内に入ると若々しい料理長と二番手さん、女将さんがおられ
カウンターとテーブル2卓からなるホッと落ち着ける雰囲気。
和の趣に満ちた空間が広がります。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二つ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」でも活躍されたという
グローバルな経験も豊富な方。
女将さんによる接客は上品で物腰やわらかく
凛とした上質な空間だけど緊張することなくリラックスできます。

まずは日本酒八海山をお酌下さり
夜の弥生コース(おまかせ12000円+税)がスタート☆

1】先附:彩り玉野菜 アボカド 汲み上げ湯葉 出汁あんかけ
2】お椀:新玉ねぎ真丈 山芋 桜海老のせ 澄まし仕立て 松蓮根
3】向附:アオリイカ糸造り 胴の湯引き 行者油 げそ肝和え 
4】八寸:湾内蛍イカ・こごみ・芽キャベツ・蕗の薹揚げ・鞍掛豆
     数日熟成の寒平目 茶碗蒸しろうお踊り煮 カボチャ田楽 生麩
 
5】焼物:筍(奈良月ヶ瀬)の達陀焼 我昔所造諸悪業
6】箸休:若狭井蕎麦 ご香酒煎り酒
7】大和牛ミスジ湯引き 春キャベツ アスパラ カラスミ
8】食事:大浅利御飯 あおさ豌豆餡 赤出汁 香物
9】御菓子:夜桜餅 桃花酒

ひな祭りをイメージした先付から始まり桃の節句をイメージしたというお椀。
画像の通り、幾重にも丁寧な仕事が施された料理が並ぶ
季節感あふれるコース構成です。

素晴らしかったのは アオリイカ行者油 お椀 奈良の筍 熟成の寒平目
大浅利ご飯 二月堂の若狭井の名がついた手打ち蕎麦。
八寸の一部と大和ミスジは今ひとつ響かなかったものの
技巧を凝らし、細部にまで手が込んだ美味しい料理が多く
達陀と題された筍の焼物では 目の前で火がともされ炎が綺麗☆
奈良に春を告げる風物詩・二月堂「お水取り」にちなみ気持ちを祓います。

■□料理と合わせたのは
三緒杉 菩提元 純米 無濾過生原酒 奈良 今西酒造(半合600円)
櫛羅(くじら)純米 無濾過生原酒 奈良 千代酒造(半合550円)
花巴 木桶 生原酒 水酛純米 奈良 美吉野醸造(半合600円)

最後の夜桜餅と桃花酒まで9品をいただき
コース全体を通してのスケール感は控えめに思いましたが
上品で繊細な料理が五感に優しく響いた弥生の夜。
もてなしがキチンと調ってこそ美味しい料理は成り立つという意味でも
若い女将さんと料理人さんが織りなす対応が素晴らしく印象的。
また来てみたいという気持ちになりました。

奈良への思いにあふれ 奈良で輝き始めた懐石料理店へぜひ☆
夜は12000円+税、お昼は5000円+税のコース2本立てです。

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【2016.2月 昼訪問】(投稿3/3)
「ひっそり佇む日本料理の新星 格別な味と気配りのある対応」

JR「奈良駅」から徒歩5分程の住宅街
グレーの壁に光る金色の「白(Tsukumo)」が印象的な外観。
店舗とは気づきにくい新進気鋭の日本料理店です。

奈良への思いや「京都吉兆」はじめ海外でも活躍されてた事など
興味深い情報を知り2名で訪店。
扉を開けると、和装姿の若い女将さんがおられ
店内はカウンターとテーブル2卓でほぼ満席。
和の伝統色を基調とした趣のある雰囲気に包まれます。

■□訪れて思ったのは
この道20年という大将の表現力と良質な素材力
若い女将さんによる上品で物腰やわらかい接客が素晴らしく
ゆったり心地よく楽しめること。

お昼のメニューは精進四菜(精進料理)と一汁三菜の2タイプ。
2名でそれぞれをいただくことに。

■□一汁三菜(5000円+税)
1】八寸:季節の山海から
ヒラスズキの酢ジュレ 渡蟹とイクラの茶碗蒸 
ホタルいか 鴨のつみれ こごみ 
2】お椀:雪中梅 はまぐり真丈大潮汁 
3】主菜:大和牛しぐれ御飯、手打ち蕎麦、海老と野菜天丼より一品
4】デザート:スイートスプリングなど柑橘ゼリーよせ

渡り蟹といくらの茶碗蒸しから格別な満足感☆
次にお椀をいただくと、なんて厚みのある味わい。
一番ダシに椀種の蛤ダシ、魚ダシを合わせてるそうで
凛として奥深く、豊潤な風味が広がります。
デザートではいろんな柑橘とソースが絶妙に重なり
大和牛しぐれ御飯は上質な牛丼風。
全体を通して一線級の和食をいただいた感覚です。

■□精進四菜(精進料理)5000円+税
1】八寸:縁高重
2】羹:市松生麩の焼揚げ出し
3】主菜:手打ち蕎麦、湯葉餡かけ御飯、精進天丼より一品
4】デザート:白玉椿きんとん

中でも手打ち蕎麦は「並の専門店を上回る抜群な美味しさ」とのことで
「軽井沢の蕎麦割烹で腕を磨かれた」と聞き納得の様子。
白玉椿きんとんは少しいただきましたが
京都の老舗「亀末廣」を思わせるクオリティです。

■□公式サイトによると
嵐山吉兆」で長年経験され、軽井沢の名店「東間」では蕎麦を。
京生麩の老舗「麩嘉」が手がけるニューヨークの精進料理「嘉日」の初代料理長として3年。
その間ミシュラン2つ星を獲得。
その後ロンドンの日本料理店「UMU」でも研鑽を積まれたというご主人。

店内には若々しいご主人の他にも料理人さんがおられ
若い女将さんの優しい対応を含め、心から満足したランチの時間。
京都の割烹や懐石料理が好きな人も、奈良で輝きはじめた日本料理店へぜひ☆
夜は懐石コース(税込12960円)一本だそうです。

  • (2016.5月)趣のある店内
  • 1】先付:献氷とまと(2016.5月)
  • 4】稚アユ遡上揚げ 胡瓜みぞれ 新ごぼう揚げ ぽんずジュレ ズッキーニ 紫人参(2016.5月)

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5位

弥さしさ 大島 (烏丸、四条(京都市営)、大宮 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2018/08訪問 2018/09/17

京都|四条烏丸近く。注目に値する料理と温かい接客が魅力の新星懐石。 初公開

2018年の夏。たまたま情報を知り
注目されるに相応しい実力を感じたカウンター懐石の新店。
緻密に織り込まれたコース料理、閑雅な雰囲気
ほのぼのと温かいサービスがすばらしい
店主と女将ご夫妻が営む「弥さしさ(やさしさ)大島」です。

時は2018年8月下旬の夜。
きっかけは350年余の老舗「はり清」の事を調べてた時
その「はり清」出身のこちらが目に留まり探検気分で予約。

当日を迎え扉を開けると和服の女性が笑顔で迎えてくれて
物腰やわらかい店主からも丁寧な挨拶。
店内はカウンターのみで和の伝統色と趣に彩られています。

最初にウェルカムドリンクが登場し
「松茸 アワビ はも 秋刀魚 カマス 無花果など」
本日の食材ですと見せてくれたプレゼンに胸が高鳴り
コース料理(11000円税サ込)がスタート。

8月最終盤ということで重陽の節句を表現した料理など
当日のコースは全10皿。
食べて分かる豊かな素材感、土台となる出汁の質が高く
数品のみ物足りないと思ったとはいえ
京都に多い単なる薄味とは違う腰のあるハーモニー
一品ひとしなのコントラストや風味が際立ち満たされた次第です。

先付の【菱蟹 水菜 林檎の菊花和え 土佐酢ゼリー】から味わい深く
2品目は輪郭が整った吸い地に少し早めながら風味抜群な松茸
さらに焼きカマスが入った【煮物椀 】に続き
【向付】鯛(昆布締)の焼霜 サーモン
【蒸物】秋刀魚 梅 芋茎 生姜餡掛け
【八寸】海苔巻き鯖寿司など詳細は画像に表記。
【肉料理】和牛イチボの焼物 香りネギとトマト添え
【箸休め】無花果 白和え 黒ごまペースト 夏ずきん オリーブオイル
【揚物】松茸天婦羅 アワビと肝の天婦羅 新銀杏 カラスミ掛け
【食事】薩摩芋の土鍋炊きご飯 留椀 漬物。
最後に目の前で点てていただいた抹茶と最中に
桃コンポート 葡萄(藤稔) 紅茶ゼリーの甘味まで全10品。

伝統をベースとしながら独自の趣向も凝らされ
薄味一辺倒ではない奥行きが店主の技とセンスを物語る。
バカラのグラスや器を含めた一体感もよく
華美な派手さはないものの価格以上のコースをいただいた感覚。
料理に合わせたのは生ビール(700円)と画像の日本酒です。

■□当日は開店して数ヶ月ということで私一人の贅沢な状況。
店主の柔らかい物腰、女将の心温まるサービスに緊張もほぐれ
私お気に入りの「和久」の事を話すと旧知の仲と聞きビックリ。
店主出身の「はり清」にサポート料理人として
和久さんが在籍した一時期から今も親交があるとのこと。

ドリンクメニューにはワインやソフトドリンクもあり
日本酒はグラス600円~/1合1200円(税込)〜と
このクラスにしては極めて良心的。
お椀の出汁が良かったので聞けばマグロ節と昆布
京都三名水の一つ「染井」の水を汲み使ってるそうです。

まだ広く知られない新店ながら
評判を呼ぶに値する次元に導かれた'18.8月下旬の夜。
老舗「はり清」で研鑽後、東山の旅館では料理長まで務めたという
店主の料理とご夫妻による心和むおもてなし
明朗会計も魅力のカウンター懐石に注目☆
観光の方から一人での利用まで
多くの人が心から満たされると思います。

  • 店内はカウンター8席のみ(18.8月下旬)
  • セッティングとウェルカムドリンク
  • 最初に胸が高鳴る食材のプレゼン(18.8月下旬)

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6位

bistro Chic (北大路 / フレンチ、創作料理)

5回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 昼の点数: 3.0

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 1.5
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.3
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥6,000~¥7,999

2019/07訪問 2019/11/30

京都 大徳寺近くのジビエフレンチへ5度目。 今回に関しては後味悪く残念

開店当初から世界観や料理が気に入り
応援の気持ちもあり人伝や他店のシェフに薦めたり
私自身もたまに再訪してきたんだけど・・
5度目にして飲食店として不信に感じた事があり
丁寧に紡がれたコース料理の味わいもダイナシ。
真摯なシェフなので悪気はないにしても
残念な気持ちで店を後にしました。

それは2019年7月下旬のこと。
ランチコースを予約した際
シェフからツキノワ熊が入荷し通常のランチで出せますので
ぜひとのプッシュを受け当然キチンとしてくれると思い承諾。

当日の店内はシェフとのマンツーマン。
今日も貸切なんかと思いつつ最初にベルギービールを頼み
いただいたコース料理は画像に載せた全6品。

料理名や食材は画像の記述をご覧いただくとして
全体をとおして感動レベルの一品はなかったものの
時にハッとするハーモニーを感じる料理が多く
ツキノワ熊のバルマンティエも十分おいしく
随所に惹かれながらのランチタイム。

シェフとの会話も和やかに楽しく過ごせたんだけど
冒頭に書いた通り 最後に未確認だった点を聞いてみたら
予約時に説明必須な基本事項を教えられてなかった事が判明。
うっかりしてたのか故意ではないと分かっていても
客側が疑問に思う裁量は良くないと感じた7月下旬のランチでした。

とはいえサービスも料理もできるシェフとの思いは変わらず
決して有力店や一流店でのキャリアがなくても
独創的な料理にひかれ全体の進化を楽しみに再訪してきた私。
何かあった時こそ お店の真意や良心が表れるので
基本を忘れずに磨きをかけ輝いてほしいと思います。
京都洛北の名所・大徳寺近くにひっそりと
町家の温もりに包まれるジビエフレンチ。
訪れる回により多少の高低差を感じつつ
シェフのクリエーションに惹かれ
時どきリピート中の小さなレストランです。

今回は1周年を迎えた2019.2月上旬の夜。
特に周年という設定はなく予約してた
通常のコース(8000円)は
メインの猪肉料理の固さが気になったり
一部の料理でエグミが気になった他は
全体を通して丁寧な仕事が施され
鮮明な輪郭と奥行きのある料理が多く充分満足。
総じてレベルが高かったです。

1品目の【アミューズ】から3種それぞれの響きがあり
続く2つの前菜【自家自然栽培野菜のブーケサラダ
と【美山産 猪のリエット トリュフの香り2019
4品目の【ジビエのコンソメスープ】へと
高度な技とセンスが伝わってくる豊かな味わい。

5品目の【猪肉のロティ 黒にんにくソース】に限っては
部位の特性なのか個体差なのかカットに苦労するほど
肉質が固く旨味も弱かったけど
コース全体を通しては随所にハッとする瞬間があり
今回もまた楽しく心に残るディナーでした。

■□カウンター前はオープンキッチンになっていて
BGMはアンビエント系の音響や静かな歌ものなど。
石橋シェフは料理の説明からサービスまで
誠実な料理人そのもの。
奥様のサービスも細やかで温かみがあります。

今回は前回より印象が弱まったとはいえ
美山産のジビエや亀岡の自家栽培野菜を中心に
確かな力量と美意識に彩られた料理が多く満ち足りた気分。
すべての内容は画像に記載しています。

現在ランチコースは4600円〜。
ディナーコースは平日5000円〜/週末8000円〜。
アクセスは地下鉄「北大路」駅からタクシー約1メーター。
市バス「大徳寺前」停で下車して徒歩約7分です。

京都市中心街から外れたローカルな地で
健闘するという意味でも広く知られてほしい
シェフご夫妻の小さなモダンフレンチ。
大徳寺の近くにひっそりと佇む「bistro Chic」へ。
ぜひ多くの人に訪れてほしいと思います。
京都洛北の名所・大徳寺近くにひっそりと
情景的な温もりに包まれる町家のモダンフレンチ。
昼も夜もコースのみ予約制の小さなレストランです。

初めて訪れた'18.2月上旬のランチは
開店当初ということで料理により高低差を感じたものの
料理と音楽の関係/時間と空間への意識。
独自のセンスに惹かれ3度目となった2018年11月上旬。

ディナーを予約し2名で伺ったところ
以前より料理の満足度が高く
確かな進化を感じることができました。

靴を脱いで上がると奥様の姿はなくシェフ一人の体制。
ふわっとした叙情的なサウンドが響き
鹿の角が印象的な綺麗なカウンターと2台のテーブル。
町家にモダンな意匠を凝らした空間が広がります。

夜のコース5000円(平日限定)/8000円/12000円より
■□いただいた5000円(税別)のコースは

アミューズ(2種)/前菜/スープ/メイン料理/
デザートの5皿に+自家製フランスパンとジビエパン/
珈琲か紅茶からなる全7品。
いずれの料理も以前よりガツンと味覚に響き
アミューズからモンブラン2018verまで
幾重にも織り込まれながら焦点が定まった料理が充実。
フォアグラを挟んだ豚の血マカロンのクセと
スープの強い辛さが気になった以外は心から満足しました。

中でもブルターニュの伝統菓子ファーブルトンに
着想を得たと話してくれた
【雲丹とムール貝の塩ファーブルトン 飛び魚の卵のせ】は
豊かなハーモニーが広がる秀逸な一品。
続く【美山産の鹿と猪のコンソメスープ】に関しては
辛さのエッジが気になった以外は特有の旨味が凝縮。
そして更に魅了されたのは
【美山産鹿ロースのロティと鹿のソーセージ】。
ジビエの真骨頂と思えるほど味覚を揺さぶる圧巻のおいしさ。
料理に合わせたのは泡のマキドールから画像の白と赤です。

■□カウンター前はオープンキッチンになっていて
アンビエントな音楽が流れる心地よい雰囲気。
石橋シェフはコアな音楽にも詳しく
料理の説明から細やかなサービスまで誠実な料理人そのもの。
会話も楽しく和やかなひとときでした。

外にでると店内から零れる光が美しく辺りはひっそり。
最寄りの大徳寺前バス停に向かいながら
オープン当時よりレベルアップを感じた'18.11月のディナー。
独自の発想や空気感を大切に
美山や亀岡の滋味にこだわるフレンチ「bistro Chic」へぜひ。
美学のある小さな個人店が好きな人をはじめ
多くの方々に足を延ばしてほしいと思います。
京都洛北・紫竹エリアの大徳寺近く。
美山産のジビエや自然栽培野菜にこだわり
シェフのクリエーションと叙情的なアンビエントサウンド。
町家の空間や対話を大切するサービスも良好なフレンチへ。

2度目の訪問は独りで立ち寄ってから1週間後。
2018年2月中旬のお昼時。2名で訪れ店内に上がると
前回はシェフ独りだったけど今回はマダムとの2名体制。
若い奥様も好感度が高く華奢で優しいかたです。

この時のコースに関しては
レベルの高い料理が多かったものの
少しブレを感じる料理も少し。
期間を置かずだったので初回と似通った感想です。

■□1皿目の【前菜盛り合わせ】は。
春キャベツ/春菊/小松菜/ほうれん草など
14種類を集めた野菜のテリーヌを中央に
美山産鹿のシャルキュトリー各種/
燻製サーモンのリエットなどがずらり。
わさびオイル/昆布〆/山椒味噌などの調味料も効果的。

■□【本日のポタージュ】も十分な完成度。
黒オリーブのパウダーをアクセントに低音調理の牡蠣入り。
■□【愛媛産 真鯛のポワレ チーズリゾット ポワソンのソース】。
これは素材感が弱く全体的にもう一声足りない感じ。

■□4皿目は【デザート】。
1.ラベンダークレームブリュレ。2.ガトーショコラ。
3.ビーツのブランマンジェは赤ワインで煮込んだ
ビーツのコンポート+スパークリングワインジュレ。

食後のコーヒーをいただきながら思い返すと
料理によって少し物足りない部分も感じつつ
3500円という価格以上に十分な満足感。
流れる時間も豊かに感じられました。

また私もシェフも愛聴と知った音楽家
「MAX RICHTER」の事など初回訪問時のようすを
初対面のマダムに伝えたり今回もまた心地よく和めたひととき。
シェフご夫妻の思いや情熱も聞く事ができ
今後の進化を予感した2月中旬のランチでした。

そしてこのランチから9ヶ月後の11月。
実際に予感した進化を体感することになります。
京都洛北・紫竹エリア。
大徳寺近くのひっそり過ぎる路地裏に
モダンなセンスあふれる町家フレンチが誕生。
ジビエや自然栽培野菜にこだわり
シェフのクリエーションと叙情的な音楽
美しい空間と温もりに包まれる「bistro Chic」です。

時折訪れる「喫茶 狐菴」のすぐ近くに
新店との情報を知り2018年2月上旬。
ランチタイムに予約なしで訪れてみたところ
スマートなシェフが感じよく迎えてくれて
店内は畳の間にカウンターとテーブルの小さな空間。

靴を脱いで上がりカウンターに座ると
一枚板に鹿の角が映える生花のような設えが美しく
なんて絵になる光景なんだろう。
しばし見とれるほど綺麗なカウンターです。

メニューはランチ3500円/ディナー6000円のコースのみ。
この日いただいたランチコースは
素材感を前面に食材を引き立てる技巧が凝らされ
クラシックというよりモダンフレンチな傾向。
圧倒的な要素は感じなかったものの
飛び込みのランチにして十分印象的でした。

そんなランチコース(3500円)の献立は以下の通り。
ノンアルコールビールと烏龍茶とともに。

1【Entree】野菜のテリーヌ/美山鹿のハム
ピクルス/鹿児島ぶり/サーモンリエットほか
(山椒味噌/ワサビオイルパウダー/黒オリーブパウダー)
※ここで自家製フランスパンとハーブパン/猪リエット

2【スープ】聖護院蕪と昆布ダシのポタージュ
(黒オリーブパウター、バター、胡椒のエスプーマ)
3【メイン】以下より1品選択。
・愛媛産 真鯛のポワレ ポアソンのソースと旬のお野菜添え
・自家熟成した岩手産 短角牛イチボのロティ(+500円)
・美山産 鹿腕肉の赤ワイン煮込み 発酵ぶどう風味(+600円)
4【デザート】ラベンダーのクレームブリュレ/赤ワイン風味のタルト
ガトーショコラ/レモンオイルパウターと長野県産桜桃のソース
5【カフェ】コーヒー/紅茶/日本茶より選択。

コース全体を通して素材を主役としながら
シェフの技と表現力を感じるモダンな内容。
前菜のテリーヌは多彩な野菜の力が閉じ込められ
昆布出汁も使うという聖護院蕪のポタージュは
重すぎないコクが豊かで泡や調味のアクセントも良好。
目の前で丁寧に火入れされる短角牛イチボのロティは
赤身の旨みがしっかり広がり付合せの竹炭マッシュポテト
肉に負けない濃厚な赤ワインソースも的確。
絶対的な一皿はなかったものの
飛び込みのランチで(3500円)これだけの内容。
コース全体のハーモニーや構成に満たされた気持ちです。

■□カウンターからは調理風景が一望でき
まだ知名度がないということで貸切状態の贅沢な時間。
シェフはいただいた名刺から石橋さんと知り
東京から京都に移りイタリアンやフレンチ
カフェやバルなど多くの飲食店で研鑽。
独立前は出張料理人として活躍し
今回奥様と二人三脚で開店されたそうです。

コース全体としてジビエの要素を散りばめながら
モダンな趣向を凝らしたスタイル。
ゲストとの対話も大切にしてるそうで
エレクトロニカや環境音楽などコアなBGM
食と空間が織りなす情景的な世界に心から満足しました。

ディナーは5〜6品ほど多くなり6000円で要予約。
ランチ(3500円)は予約なしでもウェルカムだそう。
あえて大徳寺門前近くのローカルな場所を選んだと聞き
多くの人に知ってほしいと感じた2018年2月のランチ。
趣のある空間やサービスも含め心温まる新星フレンチへ
京都観光の方もぜひ立ち寄ってみてください。

  • 外観('19.7月下旬)
  • 靴を脱いで上がる店内 ('19.7月下旬)
  • セッティング ('19.7月下旬)

もっと見る

7位

悠々 (北大路、鞍馬口、北山 / 日本料理)

3回

  • 夜の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.3
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2019/01訪問 2019/03/14

京都|北大路の気軽な本格派。前回より弱まったけど鯖寿司がスゴかった

地下鉄北大路駅からすぐにあり
和久傳出身の著名店「おたぎ」が鷹ヶ峰に移転した跡に開店。
店主は高台寺室町をはじめ「和久傳」での
キャリア10年以上という実力派。
そんな和久傳スタイルの料理から独自感のある料理まで
普段着感覚で楽しめるカウンター割烹です。

前回(2018年11月)の料理がすこぶるよかったので
12月末に訪れてみるも片付け中だった店主と挨拶のみ。

ということで年が明けた2019年1月下旬。
飛び込みで伺ってみたところ
前回の感動に比べると印象が弱まったとはいえ今回も充分満足。

接客に関しては少しザクっとしてるので
おもてなし感やサービスを気にせず
カジュアルに楽しみたい場合に向いています。

基本的に店主ひとりの体制だそうで厨房は裏手。
炭火焼きと仕上げのみカウンター前で行うスタイルです。

前の時は3品だったお通しが1品に変わったそうで
出てきたのは
■□胡麻豆腐 ゆば蟹餡掛け 蓮根チップ雲丹のせ。
いただくと優しくてじんわり。少し弱く感じました。

続いて注文したのは
■□向付:よこわ 寒鰤の辛味大根のせ。
特筆すべてき点はなくても
吟味されてるのがわかる質感とおいしさ。

■□海老芋唐揚げ 実山椒しょうゆタレ。
海老芋の滋味を高める揚げ加減と実山椒タレが絶妙。
前回に続き大満足。

■□鯖寿司 求肥昆布巻き。
醤油を纏わせたシャリに外には柔らかい昆布。
締め加減もすばらしく鯖自体の旨味も傑出。
私が知る鯖寿司の中でも指折り。
この出来なら誰もが魅了されるレベルです。

■□白味噌雑煮
(よもぎ麩/餅で包んだ聖護院大根/人参)。
■□さしみサンド マスタードマヨ 大葉
(真ん中がまぐろカツ/両端が鯛昆布締めとすぐき)。

雑煮とさしみサンドに関しては
特に引き込まれることなく普通においしく完食。
料理に合わせたのは「松の翠 純米大吟醸 限定品」
「小左衛門 迎春」「初亀〜亀〜秘蔵純米大吟醸」です。

画像をご覧のとおりメニューに値段表記がなく
この日はお通し1品+注文5品+日本酒3種で10000円少々。
全体的に前回より満足感が弱まったものの店主の技量は確か。
和久傳出身ながら独自力を感じる攻めた料理も多く
アラカルトを中心にコース(7500円〜)も対応してくれます。

店主一人なので料理の説明がない時もあり
京都に多い丁重なおもてなしや情趣を期待するのでなく
名店仕込みの和食を普段着感覚で気軽に楽しむスタイル。
ふらっと立ち寄れる気取らないカウンター割烹です。
京都にまた新たな魅力ある割烹がオープン。
出身店のイメージを超えるかのごとく
ストレートに美味しい素材感あふれる料理が多く
今宵独りで訪れ心から満足したのがこちら。
高台寺室町をはじめ和久傳グループで腕を磨いたという店主が
'18.7月に開いたカウンター割烹「悠々」です。

場所は地下鉄・北大路駅から徒歩3分ほど。
鷹ヶ峰に移転したミシュラン星付きの人気店「おたぎ」の跡地。
そこに同じ和久傳から独立した
料理人の新店ができると聞いたのは2018年春のことです。

それから半年ほど経過した11月上旬。
北大路で下車し独り扉を開けてみたところ
店内に客人はおらず男性店主が一人
どうぞと迎えてくれました。

店内はカウンターのみのカジュアルな空間。
メニューを見ると京都に多い値段表記なしのスタイル。
ドリンクメニューから生ビールを頼み
最初に数品のお通しを出しますね。との言葉があり出てきたのは
【鮪とシマアジのお造り】
【鴨ロース/海老の旨煮/鳴門金時/壬生菜と菊菜と舞茸の和え物】
【金目鯛炭火焼き 自家製豆腐の椀物】の3品。

一品目の鮪と縞鯵から質がよく好発進。
続く鴨ロースや鳴門金時も食べてわかる吟味された深い味わい。
壬生菜と菊菜と舞茸の和え物はごく普通かなと思いつつ
椀物をいただくと 椀種の金目鯛炭火焼き自体が素晴らしく
しっかり旨味をたたえた一番出汁の吸い地に
香ばしい金目鯛の風味が溶け込み何て滋味深いこと。
豆富もまろやかに調和した秀逸な椀物でした。

続いて1品メニューから選んだのは
【蕪蒸し】【海老芋唐揚】【カマス幽庵焼き松茸巻き】。
いずれもレベルの高さを感じた中でも
いとよりの蕪蒸しと海老芋唐揚はプロの極みのような絶品。

最後に〆のコーナーから頼んだ【鰻丼】は
鰻の素材感がもう一声足りなかったものの
決して今ひとつではなく外はパリッと炭火の加減が的確。
タレも味わい深く十分おいしく完食しました。

■□カウンター前での調理は焼物など一部のみで厨房は裏手。
他にも正統派の割烹料理から鮪カツ、カレーパン、刺身サンド
牛丼など攻めた料理もありビックリ。
料理に合わせたのはキリンの生ビールと画像のお酒。
日本酒は11種類ほど揃い半合でも対応してくれます。

和久傳出身店が席巻する京都ということで
また和久傳の系譜かと思う人も多いかもだけど
アラカルトを中心にコース(7500円/10000円)もある割烹として
独自のセンスを備えたニューフェイス「悠々」。
店主一人なので限りありながら接客もよく
アラカルトで好きな料理を味わえる割烹の醍醐味。
徐々に人気を高めていく実力と可能性を感じた11月の夜でした。

単品メニューには値段表記がなく気になる会計は
料理7品+生ビール1杯+日本酒3合で11000円ほど。
京都と言えば予約制やコースのみの割烹や懐石店が多い中
和久傳仕込みの料理から創意に満ちた料理まで気軽に楽しめて
コストパフォーマンス的にも優良な期待の新店へぜひ。
まだ空いてる日が多いそうなので
私もまたいつかリピートしたいと思います。

  • 外観('19.1月上旬)
  • 店内('19.1月上旬)
  • お通し/胡麻豆腐ゆば蟹あんかけ 蓮根チップと雲丹のせ('19.1月上旬)

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8位

リストランテ ミヤマ162 (北山 / イタリアン、肉料理)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2018/10訪問 2018/11/17

京都|美山の風土と響き合う魅力あふれる炭焼きジビエイタリアン

茅葺屋根の山里として有名な美山の食材を軸に
美山生まれという若手シェフの自然観とフィロソフィー
古い洋館が織りなす魅力あふれる新星イタリアンです。

場所は洛北に位置する「北山駅」から10分ほど。
以前もイタリアンだった立派な洋館に
北欧テイストの設えが映える広々とした空間。
レンガに囲まれた炭火の音とゆらぎを感じ
現実から遠くへと気持ちを高めてくれます。

きっかけは京都の食通女性から教えていただき
見せてくれた画像にもひかれ’18.10月のディナーを予約。

店内に入るとフォーク系のBGMが響くなか
ハンチングがお似合いのシェフと今風なアシストシェフの体制。
お二人とも感じがよく聞けばオープンして3ヶ月ほど。
シェフは東山のワインバルなどで経験を積み
全国的な料理旅館「美山荘」にもおられたそうです。

最初にビールを頼み予約していたのは5500円(税別)のコース。
1皿目の【淡路島産オニオンタルト】から味わい深く
【額縁の前菜】の中では美山田歌舎合鴨が絶妙。
前菜内の数品と美山産ウリ坊リエットのパスタに限っては
もう一声足りなく思ったとはいえ
コース全体を通して味覚に響く料理が多く
【ズワイガニ アメリケーヌ】は
コク深いソースとカニクリームコロッケが織りなす絶品。

さらに肉料理の【美山産猪とマイヤーレモン】においては
美山ジビエの真骨頂と思える深き滋味に感動。
炭焼きの技巧で高められた猪肉の旨味がグッと押し寄せ
力強いながらもクセがなく外はパリッと中はジューシー。
ジビエの名店「柳家」と比類する至極の味わい。
カトラリー類はイタリアのEMEと教えていただき
この他の料理名とワインは画像に記載しています。

■□カウンター前はオープンキッチンになっていて
炭の組み方や火入れは岐阜の柳家を思い出す光景。
パチパチと弾ける炭火の音が心地よく BGMはアメリカのルーツ系。
ゆったりとした雰囲気にも満足したディナーでした。

他にも同じ屋号を冠した「CraftBeer&Whisky MIYAMA162」や
「BeerBar MIYAMA162」が木屋町や先斗町にあり
尋ねてみると、各店主とは美山で生まれ育った幼馴染み同士。
それぞれのスタイルで営むグループ店なんだそう。

まだ若いシェフは東山のワインバルなど各店
摘み草料理の名旅館「美山荘」でも経験したという
和洋の技と現代的なセンスを兼備。
扉を開ければ現実を忘れられる空間が広がります。

今も猪や鹿を狩猟する食文化が根付くという
京都の奥座敷・美山の風土に寄り添うナチュラルな世界観。
炭火が奏でる温もりに包まれる個人系イタリアンへぜひ。
ランチ/ディナーともに完全予約制。
食材の質がよくジビエだけでないので
ジビエ好きでなくても十分満足できると思います。

  • 重厚ながら個人系イタリアン('18.10月中旬)
  • 店外の窓から('18.10月中旬)
  • 洋館ならではの空間('18.10月中旬)

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9位

カーサ ディ クードス (安曇川 / ピザ)

2回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2018/09訪問 2019/01/14

滋賀|高島の山里で巡り合った別世界。魅力的な薪焼きピッツェリアへ再び

関西の地方巡り。今回は琵琶湖源流の郷「西近江」。
近江高島から棚田の食と人を訪ねる小さな旅へ。
2018年9月下旬のことです。

この奥に広がる畑集落にて棚田米と唯一伝承される漬物を楽しみに
道中にある「比良美術館」にも寄ってみようと到着したところ
目の前に現れたのは物語に出てくるような光景。
日本の原風景から別の世界にタイムスリップしたかのような
石窯を備えた本格的なピッツェリアです。

前日のカフェ利用から今回はピッツァを目当てに訪れ
店内に入ると高い天井と梁
ガラスや天窓から射す自然光と温かな色彩が織りなす空間。
ゆったりと穏やかな時間が流れています。

実食した2枚のピッツァは思い描いた期待を上回るレベル。
聞けば、京都のピッツェリアで腕を磨いたそうで
生地が固めだった以外は心から満足しました。

メニューはナポリピッツァが14種類/前菜数品/デザートが4種程。
オーガニックや地元食材にもこだわってるそうで
モッツァレラは京丹波の「ミルクファームすぎやま」産と表記。
最初にドライゼロを頼み注文したのは

■□マルゲリータ 1300円+税。
冒頭に書いた通り生地に限っては
固めでモチっと感が足りなく感じたものの
トマトソースとモッツァレラが織りなす
濃厚なコクがあり生地との一体感も絶妙。
かなり美味しいマルゲリータです。

■□クアトロフォルマッジ 1500円+税。
チーズはリコッタ/ゴルゴンゾーラ/モッツァレラ/グラナパダーノ。
マルゲリータと同じく生地が固めなのが気になったけど
食べてみると4種類のチーズが豊かに調和していて
薪焼きの香ばしさもあり味覚に響くハイレベルな一枚。
別添えのハチミツをかければ味の変化を楽しめます。

■□この日はオーナーシェフと奥様が迎えてくれて
前日に続き澤井おばあさんの事や朽木の鯖寿司のこと
注目度が高まる滋賀の食文化など
オーナーご夫妻との会話も楽しかった'18.9月下旬の思い出。

ここから少し上に広がる棚田百選にも認定されている畑集落。
澤井おばあさんを訪ねた際に巡り合った
淡いファンタジーを感じる魅力的なピッツェリア。
テイクアウト(箱代別)もできるらしく
湖西を巡るなら 再びとの思い深まったひとときでした。
関西の地方巡り。今回は琵琶湖の西側「西近江」。
近江高島から棚田の食と人を訪ねる小さな旅へ。
2018年9月下旬のことです。

この奥に広がる畑集落の棚田米と唯一とも言われる漬物を楽しみに
途中にある比良美術館にも寄ってみようと到着したところ
目の前に現れたのは物語に出てくるようなロマン漂う佇まい。
思いがけず魅せられた本格的なピッツェリアです。

最初は店舗とは分からず外にいた女性に尋ねてみると
カフェだけでも利用できるとのことで店内に入れば
高い天井と梁が印象的な広々とした空間。
窓から射し込む自然光やナチュラルな色彩が心地よく
日本の原風景から遠い世界へと導いてくれます。

メニューは石窯で焼くナポリピッツァが14種類位。
オーガニックや地元食材にこだわってるそうで
前菜は数品、デザートや飲み物も揃っています。

この日は夜が控えてたのでコーヒー1杯(400円)。
イタリア産のオーガニックコーヒーと表記され
飲んでみるとコクと苦味が丁度よく十分な満足感。

男性店主は優しい物腰で親しみやすく
「どうしてここへと」声をかけてくれました。
ここから近い畑集落で棚田米と唯一と言われる漬物を伝承する
澤井おばあさんの事を話すと納得したようで
「うちにも来られたことありますよ」とのこと。
偶然だったけど嬉しい繋がりですね。

向かいの比良美術館は閉業と聞き入館できなかったものの
食と人を訪ねる小さな旅で巡り合った'18.9月下旬の思い出。
営業時間は10時〜17時(12月〜2月は16時まで)。
この日は夜ご飯があったのでコーヒー1杯。
ピザを食べれなかったので帰る際に翌日きますと伝え
日本の棚田百選にも認定されている畑集落へと出発しました。

  • 欧風な佇まい('18.9月下旬)
  • すばらしい空間('18.9月下旬)
  • マルゲリータ1300円+税('18.9月下旬)

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10位

月と (神宮丸太町、東山 / カフェ、スイーツ)

4回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 -
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2018/08訪問 2018/10/08

京都|聖護院近くで100年超の町家が奏でる時空。今回は縁側席でのんびり

平安神宮の北側、車の往来が激しい丸太町通に面しながら
扉を開ければ、そんな喧騒を感じさせない静穏な情趣。
古くは旅籠、芸術家のサロン~学生宿として
100年以上の時を刻んだという町家1階にあるカフェです。

時折リピートしていて、この日は8月中旬。
開放された玄関から靴を脱いで上がると
ニコやかで感じの良い女性に迎えられ
店内は伝統的な色彩と現代の意匠を凝らした空間。
テーブルのスペースと半個室風の縁側席があります。

メニューはコーヒー/ティ/各種のラテ/カフェグラッセ
日本酒/抹茶/グラスワイン/和菓子。
伏見の増田徳兵衛の日本酒、お茶のクラフトビールなど
食事系はないもののセンスを感じるラインナップです。

今回は中庭の向こう側にある縁側席に座り
注文した【抹茶ラテ(650円)】は優しくまろやかな飲み口。
【うさぎの和菓子(300円)】との相性もよく
目の前の中庭を眺めながらのんびり。

本棚を見ると「やまのは 珈琲と髪」と同じ書籍もあり
対応してくれた女性の親切な接客も印象深く
思いに残る晩夏のひとときでした。

すぐ近くには平安神宮、京都市美術館や動物園のある
岡崎エリアからも気軽に立ち寄れる絶好の穴場。
明治期の町家とアンティークな意匠が織りなす「月と」へ。
営業日は不定期だけどSNSで発信してるのでぜひ☆
迎えてくれる人も空間も優しい魅力ある宿とカフェです。
平安神宮の北側、車の往来が激しい丸太町通に面しながら
扉を開ければ、そんな喧騒を感じさせない深い趣。
古くは旅籠、芸術家のサロン~学生宿として
時を刻んだという町家の宿1階にあるカフェです。

今回の利用は'18.7月下旬の夕方。
店内に入ると伝統的な町家にアンティークな意匠を凝らした空間。
ひととき現実を忘れるようなタイムワープ感に包まれます。

メニューはコーヒー、ティ、各種のラテ
カフェグラッセ、日本酒、抹茶、お茶、グラスワイン、和菓子。
元祖にごり酒で有名な伏見・増田徳兵衛の日本酒、茶ビールなど
食事系はなくドリンクとスイーツ系のラインナップです。

この日は暑さ厳しい7月下旬ってことで
男性スタッフが勧めてくれた能登の地サイダーを。
「しおサイダー(500円)」という名前で京都では希少らしく
シュワっと爽快、暑さで疲れた体に染み渡ります。
もう一つ、グリーンティ(650円)を飲みながら
出してくれた和菓子も透明感があり十分な満足感。

訪れた時間帯の客人は私のみということで
今回もまた男性スタッフと会話しながらのひととき。
以前、私お勧めと伝えた農家がTVに取り上げられ
脚光を浴びてましたよ。と動画を見せてくれたり
クールダウンと共に有意義な時間になりました。

周辺には聖護院や平安神宮などの名所があり
観光とセットでも立ち寄りやすい絶好の穴場。
京都の雑誌や書籍も並んでたり
昼から茶ビールや日本酒を飲めるのも魅力の一つ。
営業は18時半位まで。
明治の町家とモダンなセンスが織りなす「月と」へ☆
迎えてくれる人も空間も優しい町家の宿とカフェです。
京都の名所「平安神宮」の北西。
車の往来が激しい丸太町通に面していながら
扉を開ければ、そんな喧騒とは対照的な深い趣。
古くは旅籠、芸術家のサロン~学生宿として時を刻んだという
明治期の町家と優しい人が織りなす宿併設のカフェです。

再び訪れたのは'18.4月中旬。玄関で靴を脱ぎフロアに上がると
前回と同じ男性が感じよく迎えてくれて
テーブルのみのコンパクトな店内は
伝統的な町家にアンティークな意匠を凝らした空間。
ひととき現実を忘れるような時空を奏でています。

カフェのメニューはコーヒー、ティ、各種のラテ
カフェグラッセ、グラス日本酒、抹茶、日本茶
グラスワイン(700円)、和菓子(300円)。
にごり酒の元祖である伏見・増田徳兵衛の「月の桂」飲み比べ
お茶のクラフトビールなど、食事系はないものの
オーナーのこだわりを感じるラインナップです。

■□いただいたアイスコーヒー(小菓子付き600円)は
十分な風味が広がり、今回もたまたま他に来客がなく私独り。
店内には京都のガイド本も色々と並んでいて
前回マネージャーと教えてくれた男性は優しさあふれる親切な対応。
カフェの営業は、不定期らしく外にボードが出ていれば営業中。
公式SNSでも告知してるそうです。

2017年に女性オーナーがスタートしたという
1年ほどの営業でありながら
明治時代の京町家が放つ古色とモダンなセンスが光る
ゲストハウス1階のカフェ「月と」へ☆
迎えてくれる人も空間も温かみがあり
混雑してなければ誰もが心満たされると思います。
平安神宮の北西。常に車が行き交う丸太町通沿いながら
扉を開ければ、そんな喧騒とは対照的な趣深い空間。
古くは旅籠、芸術家のサロン~学生宿として時を刻んだという
明治期の町家と優しい人が織りなす宿併設のカフェです。

初めて訪れたのは2018年2月の中旬。
玄関で靴を脱ぎフロアに上がると
一人の男性が感じよく迎えてくれて
数台のテーブルが並ぶコンパクトな店内。

幾多ある京町家のカフェでも
アンティーク感のある意匠やセンスが光り
スタッフの温和な接客と豊かに調和。
ひととき現実を忘れるような時空を奏でています。

カフェのメニューはコーヒー、ラテ、カフェグラッセ
グラスワイン(700円)、食べ物は和菓子(300円)のみ。
にごり酒の元祖である伏見の「増田徳兵衛」の日本酒
お茶のクラフトビールなどもあり
オーナーのこだわりを感じるラインナップです。

最初にコーヒー(小菓子付500円)をオーダー。
ハンドドリップで淹れてくれて
苦味、酸味、コクのバランスが整った飲み口。
続いて、茶ビール(800円)を追加し飲んでみると
少し茶味を感じるクラフトビールらしい味わい。

訪問時、たまたま他に来客がなかったおかげで
2階までアテンドしてくれたり
この町家の物語を教えてくれたり
思いがけず情感あふれるカフェのひととき。

店内には京都のガイド本も色々と並んでいて
まだ広く知られない隠れ家のような居心地のよさ。
この日の男性はマネージャーを務めてるそうで
心配りがあり、ホスピタリティ豊かな対応。
別に女性オーナーがおられゲストハウスは
2017年春からカフェは秋から営業してるそうです。

カフェは不定休で、外に案内が出てれば営業中とのこと。
明治期の京町家と美しい意匠が織りなす
ゲストハウス1階のカフェへぜひ☆
空間も人も温かみがあり
賑やかでなければ誰もが心満たされると思います。

  • 中庭の向こうが縁側席('18.8月中旬)
  • 縁側席のスペース('18.8月中旬)
  • 縁側席から('18.8月中旬)

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