アルボスさんが投稿した白(奈良/奈良)の口コミ詳細

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移転奈良、近鉄奈良/日本料理

8

  • 夜の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.6
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
  • 昼の点数:4.1

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 3.6
      • |CP 4.1
      • |酒・ドリンク 3.8
8回目

2018/12 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.6
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

奈良にて|深奥な食の叙情に魅了された'18師走 祝3周年の夜☆

奈良の風土や伝統とリンクしながら
ダイジェスト的な昼、夜のお任せコースともに
正統派に留まらない発想やクリエーションが魅力。
伺う毎に高低差を感じながらも独自の表現にひかれ
開店当初から時折伺っている予約制の日本料理店です。

今回は3周年を迎えた夜。
カウンターにていただいた師走のコース(12000円+税)は
食材の力を高める技巧と店主のフィロソフィーが
高い次元で結実したかのような深みと力のある料理が連続。

京都吉兆からNYや英国でも活躍した店主と
2番手さんが紡ぎ出す料理は季節により弱く感じる事もあるけど
今回のコースは傑作に相応しく心から魅了されました。

そんな9品で構成された師走のコース(12000円+税)は
1【先付】冬至かぼちゃ麩。醤油あん 雪の結晶を蓮根で
(小豆 カボチャ種 バターナットスクワッシュ)
田端志音さんの器を使い冬至を表現。
視覚的にも味覚的にも満たされる度合いが高大。

2【お椀】のっぺい汁。
揚げの中には大根/人参/里芋/牛蒡/こんにゃく。
沈められた大根が特にすばらしかった。
3【旬肴】かん平目の熟成ミニちらし。
薬師寺梅酢の奈良漬入りのシャリ なれ鮨のアクセントが絶妙。

4【八寸】彩りと題され3色のヒオウギ貝に詳細は画像へ。
5【焚物】丸とネギ(スッポンと大和太ネギ)
6【揚物】大和牛漆黒揚げ 黒トリュフ 擦り林檎ソース。
(漆黒は海苔衣揚げ。宇田金吾坊 店主考案の十七味)
深夜に行われる幽玄な行事「還幸の儀」にインスパイア。
7【強肴】蕪と茸の吹寄せ 大和野菜に大和橘(古来の柑橘)の味噌
8【〆】手打ち二八饂飩(蕎麦2:饂飩8) とろろ掛け 塩おにぎり
9【菓子】かおりの雪餅 苺 百合根 酒粕風味。

以上の9品。画像のように先付から情景的で
イマジネーションと味覚を喚び起こすかのように展開。
例えば、細密に重ねられた【八寸】の多彩な料理。
深夜に行われる幽玄な行事、春日若宮おん祭
還幸の儀」に着想を得たメイン料理
大和牛漆黒揚げ 黒トリュフ 擦り林檎ソース】は象徴的。
本領発揮と思える師走のコースでした。

店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から一緒に奈良へ。
お二人とも多弁ではないけど、話せば感じがよく丁寧。
時に凛と静かな時を奏でながら
女将さんの親切な接客が気持ちを和らげてくれます。

そんな夜の席が終わるころ
僭越ながら簡単に3周年を祝福させていただき談笑。
「白」がクローズアップされた書籍を見てせくれたり
記憶に残る楽しい夜になりました。

開店当初は飛び込みでも入れたものの
初投稿してから3周年を迎えた現在51件もの投稿があり
当サイト奈良の日本料理1位/総合2位という好状況☆

耳寄りな情報としては
「白」が初めて料理に取り入れたと言われる
古来の柑橘で絶滅危惧種・橘を綴った本「よみがえれ!大和橘」
店主のインタビューや料理が掲載され
http://www.narahon.com/book/2018/12/02/47
来年(2019年)1月7日発売の女性誌
「ミセス2月号(奈良特集)」にも登場するそうです。

  • 師走の夜の白('18.12月中旬)

  • 店内はカウンターとテーブル('18.12月中旬)

  • 松の司 楽 純米吟醸 1合1100円

  • 1.先付:冬至 かぼちゃ麩 醤油あん レンコンで雪の結晶を 器は田端志音さん

  • 2.のっぺい汁

  • 2.のっぺい汁を崩すと

  • 3.旬肴:かん平目の熟成ミニちらし

  • 3.旬肴:かん平目の熟成ミニちらし

  • 4.八寸/彩り。キンキ塩焼 生カラスミ 貝柱 根室雲丹 剣イカ湯引き 津軽なまこポン酢 祝蕾etc

  • 4【八寸】完食後のヒオウギと柚子釜

  • 5【焚物】丸とネギ(スッポンと大和太ネギ)

  • 黒トリュフをスライスする店主

  • 6.大和牛漆黒揚げ 黒トリュフ 擦り林檎ソース

  • 6.大和牛 漆黒揚げ 絶妙な火入れ

  • 7.蕪と茸の吹寄せ 大和橘(古来の柑橘)の味噌

  • 二八饂飩を調理する2番手さん

  • 8.手打ち二八饂飩 とろろ掛け 塩おにぎり

  • 8.手打ち二八饂飩 とろろ掛け 塩おにぎり

  • 9【菓子】かおりの雪餅 苺 百合根 酒粕風味

  • 9【菓子】かおりの雪餅 苺 百合根 酒粕風味

  • 調理前の苺

  • 西原さんと落合さん

  • 西原さんと落合さん

  • 西原さんご夫妻

  • 2番手の落合さん('18.12月中旬)

  • 鹿のお皿('18.12月中旬)

  • 松の司 楽 純米吟醸 1合1100円('18.12月中旬)

  • 風の森 秋津穂 純米大吟醸1合1200円('18.12月中旬)

  • 三緒杉 菩提元 純米無濾過生原酒 1合1000円('18.12月中旬)

  • 白が紹介されている「よみがえれ!大和橘」('18.12月中旬)

  • 夜の外観('18.12月中旬)

2019/01/26 更新

7回目

2018/11 訪問

  • 昼の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.6
    • | CP4.1
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

奈良屈指の懐石店。前回の夜からU字回復した霜月のランチ

奈良の風土や伝統とリンクしながら
正統派懐石に留まらない独自の表現にひかれ
開店当初からたまに伺っている予約制の日本料理店です。

和食でも洋食でも一般的に夜が本筋と言われるなか
「白」に関しては夜の9品に対して昼は4品。
昼のほうが音楽でいうベスト盤のように感じる事もあり
少し弱かった前回の夜を上回る満足度でした。

訪れたのは11月中旬。
店内はカウンターとテーブルからなる小さな空間。
西原大将と2番手の落合さん
和装から洋装になった女将さんに迎えられ
カウンターに座り、まずは生ビール(600円+税)。
昼のメニューから精進四菜がなくなったので
自動的に一十三菜(5000円+税)がスタートします。

1【先付八寸】季節の山海より
・大和野菜 トマト 雲丹 いくら 旨出汁ジュレ
・ヤイトガツオ ポン酢仕立て
・ズワイガニ 奈良明日香の白玉子茶碗蒸し
・骨付きキンキ塩焼き 椎茸

2【御椀(錦秋を表現)】焚白菜のスープ 玉みそ仕立て
 大和ポーク 酒粕 ビーツ トリュフ。
3【主菜】大和牛(まる芯)のステーキ丼(+1000円) 漬物 留椀。
(デフォは大和牛しぐれ御飯/手打ち蕎麦/海老と野菜天丼)
4【甘味】柿/ラ・フランスのアイス/ブランデーゼリー/無花果
リーフパイ/葡萄/ホワイトチョコの粉末。

今回も幾重にも凝らされた仕事と奈良の食材が織り込まれた全4品。
八寸のヤイト鰹に限っては今ひとつと思いながら
ズワイ蟹の茶碗蒸し、キンキの焼き物
焚白菜に大和ポークが仕込まれた
トリュフ香るスープへと味覚を満たす度合いが高まり
大和牛ステーキ丼(+1000円)では
和束産の甜茶をふりかける味変もあり いつも通り必食のおいしさ。
合わせた日本酒は茨城の「武勇 生もと 純米吟醸 ひたち錦」
和歌山の「紀土 無量山 VINTAGE2017」です。

■□店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から一緒に奈良へ。
女将さんも含めた皆さん丁寧に対応してくれます。

冒頭にも書いた通り夜のコース9品に対して
4品構成の昼はダイジェスト的な凝縮感があり
夜には出ない大和牛ステーキ丼が選べるのも魅力的。
帰りはいつも通りニコやかに送り出していただき
少し弱く感じた前回の夜からU字回復して大満足。
次回は師走の夜に伺う予定です。

  • 白と紅葉('18.11月中旬 昼)

  • カウンターの他テーブルも('18.11月中旬 昼)

  • 生ビール600円('18.11月中旬 昼)

  • 1.八寸:骨付きキンキ 椎茸/大和野菜 雲丹 いくら 旨出汁ジュレ/ヤイトガツオ ポン酢仕立て/ズワイガニ茶碗蒸し

  • 2.御椀(錦秋を表現):焚白菜のスープ 大和ポーク 酒粕 ビーツ トリュフ

  • 2.御椀:焚白菜のスープ 大和ポーク 酒粕 ビーツ 白トリュフ('18.11月中旬 昼)

  • 調理風景('18.11月中旬 昼)

  • 3.大和牛のステーキ丼(+1000円) 漬物 留椀

  • 大和牛ステーキ丼に和束茶を('18.11月中旬 昼)

  • 和束の甜茶をステーキ丼用に('18.11月中旬 昼)

  • 和束の甜茶をかけ味変('18.11月中旬 昼)

  • 4.柿/ラ・フランスのアイス/ブランデーゼリー/無花果/リーフパイ/葡萄/ホワイトチョコの粉末

  • 和歌山/紀土 無量山 VINTAGE2017('18.11月中旬 昼)

  • 和歌山/紀土 無量山 VINTAGE2017('18.11月中旬 昼)

  • 日本酒いろいろ('18.11月中旬 昼)

  • 茨城/武勇 生もと 純米吟醸 ひたち錦('18.11月中旬 昼)

  • 女将さんのサービスで少量('18.11月中旬 昼)

  • テーブル席も('18.11月中旬 昼)

  • JR奈良駅から3分位('18.11月中旬 昼)

2018/12/09 更新

6回目

2018/06 訪問

  • 夜の点数:3.9

    • [ 料理・味3.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.6
    • | CP3.6
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

奈良で輝く懐石|以前より大人しく感じた'18.6月夜のコース

奈良の風土や伝統とリンクする独自の発想と表現力。
伺う毎にレベルの高低差を感じながらも
ダイジェスト的な昼、9品前後からなる夜のコースともに
正統派に留まらない先鋭的な魅力を感じさせてくれます。

今回伺ったのは'18.6月中旬。
カウンター、テーブルともにほぼ満席の中
夜は月替わりのコース1本(12000円税別)
最初にビール〜日本酒と共に楽しんだのは全9品です。

先付の水無月茄子は透明感がある三角フォルム。
焼長芋 オクラ セロリを仕込み紫陽花を表現したという
椀物の「コールラビのスープ」
菓子の「阿紀の蛍(宇多ベリー ヨーグルトクリーム)」など
今までと同じく幾重にも丁寧な仕事。

そんな色彩感あふれる美麗な料理が多かった反面
味覚的に響いてくる度合いが大人しく感じた6月のコース。
全体を通して感動の域には及びませんでした。

それでも1品目の水無月茄子
2品目コールラビのスープ
3品目の大トリ貝花びら茸 玉味噌 生野菜
7品目の倭鴨と大和丸茄子の治部煮は
素材感がしっかりと伝わり充分な満足度。

今まで接客のみだった女将さんが留椀の赤出汁を注いだり
ほぼ満席の中、3名でスムーズに連携。
皆さん丁寧に対応してくれます。

この6月に限り、進化への期待が大きかったせいか
以前より平坦に感じたものの普通に思えば充分な内容。
実力の高さは今まで幾度となく感じてきたので
再び楽しみに伺ってみたいと思います。

※その他については過去の投稿を参照ください。

  • 外観('18.6月中旬夜)

  • 店内はカウンターとテーブル数台

  • ビールから('18.6月中旬夜)

  • 先付:水無月茄子('18.6月中旬夜)

  • 椀物コールラビのスープ/焼長芋 オクラ セロリを仕込み紫陽花の風情を

  • お椀:焼長芋

  • 旬肴:大トリ貝 花びら茸 玉味噌 生野菜

  • 旬肴:大トリ貝 花びら茸 玉味噌 生野菜

  • 三枝祭 焼かます

  • 温鱧 茅の輪玉葱

  • 箸休:青しば冷麺 青梅 胡瓜 紫蘇

  • 強肴:倭鴨と大和丸茄子の治部煮

  • 強肴:倭鴨と大和丸茄子の治部煮

  • 一志郎窯の土鍋で

  • もろこし御飯 掻き揚げ 自家製漬物 赤出汁

  • 2杯目

  • 3杯目

  • 阿紀の蛍(宇多ベリー ヨーグルトクリーム)

  • 阿紀の蛍(宇多ベリー ヨーグルトクリーム)

  • 赤出汁を注ぐ女将さん

  • 店主の手さばき('18.6月中旬夜)

  • 店主と二番手さんのコンビ

  • 風の森 純米大吟醸 しぼり華('18.6月中旬夜)

  • 豊祝('18.6月中旬夜)

  • みむろ杉 夏純 生詰('18.6月中旬夜)

  • 無量山('18.6月中旬夜)

  • シルエットが印象的('18.6月中旬夜)

  • テーブルも満席でした('18.6月中旬夜)

2018/07/21 更新

5回目

2018/05 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

奈良で輝く懐石|3年目にして更に高みへ。深い感動に導かれた'18.5月終盤

奈良古来の慣習とリンクしながら
懐石の伝統に留まらないアーティスティックな表現力 
高い技量で料理へと昇華させる「白(Tsukumo)」。
カウンターとテーブル2卓の落ち着いた空間が広がり
ダイジェスト的な昼、充実多彩な夜のコースともに
先鋭と伝統が織りなす独自感に彩られています。

今回は2018年5月終盤の昼に訪れたところ
3年目にして更なる高みへ。
内なるクリエーションと美学を感じる豊かな滋味。
コース全ての料理に満足する事って少ないけど
この日の4品は、高い次元で共鳴し合っていて
味覚の深い部分にまで響いてくる幸せなひとときでした。

そんな感銘を受けたのは
■□一汁三菜(4品構成/5000円+税)

1【八寸】季節の山海
琵琶湖の稚鮎素揚げ+鮎の魚醤+大和当帰のオイル
いさき5日熟成 さや大根 大和郡山ミニ蓮根 土佐酢ジュレ(蓮の池を表現)
・釜揚げシラスと明日香の白玉子茶碗蒸し・淡竹筍
・大和野菜と茄子の冷製 旨出汁ジュレ
 
2【椀物】久寿玉澄まし椀〜2018version〜
すっぽん真薯 蓬の生麩 五色紐は人参 三葉 大根などで表現。
※お椀を開けると大将が吉野の「陀羅尼助」を少し添付。
※宮中に奉じたという雅な飾り、宇陀に伝わる「くす玉」を表現。

3【主菜】大和牛(まる芯)のステーキ丼(+1000円) 漬物 留椀
(デフォは大和牛しぐれ御飯、手打ち蕎麦、海老と野菜天丼から一品)
4【甘味】羽二重餅入り黒豆アイス マンゴー チェリー 黒豆 ミルクかん
林檎コンポート レモンゼリー ホワイトチョコとコケモモパウダーかけ

幾重にも精彩な仕事が織り込まれた全4品。
素揚げした鮎+鮎の魚醤を施した一品がズバ抜けて味覚に響き
奈良の鮎ですかと聞けば、嵐山吉兆時代の先輩という
魚治」から紹介を受けた滋賀の鮎とのこと。
碗物では奈良・宇陀に伝わる「くす玉」から着想を得たそうで
御椀の絵柄と豊かに調和。
主菜は4品より必食レベルの大和牛ステーキ丼(+1000円)。
デザートまで味覚を満たすレベルが高く満腹満足です。

■□店主の西原さんは「京都吉兆」、ニューヨーク「嘉日」
軽井沢の蕎麦懐石「東間」、英国のミシュラン店「UMU」を経て
2番手の落合さんも「UMU」から店主と一緒に奈良へ。
以前おられた岐阜の名店「たか田八祥」の息子さんの姿がなく
聞くと、ご実家に戻り修行継続中とのこと。
女将さんは和服姿からエプロン姿に変わってて驚いたけど
皆さん感じがよく丁寧に対応してくれます。

昨年の投稿で深い感動まではもう一声と書いた事があるけど
2018年5月終盤。圧倒的な感動に導かれたので
過去に訪れて感動できなかった方々もぜひ☆
進化する「白」を訪ねてほしいと思います。

  • 外観。JR奈良駅から3分程(2018.5月下旬)

  • (2018.5月下旬)カウンター

  • 生ビール(2018.5月下旬)

  • 1八寸/稚鮎素揚げ+鮎の魚醤/いさき さや大根 ミニ蓮根 土佐酢ジュレ/シラスと明日香白玉子茶碗蒸し/淡竹/大和野菜と茄子

  • 精彩に蓮の池を表現した八寸の一品(2018.5月下旬)

  • お碗(2018.5月下旬)

  • 2.久寿玉 澄まし椀〜2018version〜(2018.5月下旬)

  • 2.宇陀ゆかりのくす玉を表現した椀物/奥に陀羅尼助(2018.5月下旬)

  • 3主菜:大和牛ステーキ丼 留椀 漬物(2018.5月下旬)

  • 少し崩した大和牛ステーキ丼(2018.5月下旬)

  • 漬物も綺麗(2018.5月下旬)

  • 4.デザート(2018.5月下旬)

  • みむろ杉Dio Abita 半合(2018.5月下旬)

  • 櫛羅 半合600円(2018.5月下旬)

  • 純米にごり酒 びしゃもん 半合(2018.5月下旬)

  • 満席だったテーブル席(2018.5月下旬)

2018/06/18 更新

4回目

2017/12 訪問

  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味4.4
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.9
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

奈良で輝く「白」 祝2周年。当日昼の料理は味覚を揺さぶる一品揃い

奈良の風土や歴史とリンクしながら
2017年12月17日で2周年を迎えた「白」へ。
以前から定期的に訪れている日本料理店であり
濃密な昼、充実多彩な夜のコースともに
先鋭と伝統が織りなす独自感に彩られています。

この日、夜の席は予約困難で確保できず
昼に訪れたところメニューは
通常の一汁三菜と精進四菜の2コース(各5000円)。

2名でカウンターに座り、生ビールから日本酒と合わせ
私がいただいた一汁三菜のコース(4品構成)は
過去の訪問でも最強と思えるほど高い満足度。
奈良中心の食材を幾重にも織り込みながら
料理の主旋律がしっかりと味覚中枢に響き
余韻も豊かで感動レベルの料理が多かったです。

同席者によると「精進四菜」もすばらしかったそうで
最後の和菓子【暁餅】は春日大社で深夜に行われる
幽寂な「還幸の儀」に大将が感動し着想を得たとのこと。

夜営業のみ焚かれる儀式と同じ「沈香」を出してくれて
黒米やココナッツパウダーなどで漆黒の餅を
餅の中には、イチゴや暁色の白餡を仕込み
「還幸の儀」に続き行われる「暁祭」を表現したそうです。

そんな昼の席が終わる頃
僭越ながら簡単に2周年を祝福させていただき
またいつかと思いながら店を後にしました。

店主の西原さんは「京都吉兆」、軽井沢の蕎麦懐石「東間
ニューヨーク「嘉日」からロンドンのUMUを経て
2番手の落合さんも海外から奈良へと店主と共に
新加入の高田さんは岐阜の名店「たか田八祥」の
ご子息である期待の若手料理人。
給仕の女将さんを含め皆さん感じの良い方ばかりです。

開店して数ヶ月は知る人ぞ知る存在だったものの
初投稿から2017年12月27日現在32件の投稿があり
当サイトの奈良レストランで1位という好状況☆

ちなみに上記の「暁餅 “還幸の儀”」の他
「大和牛かぎろひ焼」「紅葉前線やさいのテリーヌ」が
専門料理12月号〜甘味を極める〜】で紹介。
レシピも公開されてるそうです。

  • 2周年を迎えた「白」(2017.12/17)

  • カウンターもテーブルも満席でした

  • 一汁三菜の先付:明日香村有機玉子の茶碗蒸し/奈良野菜のサラダと奈良古来の味間いも/カマス塩焼き 椎茸 北海道雲子 ネギのピュレ/氷見ブリと辛味大根のちらし寿司

  • 一汁三菜の先付:氷見ブリと辛味大根のちらし寿司アップ

  • 一汁三菜の椀:酒粕風味の白味噌椀/大和ポーク煮と宇陀の白菜ゆば巻き(2017.12月昼)

  • 包丁さばき(2017.12月昼)

  • 一汁三菜の大和牛ステーキ丼(2017.12月昼)

  • 一汁三菜の大和牛ステーキ丼/澄まし汁/漬物(2017.12月昼)

  • 一汁三菜のデザート:焼栗のアイス/苺/クルミ/コケモモの粉末/マスカット/キャラメル(2017.12月昼)

  • 生ビール(2017.12月昼)

  • みむろ杉 おりがらみ

  • みむろ杉 おりがらみ

  • 篠峯 雄町純米大吟醸(2017.12月昼)

  • 篠峯 雄町純米大吟醸(2017.12月昼)

  • 精進四菜の先付八寸:緑高重

  • 精進四菜:市松生麩焼揚げ出し

  • 精進四菜の精進天丼(2017.12月昼)

  • 春日大社「還幸の儀」と同じ沈香は夜営業のみ点火のところこの日のみ(2017.12月昼)

  • 和菓子の暁餅。春日大社「還幸の儀」と同じ沈香を焚いて

  • 黒米やココナッツパウダーによる漆黒の餅。中には苺や暁色の白餡

  • 満席だったテーブル席(2017.12月昼)

  • 胡麻豆腐を発酵させ濃縮させた一品

  • 盛り付け風景

  • 盛り付け風景

2017/12/29 更新

3回目

2017/07 訪問

  • 夜の点数:4.2

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

奈良で輝く独自の懐石|新たな体制の今回も満足(詳細は以前の投稿を参照に)

梅雨が明けた2017年7月後半に再び。
西原大将と2番手・落合さんの名コンビに加え
新しいお弟子さんがおられ料理人3名の新体制に☆
岐阜を代表する日本料理店の息子さんで
オーストラリアの世界トップクラスの名店を経て
更に腕を磨くため今年6月に入店されたそう。

今回もまた、奈良の風土や食材を織り込み
懐石や精進をふまえながら独自感や斬新な表現も印象的。
いただいたのは文月のコース(12000円+税)。
これまでと同様、満ち足りた気持ちです。

※献立は画像に表記。詳細については前回〜前々回の投稿を参照下さい。

  • 白(つくも).JR奈良駅から3分程(2017.7月下旬)

  • このカウンターの他にテーブル数卓(2017.7月)

  • 1.水辺の蛍(蓋は梶の葉)【室生川と蛍を表現】(冷製鮪出汁/モロヘイヤ/ジュンサイ/茶豆)

  • 1.水辺の蛍【室生川と蛍を表現】(鮪出汁の冷製/モロヘイヤ/ジュンサイ/茶豆)(2017.7月夜)

  • サッポロ黒ラベル(2017.7月下旬)

  • 2.先附け:4日熟成の縞鯵と橘【平城京柱跡】ポン酢仕立て(四葉胡瓜/夏薬味/鯵の下層に希少種 大和橘)

  • 3.白ろこしのスープ焦がし醤油(玉蜀黍ピュレと白味噌と一番出汁/玉蜀黍の芯焼の香味/玉蜀黍の髭/ペッパー)

  • 半合で/篠峯 純米大吟醸 雄町(奈良千代酒造)

  • 4.凌ぎ: 穴子ちらし 泉州水茄子(穴子ツメと白焼き/白飯/水茄子半日漬に辛子/茗荷/マイクロ胡瓜)(2017.7月夜)

  • 5.焼物:サザエとムール貝の浜焼き 亀の手/貝殻内に仕込まれた磯部ソースをかけ/白浜の塩)

  • 亀の手初体験。甲殻類とのこと(2017.7月夜)

  • 半合で/篠峯 超辛口 山田錦純米(2017.7月夜)

  • 6.強肴: 夏鴨と野菜/蕎麦豆腐(奈良葛城の鴨ロースに無花果ソース/野菜に土佐酢ジュレと鮎魚醤ソース)

  • 7.揚物:花かぼちゃ内に南瓜生麩 ゴーヤ(サマートリュフとブラックトリュフ/蘇(古代チーズ)の粉)

  • 半合で/八海山 純米吟醸(2017.7月夜)

  • 8.〆:七夕そうめん【七夕の天空を表現】(三輪素麺 /奈良天川のアマゴ/天魚の骨の出汁を注入)

  • 8.〆:七夕そうめん/天川村の焼あまご入り(2017.7月夜)

  • 半合で/三緒杉 菩提元 純米無濾過生原酒(奈良今西酒造)

  • 9.桃の水風船(奈良天川村の葛とごろごろ水まんじゅう/中に白餡 桃 マスカルポーネ)

  • 9.桃の水風船(奈良天川村の葛とごろごろ水まんじゅう/中に白餡 桃 マスカルポーネ)

  • 10.ハスカップアイス ブルーベリー(2017.7月夜)

  • 盛り付け風景(2017.7月夜)

  • そうめんに注ぐ天魚骨の出汁(2017.7月夜)

  • 揚物にソースをかけてくれて(2017.7月夜)

  • 強肴の野菜には鮎魚醤をかけてくれて/鴨ロースにはイチジクソース

  • マンションの1階にひっそり(2017.7月)

2017/08/09 更新

2回目

2017/01 訪問

  • 夜の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

JR奈良駅近く|伝統的懐石に独自の表現が光る白の世界 2017年1月再び

初めて投稿した後、何度か訪問してるうちに
ミシュラン奈良2017で二ツ星を獲得。
JR「奈良駅」近くに佇む新進気鋭の日本料理店へ。
2017年の1月の終わり頃。
冬の料理を楽しみに奈良駅に降り立ちました。

店内は和の色彩が心地よい小さな空間。
そのカウンターでいただいた1月のコースは
今までと同様、技巧を凝らし表現力に満ちた内容。
圧倒的なスケールや感銘を覚えるには
まだ進化する余地は十分にあると感じたものの
大将と二番手さんによる
1月のおまかせコースに心から満足しました。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二つ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」を経て
女将を務める奥様の地元である奈良で開店。
伝統的懐石料理に留まらない独自の表現 
奈良古来の伝統を感じる供し方や料理も魅力のひとつ。
まずは瓶ビールからスタートし
いただいたのは睦月のお任せコース(12000円税別)です。

1】先付:このこ茶碗蒸し
(黄身が白い明日香村の玉子とマグロ出汁)
2】お椀:真珠貝の澄まし椀 伊勢汐の香り
(ほたての真薯 タピオカで真珠を表現)
3】八寸:季の肴
大和鴨のロース アオリイカと数の子とイクラ
海老 焼生麩の串 ズワイガニ 春菊 
5日熟成の淡路島真魚鰹焼 菜の花 白トリュフ脂
4】揚物:葱尽くし 新からすみ
(青ネギ素揚げ 玉ねぎおろし 赤玉ねぎ 炊いた葱)
5】麺:福にゅうめん 七草の浸し
(奈良三輪ソーメンとふぐ ふぐの出汁)
6】焼物:若草山焼 黒牛蒡 焼き蕪 香味味噌
(筍 芽キャベツ たらの芽)
7】強肴:茸の酢の物(根室の雲丹 野菜 ジュレ)
8】ご飯:古代米湯葉かけ 大和牛添え
(大和牛のラムシン 香の物)
9】菓子:菓祖“橘”宝来餅(中は味噌餡)

いつも通り、幾重にも丁寧な仕事が施され
奈良の素材や季節感あふれる満足度の高い内容。
明日香村の有機玉子を使った穏やかな先付から
伊勢の真珠をイメージしたお椀、趣向に富んだ八寸
揚物から三輪そうめんと河豚と七草
奈良1月の風物詩を表現した若草焼きへと
多彩な食材を組み合わせるセンスや技巧に優れ
味わい深い料理に心が満たされていきます。

中には今ひとつ響かない料理もあったものの
細部にまで手が込んだ美味しい料理が多く
今回も五感に広がるトータル満足度は十分。
一方、心震えるような神がかり的なゾーンに及ぶには
これからの進化に期待というのが個人的な感想。
この価格帯(コース12000円)では難しそうだけど
国内から世界のステージでも活躍された
大将と二番手さんなら可能かもという期待を抱いています。

ペアリングした日本酒は
■□花陽浴 八反錦 純米吟醸 無濾過生原酒 埼玉南陽醸造
■□篠峯 純米 無濾過生原酒 奈良千代酒造(半合600円)
■□風の森 秋津穂歩合65 純米しぼり華
 無濾過生酒 奈良油長酒造
■□三緒杉 菩提元 純米 生酒 奈良今西酒造(半合600円)

カウンター越しの大将と二番手さんのスムーズな連携
女将さんの優しい対応も含め十分満足した2017年1月。
今までと同様の素晴らしさを感じながら
更なる進化や超絶な領域にも期待して訪れたいと思います。

  • カウンター(2017.1月下旬)

  • 1】先付:このこ茶碗蒸し(黄身が白い明日香村の玉子と鮪出汁)(2017.1月下旬)

  • 2】お椀:真珠貝の澄まし椀 伊勢汐の香り(ほたての真薯 タピオカで真珠を表現)(2017.1月下旬)

  • 大将の包丁さばき(2017.1月下旬)

  • 3】八寸:季の肴。詳細は本文参照。2017.1月下旬

  • 4】揚物:葱尽くし 新からすみ(青ネギ素揚げ 玉ねぎおろし 赤玉ねぎ 炊いた葱)(2017.1月下旬)

  • 5】福にゅうめん 七草の浸し(三輪そうめんと河豚 ふぐ出汁)(2017.1月下旬)

  • 花陽浴 純米吟醸 八反錦 無濾過生原酒 埼玉南陽醸造

  • 花陽浴 純米吟醸 八反錦 無濾過生原酒 埼玉南陽醸造

  • 6】焼物:若草山焼 黒牛蒡 焼き蕪 香味味噌 筍 芽キャベツ たらの芽(2017.1月下旬)

  • 7】強肴:茸の酢の物 根室の雲丹 ジュレ(2017.1月下旬)

  • 8】古代米湯葉かけ 大和牛添え(大和牛のラムシン使用)

  • 8】古代米湯葉かけ 大和牛添え2杯目

  • 雲井窯の土鍋炊き古代米

  • 9】菓子:菓祖“橘”宝来餅。中は味噌餡(2017.1月下旬)

  • 篠峯 純米 無濾過生原酒 奈良千代酒造(半合600円)

  • 風の森 秋津穂歩合65 純米しぼり華 無濾過生酒 奈良油長酒造

  • 風の森 秋津穂歩合65 純米しぼり華 無濾過生酒 奈良油長酒造

  • 三緒杉 菩提元 純米無濾過生原酒 奈良今西酒造(半合600円+税)

  • サッポロ瓶ビール

  • サッポロ瓶ビール

  • (2017.1月下旬)満席だったテーブル席

  • (2017.1月下旬)白のエンブレム

2017/05/17 更新

1回目

2016/05 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味4.4
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人
  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥5,000~¥5,999
    / 1人

JR奈良駅近く|日本料理の新星 独自の世界観が光るコースと心地よい時間

【2016.5月 3度目】
5月にしては澄んだ空気の夜。
JR「奈良駅」から徒歩5分程にひっそり佇む新進気鋭の日本料理店へ。
皐月のコースを楽しみに訪問☆

扉を開けると、和装の若い女将さんがおられ
店内はカウンターとテーブル2卓。
和の伝統色を基調とした趣のある雰囲気に包まれます。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二ツ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」でも活躍されたという
グローバルな経験も豊富な方。

■□3度目の訪問で思ったのは
伝統的懐石料理に留まらない独自のハーモニーが響き
さすが世界でも腕を振るわれてきた表現力と技法。
前回のコースでは少し弱く感じたスケールも十分に広がり
奈良古来の伝統や風習を感じる料理や供し方も魅力のひとつです。

夜はおまかせ(12000円+税)のみ。
最初に瓶ビール、皐月のコースがはじまります☆

1】先付:献氷とまと
(氷の聖地・奈良氷室神社の献氷祭をイメージした寒天寄せ アイスプラント)
2】椀替:青山緑水スープ 蓬生麩
(白味噌スリ流し 椎茸 茄子 筍 ブロッコリー アクセントにパセリオイル)
3】八寸:若もろこし 初鰹のコンフィ 粽寿司
(玉蜀黍よせ 熟成金目鯛と発酵米の粽 酒盗 新じゃがいもソース 
奈良古来の大和当帰(トウキ)という多年草)
4】揚物:稚アユ遡上揚げ 胡瓜みぞれ(遡上するアユを表現) 
新ごぼう揚げ 胡瓜とぽんずジュレ ズッキーニ 紫人参
5】箸休め:すだち蕎麦(15:85の蕎麦)
6】焚物:大和豚の鼈甲煮 春大根
7】焼物:焼水茄子 焼空豆 青じそソース
(水ナス オクラ 甘長唐辛子など春野菜 ジェノベーゼソース添え )
8】御飯:尚武剣先ご飯 新生姜 新茶葉のふりかけ もずくの赤出汁 自家製漬物
(土鍋は京都「なかひがし」でも使われる信楽・中川さん作とのこと)
9】菓子:杜若ベリー(かきつばたにみたてた自家製)
(紫山芋クレープ生地 白餡 ナッツ ブリーベリー仕込み)

氷の聖地・奈良氷室神社の献氷祭にちなんだ先付。
美しい意匠に目を奪われいただくと、なんて豊潤なトマトのテイスト。
鮎が遡上する姿を表現したという稚アユ揚げは
ビジュアルもさることながら味わい絶妙。
椀替ではパセリオイルをアクセントに用い
鰹のコンフィでも和食に留まらない技巧を凝らした力強い味わい。
中でも大和ポークと春大根、八寸の若もろこし寄せは並外れた奥行きを伴い
コース全体としても前回以上に高い満足感。
最後の杜若ベリーは絵画のように美しく映えます。

料理と合わせたのは
篠峯 雄町 純米大吟醸 中取り生酒 奈良千代酒造(半合700円+税)
寫楽 純米吟醸 雄町 福島宮泉銘醸(半合700円+税)
三緒杉 菩提元 純米 無濾過生原酒 奈良 今西酒造(半合600円+税)

カウンター越しの大将と二番手さんはトーク力もあり
若い女将さんの優しい対応を含め緊張することなくリラックスできます。

懐石料理といえば京都のイメージながら
わざわざ奈良へという気持ちになる日本料理「白(つくも)」。
独自のセンスが光る一線級の懐石コースを楽しみたい時にぜひ☆
夜は12000円+税、お昼は5000円+税のコース2本立てです。

-------------------------

「ひっそり佇む日本料理の新星 夜の弥生コースを心地よく」
【2016.3月 再訪問】4/21の投稿。(総合4.0/料理4.0)

月が見える澄んだ空気の夜。JR「奈良駅」から徒歩5分ほどに
ひっそりと佇む新進気鋭の日本料理店へ。

店内に入ると若々しい料理長と二番手さん、女将さんがおられ
カウンターとテーブル2卓からなるホッと落ち着ける雰囲気。
和の趣に満ちた空間が広がります。

店主の西原さんは「京都吉兆」をはじめ
京生麩の老舗「麩嘉」が手がける
ニューヨークの「嘉日」では料理長として二つ星を獲得。
軽井沢の蕎麦懐石「東間」 ロンドンの名店「UMU」でも活躍されたという
グローバルな経験も豊富な方。
女将さんによる接客は上品で物腰やわらかく
凛とした上質な空間だけど緊張することなくリラックスできます。

まずは日本酒八海山をお酌下さり
夜の弥生コース(おまかせ12000円+税)がスタート☆

1】先附:彩り玉野菜 アボカド 汲み上げ湯葉 出汁あんかけ
2】お椀:新玉ねぎ真丈 山芋 桜海老のせ 澄まし仕立て 松蓮根
3】向附:アオリイカ糸造り 胴の湯引き 行者油 げそ肝和え 
4】八寸:湾内蛍イカ・こごみ・芽キャベツ・蕗の薹揚げ・鞍掛豆
     数日熟成の寒平目 茶碗蒸しろうお踊り煮 カボチャ田楽 生麩
 
5】焼物:筍(奈良月ヶ瀬)の達陀焼 我昔所造諸悪業
6】箸休:若狭井蕎麦 ご香酒煎り酒
7】大和牛ミスジ湯引き 春キャベツ アスパラ カラスミ
8】食事:大浅利御飯 あおさ豌豆餡 赤出汁 香物
9】御菓子:夜桜餅 桃花酒

ひな祭りをイメージした先付から始まり桃の節句をイメージしたというお椀。
画像の通り、幾重にも丁寧な仕事が施された料理が並ぶ
季節感あふれるコース構成です。

素晴らしかったのは アオリイカ行者油 お椀 奈良の筍 熟成の寒平目
大浅利ご飯 二月堂の若狭井の名がついた手打ち蕎麦。
八寸の一部と大和ミスジは今ひとつ響かなかったものの
技巧を凝らし、細部にまで手が込んだ美味しい料理が多く
達陀と題された筍の焼物では 目の前で火がともされ炎が綺麗☆
奈良に春を告げる風物詩・二月堂「お水取り」にちなみ気持ちを祓います。

■□料理と合わせたのは
三緒杉 菩提元 純米 無濾過生原酒 奈良 今西酒造(半合600円)
櫛羅(くじら)純米 無濾過生原酒 奈良 千代酒造(半合550円)
花巴 木桶 生原酒 水酛純米 奈良 美吉野醸造(半合600円)

最後の夜桜餅と桃花酒まで9品をいただき
コース全体を通してのスケール感は控えめに思いましたが
上品で繊細な料理が五感に優しく響いた弥生の夜。
もてなしがキチンと調ってこそ美味しい料理は成り立つという意味でも
若い女将さんと料理人さんが織りなす対応が素晴らしく印象的。
また来てみたいという気持ちになりました。

奈良への思いにあふれ 奈良で輝き始めた懐石料理店へぜひ☆
夜は12000円+税、お昼は5000円+税のコース2本立てです。

-------------------

【2016.2月 昼訪問】(投稿3/3)
「ひっそり佇む日本料理の新星 格別な味と気配りのある対応」

JR「奈良駅」から徒歩5分程の住宅街
グレーの壁に光る金色の「白(Tsukumo)」が印象的な外観。
店舗とは気づきにくい新進気鋭の日本料理店です。

奈良への思いや「京都吉兆」はじめ海外でも活躍されてた事など
興味深い情報を知り2名で訪店。
扉を開けると、和装姿の若い女将さんがおられ
店内はカウンターとテーブル2卓でほぼ満席。
和の伝統色を基調とした趣のある雰囲気に包まれます。

■□訪れて思ったのは
この道20年という大将の表現力と良質な素材力
若い女将さんによる上品で物腰やわらかい接客が素晴らしく
ゆったり心地よく楽しめること。

お昼のメニューは精進四菜(精進料理)と一汁三菜の2タイプ。
2名でそれぞれをいただくことに。

■□一汁三菜(5000円+税)
1】八寸:季節の山海から
ヒラスズキの酢ジュレ 渡蟹とイクラの茶碗蒸 
ホタルいか 鴨のつみれ こごみ 
2】お椀:雪中梅 はまぐり真丈大潮汁 
3】主菜:大和牛しぐれ御飯、手打ち蕎麦、海老と野菜天丼より一品
4】デザート:スイートスプリングなど柑橘ゼリーよせ

渡り蟹といくらの茶碗蒸しから格別な満足感☆
次にお椀をいただくと、なんて厚みのある味わい。
一番ダシに椀種の蛤ダシ、魚ダシを合わせてるそうで
凛として奥深く、豊潤な風味が広がります。
デザートではいろんな柑橘とソースが絶妙に重なり
大和牛しぐれ御飯は上質な牛丼風。
全体を通して一線級の和食をいただいた感覚です。

■□精進四菜(精進料理)5000円+税
1】八寸:縁高重
2】羹:市松生麩の焼揚げ出し
3】主菜:手打ち蕎麦、湯葉餡かけ御飯、精進天丼より一品
4】デザート:白玉椿きんとん

中でも手打ち蕎麦は「並の専門店を上回る抜群な美味しさ」とのことで
「軽井沢の蕎麦割烹で腕を磨かれた」と聞き納得の様子。
白玉椿きんとんは少しいただきましたが
京都の老舗「亀末廣」を思わせるクオリティです。

■□公式サイトによると
嵐山吉兆」で長年経験され、軽井沢の名店「東間」では蕎麦を。
京生麩の老舗「麩嘉」が手がけるニューヨークの精進料理「嘉日」の初代料理長として3年。
その間ミシュラン2つ星を獲得。
その後ロンドンの日本料理店「UMU」でも研鑽を積まれたというご主人。

店内には若々しいご主人の他にも料理人さんがおられ
若い女将さんの優しい対応を含め、心から満足したランチの時間。
京都の割烹や懐石料理が好きな人も、奈良で輝きはじめた日本料理店へぜひ☆
夜は懐石コース(税込12960円)一本だそうです。

  • (2016.5月) 白(Tsukumo)

  • (2016.5月)趣のある店内

  • カウンターと瓶ビール(720円)から

  • 1】先付:献氷とまと(2016.5月)

  • 椀替:青山緑水スープ 蓬生麩(2016.5月)

  • 3】八寸:若もろこし 初鰹のコンフィ 粽寿司(2016.5月)

  • 3】八寸:若もろこし 初鰹のコンフィ 粽は金目鯛(2016.5月)

  • 4】稚アユ遡上揚げ 胡瓜みぞれ 新ごぼう揚げ ぽんずジュレ ズッキーニ 紫人参(2016.5月)

  • 5】箸休:すだち蕎麦(15:85)(2016.5月)

  • 6】大和豚の鼈甲煮 春大根(2016.5月)

  • 7】焼水茄子 焼空豆 青じそソース (2016.5月)

  • 8】ご飯:信楽の中川さんの土鍋だそう(2016.5月)

  • 8】尚武剣先ご飯 新生姜 新茶葉のふりかけ 自家製漬物(2016.5月)

  • 8】ご飯のおかわり(2016.5月)

  • 9】杜若ベリー(2016.5月)。美しい

  • 篠峯 雄町 純米大吟醸 中取り生酒 奈良千代酒造(半合700円)(2016.5月)

  • 寫楽 純米吟醸 雄町 福島宮泉銘醸(半合700円)(2016.5月)

  • 店内のテーブル席(2016.5月)

  • (2016.3月)。奥ゆかしい佇まいの白(つくも) 空には月

  • (2016.3月)。白(Tsukumo)

  • (2016.3月)趣のある店内はカウンターとテーブルがあります

  • 1】先附:彩り玉野菜 アボカド 湯葉 出汁あんかけ(3月夜コース)

  • 2】お椀:新玉葱真丈 山芋 桜海老のせ 澄まし仕立て(3月夜コース)

  • 3】アオリイカ造り 胴の湯引き 行者油 げそ肝和え(3月夜コース)

  • 4】八寸:湾内蛍いか 寒平目 茶碗蒸 しろ魚踊り煮 カボチャ田楽(3月夜コース)

  • 5】手書きの書が添えられ 火が入ります(3月夜コース)

  • 5】春を告げる修二会(お水取り)をイメージした演出(3月夜コース)

  • 5】奈良の筍 達陀焼 我昔所造諸悪業(3月夜コース)

  • 6】これを蕎麦へ注いでくれます(3月夜コース)

  • 6】若狭井蕎麦 ご香酒煎り酒(3月夜コース)

  • 6】若狭井蕎麦 ご香酒煎り酒(3月夜コース)

  • 7】大和牛ミスジ 春キャベツ アスパラ(3月夜コース)

  • 7】大和ミスジ(3月夜)

  • 8】土鍋炊き 大浅利御飯(3月夜コース)

  • 8】大浅利御飯 赤出汁 香物(3月夜コース)

  • 9】御菓子:夜桜餅 桃花酒

  • 三緒杉 菩提元 純米 無濾過生原酒 奈良今西酒造(半合600円)

  • 櫛羅(くじら)純米 無濾過生原酒 奈良千代酒造(半合550円)

  • 店内(2016.3夜)

  • お店とは気づきにく外観。昨年12月に開店とのこと(2016.2)

  • 店内空いた時に。手前にテーブルも(2016.2)

  • 昼の一汁三菜1。八寸:ヒラスズキの酢ジュレ 渡蟹とイクラの茶碗蒸 ホタルいか 鴨つみれ こごみ(2016.2)

  • 昼の一汁三菜2。雪中梅 はまぐり真丈大潮汁(2016.2)

  • 昼の一汁三菜3。主菜:大和牛しぐれ御飯(2016.2)

  • 昼の一汁三菜4。スイートスプリングなど柑橘ゼリーよせ

  • 外壁の白(Tsukumo)

  • 昼の精進四菜1。八寸:縁高重(2016.2)

  • 昼の精進四菜2。市松生麩の焼揚げ出し(2016.2)

  • 昼の精進四菜3。手打ち蕎麦(2016.2)

  • 昼の精進四菜3。手打ち蕎麦アップ(2016.2)

  • 昼の精進四菜4。白玉椿きんとん(2016.2)

2016/05/28 更新

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