2回
2016/12 訪問
素材の良さを感じながら、ただ食べることに集中する。
【2016年12月】
今年の締めは「宮崎千尋の年越しソーキそば2016」。ソラノイロ新店のオープンに伴い休業中の素良ですが、年末年始と1月13,14日の営業でいったん閉店するとのこと。本日は撮影OKでしたが、幻の名店となってしまいそうなので、6月の「ソラノイロ5周年記念の限定ラーメン」とともに写真をアップしておきます。
今年の年越しソーキは豚骨ベースの白濁系ですが、鶏(天草大王)の旨味が効いて、本場沖縄でも記憶にない味。トロトロの軟骨ソーキが絶品で、食後もしばらく心地よいほのかな甘みが尾をひく秀作でした。そういえば、秋にリピートしたすだちオリエンタルも美味かったな~。
【2016年8月】
本日は塩をいただきましたが、正面側のカウンター左から3番目が特等席であることに気づきました。
ここに座ると調理中のタレの入った器にスープが投入される度に、なんともいえない香りが漂ってきます。醤油、塩それぞれ異なる良さがあるので(特に塩が鮮烈です)、前のお客さんにはなるべく醤油、塩を交互に頼んで欲しいものです。
本日は試作中の細麺を選んだところ、この弾力のある麺は平麺のほうがしっくりきそうですが、マッシュルームオイルを混ぜた後はスープとしっかり絡む細麺がいい感じで、甲乙つけ難いです。
【2016年7月】 自家製麺になってから初めての醤油。引続き進化中です。
【2016年6月(3)】
本日は塩。厨房で丼にスープが注がれたときに、エッジの効いた煮干系の香りがプーンときました。鯛だそうです。弾力のあるメリハリの効いた麺との相性もよく、塩は2回目ですが、初回とは別物、個性的な一杯に仕上がっていました。
【2016年6月(2)】 5周年記念の限定ラーメンを食しました。
【2016年6月(1)】
本日は大事な仕事のパートナーの接待(?)で訪問。特製旨味出汁麺を堪能してもらいました。案内等のオペレーションも安定してきた感じです。
自分が食したのは夏季限定の冷やし麺(1,100円)。名作だった旧2号店の冷やし中華を思い出しますが、多様な野菜&瀬戸のもち豚で、味も食感もさらに広がりが出ている印象です。
【2016年5月】
醤油味のみだった旨味出汁麺に塩味が登場、オリエンタルヌードルも加わって、選択肢が3つ(醤油・塩の特製を含めると5つ)になりました。
本日は1日5食限定のオリエンタルヌードル(1,100円)をいただきましたが、上質なスープと麺をベースにしながら、想定外のパンチも効いてソラノイロらしい楽しく美味しい一杯です。さすがファンタジスタ、こういうメニューの作り方がほんとに上手いと思います。
【2016年3月(2)】
2度目の素良。まず、スープを一口。前回はあまり感じなかった、貝特有の旨味とコクがしっかりと攻めてきます。
きれいにまとまった一杯という感じだったのが、随分インパクトのあるスープに進化しているような。これが旨味成分か、って感じで、いい意味で後味が尾を引きます。炊きたてのご飯を一緒に食べたくなります。
具材もカットの仕方が変化しているかな。鶏チャーシューの歯応えが、相変わらずヤバいです。
麺ですが、スープや具材に比べると少々大人しい印象で、太さなのか、風味の組合せなのかよくわからないけど、このスープに合う麺は進化の余地があるように感じます。玄米麺で食べるとどんな感じになるのかな。
あと、前回はちょっと張り詰めたような空気を感じましたが、今日はだいぶこなれて柔らかい雰囲気になっていました。それはこちら側の慣れの問題かもしれませんが。
【2016年3月(1)】
よく通ったソラノイロの2号店が、「素良」にリニューアルされました。
「現在の宮崎店主が考えるベストのラーメン」を提供しているとのことですが、店内・料理は撮影禁止、外からは店内が見えない造りになり、ホームページにも詳しい情報は掲載されておらず、ラヲタではない自分にはなんだかちょっと敷居が高くなった印象です。
とはいえ、SNSやメディアで積極的に情報発信するソラノイロが、なぜ真逆の路線にも足を踏み入れたのか。どういう理由でそうなり、どんな雰囲気で営業しているのか、とても気になるところです。
一応、財布の万札を確認した上で、入店してみることにしました。
なぜこういうスタイルで営業しているのか、どうして撮影禁止なのか、そのあたりはお店で確認してもらうのがよいので詳しくは書きませんが(というか、適切に説明できる自信がありません)、まずは興味のある方に必要と思われる情報を記しておくことにします。
・ 敷居も値段も決して高くはない(ソラノイロの他店舗とほとんど変わらない)ので、ラヲタでなくても普通に入店して全く問題ありません。
・ 営業時間は12時~15時頃ですが、不定休(日・月は定休日)なので、ツイッターのアカウント(素良@sora_umami)で営業しているかを確認しておくのがベターです。
・ メニューは醤油と塩の二本建てですが、塩は準備中とのこと。アサリや蛤もたっぷり使っているそうですが、スープは鶏がベースです。
スマホを持つこともなく店主のプロの仕事を眺め、着丼してからは一口一口を味わっていただきます。
率直なところ、これまでのソラノイロの「うわっ、これウマ!」とか「なに、これ!」みたいな、一口めからのサプライズはありません。
ゴボウとかマッシュルームオイルとか個性的な部分もありますが、基本的にはシンプルな醤油ラーメンを丁寧に作り上げた印象です。
スープのアサリや蛤も前面に出てくるわけではなく、鶏の旨味に溶け込んでいるよう。
そして、プリッとした鶏チャーシューをはじめ、素材の力を感じさせられる。
そう、食事とは本来、こういう自然からの力をいただく営みなんですよね。
こうやってスマホを触らずにただ食べる時間は、なんだか京都の禅寺でただ坐る時間と通じるものがあるような気がします。
今日は自宅での夕食もテレビを切り、食前・食後にはきちんと手を合わせていただきました。
なんだか点数を記入するのも野暮な気がしてきたので、今日のところは口コミのみということで。
2017/01/16 更新
1月13,14日の最終営業に行ってきました。13日は醤油の特製、14日は塩の特製です(料理の撮影もOKでした)。
どちらも豪華な食材が丼の中で見事に調和した完成度の高いラーメンでしたが、それ以上に興味深かったのが店内を覆っていた独特の雰囲気です。
満席なのに静かな店内では、出来上がりをじっと待つ客側の期待と、最高の一杯を提供しようという宮崎店主とそれをサポートするスタッフの皆さんの心意気が、無言の中にもしっかりと繋がっているのが感じられて、この1年弱はいろいろレギュレーションや試行錯誤を見てきましたが、このお店で表現しようとしていたのはこういうことなんだなぁ、と理解できたような気がしました。
これが一つの到達点ということで、次のステージでは何を見せてくれるか、楽しみになってきました。