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串煮込み 1串205円(シロ串、寄せ集め串)
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レバー ねぎ塩(左)、タン 味噌(右) 各205円
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屋号の記載はなし
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コブクロ 生 205円(左)、赤串 生 300円(右)
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焼酎(ウメ) 410円
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チレ 塩 205円
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みょうが肉巻き 205円
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左から テッポウタレ(300円)、レバねぎ塩、タン味噌(各205円)
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キャベツ煮込み 205円
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レバー ねぎ塩 205円
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葡萄割り 615円
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焼酎(ウメ) おかわり
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店内はかなり煙いです。
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レトロ オブ レトロ
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久々の新宿思い出横丁。我ながらベタなチョイスだなあと思いつつも、初体験な知人のためにね、あくまで知人のために。
とはいえ思い出横丁には名店がズラリ。中でもこちらのささもとさんは外せないでしょう。
銀座には分店、北千住や三鷹、最近は門前仲町にも暖簾分け店が存在するささもとさん。1串205円〜という価格帯は、いわゆる高級もつ焼き店にカテゴライズされるでしょうか。
高級と銘打ちつつも、むしろどの串もそのお値段以上の満足感。そんな恐ろしいお店なのです。
創業は何と70年以上昔の超老舗。現在は2代目が銀座店を切り盛り。ここ新宿店は3代目が受け継いでいらっしゃるそうです。
店外には何故か屋号の記載がないものの、それでもいつも満員御礼の大人気ぶり。
ちなみにかの全国民垂涎の名番組「吉田類の酒場放浪記」第149回放映では、銀座店の方が取り上げられていました。いやあ、流石に知らない方なんていませんよね。かえってすいません。
とかくそんなささもとさんにも久々の訪問。マックスに詰め込んでも10数名程の極狭の店内、カウンター席と壁の隙間はわずか数十センチとな。他のお客さんの背後を失礼しながら奥の方のお席に着席です。
それでは早速焼酎(ウメ)410円からのスタート。決して大瓶が820円もするから避けたわけではありません。実はささもとさんでは「アルコール類は3杯まで」なる鉄の掟があるのです。
また、女性だけでの入店禁止なんてルールもあったかなあ。代替わりした現在でも活きているのかは不明ですけども。
焼酎(ウメ)とはつまるところ梅割り。受け皿からも溢れんばかりのコップ焼酎に、少量の梅シロップが後入れされる代物です。
梅割りをおかわりした後は、これまたワインを後入れする葡萄割り615円をいただきました。
梅割りはほぼ焼酎ストレートですし、葡萄割りに至っては焼酎のワイン割りなわけで、実際3杯でもかなり酔いが回ります。
続きましてフードメニュー。煮込み系、刺し物系、焼き物系の3種類に大別されます。火力は炭火を使用。
基本的に各お品は事前に串打ちが成されており、一部メニューを除き1串205円という明朗会計(1串から注文可)
串物のみの提供故、店内に箸の用意はありません。この潔さもまた素敵です。
また、品書にも各部位の記載はなし。なので初めての方は味付け含め、お任せで出していただくのも良いかもしれません。
以下、この日食したお品と合わせて詳しくご紹介をば。
煮込み系
串打ちされたもつ肉や野菜類が、味噌ベースの大鍋で煮込まれた物になります。
そしてこの煮込み汁が、サラッとしていてしつこくないのに抜群のコクが感じられて実に秀逸。
煮込みといえば濃厚系が好まれやすい傾向なれど、ささもとさんのそれはそんなメインストリームに一石を投じる正に問題作。いや、“一岩”か。
個人的に東京3大煮込みに割って入らせたい程の完成度。太田さん(提唱者)、ひとつよろしくお願いします。
・串煮込み×2
お任せでお願いしますとシロ串と寄せ集め串がサーブされました。
フワやナンコツなど、様々な部位を楽しめる寄せ集め串の複雑多味に悶絶。シロももっちりしっとりとした噛み応えの中に、濃縮された旨味が感じられます。
・キャベツ煮込み
注文後に大鍋に投入されます。モツの出汁が染み込んだ絶妙のクタシャキ具合がたまりません。
・みょうが肉巻き
豚ばら肉で巻いたみょうがを、こちらも注文後に大鍋へ。鍋から上げたら炭火で焼いて仕上げに白味噌を塗るなんて、どれだけ手のかかる子なんでしょう。事前に煮込むことで、ただ焼くよりも格段に味に深みが加わります。
刺し物系
件の法改正前は正真正銘の生(レバーがよ、レバーが最高だったんや!)にて提供。現在は勿論ボイル品。牛ハラミの赤串だけは生で食すことが可能です。
・コブクロ 生
コリップリッなコブクロは臭み皆無。白味噌とコブクロって案外合うのです。
・赤串 生 ※1串300円
皆大好き生肉ちゃん。適度にサシの入ったハラミを塩でいっちゃいます。きっと単純な旨味自体は焼いた方が高まるんでしょう。されど生肉を頬張る感動と、生肉ならではの独特の食感!はもはや何ものにも代えられません。
焼き物系
ポーションの大きさはどれもそれなりですが、鮮度・焼きの技術はともに一級品。
・レバー ねぎ塩
無論塩で食しても臭み皆無な鮮度で焼き方はやや若め。レバーの濃厚さと大量に添えられた輪切りねぎの清涼感が両立した秀逸な一串でした。
・タン(味噌)
素焼きしたタンに上述のみょうが肉巻きと同様の白味噌が塗られています。扱われているタンがジューシーだからこそ、白味噌の濃い目の味わいに負けません。本来タンは塩派な私でもこれには大賛成。
・テッポウ タレ ※1串300円
1串300円もするだけあり、外はカリッ中フワッのお手本のようなテッポウです。タレは下町風とは異なりあっさり上品目。
・チレ 塩
今回1番衝撃を受けたお品でした。
新小岩の彩波さんのチレが脂のノリ具合&クセの少なさが飛び抜けているのに対し、ささもとさんは適度にチレならではのクセも持ち合わせた抜群の総合バランス。
そもそもチレってその独特のクセも含めて楽しむ印象です。だけど彩波さんのパラメーター振り切り過ぎてる感も捨てがたい…
少なくとも私の浅い経験の中では、ささもとさんのチレが正統派の王者的存在なのは間違いありません。
以上。本日も相変わらず素晴らしいクオリティでございました。
もつ焼きというジャンルは、どのお店でも大体日によって1つか2つは鮮度や焼き具合にいくらかのブレが生じるものかと思われます。しかしささもとさんにはそのブレがないのです。どれだけどれだけ素晴らしいことか!
無論もつ焼きはリーズナブルであるべし、それもまた真です。故に評点は非常に困難であるものの、値段抜きで美味しいもつ焼きを楽しみたい時には是非お勧めいたします。
ささもとさんに敬意を評して、真面目な締めで終了です。