nemoccoさんが投稿したカンテサンス(東京/北品川)の口コミ詳細

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nemocco (千葉県) 認証済

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カンテサンス北品川、大崎、品川/フレンチ

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 3.2
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2016/01 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気3.2
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

さらなる美味への、あくなき追求

1,000件目のレビューはこちらのお店です。
今年の結婚記念日、ディナーを頂く為に訪問しました。
電話がかなり掛かりづらく大変だったそうですが・・諦めずに電話をかけ続け、予約を勝ち取ってくれた旦那に感謝です。
最寄は品川駅のガーデンシティ品川御殿山一階にある店舗は、ウェイティングスペースの照明がかなり印象的。
以前何処かで見かけて記憶に残っていた、インゴ・マウラー作の色々な言葉や絵が描かれたメモが付いた照明です。席まで案内される時間に、この照明だけで楽しむ事ができました。
ダイニングは落ち着いた雰囲気で華麗と言うよりも、料理や会話に集中出来る様なシンプルなつくりでした。
案内されたテーブルにはあらかじめ、黒っぽい石のプレートが置かれていました。(プレート表面右下にQuintessenceという名前の刻印)
フォークとナイフが置かれていましたが、このカトラリーは飾りでしょうか、使うことなく撤収されていきました。
店員さんの襟元には金色の葡萄。ワイン等は好みを話して、グラス提供の物から選んでもらうことに。
まず乾杯には葡萄ジュースをお願いしました。
ポルトガルのコニャックを作っている農場で作られた白いジュースは、しっかりめの味わいのジュース。甘みと酸味がジュースとは思えない美味しさ。

さて、料理はおまかせコース一本のみ。全部で12品とのでした。
岐阜産椎茸のスライスとサブレ ポルチーニ粉末かけ 
初めが岐阜県産ということで、個人的にちょっとテンションアップ☆ポルチーニでお化粧した椎茸スライスがなんだか可愛い!
ポルチーニ粉末の旨みにサックリしたアーモンドサブレの一口アミューズ。

ヤリイカとほうれん草のスープ
非常に緑鮮やかながら、ほうれん草の青臭さが無く甘みを感じるスープが小さなガラスのカップに入っていて、とても美しいです。
中に柔らかなヤリイカ、上にスルメイカ肝の香りを移したソースが掛かっていました。

山羊ミルクのババロアとユリネ・マカダミアナッツ オリーブオイル掛け ゲラント塩添え 
まろやか・なめらかながらほんのりした酸味あるババロアに、豊かな香りのオリーブオイル。塩が効いていて旨みをひきたてます。
ユリネとマカダミアが食感と甘み、コクをプラスし、シンプルながら看板料理の名に恥じない絶品料理でした。

パン
高輪にあるメゾンカイザー製、朝に焼きあげたものを送ってくれるそうです。
厚みある皮がカリッと香ばしい!!

北海道産帆立貝柱のソテー 香味野菜とマスカットビネガーを添えて
軽く炙って中はしっとりと仕上げられた厚切りの帆立は、柔らかさと甘みが絶妙。
香味野菜(ホワイトセロリ・黄ニラなど)と軽やかな酸味のビネガーが程よく合って、黄ニラの香りと食感がナイスでした☆

ホッキ貝入りファラフェル
中東で食べられるファラフェルというヒヨコ豆パウダーの素材を使った一品で、ボソッと感がないように熱々の内に提供、早めにお召し上がり下さいとの事でした。
スパイスしたホッキ貝を中に入れて魚介の旨みを合わせ、トマトとウニを上に掛けた出来たて熱々のお料理。
トマトのほんのりした酸味にウニのコク、魚介の旨み。ファラフェル自体を食べ慣れていないので普通の調理法が分かりませんが、美味しかったです。

スティルトンチーズのスフレ フォアグラ入り スライスしたカリフラワーと金柑をのせて
金柑はオレンジと違い、甘みとほろ苦さがあります。チーズの香りを邪魔せず、フォアグラに味がぴったり!!
雪の結晶の様な薄く可憐なカリフラワーのスライスが載っていました。

ナメタガレイのソテー
皮目を香ばしく焼き、じっくり火を通したものとのことでした。
香ばしい皮の中はふわっふわに柔らかく、ほんのりと甘みある白い身。
フランス産シャンフレルというキノコとワインを使ったソースは軽い酸味と深いコクがありとても美味!!
付け合せのカブも甘みがあり、旬野菜の美味しさを感じました。

当店はボリュームが多い方なので量調整しなくて大丈夫ですか?と確認されましたが、とりあえずそのままお願いしました。
途中一度お腹いっぱいになりかけたので、パンを食べきらず控えめにしておいて正解でした!!
フランス・ラングドック地方の乳飲み牛オーブン焼き
黒っぽいお皿の上に、肉のピンク、野菜の緑、ネギグラタンの黄色と色鮮か。
3ヶ月の乳飲み牛の大きなもも塊肉を、三時間かけじっくり焼き上げたものとの説明でした。
焼きあがりをカットしており、中央が柔らかくジューシーに仕上がっているそう。
冬なのでしっかり濃厚めのソースを合わせているとの事で、ベネズエラのカカオ、赤ワインやスパイスを煮込んで作ったソースが添えられていました。
他、付け合せにはプチベールというケールと芽キャベツ野菜、群馬下仁田ネギグラタン。秋田県のぴろっこというわけぎも添えられていました。
まだミルクを飲んでいたという仔牛の肉は、素直な味と言うか、肉なのに獣臭さが全くありません。
少しずつ休ませながらじっくりとオーブンで丸ごと焼きあげられた肉は、とても柔らか。色鮮やかなピンク色ですがちゃんと火が通っていました。
プチベールは青臭さは無く甘みある緑の野菜。下仁田ネギのグラタンは甘みとクリーミーさがあり、美味☆

デザートは四品、その前にチーズもご用意できるとの事でお願いしました。
チーズ
盛り合わせではなく一種類。胡桃のバケットが添えられていました。
本日のチーズはブリ・ド・モー。チーズの王様と称される、ブリ三兄弟の一つです。
普段食べている一般的なブリーとは別物といった味、白カビ部分の風味が若干強め、中の部分も非常に滑らかで旨みがたっぷり。

岩茶のシャーベット
中国福建省の岩茶を使ったもの。
ごつごつした岩のあたりに生えている木から取れるために岩茶といわれるそう。レーズンが添えられて一緒に食べるようになっていました。
渋みと甘みのバランスが良く、さっぱり美味しく頂きました。

マスカルポーネのムース
香ばしく焼かれたカダイフがまぶされており、スコッチウイスキーを使ったソースを合わせてありました。

焼きたてチーズケーキ
焼きたての熱々感と香りを楽しんで欲しいとの一品。
生クリーム、レモン、アプリコットリキュールなどがあわせてあるとのことでした。
普通は冷めて味が落ち着いてから食べるチーズケーキ、確かに香りの良さは焼きたてならでは!熱々で柔らかな食感も楽しめました。

メレンゲのアイス
見た目、何の変哲もないのですがこれが看板メニューのひとつ。
焼きメレンゲを細かく粉末にしたものに、牛乳や生クリームを加えてアイスにし、能登の海水を煮詰めた塩を足して、旨みをさらにプラスしたとの説明でした。
香ばしいメレンゲの味わいと非常に滑らかでコクのあるアイス、確かに看板といえる絶品のアイスでした。
話によると・・シェフがフランスに居た時に食べた伝統的お菓子の焼きメレンゲが好みと違ったそう。
この焼きメレンゲをどうすれば美味しく食べられるか追求した結果、生まれたアイスとのことでした。

珈琲・小菓子 (ホワイトチョコのお菓子)
見た目非常にシンプルですが、ちゃんと美味しく作られた小さなお菓子でした。この手の小菓子の中で一番美味しかったかも!!と旦那が言っていました。

他・・
白ワイン:サンセールという産地の、ソヴィニヨンブランのすっきり辛口だけれど深みあるワイン。
赤ワイン:90年経った木からの葡萄を使ったワイン、果実味とスパイスの様な深みある味わいの美味しいものでした。
旦那はメインの肉質に合わせた、香りよく軽めで飲みやすい赤ワイン。
※グラスワインは赤白それぞれ3種類ずつ。赤2,700円、白2,160円。ワインはラインナップが非常に豊富なので、強ければ一本頼んでシェアして楽しむ方が良さそうです。

途中、今日はお祝いと言うことで 美しい純白の花の飴細工 を頂きました。
流石にこれは写真におさめないなんてもったいない!と言うことで持ち帰りをお願いしました。
(シェフが丁寧に包んでくれたそうです☆)
パティシエコンクールなどでよく見る飴細工作品を我が家に迎えられるなんて感激です。

帰り際、それぞれのお客さん一組ずつに丁寧に挨拶をしてくれた若いシェフ。私達にも挨拶をしてくれました。
以前NHKの特集番組で観た時から「いつか行ってみたい」と憧れていたお店でしたので、ご本人と少しでも会話が出来てとても嬉しかったです。

色々なレストランで学んだものを、自分なりにどうしたらもっと美味しく食べられる?と素材や調理法を研究して日々料理に向き合っているというシェフの料理、ゆっくり三時間半かけ堪能させていただきました。
新しいといわれても、目新しい技法などではなく基本をしっかり踏襲しつつ新しい事にチャレンジしているというシェフの料理はどれも美味しく、素材の良さもありシンプルな味付けの看板料理、山羊のチーズなどの美味しさは特に突出していました。
店名の由来は・・古い錬金術の言葉(ラテン語派生)で万物を構成するうえで五番目に重要な要素・・現代語にすると、エッセンス・真髄といったものとの話しでした。
店員さんによると、色々新しい事にチャレンジしつつ、フランス料理としての精神を忘れないようにする事。飛び出しても、常に原点・着地点を忘れないようにしたいという事を以前シェフが言われていたそうです。
料理はもちろん、店員さんの少人数レストランだからこそ出来る暖かいサービスが印象的。ワインなどのセレクトはじめ、こちらの気持ちを察した気の使い方や、ちょっとした会話がとても心地よかったです。

予約を取るのが超大変!!という旦那の話でしたが、またいつか記念日に是非訪問したいと思える素敵なレストランでした。

※食べログをはじめたころ、ここまで続けられるとは思っていませんでした。
レビューを読んでくださるマイレビュアー様、読者様、そして理解・協力してくれる旦那に心から感謝しております。
1,000件達成した今でも、まだレビューしたいお店や訪問したいお店が沢山あります。
地道に活動して行きますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2019/01/25 更新

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