2回
2017/03 訪問
栃木にぼし系の雄 まずはライトなメニューから
【本日のオーダー】
あにまる天夢
【感 想】
担当地域が、栃木県南エリアになったことから、栃木方面の飲食店開拓が出来、喜ばしいことでございます。
早速気になっていたお店のひとつ、強力な煮干しが売りとの評判が高い、天夢さんに。
実はこの日の訪問まで2回ほどフラれています。わたしは大の行列嫌いなので、5~6人の行列を見て、スルーしていました。
ようやく並びなし。時間も13時半を過ぎていたのも要因でしょう。すぐ近くの客先に14時アポイントなので、この時間がちょうど良し。次からもこのぐらいの時間にアポをいれよう。
以前、煮干しでは超がたくさん付く有名店で、どうにもこうにも口に合わない一杯をくらってから、ドの付く煮干し系は遠慮気味でした。元々は、煮干し大好きなのですが、そのトラウマがなかなか頭から離れません。
ただ、もしかすると、その某有名店だけが合わないだけで、他はもっと美味いのかもしれない。
そんな思いから、天夢へ足が向いたのでした。
けど、券売機を前にしても、まーだトラウマが。。。
ひとまず、「あにまる天夢」なる動物系のスープとの合わせ技をいただくことに。
5分程度で提供。
スープの色からして、煮干し感いっぱい。
海苔の上に追い煮干し粉が。
まずはスープを、魚粉を混ぜずに。
煮干しがブワーっと口の中に広がり、凝縮された煮干しの旨味と、ほのかな苦味。動物系で割っているとはいえ、煮干し感がスゴイです。
動物系スープ(豚)のマイルドさが程良く煮干しをサポートし、決して邪魔するようなことはありません。むしろ、煮干しの良い所を押し出し、苦みやエグみ(もともとほとんど感じませんが)を打ち消す役割を全うしているように感じます。
追い煮干し粉を投入すると、煮干し感は更に加速。
麺は、意外にも太麺。こういう煮干し系って、細っそいパツパツのストレート麺だと思っていたので、正直驚きました。
二郎系ほどではないにしても、けっこうな太さですね。
ゴワゴワした食感。良く言えばかなりのモチモチ感。噛み応えがあります。
そもそも太麺はそれほど好きではないので、麺が選べるのであれば細めの中華麺が希望です。
ですが、太いには太いなりの良いところもありました。
噛む回数が増えるので、噛む度に鼻から煮干しの香りが抜けていくのを味わえます。
鼻の穴が煮干し臭くなる感覚。
それと、麺そのものの味わいをしっかりと感じ取れること。小麦の甘みでしょうか。噛んでいるうちに、麺の風味を感じていきます。
レアチャーシューも大きく、厚みもあります。しっとりながらも程良い肉感。チャーシューの上に粗挽きの黒コショウ(粒もアリ)があって、スープに混ぜると、ピリリと良いアクセントに。
煮干し系お約束の、粗微塵タマネギがさっぱり感を。珍しいのは、スプラウトがのっていること。初めての経験です。
トラウマを引きずりながらの訪問でしたが、いやいや何故もっと早く来ていなかったのかと、後悔の気持ちが先行します。
煮干しをしっかりがっつり味わわせながら、余計な雑味を丁寧に除き、旨味と風味だけを抽出した素晴らしい一杯でした。
あにまるが上手く中和させていたとは思いますが、こちらならば、セメントという煮干しMAXにも挑戦できそうです。
ごちそうさまでした。
2017/11/25 更新
【Today's Order】
煮干しラーメン【ヤバニボ】醤油 970円
旨味とコクのトロトロ味玉 120円
和え玉 200円
【Column】
新年。と言っても、もう一月も過ぎようとしていますが(笑)
私事が、取りあえず一息付けそうになりまして、ようやく食べログにも時間を割くことが出来始めましたので、久しく手を付けていなかった、塩漬けの整理をいたしました。
SSDの画像ファイルとともにチェックしていた所、なんと、わたしが最も好きなラーメン店と言ってもイイ「天夢」さんの画像が、食べログにアップ漏れしているではありませんか。何でかなぁ、、、???
もう6年以上も前の訪問ですが、これは是が非でも載せなくては。。。
のレビューです(笑)
セメントと言えば、コンクリートを形成する材料の一つで、一般的な建築材料として、広く流通使用されています。
通常、セメントと言うと、前述のように、灰色をした粉状の材料であり、あくまでもコンクリートなどを構成する一素材であります。
しかし、一般的には、石や砂利を入れて、水で混ぜた状態のものが、セメントと認識されているような気がします。灰色で、ドロドロ状のやつ。
さて、こちらは、栃木県内で、セメント煮干しの第一人者たるお店。
天夢さんとの邂逅は、わたしのセメント煮干し愛開眼の先導者であり、この道の奥深さを刻み込んでくれました。
この界隈では、最も有名なお店の一つである茨城県の某名店との初お手合いは、どうにもうこうにも迎合出来ず、わたしとセメント系を遠ざける直接的原因でありました。
以降、近寄ることさえしなくなったことは、わたしのラーメンヒストリーにおいて、無駄な数年を作ることにもなったと言えます。
それでもセメントに対して、どこか諦めきれないわたしは、栃木最強のセメンターとして名高い天夢さんを訪れたことで、煮干しの美味さを知りました。
煮干し愛を、あらためて認識させてくれた恩義あるお店です。
初訪問後、完全ブレイク果たした天夢さんは、簡単に行けるお店ではなくなってしまいました。いつ行っても、行列。繫盛は嬉しいことですが、食べる側としては、並ばないといけないことになり、それはそれで難儀なことなんですけどね。まあ、よくあるジレンマと言えましょう。
仕事の関係で、栃木市の合同庁舎に行く機会が何度かあり、そのたびに、天夢さんを覗くも、外並び数名あり。
2~3人ならまだしも、常時7~8人となると、スルーしてしまうなぁ。
前回は、13:30過ぎれば、並びなしで入れたのに、最近は並ばないと無理になってきたみたいですね。
開店初期も、それなりに人気がありましたが、完全に有名店になりましたなあ。
今回久々に、並びなしに遭遇。やった!!!
まずは、店内の券売機でチケットを購入。当然ながらセメント狙いで「ヤバニボ 醤油」を。
昔は、「セメント一番搾り」や「セメント 鬼」なんていうメニューもあったんだけど、まだやっているのかしら!?
元々、限定だったし、今でも日によっては、登場するのかなぁ。
本命は、more煮干しでしたが、ヤバニボでも全然OKっスわ。
店内のレイアウトが変わりましたね。
以前は、テーブル席があったように思いましたが、ウェイティング用の椅子がセッティングされていました。
ほぉ、中待制になっていたのか、、、
今日は、たまたま誰もいなかったけど、これからは、外待ちだけでは判断出来なくなったな。
そのままカウンターへの着座を促され、左から4番目の席へ。
ここは、マスターが作業するまん前。カウンターは、全席アリーナですが、その中でも特等席。
マスターやスタッフさんのオペレーションを、ライブ感満載の席で待つこと、7~8分程度で提供。
店内に入った瞬間から煮干しの良い香りが漂っていましたが、さらに強い煮干しの香りが丼から。
オッホーーー!!!
これですよこれ。
スープの色は、まさにセメント。スープを見ただけで、ワクワクが止まりません。
オラ、ワクワクすっぞ的な。
これが、恋に恋焦がれておりましたセメントスープでございますよ。
チャーシューも、厚み、大きさ共にパワーアップしておりますね。
日々、立ち止まらずに、より美味い一杯を求めるマスターの姿勢が伺えます。
それでは、スープを一啜り。
美味い。
もうこのフレーズしか当てはまりません。
煮干しそのものが口いっぱいに広がり、じわじわと口の中の粘膜を侵食していくのです。
煮干しを粉砕した状態の一匙分が、ゆっくりと鼻腔内一面を塗り潰していく感じ。
圧倒的な煮干し。
煮干しラーメンを名乗りつつも、魚粉に頼るラーメンもある中、純度100の煮干しっぷり。
煮干しだけで、この濃厚さを演出するとは、「恐れ入る」以外の感情が湧きません。驚くと同時に、感嘆の溜息が漏れます。
スープ自体は、思っていたほどドロドロセメントではなく、ちょいシャバ。ドロって言うよりトロって感じかな。
ま、一般的なラーメンのスープに比べれば、余裕でドロなんですが(笑)
麺は、細パツストレート。
パッツンはパッツンだけど、ムッチリした歯ざわりも感じられます。
パツっと切れる麺ではなく、ムッチリを兼ね備えた麺を使うことで、噛むことを求めてくる。噛めば噛むほどに、小麦の味わいと共に、煮干しの香りもスクエアー(2乗)効果として、充満させます。
このスープにして、この麺。
チャーシューは、低温調理のレア。
厚みがあるだけに、レア特有の肉臭さを生じるのではないかと。
食べてみれば、その思いも杞憂となりました。
肉の旨味を前面に押し出し、食べ応えをプラスした上等品。
スゴイね~、じゃなく「ヤバイ」。
これほど的を得た商品ネーミングはなかろう。
名前負けする商品も多い中、ネーミングを凌駕する破壊力。
ヤバっwww
ある意味「変態」と言っても良い一杯www
ディスるのではなく、最大級の賛辞と受け取ってください。
トドメは、和え玉。
角切りチャーシューがふんだんに乗り、コスパは抜群。
セメントスープを、レンゲ一杯分、卓上の「煮干し酢」を一回し掛け、よく混ぜて食べれば、一味違った煮干し100を味わえます。
変態的一杯は、確かに食べ手を選ぶ逸品と言って間違いなく、ハマる人は、抜けることの出来ない沼に足を突っ込む羽目になります。ダメな人は、まるっきり受け付けません。
ご注意を。
世界中の誰よりきっと、熱い煮干し愛を持つマスター。
煮干しの求道者と言えるでしょう。
これからも、更なる煮干し愛を貫きくださいませ。
ごちそうさまでした。