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2025/05 訪問
囲炉裏の炎に癒されて。川越で味わう至福の地鶏時間
2025/05/15 更新
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川越の街に漂う、懐かしさ。
時代を少し巻き戻したような町並みと、行き交う人々の穏やかな表情がそこにある。
そんな小江戸の風情に包まれながら辿り着いたのは、川越駅からほど近い場所にある個室居酒屋「囲炉鶏（いろどり）」。
看板に掲げられた“囲炉裏と土鍋”の文字に、自然と心が躍る。
階段を上がった先、木の温もりを大切にした個室へと案内される。
中央に据えられた囲炉裏付きのテーブル。
まるで田舎のおばあちゃんの家に来たかのような、ほっとする安心感がそこにあった。
まずは一杯。
キンキンに冷えたジョッキのビールをひと口含むと、じんわりと体がほどけていく。
そこへ運ばれてきたのは、串に刺された地鶏。
胸肉、せせり、砂肝、つくね -どれも新鮮そのもの。
焼く前から自然と期待が高まる。
自ら囲炉裏で焼き上げる楽しみは、ただ食べるだけでは味わえない豊かさを与えてくれる。
じっくりと火を入れながら、焼き加減を確かめていく時間もまた、贅沢。
炭の上でじゅうじゅうと音を立てる鶏の脂。
それを眺めるだけで、すでに食欲がそそられる。
次にいただいたのは、鮮度が命の鶏刺し。
弾力と甘みがあり、醤油に軽くつけて口に運べば、じわっと広がる旨みがたまらない。
続いて、囲炉裏でじっくり焼かれた鮎。
串に刺されたまま立てて焼かれたその姿は、見た目にも食欲をそそる。
香ばしい皮の下にはふっくらとした白身が隠れ、ほんのり苦味のある内臓は、ビールとの相性も抜群。
一品料理もまた丁寧な仕上がり。
だし巻き卵はふんわりとやさしく、ほんのり甘い。
湯豆腐は素朴ながらも、心に染みる味わい。
鶏の唐揚げはサクサクの衣の中にジューシーな肉が隠れ、梅肉ソースやさつまいもコロッケといった地元色あふれる品々も、食卓に彩りを添える。
締めには桜のシャーベット。
ひんやりとした口当たりのなかに、春の余韻がやさしく広がる。
店員さんの接客もまた心地よい。
会話を妨げることもなく、必要な説明はきちんと伝えてくれる。
そっと気配りが行き届いた接客が、大人の食事時間にぴったりだった。
お会計は2人で飲み物込みでやや高めに感じたが、それだけの価値がある体験だった。
「食べる」「味わう」「感じる」-そのすべてを楽しめる時間が、ここにはあった。
囲炉裏の火を眺めながら、ゆっくりと食事を味わうひととき。
川越という町で過ごす、ちょっと特別な非日常。
日々に少し疲れた心を、やさしく温めてくれる場所が、ここにはあった。
おすすめ度は100点です
※点数に関して
65点が及第点で期待値どおり
34点以下は、期待値以下
66点以上は、期待値以上
70点以上は、また行っても良いなと思うレベル
80点以上は、知り合いに教えても良いなと思うレベル
90点以上は、イベントを開く時に使いたいと思うレベル
100点は、文句無しの完璧にお気に入り、毎日でも通いたいレベル