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「アル・ケッチァーノ」さんは多くの雑誌にも取り上げられるいわずと知れた「地産地消」型レストランの草分けの名店です。シェフの奥田さんは、地元の生産者と連携し、庄内の食材を全国に広める「山形県の食の親善大使」も勤めている、庄内をこよなく愛している方です。
レストランの場所は、鶴岡駅から車で15分ほどの国道沿いの、周りにはなーんも無いところに建っています。
ディナーにお酒が欠かせない私たちは、鶴岡駅前を18:42に出る田麦俣行きの路線バスに乗って向かいました。
バスは学校帰りの高校生が主体の生活路線バスで、それに乗ること15分ほどで、その名も「アル・ケッチァーノ前」と言うバス停に着きました。「アル・ケッチァーノ前」と言うくらいだからすぐそこと思って降りようとしたら、バスの運転手さんが「アル・ケッチァーノに行くの?」と聞いて来ました。そうですと、伝えると、「それなら、道路を渡ってまっすぐ行って・・・10分くらいかな」と教えてくれました。先日行った山梨の「風のレストラン」に行くときの運転手さんといい、地方の方々はほんと親切です。さて、「アル・ケッチァーノ前」と言いながら10分ほど歩いて、レストランに到着です。
レストランの外観は蔦が絡まった山小屋風の装いで、正直、高級感とかは無く、普通に地方にあるごくごく一般的な洋食屋さんと言う感じです。
シーズンともなると、夜も昼も予約で一杯になる「アル・ケッチァーノ」さんですが、5月の金曜日のディナーと言うこともあり、お客さんは3組ほどでした。
最初に今月のお奨めワインの中から山形産の「ソレイユ・ルバン・セイベル」と言う辛口の白ワインをもらって乾杯です。
「アル・ケッチァーノ」さんでは3種類のコースがあり、それぞれ3500円、7350円、10000円なのですが、私たちは量はそれほど食べられないので、真ん中の7350円のコースでお願いしました。
料理の最初は、「庄内浜で捕れた平目の縁側とセロリ」です。縁側と言えば、寿司ネタと言うイメージで、淡白ながら噛むと旨味が出てくる食材ですが、それに個性の強いセロリを併せるなんで、最初の1品目から驚かせられました。しかし、食べてみて納得です。セロリの強い味は最初の一噛みで口に広がるのですが、それはそこまでで、次からは、縁側の旨味がセロリを覆い尽くしていきます。
まさに美味!噂はホントだと確信した料理に続いて、二品目は「つぶ貝とメロン子」がスプーンに乗って出て来ました。
生産量全国3位の鶴岡の露地栽培のメロンを作る際に摘果される小粒のメロン(=メロン子)をツブ貝と併せたこの料理は、美味しさもさることながら、ツブ貝と未熟メロンの固めの食感が楽しい一品です。
「アル・ケッチァーノ」さんでは、料理をサーブしてくれる店員さんも、みなとてもフレンドリーで一皿一皿ごとに素材や料理の特徴を詳しく説明してくれるので、奥田シェフの意図している料理の深みを感じながら食事をする事ができます。
三品目は、本日のパスタで「山羊のリコッタチーズとフルーツトマトのカッペリーニ 宮古島の雪塩添え」です。
いかにも初夏を思わせる綺麗な盛り付けで、提供されたカッペリーニはお皿の淵に置かれた山羊のリコッタチーズと雪塩を好みで加えて食べます。
山羊のリコッタチーズはそのままで食べるにはすこし臭みが強いのですが、雪塩とともにカッペリーニと併せると、不思議なことにまろやかな味に変わり、この手の食材が苦手な相方も残さず頂いていました。
ポーションはすべて少なめで、3口位の量ですが、ただ美味しいだけではなく、食材の組み合わせの絶妙なハーモニーや食感まで意識した料理など、わずか3品の時点で私たちは奥田マジックの虜になってしまいました。
4品目は「桜マスのルイベ バジルソース フェンネルとオレンジ添え」です。真っ白いお皿にマスの桜色、バジルソースの薄緑、フェンネルの緑色にオレンジの橙が映え、色合いも美しいです。このお皿は、凍らした桜マスの表面にカリッと焼き目をいれ、外側は温かいけど、内側は冷たいと言う温度差も楽しむ仕掛けがされた料理です。付け合せのフェンネルとオレンジの組み合わせもよく、白ワインに良く合う一品です。
つづいて、5品目は「孟宗竹のリゾット」です。竹の子のリゾットとは珍しいですが、これも5月らしい内容です。お米は山形のブランド米である「はえぬき」を使用し、イノシシの生ハムと緑が「山椒」葉です。
山椒の実は香辛料として有名ですが、若葉も香りが高いです。全体的に薄味の料理が多い「アル・ケッチァーノ」さんの料理の中でも、特に薄味のリゾットですが、この山椒の葉が良いアクセントになって、竹の子のリゾットを引き立てていました。
グラスワインは、白、赤ともに3種類づつ用意されており、価格は650-750円とリーズナブルです。この日は白は1種、赤は2種が山形産のワインでした。いままで、あまり山形産のワインを飲む機会はなかったのですが、どれも少し軽めで、素材の味を重視した「アル・ケッチァーノ」さんの料理との相性が良いワインでした。
6品目は魚料理で「小鯛のアクアパッツァ」です。出てきた瞬間、「えっ!?アクアパッツァで緑??」と思いましたが、小鯛と山菜のゴマ和えをイメージしたと言う料理は、コゴミ、ミズなどの庄内の山で採れる山菜を使って煮込んであり、日伊折衷の味わいです。
次はパスタ料理がもう一品出てきました。「ふきのとうとホタルイカのストラッチ」です。
ストラッチは布切れという意味の四角いショートパスタで、これに今が旬のふきのとうとホタルイカの組み合わせは、苦味と苦味のマリアージュです。
確かに、ふきのとうやホタルイカのどちらか一つだったら、ただの苦味だけが目立ち、トマトソースのパスタには合わないのですが、二つの異なる苦味が合わさることで絶妙の美味しさを作っています。
奥田シェフの料理は、味だけでなく、一皿一皿ごとに「温度差」や「食感」、「苦味×苦味」などのテーマがあり、それを感じながらの食事は、ほかのお店で食べる料理ではない楽しみがあります。
10品からなるコースもいよいよ佳境で、メインはお肉料理が2皿出されます。最初は、「山形産の羊のグリル 山菜(アイコ)と雪室ジャガイモ添え」です
お肉に山菜というのはと言うのは珍しい組み合わせです。また、雪室で保存していたと言うジャガイモは甘みが増しており、羊の肉を山菜とジャガイモを一緒に食べてくださいと言うことです。
確かに肉だけを食べるのと違って、一緒に食べると、アイコの独特の苦味と甘みの増したジャガイモが肉をサンドしてとても合います。
続いて、口直し代わりに、生ハムと生野菜のサラダが提供されます。サラダのあとは、お肉料理の二品目です。山形でお肉と言えば「米沢牛!!」。翌日のランチにでも食べに行きたいと思っていたら、「米沢牛のステーキ 地元産の粒マスタードと竹墨の塩添え」が運ばれて来ました。
程よくサシの入った米沢牛をレアに近い状態にステーキしたものをシンプルにマスタードと塩でいただきます。肉の旨味と脂の甘みが最高に美味しいお肉ですが、わたしはマスタードより竹墨の塩を少し乗せて食べるほうが気に入りました。
以上で、食事はおしまいで、この後は、ジェラートとデザートとなります。
ジェラートは「柿酢、パプリカとオレンジのイエローマジックジェラート」です。奥田シェフは同じ色の食材は合うという考えらしく、このジェラートは黄色の食材を合わせたものでした。デザートは「フロマージュのムース、苺のスープとバナナのフルーツタルト」です。
デザートも手を抜かず一品一品丁寧に作られ、どれも甘すぎず、素材の味が活かした美味しいスイーツでした。
最後にコーヒーとクッキーが出て、ここまでおよそ2時間半のディナーで、お酒は、二人でグラスワインを5杯もらって、お会計は18000円程でした。
素材の良さを活かすために、あまりソースなどを使わない料理は人によっては、薄味で物足らなく感じる方も居るかもしれませんが、私たちは大変満足でした。
庄内を中心とする地元の食材の味を大切にして、そこに食材の組み合わせや料理方法によって一皿ごとにテーマを持たせた料理は、お皿が運ばれてくるたびに、今度はどんな料理なんだろうとワクワクさせてくれました。
帰路はタクシーを呼んでもらい、鶴岡の駅前まで戻りましたが、タクシー代は1800円くらいでした。