マルタ共和国という国をご存じでしょうか?
イタリアの南端のシチリア島から南下すると、ずっと地中海であとはアフリカ大陸に
到着するだけ・・・と思われるかもしれませんが、地図をよく見ると、ちょうどこの中間点に
ポツンと小さな島が2つほどあって1つの国を形成しています・・・これがマルタ共和国です。
この国、淡路島ほどの面積ですが、立派なEU加盟国であり、ヨーロッパ人がバカンスに
訪れる人気の観光地。世界遺産も3つあるので、何かと見所の多い国なのです。
昔は十字軍が拠点としていた歴史ある島ですが、その後イギリス連邦に属していたため
共通語は英語。なので意思疎通がとりやすいし、日本と同じ右ハンドルでレンタカーも快適。
「マルタの~」を英語でいうとMaltese(→マルチーズ)なのですが、犬のマルチーズも
実はマルタ由来と言うわけだったのです。
さて本題ですが、ここはイタリアの隣なので基本的にはイタリア料理。海に囲まれているので
魚介類も豊富でパスタソースはとても美味しい。新鮮なタコやイカなんかもよく使います。
が、ここからが問題・・・なんとパスタにはアルデンテの概念はなく茹ですぎ・・・まるで昔懐かしい
喫茶店の食感。茹ですぎパスタは英国好みなので、おそらくこちらの影響を受けているのでしょう。
せっかくのイタリアンなエッセンスが英国の影響により残念な・・・とも思えるかもしれませんが、
両国の影響で、ワインも麦酒どちらも豊富だという良い事もあります。どちらも国内でも作っています。
他のお料理は魚や肉(ウサギちゃんも定番)の素朴な煮込みが多いでしょうか。トマトやニンニク、
オリーブ油を多用するイタリアっぽさ。けどホテルの朝食は英国風でしたし、パイもいろいろあって
こちらも英国っぽさを感じます。
乱暴に一言で表せばイタリアと英国のコラボ料理ですが、なかなか興味深い食文化の国でした。