5回
2022/11 訪問
基本的には予約制の燗酒ペアリングコースですが最近では日によって予約無しの日本酒バー営業も始めたやぶや。
立ち飲みスタイルでおつまみが色々。
単品なのでリーズナブルに選べます。
お酒も燗酒のみならず常温や冷酒も充実。
色々と食べて飲んだのですが、今回特に気に入ったのが下仁田ネギと鶏レバーマサラ。
ねっとりとした食感のレバーカレーに甘みが出るまで焼いたネギ。レバーとネギの組み合わせが日本酒のお店らしいのですがインド料理が入ってくるところがやぶやイズム。
同様にオバチキン94も改良されていて素晴らしい。
唐揚げなのですがカレーリーフなどが使われてインド料理のチキン65的。
このあたりのセンスと味の決め方が絶妙なんです。
スパイス燗もマーガオを使用したラムネ燗はたしかにラムネ的。台湾のスパイスであるマーガオが日本酒とこんなに合うとは。
あれこれ結構飲んで食べたと思ってましたが全部合わせて5000円ほど。
普段はお腹いっぱいになりすぎるやぶやですが、リーズナブルに腹八分目で満足できるバー営業もまた良いですね。
いきなりコースというのは予算的に不安という方の入り口としてもおすすめです。
バー営業の日程はSNSで確認してみてください。
2022/11/14 更新
2022/03 訪問
仕事仲間と一緒に打ち合わせを兼ねてやぶやへ。
毎度毎度美味しくて面白い料理を提供してくれるやぶやですが、今回は魚介系が特に印象的でした。
前菜はホタルイカのアチャール、サザエの壺焼き、フグの春巻き。
やぶやですから当然どれもスパイス料理としてアレンジされており、しかもそれが美味しいという。
さらにはインディアンアクアパッツァ。
これまた楽しい。
ワインではなく日本酒を使ったスパイシーアクアパッツァ。
やぶやの真骨頂です。
肉料理にスペアリブもはさみ、ミールスで〆。
オプションでマグロのカマ焼きがあったのでそれも頼んだらこれがまた絶品で。
骨酒なんてメニューも加わって、ますます進化を感じさせるやぶや。
素晴らしいです。
僕は花粉症で春になるとお酒を飲むと症状が悪化してしまうのですが、せっかくのやぶやならと症状悪化覚悟でペアリングの日本酒も飲んだところ、悪化度合いが普段の1/3程度ですんだのも凄いところ。
やはり定期的に通いたいお店であり、通うべきお店です。
2022/04/01 更新
2021/07 訪問
酒類の提供ができないご時世。
日本酒とスパイス料理のペアリングのお店であるやぶやも苦難の営業を強いられています。
しかし、ノンアルコールのペアリングも用意されているのです。
こちらも色々と考えられており、料理とノンアルコールドリンクを一緒に合わせることによって調和するという計算のもとに出されるコース。
やはり圧巻です。
ノンアルでも楽しめるやぶや。
素晴らしいですね。
最近はコース外のオプションメニューも豊富となってきました。
それぞれストーリーがあり、コースの料理とはまた違った魅力を持っていて、コースにプラスで1品2品頼んでしまいたくなるものばかり。
そして頼んで良かったと思える料理ばかりです。
やぶやに行く時に気を付けるべきことはふたつ。
お腹を空かせていくということ。
そして気兼ねなくオプションを頼める金額を持って行くということ。
と言っても一人1万円あれば十分足ります。
そして1万円でここまで満足でき、感動できるコースも他になかなかありません。
2021/08/02 更新
2021/01 訪問
伝説の名店がパワーアップしてして関内で復活!
カレー好きなら知らないものはいないエリックサウスという名店があります。
そのお店自体も名店なのですが、エリックサウス出身シェフが独立して出したお店が名店だらけであり、カレー界の虎の穴的存在となっています。
かつてのアジャンタやダバ系のように、ここ数年はエリックサウス系が特に目立ちます。
しかし、エリックサウス出身と言っても色々で、どの時期にどれくらいの期間いたのかが重要となってきます。
名店がそろい踏みしているのはやはり初期メンバーのお店なのです。
ではその初期メンバーはどんな面々だったのかというと、大久保の魯珈を筆頭に、西荻窪の大岩食堂、新井薬師前のマロロガバワン、市ヶ谷の牧谿…
全てが人気店です。そしてそんな面々と一緒に仕事をしていたのがスパイスドランカーやぶやの藪さんなのです。
以前浅草で間借り店として営業していた時も、間借りでありながらコース制。様々なスパイス料理が出た後に〆でミールスが出るという異端な存在でありながら、その味に魅了される人が増え、予約の取りにくい店となり、開店1年を待たずして食べログ百名店にも選ばれたお店です。
しかし選ばれてすぐに閉店。
独立するのかと思いきや日本酒バーの雇われ店長におさまり、カレー界隈を困惑、心配させたのですが、それはここのお店の為の布石だったわけです。
文字通り満を持して独立開業したこちらのお店は、浅草自体のようにスパイス料理からはじまってミールスで〆るコース制で、さらに日本酒とのペアリングがつくという豪華版!
ただでさえ美味しかった浅草時代のさらに上を行くレベルの高さ。
藪さんは日本酒バーで働きながらも、ミシュラン星取りの名店sioの鳥羽さんとカレーでコラボしたり、スパイス料理人としてTV出演を続けるなど、要所要所でしっかりとカレーやスパイス料理の腕を磨き続けていたわけです。
それに日本酒の知識と技術も加わったのですから文字通り鬼に金棒。いや、蘇化子に酒というべきかもしれません。
コース料理の内容は藪さんの「来てからのお楽しみにして欲しい」という意向もあってあえて詳しくは語りません。
写真も出た料理のごく一部。間違いなく最高のコースです。
日本酒が飲めない人はソフトドリンクとのペアリングとなります。
日本酒とソフトドリンクを行き来するのも自由とのことですから少ししか飲めないという人でも安心ですし、是非日本酒も楽しんで欲しいと思うような内容でした。
Facebookからの完全予約制。コースは日本酒、ノンアル、いずれにしても8000円。
カレーと考えれば安くないですが、イノベーティブフュージョン、モダンインディアン的なコースに日本酒ペアリングがついてこの価格ですから、むしろお得だと感じました。
名店の誕生です!
2021/02/02 更新
久々のやぶや。前回は飛び込みで行ったものの満席で入れず、今回は予約しました。
ただゆっくりできるスケジュールではなかったので、早い時間に行き、食べたいものをサクッと。
この日のラインナップで一番気になったのはポークビンダルーと桃のタコス。
最近はタコスシリーズも好評とのことでいくつかある中で、カレーと言えるのはこれだけだったので。
ポークビンダルーと桃、合いますね。想像以上の相性の良さでした。
これにタコスの穀物感がまた良い。
ペアリングの燗酒は東力士のにごり酒にメスカルを合わせるという個性的なもの。
これがまた非常に合う。
やぶやの凄さは単純に相性が良いという所にとどまらず、それぞれ単品で美味しいのが合わせるともっと美味しくなるという所。
ここまでペアリングに意味を感じるお店を他に知りません。
これはシェフが南インド料理の修業をしていたからこそ、混ぜてより美味しくなるミールスのメカニズムを理解していて、さらに日本酒の修業もしていたからこその知識が加わり、やぶやにしか成し得ない奇跡のペアリングが実現しているということでしょう。
今回も美味しく、楽しく、勉強になる時間でした。