3回
2018/08 訪問
夏の三多さんを堪能。
「日本一予約が難しい割烹」と言っても過言ではない三多。
前回訪問より1年半が経過、ようやく再訪の機会が巡ってきました。
1日1回転、カウンター席 6席だけです。
今回頂いた内容
○小浜の雲丹、山芋
○アコウのフライ、トマトベースのソースで
○戻り鰹(宮城)の漬けご飯
○明石鯛、剣先烏賊
○車海老(天草)のお椀、明石鯛の出汁
○鱧(韓国)焼き霜、玉葱醤油、塩わさび
○玉蜀黍と汲み上げ湯葉の擦り流し
○あわび煮、塩煎り銀杏(熊本)、茄子胡麻酢和え
○海鰻、うざく
○牛蒡の土鍋ご飯
○温室蜜柑ゼリー、宮崎のマンゴー
素材を活かしたシンプルなお料理が中心ですが、
素材の合わせ方、出汁の取り方、タレの味わいなど
全てがハイレベルで美味しく頂きました。
アコウのフライをトマトソースで頂くといった
割烹では珍しい調理方法も面白かったです。
お客さんも上品な常連さんが中心。
穏やかな気持ちで食事することが出来ます。
日本酒も吟醸酒を中心にしっかり揃えられていますので
日本酒好きにとっても嬉しいポイントです。
次回は、12月の香住蟹の時期。本当に楽しみです。
その次の予約は2021年ですw
2018/08/19 更新
2017/03 訪問
至福。
自分の力だけですぐに訪問するのが難しいお店があります。そのうちの1軒が此方。
この度、ひょんなところから訪問のお誘いを受け、二つ返事で引き受けました。
素敵なプラチナシート。お誘い下さった先輩には、心より感謝いたします(礼)
さて、ご主人の三多様は、名店「鈴江」で長年修行された後独立されました。
兵庫県の北部「香住」出身であり、特に冬期に直送される「香住蟹」は素晴らしいと伺っております。
お席は6席(カウンター席のみ)で、基本的に1日6人しか訪問できないようです。
ほとんどは2人か4人訪問。6人貸し切りになると、予約は数年以上の待ちとなっています(驚)
さて、この日は4人で訪問。
前のお客様と入れ替わるように入店できましたので、4人でカウンター貸し切りです。
常連の先輩と一緒でしたので、ご主人様との距離感も近く和やかな雰囲気の食事会となりました。
以下この日頂きました内容を記載いたします(2017年3月の内容)
【1品目】
先ずは、京都の筍と春キャベツ。
筍は、京都塚原地域で朝堀されたもので、別皿の木の芽味噌で。春キャベツは御出汁で頂きます。
筍は、旬真っ盛りではないものの、十分すぎるくらいに味わい深い。
木の芽味噌をつけますと、より一層滋味深くなりました。
1品目から早くも心掴まれました。
【2品目】
明石の新海苔と、雲丹のご飯。
佃煮にように炊いた海苔をご飯に絡める。上に生雲丹と焼き海苔。
海苔の風味が口いっぱいに拡がります。2種類の海苔が共演、食感も面白いですね。
【3品目】
蟹、蟹味噌、そして、ほうれん草。
ご主人様のご出身でもあります、京都府香住町の蟹が登場しました。
3月20日で漁期が終わるため、今期の蟹を頂くのはこれで最後でしょう。
蟹身は甘くて旨味が凝縮。味噌はいい意味で味噌っぽくなくて極めて上品。
かに酢につけますと、口の中で五味一体。口福感満点の1品でした。
【4品目】
向付は、赤貝と明石鯛。
明石の鯛は、どこかで見たことがあると思ったら
やはりあの担ぎの方からの代物でした。
熟成させることで味が深まるものもありますが、
この鯛は熟成は全く不要ですね。新鮮そのもの。
【5品目】
とらふぐの白子の白味噌椀。
炭火で絶妙に炙られた白子。
薄く皮が張っていますが、箸を入れると中からトローっと柔らかい白子が溢れます。
それが白味噌ベースの御出汁をに溶け込んで、信じられないくらいの味わいを演出します。
【6品目】
焼き物は、金目鯛。好みで塩か、醤油大根おろしで。
じっくりと炭火で調理された金目鯛は、絶妙の火入れ具合です。
身の部分はフワっと、皮目はパリっと香ばしい。
肉厚な金目鯛は、とてもジューシーで別次元の美味しさでした。
これぞ和食の真髄、シンプルの極みと言ったところでしょうか。
【7品目】
海老芋と鮑、お葱。
片栗粉でトロっと仕上げられた御出汁で、素材から出る旨味にしか依存しておりません。
余計な調味料は一切使用されておらず、天然の極上出汁とでも言いましょうか。
鮑がとんでもなく柔らかいのはもちろんのこと、こちらも素晴らしいの一言です。
【8品目】
鮟肝と聖護院かぶら。軽く炙られた自家製カラスミと蒸したそら豆。
爽やかな仕上がりですが、お酒の肴として十分意味を成す内容です。
カラスミは大胆にも分厚くカットされておりますので、非常に食べ応えあり。
しばらくお酒と一緒にちびちびといただきました。
【9品目】
赤甘鯛のアラレ揚げ、菜の花、梅干し。
蓋を開けますと、鮮やかなグリーンのお料理が目に飛び込んできました。
春の息吹を感じる逸品ですね。菜の花が御椀いっぱいに使用されています。
中には、アラレ揚げされた赤甘鯛。グジとアラレの風味って相性が良いんですね。
中に少しだけ梅干しが。酸味が付加されて五味一体、絶妙な味わいに変身します。
【10品目】
最後の食事は、玉子どんぶり。
これがまた普通の玉子どんぶりではないんです。
何と、下関のふぐを出汁に使用された超贅沢な1品なんです。
1口頂きますと、その凝縮された旨味が口に拡がり、悶絶状態…。
素材に臆することなく、極めて絶妙な加減で仕上げられています。
「ふぐ」という素材だからこそ成立する究極の玉子どんぶり。
【11品目】
水物は、伊予カンと蜜柑のゼリーと手搾りのジュース。
ゼリーの上を手搾りのジュースが覆います。
酸味を抑えた上品な仕上がり、最後に口の中を静かに整理してくれました。
------------------------------
最後まで大満足の構成、素材と真剣に対峙する三多氏の姿勢・技術を随所で感じました。
日本酒もそうお目にかかれないラインナップで、日本酒好きとしても大満足でした。
そして、何と言ってもご主人様と奥様の雰囲気が素敵。謙虚で温かい空気感に包まれています。
京都割烹は本当に奥が深い。まだまだ素晴らしいお店があるもんですね。
次回予約は、来年の8月、そして12月。
特に「香住の蟹尽くし」は今から楽しみでなりません。はぁ~、待ち遠しい。
2017/03/17 更新
待ちに待った12月の三多さん。
カウンター席6席のみで1回転ですので、予約がとても難しい割烹の1つです。
jetsailさん、インテル京都さん、Mハルさんをお誘いしてレビュワー忘年会を開催しました。
2018年12月
○間人蟹コース
冬野菜の擦り流し
特大のコッペ蟹
造り:鰤(氷見)、カワハギ(明石)
椀物:白甘鯛、聖護院大根
焼物:間人ズワイ蟹 七輪焼き
河豚の白子餡かけ
蟹味噌焼き、春菊のお浸し
海老芋の素揚げ
ネギとお揚げの炊込みご飯
代白柿
鈴江さんで研鑽を積まれたご主人の直球和食。
素材を活かした料理でいながら、然り気無い心遣いが嬉しい内容です。
特に蟹味噌焼きが印象的。
一緒に添えられた春菊のお浸しの苦味と胡麻の風味、口に広がる濃厚な蟹味噌との調和。
素晴らしいの一言。
2018年の冬は色々なお店で蟹料理を頂きましたが、三多さんのお料理は特に心に残るものであったと思います。
次回の予約は随分先になりますが、首を長くして楽しみにしております。