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外観
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南インドの野菜カレー
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ナン
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カレーメニュー
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こだわりメニュー1
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こだわりメニュー2
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こだわりメニュー3
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内観
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バラクバニール
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ハーフフィッシュティッカ(特別OKでした)&サービスでつけてくれたサラダ。
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ゴッドファーザーもあるよ!
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オレはシェフだ。
シェフさん。つまりはそういう事なのか?
あなたの眩しさは、つまりはその想いからくる輝きなのか・・?
夜の五日市街道。
吉祥寺と三鷹のあいだ。
カレーとナンを手に家路を急ぐ途中。
ふと、思った。
ラスト間際に駆け込んだ。印度スパイスレストラン・ムンタージ。歴史感じる佇まい。手作りインドダイニング。「イラッチャイマセ」シェフは言った。シェフは額に汗流し。流暢なニホンゴ話し。キッチンではオトコの顔で腕を振る舞い。
「カレー、ナン650円。オトクセット、スグデキルヨ」シェフは言った。だが、ボクはメニューを開き、アラカルトの南インドの野菜カレーとナンを指差した。なんとなく思い出したから。少し前に行ったお店、二人のシェフ・・
成増の地で20間年自分の味を貫くシェフ。
御徒町の地で有名店から独立し、自分の道を歩き始めたシェフ。
ムンタージのシェフの瞳に、二人と同じ強い光を見いだしたから。
日付が変わる12時前。
シンデレラも慌てはじめる宵の口。
ボクは封を開いた。見てくれ、南インドの野菜カレー。京橋の超人気店のようなグッドルッキン。興奮のボルテージが上がった。ボクは無中で貪った。カレーもナンも一気に平らげた。
カレー。コリアンダーやペッパー。新鮮スパイス、刺激的なオイル。ふんだんナッツ、コクウマグレイビー。オクラ、ニンジン、ジャガイモ、レンソウ、具だくさん。シゲキとコクとグザイのカレーなる融合。
ナンは砂糖で誤魔化さない。クリームたまごで騙さない。ふんわり優しい。しっかり香る粉の風味と心地よい肌触り。
食後。空っぽのプラ容器の前、ポツンと一人暗い部屋。
個室、切なく響くアリシア・キーズ。メロウナンバー。
一人、膝をかかえ虚ろな目、ぼんやりもの思いに耽る。
シェフは言った。
お店始めて14年。たまたま忙しかった今日。材料切れでできないメニューがある。ボクはラスト間際に駆け込んだ一見のテイクアウト客。それっぽく作ってごまかしたってよかったかもしれない。
でも、シェフはそんな事しなかった。
自分の味を貫き守るシェフだった。
「パラクバニールおいしそう」退店時、ボクは言った。「イチバンニンキダヨ。バニール、ジブンデツクッテルヨ」シェフは笑った。
「ビリヤニもおいしそう」笑顔につられ、ボクは言った。
シェフは優しく頷いた。
「ホントノビリヤニダカラ、40プンクライカカルヨ。イソイデルトキ、デンワシテネ」
ボクにメニューカードを手渡しながら。
翌日。
ボクは再びムンタージへ。
気になって仕方なかったパラクバニール求めて。
静かな小雨パラつく夜10時。
迎えてくれたのは昨日のシェフさん。
お店はオシャレでステキ、そんなお店ではなく家庭的なインドダイニング。流れてるのはマハラジャポップ。かの地で14年。店を守るため、自分のレシピを武器に戦い続けるシェフさん。駅から遠くにあるお店。ウエイト中に来てたのはみんな常連さん。「オツカレサマ」シェフはいつもいい笑顔でみんなをお出迎え。なかなか脚光のあたらない場所。それでも町に根づき、城を守り続けられているのは、近くのみんなに支持されているからだろう。
「マチャ、オネガイシマス」
閉店30分前。一日戦い、汗の滲んだシェフさんの笑顔。
キラキラ光る瞳、直向きな輝き。
「ありがとう」ボクはなんどもそう言って扉を開いた。
夜の五日市街道。
吉祥寺と三鷹のあいだ。
パラクバニールとナン。それにハーフのティッカ。
大きな袋を手に、ボクは思った。
シェフさんの真っ直ぐに輝く瞳の光、ボクは宿していないと・・
夜の12時過ぎ。
シンデレラの魔法も解ける夜のはじまり。
懐かしのローリン・ヒル。トゥ・ザ・ザイオン、意味は約束の場所。スロウなナンバー聞きながら、一人部屋で頂いた。
ティッカはクミン、チリコリアンダー。
たっぷりスパイス、しっかりした火入れ。
スパイシー焼き魚、魚不足の都会人染みる。
パラクバニール。
たっぷり新鮮ほうれん草の香り。ほどよいクリームのコク。メティ、ジンジャー。バランスを崩すことはないのに激しいスパイス。コクとシゲキにバニールの濃厚な風味が混じりあう。
テイッカ、バラクバニール、ナンにあわせ、夢中でかっこみボクは思った。
シェフさんはきっと心に誓ったのだろうと。
’ジャパンで料理する。オレはそれで生きていく’
揺るぎない心で14年、自分のレシピに忠実に、美味しい料理をみんなに振る舞ったんだろうと。
来てくれてありがとう、感謝の気持ちを笑顔に託したんだろうと。
全てを食べ終えた、ボクは感じた。
自分を貫き戦う男の料理はうめぇと。
プライド、誇り高き男はかっこいいと。
それに比べていまのボクはダッセェなと。
個人的な話。ごめんなさい。ボクはこの2年ビビってフミダセなかった。やりたいことがあるのに、負けるの恐れてフミダセないことがあった。
そんなボクに効いた、戦うオトコのカレー。
ぶん殴られるより効いた、シェフのカレー。
ボクは悲しく響くオーディオ止め、ベランダに出て、夜空の月にこう誓った。
オレもいまからたたかうぜ。
ビビラずまっすぐぶつかるぜ。
ボロボロなってもたちあがるぜ。
そして、さいごはぜってーかつぜ。
これは戦う男のバラード。
いつか食おうぜビリヤニを。
いつかあげよぜ勝利の祝杯を。
場所はもちろんムンタージだぜ。