無料会員登録/ログイン
閉じる
携帯電話会社の提供IDはこちら
食べログ
abtabetaiのレストランガイド
メッセージを送る
abtabetai (東京都) 認証済
この口コミは、abtabetaiさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する
1回
昼の点数:4.3
人間交差点
年季の入った青い看板曇り空の金曜日、連休前の14時過ぎ、疎らなお客さんはみんなひとり+1昔ながらの老舗感作業着のおじさん、スーツ姿のおにいさん、赤ちゃんをおんぶしたお母さんみんな黙々と、でも夢中でラーメンを啜っていた扉を開くと、実家近くの町中華を思い出させるカウンター厨房にはお母さんと息子さんだろうか?寡黙だか優しい接客に、こういう店は間違いないと確信したセルフのお水への動線は息子さん?が優しくレクチャーしてくれたお願いしたのは特製のラーメン大盛トッピングは厚手の角煮系チャーシューみっつと味玉、海苔とタマネギ、ネギ味はいわゆる八王子系なのだろうすごく素敵な天海祐希、・・いや若干甘み強めな和の出汁感がオイルを纏う、ふくよかなスープこないだ友達と飲んでいる時、「ガッキーの後継者は吉岡里帆で天海祐希の後継者は松岡茉優だよね!」なんて話していたことを不意に思い出した初めて行ったお店なのに、不思議と懐かしさを覚えたパツンとした細麺は全粒粉だろうか優しいスープとのマリアージュ大盛は量もしっかりあるまるで、いつかの夏の日に出会った小麦色のガールの肌のように柔らかなチャーシューは箸で掴もうとすると崩れるほどで、追っては消えていく恋のような儚さを覚える仕込みは面倒だが時間をかけて煮込んだのだろう、その誠実さに頭が下がったその点飲食店で働いていた時、店長なのに仕込みがテキトーで有名だった僕いつも部下から「ちゃんと仕込みしてくださいよ!」と怒られていたのを思い出す全てを嘘とズルでその場をやり過ごしていた自分を恥じるそんな時期大好きだった同僚の女の子を車で家へ送った際にマンションの前で「休んでいかない?」と聞かれたのだが、自分に自信がないからビビりつつカッコつけて「締めとかあって忙しいから帰るよ」と答えたその日から彼女はまともに口を聞いてくれなくなったのだが、ようやくその理由がわかった気がしたこれで1050円、このご時世だったら20%高くてもみんな納得すると思ったそう、僕には誠意が足りなかった直向きな想いは人の心を動かすとここへ来てわかった人のお店を評価するなんてどれだけ傲慢なのだろうと、グルメサイトは辞めたつもりだったなのに、心にひびくお店に出会うと応援してしまいたくなる「また来るね!」作業着のおじさんはどんぶりごとスープを飲み干し、嬉しそうに席を立った「おいしかったです。」スーツ姿のおにいさんは最後のひとくちを食べ終えると幸せそうな深呼吸の後、一言告げてカバンを手にお店を出て行った「今日は泣かなかったね」楽しそうにラーメンを啜っていたお母さんの帰り際、お店のお母さんが背中の赤ちゃんを撫でながら笑って言ったそのやりとりを聞きながらラーメンを啜っていると、何故か涙が零れそうになった一期一会の人間交差点こういう瞬間に出会うため、僕はいろんなお店に行くのかもしれないここよりオシャレな店はたくさんあるし、サーカスみたいに奇をてらったお店もたくさんあるだが、グランメゾン東京のキムタクばりに言えば、オレ達にはこういうお店が絶対に必要だ!「ありがとうございます」どんぶりとコップをカウンターに上げ、目の前を備えつけのタオルで拭いた後の背中が聞いたセブンイレブンの上に見える曇り空からは微かに太陽が顔を覗かせていた「ごちそうさまです」それだけ小声で呟いて僕は振り返らずお店を出た僕の声はお店の人には届かなっただろうでも振り返る必要はない、だってそのうちここへ帰って来るんだから
2024/11/14 更新
エリアから探す
開く
このエリアを地図で見る
ジャンルから探す
指定なし
ランチ
夜10時以降入店OK
夜12時以降入店可
始発まで営業
朝食
カード可
個室
貸切可
駐車場
飲み放題
食べ放題
子供可
ペット可
クーポン
テイクアウト
家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
年季の入った青い看板
曇り空の金曜日、連休前の14時過ぎ、疎らなお客さんはみんなひとり+1
昔ながらの老舗感
作業着のおじさん、スーツ姿のおにいさん、赤ちゃんをおんぶしたお母さん
みんな黙々と、でも夢中でラーメンを啜っていた
扉を開くと、実家近くの町中華を思い出させるカウンター
厨房にはお母さんと息子さんだろうか?
寡黙だか優しい接客に、こういう店は間違いないと確信した
セルフのお水への動線は息子さん?が優しくレクチャーしてくれた
お願いしたのは特製のラーメン大盛
トッピングは厚手の角煮系チャーシューみっつと味玉、海苔とタマネギ、ネギ
味はいわゆる八王子系なのだろう
すごく素敵な天海祐希、・・いや若干甘み強めな和の出汁感がオイルを纏う、ふくよかなスープ
こないだ友達と飲んでいる時、「ガッキーの後継者は吉岡里帆で天海祐希の後継者は松岡茉優だよね!」なんて話していたことを不意に思い出した
初めて行ったお店なのに、不思議と懐かしさを覚えた
パツンとした細麺は全粒粉だろうか
優しいスープとのマリアージュ
大盛は量もしっかりある
まるで、いつかの夏の日に出会った小麦色のガールの肌のように柔らかなチャーシューは箸で掴もうとすると崩れるほどで、追っては消えていく恋のような儚さを覚える
仕込みは面倒だが時間をかけて煮込んだのだろう、その誠実さに頭が下がった
その点飲食店で働いていた時、店長なのに仕込みがテキトーで有名だった僕
いつも部下から「ちゃんと仕込みしてくださいよ!」と怒られていたのを思い出す
全てを嘘とズルでその場をやり過ごしていた自分を恥じる
そんな時期
大好きだった同僚の女の子を車で家へ送った際にマンションの前で「休んでいかない?」と聞かれたのだが、自分に自信がないからビビりつつカッコつけて「締めとかあって忙しいから帰るよ」と答えた
その日から彼女はまともに口を聞いてくれなくなったのだが、ようやくその理由がわかった気がした
これで1050円、このご時世だったら20%高くてもみんな納得すると思った
そう、僕には誠意が足りなかった
直向きな想いは人の心を動かすとここへ来てわかった
人のお店を評価するなんてどれだけ傲慢なのだろうと、グルメサイトは辞めたつもりだった
なのに、心にひびくお店に出会うと応援してしまいたくなる
「また来るね!」
作業着のおじさんはどんぶりごとスープを飲み干し、嬉しそうに席を立った
「おいしかったです。」
スーツ姿のおにいさんは最後のひとくちを食べ終えると幸せそうな深呼吸の後、一言告げてカバンを手にお店を出て行った
「今日は泣かなかったね」
楽しそうにラーメンを啜っていたお母さんの帰り際、お店のお母さんが背中の赤ちゃんを撫でながら笑って言った
そのやりとりを聞きながらラーメンを啜っていると、何故か涙が零れそうになった
一期一会の人間交差点
こういう瞬間に出会うため、僕はいろんなお店に行くのかもしれない
ここよりオシャレな店はたくさんあるし、サーカスみたいに奇をてらったお店もたくさんある
だが、
グランメゾン東京のキムタクばりに言えば、オレ達にはこういうお店が絶対に必要だ!
「ありがとうございます」
どんぶりとコップをカウンターに上げ、目の前を備えつけのタオルで拭いた後の背中が聞いた
セブンイレブンの上に見える曇り空からは微かに太陽が顔を覗かせていた
「ごちそうさまです」
それだけ小声で呟いて僕は振り返らずお店を出た
僕の声はお店の人には届かなっただろう
でも振り返る必要はない、だってそのうちここへ帰って来るんだから