2回
2024/12 訪問
受け継がれる名店の系譜
恵比寿で「なんかちゃんとしたパスタが食べたいなぁ」なんて思っていた平日の昼間。恵比寿って結構イタリアンが多い場所ではあるんですが、ランチはやってなかったり、なんか病気の小鳥が食べるエサくらいの量だったり、「お前はディナーか」というくらいの価格設定だったり、「これはカルボナーラじゃなくて、卵パスタチーズ乗せ、カリカリベーコンを添えて」だろ…みたいなクオリティだったり…と今ひとつ琴線に触れるお店がなくてですね。以前は駅前にすぱじろうがあったんで、結構なボリュームのカルボナーラを食べられてたんですが、今はもう閉店されておりまして。個人的パスタ飢饉に陥っていたのですが。
ふと、恵比寿の駅前に気の利いたイタリアンバルがあって、そこのランチが常識的な値段だ…という話を聞きまして、ヴィヴァーチェさんに伺うことに決めたのですが。
場所的には恵比寿の上の方の出口を出てエスカレーターでタクシーのロータリーに降りて、ぐるっとロータリーを突き抜けた坂の下のビル…言語化するとややこしいんですが、駅から徒歩2分くらいですね。凄くアクセスが良いです。ビルは色んな飲食店が入ってるみたいで、それはそれで美味しそうではあったんですが、エレベーターで2Fへ。扉があくとすぐカウンター席が目の前に広がります。うーん、なんか客席少な目だね…オープンキッチンのサイズ感とバランスが取れてないような…なんて思っていたら、店員さんが奥のテーブル席に案内してくれました。おお、奥に広々スペース。結構広いんですね。
メニューを見ると、アーリオオーリオやトマトソースパスタ、そしてカルボナーラに豚肩ロースのグリル…ん? なんかどっかで見たような…あぁ、神楽坂のアズーリさんとか、池袋のクアルトさんとかと同じ系列なんですかね。詳しくはわからないですが。そうかー、そうなると豚肩ロースのグリルが食べたくなるなぁ…なんて思いつつも、初志貫徹でカルボナーラ(1300円)を注文。ちなみにモバイルオーダーなので、店員さんを呼ぶ必要はありません。おしゃれな店で「大盛りで!」と声を出すのはちょいと恥ずかしいですが、モバイルオーダーなら気にしなくて良いですね。なお大盛りは無料です。
待ってる間に、店員さんがパンを2個持ってきてくれまして。そうだ、この系列はパンが出るんだった。テーブルにはオリーブオイルもあるし、食べながら待つかな…いや、これたしか、食べながら待つと、料理が到着した時に結構腹が膨れてるトラップだったような…なんて考えてたら、10分弱で到着しました。
おお、湯気が立っててアツアツ。ちょっとソースがシャバめなのも好みですよ。お店によってはパスタとソースを絡めるときにボウルでかき混ぜて温度が下がるパターンがあって、そうなるとソースもモッタリしちゃう…みたいなヤツ、好きじゃないんですよね。こう、卵が入ってるから温度を上げすぎるわけにはいかないけど、それでも固まるギリギリまで熱くして欲しい…みたいな。そして最後までソースがモタっとしない加減が、個人的にはベストなんですけど、それに近い感じです。カリっと焼かれたパンチェッタのアブラと食感も良いし、ちょっと堅めに茹で上げられたパスタも良い。惜しむらくは大盛りのボリュームをもう少し多くして欲しいところではあるんですが、まぁそこはパンでフォローできるので、大きな問題ではないですね。理想的なカルボナーラで、うめぇうめぇと食べ進めたらあっという間に完食となりました。
ふむー、恵比寿の駅前にこんなお店があったとは。豚肩ロースのグリルも食べたいし、近々また来ようかな、と。ちょっとおっさんにはオシャレすぎる感じではありますが、店の隅っこに喫煙所があるあたり、おじさんでも敷居がちょっとだけ低く感じます。美味しかったです。ごちそうさまでした。
2024/12/06 更新
15年くらい前、毎週のようにランチで食べていた飯田橋のアズーリアズーリさんの豚肩肉のローストというメニューがありまして。日本の豚料理というと、とんかつとか生姜焼きとか豚の角煮とかラーメンのチャーシューなんかになると思うんですけど、あの辺の豚料理ってどれだけしっとり柔らかくて脂身を美味く食べさせるか、みたいなところに価値観があるような気がするんですよね。中華料理なんかでも、回鍋肉とか、柔らかめのお肉のアブラに強めの味付けでうま味を立たせる、みたいな。
しかし若き日の私は、グリルでしっかりとアブラを落とし、歯ごたえを強く残して肉のうま味を凝縮させたこの「豚肩肉のロースト」という料理にいたく感動しまして。しかも当時…値段が1100円くらいでしたかね…。パン食べ放題なのもボリューム的に申し分ないし、凄く好きだったんですよ。
で、先日カルボナーラを食べに行った際、このお店がアズーリさんと系列店とお店の人にお伺いしまして。豚肩肉のグリルも同じレシピだということで、これは食いに行かなければイカン。ということで早速お邪魔してきました。
恵比寿駅からタクシーのロータリーをスルっと抜けて2分くらいでお店に到着。この日はカウンター席がかなり空いており、初めてカウンター席に通されました。うーん、オープンキッチンを眺めるのは楽しい。なんか厨房のスタッフは若い人が多く、活気に溢れておりますよ。
モバイルオーダーで豚肩肉のグリル(1200円)を注文すると、さっそくパンが到着。卓上のオリーブオイルをちょいと垂らしていただきます。うーん、美味しい。店員さんに伺うと、パンとかフォカッチャは、系列店で脈々と受け継がれているレシピだそうで。しみじみ美味しい。
で、待つこと10分弱で豚肩肉のグリルが到着。おお、昔と変わらぬ武骨な見た目。マスタードソースとバルサミコソースが実に食欲をそそります。ざくっとナイフでひと口大に切ってマスタードソースをちょっと塗って食べると…おお、うめぇ。なんでこの値段でこのクオリティの豚肉が食べられるのだろうか…。こう、うま味を酸味で立てるってのが、ヨーロッパの懐の深さを感じますね。酸味で切れ味がグッと増してる感じです。パンもすすむ味ですよ。肉の下にはグリルで焼かれた温野菜が結構なボリュームで盛られていてこれも嬉しい。今の時期は玉ねぎと蕪ですね。蕪はかぶりつくと甘みがジュワっと口に広がり、なんか高尚なランチを食べている気分にさせてくれます。肉は250gと結構ボリュームがあって、かなりお腹いっぱいになって完食。店の隅っこに喫煙所が用意されているのも良い。食後に一服をキメて退店となりました。
いやー、実に良いですよ。また仕事で恵比寿に来た際は、高確率でこのお店に行きそうです。なんかラーメンより健康的な食事の気がしますしね。肉塊食べて、小麦粉食べるって意味では、あんまり健康的でもない気はしますけど。実に美味しかったです。ごちそうさまでした!