hidekimiさんが投稿した料理屋そうびき(広島/西条岡町)の口コミ詳細

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料理屋そうびき西条/日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.3
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2024/11 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

ミシュラン、ゴエミヨ、食べログブロンズの実力派



広島県の酒蔵で有名な西条に位置する「料理屋そうびき」は、食べログ百名店、ブロンズ、ミシュラン広島・愛媛、ゴエミヨに選ばれた予約困難な人気店だ。
かなり前から予約をして、待ちに待った訪問となった。

コースはおまかせコースで22,000円(税込)。
料理は素材に徹底してこだわり、食器にも気を使った美しい盛り付けが特徴。
日本料理の枠を超えた独自のスタイルが楽しめる。

特に、日本酒醸造法発祥の地である西条らしく、料理に使われる湧き水は、新鮮な汲み立て水で、料理にとって欠かせない重要な要素となっていることも、同店の料理の美味しさの源だ。

店内は少人数制で、カウンター席でゆっくりと食事を楽しむことができた。
こぢんまりとした空間ながら、木の温もりが感じられ、居心地の良い雰囲気。
個室もあり、プライベートな時間を過ごすことも可能。

料理は日本酒とのペアリングが楽しめ、広島の日本酒はグラス1杯770円からとリーズナブル。
まずは、広島錦をいただきましたが、これは同店でしか味わえない貴重な日本酒。


**先付け**
石川県の甘海老を昆布〆めにした一品が登場。春菊や菊の花と和えられた小鉢は、エビの甘みと大根おろしの辛味が絶妙に調和し、爽やかな香りが口の中に広がる。
この一品からすでに高い満足度を感じられた。

**帆立のしんじょう**
白味噌仕立てで、甘みと弾力ある食感が楽しめる。椀の蓋を開けると、湯気が立ち込め、見た目にも美しい一皿です。

**自家製からすみ全粒麺**
全粒麺にたっぷりのからすみが振りかけられ、口の中で濃厚な味わいが広がる。
皿の真ん中には金色の「福」の文字が描かれており、まさに幸福を感じる瞬間とも言える。

**お造り**
透明感のある広島のカワハギが登場。脂が乗って甘みがあり、添えられた山葵はマイルドで上品な辛さが特徴。
辛さだけではなく、何か深みがあり、ほんのりとした苦味も感じられる山葵は、徳川家に献上されていた山葵とのことだ。
見せていただいた山葵は、これまで見たこともないような大きさ。長さ25センチから30センチ位はあるのではないか?さらに直径5センチは堂々とありそうな大きな山葵。無論、こんな山葵を見ることは初めてだ。

**済州島の鯖**
胡麻ソースと白胡麻がふりかけられ、食べ応えのある一品。甘みを感じられる胡麻が鯖と絶妙にマッチしている。

**山口県のサワラ焼き**
身が引き締まっていながらも、口に入れた瞬間にほろりと崩れる食感がたまらない。
添えられた藤九郎ギンナンは、初めて見る美しい色合いで、食感も楽しめる。

**鳥取のセコガニ**
林檎や花穂紫蘇が散りばめられた芸術的な盛り付け。林檎のシャキッとした食感が蟹と絶妙に絡み合い、まさに一つの芸術品。

**鳥取の万葉牛**

非常に貴重な食材である鳥取で飼育された黒毛和牛だ。何しろ指定生産者は6農場のみで、谷口畜産のものをこちらの店で扱っている。
ワイルドクレソン・生黒胡椒が添えられたシンプルな一皿。

ふと、クレソンの効果効能を思い出せば、抗酸化作用、動脈硬化、高脂血症、食欲増進、胃もたれ解消などだ。
非常にシンプルな一皿ではあるが、肉と共に食べるクレソンと言うものは、理に叶っているのだ。
いただいた部位はイチボだが、肉を食べていると言う罪悪感は、クレソンで帳消しになる。
そうそう、肝心の肉だが、ほんの少し口に含んだ瞬間から、濃厚なミルクのような味わいが、口の中に充満していく。しっかりとした食感であるが、とろけていくまでには、そう時間を要する事は無い。
噛めば噛むほど、肉の旨味が口の中に広がっていき、感動という言葉が陳腐に思えるほどだ。
コース料理となると、終盤の肉に差し掛かる頃にお腹がいっぱいで、途中でかなり厳しいと感じることがよくあるが、この肉なら、まだまだ食べられる、そんな気がした。


締めのご飯とデザート
まるでツボのような土器で炊き、込まれた鯛飯は、出汁の良さもあるだろうが、鯛の旨味、甘みが十分に感じ取れる。
汁椀は、中国地方では珍しく白味噌仕立てではなく、赤味噌も混じっているため、関東人の私の口にもよく合い、鯛の甘みが引き立つようになっている。

ここで終了と思いきや、まさかのいくらご飯が登場する。
〆のご飯が2種類とは、和食コースでは初めてだ。
ご飯の上に鮭と、たっぷりのイクラ、そしてわさびと、いわゆる親子丼仕立てと言おうか?
このいくらの醤油漬けが、力強い弾力とねっとりとした食感で、濃厚な味わいなのだ。
いくらではあるが、その味わいは目をつぶっていただけば、濃厚な卵黄に似ている。と書けば、どれぐらい濃厚か、理解していただけるだろうか。
しかも、ご飯にたっぷりとかけられているのだから、これ以上の贅沢は無いだろう。

水菓には、しっかりとした粒のシャインマスカットで、非常に甘みが強い。
さらに、自家製の本わらび餅、抹茶が供される。なめらかでもっちりとした食感のわらび餅は、きな粉までも美味しく、非常にきめが、細かくなめらかで、双方ともに口の中で優しくとろけていった。

ペアリングした日本酒の数々も、どれも味わい深く料理にとてもよく合い、改めて食の奥深さが体験できた。

東京基準にして考えれば、非常にコストパフォーマンス良く、この価格で良いのかと思うほど。

予約困難店ではあるが、広島旅行に訪れた際には、旅の楽しみの1つとしてまた訪れたいと思うとともに、こちらの店で食べるためだけに、広島を訪れてもいいとさえ思える納得のクオリティーであった


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2024/11/25 更新

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