キドカラーさんが投稿した帝国ホテル 寅黒(東京/銀座)の口コミ詳細

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キドカラー (60代前半・男性・富山県) 認証済

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移転帝国ホテル 寅黒日比谷、内幸町、銀座/日本料理

1

  • 昼の点数:4.5

      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.3
      • |CP 4.3
      • |酒・ドリンク 4.7
1回目

2023/11 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.3
    • | 酒・ドリンク4.7

土曜のみ、の昼コース

長くなるので、先にお料理から紹介。
最初の一皿から変化球を速球で投げ込んでこられる。アサイーかココアのような色の香茸のすり流しの下には茶碗蒸し。「香り茸」と書くだけあり、器の蓋を開けると立ち上る秋の茸の香り。食感はキクラゲでプラスしてある。

続いては、焼き物。え?ウナギ?に見えたが穴子とのこと。穴子と京都の新牛蒡。だがしかしここは最上級和食店。ただ焼いた穴子を出してくるわけはない。なんと、お寿司屋さんの煮穴子の手法で一度煮穴子にして味をしっかり含ませた穴子を、揚げて表面を固めた上で焼いてある。この手の込みよう。しかもそれが、カリッとした表面の食感と中の白身の柔らかさと味付けを実現してる。こりゃ〜凄いや。

そして穴子の身の味に舌を震わせていると、次の出汁の味付けを厨房のスタッフが鷹見店長に確認しに来ます。店長が、「うん、美味しい」とO.K.を出されると、厨房に「美味しい、いただきました!」と声かけがある。え、次のお料理への期待が高まりまくるのですが。

次は、真薯、つまり蒸し物でした。甘鯛の真薯とのことですが、やはり菊の花びらが散らされたお椀の中の出汁が白眉です。真薯の甘鯛を崩して味の変化を楽しんでくださいという説明通り、マツタケの香りをまとい、鮮烈ながらギリギリの薄味の出汁。その薄味に舌がやや慣れ始めたタイミングで甘鯛の真薯を崩す。魚の王様、鯛のもつ濃厚な旨みがお椀を支配し薄味の椀が丁度よい塩梅に変化していくではないか!あと、お椀の蓋の裏の蒔絵は鶴でした。

カウンターなので、甘鯛による味変の目の前で次のお造りの鯛が切り分けられている。

お造りは、紅葉鯛と兵庫の甘エビ。さばきたての鯛は、身がまだコリコリとして、正にピンピンの鯛です。甘エビも負けずに新鮮。

次の一皿は、アワビと椎茸。アワビと同じ厚さにスライスされた肉厚の椎茸は岩手産とのこと。これがアワビに負けず劣らずしっかりと味があり、歯応えもいい。二枚一緒に口に入れる贅沢な食べ方をして、噛んでも見分けがつかない程。添えられたアワビの肝のソースと食べれば、肉を使っていないのに、これはもうステーキといっていい。

すると、舞茸をたっぷり使ったあんかけが出てきます。舞茸の下には、わざと少し固めに蒸された宮城の餅米が隠れている。なるほどリゾット仕立てか。

お、カウンターの向こうでは、イクラがガラスの器に盛られている。いやこれは痛風さんイチコロの量でしょ。またまた期待が高まる。

イクラの上にはホタテの出汁を使った醤油あんがかかり、更にイクラの下にはホタテのムース。魚介の濃厚サンドか、と思いながら一匙口に運ぶと、口の中で弾ける柑橘のプチプチ。そう、これがフィンガーライムなのだそう。イクラもプチプチ、フィンガーライムもプチプチ。プチプチを存分に楽しみました。

そして、恐らくこの辺りがメイン・コースの山場。和牛、うずらの卵の温泉玉子、春菊、豆腐、白髪ネギの一椀が出てきました。和牛の甘い脂がジュワッと口に広がり、それを香味の春菊で中和しつつ豆腐をいただいていると、「最後はうずらの卵と混ぜちゃって、すき焼き風にして召し上がって下さい」と鷹見店長が仰る。そこでグルグル混ぜて食べると、確かに成る程!これはすき焼きだ。いや、これはずるいぞ、絶対みんなが好きな味だもの。

そして、ご飯が欲しくなる!

この流れで、お食事に突入。スッポンの出汁で炊いたスッポンご飯です。後混ぜのスッポンの身がまぶされたご飯が土鍋で炊き上がってます。浅葱の爽やかな緑が食欲をかき立てます。鷹見店長曰く、スッポン雑炊をぎゅうっと土鍋で煮詰めたみたいなご飯です。もちろんお代わり、余った分はオニギリにして家のお土産になります(オニギリ4コありました)。

デザートはなんと、二品。まず、アイス。ブドウのアイスに松の実が散らされ、巨峰と酒のジュレが添えてあります。

二品目のデザートはココナッツわらび餅。ココナッツミルクにわらび粉を混ぜて固めた物。この日、寅黒に出向しておられたレ・セゾンの伊藤ソムリエが、「こちらは帝国ホテルのガルガンチュワでも販売してますよ」とすかさずフォロー。高岡の銘菓 鹿の子餅そっくりでしたが、わらび粉の効果で、よりプルプルな食感に仕上がってます。

そうなのです、今回の寅黒の心残りは、せっかく伊藤ソムリエがおられるのにアルコールが飲めなかったこと!コースの終盤、カウンターのあちら側のグループのお客さんたちが、もうそこで次回の予約を入れておられる。それを見ながら、私も出来れば年内にもう一度訪問したい、という思いがこみ上げてきます。そして出来れば、今度こそ伊藤ソムリエがおられる機会に、ワインのマッチングを楽しみながらの食事をしたい。

2時間余りのコースを終えると同時に次に訪問したくなる。鷹見店長、中澤くんはじめスタッフの皆様、伊藤ソムリエ、楽しくて美味しい異次元の体験をありがとうございました、そしてご馳走様でした。

  • アワビと岩手産の椎茸

  • 香茸の茶碗蒸し

  • 香茸

  • 二点

  • お椀の裏は鶴でした

  • お造り、ピンピンの甘鯛とプリップリの

  • 冷茶

  • アワビと椎茸。

  • 舞茸あんかけ

  • 舞茸あんかけ。下には餅米

  • イクラの醤油あんかけ、ホタテムース、フィンガーライム

  • フィンガーライム

  • すき焼き風

  • 蓋の裏の蒔絵

  • スッポンご飯

  • スッポンご飯

  • スッポンご飯、キュウリ・山芋の漬物梅肉、赤だし

  • ぶどうアイス

  • ぶどうアイス

  • ココナッツわらび餅

  • ココナッツわらび餅

  • カウンター正面の仏像

2023/12/23 更新

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