3回
2018/06 訪問
静寂の料理
久しぶりにお邪魔してみました。
徳島となるとなかなか移動が大変ですね。しかもかなり辺鄙な場所にありますから、さすがに頻繁には難しい。
でも前回いただいた料理の記憶は、小生のキャパの少ない海馬でも鮮烈に残っています。
淡い中に素材の持ち味を引き出し、王道にして圧倒的実力。これほど鮮烈な記憶を残す料理は他ではなかなか経験できません。
そしてこの度、思いきっての訪問ですが、やはりそれだけの魅力があると再認識した次第です。
秀逸な味の引き出し方は、季節を変えてもなお新境地を垣間見せてくれました。
15,000円のコースです。
梅のジュース
鮎の背越し
茄子
アワビの塩蒸し
ハモのお椀
お造り(カレイ、車エビ、ハモ)
鱧寿司、鱧の子ゼリー寄せ、インゲン豆の胡麻和え、さつき鱒のスモーク
鮎の塩焼き×2
ほうれん草のお浸し
蛸のジャガイモ饅頭、トマト出汁で
生姜ご飯、味噌汁、香の物
甘夏のゼリー
水羊羹とお抹茶
素材は地物を中心に、どれもいいものを集めておられますね。
特に鮎の塩焼きは抜群の美味しさです。高知の安田川の物だったと思いますが、頭はカリッと、身はふっくら&しっとり。あと5匹は食べれたと思います(笑)
鮎は素材もそうですが、焼き方で味が全く変わりますからね。マイベスト、更新されました^^
鱧のお椀の吸い地はギリギリの塩加減でこれまた絶品。
よくあるお出汁の美味しさとは、ちょっとベクトルが違う美味しさとでも言いましょうか。
うまく言えませんけど、最初の一口よりも中盤以降にしみじみ美味しさがこみ上げてくる、そんな不思議な感覚でしたね。
その他の料理も、いずれも秀逸な仕上がりに満足でした。もちろん最後の水羊羹まで抜かりはありません。
夏の壺中庵さんも、魅力たっぷりでした。
2020/07/05 更新
2015/01 訪問
素材を生かすということを改めて実感しました。
四国への旅、そのメインの目的はこちらのお店です。週末でしたけど2週間ほど前の電話で予約が取れました。これは少々意外でしたけど、場所柄そんなもんかも知れないですね。
徳島の中心部から438号線へ抜け、山道をひた走っていると忽然と現れます。もとは旅館だったようで、今となっては田舎道ですけど、昔の街道だったんでしょうね。その旅館の一部を料理屋として使っているようです。
店内は見たところ個室のみ。落ち着きのある上品な和室へ案内されました。
すべて予約制で、いくつかコースがあるようですが、本日は15,000円(税抜)をお願いしています。いただいたのは、
茶ぶりナマコ
タイの棒寿司、昆布締め、茎ブロッコリーの白和え
はまぐりのしんじょう(1月と言うことで、餅で巻いてます。そして金箔も^^)
お造り2種(水イカ、タイ、莫大も添えられてます)
車エビのみのむし揚げ
かぶらのすり流し
リンゴの白和え
猪肉の椀、ごはん、香の物
デザート、お茶、お茶菓子
という内容です。
どれも京懐石らしく、味付けは薄味で上品。でもちゃんと素材の味が生きてて、美味しいことこの上ないです^^今さらながら素材を生かすとはこういうことなんだと改めて実感させられたような気分です。
車エビの大きさにも驚きましたし、その味も抜群。そして何より、猪肉が最高に美味しかったです。下味を付けつつ柔らかく蒸したものを炭火で仕上げたものだったんですけど、本当にこの美味しさには絶句でしたねぇ。臭みがないのはもちろん、脂身の何とも言えない官能的な甘さには感動しました。
ここまでの味に出会えるとは思っていませんでした。また行きたいお店の筆頭候補です。
2020/07/05 更新
久しぶりに徳島へ。広島でランチを終えてから、弾丸日帰りツアーを決行しました。
前回の訪問から約1年4カ月ほど。やはり季節を変えながら一年に一度はお邪魔したいお店です。
結構ハードでしたけど、同行した旅の勇者に運転を頑張っていただき、感謝ですね。
そもそも公共の交通機関で伺うのはほぼ不可能ですし、こんな機会でもないとこの地へ伺うのは難しい。
ただ結論からすると、そのハードルを越えてでも伺う価値のあるお店だと改めて感じました。
料理はしみじみと心に響くもの。お椀はこの上なく淡く、その他の塩加減も上品。料理から季節感が溢れ出し、華美なものではないけれど、やっぱり来て良かったと思える品々です。王道にして圧倒的な実力と、足すことなく味を引き出せる、こういう円熟した仕事ができる料理人さんは案外少ないですし、その意味でも大変貴重な存在だと思います。
ただ、これまでの訪問と敢えて比較するならば、素材の面では若干見劣りしたのが本音で、きっとたまたまだとは思いますが、特にお造りは、活かりまくっててすごく美味しそうな見た目だったものの、魚の味がしなかったのは少々拍子抜けしました。
一方で鱧松のお椀や栗ご飯など、ド定番の料理はさすがだと思いましたし、落ち鮎もこの時期としては十分すぎるお品。焼きもお見事です。
15,000円のコースです。
スッポンゼリー
八幡巻き、銀杏餅、カマス寿司、瓜の白和え
鱧松のお椀
鯛、車海老
鮎の塩焼き
スッポンと冬瓜
無花果の蜜煮
栗ご飯、香の物
柚シャーベット、栗きんとん、薄茶
初訪は1月、2度目は6月、そして今回は10月。なかなかいい間隔ですね。
アプローチのお庭の表情も毎回異なり、当然料理も異なる魅力が詰まっています。
次はいつ行けるのか分かりませんが、春のお料理もいただいてみたいものです。