kouhe918さんが投稿したレヴォ(富山/城端)の口コミ詳細

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美味さと価格はlogXの関係

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レヴォ城端/イノベーティブ、創作料理、郷土料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2025/01 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

未体験の世界へ 〜至極の富山time〜

ゴエミヨの今年のシェフ賞に2017・2022と2回も選ばれているという日本トップクラス、いやトップを走る谷口シェフのお店。
destination restaurant of the year2021 ミシュラン2つ星とあらゆるところから評価されており俄然期待が高まるところ。

リーバーリトリート雅樂倶時代から圧倒的な評価を受け、2020年コロナ真っ盛りに富山のポツンと一軒家にレストランをオープン。

ここ最近は都会ど真ん中でお高い料理を出す店より、食材中心に田舎で好き放題自由にお店をやるというのが流行っているのだろうか。

さてお店の方ですが、まず車でないと訪問不可。
さらに冬季はスタッドレス4WDじゃないと坂が登れないといった表記など、もはや客を呼ぶ気があるのか?と思わせるほどの立地。
山道は一部1車線のみのガードレールもない崖道。
命をかけてまでしないと訪問できないのである。

しかし、逆に言えばこの場所であっても本当に食べたい人だけが訪問するという、都会のP活やキャバ嬢みたいな現代のモンスターを排除するには非常に都合が良いのかもしれない。

そんな期待と不安を抱きながら、
ココロオドル、アンコールわかすDance Dance Dance Ready go
のテンションで早朝の白川郷観光を終えて向かうのである。
近くにくるとどんどん山奥へ。
そこには
信号もねえ
電波もねえ
車もそれほど走ってねえ
あるのは「この先通行止めの標識」
もはや吉幾三もびっくりの田舎である。

さらに進むと本当にポツンと一軒家なのである。
Google mapがないと辿り着けないnobodyknowsな場所である。

駐車場に着くとお出迎え。
予定より30分ほど早かったものの調整していただく。

まずは前室に案内。
薪ストーブの良い香りが漂う中、雪景色を見ながら一息。
アロマの高級おしぼりは富山のクロモジの木の香り。
今から始まるショーの高鳴る気持ちにひと時の安らぎをくれる。

時間が来ていよいよダイニングへの扉がオープン。
そこに広がるはめちゃくちゃ広いオープンキッチン。
そしてキッチンを取り仕切るシルバーメッシュの髪が活かしている谷口シェフ。
ほぼキムタクじゃねえか。
もはやグランメゾン富山でしょうか。
ドラマのワンシーンに出演するかのような気持ちになり、これから始まるレヴォのショーに引き込まれるのである。

いよいよショーの開演
お昼のコース 34,100円
ノンアルコールペアリング 9,680円 (税サ込)
※下記料理名は聞きそびれ等あり、一部誤りもあります。ご了承ください。

まずは
▫️歓迎の生姜入り甘酒
生姜の香りが効いたクセのない甘酒。

▫️黒文字のノンアルコールカクテル
黒文字の木の香りが漂うドリンクをペアリングで序章開始。
●プロローグ
・赤ビーツのマカロン
・白エビ
・スモーク牡蠣のフリット
・ヤギのチーズのパイ
・甘鯛とじゃがいもの香草団子
スモークされた牡蠣がやべぇのなんの旨み凝縮、鼻から抜ける香り。
レヴォは薪の香りを中心にいきますからねといった宣戦布告を感じる一品。
マカロンの口溶け、白エビの甘みと旨み、ヤギチーズの濃厚さ、甘鯛とジャガイモのハーモニー。プロローグから視覚・嗅覚・味覚と破壊的に支配してくる。

▫️ハーブ緑茶
●水蛸 
中にそうめんかぼちゃ、タコの吸盤、自家製キャビアを添えて
スモークした水タコが信じられないぐらい柔らかい。タコって薄く切っても独特の噛み切りにくい食感が残るがそれが全くない。
スモークの香りとそうめんかぼちゃのシャキッとした食感、キャビアの塩味とのマッチングがたまらない。

●太刀魚 
焼き太刀魚。ズッキーニ、きゅうりをミルフィーユ状に
香ばしさと太刀魚の旨さが際立つ。
ハンディでいただくスタイルであり、芸術を手でつかんでいるよう。

▫️弘法茶
●月の輪熊
熊のローストに雉のジュレを合わせたもの。
ベアの威力はやはり破壊的であり、くまうめぇなのである。
またキジのジュレは出汁がしっかりと出ており今までに食べたことのない味わいだが、旨みを感じるすばらしい出汁であった。

▫️よもぎ茶
●赤いか 
貝出汁のバターソース
イカはスモークされており香り味ともによく、バターソースとの相性が抜群。

●香箱ガニ
カニの内子・外子と身をベシャメルソースであえて、下にラクレットチーズをひくという、もはや文字だけでうまい組み合わせ。
これはマジでえぐいって。ベシャメルでカニまとめてラクレットとか反則やで!
ラクレットは富山のレストランにしか卸さないチーズ屋というmade in Toyama。旨さの160km/h危険球です。

▫️よもぎベースローズマリー
●大門そうめん
ふきのとうのオイル
ヤギのミルクのスープ
そうめんは乾麺ではなく特注の麺。
そうめんって夏の涼を感じる休日のお昼という概念を天変地異させる一品。
出汁のベースに鳥出汁を使用し、ヤギのミルク。
飲むチーズの味わいが凄まじく、蕗のとうのオイルの苦味と香り。
えげつなすぎる。味わったことのない香りと旨みが脳の奥深くまで印象付けてくる。

▫️和紅茶
●スペシャリテのレヴォ鶏
中には胸肉、もも肉、クマの内臓と炊いた米。
皮で包み直して焼き上げる。
皮パリは当然、中身の具のジューシーさと味が染み込んでる米。
日本人であることを喜びたくなる一品。
こちらもハンディでいただくのだが死ぬほど熱いので注意!

●穴子
発酵衣のフリット、カニスープがけ
もうこのスープがとんでもない。
カニすぎるのである。カニそば一幻かよってなるカニさ。
少し塩味がきつく感じたが、それ以上にカニの強さに感服であり、逆に言えばアナゴはどこいったの記憶になってしまう。

▫️アニス棒茶
●日本鹿
鹿肉のロースト。赤蕪の土塩釜焼き。
やはりジビエの仕込みが完璧すぎるのであろう。こんなにもうまい鹿はあるのか。クセのなさ、赤身の柔らかさ。
奈良公園の鹿にあったら拝んでおく。
赤蕪は土と塩釜という見た目インパクト凄まじい状態で焼き上げる。
甘さが増し、中はみずみずしく美味しい。
かなりお腹いっぱい状態であるが、体が喜んでいるのだろうか。
ロマンチック並みにフォークが止まらない。

●キウイ
シャンパンを合わせたキウイのグラニテ、燻したミルクアイスとともに。
食べるとアイスが燻製されてるww
どうなってんだっ!面白すぎる。
そしてキウイのグラニテがこれまでの料理でお腹いっぱいの胃袋を休めてくれる。さっぱりとおいしすぎる。

▫️ジンジャエールとゆずのモスコミュール
●あんぽ柿
あんぽ柿の上にマスカルポーネチーズのアイス、リコッタチーズのパウダースノー、ゆずパウダー。
視覚的にも味覚的にも素晴らしい完成度。
ミルク感と柿のねっとりとした甘さは言わずもがな美味いのである。
そしてほのかにあんぽ柿からスモーク感があったため、これも燻してる?と確認すると、まさかの燻してないとのことっw
もう私は口の中が燻製されているのであろうかw

▫️黒文字茶
●茶菓子
フィナンシェ
シューアイス
ほうじ茶クリーム
りんごのタルト
生キャラメル

最後の締めにお茶とお茶菓子で。一つ一つ丁寧な茶菓子。
なぜだろうか。これまでの料理で腹10分目なのにどんどん吸い込まれていく。

終焉を迎えるレヴォの公演を最初からハイライトを見せてくれるようなゆっくりとしたお茶の時間が流れる。

富山の食材にこだわり抜いた料理。
他の土地では決してできないからこそ、この場所で繰り広げられる富山の味。

外の景色は
はじめは小雪。
途中は太陽が出て晴れ渡っていたが、最後は吹雪のような大雪に。

最初から最後まで私を楽しませてくれる料理たちは外の景色の移ろいのように変化に富んだ、富山オールインクージブな料理たちであった。

人生の1ページとして、印象に残り続けるレストラン(オーベルジュ)であろう。

2025/01/30 更新

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