麺也さんのマイ★ベストレストラン 2015

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2015年はラーメンばかり食べた年だったなぁ~という印象。
ほとんど、他のジャンルの食事というものをしなかった印象があります。

1位「来来」
食後の予想通り「2015年一番のラーメン」は勿論、この年一番の食事となりました。
初回訪問時の、「重層性の一言で片づけていいのか?」とも思える、とんでもない伸びのある旨味は、衝撃以外の何者でもありませんでした。
また見た目も美しいんですよね、こちらのラーメン。
最近は、葱や海苔すらも外し、麺とチャーシューだけのラーメンとなっているようなんですけど…。
それですら綺麗なラーメンとなっています。

またこちらの店主さんの接客がいいんです。
お話好きですけど、鬱陶しいという事はない、柔らかな物腰と口調。
某芸人の片方に似ているとかなんとか、俺には心底どうでもイイ(苦笑)。

店主の割烹着のような格好からもそう思ってしまうのかもしれませんが、所作がラーメンではなく和食を作っているのかと勘違いをしてしまいそうです。
高めのカウンターに隠れて調理風景は見えませんが、湯切りの大きな動作もなく、いつの間にか麺を茹で上げておられます。
この、ラーメンが届くまでの時間も素晴らしいお店でした。

2位「げんこつ家」
現時点で俺が長崎で一番期待しているラーメン店。
昨年夏の一時休業時は、こちらの存在のありがたさを痛感しました。
もう他のお店では、例えこちらのブレイク以前のお気に入りラーメン店であっても、心底満足できなくなってきましたので。
出汁スープの秀逸さにおいて、こちらより右に出るお店は、他にそうはないかもしれません。

ただ、それ故の難しさも感じます。
醤油と塩だけで調味されたスープ。
出汁スープの旨味がブレてしまったら、もしくは客入りが良くて豚骨の出汁が出てしまったら…それまでです。
化調混じりのタレ不使用のお店故の弱点でもあります。

3位「薩摩」
こちらのの衝撃度も相当なモノでした。
これほどのラーメンを出すお店が、何十年も口之津という片田舎で営業されていて、そして未だに無名だとは…。
昔ながらの鹿児島ラーメンというそのスープの旨味はすばらしいものでした。
ちょっとオーソドックスなスタイルではありますが、この清湯スープは、ラーメン激戦区であっても売れるんじゃないでしょうか?
むしろ、ラーメン過疎地だから、今まで無名のまま経過してしまったのかもしれない…。
作り方を教わったという鹿児島のお店も、相当美味しいお店だったのでしょうね。
食べログの写真を見て、「ここ美味しいかも!」と思って訪問した自分を褒めてあげたい(笑)。
ある意味「来来」よりもインパクトがありました。
スープの旨味を重視する方は、ぜひ訪問してみてください。
島原半島に旅行に行かれる方で、ラーメンが好きな方にも、一度食べてみて欲しいです。

4位「KALA」
今年一番の挑戦したジャンルは、このお店のミールスでした。
食べ始めの評価は3.0点。
しかし中盤からの最大瞬間風速は4.6点オーバー。
トータルで考えたらこれくらいかな?と4.0点にしましたが…。

香りや刺激という、新たな味の感覚は、旨味重視の俺には新鮮なものでした。
1位にも、10位にも、圏外にもなり得たお店。
丁度いいのはココくらいかな?という位置づけです。

5位「須崎屋」
失われゆく、南島原市の五三焼きカステラ。
御高齢の店主が引退されるまでの、あと数年のお味でしょうけど、追い続けたいですね。
カステラがそんなに好きではない俺ですが、ここの五三焼きは美味しかったです。
以前に食べたこともあったのですが、その時はその良さに気付いていませんでした。
カステラの概念がちょっと変わるくらい、美味しかったです。

6位「一九ラーメン糟屋店」
外観が衝撃的。
作り方丸見えの、店内も衝撃的。
期待していなかったら、お味も衝撃的。
と、非常に驚かされたお店でした。
初回訪問時の満足度の高さは、なかなかのものでした。
また行きたいですね♪

7位「一真軒」
ジンワリと滋味系ながらも、ちょっと今風のコッテリ感のあるラーメンは、今現在のストライクゾーンど真ん中。
初回訪問のインパクトも追加され、印象が非常によかったです。

8位「安全食堂」
これぞ福岡のラーメンという味。
薄めの取り切りタイプのスープに、低加水の細麺というスタイルは、昔の俺ならもっと高評価していたでしょう。
実に好みのタイプのラーメンで、美味しかったです。

9位「のんぶー」
佐賀ラーメンで唯一のランクインですけど…。
正直、佐賀ラーメンだけでベスト10のほとんどを占めることは可能でもありました。
が、夏ごろはどのお店も非常に美味しかったんですけど、秋冬の再訪時に軒並みマイナスにブレちゃいまして…。
残念ながら、こちらの「のんぶー」さんだけになってしまいました。

こちらも7月訪問時の美味さは特筆ものでした。
上品過ぎて、素朴な佐賀ラーメンとは一線を画す感じもあります。
メニューには、麺を変えただけで地域名のついたラーメンに変わるという、ある意味節操の無さもあります。
しかし、食べると間違いなく佐賀ラーメンだと思うんですよねぇ。
ある程度、高齢のご主人ですけど、営業時間や定休日を見ると、滅茶苦茶働いています。
お身体には気をつけて、今後も営業して欲しいです。

10位「来来軒」
正直、お味の方は圏外です。
が、実に楽しい時間を過ごさせていただきました。
腹の底から笑わせてもらいました。
こういうお店との出会いがあるから、食べ歩きは楽しいんです。

マイ★ベストレストラン

1位

来来 (新飯塚 / ラーメン)

2回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2016/12訪問 2017/05/10

衝撃的な清湯豚骨ラーメンと店主さんの記憶力

★2016年12月訪問@5回目(4.2点)

10ヶ月ぶりの来来訪問でした。
やはりこの日も連食の予定でしたので、1軒目をこちらにすると後もキツくならずに食べやすいです。
そして「来来を食べたことがない。」って連れがいる場合、インパクトを受けるのは間違いなし。
必然的に訪問の優先度は上がります。

週末の訪問だったのですが、驚いた事に行列がありませんでした。
お店が狭いってこともあって、ちょっとだけは並ぶ印象もあるお店ですので。
でも「並んで食べた!」って感じがしたのは、初回と2回目訪問だけだったかもしれない。

連れとカウンター席に着いて、頼んだのはいつもの「中華そば」。
先客が帰り、後客は1人のみで、後は連れ等で席はほとんど埋まっていました。
まぁ6~7席位のお店ですので。

しかし、その後客。
無言で店内をスマホで数十枚の連続撮影をしています…(-_-;)
最近はSNSなどに食事の写真などを載せる人が多いから、写真を撮影するのなんてお店側もそう気にしないとは思うのだけど…。
これはやり過ぎで恥ずかしい…。
俺もああはならないようにしておこう。

●中華そば(600円)

トッピングはチャーシューのみという、相変わらずの光麺タイプの一杯。
今回は脂身付きの小チャーシュー2枚と、肉質部分だけのもの1枚という構成。
スープは、底の部分がわずかに濁っている感じはあるものの、半透明の金色。
スープからは紛う事無く、豚の香りが漂ってきます。
臭み皆無の時もあるので、その時と比較したらこちらにしてはニオイの有るスープといえるのかもしれません。

スープを啜って、そのじんわりとした旨味を堪能しました♪
柔らかな麺も、やはり来来のラーメンには合います。
個人的には後ほんの僅かだけ硬めで良い気もしましたが。
小カットチャーシューの甘い脂身の旨味が、満足感をプラスしていました。

正直こちらの当たりの日ではなかったですけど、間違いなく美味しかったです。
連れも一口啜った瞬間に喜色が顔に広がる人もいれば、無言で食べていても食後に感想を聞くと「めっちゃ美味しかった。」と言う人もいる等、評判は上々でした♪
ご馳走様でした。

が、この日の個人的なハイライトは、ラーメンではありませんでした。
前回から10ヶ月ぶりの訪問。
忘れられていると思っていましたし、少々残念ではありますがそれが当然と思っていました。

しかし、入店して数分後には「お久しぶりですね。」と声をかけて来られます(驚愕)。
俺のこと覚えていたよ、この店主さん…。
本当に記憶力がいい人だ。
おそらくは会話をしながら、徐々に思い出されるのだと思いますけど。
それでも、前回訪問時に俺がオススメした、地元の食堂系ラーメン店の名前なども出して来られる。
言ったっけ?と思ったけど、帰宅して妻に確認すると「君の家食堂のこと、言ってたよ。」との事。
…凄いな。

しばらくラーメン談義に花が咲きました。
同時に連れにラヲタと思われそうなのが、気になります…。
話題がマニアックすぎるんだよな…。
あそこの店のスープの色の変化がどうとか、麺はどこそこのを使っていて以前と比べてどうだとか…。
なんとなく、周囲がスーっと引いてないか?と気になってしまっていました(苦笑)。

それでも、とても楽しかったです。
相変わらず店外までお見送りしに来てくださるなど、頭が下がりますね。
ああ、前回お勧めして下さったマル幸ラーメンに、近々行く予定がある事をお伝えするのを忘れていたな…。

…あ、お持ち帰りラーメンがあるのかどうかを聞くのを忘れた…(汗)。

★2016年2月訪問@4回目(4.2点)

前回訪問から1週間と間を空けず、妻と再訪しておりました。
この日のハイライトは福岡のお寿司屋さんだったのですが、その前にこちらも頂きたい。
強行軍になりますが、仕方ありません。

マイレビュアーさんの、セカンドブランド店のオープン日でそちらも狙っていたのですけど、所用がある事を思い出し訪問できませんでした。
今年のGWも、福岡市街地に行ったのですが、子供にスパイスはわからないでしょうしね…。

オープンして間もない、11時頃だったと思うのですが…。
訪問すると、店主さんはすぐに思い出してくださいました。

●中華そば(600円)

朱色の受け皿に乗った、白い桂林丼。
チャーシュー4枚のみの、シンプルなトッピング。
今回のチャーシューは小振りで、形の違うモノが2枚ずつでした。

今回のスープはわずかに混濁があるようです。
前回が澄み過ぎていたのかもしれませんが。
僅かに豚の脂・ゼラチン質のニオイも漂ってきていました。

やはり、この日もジンワリとした旨味がありました。
美味しいです。
それでも、十分に満足できるレベルの味ではあるものの、豚のニオイがありまして、前回ほどの出来栄えではない印象。
旨味の深さも、前回よりは出ていないかな?と。
店主もそう思っていらっしゃたのか、「変なスープで…」みたいな事をおっしゃっていました。

柔い白色中細麺とこのスープは、やはり合いますね。
チャーシューは、特筆する程美味って訳でもないのですけど、問題なく美味しいです。
初回訪問時の、あの柔らかな美味チャーシューに、もう一度出会いたいとは思っていますが…。

ただ食べログの採点と好みは、また別問題。
自分なりの主観が大分入った物差しであっても、それを基準に採点していますので。
同じ採点の他のお店とは、「好き」の感覚が全然違いますね。

初訪問の妻も大絶賛でした。
「これは美味しいよ…。」とかなんとか言ってましたね。

御馳走さまでした。
また近々訪問します。

ちなみに今回わかったのですが、トイレは隣の美容室と共用だそうです。
店内に客が俺ら夫婦しかいないのに、トイレが空いてなかったので発覚。

もう一点。
宮若の「来来軒」さんとは、無関係だとの事。
ラーメンが似ているので、修業先か?と思ったのですが(ちなみに先日伺った「来来軒」でも、「来来」とは無関係と聞きました)。
ある人にちょっと教しえてもらっただけで、ほぼ独学だそうです。
センスなんでしょうね…。

★2016年1月訪問@3回目(4.4点)

ふと思い出す度、無性に行きたくなるラーメン店がこちらです。
兎に角、出会いが衝撃的でした…。
普通のラーメン屋とは違う店舗も、接客も、全てがスペシャル。
他に似たようなお店は見当たりません。

今回は早めに長崎を出発。
来来が10時台に営業しているのを見越しての訪問です(笑)。

連れに、来来の駐車場の場所を知っている方がいたので、助かりました。
札には、駐車場のナンバーとともに「ラーメン 剛力」と…。
剛力彩芽好きなんでしょうね。
…タダなのは助かるけど、天気によっては確かにベチャベチャになりそうな駐車場です。

お店の前に行くと、まだ営業の看板(といってもライターサイズ)は、出ていません。
「無」だけ書かれた、段ボールの紙片がぶら下がっていましたが、店内には電気がついています。
扉を開けると、店主さんが厨房に立たれており、もうすでに営業はされていたようです。
「知っているお客さんは勝手に入ってきますからね。」との事(笑)。

●中華そば(600円)

前回は大盛を頂きましたが、今回は連食の予定があり、普通のラーメンを注文しました。
相変わらず、お喋りをしながらラーメンは調理されています。

スープは羽釜でとっているようですが、一杯一杯は雪隠鍋のような小鍋で加温している様子。
麺は平ざるで茹でているようです。
カウンターに隠れて今までは見えていませんでしたが、今回道具を見せてもらえました。
平ざると言っても、久留米ラーメンで使われる、ざると持ち手が直線になったタイプではありません。
ざると持ち手が垂直になっているモノです。
つまりは佐賀ラーメンのお店でよく使われるタイプの平ざる。
こちらが、どのタイプのラーメンに影響を受けているのかがわかる1シーンでした。

しばらくしてからサーブされたラーメン。
来来の屋号の入った白い丼は、縁は朱色で、形は「桂林丼」です。
これまた縁と同色の受け皿に乗せられて提供されます。
が、朱色の受け皿が足りない時は、アルマイト製のモノにもなるようです。
ビジュアル的には断然前者。

トッピングはチャーシュー4枚。
唯それだけ。
葱と海苔は無くなっていました。

個人的には糸唐辛子を、見た目要員として欲しいところ。
味は兎も角、ちょっとだけラーメンのルックスが華やかになりそうです。
極細の葱ならばいいかもしれませんし、マイレビュアーさんの柚子という意見も賛成できます。

しかし、以前の葱と正方形の海苔のコストなんて、たかが数円でしょう。
何か考えがあって、このような超シンプルなラーメンにされているのかもしれません。
上のような事を言ってはいますが、現在の臭みがあまりないラーメンが多い現状、臭み消しとしての青葱に必然性を俺は感じません。
来来の素ラーメンのようなシンプルさは、逆に斬新と感じ、好感が持てます。

チャーシュー4枚は、2枚ずつ肉の部位が違いました。
肉質がシッカリしたパサっとした食感のモノと、柔らかめのモノと。
脂身はどちらもありません。

スープは淡々黄色の清湯スープ。
うーん、金色と言いたい。
いや、言っていいでしょう。
地元にもそう表現できるお店がありますが、美しさは断然来来に軍配があがります。
キラキラとした、大小の綺麗な円形の油の粒子が、スープの表面に無数に浮いています。
ホントに正円なんです。楕円ではない。

スープからは、実に良い香りが立ち昇っています。
来来は鶏も使うと聞いていたので、てっきりその香りだと思っていました。
が、実際は豚骨100%だったよう。
恥をかきましたが、このスープが豚骨100%とはにわかには信じがたいくらいです。
でもピュアな香りなんですよね。
良くも悪くも、混ぜたスープでこんな香りが出せるのかな?というのはあります。

こんな繊細な香りが豚骨から出るのは、ただただ驚くしかありません。
それくらい臭み皆無の、香しい香り。
よく「臭みのない豚骨」というスープの表現がありますけど…。
そんなレベルの臭みの無さではないでしょうね。

麺は白色の中細くらいのサイズの麺。
柔らかな食感の良い麺ですので、こちらでバリカタなんぞをオーダーしたら、無粋とすら感じます。
店主に茹で加減をお任せする普通麺オーダーの良さも、カタメン好きの人にもちょっとは知ってもらいたいですね。

この柔らかな食感の麺を噛みながら、この絶品清湯スープを啜るのは至福のひと時です。
正直、初回訪問時のような、突き抜ける超重層型の旨味がある訳ではなかったです。
それでも美味しい。
じんわりと美味しいのです。

この味を、出汁スープと塩と醤油のみで出しているんです。
一人のラーメン好きとして、驚愕するばかり…。

塩の塩梅は俺的には絶妙。
人によっては薄いと感じるかもしれません。
が、しょっぱさがないのに、出汁の旨味を引き出す塩梅での使用量。
さすがと思うのですが、最近はしょっぱいと言われ、量を減らしているのだとか。
いや、丁度良かったです!!

間違い無く、出汁重視タイプのお店。
それも最強クラスの出汁重視型ラーメンでしょう。

会話をするうちに、俺が初回訪問した時のことも思い出してくださいました。
なんとなくかもしれませんけどね。
それにしても、記憶力がかなり良い店主さんです。
他のレビュアーや麺ブロガーでも、一回の訪問で顔や名前を覚えられている事もあるようですし。

やはり俺にとって、スペシャルなお店。
顔を忘れられない内に、近日中に再訪しようと思っています。
そうだ、今度は妻を連れていこう。

ご馳走様でした。

★2015年5月訪問@2回目(4.0点)

あの衝撃から4カ月少々。
「来来」に再訪する機会を得ました♪

案の定、駐車場はわからないので、近所の30分無料のコインパーキングに駐車。
今回は遅れることなく、営業時間開始に間に合いました。
それでもすでに営業は始まっていたようです。
カウンター席は結構埋まっていたので、奥の小上がり席に通されました。
ここ使ってたんだ…。

小窓があるので、見ようと思えば調理風景を見ることができたのかもしれません。
小振りの羽釜が3つ並んで置いてあります。
麺茹で用・ベーススープ用でしょうけど、ベーススープは2種取っているのかもしれませんね。
調理風景は見てませんので、なんとも言えませんが。

●中華そば大盛(700円)

あの絶品スープを沢山頂きたいと思い、大盛を注文しました。
麺は茹での指定はなし。

朱色の受け皿に乗せられた丼は、白がベースながらも受け皿と同じ朱色の縁取りのあるもの。
「来来」の小さな文字が印象的な、シンプルな丼です。

ラーメンは、薄茶に色づいたチャーシューが3枚、細かく刻まれた青葱というシンプルなトッピング。
今回は正方形の海苔は無し。
大盛の麺は、前回と同じく綺麗に折りたたまれるように入れられています。

スープは、「底まで見える」というほどではないものの、相変わらずの透明度。
羽釜の数からの推測ですけど、鶏ガラを使っているのかもしれませんね。
スープ表面に浮かぶキラキラとした油の粒子は、豚の油という料理は、鶏のように見えます。
デジイチで、会心のアングルで写真を撮ったつもりでしたが、それは保存されてませんでした(苦笑)。

初訪問以来、待ちに待った「来来」のラーメン。
一口スープを啜ると、じんわりとした旨味が口の中に広がります。
まさしく淡麗と表現したいスープです。

ただ残念ながら、前回のような口腔内で5段階変化するような、「伸び」のある旨味は無し。
こういう淡麗スープのお店でも、「スープのブレ」というモノはあるようです。

チャーシューも、なんだか薄切りで残念。
端切れでも、しっとりとした食感で美味だった前回のチャーシューとは違います。

ツルツルムチっとした食感の中細麺は、このスープに合うと思えるものでした。

大盛で注文しましたが、スープはさほど増量されている訳ではなく、麺ばかりが多くなっている印象。
結果論ですが、並盛りで良かったです。
当然この日は連食してますので、麺が多いというのはちょっと都合も悪かった。

初めて「来来」を食べた連れは満足してましたが、俺は残念でしたね。
前回があまりに良すぎたため、ハードル上がってたのかもしれません。
また、そのため今回の採点は辛くなっているかもしれません。

それでも、こちらが美味しいお店であることに疑いはありませんし、今後も定期的に訪問するお店だと思っています。

御馳走さまでした。


★2015年1月下旬初回訪問(4.8点→5.0点) 

400件目のレビューは、飯塚のラーメン店「来来」さんにさせていただきました。

今まで、節目のレビューには、お気に入りのお店を選んで書いてきておりました。
しかし最近はそういうお店がなく、過去ログを掘り起こして400件目を書こうかと思っていたところでした。
が、そんな事をする必要はなくなったんですよね。
こちら「来来」に行っちゃったもんで。

ある日、地元のお気に入りのラーメン店店主から、「来来って知ってます?」と尋ねられました。
なんでも最近、その来来の店主が、はるばる長崎の片田舎のこのお店まで食べに来たのだとか・・・。

帰宅して調べてみると、清湯スープのラーメンが高評価され、近頃食べログ上で有名店の仲間入りをしたように見えるお店でした。
辛口と思われるマイレビュアーさんもが、このラーメンには高得点をつけています。

「これは食べないといけない」と思い、飯塚まで遠出をしてきました♪

1日30杯のラーメン店で、日曜日には行列が出来ているとのこと。
開店前には並ぶつもりでいたのですけど…。
初めての飯塚訪問で、時間がかかってしまい、到着は正午過ぎ。

本当にラーメン屋・飲食店には見えない外観のお店の前に着くと、店主がライターサイズの小さな看板を替えています。
まだ営業していると安心したのも束の間。
その看板には「おしまい」と書かれていました…。

慌てて、店主と交渉。
「スープと麺だけなら出せます。具無しでよければ・・・。」と言って下さったので、即OK。
是非もありません。

店内はカウンター席数席と小上がり席1卓の、狭いお店です。
先客らがラーメンを啜ってらっしゃるので、しばらく待ちます。

その後、カウンター席に着席し、中華そばをオーダー。
通常ならば600円です。

●中華そば(具無し)

お一人で営業されているため、サーブ時間はしっかりとかかります。
しかし、退屈などはしません。
店主がラーメンを作りながら、話しかけてこられます。

鬱陶しいという事はない、柔らかな物腰と口調。
某芸人に似ているとかなんとか、俺にはどうでもいいです。
店主の格好からもそう思ってしまうのかもしれませんが、所作がラーメンではなく和食を作っているのかと勘違いをしてしまいそうです。
豪快に平ザルやテボを振って麺を茹でているという動作もなし。
高めのカウンターに隠れて調理風景は見えませんが、いつの間にか麺を茹で上げておられます。
こちらの綺麗なラーメンが届くまでの時間も素晴らしい。

配膳されたラーメンは、受け皿に乗せられた、白いドンブリの一杯。
レンゲは朱色です。

「麺とスープのみ」という話だったのですが、細くカットされたチャーシューと、正方形の小振りの海苔一枚、細切りにされた太めの青葱が、綺麗にトッピングされています。

スープは本当に澄んでいます。
もっとも無色透明という訳ではなく、やや黄みがかったような透明感です。

細かな油の粒子が浮いていますが、全体的に油膜が張りつつあるスープ。
もう少しスープの温度が下がれば、油膜が張ってしまうでしょうね。
本当に綺麗です。

麺は白色ストレートの中細麺。
綺麗に折り畳まれたかのように、ドンブリ内に入れられています。

立ち上る香りも上品で、豚骨臭など無い、香しさ。

そのスープをひと口啜った瞬間、驚愕しました・・・。
その澄んだスープは秀逸。
心の中では「うぉ!!なんだこれ??」と叫び、口からは呻き声が漏れました・・・。

口の中に広がったスープの旨味は、「伸び」「奥行き」のあるものだったんです。
「ぐいーん」と口腔内で伸びていく旨味は、軽く3~4段階くらい味わいが変化してました
もしかしたら、5段変化してたかも・・・。

2段階の旨味の変化のあるお店はたまにありますし、3段階くらいのお店も名店の当たりの日のスープでは味わったこともあります。
しかしそれ以上となると、初めてです。

「深み」のあるスープというのは、ジンワリとした旨味が、下方に向かっていくような感じがありますが・・・。
こちらのように旨味に「伸び」があるスープは、上へ上へと突き抜けるかのようです。

中細麺はヤワく茹でられてあります。
多加水麺のようですが、こちらのスープにはよく合います。
近くに製麺所が一軒しかないようで、そう麺にはこだわっていないようだ、という話も聞きます。

青葱の鮮度は良いです。
細切れのチャーシューは、しっとりとした柔らかさの白っぽいチャーシュー。
脂身の付いた部分などは、本当に美味しかったです。
これ普通のチャーシューで頂いたら、相当美味しかっただろうな・・・。
ああ、ノーマルの中華そばを頂きたかった・・・。

スープの旨味は最後まで飽きることがありませんでした。
味の多層性や奥行き、伸び、立体感も、これだけのものは滅多に味わえないのではないでしょうか?
本当に美味しかった・・・。

こりゃ、「黒門以上」と辛口のマイレビュアーさんが評価する訳だ・・・。
全く異論ありません。

澄んだ豚骨スープのお店や、塩ラーメンの有名店も何軒か食べたことがありますけど。
どれもピンと来なかったんですよね。

でもこちらは違いました。
レベルが高すぎます。
まだ1月ですけど、「今年一番のラーメンを食べてしまったかもしれない」と、食後に思ってしまいました。

食後は、店主と少々盛り上がりました。
俺が長崎から来たことを告げると、「長崎といったら、あそこ食べたことあります?」と店主が言うので「げんこつ家でしょ?」というと、ビックリされていました。
げんこつ家の常連であること、その店主に勧められて訪問したこと、KALAの店長もこちらを褒めていたこと、等を伝えました。

来来店主「あそこ美味しかですよねぇ。ラーメン食べて久しぶりにお代わりしました(笑)。
お代わりしたんかいww
なんでも「一竜軒に似ている」と感じたようです。

まぁ、そんな風に思う日もあるなぁ・・・。
たまにだけど・・・。
「一竜軒」や「もとむら」「黒門」を好んで食べるあたり、げんこつ家の店長とは好みが、かなりカブってますし・・・(笑)。

その他にも、諫早の老舗ラーメンの話題で会話が弾みました。
俺が評価していなお店を美味しいと言ったり、老舗名店が閉店したことなどをお伝えしました。
楽しい時間でしたが長居するのも失礼ですし、また来ると言い残し、店を出ました。

うーん、心底旨かった!
次回は通常の「中華そば」を食べたいと思っています。
ご馳走様でした!!

ちなみに今回、お会計は500円にして下さいました♪

  • 中華そば600円(2016.12)
  • 中華そば600円(2016.12)
  • 中華そば600円(2016.2)

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2位

薩摩 (白浜海水浴場前 / 焼肉、食堂、ラーメン)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 ~¥999

2015/12訪問 2016/01/22

島原半島の南端にこんな名店があるとは…。金色の淡麗清湯ラーメンが頂ける「薩摩」。

★2015年12月訪問@3回目(4.1点)

2015年師走。
どうしても、こちらをラーメン仲間と訪問したかったのですが、なかなか都合がつかないまま1カ月ほど経過していました。
仕方ないので、家族には残業ということにして、こちらにラーメンを食べに行きました(笑)。

連食の予定はないので、初の大盛にしてみました♪

●大盛ラーメン(600円)

サーブまでの時間は少々長めでした。

ノーマルのラーメンはドンブリが玉丼ですけど、大盛ラーメンになると高台丼となっていました。
色は同じ薄い水色です。

トッピングは、チャーシュー3枚、青葱、メンマ、モヤシという構成。

スープは、上澄みは澄んでいますが、今までよりはやや濁ったようにも見えます。
それでも、黄色~金色の色合いとなっていました。

この熱々のスープを啜ります。
やや醤油タレの味も強めに感じますが、やはり出汁感が素晴らしいですね。
絶賛してしまった前回よりは、出汁の旨味の伸びが僅かに及ばないものの、充分満足してしまいます♪

こちらのラーメン、おそらくは取り切りタイプのスープ。
どの時間帯で豚骨を投入しているのかわかりませんけど、夜の時間帯にこれだけ旨味がまだ出ているのは凄いことだと思います。

中細サイズの麺の茹で加減は良く、コシをしっかりと残してあります。

チャーシューは肉質と脂身のついたものでした。やや硬めなんですけど、この硬さを好む人もいるでしょうね。
俺個人としては、もう少し柔らかく煮てある方が好きです。
モヤシや青葱は特筆することもない極普通のモノですが、メンマだけは既製品感があって残念な感じがあります。
何かひと手間加えるか、逆に思い切って外した方がいいかもしれない…とすら思ってしまいます。

それでもやっぱり、間違いなくこちらのラーメンは美味しい♪
薩摩さんは、2015年のマイベストレストランにも入れさせて頂きました。
それ程の出会いであったと思います。

初訪問の連れも大絶賛していました。
…滅茶苦茶舌の肥えた本職なんで、正直そんなに満足しないと思っていたんですけど、俺よりベタ褒めしてました(汗)。
北九州の食べログ高得点ラーメン店では、にこやかに欠点を挙げていたこの人が、ここまで褒めるのには驚いてしまいました。

ご馳走さまでした。
間をそう空けずに、訪問したいお店です。

★2015年10月訪問@2回目(4.2点)

前回訪問の感想を聞いた友人が行きたがっていたので、間をほとんど空けることなく再訪しました。

前回と同じく、ノーマルのラーメンを頂きます。
「武骨ラーメン」は、他の方のレビューを読むと「味噌味のスペアリブ」が乗っているとのことで気になります。
が、やっぱり味噌の味がどうスープに影響するかを考えると、ちょっと頼みにくいかもなぁ…。
逆に美味しくなるような、プラスの効果があるのなら素晴らしいですけど。

●ラーメン(550円)

しばらくしてサーブされたラーメンは、水色の浅めでボテっとしたラインの玉丼に入っていました。
スープは黄色みがかった、半透明の色合いです。
トッピングは、周囲が茶色く色づいたチャーシュー3枚に、青葱、メンマ、モヤシ。

ラーメンがサーブされた瞬間、本当に上品な香りが立ち昇りました♪
こちらのラーメンは香りが良いんですよ…。
臭み皆無の上品なこの香りは、豚骨ラーメン好きが好む豚骨臭とはまた違ったものです。

スープの出汁の旨味は、素晴らしいものでした。
トッピングの野菜はメンマとモヤシだけなんですけど、何らかの野菜出汁も入っているような感じもします。

でもベースは豚骨。
鶏ガラが入っていてもおかしくなさそうな色合いですが、アッサリとしたタイプではあるものの、スープからは鶏油やガラの味わいは感じませんでした。
混濁系豚骨ならば、入っていても気づかないって事もあるでしょうけど、こちらのスープだったら気づけそうですしね。
どのようにして、このスープを取られているのか気になります…。
きっと低温で抽出されているのだとは思うのですけど…。

タレは、そう醤油感を今回は感じませんでした。
前回の薄口か白醤油ではないか?というのは違うかもしれません。

黄色みがかった、中細麺の印象はあまりありません。
このスープだったら、麺はある意味オマケ。
スープの邪魔さえしなければ、どんな麺でもOKかもしれません。

チャーシューはトロ肉で美味。
メンマはちょっと既製品感を感じる味わいですけど、少量の極細なんで、気になりません。
モヤシは食感要員です。

満足です。
前回に引き続き、こちらの一杯は本当に美味しかった。
友人も大満足していました。

ここまでの出汁の旨味が重視されたラーメンも珍しい気がします。
九州外のラーメンはわかりませんけど、この近辺ではほとんどないタイプのラーメンです。
タレがやや強めですけど、飯塚の清湯豚骨の名店ともいい勝負が出来るんじゃないか?とすら思ってしまいます。

島原半島南端という辺鄙(失礼)な地域で、ここまでのラーメンを出すお店があるとは…。
「名店を見つけてしまった」、という感慨を抱いてしまいました。

こちらのお店をちゃんぽん文化圏・長崎県のお勧めラーメン店に加えたいと思います。

ご馳走さまでした。
また伺います。

★2015年9月初回訪問(4.0点) 「金色スープの淡麗清湯ラーメンが頂ける「薩摩」@南島原市口之津町」

マイレビュアーさんのレビューで知ったこちらのお店。
ラーメンが実に魅力的に見えました。
是非ともこちらの一杯を頂きたいと思い、口の津港前の「薩摩」へ。

近辺には、大相撲の関取「佐田の富士」の幟が、国道沿いに立っています。
西前頭2枚目で臨んだ先日の名古屋場所では、大きく負け越していましたね…。
彼はこの隣町・加津佐町の出身です。

カウンター席・テーブル席がありますが、テーブル席には若い団体客がいらっしゃったので、ちょっと離れてカウンター席に着座。

勿論、目当てのデフォルトのラーメンををオーダーします。
ちょっと風変わりなラーメンなどもあり、何回か通っても楽しめそうです。
定食系・丼もの系のメニューも多いですし、焼き肉もやってそうなお店でした。

●ラーメン(550円)

薄水色のドンブリで提供されたラーメン。
トッピングはチャーシュー3枚、メンマ、モヤシ、少量の極細青葱です。。
スープは金色にも見える、半透明タイプ。
実に綺麗でした。

スープをすすると、美味い。
ジンワリとした旨味のある、滋味淡麗系のスープです。
出汁スープも良いと感じます。
その上に、薄口醤油系とも感じるタレで、味が締まっています。

淡黄色にも見える中細麺は、いい感じにコシのある茹で加減。
シコシコとした食感が良かったです。

メンマ、モヤシのトッピングのアクセント的な食感、箸休め的に楽しめます。
周囲が薄茶色に色づいた、適度な脂身と肉質の割合であったチャーシューも、美味しいものでした。

マイレビュアーさんのレビューを読んで、ちょっとだけ期待していたお店でしたけど。
美味しくて、満足できるお店でした。

淡麗系・清湯系スープのラーメン店としては、長崎ではなかなかないくらいのお味でした♪

「うちは昔ながらの、鹿児島ラーメンよ。」との店主談。
屋号も鹿児島テイストっていうか、そのまんまなお店ですが、お店のマークも島津家の十字紋です。
70代くらいと思われる店主さんが、あるお店の鹿児島ラーメンに惚れて、しばらく教えて頂いてから、こちらで開業されたのだとか。
「こうらいかく(高麗閣?)」と、そのお店の名前を仰っていましたが…。
俺は、そのようなお店をしりませんし、現在は検索してもヒットしないです。
どんなお店か気になります。

テーブル席の団体若者客は、しきりに「美味しい」と言いながら、ラーメンの解説を各々披露しています…。
「食べログレビュアーじゃないだろうな?」と、思いながら聞いていましたが…。
レビュアー数の少ない地方県なので、多分違うのでしょう。
仲間内でラーメン解説をする意欲があるのなら、是非とも食べログでレビューを書いて欲しいものだ、と思いました。

ご馳走さまでした。
近日中に、必ず再訪します。

  • 大盛ラーメン600円(2015.12)
  • ラーメン550円(2015.10)
  • ラーメン550円(2015.9)

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3位

Spice&Dining KALA (筑豊中間、東中間 / イノベーティブ、インド料理、フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/05訪問 2015/07/01

スパイス初心者が初めて食べた南インド料理。嗅覚をも使って味わう、KALAのミールス。

まず最初にお断りしておかないといけないと思うのですが、こちらは決して万人向けするお店ではないということです。
苦手な人はとことん苦手な料理だと思います。

俺は一緒に食べ歩く仲間が数組・数名いますが…。
多分、うちの嫁さん以外は誰もこのお店の良さが理解できないんじゃないか?と食後に思いました(笑)。
今後も再訪したいお店ですけど、行くのなら単身か妻同伴の二択となりそうです。

こちらの店長はフレンドレビュアーでもある「dreamgirl」さん。
知り合った当時は、食べログの点数が3.0点程度だった思うのですが、この一年でぐんぐんと点数を伸ばしていき、現在は全国ベスト5000。
感嘆の思いでそれを見ていました。
ずっと食べたいと思っていたのですけれど、なかなか機会を得られず、1年越しの訪問となりました。

★2015年5月初回訪問(4.0点)

GWの真っただ中。
IKEAに行くという大義名分を得、あくまで「ついで」という名目でKALAに初訪問しました♪
11時半オープンのお店ですけど、11時前にはお店近辺に到着。
近所のツタヤで時間を潰します。
近くにモスバーガーもあり、「菜摘バーガーのレビューはここのお店のことか…。」など思いながら散策。

11時半前にはお店の扉が開いていたので入店。
例の自動ドアのスイッチは、妻はわかりずじまいでした(笑)。

初対面の店長には少々緊張しましたが、努めてにこやかに「予約していた麺也ですが・・・。」と挨拶。
が、一瞥された後「どうぞ。」と一言のみ。

…あれ?意外に素気ない。
よくある「ネットとリアルでは別人格」ってパターンだろうか?ともちょっと思いましたが、多分そんなキャラではないはず。
結局、俺の予約日をその次の日と勘違いしていて、気づいていなかったというオチでした(笑)。

あらかじめ食べログで予習し、注文するのはシーフードのランチにすると決めていました。
こちらの店長に教えてもらった、フィッシューモイリー(ハマチのアラ)が、チキンのものより断然美味しかったので。

妻はミートの方にするとの事。
2ミートを選んでいました。

●ノンベジタリアンミールス・シーフード(2300JPY)
●ノンベジタリアンミールス2ミート(2000JPY)

ノンベジタリアンミールスは、ベジタリアンミールス(1500JPY)に、お肉や魚のミールスが追加されるというスタイル。
俺のアラカブは追加で800円、妻の2ミートは500円ということです。

妻のお肉のミールス2種の内容は、「ビーフ・ペッパー・フライ(ケララ州)」と「チキン・チェティナード(タミル・ナードゥ州)」というもの。
具体的にはよくわかりませんが、つまりは牛肉と鶏肉のミールスです。

俺のシーフードは、この日はアラカブとマグロの2択でした。
食べにくいけど、「お勧めはアラカブ」とのことだったので、「アラカブのフィッシュモイリー(魚のココナッツミルクカレー)」をチョイスしました。

サーブ時間は意外に速く、10分程度だったと思います。
ターリー(大皿)に入った、カトリ(小皿)の中の色鮮やかなミールス達。
スパイスの豊かで強い香りは、もちろん初体験。

他の方の「メニュー写真」を参考にして読んでいただきたいのですが…。

A:サンバル(豆と野菜のスープカレー)
B:ラッサム(胡椒とニンニクの辛いスープ)
C:ダール(豆のカレー)
D:ビーツのカーラン(てんさいの酸味系カレー)
E:カード(ヨーグルト)

…というカトリの内容。
写真でいうと左から右にかけて、順番にA~Eとなっています。

ターリーには他にも…
カボチャのトーレン、パクチーのグリーンチャトニ、アチャールが乗っていました。

中央には、パスマティライスとパパド(豆のせんべい)。
そして、メインのシーフードやミートが乗っているという構成です。

まずはターリーからカトリを取り出し、カトリの半分くらいの量をパスマティラライスにかけていきます。
そして、とりあえずそれぞれの味見。

A:サンバル(豆と野菜のスープカレー)…酸味がありました。
B:ラッサム(胡椒とニンニクの辛いスープ)…液状で辛く、ちょっと苦手。
C:ダール(豆のカレー)…ダールって色んな種類があるようなので楽しみにしていたのですが、一番印象が薄かったです。そもそもダールってわかったのは、後日教えてもらったからですし。
D:ビーツのカーラン(てんさいの酸味系カレー)・・・鮮やかなピンク。酸味系カレーということでしたが、ほんのりと甘いお味です。
E:カード(ヨーグルト)…プレーンヨーグルトですね。
カボチャのトーレン…カボチャの甘味が出ており、いいアクセントになりました。
パクチーのグリーンチャトニ…なんか美味い!これ好き。
アチャール…あんまり印象にないです。なんの野菜だったんだろ?
パパド…塩味が効いてて美味しい。プレーンな塩味のみの薄いクラッカーのようなもの。これはそのままでパリパリ食べる方が好みでした。
パスティマラライス…ジャポニカ米を食べ慣れている俺には、このインディカ米(長粒種)は、甘味や旨味を感じにくいものでした。

酸味・辛味の強いお皿が多く、全体として好みの味とは言い難いです。
俺、酸味・辛味は苦手なんです(爆)。

徐々に混ぜ進めていきます。
あんまり混ぜすぎるのはダメなのだとか。
味の変化がなくなり、単調になるようです。
妻が発見してましたが、ビーツとヨーグルトを混ぜると、甘くて美味しかったです。

俺のメインの「アラカブのフィッシュモイリー」は美味しいです。
でもアラカブの身自体が、当たり前ですけど淡白。
この酸味と辛味の構成には、もしかしたら妻の肉料理の方が合っていたのではないか?とも食中思っていました。

当初は手食にチャレンジしていました。
そうしないとアラカブは食べれなかったでしょうし、できれば本場のように食べてみたかったので。
でも、あまりの自分の食べ方の汚さに辟易し(笑)、後半からは大人しくスプーンを使うことにしました。

ホールスパイスが(唐辛子が何本とか、黒コショウが何粒もとか)ゴロゴロと入っているため、それを食べてしまうと口の中が辛かったり・熱かったりします(笑)。
水を飲んだり、カードを口に含んだりしながら対処していました。

「パクチーはカメムシの味」とさんざん聞かされていましたが、たっぷりとアラカブにトッピングされたパクチーは、確かにカメムシっぽい味(笑)。
グリーンチャトニとは違って、少々苦手といえば苦手な方かもしれません。

「俺、あんまりミールスって理解できないかも…。」と思い始めていた頃、中盤からでしょうか?
スパイスのマリアージュを感じることができました。

混ざり合った味が、口の中でハーモニーを奏で始めています。
いや、マジで口の中の香りや味が楽しいんですよ…。
苦手にも感じたスパイスの味わいが、複合的に構築されて、未だに味わったことのない味覚の存在に気付かされたような気がしました。

これは味覚だけではなく、嗅覚でも感じる「味わい」です。
旨味重視の俺には未知の領域・体験。
普段食べる料理って、基本的に口腔内だけで完結しますからね。
スパイスを多様する国って、「香り」や「刺激」も「味」として認識しているのだなぁ、と実感することが出来たように思います。

口の中だけでは終わらない美味しさに、「こりゃスパイス難民って言葉が生まれる訳だ…。」と妙に納得してしまいました。
こんなスパイスの効いた料理を提供してくれるお店って、普通は近所にないでしょう。

このスパイスのハーモニーはは中盤の一時期だけあり、終盤は失速。
原因は俺が混ぜ混ぜしすぎて味を単調にしてしまった?のと、食べるのに時間がかかって冷めてしまったのが原因のように思います。
アツアツのうちに食べるのが良いのでしょうかね?

恍惚の領域にいたのは、全体の3割くらいの時間だったでしょうか?
これが5~6割以上だったら更に上の評価ができましたし、8割超えていたら大絶賛だったでしょうね。

●マサラ・チャイ(300JPY)
●ソルト・ラッシー(300JPY)

ホントは酒を飲みたかったんですけど、妻に阻止されましたので、大人しくソフトドリンクを頼みます。

「ソルト・ラッシー」は、表面に何かのスパイスが浮いています。
ローストした麦の粒みたいなスパイス。
ブラックペッパーとローストクミンとお聞きしましたので、多分ローストクミンなのでしょう。
プレーンなラッシーに、ほんのりとそのスパイスの味を感じる一杯でした。

滅茶苦茶美味しかったのは「マサラ・チャイ」。
銀色の急須のようなもので、店長が目の前で淹れてくれます。

基本はミルクティーだと思うのですが、後味のフレーバーが素晴らしい!
癖がありつつも、オリエンタルで重厚な後味!
シナモン、カルダモン、ジンジャー、ブラックペッパーの四重奏の香りだったようです。
妻とマサラ・チャイを取り合うようにして、飲んでいました。

満足しての退店。
食後は胃の腑の辺りが、ポカポカと温かったです。
これもスパイス効果なのでしょう。

妻は「食の遊園地」と、彦摩呂みたいな評価をしていました(笑)。
俺とは違い、酸味・辛味が大好きなタイプで、食べてる間中「美味しい、美味しい」を連発してたからなぁ…。

同時に俺と同じく、あまり一般ウケするお店とは思わなかったよう…。
「肉なんかのメインを1皿で出したら、一般的にウケるかも。」とも言ってました。

「…うーん、あそこの店長はこだわりが強いみたいだから、そんな事はしないと思うよ。」と、その時は答えましたが…。
フェイスブック見てたら、次の日くらいに「イトヨリ一匹のフィッシュモイリー」の画像がありました。
こういう出し方もありなんだね、dreamgirlさん…。

●スパイス初心者へのアドバイス

スパイス初心者は、馴染みのある「肉」のミールスをメインとした方がいいかもしれません。
それも2ミートで、メインの量を増やした方がベターかも。
日頃馴染みのある、強い味のある食べ物(肉)を多用して混ぜ混ぜした方が、ミールスを初心者は受け入れやすいように思いました。
逆に、初回から「ベジタリアンミールス」を注文するのはハードルが高いでしょうね…。

俺も2ミートにしておけば、もっと上の評価をしていたのではないか?と思います。
妻のをちょっと食べさせてもらったけど、お肉のミールスはウマウマでしたから。


御馳走さまでした。
なかなか再訪する機会は得られないでしょうが、また食べて新たな発見をしたいと感じる初ミールスでした♪

帰りの車内では、ハンドルを握る手から芳しいスパイスの香りが漂っていました…。

  • ノンベジタリアンミールス・シーフード@アラカブ2300円(2015.5)
  • ノンベジタリアンミールス2ミート2000円(2015.5)
  • (説明なし)

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4位

須崎屋 (島原外港 / 和菓子)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/08訪問 2015/10/02

当代店主限りの逸品「五三焼かすてら」@南島原市有家町「須崎屋」

★2015年8月訪問(4.5点)

久しぶりにこちらのカステラを食べたくなり、訪問しました。
実は四月にも訪問していたのですが、この町の選挙があり、数日間の休業中だったんですよ。

日除け暖簾が無くなっており、個人的には残念でしたが。
この小道の雰囲気は大好きです。
すぐそばに国道が走っていますけど、それはここ数十年のものであって、ずっと以前からあった街道はこっちだったのだろうな、と思わせる物があります。

訪問すると店主さんがいらっしゃいました。
「電話されていた、宮崎からの方ですか?」との事。
県内からであることを告げ、最近は遠方からも客が来るのか?と尋ねました。
どうやら「旅サラダ」(2013.4放送)で取り上げられてから、県外からの客が多くなったとの事。
といっても2年以上前ですので、そんなにテレビ効果が続いているのか?とも思いますが…。

1日10本限定、という言葉に、「お店に行っても買えるのか?」という心配が以前はありましたが(ネット注文では4カ月待ちという話もあるのだとか)。
お店に行けば、必ず売ってくださいます。

●五三焼かすてら(0.75斤/1800円)

普通のカステラ(1斤)よりは、一回り小さいカステラですが、五三焼で1800円のお値段には頭が下がります。
他のお店の1斤だと、3000円近くするようですので。
綺麗な化粧箱と袋に入れて、渡してくださいます。

サービスの「五三焼き切り落とし」(400円)のパックも一つくださいました♪
こっちは早々に食べました。
美味しかったです。

で、化粧箱入りの方は仏前に供えて放置。
食べるタイミングを見計らっていたのですが…、ちょくちょく忘れてしまっていて、食べごろの時期を大幅に逃してしまいました(汗)。
賞味期限ギリギリとまでは行きませんでしたが、その数日前でようやく開封。

でも、タイミングが良かったのでしょうか?
実に美味しかったです。

ぶっちゃけ、俺はカステラってそう好みません。
家族なんぞは「美味しい」とありがたがって食べてますが、俺はそんなに美味しいと思った事はないんです。
前回、こちらの五三焼を食べた時も、「結構美味しい」なとは思ったものの、満足まではしませんでした。

が、今回は違いました。
卵黄の黄色い色合いが強くでた、カステラ。
上層の茶色の色合いは前回とは違い、それなりに均一に感じます。

実にしっとりとした生地で、上品な甘みを感じる品です。
卵黄の風味が感じられる、とでも言ったら良いのでしょうか?
この上品な美味しさに、思わず唸ってしまいました…。

しっとり感も、このお店は生地の上層と下層で違い、下層の方がそれが強めだったのですけど。
今回のは、そんなに差がなく、全体的にしっとりとしています。

生地の食感も、均一なものではなく、わずかな粒感を感じます。
こういう食感のカステラも、他店では味わった事がありません。

家族で皆で分けて食べたのですが、一人頭わずか1カット半(涙)。
あっさり完食です。

この味が、70代後半の店主当代限りとは勿体なさすぎる…。
ホントに、数年後には失われるんでしょうね。

今後は2年も空けず、定期的に食べて行こうと思いました…。
ご馳走さまでした…。

★2014年2月下旬

今回は遠方の友人宅への手土産として、こちらの五三焼カステラを使わせていただきました♪
という訳なんで、味のレビューはありません(^_^;)

なんてったって、化粧箱に入った高級カステラの五三焼が1800円ですからね(*^_^*)
福砂屋や文明堂の普通のカステラだって1680円のご時世。
コスパはかなりの物だと思います。

後継者がいないのが本当に残念です。

★2013年5月12日

10日間寝かせた切り落としを今日食べました。
外からも、黄色味が強くなっているのがわかります。
オレンジががってきていると言ってもいいような印象。
砂糖?かどこかからの水分が生地に染み出てきているのでしょうか?

食べてみると、しっとり感が相当強くなっています♪
味自体は即日開封した時とそう変わりはないのですけど、しっとり感の分美味しく感じてしまいますね(*^_^*)

うん、1週間寝かせて食べるのがオススメかも♪
あんまりベタベタされても困りますけど、そういう事はないのではないか?とも思います。


★2013年5月2日初回訪問(3.5点) 「須崎屋さんの謹製「五三焼かすてら」♪卵黄の味を濃く感じる上品な一品でした(*^_^*)」

五三焼カステラで食べログ上では高評価を得ている「須崎屋」さん(*^_^*)

すごく気になるお店でした。
今回、初めて食べることができました。

お店に到着したのは、もう夜と言ってもいい時間帯。
一応、営業時間は20時ごろまでらしいのでそこは安心していましたが、肝心の五三焼が残っているか心配していました(^_^;)

国道と並走する旧道の、小さな入り江付近にあるレトロな外観。
「五三焼」と「須崎屋」の文字の入った日よけ暖簾が目印です。

店内に入ると、年配のご婦人が一人。
後からご主人らしき、年配の男性も出てこられました。

五三焼はまだ残っていました!(嬉)。
売り切れ寸前ってほどの在庫の少なさでもなかったです。
賞味期限はおそらく製造後20日後くらい。
製造後数日位なら、売れなくてもそう気にする必要もなさそうです。

それだけではなく、切り落とし(300円)もありました(*^_^*)
切れ端といってもキレイにパックして、紙ラベルも同封されています。
見た目は決して悪くはない。

悩みつつ、「五三焼かすてら」(1800円)を一本購入。
紺色の上等の化粧箱に入っています。
金字で須崎屋と謹製五三焼の文字も入っており、薄紫の帯も巻いてあります。
紙袋も良い物です。
パッケージ類にもお金かけていらっしゃいますね。

切り落としも1パック購入うしようとしたら、「(一本)買ってくれる人にはサービスしてるんですよ。」と無料で1パックいただけました!!(大喜び)

お二人とも丁寧でにこやかな接客…。
そんなに言わなくてもいいのに、、ってくらい購入に対しての御礼の言葉も頂き、気持ちのいいご主人夫婦でした(*^_^*)

帰宅してから開封♪

上層の焦げ目の部分は、濃い茶色の部分が大半ですが、片端は薄い茶色の部分もあり、焼き加減の差がわずかにあったのがうかがえます。
イイ意味での手作り感を感じますね(*^_^*)

下層の茶色部分にあるザラメの量は少ない方ですね。
びっしりではなく、比較的まばらな感じ。

本当は1週間くらい寝かせた方がしっとり感が出るらしいのですが、即日開封(^_^;)
中の黄色い生地は、その黄色味が強いですね!
卵黄の量が多いのがわかります。

甘さはそう強くはないです。
比較的あっさりとしている甘さ。
しかし、卵黄によると思われる生地の味の濃さは感じます。

また上層側の生地の方は、わずかにポロポロしている食感。
実際にポロポロしている訳ではありません。
下層の方がしっとりとした生地でした。

何らかの差が上と下で出来たような印象。
個人的にはしっとりしている下の方の生地が好きな食感でした♪

美味しかったです(^_^)

一緒に食べた親族が、「ここは先代の方が美味しかったね。」と言ってました(^_^;)
いや、今回のももちろん美味しかったそうですけど。
そして先代は五三焼は作っていなかったはず…(^_^;)

リピートは全然ありですね。
うちの家族にも食べさせてあげたいです。

どうやら現在の5代目でこちらのお店は閉店のようです・・。
跡継ぎがいらっしゃらないのだとか。
ここにも失われゆく味があるのですね・・。

とりあえず、切れ端の方は来週くらいまで寝かせてみます(*^_^*)
そのお味も後日報告しようと思っています。


  • 五三焼かすてら(2015.8)
  • 五三焼かすてら(2015.8)
  • 化粧箱(2015.8)

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5位

一九ラーメン 糟屋店 (門松、長者原 / ラーメン)

1回

  • 夜の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 -

2015/07訪問 2015/08/29

今回は、スープの旨味がちょっと物足りなかったです。

★2015年7月訪問(3.7点)

福岡ラーメンツアーの3軒目として訪問。
前回の俺の評価を聞いて、ラーメン仲間が行きたがっていたので、間を空けずの再訪となりました。

●ラーメン(550円)

肝心のラーメンですが、前回のような評価はできなかったです。
スープに甘い旨味のある美味しい一杯ながらも、前回のような深い旨味はありません。
ブレが大きいお店なのでしょうか?

前回化調と思っていた白い粉は、どうも塩のようです。
甘い旨味は、ポットから入れているのお出汁由来なのかもしれません。

今回は塩はサラサラっと入れている程度。
前回も塩分が強いというお味ではなかったけど、小さじで山盛でした。
今回はその半分くらいかな?そのためか味に締りが出てないようにも感じます。

塩って、ただただ塩分濃度が上がるだけではないんですよね。
出汁の味がぐっと引き締まるのは、塩分量です。
インドカレーを自分で作ってみて実感した事ですけど、塩の投入前後で全然別モノになるんですよね。

まぁ今回のスープのブレは、塩だけが原因という訳でもないでしょうが。

麺は前回より細く感じます。
そして、やや茹で過ぎでした。

チャーシューはシッカリとした厚みと味があり、脂身付きです。

ご馳走さまでした。

今回購入しようとした「お土産ラーメン」は、夏場は事前に連絡して、冷凍状態にしてもらっておかないと不可でした。
長崎まで帰ると言うと、売ってくださいませんでした。
購入できなかったのは残念でしたが、しっかりとしたプロの判断と感じ、納得しました。

★2015年5月初回訪問(4.3点) 「化調タップリでも、滅茶苦茶美味しい豚骨ラーメン♪」

以前「来来」に訪問した際に、居合わせたお客さんに教えてもらっていた「一九軒糟屋店」。
その時は訪問できませんでしたが、今回妻と食べに行くことができました。

夕方18時前だったと思うのですが、「GWの有名店ですからさそがし行列ができているだろう」と思いきや、待ち客ゼロ。
その後すぐに客が入ってきてはいましたけどね。

しかしインパクトのある店内です。
お店はトタンを使ったような掘立小屋風。
店内はL字型のカウンター席のみ。
ラーメンを作る作業も丸見えです。

●ラーメン(550円)

もちろん注文するのは「ラーメン」。
茹で過ぎ予防のため、「カタメン」オーダーしましたが、こちらのお店は最初から「カタメン」で茹でるとの記述が店内に張ってありました。
また店内の撮影は禁止だそうですが、ラーメンは快く撮影させてくださいます。
ここは納得。
俺、店員さんや他のお客さんを無許可で撮るのは流石にあんまりだと思ってますので。
自分で金払って買った料理は、撮影しても良いと思っています。

ラーメンを調理する作業が丸見えと言いましたが、それを見てしまった時は、こちらのラーメンに期待するのはやめました(笑)。
丼の底には、円形のラインが引かれているのですが、そこまでポットからドバドバとタレを注いでいます。
レードルで一杯とか入れるタレではありません。
で、その後は化調の白い粉を小さじ一杯ずつ投入(震)。

その後、扁平な色合いのスープを、柄杓で丼に入れていきます。
麺は、店内にいた5人分一気に茹で上げています。
平ザルさばきは結構板についていましたが、麺の茹で加減もダルダルなんだろうなぁ、と思っていました。

トッピングはチャーシュー2枚と、メンマ、青葱というシンプル系。
スープはその後、鍋の中の油の上澄みを柄杓で掬い、ドンブリに入れていきます。
最初、扁平な色合いに思えたスープは、サーブされた頃には濃茶の油膜の張ったスープになっていました。

でもスープを啜ると、驚愕の美味さがそこにはありました。
実にしっかりとした旨味のあるスープ。
化調メインの甘い味わいですが、一層タイプの旨味ながらも、旨味自体は厚みがあります。
ベーススープも結構しっかりしているのでしょうね。
タレや化調だけでは、味は美味しくはなりませんから。

中麺、人によっては中太麺というであろう麺は、加水率は低め。
プツンプツンと歯切れの良い麺で、ダルダルなんかではありませんでした。

チャーシューはトロ肉で美味しかったですし、メンマの食感もよかったです。

旨かったぁ!!
化調メインのラーメンで、こんなに旨いと思うのは久々です。
あのドバドバと入れていたタレは、結構お出汁の割合が高いモノだったのでしょうね…。
そうでないと、辛くて食べられたものではないラーメンが出てきたでしょうから。

店員さんの接客も良いんですよね。
ラーメン作るのに特化したようなスタッフがいそうなお店なのに、サッとペットボトルからお冷を汲んでくれたり、荷物がスープで汚れないよう声かけをしてくれたり、と細やかな配慮がありました。

こちらのお店のスープと麺をそのまま持ち帰れる、「お土産ラーメン」もありました。
が、その時は購入しなかったんですよね。
買っておけばよかった、と後悔しました。

妻は、「今まで食べたラーメンで一番美味しかったかも。」とすら言っていました(笑)。

美味かったです。
また訪問します。
御馳走さまでした♪

  • ラーメン550円(2015.7)
  • ラーメン550円(2015.5)
  • (2015.5)

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6位

一真軒 (香春口三萩野、旦過、片野 / ラーメン)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2016/04訪問 2016/05/18

北九州で頂ける、コッテリ型佐賀ラーメン「一真軒」。

★2016年4月訪問@2回目(4.3点)

前回の印象がすごく良かったので、半年少々と、遠征にしては間を空けずに再訪しました。

●ラーメン(600円)

ほとんどオープンキッチンのため、カウンターから調理風景が見えましたので、堪能させてもらいました。

まずはスープを準備されています。
塩、化調らしき白い粉を入れた後、胡椒をしっかりとドンブリに投入し、小さめのレードルでタレ、大きめのレードルでおそらくはラードを入れられます。
その後、出汁スープを投入。

この間、麺は羽釜の鍋蓋の上に乗せられています。
スープの準備が全て終わると、スッと鍋蓋をずらして、麺を湯に泳がせます。
この麺投入の動作は、「ラーメンもとむら」(旧一休軒鍋島店)のご主人を思い出させるものでした。
平ザルで麺の湯きりをしてから、丼にトッピングも盛りつけて配膳。

トッピングはチャーシュー3枚と、多めの青葱、海苔1枚。

やや淡い印象もある、濃い茶色のスープには、少量の泡立ちと、不定形に歪んだ油の粒子が浮かんでいます。
スープをひと口頂くと、明瞭・明快な旨味があります♪
ジンワリ系の旨味と、適度にあるコッテリ感のあるスープの満足度は、実に高いです。
前回と同じく、佐賀の老舗で例えるならば「幸陽閣」と「一竜軒」を足して2で割ったような一杯。
でも、一竜軒リスペクトのお店らしいですけど、俺の印象は幸陽閣寄りです。

淡い黄色の中麺の茹で加減はヤワヤワ。
でも良いんです。
このスープならば、柔い麺でも合いますから。
派手に平ザルで湯切りされていたためか、麺の表面に僅かにザラツキを感じました。

ひとつ、僅かに気になったのは、終盤のスープの温度の低下でしょうか?
やはりスープの完成から配膳までの時間があるので、ラードの油膜があるにしても、僅かに温くなる感じがありました。
が、調理風景を見ていないと、そこまで気づいてはいなかったかもしれません。

ご馳走さまでした。

★2015年9月初回訪問(4.4点) 「ダウン系のジンワリとした旨味のあるスープは、佐賀ラーメンのテイストを感じる一杯でした。」

一真軒は美味しいお店とそうでないお店の2軒があるのは、マイレビュアーさんのレビューで知っていました。
こちらは美味しい方の「一真軒」。

連れがこのお店に行きたがっていたので、訪問。
唐津一竜軒をリスぺクトしているお店で、東京(?)で営業していた時も、評価は高かったと聞きました。

道すがら「無法松」もありましたが、今回は断念。
噂によると、ラーメン激戦区らしいですね、この近辺は。
一番星も近くにあるのだとか・・・。
羨ましい環境です。

お店の前の駐車場は数台分しかなく狭いです。
なんとか一台空いたので停めれました。

白を基調とした店内も、カウンター3~4席に、テーブルも3卓位と、狭目です。

●ラーメン(600円)

サーブまでの間に、豆をかじって過ごします。
紅ショウガまで別皿で、一人一人に配られます。
この辺り、一竜軒にインスパイアされているのを感じるお店ですね。

サーブされたラーメンですが、大きめの油の粒子が浮かび、泡立つスープです。。
色は写真とはやや違い、濃い目の茶色です。

トッピングはチャーシュー4枚ほどと、海苔、青葱。

一口スープを啜ると、ジンワリと染み入る旨味があります。
ジンワリとした旨味は、下方へ向かって沈み込むような口腔内感覚がありました。
深みのある、ダウン系の旨味です。
これは美味い…。

出汁もしっかり取っている上に、タレもバランス良く使われています。
が、それでもベーススープ重視型のラーメンですね。

と、同時に高いレベルでの不満を挙げるとすれば、出汁のキレは「物凄くイイ!!」という訳ではありませんでした。
旨味がギュンギュン、キレキレのスープでは無かったです。
もしかしたら、こちらのお店はそういうスープコンディションの日もあるのではないかな?
そういう期待を持ってしまうポテンシャルはあります。

もう少しで斑模様を描きそうなスープの油の粒子の具合から、液体ラードを使用しているように感じましたが…。
一竜軒に影響を受けているお店なので、勘違いかもしれません。
どちらにしても、油分の高いスープです。
ここまで油分は高くなくても、個人的にはいいですね。

麺はやや縮れた淡黄色の細麺~中細麺。
普通オーダーですと、柔めに茹でられています。
ムニムニとした柔らかな弾力のある食感で、スープと合っていていました。

チャーシューはモモ肉のようですが、一枚だけ酸化臭があったものの、他は美味しかったです。
海苔・青葱はそう主張していない、トッピングでした。

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印象は「一竜軒+幸陽閣」といったところ。
北九州のお店ですが、佐賀のテイストを感じるラーメンでした。

美味しいお店のレビューは結構長文になってしまうのですが…。
こちらはサラッとしたレビューになってしまいましたが、気に入らないとかではなく、実に俺好みのお店でした。
個人的な評価は高いです。
4.5点にしようか、迷うくらいでした。

また、いつか再訪したいと思っています。
ご馳走さまでした。

  • ラーメン600円(2016.4)
  • ラーメン600円(2016.4)こっちのピントが良いか?
  • 麺・スープのアップ(2016.4)

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7位

安全食堂 (九大学研都市 / ラーメン、ちゃんぽん、焼きそば)

2回

  • 昼の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2016/12訪問 2017/02/09

安全食堂を再訪。

2016年12月訪問@2回目

1年少々ぶりに安全食堂に再訪。

●ラーメン(600円)

前回のレビューを参考にバリカタで注文。
こちらに来たら外せない印象となってしまう、焼き飯(800円)は連れとシェアしてオーダーします。

しばらくして、チャーシューと青葱というシンプルなラーメンがサーブされました。

バリカタでオーダーした麺でしたが、そんなにバリカタではありませんでした。
低加水麺ですがザクザクとした食感はほとんどなく、ちょっとスープを吸って伸びたような感じもあります。
バリカタの麺をスープに投入してから少々時間が経ったのかな?と思ってしまいますが、そんなに作業をチンタラやっているお店でもありません。
麺の性質上のモノなのかもしれませんね。
これならカタで良かったかも。

葉部の青葱はタップリと入っていますし、チャーシューはダシ豚ながらも肉厚なのが嬉しいです。♪

残念ながら、スープは前回より結構落ちる気がしました。
出汁感があまりなく、ラードとタレと花鳥感が強い一杯。
前回の、麺・スープ・トッピングの三位一体感など感じられず、むしろバラバラ感を感じる所もありました。

●焼き飯(800円)

無難に美味しいです。
蒲鉾が赤紫色に発色しているのは、俺のスマホカメラが低機能なだけですので…。
着色料使った色の蒲鉾ではありますけど、こんなにドギツくはないです。
初回訪問の方の色を参考にしてください。
初回訪問は、デジイチで撮影していますので。

まぁこんな日もあるのがラーメン。
当たるとラッキー位の気分で食べに行くのが良いのでしょう。
ご馳走様でした。
★2015年9月初回訪問(4.5点)

福岡市西区のラーメンは、博多ラーメンと佐賀ラーメンがミックスしているかのような印象が個人的にあります。
その西区の中でも、こちら安全食堂はとても有名なお店のようです。
ラーメン仲間が行きたがっていましたし、俺も美味しい未訪のラーメン店は大歓迎。
今回、安全食堂さんに伺う機会を得ました。

都市高速を降りて糸島方面に向かいますが、日曜ということもあり、結構な渋滞です。
糸島方面に行く車全てが、安全食堂に向かっているのではないか?という声も車内で上がる位でした(笑)。

が、訪問して絶句。
結構広い、それこそ20~30台は停められそうな駐車場が満車です(汗)。
これほどの人気店とは…。

お店の周囲を周る間に、運良く一台分の空きが出来、無事駐車することができました。
その後も、店外・店内で行列に並ぶこととなりましたが、ラーメン店ですので10~15分程で着席する事ができました。

オーダーしたのは勿論ラーメン。
それと並んでいる間に漂ってくる、焼き飯の匂いに惹かれます。
せっかく安全食堂に来たのだから、一口くらいは食べてみたい。
焼きめしもシェアして食べようということになりました。

●ラーメン(600円)

トッピングは厚切りのモモ肉チャーシュー2枚に、やや太めの青葱。
青葱は多めに入っています。

麺の茹で加減ですが、カタメンでオーダー。
あまりの繁盛ぶりに、普通オーダーだとノビた麺が来るんじゃないか?という心配がありました。
そのため、予防線を張っての「カタメンオーダー」にしたのですが、いい選択でした。

麺は細麺と言っていいサイズで、加水率は低めですね。
小麦の風味の良い低加水麺…。
こういう麺にはなかなか出会えません。
ホント、福岡で数軒くらいあるかどうか?って位でしょうか。俺が食べたお店の中での話ですけど。
最近でこそ、多加水のツルツル麺も美味しく頂けるようになりましたが…。
本来俺は、小麦の風味があるザクザクとした粉っぽい麺の方を、美味しいと思うタイプ。
この麺なら、バリカタの方がより美味しく頂けたんじゃないかと思います。
本当に美味しい麺です♪

スープは白色系の色合いで、表面に中サイズ位の油の粒子が散在していますが…。
それよりもスープ表面の全体には、油の透明の層が張っているのが印象的でした。
ベーススープの豚骨はしっかり取ってあるのがわかります。
その上で、タレ由来と思われる塩気が強いです。
一般ウケしやすいお味だとラーメン仲間は言っていましたが、いい意味で俺もそう感じました。
出汁スープ重視でもなければ、タレが先行しているタイプでもない、バランスの良さを感じます。

チャーシューは、5~6ミリはあろうかという珍しい厚切りタイプ。
脂身はほとんどなく、肉質メインのチャーシューです。
そして、柔らかい。
味の方も、適度に塩気があり美味しかった。
食べるのが楽しいチャーシューというのも、久しぶりですね。
太めの葱は、いいアクセントになっています。

この麺とこのスープの相性は最高♪
その上で、箸休め的に楽しめる、美味チャーシュー。
スープ・麺・トッピングの三位一体の出来は秀逸で、+αの相乗効果がこの一杯の印象を非常に良くしています。
実に俺の好みのラーメンとなっていました。

●焼きめし(800円)

結構待たされ、ラーメンを食べ終わった後に登場。

ご飯ですが、軽く2合はお米使っているんじゃないか?という量。
3人でシェアしても、ご飯茶碗1杯ずつはありました。

特筆するほどの特徴はないですけど、美味しいチャーハンでした。

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非常に満足したお店でした。
総合力で美味しいラーメンとなっており、尚且つ好みの味わい。
+αの加点が素晴らしいため、高評価せざるを得ないお店です。
久しぶりに高得点を付けるお店に出会えました。

と同時に、この日の味がマックスに近いのではないか?とも思ってしまいます。
これ以上の味を提供してくれるのを、想像するのが難しい…。
つまり今後再訪しても、4.8点とか5.0点とかになることはないのではないかなぁー?、と勝手に思っています。
こういう失礼な想像をする事ができるのも、このお店のクオリティがあるからこそ、なのですが…。

  • ラーメン600円(2016.12)
  • ラーメン600円(2016.12)
  • 焼き飯800円(2016.12)

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8位

黒豚とんこつ のんぶー (佐賀 / ラーメン、餃子)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/12訪問 2016/09/14

まろやかで雑身皆無のスープに、上質なチャーシューと食感の良い麺。欠点が見当たらない、高品質佐賀ラーメン「博多のんぶー」

★2015年12月訪問@3回目(4.2点)

前回11月に佐賀に行った際はお休みだった「博多ラーメンのんぶー」。
こちらに3度目の訪問をすることができました。

●佐賀ラーメン(600円)

ノーマルのラーメンと迷いましたが、佐賀ラーメンを麺の茹で方指定なしでオーダー。
この繁華街近い立地で、隣のコインパーキングの駐車券のサービスもあり、チャーシューは厚めで大ぶりのものが三枚も使用されていて、このお値段というのが信じられません…(汗)。
利益あんまり出てないよね??

昨年の小豚の流行性下痢以降、原材料の豚骨は値上がりしたままで、下痢が収まっても一度上がった値段は戻らない、という話を聞きます。

12時台の訪問でしたが、今回はカウンターだけの店内は満席で賑わっていました。12時台でしたからね。

作り方を見ていると、ラードっぽい液体に、塩らしき粉をさっとひとかけ、結構大きめのレードルでタレを入れます。
出汁スープは上澄みだけを、丁寧に掬って丼に投入されていました。

寸胴は、他にも奥に3つくらいありますし、佐賀でよくある呼び戻しタイプのお店ではなく、意外と取り切りタイプのお店なのかもしれません。

この間、テボで麺を茹でていますが、それぞれの麺の太さで、茹で時間は違います。
出汁スープを注いでいる間に、テボを上げそのまま置いて自然落下させています。
丼に出汁スープを注いだ後、テボの水きりを軽くして麺を投入。
そして、チャーシュー、青葱をトッピングさせ完成です。

面は中細~中麺サイズ。茹では普通ですが柔め。
柔らかな弾力のある麺です。

スープの色合いは乳白色。
頭骨の良い香りが漂います。
旨味自体には、奥行感や重層性のモノは感じないですけど、美味しいです。

チャーシューは幅広のが3枚。
ロースのような赤身で、脂身はほとんどなし。
肉の繊維的な歯ごたえがあり、臭みなどは皆無。
やはり上質に仕上げていますねぇ~。
太めのネギは新鮮でした。

前回ほど大満足という訳では無かったですけど、やっぱり美味しいお店です。
「やや特徴に欠けるんじゃないか?」と思うような臭み皆無に仕上げたスープは、逆にウケる人にはウケるのでしょうね。
豚骨の臭みという、マイナスの要因を排除してるんですから。

上質なラーメンを出すお店であることを、再確認できました。
素晴らしかったです。
ご馳走さまでした。

★2015年7月訪問@2回目(4.4点)

佐賀ラーメン食べ歩きの1軒目としてチョイス。
前回の頭骨ベースと思われるスープの美味しさとチャーシューの上質さに、好印象を持っていたお店でした。

前回、中麺の「佐賀ラーメン」を頂いておりますので、今回は太麺らしい「久留米ラーメン」を狙っていました。

●卓上珍味類

小鉢に入った珍味も美味しい。
日によって違うのかもしれませんが、メンマ・キクラゲ・高菜・砂ずり・紅ショウガなどがありました。
これらは紅ショウガ以外のどれもに、唐辛子系の辛味がつけてあります。
特に砂ずりが美味しく、また「さすが元肉屋」と思ってしまいました。

●久留米ラーメン(600円)

サーブされたラーメンは、幅広のチャーシューが3枚、青葱というトッピングで、白色系のスープ表面には細かな白泡が張っています。

スープは円(まろ)やかな、雑味皆無のピュアなスープ。
食べていて、「まろやか」とか「ピュア」という言葉しか思い浮かびませんでした。
ガツンとした旨味や、インパクトはありません。
が、上品な旨味はしっかりとあります。
なんというか、女性的なスープですねぇ。
素晴らしく上質なラーメンであることに、疑う余地はありません。

前回は「頭骨とゲンコツのブレンドではないか?」と思っていましたが、今回は「多分、頭骨だけのスープなのだろうな」という印象。
同じように頭骨スープの佐賀ラーメン店には、「大臣閣」や「こうの」などがありますが、味のベクトルはかなり違いますね。

卓上調味料の一つに、佐賀海苔の粉末があったので、後半それを投入しました。
この佐賀海苔を置いているお店はたまにありますけど、香りが素晴らしく華やかな時もあれば、全く風味がない時もあります。
開封時期や、保管方法によるものだと思いますけど。
今回の「のんぶー」さんは前者♪
素晴らしく香しい海苔の風味が、スープのアクセントになりました。

麺は、やや縮れた「ツル」「モチ」感のある食感の良いモノでした。
久留米ラーメンは太麺ということでしたが、そんなに太くはありません。
俺にはギリギリ中麺とも見えるサイズ感で、中太麺とも言えそうですがそれにしては細い方だと思います。

麺の茹で時間ですが、「長浜ラーメン」(極細麺)を頼んだ友人の方が物凄く早いですね。
太麺より後に茹で始められたのに、茹で上げはすぐにされてます。
逆に太麺はしっかりと時間をかけて茹でています。
時間がなくてササっと食べたい時ならば、極細麺の「長浜ラーメン」の方が良さそうです。

トッピングのチャーシューは素晴らしいですね。
さすがは元お肉屋さん、といった所でしょうか。
「ぶらっくぴっぐ」も最近訪問して、しっとりしたチャーシューに満足しましたが、こちらは更に上です。

チャーシューはスープの出汁にするため、ある程度煮込んでいるお店がほとんどだと思いますが、そうすると当然パサパサしたモノになります。
それを醤油タレで煮込んだり、塩味をつけたりとして提供しているお店が多いですけど。
こちらは、そういった肉質の劣化が感じられない…。
出汁豚として使っていないのかもしれませんね…。
もし使っていても、極々短時間なのでしょう。

スープも麺もトッピングも、高いレベルの物が頂け、相当な満足感がえられました。
「幸陽閣」のように「スープが美味しければ、他はどうでも満足」というお店もありますが、こちらは全てが総合的に美味しいお店でした。
前回より1ランク上の一杯が頂け、本当に侮れないな、と感じてしまいました。

替え玉があるお店なので、麺の太さを変えて替え玉をしたり、もしくは大盛でオーダーしたい所でした。
が、連食のため断念。
でも、これだけのラーメンが頂けるのであれば、次回は大盛くらいは頂きたいです。

今回も「ここは博多ラーメンではなくて、佐賀ラーメンだろう(笑)」と、思ってしまうお店でしたね。

実に満足させていただきました。
ご馳走さまでした。
また伺います。

★2014年12月中旬初回訪問(4.0点)   「博多ラーメンのんぶー」のラーメンは、正統派の佐賀ラーメンでした♪

「博多のんぶー」はマイレビュアーさんのレビューを読んで、1年前から行きたかったお店でした。
7月にお店の前まで行ったのですけど、残念ながらお休みだったようで、別のお店に仕方なく行きました。
今回は無事に営業されています。

内装は黒を基調としており、カウンター7席のみのお店。
椅子は8席分ありますので、詰める場合もあるのかもしれませんね。

卓上調味料は、ニンニク、辛子高菜、紅生姜、塩、ゴマ、コショウ、ギョウザのタレ等々。
マイレビュアーさんのレビューによると、肉の入ったオツマミのような物もあるようです。
気づいていなかったので口にしませんでしたが、これはちょっと食べてみたかった。

店主は、もともとお肉屋さんをされていたようなので、その経験を生かした物を提供されているのでしょう。
2008年に独学でこちらを開業されたそうなので、凄いと思いますね。
店主は、60歳前後の眼鏡をかけた真面目そうな方。
ラーメン屋ってよりは、お堅い会社でサラリーマンやってそうな見た目でした。

●佐賀ラーメン(600円)

ラーメンは細麺の「博多ラーメン」、太麺の「久留米ラーメン」もありますが、せっかくなので中麺の「佐賀ラーメン」にします。
スープは全て同じだそうです。

後日知ったのですが、どうもこちらの中麺は畑瀬製麺の物のよう。
この日は、多分畑瀬製麺の麺ばかり食べていたので、こちらくらいは別の麺にしておけばよかったと思いました。
次回訪問するなら、そんなに太くはないらしい、太麺で注文したいですね。

トッピングは長ネギと、大振りのチャーシューが二枚。
チャーシューのうち、一枚は特大サイズです。

白濁系の薄茶スープは、小さ目~大きい油の粒子がありマダラ模様を描いている部分もあります。
ドンブリの縁には泡立ちもありました。

スープを一口啜ると、コショウの風味が鼻に抜けます。
タレはやや強めと感じます。
が、実際はそう強くないくらいのお店だったかもしれません。

佐賀ラーメンらしい、ジンワリとした旨みの、滋味系のスープです♪
先程頂いた「こうの」よりも、ちょっとだけ骨太なスープのように感じます。
飲み口はまろやか系で、後半は特にまろやかさを感じました。
頭骨オンリーとは思いませんでしたが、頭骨の割合は高いスープなのではないでしょうか?
頭骨由来のまろやかさだと感じます。
ドンブリの底には、髄が全くありませんでした。

麺は茹で方の指定なしでオーダー。
麺の太さは中細麺くらいに感じます。
啜ると、ツルツルとしていますが、食感では、モチ感のある麺です。

チャーシューは、大きく・厚く・美味しく、食べごたえがありました。
肉質部分だけではなく、脂身も適度な多さで付いており、美味しくて上質。
さすが、元お肉屋さんの提供するチャーシュー♪

長ネギは、ちょっとネギ臭くもありましたけど、鮮度も良いもので好感が持てます。

「博多のんぶー」さんは、屋号とは違い、博多ラーメンのお店ではないでしょう。
佐賀ラーメン、もしくはタレがやや強いところからは、出汁重視タイプの久留米ラーメンのようにも感じます。

美味しかったです。
ご馳走様でした。

  • 久留米ラーメン600円(2015.7)
  • 佐賀ラーメン600円(2015.12)
  • 麺スープのアップ(2015.12)

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9位

来来軒 (神埼 / ラーメン)

1回

  • 昼の点数: 3.6

    • [ 料理・味 3.6
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/07訪問 2015/08/02

ミシュラン掲載を断った(笑)、神崎の老舗ラーメン店

★2015年7月初回訪問(3.6点)

数年前のマイレビュアーさんのレビューを読んで以来、なんとなく気になっていたお店。

昨年、閉店した地元の老舗ラーメン店が、こちら佐賀神崎市にルーツを持っていたと知り、この地区のラーメンの写真を食べログでチェックしていたのですが…。
似ているんですよね、地元の老舗ラーメン店のラーメンに。
何かしらの関係があるのではないのか?と思い、訪問しました。

ナビを使って行くも、神崎の駅前に来ても「来来軒」らしきお店は見当たらず…。
あ、シャッターの前にラーメンの小さな看板があるお店がある。
暖簾も出ていないので、気づきませんでした。

駅前に無料駐車場があるという情報も仕入れてはいたのですが、見つけれず仕舞い。
お店に電話して、駐車スペースを教えていただきました。

暖簾は、雨が降るという天気予報のため、店内(?)に仕舞ってありました(笑)。

最初は奥さんの方しか店内にはいらっしゃいませんでした。
ラーメンを作ってくれたのも、奥さん。
「どこから来たの?」と尋ねられたので、「長崎から。」と答えると、「遠いところを、わざわざありがとうねぇ。」と手を合わせてくださいました(恐縮)。

●ラーメン(550円)

ラーメンは、ゆーっくりと調理されます。

まず、ヤカンから出汁も入っていそうなタレを、ドンブリに結構な量を入れています。
次に、麺を茹でてドンブリに投入。
そして出汁スープをすくい、ドンブリに少々追加、という感じ。
出汁スープがなんだか少な目です。

予想どおり、麺は柔い。
中麺くらいのサイズで、ヤワヤワに茹で上げられています。

チャーシューは酸化した感もある、出汁豚タイプ。
脂身はなく、小ぶりで固めです。
懐かしい感じがします。
逆に青葱は、申し訳程度の量であり、あまり存在感がありません。
海苔も同様でした。

スープは、極アッサリに仕上げてあります。
上層は澄んでいるような、白色の色合い。
油分を感じるようなタイプではありません。
甘い旨味・後味の残る、滋味感のある淡麗スープでした。

見た目通り、イニシエ系のテイストを強く感じるラーメンでした。
正直、満足感はさほど有りません。
が、これはこれで有りなラーメンです。

●その他

ラーメンを食べ終わる頃に、煙草を吹かしながらご主人も登場。
80歳と仰ってましたが、10歳くらいは若く見えます。
夫婦そろって、大変なおしゃべりです(笑)。

こちらは来年2月に、創業55年になるそうです。
ご主人は、来来軒の創業時や全盛期の頃の話もしてくれました。
当時はラーメンを一杯50円で提供していたとか、家が150万で建っていたとか。
神崎にある映画館に行ったり、どこかの山に登った帰りに、こちらでラーメン食べて帰る人が多かったそうです。

いろいろ話してくれるんですけど、店の入口を開け放してあるので、車の通過音で声が聞き取り辛い(苦笑)。
逆に老夫婦の方は、俺らの言葉をキチンと聞きとってて、難聴とは無縁のご様子。

店内の壁に「食べログ話題のお店」のステッカーが貼ってあります。
「この人達が貰いに行くわけないから、食べログサイドが送りつけているんだろうなー。」と思い、ステッカーの話題を振ります。
「ああ、向こうから送ってきたとよ。(食べログを)見たらいろいろ書いてあったよ。」と。
そのお年で、食べログをチェックしてんですねww

しかし、ウケたのはその後でした。

「あれも来たよ。…なんかな。(しばしの間)…ミシュラン。」

…え?
ミシュラン!?(驚愕)

「もちろん事前に食べには来てるとよ。それから、載せてくれ、って連絡の来たけど。『あと何年やれるかわからんから載せんでよか』、って断った(笑)。」

「あと数日かもしれんしね(笑)。」と、間髪入れず奥さんwww

日本人が有難がる、ミシュラン掲載を断っちゃったのかよ、この人達w
おそらく星ではなくて、ビブグルマン店としてだろうけど。
それにしてもスゴイ。

掲載されるのを、超自慢気に語ってたお店もありましたし、その功績をどうこう言うつもりはありませんけど。
この掲載拒否のエピソードは、痛快…というか、ホント笑わせていただきました(^^)

帰りは「ガソリン代」と、袋菓子までくださった、実に気持のよいお店でした。

80歳という御高齢で、ネタではなく、閉店はあと数年のうちに来るお店でしょう。
それまでに、また再訪したいお店です。

満足度が本当に高いお店でした。

  • ラーメン550円(2015.7)
  • ラーメン550円(2015.7)
  • 雨が降りそうだということで、仕舞ってあった暖簾(2015.7)

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