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北区にある老舗料亭です。
奥様が誕生日祝いで連れていってくれました。
誕生日は8月なのですが、今年は公私ともにバタバタだったので、ちょっと遅れてのお祝いです。
最初はかなり緊張しましたが、今回で3回目ということで、だいぶ雰囲気にも慣れてきました。
一歩中に足を踏み入れると、特別な空間に招き入れられた喜びに包まれます。
古い建物や庭はしっかりと管理が行き届いており、調度品のひとつひとつにセンスが感じられます。
前回、誕生日ということを伝えておくと、乾杯酒をサービスしていただけると伺ったので、今回は奥様が事前に伝えておいてくれました。
すると、床の間にもちょっとしたサプライズが…。
人間国宝の加藤卓男さんが揮毫されたという「半被衣婆寿出以(ハッピーバースデー)」の掛け軸が飾られていました。
これは嬉しかったです。
お料理はどれも素晴らしいものでした。
かぶら蒸しや真薯、お造りはもちろん、とくに記憶に残ったのは鰆の西京焼、穴子と海老芋と湯葉の炊き合わせ、牡蠣蕎麦です。
定番の安城牛はすき焼き仕立てになっていました。
〆のとろろご飯はスルスルと2杯、最後の走井餅まで食べるのを惜しみながらいただきました。
この日はお客さんが多くワイワイしていましたが、途中、ステキな三味の音とともに名古屋甚句が聞こえてきて、とてもいい風情でした。
奥様に感謝したいと思います。