『 私の好きなハードパンについて&備忘録w  適宜改変しますw』まりゅたさんの日記

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カタログ的な Bグル探訪記録

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まりゅた (男性・千葉県) 認証済

日記詳細

 ハードパンはお店によって千差万別で、決まりというものはないと思いますw
 作り手とお客様側がそれぞれのハードパン像を頭の中に持っていると思いますw

 ハードパン代表のドイツパンですら、1000種類以上あると言われ、
 そこにフランスパンを加えた日には、何が何だかわからないというのが正直なところですねw

 全く個人的な好みの話になりますが、私のレビューを見ていただく方への補足として、
 好きなハードパンの像(解釈)を記載してみますw
 ほぼ完全に個人的な解釈で、正しくないことも書かれていると思いますので、
 何か妙なところがあればご意見いただけますと喜びますw


 ちなみに、ハードパンも好きですが、ピーターパン・ルマタン・クーロンヌ・サフランのような、
 大型パン屋さんの普通な御総菜パンもかなり好きです (^ω^)


 (参考資料:用語)

 フランス風のパン屋さんは言葉がとっつきにくいですよね(^^;;
 ● ノアレザン=ノア(胡桃)+レザン(レーズン)で、クルミとレーズンのパンですw
   ライ麦を多く含むとどっしりと重くなり、乳酸菌の酸味が出たりしますw  
   ライ麦を含まないものあり得ると思いますw
 ● フィグ・エ・ノア=ノア(胡桃)+フィグ(イチジク)のパンで、イチジクは通常ドライフルーツですw
   一般的にはノアレザンに似ていますw
 ● パン・オ・ノア・エ・レザン・オ・フロマージュ=ノアレザンにフロマージュ(チーズ)を配合したパンですw
 ● パン・オ・セーグル・オ・ノア・エ・レザン=ノアレザンのライ麦(セーグル)配合パンですw
 ● パン・オ・フリュイ・ルージュ=紅い(ルージュ)果物(フリュイ)を配合したパンもしくは、
   フルーツを配合した紅い色のパンというところでしょうかw

 △ フランスパンの名前:
    重さや形によって、バゲット・バタール・パリジャン・プチパン・フィセル・
    カンパーニュ・ブール・エピ等々いろいろありますw
    詳しくはwikiをご参照くださいw 
    いずれも、小麦粉・塩・水・イーストだけで作るのが基本ですw


 (構造的な話)

 パンの表面の硬い部分を”クラスト”、中の柔らかい部分を”クラム”と呼ぶことにします。

 個人的には、じっくりと発酵させて、重量感があって、表面が強く焼かれて、
 内部には水分が十分残っているものが好みですw
 そう長くはない時間、表面がしっかり焼かれていると、クラストがやや薄めで、パリパリして、
 ひびが入っていたり、少し焦げていたりしますw
 でも、中は膨らんでいるけど水分を残しているような感じが好きですw
 あくまで想像ですが、ブワッ!と一気に焼き上げるイメージですw
 
 クラストに関しては、やや厚めになるように成形した方が香ばしさが増すので、
 パリパリして境界がはっきりしていれば、やや厚めでもいいと思いますw
 
 それに対して、乾かすように低温で時間をかけて焼くと、表面がパリパリせずに、
 クラストとクラムの境目がやや曖昧でやや厚めで、水分が抜けた様なボソボソの
 感じになるとイメージします。
 当然香ばしい香りも弱めになると思います。
 
 世の中に結構多いのが、表面がちょっと乾いた程度にしか焼かれておらず、
 硬い所がないハードパン風パンというものですw
 一般的な多くのお客さまが食べやすくて売れ行きがいいのだと思いますが、
 どうも私には、ドライフルーツとナッツを入れたパンという感じがして、
 昔の柔らかい”ぶとうぱん”とどこが違うのだかという気がしますw
 ただし、一般のお客様を相手の場合、商売的には正しい作り方だと思いますw

 要約しますと、表面が少し焦げるくらい強く焼かれてパリパリしてかなり硬く、
 クラストが香ばしく、中がモッチリ水分を湛えて、
 キラキラしているパンが良いパンだと個人的に考えています。
 包丁で切ったときに、クラストが飛び散るくらい硬いのに、
 中がもっちりしていると、何か嬉しくなりますw


 (小麦粉の話)

 パンを作る際に小麦粉を使いますが、私は詳しいことはわかりません。
 日本人に合うように吟味されたとか、フランスで良いと言われている小麦を使ったという
 ふれこみのお店の中に一部とても薫りのいいパンを作るお店がありますw
 同じように焼けたバゲットでも、お店によって香りが全然違ったりしますw
 香りについては、個人個人好みがあるので、いろいろ食べ比べて、
 好きなものをselectするのが一番だと思いますw
 個人的には、今のところ、VIRONのレトロドールとビゴさんのお店のバタールが好きだったりしますw

 パンの内部の水分量にもよると思いますが、
 モッチリとして粘りがあって、引っ張ると伸びて、噛み応えのあるパンが好みですw
 強力粉の配分が多くて、(バゲットの場合は準強力粉位?)
 残存水分量が多めだと、そのようになるのかなぁと勝手に想像していますw

 ちょっとネットで見た情報ですが、
 強力粉の力が強いほどふっくら焼きあがるらしいですが、
 国産の小麦粉は凄く力が強くはないそうで、
 外国産の小麦にとても力強いものがあるのだそうです。

 うどんに使うような中力粉でバゲットをつくるのは難しいらしいですが、
 上手く作れる技術があれば味わい深いバゲットが作れるともいわれるらしいですw

 最近国産小麦を使用するお店が増えています。
 食パンに関しては、食パン専門店が一部で国産小麦を使い、
 美味しい食パンを世に出していると思いますw
 でも、食パン以外のパンに関しては、国産小麦を使うと、
 ぼんやりした風味・味になっていることが多いと思いますw 
 おそらく、国産小麦に適した使用法をするといいパンが出来上がると思われ、
 実際に一部の名店ではフランスパン系でも国産小麦で上手に作られていますが、
 たいていのパン屋さんでは国産小麦を使いきれておらず、
 ぼんやりした味のパンを出しているお店がとっても多いです。
 色々なパンに適した国産小麦が開発されたり、
 パン屋さんの技術が上がってきたらフランス小麦等のようにおいしいパンが出来るようになると思われ、今後の発展を期待するものです。


 (バゲットについて)

 お店によってバゲットは様々ですねw
 一般的なお客様の多い人気店の場合、表面があまり硬くなく、
 中は食パンのように気泡が小さく、きめが細かいものが多いような気がします。
 これは、ネット情報に依ると、昔の日本的フランスパンの概念らしく、
 多くの方に受け入れられているタイプともいえそうです。

 個人的には、クラストやや厚めで、ナイフを入れるとクラストの断面が飛び散るくらい
 パリパリで、クラムの気泡がとてもでかくて、気泡の表面の密度が高くて、
 輝いているようなものが理想だと考えています。
 表面が少し焦げるくらいで、香ばしくなっているのも必要条件です。
 
 このようなバゲットらしいバゲットを焼き上げるには、バゲット用の粉を使う事・
 ふくらみの良くない粉を使う事・粉をあまりこねない事・
 焼き中に質の良いスチームが十分かかること・
 (膨らませる力の強くない自家製酵母種を使う事)・
 そして、バゲット用の窯を使う事などが必要らしいですw
 要するに、普通のパンとは何もかも違うことをしないとならないということに
 なるらしいですw


 (ライ麦パンの話)
 
 ドイツパンの場合、おそらくライ麦粉を50%以上使っている場合が多いと思います。
 小麦粉だけのパンと比べて、膨らみが悪くなってくるので、
 サワー種(ライ麦粉と水を練ったものを放置し、乳酸菌等のによって発酵して酸味を帯びたもの)
 を使って膨らむようにするそうです。
 それでもガスが抜けやすく、膨らみが悪くて水分多めなので、しっとりとして目の詰まった、
 重たい、硬いパンになるそうですw
 乳酸菌等によって発酵するので、酸味があって、そのまだと独特な味ですが、
 ワインやチーズやバターを合わせるとよく合いますw
 ライ麦が酸っぱい訳ではなく、膨らませるためのサワー種が酸っぱいのだそうですw

 個人的には特にライ麦パンが大好きなわけでもないですが、
 腕や焼き方を見るのには適していると思われ、
 職人さんの考え方が分かりやすいので、お店の技術のバロメータとして、
 自分の好きなナッツやドライフルーツが入ったものをよく買います。
 

 (クロワッサンとデニッシュとパイってどう違うの(’’?)

 パンレビューをするようになる前は、この違いを知らないで食べていましたw
 調べてみると案外はっきりした違いがありました(’’;

 どれもすべて、生地を伸ばして油脂を乗せて、織り込んで、織り込んで、織り込んで、
 層を重ねてつくるのだそうですw
 クロワッサンとデニッシュは、薄い層構造が膨らんだような感じになりますw 
 パイは、膨らんだのもありますが、ぺったりしているのもありますw

 端的な違いは、クロワッサンとデニッシュは酵母で膨らませたパンですw
 パイは酵母を使わないのでパンではありません。
 すなわち、クロワッサンとデニッシュは、酵母が発生するガスと油脂の力で膨らんで、
 膨らんだまま固まります。
 パイは、油脂の力で膨らみますが、冷えると萎んでしまいますw

 さて、同じ層構造のパンであるクロワッサンとデニッシュはどう違うのでしょうか(’’?
 デニッシュは糖類を多く含んだ生地で作り、
 クロワッサンは糖類をあまり含まないのだそうですw

 プロのパン屋さんでも、生地の状態だと、デニッシュなのかクロワッサンなのか、
 パイなのかわからなくなることがあるそうです(笑
 

 
 (番外編:ハードパンにつきものの天然酵母の話)

 要点:
   一部のパン屋さんにおいて、果物等とパン種から酵母種を自家製で作って、
  パンのガス源としていますw
  こういう技術とがんばりはすばらしいもので、全てにおいて味がいいとは言えないものの、
  普通のパンにはない味や香りを表現することが出来ると言われていますw
  しかし、天然酵母の表示があるパンがすべてこういう手間をかけて製造されているとはいえず、
  培養工程が明らかにされていないパン酵母業者の製品やイーストに似た培養工程の酵母を
  使用している場合もあり、そのメリットに関し評価が難しいものもあります。
 
 
 事実として考えられることは、

 1、イーストとは酵母を意味します。パン製造に適したいろいろな種類の酵母類を含んでいます。
   人工で酵母を創作することはできないので、イーストも天然酵母群です。
   イーストは、ほかの雑菌や酵母類があまり入り込まないように、
   管理された環境で育てられているパン用の酵母ですw
 2、お店で果物等から起こして、生地と共に増やした酵母には、
   乳酸菌(や雑菌)が含まれていて、主に乳酸菌の働きが味に変化を与えると
   言われていて大変かつ貴重なものですw
 3、イーストも世の中で言われる天然酵母もどちらも天然のもので
   セレクションをかけたかどうかの違いなので、
   パン屋さんで果物等から起こしたものは、自家培養発酵種と呼ぶのがより正確です。
 4、自家培養発酵種は、お店の作り方によって、いろいろな味がプラスされますが、
   一般的には乳酸菌の酸っぱい味がプラスされることが多いようです。
 5、自家培養発酵種を使ったパンは、パン屋さんが手間をかけているという事実と、
   イーストで作ったパンとは少し違った味がプラスされていることがあるという事実は、
   あると思いますので、手間をかけただけの事はあるともいえます。
 6、ただし、乳酸菌によってpH値が下がったパンを美味しいと感じるかどうかは、 
   お客様次第ということになります。
 7、自家培養発酵種(世にいう天然酵母)で作ったパンが、安全であるとか、
   体に優しいということを証明した科学的根拠は今のところ見当らないという意見があります。
 
 といったところだと思います。


 個人的に、独特の味がプラスされてる点を除いて、天然酵母だからよくてイーストだから悪いということが
 証明されている科学的根拠がみつかりません。
 個人的に、必ずしも天然酵母が優れているとは思っていません。
 いわゆる天然酵母といわれているものを作る過程を知っていれば、
 それには、酵母以外に乳酸菌やその他雑菌類を含むことがわかるはずです。
 一概には言えませんが、むしろ製造過程が公開されているイーストの方が酵母の選択性が高く、
 安全性が高いと考えられる一面もあります。

 天然酵母をうたっているお店でも、大半はイーストで作っていたりすることもあるらしいです。
 有名パン屋さんでも、イーストの発酵を調整して、良い生地を作ったり、
 天然酵母の特性のいい部分の一部を併用するところもあると聞きます。
 天然酵母のパンは乳酸菌やその他の菌による独特の味が加わっていることは
 あると思いますw
 天然酵母を自家製で育てているパン屋さんは、それだけ手間をかけたり知識を持っていたりして、
 パンに愛情を注いでいるという考えは、わかるような気がします。

 天然酵母でこのパンを作ったとか、このパンはイースト使用とか、
 天然酵母とイーストを何%ずつ使用とか正確に表記してあるお店が、
 一番親切なお店だと考えます。

 ちなみに、世の中の天然酵母パン屋さんの一部には、お店で自家発酵培養種をつくらずに、
 イーストと同じ様な製造工程を経ている酵母を使っている場合や、
 業者が酵母を培養したものを使っているお店もけっこうあるといいます。
 培養工程を公表していない業者が作った酵母を買って天然酵母パンとして売るのと、
 イーストで作ったパンを売るのとで、製品にどのくらい差が出るのか疑問が残ります。


 また、ちゃんとした科学的根拠を示さずに、体にいいとか、
 安全とか、健康とかの言葉を使うことがあると言われていますので、
 消費者には、謳い文句を鵜呑みにしない判断力や理性が必要ですねw



 <<昔ながらの天然酵母(本物)>>
  とりあえずとあるHpからの写しです。機会見て改変しますw

 〇 ルヴァン種:ライ麦の皮(ふすま)に付着している菌を培養していく方法。
         ライ麦と小麦粉を使い、水分を少なめで固めの生地の状態で
         種を仕上げていく。フランスではこの製法は生まれ。イースト菌
         が世に出回るまでは、この方法でパンは作られていた。

         「特徴」                           
          酸味が強く香りも天然酵母らしさを強く感じる。ライ麦には
          ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれて入る為、健康派の方におすすめ。
 〇 サワー種:ルヴァンと同じでライ麦を培養したものだか、水分が多く
        まるでてんぷら液みたいに柔らかい状態の中で仕上げていく。
        アメリカで流行っており、サンフランシスコのフィシャーマンズワーフに
        あるサワードゥは世界でも有名。

       「特徴」 
        酸味が強く天然酵母らしさを強く感じる。ルヴァンを同じく健康派にはお薦め。
 〇ホップス種:サワー種と似ていて製法も同じ。ホップはビールの苦味と
        風味をつけるのに用いられるが、イーストが出現するまでは、
        食パン種を作る時によく使われていた。
        ホップは天然酵母の正常な繁殖を助長する。種の仕込み途中から加え仕上げていく

       「特徴」
        酸味は少しだけあり、酸味よりもビールと同じく苦味やツンとした口当たりが特徴
 〇レーズン種:レーズンに付着している菌を培養する方法。粉などは使わず
        レーズンを水につけ菌が増殖しやすくする為に 糖(砂糖やハチミツ)を加える。
        果物ではレーズンが主流だが、他にイチジクやブルーベリー等でも作る事は出来る

        「特徴」
        酸味は少なく、果物らしく口当たりは柔からくくせがほとんどない。
 〇酒種:  菓子パンに用いる種で、米麹を培養し濃縮して用いる。
       イーストが普及するまで、明治・大正わが国の菓子パンは 
       すべて酒種であった。培養は非常に難しく経験が必要。
       風味があんぱんに合う為、現在でも「酒種あんぱん」は珍重されている。


<<市販の培養酵母>>

○ 白神こだま酵母:
これは、秋田県と青森県の県境にまたがる白神山地から発見されたとのことです。
以前は天然酵母扱いで人気が出ましたが、大元は白神山地の野生酵母でも、販売されているのは基本的にその培養酵母で、培養の詳細はわかりませんが、工場のようなところで生産されているとのことですw
現在は天然酵母の名は語っていませんw
培養生産過程やその際に使われる材料がイーストとは異なり発酵速度もちがうのでイーストと同一視は出来ませんが、私は個人的にはパン屋さんが使いやすい形態に仕上がっている培養酵母という点ではイーストに類似したものと思っています。
この酵母を使っているお店が、天然酵母を名乗っていたら、私はそのお店はちょっとだけ怪しいと考えてニヤニヤしちゃいますw

○ ホシノ酵母:
酵母をまとった乾燥粉状で袋に入って販売されていますw
会社のHpによると、米由来の酵母や丹沢山塊で採取された酵母など色々な酵母を、国産小麦・国産米・麹・水などで育てたとのことですw
扱いはイーストより難しいらいしいですが、培養過程に安全性が感じられることから一部で人気があるようですw
ただし、よく考えてみるとこれも、選抜酵母の培養酵母で、広い意味ではイーストと同類です。ただ、培養材料や過程が違うため安全性がアピールできるものと考えられます。
扱いがやや難しく、発酵がゆっくりなのでイーストとはちょっと違った感じのパンが出来上がるというメリットがあり、さらに、”うちはイーストじゃないですよ”と主張したいけど、自家天然酵母を作る手間はかけたくないというお店が使う酵母ではないかとおもいます。
私は、個人的に、ぶどうや麦などから自家製天然酵母をお店で起こしてパン焼きに使っているお店をもっともがんばっていると考え、それのみを狭義の天然酵母と考えていますので、狭い意味ではホシノ酵母は天然酵母とは言えないと考えています。(ただし、製造過程の透明性は認めています)





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