JOEクンさんが投稿した祇園 呂色(京都/祇園四条)の口コミ詳細

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JOEクンの気分上々食べ歩きガイド

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JOEクン (50代前半・男性・東京都) 認証済

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掲載保留祇園 呂色祇園四条、京都河原町、三条京阪/フレンチ

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.7
1回目

2020/08 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

圧巻のパフォーマンスと和とフレンチの見事な融合!祇園呂色で特別な夜を!

仕事で京都に訪れた際にお邪魔したフレンチ「祇園 呂色」さん。
有名ホテルやフレンチでの華やかなキャリアを持ち、ミシュラン獲得されている小霜シェフが創り出す京都ならではのフレンチがいただけるとあり、期待値も自然と上がる。

「祇園四条駅」が最寄駅になるけど、宿泊しているホテルがある「京都河原町駅」からも歩ける距離だったので、散歩がてら鴨川付近を散策しながら伺いました。

鴨川を越えて、八坂神社へ真っ直ぐ向かう商店街の中にある井澤ビル5Fに居を構える「祇園 呂色」。
エレベーターが開いた瞬間に、その世界観に引き込まれる感覚。
艶やかで妖艶な「華」が活けられ雰囲気抜群。

スタッフに誘われカウンターへと案内される。
オープンカウンターのみの10席で構成され、今はコロナという事でソーシャルディスタンスをしっかり保つ為、席間隔を開けて6名のみで営業されているとの事。

完全予約制のディナーは2万円のコース1本という内容で、お客様が揃うと一斉にコースがスタートする。

ペアリングはシニアソムリエの佐橋さんが料理に合わせてご提案してくれました。

乾杯は贅沢にも「2008年ドンペリ」で。
移動の疲れも一瞬で吹き飛んだ!

プレゼンテーションとして、シェフが本日のメインとなる「生命」と題されるメニュー但馬牛の肉塊をご開帳!
何とも艶のある肉汁が今にも滴り出すような但馬牛に期待値も上がる…

コースのスタートは「感謝」から。
五穀豊穣を願った料理。与謝野米をリゾット状にし、平たく伸ばして乾燥させ、そこに卵黄を乾燥させて作ったパウダーを乗せたもの。
シェフ曰く、卵かけご飯のイメージとの事。
風味も良くサクサクの食感で揚げ煎みたいな感じ。

ワインはフランスはジュラ地方のフランソワ ルーセット マルタンのメメマリー。
軽い微発砲感のあるすっきりした味わい。

「出逢い」と題したテーマは香り。
その食材の合わせはなかなかイメージを超えてくる。
こちらは牛蒡とローズマリーを合わせたスープ。
温かい牛蒡と冷たいローズマリーで温度差と香りが楽しめるとても上品な味わい。

「神秘」はまさに神秘的な組み合わせ。
京都の平飼い卵を使用し、その濃厚な卵黄の上に雲丹と卵黄スープを重ねている。
キャビアはスプーンに別添えで、これがかなり塩分の少ないラトビア産のキャビアでメニュー開発にあたりかなりのキャビアを試されこのキャビアに辿り着いたそう。
まずは1/3程のキャビアはそのまま口にして、旨みを味わいます。
残りのキャビアは器が卵の殻なんで、割らないように慎重にその中に沈め、繊細に混ぜていただく。
表面には見えない卵黄が奥からその濃厚な色味を見せ、雲丹とキャビアと混じり合い得も言われない恍惚な世界へと導いてくれる!

自家製ライ麦のパンとエシレのバターにも手が出てしまう…

合わせたのは竹野酒造さんの丹(ni)
甘みのある喉越しも爽やかな好みの味わいの日本酒。

「夏の息吹」は彩り鮮やかなお野菜。
無水調理で野菜そのものの旨みを最大限に引き出している。
プューレビーツを敷き詰めた上にジャガイモで作ったパリパリの器を乗せ、中にはカリフラワーやズッキーニ、ミニトマト、オクラインゲン
など野菜がゴロゴロ入っている。
上には人参のピューレをかけ、野菜の美味さ、甘みを堪能し、その柔らかな食感と器のパリパリ食感のコントラストも楽しめる1皿。

ワインはミラン ネスタレッツのオレンジワイン。
チェコ産のワインは初めてかも。
軽い土臭い感じがまさに大地の恵みの野菜とマッチング。

「大地と海」
賀茂茄子と鮑のマリアージュ。
三陸産の賀茂茄子と何とも大ぶりな鮑に圧倒される!
ソースは野菜ブイヨンをベースに何とも優しい香りが漂います。おかひじきとイタリアンパセリの天ぷらを乗せた1品は鮑の存在感が抜群で、プリプリの身が歯応え抜群に美味い。

ワインはルイ ラトゥールのシャサーニュ モンラッシェ。
香りが高く華やかなアロマとミネラル感が感じられる辛口で引き締まります。

「陰翳礼讃」
谷崎潤一郎の著名な随筆から取ったメニューは、随筆のように日本独特の陰影の美しさ、感性を料理で表現されている。
先程の鮑の肝を使ったフレンチ茶碗蒸し。

フレンチというと、明るい照明の中で映えるイメージが日本人にはあるが、日本古来の蝋燭の陰影を使った芸術のようなフレンチを感じて欲しいという小霜シェフの想いがこもった1皿。
肝とは言え全く臭みやえぐみは皆無、優しくまとまった味わいです。

日本酒はまさかのネーミングのシンクロ!
竹野酒造さんの陰翳(in-ei)は、亀の尾を100%使った日本酒。

そしてメインイベントの「生命」
オープニングの但馬牛の肉塊がローストされサーブ。
きのみとニンニクコンフィを添えて。
しっかりとした但馬牛の迫力ある肉脂は力強くもあっさりしているので全く重くない!
パンチのあるニンニクコンフィと抜群の相性を見せる。
肉の強さが大黒しめじの優しい味わいとまた見事にマッチします。
肉の火入れも文句なしで表面は香ばしく、断面を見るとお分かりのように艶っぽい肉汁がしっかり閉じ込められ、噛むごとに肉の旨味が口いっぱいに広がる至福の時間が訪れる。

ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランをブレンドした奥深い赤を。
元オーパス・ワンのディレクターであり、現在もロバート・モンダヴィの24銘柄で醸造責任者を務めているジェヌヴィエーヴ・ジャンセンズが立ち上げたワイナリーからPORTFOLIO 2013。
ベリーの芳醇な香りとジンジャーのスパイス感が後味に残るパンチのある肉料理に抜群です!

「結び」
七谷川の鴨をコンフィし旨味を最大限引き出した出汁に、セモリナ粉を使った開花郎の麺を合わせ具材は九条ネギのみの京都のフレンチならではの表現方法。

「柑橘」
すだちのソルベ
目が覚めるような爽やかな酸味とほのかな甘みが口の中をスッキリさせてくれる。

「共鳴」
一度に二つのデザートを交互に食べる事で味わいを高めながら完成するスタイル。
甘みがグッと際立ったピオーネのコンポートと
チーズの風味が抜群のフロマージュブラン。
ピオーネの甘みとほのかな酸味、フロマージュブランの濃厚で舌に絡みつくチーズ感…
いつまでも食べ続けていたいデザート。

ハーブティーは広島のハーブの変態(とても良い意味合いで)と言われている梶谷農園のハーブを使用。
個人的にはハーブティーはそこまで得意ではないもののレモングラス筆頭に華やかな香りが複雑に広がりかなり美味しいハーブティーと感じた。

「分かち合い」
柚木とプレーンのフィナンシェ
サクッとした心地良い食感と程良い甘さとプレーンと柚子が食べ比べれるプチフール。

デザートワインを合わせて貰いましたが、これが美味しかった。
甘みが強くフルーティーさもあり、舌触りはやあや重さのある完全に好みの味わいだった「verduzzo(ヴェルドゥッツォ)フリウラーノ2013」
これAmazonでも楽天でも売ってなかったんだけど何処かで買えないかなー?笑

呂色が意味する漆黒の奥深く、艶のある鏡面的な黒い何とも言えない背筋がピンと張り詰める凛とした世界観と、小霜シェフのフレンチと和を掛け合わせた創作性溢れる料理の数々とその人当たりの良さ、シニアソムリエ佐橋氏の見事なペアリングのセンスにすっかり魅了されっぱなしの一夜でした。

  • 余計なものは削ぎ落としたシンプルな店舗ロゴ

  • 扉が開くとすぐ目に飛び込む華飾りは定期的に変えられてるそう

  • 素晴らしい実績の盾が

  • オープンカウンター10席のみの店内。印象的な華飾りがこちらにも。

  • ドンペリニヨン2008

  • 但馬牛の肉塊は迫力抜群

  • 「感謝」 五穀豊穣を願った料理。

  • 「出逢い」 牛蒡とローズマリーを合わせたスープ。

  • 「神秘」 京都の平飼い卵を使ったメニュー。その濃厚な卵黄の上に雲丹と卵黄スープを重ねてキャビアと合わせる至福の1品。

  • ルイ ラトゥールのシャサーニュ モンラッシェ。

  • 竹野酒造「丹(ni)」

  • 竹野酒造「陰翳-in/ei」

  • 彩り鮮やかな京野菜を無水調理

2020/09/13 更新

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