あてるいさんが投稿したいっせん(東京/浅草)の口コミ詳細

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阿弖流爲 食の全国漫遊

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閉店いっせん浅草(つくばEXP)、浅草(東武・都営・メトロ)、田原町/カフェ、甘味処

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2023/12 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

最初にして最後 ジェラートとお茶が結んだ掛け替えの無いご縁

この日は浅草へ。

リッコジェラートの前納豊(まえのゆたか)代表が立ち上げ、神楽坂VERTの田中俊大オーナーシェフが監修しているというニュータイプのティールーム、いっせんさんに伺いました。

今年4月、惜しまれつつ閉店したリッコジェラート門前仲町店さんに偶々最終営業3日間の初日にお邪魔した際、浅草方面で次のお店の準備を始めると男性スタッフの方から聞き、心待ちにしていたところ、このお店が8月にオープンしたのを知りました。
直ぐにでも伺いたかったのですが、平日は13時から営業開始というのがネックになり、ついつい後回しに。すると、12月15日にお店のInstagramにて突然、12月末をもって閉店するとのお知らせ。その後、25,28,29日の平日3日間は11時から営業するとのことだったので、その中日の11時に予約を入れて伺いました。完全予約制の週末ではないのですが、急な店じまいのため熱烈なファンが大挙して訪れる可能性も考えられるので、念には念を入れました。

当日はつくばエクストプレス浅草駅で下車。A1出入口から地上に出て、そのまま国際通り沿いに直進。ホテル京阪浅草の先を右に入り、浅草花やしきの手前を左折。浅草ひさご通りを通り抜け、言問通りを渡って千束通りに入り、2つ目の十字路を右折すると直ぐ左手のビル1階にお店があります。

お店には予約時刻の6分前に到着。スマホで店舗の外観写真を撮り、中を覗いていたら若い男性スタッフと目が合ったので手を挙げてご挨拶。すると、男性スタッフが店外に出て来て、予約の名前を確認した上で中に招き入れてくれました。後で調べたところによると、この方がご店主の和田さんだったようです。

店内に入ると、手前から奥にカウンターテーブルが伸び、その右側にカウンター席が6席、左側にお茶を淹れるキッチンがあります。案内してくれた男性はそちらの担当です。
そして、正面奥にはスイーツを準備するもう一つのキッチンがあり、そちらにもう一人若い女性スタッフがいました。

私は一番奥のカウンター席に案内され、着席。足元に荷物入れがあったので、コートを丸めてそこに置こうとしたら、男性スタッフが「お預かりしましょうか?」と声を掛けてくれ、コートを受け取ると入口を入って直ぐ左奥のコート掛けに掛けてくれました。

腰を下ろしてテーブルの上を見ると、この日のお品書きが置かれていました。

先ず、日本茶 800円と、お店のInstagramで紹介されていて気になっていた最終週限定 いちごのパフェ 2,500円(いずれも税込)を注文。
日本茶は、いちごのパフェに合いそうなお茶として、男性スタッフが入間の煎茶と鬼の白骨、静岡の銘茶 香駿(こうしゅん)の和紅茶の3つを提案してくれ、実際に茶葉の香りを嗅がせていただいた上で香駿の和紅茶にしました。

また、お品書きに改めて目を通すうち、お茶菓子 1,500円(税込)もいただきたくなり、追加注文してしまいました。
お茶菓子は、沢渡茶の大福、利平栗の甘露煮、パウンドケーキの3点セット。パウンドケーキはハスカップと抹茶の二者択一でしたが、ハスカップにしました。

香駿の和紅茶は、目の前で男性スタッフが直ぐに淹れて出してくれました。
一煎目はいちごのパフェと、二煎目はお茶菓子と共にいただきましたが、とても上品な香りに優しい口当たり。正に和紅茶ならではの味わいでした。

お茶が出されてから6分後にいちごのパフェ。

トッピングは栃木県宇都宮市の農場 ハート&ベリーさんのいちご(とちあいか)、エディブルフラワー研究所さんのバラの花弁とそれを使ったジュレ、そしてクレイジーピー(えんどう豆の新芽)。
このいちご、注文を受けてから女性スタッフが細かく刻んで盛り付けてくれたのですが、その一つ一つがとても甘くてびっくり。

トッピングを食べ終わると、その下には円盤状のキャラメルクッキーと白い牛乳シート。この牛乳シートは、イチゴの赤色とのコントラストを考えてキャラメルクッキーの上に敷いたのだそうです。

そして、その下から顔を見せたのが入間市・池乃屋園さんの紅ほうじ茶を使ったアイスクリーム。
しかも、その中には味や食感や風味の変化を出すため、カカオニブとヘーゼルナッツのクッキー、ハスカップの葛餅、北海道産小豆、青森産ごぼう、北海道産キヌワ、生姜のパンナコッタが入っていました。
女性スタッフによると、食べる前から何が入っているかが分からないよう、敢えてお品書きの説明には記さず、かつ、中身の見えない黒色の容器(後で調べたら、漆作家の船木智仁さんに特注した木製の容器!)に盛り付けたのだそうです。
また、私は食べたときに全く気付かなかったのですが、イチゴの風味を際立たせるため、高知県の土佐文旦の皮を少量入れて隠し味にしているのだそうです。
女性スタッフが丸ごとの土佐文旦を出して香りを嗅がせてくれたのですが、柚子のような強い香りではなく、甘さの混じった優しい香りでした。

このパフェ、見た目のボリュームの割には中々のお値段ですが、上に述べたように上質の素材を使っているだけでなく、パティシェの女性スタッフの様々な創意工夫が凝らされている渾身の一品。税込2,500円でも納得のパフェです。
私もこれまで色々なお店で色々なパフェをいただいて来ましたが、最も記憶に残るパフェでした。

いちごのパフェを食べ終わったところで、二煎目のお茶とお茶菓子をだしていただきました。
男性スタッフのアドバイスに従い、利平栗の甘露煮、沢渡茶の大福、ハスカップのパウンドケーキの順にいただきます。

利平栗の甘露煮は、茨城県産の利平栗を入間市・池乃屋園さんの紅ほうじ茶ふくみどりで炊き上げ、その上に豆乳と和三盆のエスプーマを掛けてあり、刻んだ土佐文旦の皮も添えてあります。
柔らかく煮えた利平栗に紅ほうじ茶の上品な風味が良く染み、栗本来の風味と上手く融合しています。豆乳と和三盆のエスプーマは、甘露煮の風味を邪魔することなく、あっさりと仄かな甘味を付け加えてくれます。更に、優しい香りの土佐文旦の皮もこれに彩りを添えています。

沢渡茶の大福は、甘さを抑えて生の茶葉を練り込んだ白あんを餅皮で包み、外側に高知県産の沢渡茶をたっぷり塗してあります。そして、横には硬めに煮た北海道産小豆の粒あんが添えてあります。
大福本体は敢えてお茶一色で統一しながら、粒あん好きの大福党のために小豆の粒あんを脇に添えてくれた気遣いが嬉しいですね。しかも、この粒あんの小豆の粒が豆大福の皮に練り込まれた黒豆並みの存在感。お茶と小豆の両方の良さを存分に楽しめる秀作でした。

ハスカップのパウンドケーキは、大きなハスカップの粒が練り込まれています。また、カカオニブも練り込まれていて、その風味と食感も楽しめます。
生地は黍糖で優しい甘味付けがしてあり、バターは少なめにして、サワークリームで仄かな酸味を加えてあるとのこと。成程、生地にも酸味を付けることでハスカップの強い酸味と上手く一体化していますね。
これまた女性スタッフの細やかな工夫が満載のスイーツで、とても美味しくいただきました。

パフェやお茶菓子をいただきながら、色々質問を投げかける私に、嫌な顔一つしないどころか、むしろ嬉しそうに丁寧に答えて下さる女性スタッフ。
材料に使っている果物などの生産者のところにも実際に足を運んでおられるそうで、そのときのお話も聞かせていただきました。
聞けばこちらのお店に来る前は、リッコジェラート門前仲町店さんでジェラート作りをしておられたとのこと。私が閉店直前に訪れた話をしたら、「私、その日は多分お店の作業場にいたと思います」と仰っていました。

なお、この日はご不在でしたが、茨城県・吉田茶園さんのご次男もこのお店で働いておられるのだそうです。
吉田茶園さんと言えば、私のお気に入りのティールームで今年何度か訪れた蒲田のまやんちさんと高円寺のサルトリイバラ喫茶室さんでその茶葉で淹れた和紅茶をいただいたことのある茶園です。不思議なご縁を感じました。
その話をしたところ、男性スタッフから町屋のTEAROOM Yoshiki Handaさんを紹介していただきました。来年是非訪れてみたいです。

お茶とお茶菓子をいただきながら、キッチン後ろの陳列台を遠目に眺めたところ、見覚えのあるパッケージを発見。男性スタッフに聞くと、飯田橋の狭山茶アイス専門店 あま茶さんが茶葉を仕入れている狭山の奥富園さんの萎凋ゆめわかば 1,300円(税込)でした。
前日、あま茶さんで奥富園萎凋ほくめいが品切れで買い損なったこともあり、迷わずこれを買い求めることにしました。何という巡り合わせでしょう。
奥富園さんのお茶ということで、あま茶さんのことを口に出したところ、女性スタッフもあま茶さんをご存知で、お店に行かれたこともあるとのこと。これもまた奇遇ですね。

あっという間に1時間以上が経ってしまい、12時過ぎにお店を退出。スタッフ2人揃ってお店の出口まで出て来て、丁重に見送っていただきました。
お二人ともお若いのにホスピタリティ溢れるとても素晴らしい方たちでしたし、男性はお茶、女性はスイーツへの造詣がとても深く、今後のご活躍が楽しみです。
残念ながらいっせんさんでお会いするのはこの日が最初で最後になってしまいましたが、これをご縁にいつの日か何処かのお店でまたお目に掛かれたら嬉しいです。


余録

この日も浅草駅からこちらのお店に来る途中、インバウンド客を多く見かけたので、いっせんさんにもそうしたお客さんが訪れることがあるか尋ねたら、「いらっしゃいます」とのこと。Googleマップでtea roomとあるのを見て訪れるようです。

でも、典型的な欧米人の味覚にはこちらの繊細なスイーツの味は中々理解してもらえないらしく、パフェを食べた外国人客から「甘味が足りないのでシュガーを追加したかった」と言われたこともあったそうです。(苦笑)

  • 静岡の銘茶 香駿の和紅茶

  • 最終週限定 いちごのパフェ 2,500円(税込) 黒い容器は漆作家に特注した木製容器

  • いちごのパフェ トッピングは栃木県産とちあいか、バラの花びらとジュレ、クレイジーピー、そして金箔

  • いちごのパフェ いちごの下に敷かれた牛乳シートとキャラメルクッキー

  • いちごのパフェ キャラメルクッキーの下は紅ほうじ茶アイス アイスの中にも色々な工夫が

  • お茶菓子 1,500円 左がハスカップのパウンドケーキ、右上が利平栗の甘露煮、右下が沢渡茶の大福

  • 沢渡茶の大福 北海道産大豆の粒あん添え

  • 利平栗の甘露煮 

  • ハスカップのパウンドケーキ

  • お品書き

  • 左から入間産煎茶、鬼の白骨、静岡産香駿の和紅茶

  • 静岡産 香駿の和紅茶をチョイス

  • カウンター風景①

  • カウンター風景②

  • 目の前で男性スタッフがお茶を淹れてくれます

  • 私の席の右側がスイーツのキッチン

  • 私が座った右端のカウンター席

  • 初めに出されたお水とお手拭き

  • カウンター席

  • 店舗外観

  • 狭山・奥富園さんの萎凋ゆめわかば 1,300円(税込)

  • 高知県産の文旦

  • つくばエクスプレス 浅草駅 A1出口へ(マスキング修正済み)

  • A1出口は浅草寺方面と国際通り方面の2つ

  • 国際通り方面出口から出ます

  • 国際通り方面出口

  • 国際通り(マスキング修正済み)

  • ホテル京阪

  • ここを右折

  • 花やしき通りに入る前に左へ

  • 浅草ひさご通りの入口

  • 浅草ひさご通り

  • 浅草ひさご通りの出口 言問通りを渡ると千束通り(マスキング修正済み)

  • 千束通りの標識

  • 千束通り(マスキング修正済み)

  • 三好弥さんの先を右折(マスキング修正済み)

  • 左手のビル1階にお店があります

2023/12/30 更新

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