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セルジ (女性) 認証済
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1回
夜の点数:4.5
2013/04 訪問
歴史の重み。日本の誇り。
素材の味を引き出すシンプルな料理に徹している。春の草は独特の苦み・えぐみはきれいに抜き取られて、素材のうまみだけが引き出されている。味付けは、素材のおいしさを一番いいところで引き出す、絶妙な薄味。すべての料理、一皿一皿に春を感じる素材が入っている。料理とは季節を味わうものであり、旬のものしか使わないからだそう。派手さはないが、シンプルで滋味深い純正統派日本料理。こちらを訪れる前に、お弟子さんのお店、星野、くろぎに訪れた。くろぎでは、西氏の教えを受け継ぎながらも独自性を加えている一方、星野では、西氏の教えを忠実に受け継ぎ、京味の料理を忠実に再現していると思った。京味。料理の素晴らしさだけでなく、背後にある歴史の重み、西氏やお店自体のオーラなどもどっしりと伝わってきて、その重みが京味の魅力を何倍にも膨らませているように感じた。この重みの背後のある何かの正体はなんだろう、と京味について、西氏について、もっといろいろ知りたくなる。私はあえて、まっさらな状態で伺った。逆にもっといろいろ調べてから行ったら、今回とはまた違う感動があったと思う。重鎮西氏。西氏の料理を味わえたこと、そしていろいろと会話ができたこと、非常にありがたく、得難い経験。今回の代金40000円程度は料理のみでなく、同時代を生きる人間国宝のような方と時間を共にする経験、今走っている和食史に立ち会うことへの対価も含まれている感覚。私たちが伺ったお話、こちらのインタビューにもわかりやすくまとまっている。オーラや怖そうなイメージに反して、辛口ながら笑いのセンスあふれる方。他の料理人の皆さま(5人弱)の監修をしたり、ちょこちょこご自身も料理したり、お客と話をしたり、そして洗いものまで!!オーラに反して偉ぶったところがなく、超一流の人はこうあるのかって改めて頭が下がった。だんだん慣れて怖くなくなってくると、おそれ多くもかわいくすら見えてくる茶目っけもある方^^★ 3種盛り☆9 ふきのとう えぐみ・苦みが完全に取り除かれ、風味だけが残っている。ものすごい技術に最初から驚愕!☆8 氷魚(ひうお) あゆの稚魚 お酒のつまみ風に味の濃い発酵食品になってる。チーズみたい。☆7 ぐじのお寿司 ぐじ、ほのかにピンク色。酢をしっかり利かせた硬めの米で。手鞠寿司風。★8.5 豆腐田楽 木の芽の味噌箱のような器に入っていて、風流なピクニックみたい。木の芽の入った緑色の味噌。春を感じる。木の芽独特のえぐみは見事に取り除かれ、すっきりと甘い仕上がり。★8 グリーンピース1センチ弱のつぶがたくさん。大きさがみんなそろっている。テーマは、豆のまったりした味を存分に楽しむことにあるように思えた。透明なすっきり甘い出汁に入っている。★6.5 たけのこ ぱっと見太さ15センチ、長さ40センチほどありそうな大きなたけのこを、2時間ほど直火焼きしたそう。皮は真っ黒、中から見るからにジューシーなたけのこが切り分けられて、シンプルにいただく。ちょうど今だけは、新たけのこが出てきてえぐみがない時期なのでシンプルな調理でOKだそう。自然の恵みを堪能する幸せ。ただ、正直私にはうまみがそれほど感じられず味気なく思えた。★8 しらうおとこしあぶらのフリット個体の大きな白魚のフリット。軽くさくさく。西氏の愛弟子(若干32歳)のお店、星野でも同じものをいただいた。私には差は感じられなかった。こしあぶら。いかにも春の草っぽい味。こちらもえぐみは取り除かれている。★刺身☆10 鯛と塩昆布 塩昆布を鯛のお刺身で巻いたもの。シンプルに、ものすごくおいしかった。私の中では今日の一番。☆8.5 かつおのたたき軽く、素材の良さを引き出す絶妙な塩梅でづけにされている。ありえないくらい細かく刻まれた、繊細な口当たりのネギを上に乗せて。★7 おこぜの唐揚げ 塩と天つゆで。先ほどの軽いフリットとはうってかわって、硬い衣がしっかりついているのでざくざくした食感。おこぜ、鱧のような見た目、味。ししとうとウドのきんぴらが添えられている。★7.5 おこぜの肝焼き 鶏レバーをさっぱりさせたような味。しょうゆベースのタレで。★7 たけのこの直火焼き、鯛のたまご、蕗たけのこ、再び。あり得ないくらい繊細に細かく削られた鰹節、木の芽とともに。☆8.5鯛のたまご。ほのかなピンク色。しっかり焼かれたたらこのような食感。甘みの強い優しい味。★7 海老真丈 ふわふわ。★7 蓮根饅頭のあんかけ蓮根、でてきたばかりの新物だそう。もともとの素材は見たこともないほど真っ白。表面だけかる~く揚げた饅頭の中にはちょこっとウニが入っている。蓮根だとは言われないとわからない。じゃがいもに近い甘さ、なめらかさ。★9 ひしがに(=わたりがに)の身と卵 やわらかい身は酢漬けで。卵は硬いけれどコクがあり、たっぷりなのがうれしい!身の方はくろぎの香箱蟹にそっくり!添えられたわらびのわさび酢づけ。わらびがこんなにもおいしくなるのかとびっくり。わさび酢づけ、こちらも素材の良さを絶妙に引き出す薄い味付け。わらび本来の粘り気がしっかりあるのもいい。★7.5 たけのこの炊き込みごはん 今日3回目のたけのこ^^たけのこはごく薄切りで細かくたくさん入っている。この炊き込みごはんで食べたたけのこが、今日一番ジューシーでやわらかくておいしいと思った。★7 木の芽と塩のごはん 超シンプル。木の芽のみじん切り(こちらもありえないくらい細かい)と塩を白米に。この木の芽。山でつんできて、香りの強い部分(花の周り)のみを使っているそう。材料の木の芽自体の香りもはんぱなかったし、ごはんを口に含んだ時も木の芽の香りがふわっと広がった。私は木の芽があまり好きではないけど、この香りごはんはいいなと思った。いいもの、新鮮なものを使っているからかも。★7 つけもの こちらも絶妙な薄づけ。☆9きゅうりが絶品。甘味はくずきり、わらびもち、ぜんざいから選べる。くずきりはくろぎで、わらびもちは星野で、とすでにお弟子さんのところでいただいていたので、今回はぜんざいをチョイス。★7 ぜんざいあずきの豆の味をしっかり感じさせようとしているのかなっていう一品。冒頭のグリンピースと同じ思いを感じる。お会計は掛け。後日請求書が予約者のところに送られるしくみ。完全紹介制ならではの、古来の伝統を受け継いだスタイル。帰り際。豪雨だった。西氏とお弟子さんは、今どき撮影などでしか見ないような伝統的な日本傘をさしながら、私たちが見えなくなるまで見送ってくださった。なんだか大正時代にトリップしたかのような不思議な満足感で、私の京味体験は締めくくられた。西氏、素晴らしい和の文化を体現されている方だと思う。人間国宝のように。そしてその文化は32歳の星野氏が忠実に継承されている。一人の日本人としてこの時代に生き、西氏の料理とお話を楽しめたこと、星野氏・黒木氏に受け継がれていく過程を楽しめたこと、なんともいえない感慨深さ。
2019/01/25 更新
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素材の味を引き出すシンプルな料理に徹している。
春の草は独特の苦み・えぐみはきれいに抜き取られて、素材のうまみだけが引き出されている。
味付けは、素材のおいしさを一番いいところで引き出す、絶妙な薄味。
すべての料理、一皿一皿に春を感じる素材が入っている。
料理とは季節を味わうものであり、旬のものしか使わないからだそう。
派手さはないが、シンプルで滋味深い純正統派日本料理。
こちらを訪れる前に、お弟子さんのお店、星野、くろぎに訪れた。
くろぎでは、西氏の教えを受け継ぎながらも独自性を加えている一方、星野では、西氏の教えを忠実に受け継ぎ、京味の料理を忠実に再現していると思った。
京味。料理の素晴らしさだけでなく、背後にある歴史の重み、西氏やお店自体のオーラなどもどっしりと伝わってきて、その重みが京味の魅力を何倍にも膨らませているように感じた。
この重みの背後のある何かの正体はなんだろう、と京味について、西氏について、もっといろいろ知りたくなる。
私はあえて、まっさらな状態で伺った。
逆にもっといろいろ調べてから行ったら、今回とはまた違う感動があったと思う。
重鎮西氏。
西氏の料理を味わえたこと、そしていろいろと会話ができたこと、非常にありがたく、得難い経験。
今回の代金40000円程度は料理のみでなく、同時代を生きる人間国宝のような方と時間を共にする経験、今走っている和食史に立ち会うことへの対価も含まれている感覚。
私たちが伺ったお話、こちらのインタビューにもわかりやすくまとまっている。
オーラや怖そうなイメージに反して、辛口ながら笑いのセンスあふれる方。
他の料理人の皆さま(5人弱)の監修をしたり、ちょこちょこご自身も料理したり、お客と話をしたり、そして洗いものまで!!
オーラに反して偉ぶったところがなく、超一流の人はこうあるのかって改めて頭が下がった。
だんだん慣れて怖くなくなってくると、おそれ多くもかわいくすら見えてくる茶目っけもある方^^
★ 3種盛り
☆9 ふきのとう
えぐみ・苦みが完全に取り除かれ、風味だけが残っている。ものすごい技術に最初から驚愕!
☆8 氷魚(ひうお) あゆの稚魚
お酒のつまみ風に味の濃い発酵食品になってる。チーズみたい。
☆7 ぐじのお寿司
ぐじ、ほのかにピンク色。酢をしっかり利かせた硬めの米で。手鞠寿司風。
★8.5 豆腐田楽 木の芽の味噌
箱のような器に入っていて、風流なピクニックみたい。
木の芽の入った緑色の味噌。春を感じる。
木の芽独特のえぐみは見事に取り除かれ、すっきりと甘い仕上がり。
★8 グリーンピース
1センチ弱のつぶがたくさん。大きさがみんなそろっている。
テーマは、豆のまったりした味を存分に楽しむことにあるように思えた。
透明なすっきり甘い出汁に入っている。
★6.5 たけのこ
ぱっと見太さ15センチ、長さ40センチほどありそうな大きなたけのこを、2時間ほど直火焼きしたそう。
皮は真っ黒、中から見るからにジューシーなたけのこが切り分けられて、シンプルにいただく。
ちょうど今だけは、新たけのこが出てきてえぐみがない時期なのでシンプルな調理でOKだそう。
自然の恵みを堪能する幸せ。ただ、正直私にはうまみがそれほど感じられず味気なく思えた。
★8 しらうおとこしあぶらのフリット
個体の大きな白魚のフリット。軽くさくさく。
西氏の愛弟子(若干32歳)のお店、星野でも同じものをいただいた。
私には差は感じられなかった。
こしあぶら。いかにも春の草っぽい味。こちらもえぐみは取り除かれている。
★刺身
☆10 鯛と塩昆布
塩昆布を鯛のお刺身で巻いたもの。シンプルに、ものすごくおいしかった。私の中では今日の一番。
☆8.5 かつおのたたき
軽く、素材の良さを引き出す絶妙な塩梅でづけにされている。
ありえないくらい細かく刻まれた、繊細な口当たりのネギを上に乗せて。
★7 おこぜの唐揚げ 塩と天つゆで。
先ほどの軽いフリットとはうってかわって、硬い衣がしっかりついているのでざくざくした食感。
おこぜ、鱧のような見た目、味。
ししとうとウドのきんぴらが添えられている。
★7.5 おこぜの肝焼き 鶏レバーをさっぱりさせたような味。しょうゆベースのタレで。
★7 たけのこの直火焼き、鯛のたまご、蕗
たけのこ、再び。あり得ないくらい繊細に細かく削られた鰹節、木の芽とともに。
☆8.5鯛のたまご。ほのかなピンク色。しっかり焼かれたたらこのような食感。甘みの強い優しい味。
★7 海老真丈 ふわふわ。
★7 蓮根饅頭のあんかけ
蓮根、でてきたばかりの新物だそう。もともとの素材は見たこともないほど真っ白。
表面だけかる~く揚げた饅頭の中にはちょこっとウニが入っている。
蓮根だとは言われないとわからない。じゃがいもに近い甘さ、なめらかさ。
★9 ひしがに(=わたりがに)の身と卵
やわらかい身は酢漬けで。卵は硬いけれどコクがあり、たっぷりなのがうれしい!
身の方はくろぎの香箱蟹にそっくり!
添えられたわらびのわさび酢づけ。わらびがこんなにもおいしくなるのかとびっくり。
わさび酢づけ、こちらも素材の良さを絶妙に引き出す薄い味付け。
わらび本来の粘り気がしっかりあるのもいい。
★7.5 たけのこの炊き込みごはん
今日3回目のたけのこ^^たけのこはごく薄切りで細かくたくさん入っている。
この炊き込みごはんで食べたたけのこが、今日一番ジューシーでやわらかくておいしいと思った。
★7 木の芽と塩のごはん
超シンプル。木の芽のみじん切り(こちらもありえないくらい細かい)と塩を白米に。
この木の芽。山でつんできて、香りの強い部分(花の周り)のみを使っているそう。
材料の木の芽自体の香りもはんぱなかったし、ごはんを口に含んだ時も木の芽の香りがふわっと広がった。
私は木の芽があまり好きではないけど、この香りごはんはいいなと思った。
いいもの、新鮮なものを使っているからかも。
★7 つけもの こちらも絶妙な薄づけ。
☆9きゅうりが絶品。
甘味はくずきり、わらびもち、ぜんざいから選べる。
くずきりはくろぎで、わらびもちは星野で、とすでにお弟子さんのところでいただいていたので、今回はぜんざいをチョイス。
★7 ぜんざい
あずきの豆の味をしっかり感じさせようとしているのかなっていう一品。
冒頭のグリンピースと同じ思いを感じる。
お会計は掛け。後日請求書が予約者のところに送られるしくみ。
完全紹介制ならではの、古来の伝統を受け継いだスタイル。
帰り際。豪雨だった。西氏とお弟子さんは、今どき撮影などでしか見ないような伝統的な日本傘をさしながら、私たちが見えなくなるまで見送ってくださった。
なんだか大正時代にトリップしたかのような不思議な満足感で、私の京味体験は締めくくられた。
西氏、素晴らしい和の文化を体現されている方だと思う。人間国宝のように。
そしてその文化は32歳の星野氏が忠実に継承されている。
一人の日本人としてこの時代に生き、西氏の料理とお話を楽しめたこと、星野氏・黒木氏に受け継がれていく過程を楽しめたこと、なんともいえない感慨深さ。