1回
2023/06 訪問
凄みだらけの圧巻イノベーティブ☆
食事メニュー
ドリンクメニュー
☆8熊本県 ストレートデコポンジュース
★8~シェフからの最初の贈り物~定点 トマト飴
★9時間、温度、水分
★7.5いのししとすっぽんのミンチのラビオリ
★7.5いのししとすっぽんのミンチのラビオリ
実験&試作品エリア
★8スジエビ(手長海老)のフリット
★9羊
★8フォアグラと香り
★8.5鱧
★8.5鱧
ヤマトリダケ
★8~再生~
★8.5探究と探検
新月の塩と満月の塩
★10GV鰹
★9生と乾燥 からすみ蕎麦
★9生と乾燥 からすみ蕎麦
★8.5アイスキャンディー
★8.5アイスキャンディー
★8.5本日の焼きたてパン
★9.5High&Lowステーキ
★8杉寿司
★8.5じゃがバター
★8.5クロワッサン
六条麦
☆7 No.44 オレンジ、プルーン、スパイス、お肉のダシを合わせました。
★7.5 Sugi畑をお皿に乗せて
★7.5 Sugi畑をお皿に乗せて
★8.5本日のパスタ もくずがに
もくずがに
★7ローリエのデザート
★7.5エアーアイス
★5食べられなそうで食べられる
★食べられないけど食べられそう
★食べられないけど食べられそう
★食べられないけど食べられそう
★7.5コーヒー
圧巻のワインペアリング
圧巻のワインペアリング
圧巻のワインペアリング
佐倉駅への帰り道
2023/06/30 更新
千葉県佐倉の超名店&人気イノベーティブ。
伺ってみて、シェフのものすごさがよくわかった。
全体的に北欧を彷彿とさせるイノベーティブで、花を使った美しく可憐なプレゼンテーションや、虫を使うところ、野山の幸(なんとシェフ自ら採ってくる)を多用するところなど、コペンハーゲンのNomaやGeraniumの感動とシンクロする部分が多かった。
とはいっても、その作品は唯一無二の逸品☆発想豊かなシェフが、どんなものをご覧になってもアイディアの糧とし、熟慮と度重なる実験、いろんな生産者の方々からのいろんな素材や、一般人からすると到底おいしい料理にはならなそうな素材(カメムシなど)にも可能性を見出す、そんなすごみが伝わってきて、ものすごく感動した。
シェフが各料理の細かな説明を最初にしてくださるのだが、その説明を伺うだけでも感嘆続き。
しかも、どの料理もこだわりぬいて、ものすごい手間暇をかけた逸品続きで、わき役はいなく、超一級のスター選手が次々と現れる感じ。
全体的にガストロパックを多用していて、素材の臭みをぬき、素材の骨など普通は捨ててしまう部分から旨味を抽出して入れることで、素材の旨味は非常に濃いながら、クセなどのない「スギ料理」に仕上がる。なので、いろんなものが出てきたが、全体的にはどの料理も同じような方向を向いていたようにも思う。
骨など通常捨ててしまう部位などもあますことなく大切に使われていて、さらに、それが素材の旨味を濃厚にするなどの役立ち方をしているのも、特徴的。
今回私は頼まなかったのだが、同席した方がノンアルペアリングを頼んでいた。
ほぼ全部の料理に、料理と同じくらい工夫を凝らしたジュースがついてくる。
料理だけでも斬新すぎて、一品一品の情報量がものすごいのに、ペアリングするとそれが倍になる。私だったら、美術館ですごい作品を見続けたときのように、飽和してしまいそう^^
プレゼンテスギ、日本のみならず世界的にももっと知名度が高ければ、間違いなくWorld Best Restaurantにランクインすると思う。その点では、立地が不利に出ているのかもしれない。
シェフは海外で働いたことはないが、World Best Restaurantに関してはかなり研究なさっているようす。だからこその、独自性高いながらも、イノベーティブのトレンドもしっかりおさえている料理の数々。
料理のペースはとても早く次々に出てくる。シェフはおひとりで料理を切り盛りなさっているらしいが、一品一品丁寧に説明してくださるのもシェフ。いったいどうやって時間を作っているのだろう。
とはいっても品数もすごいので、ランチは4時間弱の長丁場だった。
郊外のレストランならではの贅沢な時間の使い方。
この内容でお会計18000円弱。東京のレストランと比べるとコスパも驚異的。
シェフの親切で温かくて腰の低いお人柄も素晴らしく、超一流の人ってこうなんだろうなと改めて思った。
アート作品としてもすばらしいメニューが配られる。モダンアートは観る人がそれぞれの解釈を楽しむのと同様、どんな料理が出てくるのか、わくわくする謎のメニュー。料理の順番すら謎^^
キプロスの塩
☆8熊本県 ストレートデコポンジュース
味が凝縮しているおいしさ。酸味もしっかり。
★8~シェフからの最初の贈り物~定点 トマト飴
りんご飴のトマトバージョン。火入れしたやさしい甘さのやわらかいミニトマトに、厚めの飴のコーティング。上にはキプロスの岩塩☆
子供の頃のお祭りを彷彿とさせる、遊び心あるかわいらしい一品。
★9時間、温度、水分
登場したのはなんと、マッシュルームベースの料理。
時間軸の表現として、現在と過去、鮮度の良い香取産マッシュルームの上に、二週間発酵した酸味と旨みしっかりのマッシュルーム。
温度の表現として、常温の生マッシュルームと、ソテーしたマッシュルーム。食感の違いを楽しむ。
水分の表現として、水分を含んだ生マッシュルームと、5.6時間かけて水分を飛ばし旨味を凝縮したマッシュルーム(薄切りチップ)。食感の違いを楽しむ。
説明を伺わないと全く思いつかない、面白すぎる逸品☆
フレッシュなマッシュルームもいいものを使ってらっしゃるだけあってかなりのおいしさだが、やっぱり手間暇かけて旨味を凝縮させたマッシュルームのおいしさは格別☆
構成としては、生マッシュルームとソテーしたマッシュルームでマッシュルームクリームをサンドしている。全部まとめて口に入れると、バランスが素晴らしく、考え抜かれていることに気づく。
薄切りチップも味わってみると、マッシュルームのうまみ凝縮。
次からはメニューに載っていない料理3品。メニューにもかなりたくさんの料理が乗っているのに^^この演出、スペインのカンロカを思い出す。
★7.5いのししとすっぽんのミンチのラビオリ
ストレートに焼きで
メッツァルーラというイタリアのパスタだが、焼き餃子に寄せた作品。
手前のブラッドオレンジ色のソースは☆9自家製ドライトマト味噌 半年低温発酵させたとのこと。トマトらしい酸味と旨味が凝縮していておいしすぎる。
席の後ろは「実験台」スペース。試作品の食材やお皿が並んでいる。そのうち完成して、メインダイニングに乗ってくるのだそう^^
★8スジエビ(手長海老)のフリット
新生姜もフリットに入っている。味が強いのでピクルスにすることでやわらげ、海老が勝つフリットに仕上げた。
来店直前に高温の油で一気に揚げ、その後マイナス40度で冷凍に。
手前のクリーム色のソースは☆9酒粕、ゆずの発酵ソース
斬新すぎる凍ったフリット。海老の旨味が凝縮している。
ソースも絶品☆
次の羊のノンアルペアリングとして登場したのがやまぼうしのつぼみ?茶色い物体。これ自体はマンゴーの香りがまったくしないのに、出来上がったジュースはマンゴーの香りしっかりなのが不思議すぎる。
★9羊
3-4週間ドライエイジングして旨み凝縮。失敗するとカビてしまうので、毎日包み紙を取り換えるなど、ものすごい手間暇がかかっている。
その後クローブ、スパイス1時間漬け込む。
皮目は高温のフライパンでかりかりに仕上げる。
千葉県八街産赤ワインと羊のソース。
羊が苦手な私にとってもおいしすぎる。臭みを抜き、うまみを凝縮させるというシェフの杉岡シェフの定番技が見事に活きている。私にとって過去最高の羊。
ジャガイモの葉のペーストのマッシュポテトが添えられている。じゃがいもそのものに葉っぱっぽいさわやかさ加えたような味。
添えられた深緑色の茎のようなものは、やまみつば。自家製魚醤に漬けこんだとのこと。たしかに三つ葉の味。
羊の上に乗っている、小さな実山椒のようなものは、パクチーシード。たしかにほのかにパクチの味がする。
実験段階の一品なので、まだメニューには載せていません、という演出^^
絶品だし、羊の新たな可能性は発見できるし、初めての食材も味わえるし。私にとっては最高の逸品☆
★8フォアグラと香り
3種の素材。
透明のゼリーはローズゼラニウムというバラの香りのハーブで。
華やかな香りの新にんじんは窒素ガスで泡に。
ゼリーと合わせるために柔らかく仕上げたフォアグラのテリーヌ。
全部合わせて召し上がるのが一番おいしいです、とシェフ。たしかに。
★8.5鱧
細かく刻んだ鱧。淡白な白身魚となりがちな鱧を、旨みの強い鱧とするため、30分ほどオーブンで骨を焼いたものとヤマトリダケのガストロバックのスープを浸透させ、その後フリットに。
上に乗っているチーズのようなものは、なんとマカダミアナッツ!香ばしさ足している。
たしかに鱧の味が濃厚で、ヤマトリダケの効果で別の旨味も加わっている。
★8~再生~
ブーダンノワールを杉岡シェフの解釈で再構築したような料理。
3層。下から、
鹿を血抜きした際の血液、一般的には捨ててしまうものだが、鮮度がいいもの加熱処理。だから料理名が再生なのかも^^自家製発酵バターと葛粉を加え、ペースト状に。
ビーツの角切りにりんごのソース。
ビターチョコクッキー。
スガハラグラスで登場。
さわやかに仕上がったブーダンノワールって感じ。
★8.5探究と探検
さわら。焼き魚ならではの旨みを出すために34度で1時間中心まで火入れ。
皮目部分は、船橋産の檜で薪焼きに。
上には満月新月の塩。
満月時と新月時の塩。食べ比べると明らかに味が違ってびっくりする。満月の方がはっきり味が濃く、新月の2.5倍くらい。新月の方がさわやかでやさしい。
☆9きのこのソースは、むらさきやまどりだけ。こちらもうまみ凝縮
ぼんたん。半年弱寝かすことで、触感をぶりぶりにし、酸味まろやかに。旬のものを半年寝かせたので、今が旬のぼんたん。
たしかに素晴らしい食感、やさしいおいしさ。半年寝かした効果を見事に感じられる。
ぼんたんの上にはアリッサの葉。
★10GV鰹
ガストロバック鰹。圧巻続きの今日のコースの中でも一番好きだった逸品☆
おろし終わった中骨とイタリア産フランボワーズでガストロパックに。
クセがなくさわやか、それでいてねっとりした食感、凝縮した旨味。
美しいバラのようなものは、佐倉産のビーツを生ピクルス状にし、ごく薄切りにしたもの。まろやかな酸味と旨味を加える。
八千代産牛乳(牛乳の名産地だそう)の自家製ヨーグルト。チーズに近い濃厚さ。
スガハラグラスの九十九里浜の工房の作品使用。
こんな感じで千葉県の素材づくしの逸品☆
それぞれ味わってもおいしいし、全体としてのバランスも良い。
★9生と乾燥 からすみ蕎麦
半年寝かせた自家製からすみ、ブランデー3回に分けて漬け込んで乾燥させたとのこと。たしかに今まで見たこともないような茶色がかった色合い。しかし削ると、中はあざやかな黄色。
千葉産蕎麦を和える。かなり繊細で細い蕎麦。こしはほぼない。
からすみもかなり繊細で、ふわっと削られているが、口に入れたとたん水分で固まる。
こんな繊細なすぐ水分で固まってしまうからすみを、蕎麦の上に乗せて、そして和えたりしても、乾燥させた繊細な口当たりを保っているのがすごい。
味自体は、からすみ蕎麦ならではの王道の絶品☆
★8.5アイスキャンディー 発酵りんごのアイス
アイスの実のようなりんごシャーベット。発酵させたからか、りんご酢のようなインパクト強い味。
★8.5本日の焼きたてパン 自家製バターとチーズのパン
バターとチーズの香りと風味しっかりの、もちもちした(といってもばりっと焼き上げられている)おいしいパン。
★9.5High&Lowステーキ
水分保ったまま焼くという、最近の流行りと真逆のアプローチで旨みを引き出したとのこと。2時間火入れ後、マイナス25度の冷風。
おどろきの繊細な、なめらかさとやわらかさ。言われてみれば食感も他のステーキと違う^^
にんじん、ごぼうのマリネ、キプロス岩塩。
★8杉寿司
イタリアのお米のサラダの再構築。
地元佐倉産の古代米に自家製ノンオイルドレッシング。昆布茶、アールグレイ、はちみつで酸味と甘みのコントロール。
天然縞鯵を、自家製鰹の魚醤、2年物で漬けに。
上にはキャビ。N25ミシュランも認めた最近話題のキャビアで、いくらにも近い味わい とのこと。言われてみればたしかに。
可憐な紫の花はエリブルフラワー。
お寿司のようだがお寿司とは別物でやっぱりこれはお米のサラダ。米粒が硬めでやや癖があり主張する。
天然縞鯵の漬けも、お米ほどではないものの、やや硬めの食感の仕上がりで、熟成感あり。
★8.5じゃがバター
玉ねぎにもクロワッサンにも見える繊細な美しさの逸品☆これもサーブされただけでは何かわからずわくわくする^^
ジャガイモを桂剥きし、バターを塗って元に戻す。20分オーブン。その後、高温のフライパンで表面焼き切る。
イタリア産サマートリュフとマスカルポーネ。
ジャガイモの切り口が繊細な口当たり。それぞれの素材の調和も予想通り素晴らしく、独創的な料理ながら王道のおいしさ。
★8.5クロワッサン
オーブンで焼きたて。発酵六条麦。ややドイツパン寄り。
★8トラフグのフラン
常連さんいわく定番スペシャリテだそう。
トラフグ頭、ひれ、白子をフランに。中骨はガストロバックで味を濃くしてから、
白子のソース、しゃもの卵で蒸し固める。
上にはサマートリュフ。
たしかに白子をしっかり入れてくださっているんだな、という超濃厚でパンチある一品。空腹のときいただいたら感動ものだろうが、コースの終盤には重くもある。
☆7 No.44 オレンジ、プルーン、スパイス、お肉のダシを合わせました。
想像通りの味で、主張もしっかりする。言われてみれば、それぞれの素材の味がわかる。創作レベルが高すぎてうなる。おいしさより個性を楽しむ一品。
★7.5 Sugi畑をお皿に乗せて
色鮮やかな花を多用した美しさ。
近くの無農薬農家にすぎゾーンがあり、そこで採れた野菜だそう。
ガストロバック、ビネガー、鰹出汁、チーズドレッシング、アイスマシーン。
肉みそのようなものは、肉の切り落としたはじっこから作ったソース、トマトのソースと煮込んだもの。
畑の土に見立てた、黒オリーブのみじん切り。
弾ける飴も入っているので、サーブされたとたんしゅわしゅわ音がしている^^
美しすぎて食べるのがもったいない。しばらく鑑賞してからいただいた。
いろんなこだわり素材がちりばめられているが、結局全部混ぜていただくのが一番おいしい。
★8.5本日のパスタ
キタッラ。利根川産藻屑蟹のソース、内子、外子両方入っている。
地物のルッコラ。シェフのこだわりでにんにくなし。
泡は生姜の果汁。繊細な見た目ながら、口にするとパンチがある。
創作イタリアンにありそうなおいしさ。
★7ローリエのデザート
普段わき役の月桂樹、ローリエを主役とし、ローリエそのものを味わうというテーマの一品。
ローズゼラニウムのパンナコッタには乾燥ローリエ、フィルムには生のローリエ。佐倉産うどのマリネのみじん切り。
全体的にさわやかな植物系のおいしさ。私には前衛的すぎる一品だった。
★7.5エアーアイス
千葉県産メロンのアイス、アイス窒素ガスで。メレンゲアイスのような粉雪のような?スプーン入れるときは硬めだが、口に入れた瞬間しゅわっと溶けてなくなる独特の食感に仕上がっている。
黄色い、繊細な凍った粒粒は、マリーゴールドの生の花びら、生ホワイトチョコ。
★食べられないけど食べられそう
ここで小さな宝石箱登場。ふたを開けると、透明の飴のようなもの。
実はこれ、自家製石鹸。この石鹸を使っている間、スギのことを思い出してほしいというシェフの想いがつまっている♡
先ほどパンナコッタで出てきたローズゼラニウム、レモングラスの石鹸。
★5食べられなそうで食べられる
最後の小さなかわいらしいモアイ像登場^^
無農薬小麦粉で作ったフィナンシェ。猪の油分をバターの代わりに使い、アーモンドの代わり千葉県産どんぐりを使用。
朴訥として味。アーモンドの粉の効果か?砂糖のようなしゃりしゃりした食感。
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