2020.06 昼
2021.03 昼
・焼酎屋 兼八 4998円(税込) 少し高い
・兼八 とよのほし 4300円(税別)
・螢花(えいか) 1494円(税込)
四ッ谷酒造有限会社。
大分県宇佐市長洲。
駅館川(ヤッカンガワ)河口部の漁港の町。
昭和の雰囲気が色濃く残る、細い路地が
入り組んだ街並み。
酒、味噌、醤油の醸造所が密集している。
特に酒は「酒蔵通り」の名前があるほど。
その酒蔵通りの知る人ぞ知る、
大分麦焼酎の幻系で代表銘柄、
「兼八カネハチ」の酒造所。
1919年、四ツ谷兼八(カネハチ)さん創業。
それほど古い酒蔵では無いみたい。
創業者の名前の焼酎。
元々流通量が少なく、取り扱うお店も少なく。
多くの芸能人が美味しいって言うので、
近年ますます入手困難に。
あっても他の酒と抱き合わせ販売が多いし、
プレミア価格だったりする。
酒蔵に直接行けば売ってもらえるかも?
甘かった。酒蔵では売って無くて、
大分県内の取り扱い店リストをくれた。
ここなら残ってると思う、と、
教えてもらって、行ったら抱き合わせ販売。
3軒巡って、全て抱き合わせ販売。
販売店リストには無いお店で偶然見つけ、
一升をようやく購入。
どこで買えたかは秘密。
値段の高さ、入手しにくさが無ければ、
とても良い焼酎なんだけど。
・焼酎屋 兼八 (4.5)
麦焼酎好きが行きつく、圧倒的な麦感。
トラディショナルで個性的で強い酒。
飲んだグラスを一晩置いても、
グラスから麦がプンプン臭う。
値段は高い。
25度、1800ml。
麦(国産)、麦麹(国産の麦)。
裸麦の常圧蒸留。
(大麦が一般的、常圧濃い、減圧軽い)
焼酎らしい臭み、
昔ながらの芋焼酎にあるような。
トロリとした口当たりの後に、
香ばしい麦の薫りと甘味が覆い、
アルコールが優しく抜ける。
はったい粉の味? そうか、裸麦だ。
麦チョコを連想するような、
裸麦の風味がしっかりある。
余韻に抜ける香りがはったい粉。
ここまで麦の風味が強い焼酎は、
他には知らない。
この焼酎の臭み甘味は、
刺身の味と同調盛り上げ系だと思う。
臭み部分がツウっぽい気がする。
体調が良い時ほど麦の香りが強く、
悪くなるとアルコールが強く、
酒は何でもそんな感じだけど、
兼八は特にその傾向かも。
・兼八 とよのほし (4.5)
兼八らしい圧倒的な麦の香ばしさを
残しつつ、キリッと辛口。
少しの麦らしい甘味はあって、
アルコールのアタックは通常の兼八より
少し弱まっている、
キリッとしたキレのある辛さが潔い。
辛口寄りのアナザー兼八。
「とよのほし」は大分の農業と酒造の
団体が共同で開発した焼酎専用大麦。
2条大麦のようだ。
6条大麦と2条大麦の味の違いは
思っていた程は無く、
6条大麦の方が辛口。
圧倒的な麦の風味が四ツ谷酒造の個性。
酒造所の個性の上に麦の個性が乗っかる、
そんなイメージだった。
・螢花(えいか) (4.0)
四ッ谷酒造の一般的焼酎。
一般的と言ってもあまり見かけない。
麹のような日本酒に近いような、
甘酸っぱい、それでも麦の味。
アルコールっぽさはけっこうある。
安い焼酎だなって感じだけど、
悪くない。
兼八に近い甘味が後口に少し。
これを飲むと、兼八は麦の香りと甘味を
ギューッと凝縮したプレミアムに感じる。
とよのほしは別府市のセブンイレブンで
偶然一本だけ見つけた。
普通の兼八なら4000円だった。
抱き合わせや、5000円超えの販売しか
見つからなかったのに。
セブンイレブンが最安値って初めてだ。
なんとなく生魚に合いそうな焼酎だなと。
兼八さんは魚市場を経営していたらしい。
大正元年からの味が守られているんだろうな。
長洲の酒蔵は面白い。
小売りしていないからか、
店舗登録がNGのようで。
日記に転載。