24回
2020/09 訪問
秋、スッポンとノドグロ
三度目のシノワ。
季節はついに秋へ。
今日から締めが変わったとのこと。
いつもの前菜から。
不可思議な味のするキノコ出汁のお椀からアナゴの四川風へ。怪味と言って敢えて何も飛び抜けることのない味のバランスを目指したものらしい。上善如水的な?ややこしい。
のどぐろを紹興酒のスープで。いつまでも飲める味。めちゃくちゃスープの味が濃いのにのどぐろを食べるとスーッとスープが消えてのどぐろの味がクッキリと。魔法。
いつものアワビ食べてからすっぽんの茶碗蒸しへ。
最上層のすっぽんの煮凝りと真ん中に卵白の蒸し物、最下層にはトロリとした黄身。尋常じゃなく美味い。ただ、残りのすっぽんはどこへ行ったのだろうか。
メインは肉を三味。
スーチカのようなカリカリ塩豚チャーシューと酢豚、牛タンの四川風。牛タンがトロトロでまるでモツのよう…!
ウイグル人が鯖鮨を作ったら、というクミンを効かせた棒鮨というお遊びを経て、今日の締めはシンプルチャーハンと冷やし中華。王道メニューだからこそわかるその特別さ。
今日もヤバかった…!
2020/09/19 更新
2020/06 訪問
ヌーベルシノワにあらず
今日のハイライトは一本のアスパラガスが
上海上湯→香港葱油→四川火鍋と味がかわってゆく一皿。
シェフもいちばんお気に入りだってさ。
今言うヌーベルシノワって中華とフレンチの融合とか和食との融合とかだけどここの料理は中国各地のフュージョン料理。
珍しいよね。
けどこの店出すまで篠原さんは広東一本槍だったそうで。このやり方を見出したから自分で店を出せたと。ストーリーがあるね。
この時期新茶が出るのでティーペアリングは緑茶祭り。
あわびも切り方変えて進化。
なるほど…。
締めはシンプルチャーハン、麻婆茄子ラーメン、カレー饅。
変わらず最高。
はやるわー。はやったわー。
2020/06/27 更新
2020/04 訪問
ヌーベルシノワじゃない現代中華!
ほぼ完璧。
2種のフカヒレを混ぜた揚げ春巻。最初のインパクトもあってこれがいちばん印象的だったかも…。
シャキシャキのトロトロ。
ナマコの四川風を餃子に。目玉焼きが超絶バランス…!
スペシャリテぽい杏仁豆腐。しょっぱい…旨味…!
春の汁物はキノコ出汁すごい。
貝は淡雪風で。
野菜のクレープはひとつひとつで食べないといっしょに食べたら脳が処理しきれない…。
アワビはなんと水のみで処理。塩もなし。
アワビ。めっちゃアワビ。
そして5メーター級の太刀魚が。太っ!
甘酢がけにシャンツァイと梅の添え物がベストマッチ。
牛は辛いピーマンを乗せて。青椒肉絲の解体。スーではないけど。
フカヒレの土鍋ご飯でひと通り。
エクストラは牛もつラーメンと牛スジの肉饅。
いちごのデザートと生月餅でフィニッシュ。
捻ったヌーベルとかガストロノミーじゃないすごく正しい現代中華!!!
ティーペアリングも7種の大満足。
絶対酒よりこっちがいい。
サービスのお姉さんも知識充実でずっと相手してくれる。
これは感動店。
やましー、紹介してくれてありがとう…!
2020/04/11 更新
モダンチャイナの旅はついに2周目へ。
まずいつものフカヒレの春巻から。
2種のフカヒレがなんかうまくまざりあうようになった気が。また微妙なチューニングが施されている。
2皿目はニラ饅頭にセコガニを乗せて
3皿目にこれもいつもの前菜としての杏仁豆腐。刻んだ香味野菜とカラスミが底に。カラスミ、こんなにも合うのか。
4皿目、再構成されたサンラータン。白菜の甘味と優しいサンラータンが溶け合う。
5皿目、まさかの上海蟹。前回上海蟹はやらないと言っていたところに。しかしメニューに上海蟹は表記されない。これはあくまで里芋の唐揚げ。憎いなあ。カニのスープで既に味のついた里芋に蟹味噌をつけて食べる。シェフいわくこれがいちばん美味しい上海蟹の食べ方では?と。わかる。
6皿目、棒棒鶏ではなく棒棒「鰤」。ねっとりとしたブリトロが棒棒鶏を包む。
7皿目、スペシャリテの鮑の水煮。鮑と水だけの料理を食べるのも4回目…劇的に美味しくなってる!前よりさらに鮑の旨みが必要以上に外へ流れ出ないよう改良されたらしい。これは…すごい…前からすごかったものが次元超えてきたみたいな…。
8皿目、酢豚ならぬ酢マナガツオ。カツオの適度なサッパリ感と酸味が脅威のバランス。味は濃いのにエアリー。
今回もティーペアリングは素晴らしいがなにより最後の
岩茶が脅威。中国茶のロマネコンティ…わかります…岩茶だからカラダもポカポカと。
9皿目、肉3種。右のは香港風の皮をカリカリに焼いた豚。本土ではシャーローという料理。漢字を聞いたら「焼肉」。納得の王道感。真ん中はシンプルな焼豚。左はホロホロ鳥。野趣溢れつつスマート!
前回から始まったシェフのお遊び、鯖寿司は今回も。前回はウイグル風だったが今回は四川。かすかに香る花椒が鯖のクセを昇華させる。
腹いっぱいすぎる反省に基づき今日はチャーハンはパス。上にかけてたシラスと辣油がめちゃめちゃ美味しそうだった…。
坦々麺はいただく。胡麻だけでコッテリ感を出した贅沢な味。
最後は伝統的な豆腐をそうめん状にして甘くしたものにアイスのデザート。
写真ないけどいつもの生月餅も。
計13皿。
今日も夢のような時間。しかもそれがとんでもなくアップデートされている。
帰宅後、ちょうどこの日がミシュラン2021の発表で一つ星を取っていたことを知る。
まったくそんな話出なかった。
粋だなあ。
ホントに粋。