レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2015/07訪問 2016/11/19
2015年7月再訪。
北陸の無化調ラーメンの雄として全国的にも有名になったこちらですが、
ご主人の体調等々の問題により自家製麺をやめ、その替わりにスープの旨みを30%増にしたそうです。
お店の体制も変わりました。営業時間は要確認。
メニューは坦々麺が無くなり、普通の中華そばが「並そば」という名前になりました。
注文は神楽そばの醤油味。
金額はさらに上がったようです。
ラーメンとしてはトップクラスの高さ。
現在強く感じるのは昆布、煮干、節系といった魚介系、その後から鶏がやってきます。
何かが尖っているわけでなく、全体でバランスを取られています。
いわば濃醇系といえるスープ。
塩分は少ないのですが、その分天然素材由来の旨みがしっかり。
旨みが口の中で洪水のように押し寄せます。
確かに旨みはぐっと上がりました。
バランス的には少し渋味が増したかな。
以前の何かが全く尖っていない球体のようなバランスからすると少し崩れた印象。
麺は製麺所からの仕入れ。
ストレートの平打ち麺で、国産小麦のみを使用しているのは以前通り。
全体的にはもちっとした麺ですが、中は芯が通っています。
これを柔らかいという方は結構いるかもしれませんね。
しかし、あの以前の自家製麺に比べると弱いです。
こればかりは仕方ないんだけど、でも惜しい。
具の構成は変わらず。ただしメンマは穂先メンマから普通のメンマに替わりました。
煮卵だけは少し弱いかな。
スープに対しても少し味が薄く感じてしまうんです。
スープの旨みは確かに上がりましたが、その分、全体のバランスは少し崩れたか。
スープ自体もそうですし、麺との絡みもそうですし。
うーん、やはりあの自家製麺で頂きたかったな。。。
あの自家製麺をこのスープで頂いたらどうだったんだろう。
豚骨のガツンと利いたラーメンなどの濃厚好きには全く向かないラーメンです。
「普通」「味しない」という方もいるかも知れません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2014年8月再訪。
(タイトル:最高峰の中華そば、総合:★×4.7.、味:★×4.8、サービス:★×2.6、雰囲気:3.5、CP:★×3.8、酒・ドリンク:3.0)
今年の夏の限定は冷やし坦々と鴨冷やしラーメンです。
注文は冷やし鴨ラーメン。
炭火焼チャーシューが釜焼きに変わった今、貴重な炭火焼トッピングです。
(たまに炭火焼きチャーシューもやるようです。気分次第?)
今年の冷やしは一番バランスが取れていて好きかも?
旨味が増した分塩分を控えめにしてあるのか、くどさを感じません。
スープの一滴まで美味しくいただける秀逸なバランスです。
5枚並んだこの日の鴨は珍しく少し獣臭さが残ってしまったか。
それでも炭火の分、随分緩和はされています。
溢れ出る肉汁、旨味が広がり素晴らしいです。
こちらのトッピングは冷やしにピッタリだと実感。
平打ちのちぢれ麺も冷やしたことでプリプリ感がより鮮明に。
口の中で麺が暴れること暴れること。
ネックは金額。
ラーメンとしては脅威の1200円!
高級料亭の椀物のような味わいなのでそう考えればそれほどなのですが、
ラーメンと考えるとやはり高いことは間違いありません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2013年6月再訪。
木曜日限定でプリンが加わっていました。
すぐに売り切れになるようで、
お昼の早めの時間帯でないと食べられないようです。
ただし、個人的にはやや外れ。
滑らかさもバニラビーンズの香りも、
カラメルとのバランスも良いのですが、
上の部分で舌に残る部分がありました。
ケーキを翌日まで置いた時に、
生クリームの舌にざらっと残るあれです。
1日寝かしているのでしょうか?
生クリームを使っているからでしょうが、
あれだけ緻密な計算をされているご主人らしからぬ、という印象です。
中華そばは相変わらず流石。
チャーシューはこれまでの炭火焼きの他の、低温調理のチャーシューも加わっています。
低温調理チャーシュー(名前が付いていましたが失念)はややにんにくが効いていて、
やはりレアでしっとり柔らかくこちらもまた美味。
スープで火が通る前に早めに食べるのが理想です。
本人が飽きっぽいのか限定メニューがすぐ変わりますが、
お客さんも基本的には飽きっぽいのでちょうどいいのかもしれません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年12月再訪。
季節・数量限定の鴨しゃぶ釜あげを注文。
鴨は別皿で供されます。
炭焼の香ばしい香りがしっかり効いて、さらにそれによって鴨の獣臭さも和らげられています。
肉質は全体がレアで肉汁が溢れてきます。
そのまま食べてもつけ汁でしゃぶしゃぶして少し暖めてから食べても良いそうです。
つけ汁はわずかに酸味と辛味を効かせたもの。
優しい味わいですが旨味が強いので、しっかり麺に乗ってきます。
麺は湯に浸かったいわゆる釜あげの状態。
プリっとした平打ちのちぢれ麺は非常に美味しいです。
現状におごらず常に進化しようとしている姿勢は素晴らしいと思います。
接客はもう少し良くなっても良いのにとは思いますが。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年9月訪問。
金沢でもこだわりの無化調ラーメンで有名なお店です。
店構えは優しい木の造り。ラーメン屋っぽくはありません。
お店には行列がつくほどの人気です。
店内はカウンターとテーブルが3席ほどで、ジャズの流れる落ち着いた雰囲気です。
入った瞬間に良い香りがします。
ここでは全部入りの神楽そばを注文。
出来上がった姿はとても綺麗なつくりです。
スープは魚介ベースの清湯ベースの醤油味。
最初口に入れると薄いかと思わせるくらいなのですが、食べ進めるに従って
どんどん旨み、香りが洪水のように広がっていきます。
高級な碗もののような感じで、少なくともラーメンでは味わったことはなかったです。
音楽でいうとクレッシェンド(段々強く)のような感覚です。
普通、どんな濃い味のものでもそれに舌が慣れて段々薄く感じるようになっていく
(デクレッシェンド)はずなんですが。
魚介ベースとは書きましたが何かが突出している訳ではありません。
様々な素材の旨みが重奏的にやってきて、口いっぱいに広がります。
麺は平打ちのちぢれ麺。
少し喜多方~白河っぽいですが、どれとも似つかない味わったことのない麺です。
小麦のいい香りもして、少しだけうどんっぽさも感じる作りです。
プリプリで、絡み付くようにスープを持ち上げます。
具も見事。チャーシューはモモ肉の炭火焼きで、中はレアで肉汁がしみ出します。
ローストポークのようなハムのような凄い味わいです。
メンマは少しニンニクの効いた歯応えのあるタイプ。
ワンタンも凄いです。ちゅるんと吸い込まれていくワンタンは舌触りが抜群、
中のあんも肉のクセが無く美味しいです。
唯一、煮卵だけが他の具に比べるとやや平凡だったかもしれません。
強烈な印象を残した中華そばでした。
「中華そば」としては最高峰かもしれません。
そもそもこれを中華そばと呼んで良いのかどうかも既にわかりません。
値段もラーメンとしては高いですが、むしろ安いとすら感じます。
基本的なことでも徹底的にやりきると、逆にここまで尖ったものになるんですね。
濃厚なスープ、濃い味に慣れている方には向かないかもしれません。
そういう方の中には味がしないとさえ感じる方もいるかもしれません。
そういう方はきっと濃厚なスープが向いていると思います。
完全に作り手も開き直って作ってますよね、「わかる人だけわかればいい」的な。
2位
1回
2014/10訪問 2016/02/16
2014年10月再訪。
相変わらず居心地は抜群。
高級店にもかかわらず、お高止まってなくて
空気が合うんですよね。
とりあえず目に付いたもののみを。
いくらは小皿で。
いくらがたっぷり盛られた上に舎利の小山がちょこんと乗り、
その上にわさびと柚子の皮が。
いくらの質が半端無いです。
皮が固くなく、舌で簡単にプチプチとはじけます。
醤油漬けでもなく、臭みが無く本当に新鮮。
しゃこの瑞々しさも◎。
しゃこはお店によって差が出るネタの一つですよね。
こちらではちゃんと爪の身も出してくれます。
中々手間がかかるんですけどね。
のどぐろは名物の蒸し寿司で。
上からはのどぐろの脂と酒の香り、下からは昆布の旨味。
ほろほろと「解ける」身。
のどぐろに関してはやはりこちらが別格。
シャリは全体的に少し濃いという方もいるようですが、個人的にはドンピシャ。
そろそろかにとぶりの季節だな。
また恋しくなってきた今日この頃です。
こちらは郊外店の為、金沢市内のお店よりも予約が取りやすいメリットがあります。
デメリットは交通の便の悪さ、そしてやはり金額。
(近隣のすし処 めくみさんも同様)
金額以上なのは間違いないです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年11月、久々に訪問。
こちらは来る度に新しい驚きを見せてくれます。
ネタは甲箱がに、ずわいがに、あん肝、白子、寒ぶり、他にも諸々加わっていました。
甲箱がには甲羅に身を詰めたものと、外子をたっぷりシャリに混ぜた握り。
外子の旨味が口の中に広がります。シャリより外子の方が多いのでは?という程。
甲羅には上から脚の身、腹の身ときて一番下に内子とかに味噌がたっぷり入っています。
ずわいがには身を握り、上にかに味噌。甲箱とは違った味わいが楽しめます。
あん肝はほのかな苦味と、濃厚な味わいのあん肝を大きく切ってくれます。
白子はプリプリでとろりとクリーミーな味わいです。
白子は味噌汁でも提供されます、いいだしが出ていました。
旬の寒ぶりは脂がたっぷりでとても美味です。北陸ではトロよりこちらですね。
ウニは握りで。ただ乗せるのではなく握りなんです。
握ることにより、一体感が違います。
潰れやすいので、相当な腕が必要なのだとは思いますがいとも簡単に握ります。
ただし、ウニの素材自体は志の助の塩水ウニの方が美味しかった気がします。
この他にも、季節毎に様々な味や新しい技を楽しめると思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年8月訪問。
金沢の寿司屋において「小松弥助」と並ぶ二大巨頭ではないでしょうか?
独立したお弟子も多く、とにかく良く知られた名店です。
「小松弥助」は観光客中心、こちらは地元中心に良く愛されているといったところでしょうか。
場所としては、野々市市の中々見付けにくい場所にあります。
タクシーを使えば、運転手に聞けば間違いなく知ってます。
外見はぱっと見、よくある街のお寿司屋です。
「本当にここ?」
なんて思うかもしれません、そう思ったらむしろ正解です。
店内は活気に溢れていて、お弟子も店内に何人も居ます。
口髭を生やした大将が
「いらっしゃいっ!」と元気に迎えてくれます。
弥助もそうですが、「お高く止まっている」感が無いんですよね。
勿論寿司職人としてのプライドはあるでしょうが、「お前らに食わせてやってるんだ」というのを感じません。
あとこれも共通していますが、実に楽しそうに握ります。
お客さんに喜んで貰えるのが幸せなんでしょうね、このお店の独創的な創作もそれがきっかけらしいですし。
店内に入ると席に案内され、嫌いなものを聞かれますがあとはおまかせ。
ただし予算等は最初に言っておけば、その時に応じて融通を聞いてくれます。
まずお通しでもずくといかの塩辛。
ベタに美味しいです。
ここから先は順番を覚えていないのでなんとなくで書いていきます。
キスの昆布締め。
キスを昆布締めにすると旨味がここまで凝縮されるんですね。
もちろん締めておく時間の見極めもすばらしいです。
シャリは口に入れるとほどけ、ネタと一体化していきます。
鱧。
骨切りした鱧に梅肉のソースが良くマッチしています。
梅貝。
コリコリした食感が最高です。
どのネタもそうでしたが、臭みが全くありません。
また、一切醤油を必要としませんでした。
味付けをしてくれていますが、別に使ったところで怒られはしません。
〆鯖の押し寿し。
上に昆布が乗っています。
中のシャリがハート型になっていてとても美しいです。
〆具合も抜群。
アワビに肝を添えて。真ん中の極上の部分のみを使用します。
アワビはコリコリなものだと思っていた既成概念を覆されます。
シャコ。たまにカスカスなお店もありますが、こんなに美味しいものなんですね。
大間のトロ。
口の中でとろけます。
マグロのヅケ。
濃厚ですが、優しい味わいです。
岩ガキ。カキは海のミルクなんて言いますが本当にミルクのようでした。
飾り包丁を入れたいかのあぶり。
見た目にも美しい仕上がり。
ネットりとした甘味がたまりません。
甘エビはシャリに子を混ぜて握り、上に甘エビの味噌が乗っています。
非常に濃厚で身もプリプリ。
のどぐろの蒸し寿しはここの名物。
皿にまず昆布を敷き、その上に大きめに作ったのどぐろの寿しを置き、それを酒蒸しにする。
柔らかいので、それを匙でいただきます。
のどぐろの美味しさは知ってましたが、これより美味しく食べる方法を知りません。
それくらい衝撃的な逸品です。
こうするとシャリはほんの少し酸味が強めになるんですね。
このあたりで「お吸い物要りますか?」との事なので蛤のお吸い物を注文。
お椀の中は、特大の蛤が一匹、切り分けられて殻に乗っています。
蛤も美味しく、汁も香りがとても良いです。
車エビ。
デカっ!甘っ!旨っ!
と頭の中で次々叫びました。
ホントに大きくプリプリです。
穴子は柚子の皮をおろした塩とツメを塗ったものを一緒に。
恐ろしく柔らかく、口の中でとろけていきます。
玉はこの日は甘エビを練り込んでいました。いい〆になったと思います。
趣味のセンスの良い大将は物腰が柔らかく、合間のトークも冴え渡りとても楽しい気分にさせてくれます。
ここの居心地の良さは異常です。
そして、味も表現が「旨い!」しか言えませんでした。
ネタも恐ろしく新鮮、創作も単なる腕自慢でなくちゃんと意味があり、
それがうまく成立していました。
素直に旨いとしか出てきませんでした。
タイトルには一番とは書きましたが、ここや弥助、乙女、めくみ、志の助あたりの最上位のお店はどこも間違いなく美味しいので、
完全にその人それぞれの好みの差になるかもしれません。
唯一の難点は値段。
ネタの良さ、味とも値段以上なのは間違いないですが良い酒をたらふく呑んでつまんでとなると、下手したら20000円以上はいきそうな勢いです。
3位
1回
2015/01訪問 2015/06/19
2015年1月再訪。
最早観光地と化しているこちら。実際、地元客は殆ど居ません。
最近では回転数も減らしたようで、更にハードルが高くなった模様。
そんな中、食の人間国宝ともいえる大将はこの日も元気に仕事をしています。
内容は以前と変わらず。
正直、少し動きに衰えは見えるものの握り自体には淀みがありません。
リズミカルに握る姿は歌舞伎役者に例える方も居ますが、正に見栄を切っているように握ります。
以前とは少し違って感じた事も幾つか。
いつもは柔らか過ぎると感じるくらいの握りはこの日は少し硬めでした。
シャリもややベタつき気味。ムラか?
いつもは口の中でネタよりシャリが早く解けてすっと無くなってしまうんです。
むしろ口解けが早すぎるとすら思っているので、これはこれであり。
あと、こんなに捨てシャリしてたっけ?捨てる頻度がとても高かったような。
これまでは動作の淀みなさで気が付かなかっただけかもしれませんが。
また、今回は少し冷たさを感じた気も。
常連さんと「あの有名人が」という話ばかりされていて、
こちらも含め他のお客さんにあまり目が行ってなく、なんとなく冷たさを感じました。
これは小倉の天寿しさんでもあったなあ。
有名人が来た事を鼻にかけられているようであまり好きじゃないです。
ただどちらかというとその話を積極的に振っているのはお客さんの方で、
「こんな大スターが来ているお店に自分も来ている」
と自慢したいだけな気はします。
その時点でこのお店が好きなんじゃなくてステータスが好きなだけなんでしょうね。
あと今回印象的だった事は以下。
甘エビの大きさ、甘さ、プリプリ感、どれも凄い。
とても大きく、ボタン海老と勘違いするお客さんも居ました。
蒸し鮑は温められた状態の物を出されます。
非常に柔らかいですが、香りは弱め。
旨みは少し、浸けてある汁に移っちゃったのかなあ。
笹の葉で温められた穴子は流石の柔らかさ。フワフワです。すった柚子の皮も良いアクセント。
雲丹は握り。ただ雲丹を乗せるだけでなく、普通のネタと同じように握るんです。
少なくとも金沢で握れるのを見たのはこちら、めくみさん、太平寿しさんのみ。
やはり金沢の巨匠達は当たり前の様に雲丹を握ります。ただこちらのはネタとしてはそこそこ。
炙りトロは炙り加減が素晴らしい。トロに酢橘は意外でした。
今回は追加で弥次喜多もいただきました。
ヅケ、昆布締めの鯛、数の子を細く切って、煮切り等で和えて海苔で包み、
更にその上からシャリでおにぎりを握る、知る人ぞ知るおみやです。
2〜3時間くらいしたら、この中の具が上手い具合に馴染んでちょうど良くなるんです。
時間が経つと、シャリの味がやや薄まって少しおにぎりっぽくなります。
昆布締めが馴染んだからか、中の海苔が少し昆布っぽくなっていました。
おにぎりと考えたら間違いなく日本一。なんかズルいけど。
ネタ自体は毎度そんなに代わり映えしませんし、ん?という事も書きましたが、
それでも流石の安定感、安心感。この感じはまだまだ若手には出せないなあ。
正直、流石にお歳なので「衰えを感じた」
と書かざるを得なかったらどうしようなどと思いながら来たのですが、杞憂でした。
北陸新幹線でさらにハードルが上がるでしょうし、いつまで営業されるかも分かりません。
行ける時に行っておくのも良いかと。こちらに来るのはもはや一つのイベントですしね。
ただここの予約を逃しても他にも良いお寿司屋さんが一杯あるのが金沢の恐ろしいところ。
回転寿しですらそこらのカウンターには負けないといわれる土地です。
寿司に関しては経験上、東京、大阪以外だと金沢と福岡が別格だと思っています。
(北海道はまだ行ってないので対象外)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2012年8月初訪。
(総合:★×4.5、味:★×4.5、サービス:★×4.0、雰囲気:★×3.8、使った金額:8,000円〜9,999円)
金沢中心部、片町のAPAホテル1Fにある一目極々普通の寿司屋。
カウンターとテーブルが2セットほどの小さなお店です。
ですがここには「東のすきやばし次郎、西の小松弥助」とまで謳われる寿司職人がいます。
森田さんはもう齢80を過ぎた方ですが現在もツケ場で元気に握っています。
もはや料理界の人間国宝といえるかもしれません。
ファンは多く全国からこちらに食べに来るために金沢に来る人間が後を絶たない程。
1~2ヵ月先まで予約は埋まっている状態です。
この日は予約した時間から20分待たされての入店。
おかげでこの日の予定が大幅に狂ってしまいました。
しかし今日食べないといつ食べられるかわかりません、この後の予定は捨て食べることに集中することに。
何も言わなくともおまかせのコースで、まずは赤いかからです。
細くきったいかをまとめて握ります。
やや小さめのシャリは口に入れた瞬間にパッとほどけていきます。
ネタとの相性も素晴らしい。
炙りのトロは表面に切れ目を入れた上、ほんの少しだけ炙ったもの、とろけます。
お弟子さんは隣で次のネタの準備等のフォローはするものの、
握るのは森田さん一人です。
踊るように、とても楽しそうに握る人だなと。
合間に「美味しいか~?」等と声をかけてくれます。
その次の甘エビは2匹の前後が互い違いになっていて美しい。プリプリの食感と甘さには地元の自分でも驚きました。
鮪のヅケは濃厚な旨味が広がります。
マグロ、とろろ、雲丹の小丼は白山というそうです。相性◎。
途中の水茄子はとても瑞々しくジューシー。
梅貝もコリコリとして美味。
うなきゅうはヒーターで熱くした鰻を熱々のまま手巻きにして直接手渡し。
このあたりでおまかせはひとセット。
追加で小肌とネギトロを注文。
ここで合間に口休めに出た大根の醤油漬けもあっさりとしておいしい。
小肌の締め方も最高。
ネギトロの手巻きはこちらでも評判ですね。むしろ追加注文しないと出ないので要注意です。
トロをぶつ切りにして、ネギと一緒にいただきます。ネギのシャキシャキ感がマッチしてたまりません。
結論として、総じてハイレベルでした。
金沢にはとても美味しい寿司屋が揃っていますが、生きる伝説の握る寿司を味わえるのは貴重な体験です。
現在はもう昼の営業のみになっていますが、お歳の事もありそもそもいつまで営業されるかも分かりません。
少なくとも一度は行っておくべきかと思います。
4位
1回
2012/11訪問 2012/11/20
あの「小松弥助」の弟子という枕詞ももはや必要無い程のお店です。
今、金沢では一番勢いのあるお店かもしれませんね。
予約は必須で平日でも2週間近く、休日ともなればどれだけ待たされるか想像も付きません。
市街地からはやや離れたところにありますが、
それでも県外のお客さんを含めいつも埋まっています。
県外の方は車で行けば比較的分かりやすいですね。
金沢西インターを下りたらほぼ一直線です。
タクシーでも店名を伝えればすぐに分かります。
お店は師匠とは対照的に、高級感に溢れています。
作りはシンプルですが、非常に清潔感のある店内です。
いまだに新築のようなイメージを保てているのは素晴らしいと思います。
カウンターが10席ほどのみあり、隣に待合室のような小部屋があり、
何の部屋かと思いきやここが喫煙室でした。
この日はおまかせで最初から握りでお願いしました。
最初から味が付いているので醤油は一切不要でした。
アオリイカは師匠譲りの三枚おろしからの短冊切りしたものを纏めて握り、上には煮きり。
師匠のところで食べたのはアカイカでしたが、負けずにねっとりとして美味しいです。
ブリは旬ですね。
強烈に脂が乗っていますが弾力もしっかりありました。
食べやすいよう隠し包丁が入っていて、仕事もしっかりとなされていました。
甲箱がにの軍艦も漁解禁から間もないですね。
濃厚な内子と外子も一緒に。この内子と外子が美味しいんですよね。
のどぐろは脂が乗りびしゃっとしたところもなく美味しいですが、
この中では少し埋もれていたような気がします。
青い子がたっぷり乗った甘エビも甘味たっぷりでプリっとしてしましたが、
これは師匠の方が良かったかもしれません。
ここで鯛のあら汁。鯛の旨味たっぷりです。
食べられる身が少なく本当にあらでしたがそれはご愛敬。
鯵は表面に格子状に切れ目を入れたもので、臭みが無く生姜が要らないのではないかと思った程。
炙りトロは網で焼き目が入っています。
焼肉のような香りがします。
とろける美味しさですが、少し筋が引っ掛かりました。
隠し包丁が無数に入った梅貝はぬるっとしたところもなく素晴らしかったです。
白子の軍艦はポン酢に付けて大根おろしの乗っています。
舌触りが滑らかですが、比べちゃ駄目ですが少し前に回転寿司で食べたものが素晴らしかったので、
それよりも飛び抜けて良かったとは思いませんでした。
あとは握りが柔らかいために海苔が少し邪魔に感じました。
肉厚のアワビは非常に柔らかく感動を覚える程。これにも隠し包丁が入っています。
取る時に崩れてしまい、握りとしてのバランスは良くは無いのかもしれませんね。
握りでなく、つまみとしての方が良かったかもしれません。
昆布締めの鯛は昆布の旨味がしっかり乗っていました。
きっとこれ以上締めると水分が抜けてねちゃっとしていたのでしょうか。
穴子は笹に乗せて暖められ、塩と柚子の皮で。背が上になっています。
非常に柔らかく、甘味もありました。
追加で注文したウニは塩水ウニで苦味もなく濃厚。
これがウニ本来の味なんですね。中々食べたことの無いものでした。
梅しその海苔巻きは中に大きな長芋。
梅の酸っぱさが長芋で上手く中和され程よかったです。
握りはとても柔らかく口に入れた瞬間はらっとほどけますが、少し柔らかすぎる気もします。
恐る恐る掴まないとすぐ崩れるのではないかと思うほどでした。
握りは師匠以上かと思うものもあればそうでもないものもあります。
また、話しかけられる等はないですが静かに楽しむにはこちらの方が良いです。
全体的にとても美味しかったです。
またランチで2,800円の盛合せもあります。
こちらはぶり、のどぐろ、白子がなくイクラが加わり、甘エビは1匹、
炙りとろの替わりにマグロのヅケ、蒸しアワビの替わりに万寿貝、
穴子の替わりにうなきゅう等になっています。
ランチはこのクラスの寿司屋としてはあり得ない程CPが抜群なので、
お昼はこちらをオススメします。足りなければ追加すれば良いかと。
こちらなら対費用効果で多分★×5出せます。
あとは地味にガリが減点対象。
フレッシュなタイプですが、部位なのか浸かり具合なのか、味のムラがあまりにも大きいです。
5位
1回
2012/11訪問 2015/02/21
関西の旅の目的その②にして最大の目的です。
むしろこのお店の予約が取れたから来たようなものです。
地下鉄北新地駅の出口を出てすぐですが、該当の出口に行き着くのが至難です。
何故ならその地下は現代の迷宮、梅田の不思議なダンジョンですから。
店の中は高級感があって落ち着いており、大将はお客に対しては物腰が柔らかいですが、
お弟子に対しては厳しさの片鱗も見せていました。
勿論客前なので怒鳴ったりということはありませんが。
この日はおまかせですがつまみを少な目にしてもらい、その後握りにしてもらいました。
最初から握ってもらうことも可能です。
まずは子持ち昆布と小さいタケノコに黄身醤油をかけ、削りたての鰹節を乗せたもの。
削りたての鰹節の香りが広がります。
鯖は酢で締めた後に3日寝かせ、更に桜のチップで燻製にした、かなり手の混んだもの。
たらの焼き物、白子の醤油焼きにすった山芋と明太子を干したものを乗せて。
下仁田ねぎと金時草も添えられています。
たらには赤辛味大根のおろしが添えられています。
辛味大根とたらの身、白子とたらの身など色々楽しめます。
カニの脚を出汁でしゃぶしゃぶして、身と春菊を沿え、玉ねぎを乗せたもの。
カニはプリっとして地元でもあまり見ないくらいでした。
(※と、いうより地元ではメスの甲箱がにの方が良く食されているので)
ウニとイクラのミニ丼はイクラのプチプチ感と濃厚なウニが上手く混ざりあって○。
バランスが良く、どちらの味もしっかりと感じられました。
海苔などが混ざりしゃりにもこれ用に細工がしてありました。
ここで握りがスタート。
しゃりには赤酢が使われています。
握りは口に入れるとほどけます。
握りがゆるすぎると先にシャリが無くなってしまうので、
ネタと上手く混ざり合う調度良い握りです。
また、食べた時の感じた山葵の香りは、本当に美味しい寿司屋でのみ感じるものです。
ここで当たりを確信。
スタートは鳴門鯛とほうぼう。
鯛がプリっとして美味しいです。
鯛の骨が渦潮で複雑骨折になった跡などを教えてもらいました。
さよりは少し印象が薄かったです。
さよりの皮を串に巻いて焼いたもの。
巻かれている様子を見て少し地元のドジョウの蒲焼きを思い出しました。
マグロのヅケは濃厚な赤身で臭みはありません。醤油はやや浅目でした。
大間のトロはとろけますが筋が口の中に少し残りました。
こはだは程よい締め具合だったと思います。酢はそんなに強くありません。
青柳の小柱を5個付けで。地元ではあまり見ないネタです。思ったより歯応えがありました。
車海老はプリプリ。
鯵は少ない生姜ですが十分なくらいでした。皮がツルッとしています。
アオリイカは隠し包丁が入り、柚子の皮のおろしが乗っています。
シャコ。本当に美味しいシャコはカスカスな食感ではないんですよね。
うおぜをうめだれ?に少し漬けこんだもの。皮目には少し焼き目を入れてあります。
仄かに梅の香りが食欲をそそり、この日一番印象に残りました。
穴子は非常に柔らかかったですが、少し骨が口に残りました。
トロたくはトロを切ったときの余計な箇所をたたいたのでしょうか?
細かく切った沢庵との食感の違いを感じられて良かったです。
玉は甘めのもので、おまかせはこれで1セット。
追加の赤貝は包丁の切り目もあり、大きいにも関わらず食べやすく、非常に美味しかったです。
もう一度印象的だったうおぜを注文して終了。
一手間も二手間も手を加えられたネタはどれも非常に美味しかったです。
帰り際には大将が直接見送りをしてくれて、気持ち良くお店を出られました。
ただ忙しかったとはいえ、お茶やお酒の替えが遅かったりと気付きが遅く、
オペレーションはあまり良くなかったかもしれません。
金額は高めですが、土地柄を考えればむしろ安いのかもしれませんね。
6位
3回
2018/01訪問 2018/03/18
定期的にあげます。でも★は付けない。
自分にとっては定番の焼肉屋さん。地元で焼肉だとまずこちら。
ご主人は多分、石川では小松弥助さんに次ぐくらい高齢のご主人じゃないだろうか。
でもご主人は相変わらず本当に元気。
肉を切り終わるとお酒を持ってお客に絡み出す、お茶目なおじいさんです。
もう何度も書いたけど美味しいし楽しいしそれにしちゃ安いです。
お肉も霜降りの素敵なビジュアル。お肉の旨味と脂の甘みをを堪能できます。
ここが良い肉を引いてくる仕組みは内緒。だって自分で〇〇してきちゃうんだもん。
盛り合わせは基本3,000円/人なので、これだけならコスパも良いです。
調子に乗ってロースやヒレを追加しだすとどんどん金額は高くなりますが。
だってロースっていいながら普通にサーロイン乗ってたりするんだもの。
サイドでは味噌汁とカレーがオススメ。
味噌汁は具沢山のいわゆるめった汁です。ゴロゴロと大きくカットされて入り、かなり贅沢な内容。
時にはビックリな具が入っていることも。中身はその時のお楽しみ。
とんかつは無くなっちゃったけどお肉の旨味が効いたカレーも美味。
ホルモンは少ないため、ホルモンが食べたい場合はあじまんさんへ。
(総合:★4.3)
ついに石川県の焼肉ランキング1位とかになっちゃってるよ…。
知る人ぞ知るお店でいいのにさ。
もう80過ぎて良い歳なんで労わってあげてください^^;
というわけで評価も外してみました。
北陸鉄道石川線・額住宅駅から歩いて3分程度のところにあります。
駅のそばにも県内屈指の行列店、たかちゃんがあるので勘違いしがち。
こちらはもっと分かり難い住宅街の中。
ご主人の本家というか実家はすき焼きの長谷川亭さん。こちらのご長男です。
そういう家系なんですね。さらに精肉業者にもいたので肉に対する目は確か。
というか、ここで駄目なら石川の焼肉というか牛肉は大体駄目と思ってください。
こちらは色々伝説がありますが、よく聞くのは
「県内の焼肉屋は口を揃えてここが1番と言う」。
でも他のお店の方に聞いた事が無いから真実かどうかは知りません。
本人から「他のお店で聞いてみたら絶対出せないって言うから」的な事は聞いた事あるけど。
おまかせが基本なんですが、実はここの本当のおすすめはおまかせじゃありません。
これまで書いてこなかったけど。
通うと何となく分かるのですが、内緒。知りたい方は確かめてみてください。
あと悪い意味で鯖を読んだり違うの出しちゃうお店はあるけどこちらは上方に超アバウト。しかも確信犯。
例えばロースを注文したらロースと呼ぶには明らかにアレなのが出てくるけどこの辺もご愛敬さ。
気にするだけ無駄。
多分、部位の名称がまだ細分化されるずっと前からやってるから全部ロースって言っちゃうんだろうな。
でもその中でも何処の部分がどうで、というのは当然ながら経験則で良く分かっているのでご心配なく。
そういうところも含めて楽しんでください。
ただし調子こいてロース、ヒレあたりをいっぱい注文すると時価なので金額は跳ね上がります。
(それでも内容を考えたらコスパは良いんだけど)
そういう意味では初めての場合は予約して「おまかせ」というのは間違いじゃないです。
おじいちゃんにガンガン絡まれるのが苦でなければ少人数のカウンターこそがベスト。
2015年1月再訪。
(総合:★4.3)
近頃は平日だと20時には暖簾を下ろすこともあります。
特に体調が悪い訳でもなさそうでしたが。
まあいい歳ですからね。
この日も看板の電気が消えてました。
えっ!?と思いつつも無理矢理(笑)入店。
たまに電気をつけ忘れるそうです(笑)。
そしてやはりというか異常なCP。
なんでこれでこんなに口コミが少ないのか…、あ、すぐ暖簾を下ろすからか(笑)
商売っ気が無いんでしょうね。楽しくやれれば良いや、的。
メニュー表はあってないようなものなので、
余程の好みと拘りが無い限りは基本は盛り合わせにするべきです。
ロースとヒレとあれとこれと、とにかく良いところを出すからわしに任せとけ!
って感じの盛られ方をします。
量が多めなので、追加は大皿を見てから。
細かく綺麗に入ったサシから溢れ出る脂の甘いこと。そして肉自体の味の良さ。
多分石川では肉質はトップクラス。
欠点はホルモンがあまり無い事位か。
気前の良い大将のサービスと武勇伝が楽しいです。
初めての方は素直に言えば
「任せとけ!」
っていって勝手に切ってくれます。
で、隣で美味しい焼き方を教えて貰えます。
切り終わるとお客さんと一緒に盛り上がり出す、
変なお店です。
これだけだとその辺の小さな焼肉屋さんなんだけど、それでいて安くて旨いから始末に困る(笑)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2013年8月再訪。
いつ来てもご主人は飲んでいて上機嫌。
まだ開店間もない時間なんですが(笑)。
「飲まんと肉が切れん」のだそうです。
こんな調子なのにいつも繁盛、出てくる肉は相変わらず凄いです。
ステーキハウスクラスの肉が当たり前のようにバンバン出てきます。
それでいて金額はリーズナブル。
タレは最初からかかっていません。
「肉に自信が無いからそんなんかけるんや」とご主人。
元が卸業者で引き抜きの声もあった程の方の発言は重みが違います。
でもそれが言えるのはこの人くらいです。
ホルモンはほとんどといっていいほど無いので注意が必要です。
ホルモンが食べたい時は近隣のあじまんさんに行きましょう。
後、初めて来たお客さんや焼き過ぎるお客さんには熱血指導が飛ぶことも。
またご機嫌な時など、サービスでちょいちょい乗せてくれる切れ端のお肉がまた美味。
メニューには無いけど、お肉を見せながら色々と説明して貰えます。
実は隅の黒板を良くみるとイチボや三角バラなどの産地や番号が書いてあります。
というか、そんな肉、メニューのどこにも書いて無いじゃないかと(笑)。
やはり、おまかせで頼むのがベストだということです。
静かに食べたい方には向きません。
少人数でカウンターに座り、ご主人とぐだぐだやるのがこのお店の一番の楽しみ方です。
癖はありますが(笑)、これを受け入れてこそ楽しみが広がります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年8月初訪。
石川でも金沢南~野々市近辺は焼肉屋に良いお店が揃っています。
(※実はこの近辺、焼肉屋だけではなく他のものでも良質の店で溢れています。)
CPの高さに定評のある「たかちゃん」
ホルモンの旨さで人気の絶えない「大阪あじまん」
こちらも比較的お手頃で上質のお肉が味わえる「牛鉄」とその弟子の「ふく家」
ほかにも「但馬や」「えびす(ニュースになったお店とは無関係)」等々。
そんな中でも知る人ぞ知るお店です。
場所が入り組んでいて非常に分かりにくい上にお世辞にも綺麗とは言えないプレハブの建物、
一見さんが中々入りたくなる様な外見ではありません。
中に入ると相当年輩の大将と女性の方2人(1人は奥さん?)でのんびりとやっています。
ここが週末になるとお客さんでごった返します。
メニューは一通りはありますが、基本的にはやや絞られたメニュー構成です。
ロース等、「時価」と書かれたお肉もあります。
またその日によって特別なお肉もあったりします。
仕入れと目利きが良いのでしょうか、とにかくお肉は全てが美味しいです。
どれがではなくどれも本当に美味しいです。
また大将がサービス精神旺盛で、箸休めだなんだと色々出してくれます、これも全て美味しいです。
豚の赤みを煮込んだものや超肉厚の生椎茸など、内容も様々です。
この時の汁気たっぷりの椎茸には驚きました。
またちょくちょく話しかけてくれ、和やかで楽しいです、笑顔の可愛いお爺ちゃんです。
名物の1つであるカレーもさんざん食べた美味しい牛肉がゴロゴロしていて最高です。
カツカレーにしても美味しいです。冷麺などが無いので替わりの〆としても良いで
す。
ただ〆としては非常に量が多く重いので、最初からカレー分、お腹の計算をたてておく必要があります。
とにかくメニューがいちいち美味しい素晴らしいお店です。
出来れば少人数で、人の少ない平日等を狙う事をお薦めします。
大将とのトークを楽しめるのも最高です。
また日が決まっている場合はお任せで予約しておくとこのお店の真髄が楽しめます。
7位
1回
2014/03訪問 2014/03/06
2014年3月再訪。
2014年4月から値上がりするそうです。税金分だけなら良いのですが、
果たしてどうなることやら。
この日も満席。
来たけど入れず、2回転目に合わせて再来店されるお客さんもいました。
シャリはいつもより気持ちべたっとしていましたが、
握り自体が柔らかいため、結果として個人的には理想的な柔らかさに。
そのためか、以前のように握りが崩れることもありませんでした。
握りはただ柔らかいだけではなくシャリとのバランスだと考えています。
半面、ネタに不満有り。
具体的には甘エビには熟成が足りないのか甘味が足りず、
ウニは粒が潰れていたりやや臭いが残ったりしました。
それでも全体的にはとてもハイレベル。
この日はモチっとしたネタが多く、平目、
肝をのせたカワハギが印象に残りました。
バイガイは柔らかく、これはこれでありだとおもいます。
ヤリイカのゲソのコリコリ感はたまりません。
やはり七尾に来たらどうしても外せない1軒かと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年9月初訪。
七尾市役所の横を食彩市場に抜けていく通り沿いにあります。
寡黙な兄弟とお母さん(?)の3人で営業しています。
このお店も見た目は結構普通です。
注文はおまかせの3種類のコースから選べる明朗会計。
一番高いコースでも3,150円です。
今回はその3,150円(14貫)のコースを選択。
カウンターでは兄弟ならではの息の合った仕事ぶりを見せてくれます。
最初から味が付いているものが多いので醤油はあまり使いません。
まずはあおりいか、弥助と同じく細切りにしたものをまとめて握ります。
正直何処で食べたものよりもねっとりとして濃厚な味わいです。
シャリは全体的にかなり小さめですが、口の中に入れた時のほどけ具合は見事。
ネタと上手く絡んで行きます。
ここから先は順番を覚えていませんので順不同です。
白えびは軍艦ではなく、握りスタイルです。なるほど、この握りだと海苔が邪魔になるんですね。
シマダイには焼き塩が乗ってます。いい歯応え。
赤西貝もコリコリで美味。
のどぐろの昆布締めは初めて食べました。
美味しかったけど唸るほどではなかったかなと。
もうひとつ昆布締めがありましたがすいません、忘れました。
梅肉が乗っていて美味しかったと思うのですが。鯛か平目あたりだったかな?
甘エビは一匹での握りに上に卵が乗ったもの、プリプリです。
がんどはブリの幼魚ですが、少しだけ臭みが残った気も。
トロは切れ目が入ってとろけ方も中々のもの。
カワハギの味噌汁は何故か異常に熱かったです。
あじは臭み無し。生姜も乗っていますが邪魔するほどの量ではなかったです。
甘エビの味噌の軍艦はとても濃厚、ただ少し海苔が口に残って邪魔になったかもしれません。
梅貝も切れ目が入ってコリコリ。
ウニも軍艦ではないです。とても濃厚。
アワビは小振りですが柔らかく仕上がっていました。
追加で穴子とコハダも注文。
穴子は表・裏に別れて、腹が上の方は柚子皮おろし+塩、背の方は柚子皮おろし+ツメ。
肉厚でもフワフワでもありませんがしっかりと仕事されています。
コハダは3枚付け。〆具合○。
確かに七尾一の寿司屋と呼ぶのに相応しいお店でした。
しかもなんといっても味に対して抜群のコストパフォーマンス。
この金額なら金沢からなら毎週だって通えるかも、とすら思えます。
残念だったのは隣の客も含めて3貫は握りが崩れてしまったこと。
こちらが取る前に崩れてしまいました。2組でそれだけの握り損ねはさすがに多すぎです。
それさえなければ下手すれば★×5付けたかもしれません。
8位
2回
2017/07訪問 2017/07/30
今や一乗寺では横綱級の人気店。なんと5年ぶりになるのか!
久々に来ても大人気店ですが、通し営業になった為に随分ハードルは下がりました。
忙しい時間は整理券方式のようですね。
周辺住民への配慮か自転車とバイクでの来店禁止になったので注意。
基本この地は住宅街なのでマナーに注意しましょうね。
今回は赤だく(750円)。
金額は他のメニューと変わりありません。
赤だくというだけあって丼一面に真っ赤なビジュアル。正体は勿論唐辛子。少し怖じ気づきます。
でも食べてみると辛いは辛いけど見た目程の辛味はない。韓国の唐辛子あたりかな?
少しピリ辛でも十分食べられる範囲内です。
スープは相変わらずの超ドロドロ。
豚骨のスープではあっても鶏でここまではそうそう無い。
それもそのはず、豚骨みたいに骨髄あんなにいっぱい無いから。
鶏肉をミキサーにかけて混ぜてるからここまでドロドロに出来るんですよね。
このスープに対して以前はポタージュと表現しましたけど。むしろアレだ、ルー。
カレーのルーとかホワイトシチューとかそれくらいの粘度。鶏シチューみたいなレベルです。
レンゲが上から刺さるレベル。だから麺を入れても沈まない沈まない。
ちゃんと混ぜないと絡みませんよ。
麺は京都じゃおなじみの有名製麺所、棣鄂さん。
以前感じたよりも気持ち固めに感じました。
少なくともスープに引っ張られてブチブチ千切れるなんて事はありません。
しっかりと角の立った特注麺で以前よりも存在感を感じました。
具はチャーシュー、メンマ、白髪ネギ。
メンマは厚くて柔らかく味濃いめ。煮豚のチャーシューは厚めなんだけど本当に印象薄。
相変わらずの衝撃的な超粘度のスープでした。
少し辛味があった方が輪郭がはっきりして美味しいかもしれない。
もうちょっと辛さ控えめでもいいけど。
残ったスープ、というかルーはご飯を入れて鶏ーライスとして食べたいくらい(^^;
こってりスキーにはおすすめ。お腹弱い方には結構大変かもしれないのでお気を付けて。
京都・一乗寺は全国有数のラーメン激戦区ですが、
その中でも開店するやいなや行列店となった新星です。
この日も大行列でした。
お店はまだ新しいので、綺麗です。
京都なんていうとだしの効いたあっさりラーメンかとイメージされがちですが、実は濃厚な鶏白湯も非常に人気。
こちらに至っては全国でも屈指の鶏白湯の濃厚スープのラーメンなのが面白いです。
こちらのラーメンは濃厚どころかドロドロなポタージュ状態のスープが特徴的です。
これまで食べた中でも屈指の濃厚さです。
麺を掬うと物凄い量のポタージュが絡んでいきます。
終わった時点でスープが半分以上無くなっている程です。
鶏ガラの他に鶏肉を混ぜたあとミキサーにかけているらしいです。
少しだけ唐辛子の辛味が効いています。
麺は京都特有の柔らかめの麺では
ありませんがスープとしっかり絡んでいきます。
ただとにかくスープの印象があまりに強いため、麺は印象が薄めでした。
物凄い衝撃を受けたラーメンでした。
他にも一乗寺は昔からの店舗で天天有や高安、ここ数年で開店したお店が夢を語れ、あきひで、池田屋(本店は石川県)等、
狭い地域に並びカオスな状態で面白いです。
9位
1回
2012/10訪問 2014/07/07
アパホテルの1階にあるお店ですが、街中から少し離れている事もあり、あまり知られていません。
ホテルのお客さんを対象にモーニングもやっているそうで、その影響で夜の部は基本は無しです。
コンセプトは極めて明快です。
「高級で取っ付きにくいイメージのあるフレンチをもっと手軽に」
お店に聞いた訳では無いんですが。
1,500円のハーフコースと2,000円のフルコースがあります。
ハーフコースはメインが肉料理と魚料理の選択制、フルコースは両方出ます。
他にパスタランチやカレー、和食のお弁当等もあります。
常連客の多いお店で、お弁当の方がよく出ている印象です。
アミューズはムースに茄子と牛肉の味噌漬け乗せ。
前菜は生ハムのサラダ。量もランチで付く小皿では無くちゃんとした大きさの皿に乗っています。
スープはカボチャのポタージュに泡立てたミルクに焦げ目をつけて浮かべています。
パンは自家製で、独特な食感です。こねないパンだそうですが、小麦の風味をしっかり持っています。
魚料理はソテーでスズキ、鯛、アサリ。回りには梅貝も添えられています。
特にスズキが身はプリプリ、皮はカリカリで美味。
肉料理は牛・豚・鶏の選択制でNZ産やわらか牛のグリエ 和のエッセンスを選択。
焼き加減も良く、醤油の風味の加わったソースとどれも○、臭み等もありません。
デザートはさつまいものジェラート、ハーブのパウンドケーキ、マスカルポーネのムース。
マスカルポーネのムースは泡立てたコーヒーが乗ってティラミス風になっています。
ドリンクはハーブティーがおすすめ。
50円アップしますが、その日のこちらの気分によって奥さんがその場でハーブを合わせて作ってくれます。
ハーブコーディネーター(たしかこんな肩書)だそうです。
とにかく驚きました。
ちゃんとした内容でこの値段。
もう少し高いと言われても問題ないくらいだと思います。
ボリュームも充分。女性ならハーフで充分かもしれません。
また、ひとつひとつ料理の説明もしてくれます。
雰囲気も肩の凝るようなところはなく、気軽に楽しめます。
一人で来ても問題無さそうです。
店に入るまで軽くなめていて本当にすいません。
10位
1回
2012/10訪問 2015/07/30
ランチタイムには年配のお客さんを中心に待ちも出来るほどの人気店です。
夜は予約必須です。
お店は少し前に改装したばかりなので、かなり新しいです。
お店は全体的に木で出来た暖かみのある作りです。
入ってからウェイティングボードに名前を書いて待つのですが、
もう少し明確にそのアナウンスは欲しいです。
しばらく待ってから相席に案内されます。
基本的に相席が普通だと考えた方が良いです。
アユ釜飯定食を注文。
釜飯は25分程度待たされます。
この間は何をすればいいのか分かりません、相席ならなおさらです。
かなり、というか25分待ってやっと釜飯定食が登場。
蒸らし終わっているのでそのままどうぞとの事。
釜の蓋を開けると、炊きたての薫りがフワッと拡がります。
うっすら色付いたご飯の上には小型の鮎が乗っています。
鮎は頭ごと食べられるため、そのままかき混ぜていただきます。
あっさりとしながらも出汁が効いたご飯に、やや甘辛の味付けをされた子持ち鮎が絡み、
鮎の腹子の食感、お焦げの香ばしさと素晴らしい味です。
ご飯も一粒一粒が立ち、べしゃっとした感じは皆無です。
柚子がかすかに香り、また、錦糸卵もいいアクセントです。
一緒についた茶碗蒸しはかなり緩めで滑らかでしたが、ぬるかったのが残念です。
エビ、鶏肉、しいたけ等、中の具はどれもしっかりしていますが、柚子味噌が中に少し仕込まれていました。
麸の味噌汁は出汁が強めに効いてこれまた美味しいです。
他にもこちらではランチには焼き魚などのおまかせの定食やデザート、
夜は単品やコースなど、メニューは豊富です。
また、エビや季節の山菜、野菜の天ぷらは衣が軽くていくらでも入ります。
反面盛合せで一気に出てくることもあり、すぐにべちゃっとなりやすいため、
早目に食べる必要があります。
エビは細目ですがプリプリと美味しいです(夜には大海老天もありますがこれは未食)。
最も良かったのは店員の方の気遣いです。
年配の方が多いこともあるのでしょうが、
座るときや席を立つときに席を引く、手を引いてあげたり、
落としたものを遠くから拾いに来てくれたり。
常にフロアに目を配っています。
当たり前な事かもしれませんが、あれだけ忙しい中では中々出来るものではありません。
心が暖まるお店でした。かなりお薦めの一店です。
書ききれなかったレビューが大量にありますが、
現在までに書いた分から選びました。
基本的には書いたその時の思いを重視していますが、
整合性が合わなかった部分等、多少調整しています。
途中で点数表記が細かくなったりしていますから。
今年の嗜好としては寿司が多かったようです。