ビルバオさんのマイ★ベストレストラン 2013

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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旅にいった回数が多かったこともあり、今年は地域が広がっているようです。

マイ★ベストレストラン

1位

炭焼うなぎ 加茂 (東都筑、都筑 / うなぎ)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥4,000~¥4,999

2013/07訪問 2015/02/21

東都筑駅そばの美味しいうなぎ

土用の丑の日を前にして訪問。


絶滅危惧種に指定されているニホンウナギは近いうちに食べられなくなるかもしれません。
そろそろこういうお店以外では食べるのを禁止した方が良いのかも。
こちらで食べて良い思いしておいて我ながらズルい主張ですが。


浜名湖近くですが、交通の便がかなり悪く辺鄙な場所にある人気店です。
天竜浜名湖鉄道・東都筑(つづき)駅前の坂を登ってすぐにあります。
この駅が古くて凄く味があるんです。
電車もまさに田舎の電車という感じで、ディーゼルの1両編成、まあ要は車のディーゼル車と同じような乗り心地です。
この日もカメラ小僧だらけでした。
その電車の都合で開店よりかなり早くお店に着きましたが、それにも関わらずとてつもないお客さんです。
並んでこそいませんが、駐車場は車でびっしり。
玄関では店員の方が予約を取っています。ここで先に予約を取るから皆、車で待っているんですね。
そして予約を取るとなんと、この時点で開店後1時間の待ち。
あのー、まだ開店の遥か前なんですが(汗)。開店前の待ちもカウントに入れるとなんと2時間の待ち。

その間、時間を潰すのですが回りにはコンビニくらいしかありません。
車であれば浜名湖まで行って来れるかと思います。この場所からは浜名湖は全く見えません。
ちなみにこのあたりは三ヶ日みかんも有名で、冬はみかん、夏もジュースを楽しめます。
暇潰しで飲んだジュースは程よい酸味が爽やかで美味しいものでした。

そんなこんなでなんとか2時間時間を潰し、いざ店内へ。
店内は結構狭く、カウンター7~8席程と座敷が3~4程あるだけです。
カウンター越しにご主人がうなぎを焼いています。
焼く姿を見られるのは安心します。大きなお店では味わえないライブ感ですね。
店内は撮影禁止なので注意しましょう。料理の撮影はOKですが一応許可は取ってください。

こちらではうな重(上)と白焼きを注文。
この間も次々お客さんがやってきます。
ただし、昼の部は終了で6時半以降になるとのアナウンス。
昼に予約しても食べられるのは夜って(汗)
それを聞いて諦めて帰るお客さんが続出。
食べられるお客さんより諦めて帰ったお客さんの方が多かったように思います。

しばらくたって、まずは白焼きが出てきました。
醤油の入った皿が二2つ、わさびとしょうががついています。
わさび醤油かしょうが醤油でいただきます。
わさびはかなり乗せてもうなぎの脂で相殺されますから大丈夫ですが、
しょうがはあまりつけすぎる、または入れすぎるとしょうがの香りが勝ってしまうので要注意。
一口目から明らかにこれまで食べてきたうなぎとは違います。
他の方のレビューにもありましたが、外側がサクッと軽い食感なんです。
表面の本当に上部の薄い部分だけがしっかり焼けて、それでも中までしっかりと火が通っています。
どちらかというともう少し焼けてパリッとしているのがほとんどの中、この食感には驚愕。
焼く前の蒸しは無いですがそれでも中はふっくら。
余計な脂は焼きの段階で落とされています。
臭みもなく、うなぎの味をストレートに味わうのは白焼きがいいかと思います。

その後うな重と肝吸い、お新香が着丼。
蒲焼きはよりびっくりな食感。
この表面のサクサクっぷり。
たれは思ったよりしつこくも甘ったるくもないです。
こうやって食べると、やはり蒲焼きって偉大だなあ。
しっかり粒が立ったご飯にもたれが染みてとても美味しいです。

うなぎの肝と湯葉の入った肝吸いはくにっと柔らかい肝、しっかり効いただしがとても美味。


ただただ素晴らしいです。
そんなにうなぎの経験値は高くないですが、2時間待つだけの価値のあるお店です。

※最近思うところがあり、他にもまだまだ美味しいウナギはありそうな気がして少しだけ評価を調整しました。

それと、行くならば出来れば電車で行って欲しい!
待ち時間の自由度は狭まりますが、
天竜浜名湖鉄道の走る風景や駅舎はそれだけで価値があります。
国の有形文化財にこちらの路線が丸ごと選ばれたとか。
鉄道マニアじゃなくても心踊ります。
これ込みなら雰囲気★×5でいいです。

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2位

クッチーナ イタリアーナ ガッルーラ (八事日赤 / イタリアン)

1回

  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥4,000~¥4,999

2013/10訪問 2020/09/05

抜群に旨いイタリアンの名店

地下鉄・八事日赤駅から徒歩数分の場所にあるイタリアンの有名店です。


食べログでも全国トップ50に入るほどの高評価です。
(2013年10月現在★×4.44)

こちらでは低いカウンター越しに厨房があり、
カウンター及び手前のテーブル席からは厨房が丸見え。
調理の様子がよく分かります。
こんなにカウンターとフラットで丸見えな厨房って珍しいのでは。
高級イタリアンでこのライブ感って良いですね。

ランチのメニューは前菜、メインの品数によって金額が変わります。
一番高いコースはメインの内容も違うようです。
この日はBコース(4300円・多分税別)
前菜、パスタ、メイン、ドルチェの4品です。
それぞれ、色々な種類から選べます。

先に玉ねぎのフォカッチャとバケットが出てきます。
ソテーした玉ねぎの甘さが絶妙なフォカッチャは
思わずおかわりするほど美味しいです。

前菜は「桜の木で軽く燻したフレッシュフォアグラと沖縄産マンゴー
山形県産栃の木の花の蜂蜜のサルサ」。
こちらのお店のスペシャリテだそうです。偶然だけどこれにして良かった!
フォアグラのスモークをフレッシュマンゴーと一緒に食べる訳ですが、
「酢豚にパイン」があまり好きでない自分でも素晴らしいと感じました。
薫製の香りが良い濃厚なフォアグラに、マンゴーの爽やかな甘味・酸味が良く合います。
子鴨のローストも付いてきましたが、こちらも抜群の火加減。
また、栃の木の蜂蜜はしつこくない甘味でさらりとして食べやすいです。

パスタは「「タリアテッレ」名古屋コーチンの卵黄のカルボナーラ とかちマッシュルームと」。
選択肢の中で一番腕の差が出そうなメニューだったのであえて。
生クリームを使わない本格的なタイプです。
卵黄とチーズが濃厚、タリアテッレによく絡みます。
勿論、卵黄が固まって舌触りが悪くなる等ということもありません。
極めて良好な舌触り、味付けも丁度良い塩梅。
マッシュルームは生のものを輪切りにしてたっぷり乗っています。
少し苦味はありますが、食べ進めると違和感なく美味しいと感じられます。

メインは
「フランス ドンブ産「うずら」を イタリア トスカーナ州の干し葡萄で
作ったデザートワイン ヴィンサントのサルサで
焼きポレンタとうずらの卵を添えて」
要は鶉の炭火焼に干し葡萄のソースがかかっています。
ささみやももなど様々な部類が一皿に乗っていて、
それを鶉の温泉卵に絡めていただくという鶉づくしの1品です。
これもまた抜群の火加減、塩加減。
炭火焼担当のシェフが細かくチェックしているから、というのもあるでしょう。
鶉ってこんなに美味しいんですね。

最後のデザートは
「エスプレッソのカタラーナ 愛知牧場のミルクのジェラート添え」
エスプレッソのブリュレにバニラのジェラートを乗せてありますが、
カタラーナは少し冷やし固めてあり、こちらもアイスのようです。
エスプレッソの香り高いデザートで、舌触りも滑らかです。

最後のドリンクはエスプレッソ。
非常に濃く、一口飲むとコーヒー豆の香りが鼻に抜けます。


外れがなく、どの料理も本当に美味しいです。
特に前菜のフォアグラマンゴーは是非食べて欲しい逸品です。
フロアスタッフの方も接客も非常に丁寧で上品ながらも気さくで、
お邪魔にならない程度なら結構お話もできて好感が持てます。
流石にシェフのお邪魔は出来ませんが。
ただし帰るときはシェフもお見送りをしてくれます。

これは名古屋に来るときのヘビーローテーションになりそうですね。

ただひとつだけ、これだけオープンな調理場なので
色々と見えるのだからその辺りにも気は遣って欲しかったです。
まあ味に対する満足感がその不満を上回ってましたけど。

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3位

自然派ラーメン 神楽 (野町 / ラーメン、餃子)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 2.6
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/07訪問 2016/11/19

常に勉強熱心な北陸屈指の中華そばは全国的にも稀有な味

2015年7月再訪。


北陸の無化調ラーメンの雄として全国的にも有名になったこちらですが、
ご主人の体調等々の問題により自家製麺をやめ、その替わりにスープの旨みを30%増にしたそうです。
お店の体制も変わりました。営業時間は要確認。
メニューは坦々麺が無くなり、普通の中華そばが「並そば」という名前になりました。


注文は神楽そばの醤油味。
金額はさらに上がったようです。
ラーメンとしてはトップクラスの高さ。

現在強く感じるのは昆布、煮干、節系といった魚介系、その後から鶏がやってきます。
何かが尖っているわけでなく、全体でバランスを取られています。
いわば濃醇系といえるスープ。
塩分は少ないのですが、その分天然素材由来の旨みがしっかり。
旨みが口の中で洪水のように押し寄せます。
確かに旨みはぐっと上がりました。
バランス的には少し渋味が増したかな。
以前の何かが全く尖っていない球体のようなバランスからすると少し崩れた印象。

麺は製麺所からの仕入れ。
ストレートの平打ち麺で、国産小麦のみを使用しているのは以前通り。
全体的にはもちっとした麺ですが、中は芯が通っています。
これを柔らかいという方は結構いるかもしれませんね。
しかし、あの以前の自家製麺に比べると弱いです。
こればかりは仕方ないんだけど、でも惜しい。

具の構成は変わらず。ただしメンマは穂先メンマから普通のメンマに替わりました。
煮卵だけは少し弱いかな。
スープに対しても少し味が薄く感じてしまうんです。


スープの旨みは確かに上がりましたが、その分、全体のバランスは少し崩れたか。
スープ自体もそうですし、麺との絡みもそうですし。
うーん、やはりあの自家製麺で頂きたかったな。。。
あの自家製麺をこのスープで頂いたらどうだったんだろう。

豚骨のガツンと利いたラーメンなどの濃厚好きには全く向かないラーメンです。
「普通」「味しない」という方もいるかも知れません。


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2014年8月再訪。
(タイトル:最高峰の中華そば、総合:★×4.7.、味:★×4.8、サービス:★×2.6、雰囲気:3.5、CP:★×3.8、酒・ドリンク:3.0)


今年の夏の限定は冷やし坦々と鴨冷やしラーメンです。
注文は冷やし鴨ラーメン。

炭火焼チャーシューが釜焼きに変わった今、貴重な炭火焼トッピングです。
(たまに炭火焼きチャーシューもやるようです。気分次第?)
今年の冷やしは一番バランスが取れていて好きかも?
旨味が増した分塩分を控えめにしてあるのか、くどさを感じません。
スープの一滴まで美味しくいただける秀逸なバランスです。
5枚並んだこの日の鴨は珍しく少し獣臭さが残ってしまったか。
それでも炭火の分、随分緩和はされています。
溢れ出る肉汁、旨味が広がり素晴らしいです。
こちらのトッピングは冷やしにピッタリだと実感。
平打ちのちぢれ麺も冷やしたことでプリプリ感がより鮮明に。
口の中で麺が暴れること暴れること。

ネックは金額。
ラーメンとしては脅威の1200円!
高級料亭の椀物のような味わいなのでそう考えればそれほどなのですが、
ラーメンと考えるとやはり高いことは間違いありません。


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2013年6月再訪。

木曜日限定でプリンが加わっていました。
すぐに売り切れになるようで、
お昼の早めの時間帯でないと食べられないようです。

ただし、個人的にはやや外れ。
滑らかさもバニラビーンズの香りも、
カラメルとのバランスも良いのですが、
上の部分で舌に残る部分がありました。
ケーキを翌日まで置いた時に、
生クリームの舌にざらっと残るあれです。
1日寝かしているのでしょうか?
生クリームを使っているからでしょうが、
あれだけ緻密な計算をされているご主人らしからぬ、という印象です。

中華そばは相変わらず流石。
チャーシューはこれまでの炭火焼きの他の、低温調理のチャーシューも加わっています。
低温調理チャーシュー(名前が付いていましたが失念)はややにんにくが効いていて、
やはりレアでしっとり柔らかくこちらもまた美味。
スープで火が通る前に早めに食べるのが理想です。

本人が飽きっぽいのか限定メニューがすぐ変わりますが、
お客さんも基本的には飽きっぽいのでちょうどいいのかもしれません。

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2012年12月再訪。

季節・数量限定の鴨しゃぶ釜あげを注文。
鴨は別皿で供されます。


炭焼の香ばしい香りがしっかり効いて、さらにそれによって鴨の獣臭さも和らげられています。
肉質は全体がレアで肉汁が溢れてきます。
そのまま食べてもつけ汁でしゃぶしゃぶして少し暖めてから食べても良いそうです。
つけ汁はわずかに酸味と辛味を効かせたもの。
優しい味わいですが旨味が強いので、しっかり麺に乗ってきます。
麺は湯に浸かったいわゆる釜あげの状態。
プリっとした平打ちのちぢれ麺は非常に美味しいです。


現状におごらず常に進化しようとしている姿勢は素晴らしいと思います。
接客はもう少し良くなっても良いのにとは思いますが。

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2012年9月訪問。

金沢でもこだわりの無化調ラーメンで有名なお店です。

店構えは優しい木の造り。ラーメン屋っぽくはありません。
お店には行列がつくほどの人気です。
店内はカウンターとテーブルが3席ほどで、ジャズの流れる落ち着いた雰囲気です。
入った瞬間に良い香りがします。


ここでは全部入りの神楽そばを注文。

出来上がった姿はとても綺麗なつくりです。
スープは魚介ベースの清湯ベースの醤油味。
最初口に入れると薄いかと思わせるくらいなのですが、食べ進めるに従って
どんどん旨み、香りが洪水のように広がっていきます。
高級な碗もののような感じで、少なくともラーメンでは味わったことはなかったです。
音楽でいうとクレッシェンド(段々強く)のような感覚です。
普通、どんな濃い味のものでもそれに舌が慣れて段々薄く感じるようになっていく
(デクレッシェンド)はずなんですが。
魚介ベースとは書きましたが何かが突出している訳ではありません。
様々な素材の旨みが重奏的にやってきて、口いっぱいに広がります。

麺は平打ちのちぢれ麺。
少し喜多方~白河っぽいですが、どれとも似つかない味わったことのない麺です。
小麦のいい香りもして、少しだけうどんっぽさも感じる作りです。
プリプリで、絡み付くようにスープを持ち上げます。

具も見事。チャーシューはモモ肉の炭火焼きで、中はレアで肉汁がしみ出します。
ローストポークのようなハムのような凄い味わいです。
メンマは少しニンニクの効いた歯応えのあるタイプ。
ワンタンも凄いです。ちゅるんと吸い込まれていくワンタンは舌触りが抜群、
中のあんも肉のクセが無く美味しいです。
唯一、煮卵だけが他の具に比べるとやや平凡だったかもしれません。


強烈な印象を残した中華そばでした。
「中華そば」としては最高峰かもしれません。
そもそもこれを中華そばと呼んで良いのかどうかも既にわかりません。
値段もラーメンとしては高いですが、むしろ安いとすら感じます。
基本的なことでも徹底的にやりきると、逆にここまで尖ったものになるんですね。
濃厚なスープ、濃い味に慣れている方には向かないかもしれません。
そういう方の中には味がしないとさえ感じる方もいるかもしれません。
そういう方はきっと濃厚なスープが向いていると思います。
完全に作り手も開き直って作ってますよね、「わかる人だけわかればいい」的な。

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4位

幸楽 (第一通り、新浜松、遠州病院 / とんかつ、コロッケ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 2.5
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2014/06訪問 2015/02/21

「豚肉は脂を食べるものである」

2014年6月再訪。


以前とは違う光景が。
ご主人夫婦の他、跡継ぎの方?が店内にいらしていました。
このまま閉店になったらどうしようかと思っていたため、ほっと一安心。
ご主人がその方とお話をしていたためにこちらとのトークが一切無くなったのが
気楽なような物足りないような。
きっとこちらから話しかければ返してくれるとは思います。

今回は初志貫徹で松を注文。
詳細は確認していませんが、少し値上がりしたかも。
注文を受けてから、大きなブロックを切り出します。
さすがに分厚いです。食べきれるかな。
以前より脂身を切り出す量が増えた?気がします。
松なので大きいからかもしれません。

揚げ具合はやはり完璧。
中心まで火が通りきるかギリギリのところに抑えています。
そのため中心部はほんのりピンクです。
歯で軽く切れるタイプではなくしっかり嚙み締めるタイプですが、
肉の旨みがぎゅっと詰まっています。
ここは脂が非常にさらっとしているのが特徴。
脂の多さを疑問視する方も多いようです。ここは好みの差か。
臭みも無し、寧ろ良い香りなんですよね。
ただし量の問題か、食べ進めると最後の方は少し飽きたかも?
自分には竹くらいでちょうど良さそうです。


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2013年7月初訪。


浜松の超有名店で、後から知りましたが某料理番組にも出ていたお店です。
ここに行くために石松の餃子とじねんの魚介類を諦めました。


先だって食べログの評価を見ていて、結構賛否両論なのを確認。
ある方は「日本一のトンカツ」
ある方は「脂身だらけで食えたもんじゃない」
ただし、全体的には高評価の方が多いようですね。
でもこの評価の付き方は外れ率も高いので、怪しく思いながらも
最悪でも話のネタにはなるかと行ってみることに。


中心地ながら場所は分かりにくいです。
浜松駅近くの商業施設・ザザシティのつけ麺屋の目の前の交差点から
正面に向かってまっすぐの路地に入っていき、セブンイレブンの手前を左に入ると見えてきます。
お店ははっきり古ぼけてます。まあ同じ場所で45年もやっていれば当然ですが。
狭い店内にカウンター8席のみの小さなお店で、結構雑然としています。
老夫婦で長年営業されています。
店内に入るとカウンターに座ってテレビを見るご主人。
…うわ、これやってもうたか?

メニューはロースカツとヒレカツの定食があり、それぞれ松・竹・梅とあります。
現在の金額はロースカツは松3500円、竹2800円、梅2100円。
ヒレカツは覚えていませんが確か少しずつ高かったです。
他にはチキンカツなど、揚げ物が幾つかありました。
いずれにしてもかなり高めの金額設定。
梅は質が落ちるけど松と竹は単純に量の違いだという事は食べログで確認済。
ただ竹でも普通よりもかなり量が多いです。
今回はロースカツ定食の竹を注文。
脂身OKな方はロースカツ、苦手な方はヒレカツを注文するのが良いでしょう 。
レア気味での注文も聞いてくれるようですが、最初はおすすめの揚がりで食べるのが良いかと。

注文を受けるとご主人は冷蔵庫から大きな豚肉のブロックを取り出します。
業務用とはいえあまり大きくない冷蔵庫からこんなにでかいものどうやって入ってたんだ(汗)
ともかくそれをかなり分厚くカット。竹でもこの厚さとは。
そもそもこんなに分厚くてちゃんと揚がるのかと。
揚げ油はラード。ロース肉から余計な脂身を切ると、その鍋の中に投入していました。

奥さんはなめこの缶詰からお椀に直接投入、その後お鍋に入っただしに赤味噌を加え、
泡立て器でシャカシャカ…。
おいおい、これ大丈夫か?(心の声)
でもだしをちゃんと取っているのも見てるからなあ。
付け合わせ用のトマトの皮を包丁でちゃんと剥くご主人。
この手間を惜しまないお店はいい店だという個人的な基準があるのですが、
この時点ではまだ懐疑的。

調理の細かい様子はきりがないので省略します。
某なんとか・レシピとかいう番組の映像でも見てください。
帰ってきてからその映像は見ましたが、とんかつには表と裏があるというところにまで拘っています。

完成まで10分程でしょうか。
ロースカツの付け合わせにはキャベツの千切り、レタス、トマト、ポテトサラダ、
あとはご飯、赤だし、漬物が付きます。
ロースカツにはシートや網の類いは一切ありません。
ああ、これは途中から衣がべちゃっとしちゃうかな。
食べるその間際まで懐疑的でした。

まずは一切れ。もう一切れ。さらにもう一切れ。
!?
こんなにボリュームがあって脂身がたっぷりなのになんですんなり入るの!?
しっとりとした豚肉は柔らかく肉汁たっぷり、旨味も凄いです。
柔らかいといっても箸で切れるような柔らかさではありません。
噛み締めるタイプなのですが、それが全く苦にならない柔らかさです。
叩いたりして柔らかくするということはありまんし、
肉の繊維を切る回数も極めて少ないですが、その分旨味がぎゅうっと詰まっています。
生でもなく、揚がりすぎでもないそのギリギリを通った完璧な揚がり具合はまさに職人芸。
揚げ油から出した後も余熱を使い、食べるその瞬間に理想の揚がりになるように計算され尽くされています。
あと、脂がこんなにも多いにも関わらず臭みが全く無い!
ご飯に手を付けず、とんかつだけを半分食べてしまいました。

衣も凄いです。
衣の付きこそ薄いものの凄く荒い生パン粉でからっと揚がってはいますが、
衣が硬くて口の中に刺さるような事もなくサクッとしています。

赤だしもだしがしっかり効いて、赤味噌特有の尖った感じもありませんでした。
まず全面に旨味が広がってきます。

ご飯は昔ながらのガス釜でしたが、
とんかつ屋によくあるべちゃっとしたタイプでなく抵抗なくすいすい入ります。
(とんかつ屋のご飯って、なんでみんなあんなにべちゃっとしているのでしょうか?)

唯一、自家製のお新香は少し酸味が効きすぎかなとも感じましたがまあ許容範囲内。


気が付くとあっという間に食べ終えてしまいました。
衣がべしゃっとなるだのの懸念は一体なんだったんだ。


備え付けで塩とウスターソースがありますが、
塩をおすすめします。
いい素材をそのままを味わうには塩が一番です。
ただ最初は何も付けずに食べてほしいそうです。

実は脂身は多めではあるのですが、割合的にはそこまで脂身が多いわけではありません。
絶対的な量が多いため、必然的に脂身が多く感じます。
松だと肉の量が300グラムあるそうですから脂身もその分多いわけです。
その脂の融点は38度くらいなのだそうで、さらっとしていて融けます。
ご主人曰く、
「豚肉は本来脂を食べるものだ。牛肉とは違って脂の融点が低いから。」
38度って体温で融けたら生きていけないでしょうから流石に誇張かもしれませんが、
それに説得力を感じる程さらっとしています。
いや…これは凄いわ。
脂身の臭みも全くありません。
「昔はこういう豚肉ばっかりだったんだけど、今はもうほとんど無くなっちゃった」
とご主人。
昭和30~40年代にかけて飼料が変わったり、
生産性を高めるために掛け合わせたりすることで、肉や脂の質も変わってしまったとのこと。
「マスコミは三元豚だとか言っているけど今はむしろ二元豚と三元豚しかいない」
んだそうです。
品種を掛け合わせて一度でも余計な血を混ぜちゃうと駄目だとか。


お店から出て時間が経つほどにこのお店の凄さは分かります。
あれだけの脂身を食べたのに時間が経過しても全くお腹がもたれないんです。
理由は先述の通り、脂の融点が低いため。
胃の中に入っても脂が固まらないんですね。
唇のベタベタを感じないのもそれが影響しています。
そういう意味では低体温の方には少し重く感じてしまうのかも。


名古屋のあさくらさんも驚く旨さでしたが、あちらは新しい未体験の旨さ、
こちらはベーシックなトンカツをとことん突き詰めた究極形という印象です。
ご高齢の御主人が狭くて小汚くても長年真面目で丁寧な仕事をしているって
振り返ってみると大好物なお店でした。
評価はこれでも厳しめ(公正)に見たつもりです。
ただでさえこういうおじいちゃんがその道一筋でやってきたお店にはつい甘くしがちなので。


あとは注意点をひとつ。
強面に見えますが、実は楽しく話し好きな御主人。
お客さんがそんなに多くない時などは話が弾み、乗ってくると止まりません。
つまり、ギリギリのスケジュールだとその後の予定が間に合わずズレこむ可能性があります。
ただ御主人のお話も面白いんですよ。聞いていて少し感動するし。

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5位

そば茶屋 極楽坊 (長野市その他 / そば、野菜料理)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 3.3
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2013/11訪問 2014/12/01

そば切りだけなら一番好みかも

信州そば巡りその②。

戸隠神社の奧社に向かう途中の小路を入ったところにある蕎麦屋です。
他の人気店に比べてこじんまりとした外観、
店内は喫茶店か何かと勘違いしそうな小洒落た雰囲気です。
意外とお客さんは少なく、待ち時間もなくすんなり入れました。


注文はざるそば(820円)。
車での間、そばかりんとうをいただきながら待ちます。
そばの香りと砂糖の甘味がいい感じです。
そうこうしているうちにそばが到着。
ざるに一口ずつ束ねられたぼっち盛、あまり水を切らないなどの特徴は踏襲しています。
普通盛りは5ぼっち、大盛りだと3ぼっち分多くなるようです。
そばは結構な細切りでつるんとした食感。
噛むと少しムチっとしてきます。
また、二八そばにも関わらずその豊かなそばの香り、甘みが素晴らしいですね。
これは新そばだからという理由だけでは無いと思います。
薬味はネギと大根おろしのみ、わさびは付きません。
わさびはそばの香り邪魔になるから、ということでしょうかね。
つゆは濃い目。
うずら家さんに比べると少しまろやかで、ほのかな甘味があります。
つけすぎると非常に濃いため、ほんの少しで良いかと思います。
そばの香りも存分に楽しめますしね。


正直、そば切りだけで言えばその前に行ったうずら家さんよりも好みだったかもしれません。
少し入ったところにあるため、ほかの人気店に比べるとお客さんはそれほど多くはなく、
落ち着いけるのでこちらにしてみてもいいかと。

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6位

うずら家 (長野市その他 / そば、天ぷら、日本酒バー)

1回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.9
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2013/11訪問 2014/12/01

戸隠神社(中社)脇の名店

信州そば巡りその①。

新そばの季節になりました。
本当は真冬が良いとは聞いているんですけどね。
真冬の長野は雪国の人間にも辛いのでこの季節に。


戸隠神社の中社麓にある戸隠そばの有名店です。
この日は10時30分の開店時間に来ましたが、すでに70名待ち。
名簿に名前を書いて待ちますが、40~50分ほどの待ちだったかな?
名前さえ書いておけば先に入れてくれるため、
名前を書いてこの場所を出る方も多いようですね。
席は1階と2階があり、全て座敷になっています。

注文後、先にそば用のわさびを置かれ、おろしながら待ちます。
本当はおろしてから練って少したたないと辛味はたってこないんですけどね。
お客さんのの暇潰しとアトラクション、
お店側の手間を省くのを兼ねたシステムなのでしょう。
白菜の漬物も出されます。
肉厚の白菜は浅めに漬けられ、刻んだ唐辛子がピリッとアクセントに。

そばがき(1200円)は大きな器にでーんと入り、三つ葉と柚子が乗っています。
つゆ、薬味の他、わさび味噌、きな粉など色んな味を楽しめます。
100%そば粉なのにふわふわでもちもちな食感は初体験。
仄かな甘味と勿論そばの香りもしっかりとします。
薬味ではわさび味噌が特徴的。
わさびを刻んで混ぜ混んであり、甘さの中にピリッとした辛味が
そばがきとも合います。

天ざるそば(1700円) はエビ、大葉、厚く切られたサツマイモ、ナス、舞茸が
天ぷらで別皿に添えられています。
少しずつ束にして盛られたぼっち盛り?が戸隠そばの特徴のなのだとか。
神様にお供えするためのものなのだそうです。
そばは素晴らしいですね。
こちらもツルツルでもちもち、そばの香りもしっかり立っています。
新そばがもっとも熟成した厳冬期にマイナス20度で冷凍保存するそうです。
つゆは辛めですが丸みもあります。
濃い目なのでちょっとつける程度で十分です。
つけすぎると濃すぎる上に蕎麦の香りが弱く感じます。

天ぷらは衣に花が咲いている状態で、サクッと軽いです。
エビは車海老。舞茸は噛むと汁があふれ出ます。
サツマイモが非常に甘くてホクホクです。


全体的に非常にレベルが高く、確かに素晴らしいお蕎麦でした。
とにかくひたすら待たされるのが欠点かと。

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7位

はせ川 (額住宅前、乙丸、馬替 / 焼肉)

3回

  • 夜の点数: -

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 2.3
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 3.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2018/01訪問 2018/03/18

ずっと続けて欲しい

定期的にあげます。でも★は付けない。

自分にとっては定番の焼肉屋さん。地元で焼肉だとまずこちら。
ご主人は多分、石川では小松弥助さんに次ぐくらい高齢のご主人じゃないだろうか。
でもご主人は相変わらず本当に元気。
肉を切り終わるとお酒を持ってお客に絡み出す、お茶目なおじいさんです。

もう何度も書いたけど美味しいし楽しいしそれにしちゃ安いです。
お肉も霜降りの素敵なビジュアル。お肉の旨味と脂の甘みをを堪能できます。
ここが良い肉を引いてくる仕組みは内緒。だって自分で〇〇してきちゃうんだもん。

盛り合わせは基本3,000円/人なので、これだけならコスパも良いです。
調子に乗ってロースやヒレを追加しだすとどんどん金額は高くなりますが。
だってロースっていいながら普通にサーロイン乗ってたりするんだもの。

サイドでは味噌汁とカレーがオススメ。
味噌汁は具沢山のいわゆるめった汁です。ゴロゴロと大きくカットされて入り、かなり贅沢な内容。
時にはビックリな具が入っていることも。中身はその時のお楽しみ。
とんかつは無くなっちゃったけどお肉の旨味が効いたカレーも美味。
ホルモンは少ないため、ホルモンが食べたい場合はあじまんさんへ。
(総合:★4.3)


ついに石川県の焼肉ランキング1位とかになっちゃってるよ…。
知る人ぞ知るお店でいいのにさ。
もう80過ぎて良い歳なんで労わってあげてください^^;
というわけで評価も外してみました。

北陸鉄道石川線・額住宅駅から歩いて3分程度のところにあります。
駅のそばにも県内屈指の行列店、たかちゃんがあるので勘違いしがち。
こちらはもっと分かり難い住宅街の中。

ご主人の本家というか実家はすき焼きの長谷川亭さん。こちらのご長男です。
そういう家系なんですね。さらに精肉業者にもいたので肉に対する目は確か。
というか、ここで駄目なら石川の焼肉というか牛肉は大体駄目と思ってください。
こちらは色々伝説がありますが、よく聞くのは
「県内の焼肉屋は口を揃えてここが1番と言う」。
でも他のお店の方に聞いた事が無いから真実かどうかは知りません。
本人から「他のお店で聞いてみたら絶対出せないって言うから」的な事は聞いた事あるけど。
おまかせが基本なんですが、実はここの本当のおすすめはおまかせじゃありません。
これまで書いてこなかったけど。
通うと何となく分かるのですが、内緒。知りたい方は確かめてみてください。
あと悪い意味で鯖を読んだり違うの出しちゃうお店はあるけどこちらは上方に超アバウト。しかも確信犯。
例えばロースを注文したらロースと呼ぶには明らかにアレなのが出てくるけどこの辺もご愛敬さ。
気にするだけ無駄。
多分、部位の名称がまだ細分化されるずっと前からやってるから全部ロースって言っちゃうんだろうな。
でもその中でも何処の部分がどうで、というのは当然ながら経験則で良く分かっているのでご心配なく。
そういうところも含めて楽しんでください。
ただし調子こいてロース、ヒレあたりをいっぱい注文すると時価なので金額は跳ね上がります。
(それでも内容を考えたらコスパは良いんだけど)
そういう意味では初めての場合は予約して「おまかせ」というのは間違いじゃないです。

おじいちゃんにガンガン絡まれるのが苦でなければ少人数のカウンターこそがベスト。
2015年1月再訪。
(総合:★4.3)


近頃は平日だと20時には暖簾を下ろすこともあります。
特に体調が悪い訳でもなさそうでしたが。
まあいい歳ですからね。
この日も看板の電気が消えてました。
えっ!?と思いつつも無理矢理(笑)入店。
たまに電気をつけ忘れるそうです(笑)。


そしてやはりというか異常なCP。
なんでこれでこんなに口コミが少ないのか…、あ、すぐ暖簾を下ろすからか(笑)
商売っ気が無いんでしょうね。楽しくやれれば良いや、的。
メニュー表はあってないようなものなので、
余程の好みと拘りが無い限りは基本は盛り合わせにするべきです。
ロースとヒレとあれとこれと、とにかく良いところを出すからわしに任せとけ!
って感じの盛られ方をします。
量が多めなので、追加は大皿を見てから。
細かく綺麗に入ったサシから溢れ出る脂の甘いこと。そして肉自体の味の良さ。
多分石川では肉質はトップクラス。
欠点はホルモンがあまり無い事位か。

気前の良い大将のサービスと武勇伝が楽しいです。

初めての方は素直に言えば
「任せとけ!」
っていって勝手に切ってくれます。
で、隣で美味しい焼き方を教えて貰えます。

切り終わるとお客さんと一緒に盛り上がり出す、
変なお店です。
これだけだとその辺の小さな焼肉屋さんなんだけど、それでいて安くて旨いから始末に困る(笑)。


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2013年8月再訪。


いつ来てもご主人は飲んでいて上機嫌。
まだ開店間もない時間なんですが(笑)。
「飲まんと肉が切れん」のだそうです。

こんな調子なのにいつも繁盛、出てくる肉は相変わらず凄いです。
ステーキハウスクラスの肉が当たり前のようにバンバン出てきます。
それでいて金額はリーズナブル。

タレは最初からかかっていません。
「肉に自信が無いからそんなんかけるんや」とご主人。
元が卸業者で引き抜きの声もあった程の方の発言は重みが違います。
でもそれが言えるのはこの人くらいです。

ホルモンはほとんどといっていいほど無いので注意が必要です。
ホルモンが食べたい時は近隣のあじまんさんに行きましょう。

後、初めて来たお客さんや焼き過ぎるお客さんには熱血指導が飛ぶことも。
またご機嫌な時など、サービスでちょいちょい乗せてくれる切れ端のお肉がまた美味。
メニューには無いけど、お肉を見せながら色々と説明して貰えます。
実は隅の黒板を良くみるとイチボや三角バラなどの産地や番号が書いてあります。
というか、そんな肉、メニューのどこにも書いて無いじゃないかと(笑)。
やはり、おまかせで頼むのがベストだということです。

静かに食べたい方には向きません。
少人数でカウンターに座り、ご主人とぐだぐだやるのがこのお店の一番の楽しみ方です。
癖はありますが(笑)、これを受け入れてこそ楽しみが広がります。


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2012年8月初訪。

石川でも金沢南~野々市近辺は焼肉屋に良いお店が揃っています。
(※実はこの近辺、焼肉屋だけではなく他のものでも良質の店で溢れています。)
CPの高さに定評のある「たかちゃん」
ホルモンの旨さで人気の絶えない「大阪あじまん」
こちらも比較的お手頃で上質のお肉が味わえる「牛鉄」とその弟子の「ふく家」
ほかにも「但馬や」「えびす(ニュースになったお店とは無関係)」等々。
そんな中でも知る人ぞ知るお店です。


場所が入り組んでいて非常に分かりにくい上にお世辞にも綺麗とは言えないプレハブの建物、
一見さんが中々入りたくなる様な外見ではありません。

中に入ると相当年輩の大将と女性の方2人(1人は奥さん?)でのんびりとやっています。
ここが週末になるとお客さんでごった返します。


メニューは一通りはありますが、基本的にはやや絞られたメニュー構成です。
ロース等、「時価」と書かれたお肉もあります。
またその日によって特別なお肉もあったりします。
仕入れと目利きが良いのでしょうか、とにかくお肉は全てが美味しいです。
どれがではなくどれも本当に美味しいです。
また大将がサービス精神旺盛で、箸休めだなんだと色々出してくれます、これも全て美味しいです。
豚の赤みを煮込んだものや超肉厚の生椎茸など、内容も様々です。
この時の汁気たっぷりの椎茸には驚きました。
またちょくちょく話しかけてくれ、和やかで楽しいです、笑顔の可愛いお爺ちゃんです。

名物の1つであるカレーもさんざん食べた美味しい牛肉がゴロゴロしていて最高です。
カツカレーにしても美味しいです。冷麺などが無いので替わりの〆としても良いで
す。
ただ〆としては非常に量が多く重いので、最初からカレー分、お腹の計算をたてておく必要があります。


とにかくメニューがいちいち美味しい素晴らしいお店です。
出来れば少人数で、人の少ない平日等を狙う事をお薦めします。
大将とのトークを楽しめるのも最高です。
また日が決まっている場合はお任せで予約しておくとこのお店の真髄が楽しめます。

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8位

ベルナール (北鉄金沢、金沢 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2013/01訪問 2014/09/23

味のバランスが絶妙!教えたくないお店

2013年1月訪問。


街中ながら1本入った路地にあり、非常にわかりにくい場所にあるお店です。
武蔵が辻の百貨店、名鉄エムザから徒歩3分、にもかかわらず初訪で見つけ出すのは至難です。


こちらは完全予約制で、キャンセルの場合はキャンセル料を取られます。
これは過去に簡単にキャンセルされることが相次いだ為だそうです。
確かに夫婦でこじんまりとされているお店でそれをされたらたまらないですね。

やや古めのビルの1テナントですが、1階部分はレンガ造りだったりと意外と雰囲気があります。
店内は可愛いつくりで、牛をモチーフにした装飾品が多いのが目に付きます。
牛に因んだ何かがあるのかと聞くと、
単に苗字に牛が付いているだけとの事(笑)。


予約時に\5,000のコースを選択。

アミューズは米粉で作った生地を薄く焼き、それでムースを挟んだもの。
ムースは確か牛だったと思います。
いきなり美味しい!ここであたりを確信。

れんこんのポタージュは舌触りがなめらかで、甘み、香りが深く逸品。
手の込み方がまるで違います。
体が温まります。

前菜は寒ブリのカルパッチョのきんかん沿えです。
寒ブリはスモークされたことで独特の香りで、また旨みが詰まっています。
きんかんとの相性も素晴らしいです。
野菜はなんだったか忘れてしまいました。
エシャロットでは無かったと思うんだけど…。白菜あたりだった気がします。

たらのソテーに白子のムニエルを乗せ、なめこ、仕上げにトリュフまでかかっています。
たらは柔らかく脂が乗り、たらの白子はトロっととろけます。
ソースははまぐりのソースで変な臭みもなく、これがまた料理に合うんです。
書いた内容だけで美味しいのがわかる料理だと思います。

バケットはおかわり自由。ソースにつけて食べると美味しいんです。
流石にこれは手作りではないと思われます。

肉料理は仔牛かハンガリーの食べる国宝・マンガリッツァ豚の選択制、ここでは仔牛を選択。
仔牛のもも肉は中がレアで綺麗なピンク色!もちろん火はちゃんと通っています。
柔らかく、旨みも豊富ですが少し獣臭が残ったかも。
付け合せの人参、ごぼう、じゃがいもも柔らかく煮込まれていて、
特に人参の甘さが印象的でした。

デザートはジェラートにバナナのコンポート、あとはなんと干し柿を添えてあります。
もう一つ、長細いパリパリの大きな生地を焼いたものがあったのですが、すいません、失念です。
干し柿が意外と合います。

エスプレッソ、お茶うけにメロンの綿菓子とマシュマロ。
最後まで驚きと感動を受けました。
見た目の派手さがあるわけではありませんが、しっかりとした技術に裏打ちされたコースを堪能できました。


全体的にはやや薄めの味付けかもしれませんが個人的にはばっちりです。
結構和の食材を多く使われていることに気付きます。
ただしそれは意識的に入れているわけではなく、
変に凝り固まることなくただいいものを取り入れようとする姿勢の表れに感じます。
海外でも修行をされたご主人らしいなと感心します。
独創的で変わった組合せでも、一緒に食べたときの一体感は絶妙です。
また気さくなご夫婦で、また来たいと思える素晴らしいお店でした。


正直、現在でも過小評価な気がしますが、あまり知られてこれ以上予約困難になられても困る、
ジレンマに悩まされるお店です。

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9位

島之内 一陽 (日本橋、近鉄日本橋、長堀橋 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2013/06訪問 2015/07/10

予約の取りづらい人気店

創作和食の人気店で、夜の(住人の)街・島之内にあります。

宗右衛門町~心斎橋が向かい側にありますが、
一本入るととても静かです。
まあ、この街は(以下自粛)。


お店は和モダンでムードたっぷり。
大人のデートに良いですね。

この日は1万円のコースを選択。
他には6000円、8000円があり、
またアラカルトからおこのみでの注文もできます。
突き出しは海ぞうめんに おくらやみょうがを添え、
梅干しで取った出汁をかけたもの。
海ぞうめんはアメフラシの卵ではなくもずく系の海藻です。
独特の食感と磯の香り、梅干しのだしがいい感じ。

海老のムース。
ふわふわなムースに海老の香りが凄いです。
これ以上やると臭みにしかならないギリギリのラインです。
胡椒や山椒でスパイシーにすることでコントロールされていました。

鯛の白子のカツレツ(マスタードソースがけ)
鯛の白子はかためです。臭みは無いです。
旨味で言えば真たらやふぐの方が濃厚で美味しいかも。
マスタードがやり過ぎない程度にアクセントになっています。
効かせ過ぎないのがいいですね。
たまにやり過ぎちゃうお店もありますが、
本来これくらいで良いんです。

小芋のおくら餡がけ。おくらの餡は変わっていますね。
とろみがあり、優しい味わいの餡です。
芋はやや硬めでした。

刺身はマグロ2種(赤身、トロ)、鳥貝、鯛、あじ。
どれも新鮮で臭みがありません。
鳥貝は思いっきり叩きつけて柔らかくしていました。
どこで食べたよりも柔らかかったですが、
あれは歯応えを楽しむところもありますからね。

あわびと湯葉に吉野葛でとろみを付けた餡をかけたもの。
だしを効かせた餡には少しだけ生姜を効かせてあります。
あわびや海老に葛でコーティングされ、柔らかく美味。

焼き物はかますのからすみ子付け。
とろろを乗せた小さな赤貝、食用ほおずきが添えられています。
これも初めて食べます。
脂の乗ったかますにからすみの濃厚な味が絡みます。
ただ表面のからすみが焼いたことで
少しパサついてしまったのが残念。

メインは和牛のハネシタの塩焼き。
ブラウンマッシュルームのソースをお好みでディップしていただきます。
ハネシタは余分な脂身が少なめで旨味がぎゅっと詰まりつつも柔らかいです。
マッシュルームのソースがクセもなく肉と良く合っていました。

グレープフルーツとくらげをゼリー状に固めた酢の物。
思った以上に癖がなく合います。
グレープフルーツ独特のえぐみがもっとあるかと思っていました。
添えられた野菜(名前失念)も瑞々しいです。

食事はミニ茶そばの合鴨せいろ。
合鴨は片栗粉(吉野葛?)をまぶしてあるため、
肉が凄くジューシーで柔らかいです。
つゆはやや甘めで山椒が効いています。
結構山椒が使われていますね。
これはお好みでかける方式でも良かったかも。


デザートはいちごのプリン、抹茶のムース、さくらんぼ2種。


接客は物腰が柔らかく腰も低いです。
かわいい器や盛り付けも美しいです。

なるほど、人気も頷けるお店でした。

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10位

竹千代 (野町、北鉄金沢、金沢 / 日本料理、おでん)

1回

  • 夜の点数: -

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2013/09訪問 2015/06/30

皆が内緒にしたくなるおでん会席

(総合:★4.4)

柿木畠のうつのみや隣のビルの1階、あげはの横にある小さなお店です。


レビュアーの皆さんが揃いも揃って★を入れないというお店です。
理由は「皆に知られたくないから」。
私もこの先、あまりに★が上がるようであれば外すかもしれません。
(追記、ということで外しました。)

店内は手狭でカウンター6席のみ。
昔はテーブルもあり完全な「おでん屋」だったのですが、
1人で出来る事には限界があると今のスタイルに落ち着きました。
とても静かで落ち着いた雰囲気です。
ただ、ご主人はまだこの先どうするかは決めかねているようです。
おでん屋にもまだ少し未練があるようですし。
そんなご主人、寡黙に見えますが結構話好き。結構乗ってくれます。

こちらではおまかせのコースのみですが、
状況によっては簡単なあてを作ってくれたりします。
あくまでその時にご主人の邪魔にならない範囲ならば、ですが。
多分あまりお店が目立つのを嫌がる方な為、特に印象に残るものだけを記載。
ちなみに撮影は禁止なので注意。
コースは8400円、それにお酒等の金額が付きます。
こちらのコースは変わっていて、おでんを主役にした会席のコースです。

ゴマ豆腐はかが万譲り。
ぷるんとしながらも柔らかく、ゴマの香りが凄いです。

鯨のベーコンは腹の肉が多いかな?
肉の臭みはなく、脂の融点が低いのかとろんとしています。

おでんは先に仕込んでおいたものをひとつひとつ、鍋で出汁と共に熱します。
一口サイズでいくつか出てきます。
出汁の味付けはかなり薄いですが、ちゃんと旨味が効いているため、
薄く感じることはありません。
が、それでも
「薄い」
「味しない」
という方はいるかも。
意外と地元客に多そうです。
蛸の柔らか煮は文字通りほろほろと柔らかく、唇でも切れそうです。
ひろずは非常に具沢山です。ふんわりとした中に
しゃくしゃくとした蓮根の食感がとても良いです。
銀杏の替わりに栗が入ることも。
自家製の蒟蒻もかが万譲りか。表面を炙って
あり、味が染み込みやすくなっています。
柔らかくもあり少し弾力もあり、それでいて歯がさくっと入る、
他にはなかなか無い食感です。

季節の炊き込みご飯もありますが、つるっとした手打ちの蕎麦も良いです。
これもかが万仕込みですね。手が広いです。

最後には抹茶をたててくれます。
お茶菓子もお手製。


どれもレベルが高いです。
予約すれば普段のコースにない特別料理も作ってくれますが、
他のお客さんの目もあるので、貸し切りにするのが正解かも。

ご主人は大阪・北新地にあるかが万グループで修行されていたそうで、
そこで鍛えられたためにおでん、握り寿司、手打ちの蕎麦やうどんから鍋、
果ては茶をたて、さらにお茶菓子まで全てご自分で出来ちゃうんですね。
あそこのグループはなんでもやっていますから。
というわけで、こちらは正確には加賀料理のお店ではありません。
しかし、かが万さんの大将は能登で幼少期を過ごされたらしく、
そこで修行された方が金沢でお店を出すというのは変わった形の里帰りで面白いですね。

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