ビルバオさんが投稿した寿しの吉乃(愛知/久屋大通)の口コミ詳細

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閉店寿しの吉乃久屋大通、丸の内、名古屋城/寿司

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.9
      • |CP 3.8
      • |酒・ドリンク -
1回目

2016/09 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.9
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

洋のエッセンスも感じる名古屋の名店

マイベストレストランの時期なので慌てて書くシリーズ。
高評価のお店ほど書くのに時間がかかるから困る(^^;


移転した時からずっと行きたいと思っていたお店。
電話しても埋まっている事が続く内に紹介制になってしまい機会を失ってしまいました。
と、某マイレビュアー様が紹介してくれるとの事。
ずっと前に書いたことを覚えてくれて、お誘いいただきました。
本当にありがとうございます。ただただ感謝。
自分だけが浮きそうなのは分かり切っていたけど、そんな事気にしなーい。

近年、行く先々でよく言われるんですよ。
「寿司ならあなた、地元で食ったほうが良いんじゃない?」
って。
ましてや名古屋は「寿司文化不毛の地」と言われていたらしく、特によく言われました。
いや、不毛なんかじゃないぞー!といえるお店です。いきなり結論ですけど。
そういえば京都も寿司のお店少ないんだよな。

こちら、お店があるのはオフィス街・丸の内なので、休日は非常に静か。
店内はまだ比較的新しいこともあり、非常に清潔さを保っています。


最初にご主人がネタを見せてくれました。
この日は大間のマグロを大きなブロックで。もうね、これは見ればわかるレベル。
食べなくても分かる。いや食べるけどさ。
ウニははだてのスペシャルと唐津の2種類。
アワビは伊勢、等々、まあ派手にオールスターなネタを揃えていただきましたよ。


まずはつまみから。

茄子の揚げ浸しにキジハタとイチミダイを巻いて、
上にはオリーブオイルをアルギン酸で球体にしたものと紫蘇の花を乗せて。
イチミダイは初めて。メイチダイなんていうところもあるそうです。
キジハタは北のイメージが強いですが名古屋で見られるとは。
どちらもきれいな白身。これに揚げ浸しにした茄子とオリーブオイルの香りが。
紫蘇の花が色取りだけでなく良く効いています。

半熟のフライにしたうずらの卵を大間のマグロで巻いて。
ちょっとユッケ的な発想。上にはわさびをたっぷり。
とろんとしたうずらにマグロが絡む絡む。

アワビの下にアワビと野菜を炊いたピューレにしたものを敷いて。
香りが凄く良くて驚いた!プルンプルンとして軟らかいです。
ピューレはさらに残った分も指とか舌で舐めたいくらい(笑)。
舌触りはすこし野菜由来のざらつきがあって、似た感じでいうと…天下一品(笑)。
我ながらなんて表現の仕方だ。

北海道のいくらはミニ丼仕立て。
皮が薄く、歯を使わなくても舌でプチプチといけます。
少し甘めのいくらで、胡麻も良く効いています。
やや硬めに仕上げたシャリは赤酢を使われています。
シャリは少しづつ変えているんだそう。
名古屋のシャリはどちらかというと甘辛い、とはマイレビュアー様談。

ミル貝の串焼き。
ひもとべら(肝)。
独特な弾力がたまらない。

鰹の漬けにフライドオニオンの要領で揚げエシャロットを乗せ、いぶりがっこのシャーベットを添えて。
いぶりがっこ大好きなのでグッときます。
ただ保存のために沢庵をいぶしただけなのにこんなに素敵になるんだから先人の知恵って凄い。
そんないぶりがっこを使ってこんなにしちゃうご主人も凄い。
いぶりがっこの薫香とエシャロットが鰹の生臭みを消してくれます。

ここでさらに変化球、桃ガリ。
ガリっとした桃じゃなく、桃狩りでもなく、ガリにした桃。

能登ののどぐろと蛤とメキシコの松茸のラップ蒸し。
なんと贅沢な組み合わせ。香りが素晴らしい。
マツタケはメキシコ産だそう。
下に溜まったこの汁が旨い事。
さらに蛤は一つ残して味変。ボルディエの海藻バターを乗せて。

フルーツトマトに玉ねぎドレッシングをかけてサラダ仕立てで。
これがスペシャリテなんだそう。玉ねぎの甘味、酸味が絡む。


と、ここからが握り。

小肌は天草だそうです。
締め具合もgood。

北海道のさんまは良い脂の乗り。
べしゃっともしてないし臭みも無く美味しいです。
さんまのおいしい季節です、もとい、でした。
公海で外国船による漁が増えているせいで減っているそうですね。
いわしに続いてさんままで獲れなくなったら泣くぞ。

鰆のマスタード漬け。
「さわら」と言われるとカジキを思い出す私は石川県民。
マスタードはあくまでほんのりです。
なので淡白な味はそんなに負けていません。

渡り蟹(地物)も日本海側ではなかなかいただけないネタ。
こちらの蟹も濃厚なんだなあ。特に味噌。

みる貝(地物)も地元では見ないけど高級ネタ。
こっちではそのポジションは梅貝(エッチュウバイ)なので。
東京から来られた職人の方が
「バイ貝は下魚扱いだからどうしても使えない」と言ってたなあ。
東京にあるバイ貝とは微妙に違う種ですので、念のため。
こちらは旨味と食感が良い。

ここからは大間のマグロシリーズ。
まずは赤身。
臭みは全然無く非常に濃厚。
が、その次のほうが印象強くて。

血合い側(ぎし)は血合いの脇で赤身で一番美味しいといわれる身なのだそう。
血合いなんていうから血生臭さを連想するかもしれませんが、全くそんなものはありません。
こちらは鞍掛で。香りが良くネットリとして芳醇な味わいが広がります。

中トロはやはり書くまでもなくとろけます。
旨いに決まってる。

ウニは先に挙げたはだてと唐津の食べ比べ。
はだてのスペシャルは初めてだ。
極めて濃厚で甘みの強いはだてと旨味の唐津。
ウニは餌が違うから産地で大きく変わりますよね。

長崎は対馬のアナゴは尾と腹で。
淡白な尾はお腹を上に向けて塩で、ゼラチン質が多く脂の乗った腹は背を上にしてツメで。
ふわっふわです。対馬のアナゴは好きなんです。

鰹節をその場で薄く削って手巻きに。
こちらのスペシャリテなんだそうです。
ふわっと非常に軽い鰹節が堪らない。
削りたてなのでもちろん風味も良好。

こちらの赤だしはあまり濃くなくこちらくらいの方が好みかも。
蛤が効いています。

玉は厚焼き。
きめが細かくふんわりと軽め。

ここで、締めに「太巻きの細巻き」。
何言ってるの?と思った方もいるでしょうが、
つまりは「太巻きの具で細巻きを作る」ということ。
そのため太巻きのミニチュア版のような作りとなっています。
以前よりシャリと具のバランスに疑問を持っていたらしいです。
凄いよく分かる。なのですぐにピンと来ました。
自分もこれくらいのバランスのほうが好みです。
シャリの量も少ないし、一体感が違う。
具の一つ一つもしっかりとしています。

デザートには麦茶のアイス。
以前トリビアな番組で、「麦茶にミルクを足して砂糖を入れたらコーヒー牛乳っぽくなる」
というのをやっていたのですが、まさにそれ。
焙煎した香りが少しあっさりめのコーヒーっぽくなるんですよね。
寿司の締めならコーヒーアイスより絶対こちらのほうが合う。


名古屋のお寿司屋さんはあまり行っていないのですが、確かにピカ一のお店だと思います。
よく勉強されているのもよく分かります。素材も腕も流石。
フレンチもやっていたらしく洋の要素も取り入れているのですが、決してやり過ぎていない。
この感覚って結構大事だと思う。
腕に関しては、地味なところですが巻物をきれいに5等分しているのはおおー、と思いました。
技術が全てだとは思いませんが、無いよりはあったほうが良いに決まっている。
特につまみの発想、凝り方が凄かったですね。
またご夫婦の作るお店の雰囲気も素敵。

2016/11/13 更新

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