ビルバオさんが投稿した徳山鮓(滋賀/余呉)の口コミ詳細

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徳山鮓余呉/郷土料理、オーベルジュ

1

  • 昼の点数:4.7

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2015/05 訪問

  • 昼の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

発酵人

執筆の早い某マイレビ様に触発され、やっと重い腰を上げて書きます。


琵琶湖の北端に余呉湖という小さな湖があります。
琵琶湖とは賤ヶ岳で隔てられていて、湖面が穏やかな事から鏡湖とも呼ばれます。
この辺りは手のつけられていない美しい自然がそのまま広がっています。
そんな余呉といえばこちら。
発酵食のお店としては日本でも屈指ではないでしょうか?
元々こちらで開店した当初は発酵食ではなく一般的な料理を出すだけで、
その後料理旅館の形はとったものの発酵食には手を出していませんでした。
それが今の形になったきっかけは、東京農大名誉教授・小泉武夫氏の
「余呉なのになんで鮒ずし置かないの?」
の一言だったそうです。
その後長期に渡って(2年だったかな?)お店を閉め、発酵に励んでいたそうです。
こちらは意外にも家族経営。ご夫婦と娘さん、後は男性スタッフの方。
娘さんは京都の料亭で修業ののち、こちらに入られました。ちなみにめっさ美人。


こちらの素材はほとんどが地の物で、ご主人が自ら山菜や魚を採りに行くそうです。
毎日のようにやっているかと思うとそれは大変だ。
冬場はどうやって調達するのだろうかと気になります。
こちらのお店は宿泊だけでなく、食事だけでも楽しめます。
今回は10,000円のコースを選択。

・鹿肉の胡麻和え
軽く湯引きして胡麻で和え、白髪ネギ、刻み海苔が載っています。
鹿肉の旨味が胡麻に絡んで増幅され美味。
獣臭を全然感じない美味しさです。

・子付き鮒のお造り
これは初めて食べました。
お造りとしてはやや細かめに刻まれた鮒はモチモチとした食感。
黄色い子と身との鮮やかな色合いが見た目にも素敵。プチプチとした食感も◯。
鮒ってもっと癖がある物だと思ってました。

・鯖のなれずしにトマトソース、岡山の吉田牧場のチーズ(カチュカバロだっけ?)
吉田牧場さんは最近ではよく知られていますね。
発酵物×発酵物の組合せ。お互いの癖を中和し、トマトソースが全体を纏め上げています。

・焼きもろこに飯(いい)と豆腐のソース
飯(いい)とは、鮒ずしを作った際のご飯の部分の事。要は発酵したご飯ですね。
常々、これが捨てられる事が勿体無いと感じていたそうで、
何か使い道はないかと考えられたのがこれと後述のアイスクリーム。
発酵した事で、少しチーズっぽい風味と酸味が生み出されています。
もろこはやや小さく、子持ちでは無いです。
焼きが上手く、外はパリッと、中はふっくら仕上げてあり、頭や骨までいただけます。

・余呉の天然鰻
厳密には稚魚を放流しているので完全なる天然かといえば?ですが。
身山椒が振られています。
こちらのを食べると鰻って魚なんだなあと実感。
脂こそ少ないですが、しっかりした味わい。
養殖の脂っこいものが苦手な方にはこちらの鰻はオススメ。
頭も食べられますが、骨に注意。
鰻を食べるたびに思うのですが、こんなに美味しい鰻を
イギリスの人達はゼリー寄せにしちゃうそうで。
見た目にグロくて臭いとの事ですが、一度食べてみたい。
でも蒲焼とどっちが食べたいか?というと蒲焼ですけどね(笑)。

・稚鮎の酢炊き
蕨と姫竹の漬物がそえられています。上にはエゴマを炒ったもの。
形が崩れてませんが非常に軟らかくほろほろ。骨まで軟らかくいただけます。

・山菜の天ぷら
ユキノシタ、コゴミ、ウド。
ユキノシタのプチュッていう食感、好きだなあ。
カラッと揚がっていますが、他の料理との関係か、少し油っこく感じたかな。

・鮒ずし
そしてある意味こちらのメイン。
蜂蜜をかけたもの、パンに挟んでトーストしたものの2種類、更に自家製のからすみ。
こちらの鮒ずしは比較的臭みの無いものだそうですが、それでも基本的には臭いです。
酸味を蜂蜜の柔らかな甘みで包んで中和させてあります。
パンで挟んだものは非常に食べやすい!初心者にはオススメの食べ方かも。

・スッポンと熊の雑炊
スッポンとだしがすごく効いています。
旨味、コクがじんわりと広がる美味しさ。これは堪らない。
肉は熊肉も入っています。量は多いですが、苦もなくスッと入ります。

・飯(いい)のアイス
デザートはこれまた鮒ずしの飯を使ったアイス。
少しチーズケーキっぽい独特の発酵香。それよりは酸味が強めかな。
ミントの葉で爽やかに。


地の物を使った発酵祭といった内容で、どれも満足のいくものでした。
勿論ご主人のベースの調理技術も非常に高いです。
「発酵人(はっこうびと)」を自称するご主人ですが謙遜して、
「調理は菌がやってくれますから」
なんて仰いますが、いやいやそんな簡単なものじゃない事はよく分かります。
季節毎に楽しめますが、やはりジビエを楽しめる冬の人気が高いそう。

2015/08/22 更新

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