4回
2023/03 訪問
贅沢なお店
阪急梅田本店2階のエルメスインカラーで
品位と情熱を兼ね備えた素敵な接客にほだされて買った
全国的に品切れ中だった100mlのコロンの袋をぶら下げお店に入った
隣のエルメスショップから
来たのだと勘違いしたのだろうか
若いスタッフ君から
長い長いカウンターの一番奥の席を勧められる
悪くない
ここならカウンター越しのグラスをを見渡せるし
デコレートフラワーと組み合わせたシャンデリアにも近い
悪くない席だ
チーフバーテンダーと
みられる男性から丁寧な挨拶があった
最初から
飲むお酒はギムレット一択である事
ここに来たから好きなグラスでも作ってほしいという事
まずはアテンダントさんのお勧めするグラスでサーブしてほしい事
その三つを告げた
僕から少し離れて
カクテルの準備をはじめる
まずはクリスタルグラスに氷を入れてアイシング
それからシェイカーに材料を入れてシェイクし
グラスに注ぐ
バカラ王道のグラスです
彼がすっとコースターにカクテルグラスを乗せた
カップの大きさステムの長さなど無理をしていない
上品なフォルムのグラス
セビーヌかと思ったら
ステムとカップが一体成型だからそうではないようだ
さすがはBbar
様々なグラスがある
口に含むと
適度な温度で香りと味がしっかり感じられる
グラスアイシングの妙といっていいだろう
やはりタンカレーで作るギムレットは美味しい
そのことでお礼を告げると
美味しいお酒と素敵なグラスを使うんだから
誰が作ってもおいしく出来ない訳がありません
と笑いながら答えてくれた
さすがBbarのバーテンダー
さらりと洒落た事を言う
少し離れたカウンターの
お隣の国のお金持ちに
バカラショップの店員さんがやってきて何やら話しかけていた
買い物の免税の相談で
ここで飲んだグラスと同じものをほしいという相談が多く
Bbarではグラスを販売していないから
ショップスタッフが免税など販売相談の対応を行うそう
いい感じに連携が取れていてるようだ
次は
普段飲むことがないクープ(シャンパンクープ)で作ってもらう事にした
それも最も重たい部類に属するマッセナのクープ
定番商品として比較的新しいけれどそれでも1980年からスタートしたシリーズ
一度光をグラスにため込みそれを放つような輝きがある
クープ飲む時は水平に傾けないとこぼれてしまうから神経を使う
かといって
もっきり酒じゃないんだから
グラスの水面に口をつけてすすり加減で飲むのはみっともない
重みを利用して顎と一緒にゆっくりとグラスを傾けるのがコツ
グラスの特性に沿った飲み方をすることで美味しく飲むことが出来る
カウンターに座る以上みられることも大切に考えたい
バカラ・お店・グラス・大阪
バーテンダーと時々思いたったように会話していると
短い会話毎にきちんとおちがついていて
短時間でも充実した会話に居心地の良さを感じた
最後に
もう一杯作ってもらう事にした
彼が準備したグラスはヘリテイジ
自立しないシンプルなグラスに金属のスタンドが付いている
モダニズムの確立と同じころ1930年という古典的名作のグラス
Bbarらしいセレクトを感じてその意図を聴くと
バカラにしてバカラらしからぬデザインのグラスと感じています
カクテルではありますが個人でこのグラスを使われる方は稀だと思いますから
そうしてさりげなくお水の入ったグラスも添えてくれた
やはりバカラはカットの妙を楽しむのが常であり
その輝きをもってすれば重さなんて厭わない
というのがファン心理
例えモダンでかっこいいデザインだとしても
コレクションにこのグラスを加えるのはかなり後のことになると思う
よくわかってらっしゃるw
心の中でそうつぶやいた
若い二人が来店し僕と反対側の端に座らせオーダーを取る
そんなスタッフの姿を眺め
また自分一人の世界に入りカクテルを楽しむ
気を利かせてチョコレートを一粒
小皿から漏れる光もまた美しい
このお店に来ると写真芸術のような光と影を楽しめる
あらゆることに対して贅沢なお店
会計を頼めば1万円越えだが
コストパフォーマンスがとても高い
飲食は知識であり教養である
このお店でそれを改めて感じたし
バカラのグラスと美味しいカクテルを楽しめたことがとてもうれしかった
バカラクリスタル好きに限らず
雰囲気のよいBarだから
一人もしくは二人でお酒を楽しんでみてほしい
2023/04/14 更新
初めに
ギムレットを飲む
いつもながら素直で
ほんの少しボタニカルを感じる造り
うまい
思わず口に出した
赤ワインとダビドフを嗜む
シガーの風味が
ワインに奥行きと熟成感をもたらし
味に深みが加わる
そこからのブランデー
手のひらでグラスを温めてゆくと
アルコールにヴァニラやスモーク
有核果実のような甘さが
くるまって口の中に広がった
ほんとうにこのお店は僕を飽きさせない
こいするひいとといきたいおみせ