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夜の点数:4.2
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¥6,000~¥7,999 / 1人
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料理・味 4.2
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|サービス 4.4
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.6
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|酒・ドリンク 3.4
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[ 料理・味4.2
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| サービス4.4
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| 雰囲気4.0
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| CP4.6
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| 酒・ドリンク3.4 ]
考えさせられる。撃たれない程度に通ってみるか。
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まつたけ他
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刺身盛り
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2013/09/24 更新
京都西院にあるこちら、ろくだいさんは創作懐石料理というのだろうか、独特のコース料理を提供することで有名である。もともとこのお店の存在を知ったのは、食べログでない別のネット掲示板で話題にのぼっていたから。しかし、なかなか訪問する機会に恵まれず、平成25年の8月初旬に予約トライ→キャンセル待ちを勧められる→キャンセル出ず、で振られたものの、懲りずに同月下旬に予約再トライで訪問実現となった。
8月下旬の京都といえば、まだまだ暑さの残る時期。食事開始が6時30分とあってその30分前に阪急西院駅に到着したが、立っているだけで汗がにじんできそうな蒸し暑さだった。お店の場所はすでに多くのレヴュアーの方から報告があるとおり大変にわかりにくいが、阪急西院駅から徒歩なら駅から地上に出て見渡すと、家電販売店の「ジョーシン」が見えるのでそちらの方向に歩き、後はジョーシンの西側にある「春日神社」の看板に沿ってまずは春日神社を目指すとよい。お店は神社の境内から直結する細い路地にある。
京都にありがちな普通の民家を改造したお店に入るとカウンターが8席ほど。意外にも(失礼)お店は大変オシャレな内装である。奥の壁にかかっているサッポロビールの昭和時代を彷彿とさせるポスターを見るところによると、レトロな空間がテーマなのか。
お店は主人と奥さんの2人で切り盛りされているようだが、接客や料理の説明はすべてご主人から。奥さんは黙々と厨房で料理の準備だ。
当日の料理は、デザートを入れて10品とのことだ。
懐石ということもあって石川の地酒を注文し、ちびりとやったところで料理か始まった。ちなみに、この日はカウンター8席は満席である。
まずは鮎の和え物から。これがまた強烈にパンチの利いた一品だった。和え物ってもっとマイルドなものを想像していたが、ピリリと辛く味付けされた鮎の切り身が料理を大変主張のつよい先付へと変化させている。本当にこれは、酒のあとてしてならば最高の料理だ。
このあと、造り盛りやイチジクの天ぷら、マツタケ、ジュンサイの酢の物など次々と料理が出てきたが、どれもこれも一品一品が大変な力作だった。また、客ごとに目の前に網を設置して焼はもを食べさせるなど、料理にかける手間は大変なものだろうとおもう。これが大規模な料亭ならともかく、このような小さな店で、しかもこの価格(コース5,250円)では苦労が多いと思う。なるべく安く食材を仕入れたり、様々な工夫を行っていることは容易に窺い知れ、この店の主人の努力に頭が下がる思いがした。
せめて酒代で儲けていただかねばと、同伴者とかなり酒を飲んだが、それでも最終的に1人当たり7,000円強の会計であった。
全体をとおして考えるに、まず個人的な思いとしてはどの料理にしても力が入っているが、コース10品は多すぎると思う。どれもこれも強烈に個性のある「濃い」味付けの料理であるから、我々は10品を平らげるのは大変だった。周りのカウンターを見てみると、大柄な隣の男性客はパクパクと次々に口に放り込んでいたが、奥の女性客はところどころ料理を残されていたように思う。ここはひとつ、あと1~2品料理を減らして、その分他の料理により注力されてはいかがか。当然品数を減らした分、コスト的にも他の料理に振り分けができるであろうから。
次に価格設定。この盛りだくさんな懐石料理で5,250円は確かに驚異的で、このCPに対しては絶賛する声は多い。この価格設定にしても、おそらくご主人はいろいろと悩まれたことと思う。名だたる料理屋がひしめくこの京都において、後発で参入する日本料理屋がそれなりの支持を得るには、このくらいのインパクトが必要とお考えになったのではないか。たしかに今の料理内容ならば5250円以上に価値はゆうにあるし、場所によっては1万円以上の値段をつけても私は何ら不思議に思わない。しかし、たとえばこれを7000円、8000円と上げていくと京都の多くの日本料理店と価格帯がかぶってしまい、存在が埋没しかねない。ここは他店にまねのできない、ろくだいのオリジナリティーの一環として、今後もできるだけこの価格は維持していただきたいと願う。
最後にサービス。夫婦お二人で店をされていることもあって、サービスが満点でないのは致し方ないところ。ただ、予約の電話一つとってもご主人の対応は大変親切で、キャンセル待ちを入れ、来店がかなわなかったときにも丁寧な詫びの電話を下さった。料理提供中は、大変な集中力をもって料理に向かい合うので、あまり客の話相手はしてくれないが、客を丁寧に扱おうとする心意気はビシビシと伝わってくる。
満席となっても1日の売り上げは5万~6万かなと考えると、店の維持も大変だろうが、この店はぜひとも潰れずに続いてほしい、そう思えるお店だった。
食事当日、あまりの満腹感と料理の味のパンチの強さに満足し、しばらく再訪はいいかなと思っていたのだが、どうしたことか、実はいま次の予約の電話を入れてみたくなっている。ハマってしまったか(笑)次は、どんな料理と出会わせてくれるのか、本当に楽しみだ。