この口コミは、d_ajmvさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数:4.3
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料理・味 4.6
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|サービス 4.2
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|雰囲気 4.6
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|CP 3.4
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|酒・ドリンク 3.8
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[ 料理・味4.6
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| サービス4.2
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| 雰囲気4.6
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| CP3.4
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| 酒・ドリンク3.8 ]
如月の凍てつく夜は、京都祇園の料亭で・・・。
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食前酒
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先附
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椀
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かにしゃぶ
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珍味三種
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かにご飯
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デザート
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床の間
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2014/11/24 更新
京都祇園の料亭の中でも老舗中の老舗であるこちらのお店、言わずと知れた料理人、丸山嘉桜氏の2号店である。
何を隠そう、私はもともと京都市内の出身なのだが、どうもこちらのお店のある建仁寺周辺とはいままであまりご縁がなかったのだ。
ふと思い立って1月の中旬に予約を入れたのだが、予約日の1週間前にはお店から電話がかかってきて、当日の人数や簡単な料理内容、食事の趣旨などを確認された。また、当日の昼過ぎにも電話があり、予定に変更はないかという再確認。
このあたりの仕事の丁寧さはさすがである。まあ、価格帯からしても、ぷらっと立ち寄って食べて帰るタイプのお店ではないので、接待等で使用する際には、この万が一にも手違いが無いようにする手堅いサービスは料亭として必須であろうと思う。
当日、京都駅からタクシーに乗り、お店へと向かう。お店の鄙びた外観はなかなかのもので、「丸山」と書かれた提灯がかかっている。
門をくぐると、待合の長い腰掛があり、すぐさま若い男性の従業員が出てきて名前を確認された。少し待つように言われたと、中へどうぞとのこと。待合の空間を一歩抜けると、お店の玄関の真正面に。そして、仲居さんが、深々と頭を下げて「いらっしゃいませ~。」
京都祇園の食事の始まりである。
部屋は、入ってすぐの1階の個室に案内された。
食前酒としてまずはあたたかい甘酒が振る舞われたあと、本日のメニューが紹介された。
そのまま列挙しておく。
食前酒
先付 皮はぎみぞれ焼き 聖護院大根卸し 吉野喰出汁 肝 くわい 銀杏 寒筍 朝月 一味 酢だら
節分盛り 稲荷寿司 おのみ 梅型生姜 三ツ葉 金子黄身寿司 芥子菜辛子和へ 火取鰯 福豆含煮 一寸豆 黒豆
椀 清汁 鮑肝真丈 へぎ鮑 菜種 結び紅白 白舞茸 火取このこ 梅柚
向付 平目 ぶり いか
焼物 かに甲羅焼 甲羅酒 つめ酒・スープ 赤飯焼きおにぎり
炊合せ 湯桶 かにしゃぶ 白豆腐 束ね水菜 湯葉ポン酢加減 酢立
珍味 胡麻和へ(三ツ葉 芹 白木耳) 生うみ あん肝 ふきのとう くもこポン酢卸し加減 葱 梅人参
後汁 合わせ味噌 なめこ 三ツ葉 粉山椒
飯 かにご飯 生姜 酢だら
香の物 梅昆布 梅干 壬生菜 赤かぶ 白菜 いわし
水物 白小豆亀山 紅白白玉 チョリモヤ 文旦 苺 ココナッツシャーベット・ペパーミント
・・・・・。う~ん、なかなか面白い献立の書き方である。料理は、基本的に担当となった仲居さん1名が初めから終わりまで相手をしてくれた。また、途中で女将が酌をしに部屋を訪れてくれた。
最初に書き忘れたが、今回の食事はコースで1名30,187円のものをお願いした。ただ、いつも使っているカード会社を通じて予約を入れた関係で、通常同値段で客に出しているメニューの一部が変更になり、この日は「かにしゃぶ」が挿入されているとのこと。
通常はかにしゃぶではなく違う料理が供されるとのことであったが、それはどんな料理なのかは聞いたが忘れてしまった。
さて、料理の中身だが、先付は聖護院大根卸しで作られた器の中で熱々のクワイ他が煮えている。思ったよりインパクトのある強い味付けだ。
節分盛りは、如月のメインイベント、節分に託けた料理で、縁起を担いだ黒く四角い入れ物に箸が架けられた器で供される。
やはり料亭だけあって、毎月季節感のある料理を一品は盛り込んでいるのだ。
椀は鮑しんじょう。ぎりぎりまで見極められた京都伝統の薄味の汁の中に鮑しんじょうがポンと沈む。なかなかの味である。
造りはあえて?平凡な組み合わせだが、箸休めの意味も兼ねているか・・・・?平目は良いにしても、いかの代わりに、もしくはもう1品、脂ののった肴が食べたかった。
焼物は間人の蟹。甲羅でのむのは、酒かスープで客にチョイスさせてくれる。焼物は板前さんが部屋に来て調理をするところを見せながら焼いてくれる。
そうこうしていると外でぽつぽつと雨が降り出した。明け方には雪になるのかなと思っていると、仲居さんがあわてて庭に出て、立てられた紙製の提灯(灯篭?)を片付けていた。
なおここでサルカニ合戦に託けて、赤飯の焼きおにぎりを出すのがこの店の伝統であるが、この辺りは他の方もすでにレビューに書いておられるので省略したい。
で、特別メニューのかにしゃぶ。実は、この料理、本日で一番こころ残りな料理であった。まず、せっかくの間人蟹を半身使っておきながら蟹のうまみにインパクトがない。これは素材の問題なのか?いや、豆腐を一口放り込んでみる・・・。う~ん。はやりこれはダシの問題だろう・・・。あっさりした昆布のしゃぶしゃぶダシ。しかしここは祇園の料亭だ。隠し味がほしかった・・・・。付けるポン酢だけではいささか心残りだ・・・・。
後の珍味はどれも酒をそそる逸品。特にかにご飯は今回のメニューの中でも1、2のおいしさだった。なんとも生姜の使い加減が素晴らしい。
当然、食べきれなかった窯の残りの蟹飯はお持ち帰りに。(ただし別途折代が必要)。翌日の朝に食べてみたが、冷えてもおいしさは格別だった。料亭の飯とはかくもうまいものなのか・・・・。そして香の物、後汁とあって、最後はデザート。デザートも盛りだくさんだが、一番は和食の後に出てきたココナッツシャーベットかな・・・。
食事の終盤、主の丸山氏が挨拶に来てくれた。他の客が帰った後とおうこともあってか、ゆっくりと話に応じてくれ、隣接県である奈良県奈良市の日本料理店「和やまむら」の話になった。よし、次はやまむらに行ってみるかな・・・・などと、次に訪れるべきお店に思いを馳せつつ、夜の祇園を後にしたのだった。
さて、拙文で申し訳なかったが、料理のごく一部はカメラにも納めてきたのであわせてご覧いただきたい。また、ご希望により、同店は最近の他の祇園の料理屋さんと同じく、舞妓・芸妓の手配もしてくれるそうで、そういった向きも楽しみたい諸兄諸姉は予約時に相談してみるとよいだろう。
京都祇園らしさを感じながらの日本料理・・・・・、CP的にも東京新橋のお店等と比べると芸者を呼ばなければ比較的安くつく。
また季節が変われば再訪したい。