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この口コミは、京都ランチ専門さんさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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1回
夜の点数：4.8
昼の点数：4.8
2014/02 訪問
夜の点数：4.8
昼の点数：4.8
閉店してるお店を書かせてもらう。
2020/03/02 更新
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閉店してるお店を書かせてもらう。しかも高槻。
ここは美味かった。
誰が！
なんと言おうと！
本当に美味かった。
本当に本当に美味しかった。
寝てる時に夢にも何度かでてきた。
シンガポールから帰国する度にこの店に向かったし、日本に帰ろうと思った大きな理由の一つだった。
僕たちの結婚式場は決まってたけど、シェフから店をタタム事を伺いショックでひっくり返った。式場をキャンセル。シェフにこの店で披露宴する事を伝えた。
「35人なんて入りません。26人でいっぱいで、そもそも20席しか無い店です」
「やってもらいます！絶対やってもらう！何がなんでも、絶対に貴方にはやってもらいます」
もし、やって貰えないなら、披露宴に招待する筈の客を次々に連れてきて、一般営業にまぎれて小さな食事会を毎日するつもりでもいた。シェフの「出来ない理由」は、あの時の僕の覚悟の大きさからすると、とてもとても小さなものだった。
このベルブランシェはそもそも
・前彩
・スープ
・メイン魚
・メイン肉
・デサート
・コーヒー
の6品で2000円。
デザートに至ってはワゴンに乗ってる６品を全部チョイスできる。
ディナーは２５００円にＵＰするけど、そこにクレープシュゼットがＩＮしてくる。
披露宴は祝儀を辞退した。
披露宴を開いた理由は祝ってほしい事を口実に「この店の料理は絶対多くの人間が記憶に残さなければいけない」なんて裏設定があった。だから会計は僕が払った。嫁も一緒の考えだった。１人５０００円の値段設定で飲み放題付きを交渉した。どうせ心付は多く置いていくつもりだったので値段は正直どうでもよかったけど、シェフと僕の打ち合わせ感、あるいは共同作業感を盛り上げる為には、このどうでもいい金銭の話は親密にさせてくれる。
披露宴当日は僕が給仕をした。嫁は司会進行を担当。2席確保。
今まで食べたコースやら一品やらを全て書き残していたのが役に立った。
前菜はこれ！
スープはコレ！
メインはコレとコレ！
全て指定した。
料理は皆から絶賛を受けた。あたりまえだ！
当たり前だけどやはり心から本当に嬉しかった！中には僕らの披露宴なのに料理に夢中になっている女性もいた。「料理を皿に残したら本気でぶっ殺す」って半分マジで言ったけど、料理が出るなり一皿４分でなくなっていった。シェフも嬉しそうだった。アシスタントの彼も嬉しそうにしていた。
今、この店のシェフは神戸ベイシェラトンのメインダイニングの料理長をされている。一度だけ伺ったが、その時の料理も素晴らしかった。まさか「鮎」をあんな料理にするなんて、笑いが止まらなかった。それでも正直、笑いながらも引っかかっていた。
シェフの料理をいつも一人で楽しんでしまった僕の罪は一生消えないと思う。もっと多くの人に紹介すれば良かった。もっと声をあげれば良かった。「フランス料理なんて」って軽く言ってしまう友達を引きづり廻して連れてくるべきだった。美味しい料理を出す店は客が盛り立てなきゃ生きていけない「小さな命」である事を痛感した。今でも涙が出る。
僕は仕事で行けなかったけど、この店の最後の日の最後の客は僕の嫁と義母だった。
僕の身内が最後の客であった事が、僕の中でのこの店に対する小さな救いだった。
この店は絶対に絶対に忘れない。
絶対に忘れない！
素晴らしいお店だった。今でもこのお店を愛している事を、ここに書き留めておきたかった。
このお店を愛しています。大好きです。
今でも忘れられない！
円実シェフ殿！
またの再会
またの再開
僕は待っています。
貴方の料理は、素晴らしい。
松本 哲生
2020年 3月 1日 現在
まだ この店より美味い店には出会っていません。
円実シェフ、今どこにいるんですか？
嫁も会いたがっています。