2回
2025/11 訪問
自分史上最高峰の一杯。ラーメン通よりも、食通(純粋に美味しい料理を愛する人)に食べてもらいたい。
☑︎ ここのお店が合わなかったらアンフォローして
☑︎ 鶏と水のみで仕上げた、純度100%の清湯スープ
☑︎ 昼はラーメン、夜は焼鳥の名店という二つの顔
☑︎ 自社飼育の「KAORU鶏」への並々ならぬこだわり
昼はラーメン専門店「麺や 飛鳥くら田」、夜は予約困難な焼鳥店「飛鳥くら田」として長谷川稔グループが営業する話題の名店。
12時から14時からの短時間営業。
13時半で並ばず入れました。店内に入るなり、ラーメン屋とは思えない高級感に包まれる。
この雰囲気と鶏の香り…もう美味しい…
「自社で育てる鶏、自社で打つ麺」を掲げ、化学調味料や豚・牛を一切使用しない、素材本来の旨味の本質を追求した究極の一杯を提供。
今回は看板メニューの醤油ラーメン(1,500円)をオーダー。鶏そぼろご飯は残念ながら売り切れ。
宮崎県西都市の清澄な環境で育てられた「KAORU鶏」と水のみで炊き上げられたスープは、雑味のない澄み切った黄金色。一口啜れば、鶏の濃密な旨味と香りがダイレクトに広がる納得の完成度。
合わせるカエシは、群馬県みどり市の醤油をベースに厳選した8種類をブレンドし、仕上げに加える生醤油の華やかな香りとキレが、鶏の甘みを最大限に引き立てる。
自家製麺は、国産小麦3種をバランスよくブレンドした細ストレート麺。しなやかでありながら、噛むほどに小麦の豊かな風味が鼻に抜け、スープとの一体感は唯一無二の仕上がり。喉越しがとても上品。
トッピングのチャーシューもしっとりとした肉質で、噛むたびに鶏の旨味が凝縮されているのを感じ、ほのかに鼻に抜ける炭の香りがくどくなく、むしろ良いアクセント。
一切の妥協を排し、本質的な旨さを追求したこの一杯は、2026年のラーメンシーンにおいても間違いなくトップクラスの体験となるはず。
2026/01/22 更新
焼鳥の名店が昼だけ暖簾を掲げる「麺や飛鳥くら田」へ2度目の訪問。前回いただいた醤油の完成度に惹かれ、今回はその対極にある塩を確かめるべく足を運んだ。
12時の開店10分前に6名程度の列。
暖簾をくぐると、目に飛び込んできたのは「闘魂」の文字が入った赤いタオル。スタッフさんによる猪木ものまねという、予想外かつお茶目な出迎え。
だが、このコミカルで温かいホスピタリティとは裏腹に、提供される一杯は極めてシリアスかつ論理的。
丼から立ち上る香りは、ラーメンというよりは上質な鶏料理。このギャップこそが、この店の真価かもしれん。
その繊細さを逃さぬよう、今回は漫然と食べるのではなく、スープ、鶏肉、麺という順序を意識して向き合うことにした。
まずはスープ。豚や牛、化学調味料を一切使わず、自社で120日かけて育てたというKAORU鶏と水のみで引かれている。最初にこのピュアな出汁を舌に乗せることで、鶏油の厚みと、その奥にある乾物系のミネラル感をクリアに感じ取ることができる。
塩ダレには7種類の魚介が使われているそうで、鶏のふくよかな旨味の下から、魚介の鋭角な輪郭が静かに浮かび上がってくる。
次に、あえて麺ではなく鶏チャーシューへ。スープの熱が入りすぎる前に、鶏本来の食感と風味を確かめる。しっとりとした肉質から溢れる旨味は、単なるトッピングではなく、独立したメイン。さすがは鳥料理店。
満を持して、自家製麺を啜る。国産小麦キタノカオリ等をブレンドした麺は、スープを適度に持ち上げつつ、小麦特有の甘みを口内に広げる。
ここで初めて、スープの塩気、鶏の旨味、小麦の甘みが三位一体となり、丼の中で計算されたバランスが完成。
この順序で食べ進めることで、塩ラーメンというシンプルな料理が、起承転結のあるエピソードになる。
素材の輪郭をここまで露わにする塩も素晴らしい。一方、個人的な嗜好で言えば、やはり私は醤油を推したい。
塩で感じた強靭な鶏の出汁に、火入れされた醤油の香ばしさと発酵の複雑味が重なった時の奥行き。
塩を知ることで、逆に醤油が持つ料理としての完成度の高さを再認識する結果となった気がする。
サイドの炭焼きそぼろご飯も見逃せない本気度。
土鍋炊きの香りと炭の香ばしさが重なり、スープと交互に口に運ぶことで、鶏の異なる味わいを産む。
入り口では笑顔で楽しみ、カウンターでは静かに味を探求する。
素材のポテンシャルをダイレクトに感じるなら塩、重層的な香りと余韻に浸るなら醤油。
そして、そのどちらも、店主の温かい「闘魂」に支えられている。次回はまた、あの芳醇な醤油にしてみよう。