2回
2018/08 訪問
写真御断りの雰囲気抜群で本格派の肥後前寿司
毎月熊本訪問の際、行きたかったお店。
他のレビュワーさんの投稿もそうでしたし、ぜーったいに美味いに違いないと勝手に確信を持ってました笑笑しかし、予約が中々取れず、ようやく予約がとれて今回の訪問です。
まず上通りの無印の横、同じ並びにはニノニ系列のあかぐみとかあります。ファサードは熊本には中々ない雰囲気。一枚板のカウンター、内装は東京の星付きの名店に負けません。心なしかお香を焚き染めてあるように感じます。
さて、今回は地元の人で唯一いち葉を勧めてくれてた勤め人時代の上司とサシ飲み。今は上司も独立し、仕事関係もでき、グルメな人。その上司も初参戦したかったらしく誘ったら二つ返事でした。
さて、スタートです。
カウンターには写真御断りのプレートが。なるほど。
しかし、中々何食べたか覚えきれず、断片的なレポートになってしまい、すみません。なにせ、2人で一升を超える酒量になってしまい、写真なしのレポートはつらい。。。
でも私がいったお寿司屋さんの中でも屈指の雰囲気のお店。熊本いい店なんかがあれば、3キューピッドかと。トイレはお香が焚いてありました。お香焚いてるお店は銀座のあべ以来かな。
まずはタラの白子に松茸の出汁をはった、お吸い物。志野焼の焼き物に朴葉で蓋をして出てきます。演出がすごいな。う、美味い…。白子の火加減がレア感もあり、きちんと中まで熱々ですが、火を通しすぎず絶妙です。
そこから、
白身、香箱ガニのカニ飯、…などなど一手間ふた手間をかけてある、おつまみからの握りですが、まー量も多い。お腹パンパン。最後のマグロの鉄火巻きも手巻きで、一口サイズだし、一個一個は小ぶりな江戸前握りですが、種類が豊富で、これでもかとでてきます。締めの玉子も秀逸。
ご馳走さまでした。日本酒は9種1升を超える呑みとビール3本で2人で42000円!や、安い!!!あれだけ飲まないと2万越えないとは…。
しかし器がここはすごいです。寿司は備前の器、日本酒は志野、織部、赤楽.黒楽のペア、瀬戸、信楽…飲む度に変わります。お伺いすると今は伊豆で陶芸家として名を馳せる細川護熙元総理の息子さんの作とのこと。細川家は幽斎、利休七哲の三斎の流れをくむ、風流、数寄のお家柄、納得です。
また接客も控えめですが、素晴らしいです。最初はご主人も無口な方なのかなと思いましたが、奥様との呼吸の合わせ方も秀逸。彼女の名言、夫婦2人のお店にハズレなし!はここいち葉でも健在でした。いつか連れてきたいな。
雰囲気、おもてなし、接客、そして唸らせる仕事のあるつまみに握り…このレベルは東京なら間違いなく予約がとれない名店になると思います。写真御断りなのが残念ですが、オーケーになるとそれはそれで困りますね。熊本に名店誕生です。地元にこんなステキなお店があるなんて。。。
毎月帰る楽しみができました。
また参ります。ご馳走さまでした。
2019/08/22 更新
熊本 いち葉
磨き上げられた価値
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写真不可はともかくほぼ紹介制となって、数年かけて再度予約させていただくまでにようやくなった、いち葉。多分、熊本で江戸前を食べさせるはしりだったように思う。その頃から2が月待ち(熊本にそんなお店はなかった)で、すごいねと話していたのも束の間、ほぼいけなくなって…だから今回なんとかご紹介を経てようやく伺うことになれてとても嬉しい。本当にご縁を繋いでくれた長谷川シェフ、ありがとうございます。
舎利は固め、熊本の無農薬米、ヒノヒカリ。今では珍しくなくなった赤酢系(赤酒?)だけど、旨みが広がる。鮨での仕上がりも柔らかな本手返し。先日のなかむらよろしくうつくしくふっくらと沈む。
伊勢海老や、ふぐ、サバのバッテラ(昆布は佃煮風、これが美味い!)、ヤイトガツオ…ノドグロ、摘みの腕が半端ない。これでもかと胃袋を掴む味わい。握りで出された白魚も春の苦みを味わえる(山菜でなく白魚!粋じゃないか!)。
季節感を大切にしつつ、大胆に素材を活かし切る。まるで棟方志功のような寿司といえばいいか。
先日のなかむらが衝撃的すぎたからいろあせるんじゃないかと頭をよぎったりしたけど、いち葉にいったら更にいち葉の凄さを再認識させられた。
写真不可だけど、それに勝る価値があります。
最高。いけたなら万象繰り合わせしてでもいくべし。
オススメ。