この口コミは、麦茶小僧インターナショナル-我々意外はまやかしだ-さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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昼の点数:5.0
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 5.0
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味5.0
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| サービス5.0
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「煮干し系あっさり醤油の到達点──水道橋『勝本』で味わう珠玉の一杯」
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2025/09/04 更新
水道橋駅から歩いてすぐの場所に佇む人気店「勝本」。都心にありながら、ふらりと立ち寄れる親しみやすさと、専門店ならではの緊張感が同居する独特の空気感を持つラーメン店だ。
今回訪れたのは平日の16時半。ランチタイムとディナータイムの谷間ということもあり、店内には先客がわずか1名。昼や夜は行列必至と噂される名店に、拍子抜けするほどスムーズに入れた。どうやら、平日の夕方こそが“狙い目の時間”らしい。
席につき、まず出された水に思わず笑みがこぼれる。一般的なガラスコップではなく、アルミ製の金属カップに氷水が注がれているのだ。手に取ればひんやりと心地よい重み、口に含めばキンと冷えた爽快感が喉を通り抜ける。猛暑のなかを汗だくで歩いてきた身には、これだけで「来てよかった」と思わせるもてなしのひと工夫だ。こうした細部への配慮が、人気店の所以なのだろう。
オーダーから提供までは5分足らず。目の前に置かれた一杯は、見た目からして端正で無駄がない。澄んだ琥珀色のスープの上に、チャーシュー、メンマ、海苔が美しく配され、どこかクラシカルな雰囲気を漂わせている。
まずはスープをひと口。煮干し系と聞いて想像する、あの独特のクセや苦みは一切感じられない。雑味を丁寧に取り除いた澄んだ味わいは、口当たりは軽やかでありながら、しっかりとした旨みの層を感じさせる。煮干しが持つ本来の香り高さと、醤油ダレのキレ、そしてまろやかな出汁のコクが三位一体となり、あっさりとした中にも深い余韻が広がる。思わずレンゲが止まらず、スープだけで完食してしまいそうになるほどだ。
続いて麺。中太よりやや細めのちぢれ麺は、しなやかさと程よい歯切れを併せ持つ。細すぎると頼りなく、中太すぎるとスープの軽やかさを損なう──その絶妙な中間点に設計されたかのような麺は、スープをしっかりとまとい、噛むたびに香ばしい小麦の香りが立ち上る。最後まで飽きさせない計算されたバランス感には、職人の矜持を感じる。
トッピングのチャーシューも見逃せない。脂身と赤身のバランスが秀逸で、噛むほどに肉の旨みと脂の甘みが溶け合い、ラーメン全体を引き立てる。決して主張しすぎることなく、それでいて確かな存在感を放つ。固すぎず柔らかすぎず、絶妙な火入れによって生まれる歯ごたえは、箸を進める喜びそのものだ。
ラーメン一杯に込められた要素は、シンプルでありながら実に緻密。そのどれもが突出しすぎず、かといって埋没もせず、絶妙な調和の上に成り立っている。これはまさに「煮干し系あっさり醤油の最高峰」と呼ぶにふさわしい一杯だと断言できる。
食べ終えたあと、爽やかな余韻だけが口に残り、胃に重さは一切感じない。再び食べたい衝動がすぐに湧き上がり、「次はいつ来ようか」と考えてしまう。水道橋に足を運ぶ機会があるなら、ラーメン好きはもちろん、“ラーメンは重い”と思っている人にこそ、ぜひ味わってほしい。ここには、ラーメンの新しい魅力が凝縮されている。
──もう最高の一言に尽きる。次回はあえて混雑する時間に訪れ、行列に並んででもこの一杯を再び堪能したいと思う。