2回
2019/05 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
2度目3度目の訪問で確信した我が家の「ロランジュ」愛♡素材にこだわり調理に手間をかけるとこんなに美味しいお料理ができると学べる素敵なお店♪
2019/09/28 更新
2019/04 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
これからの北海道フレンチを牽引していくであろう若き天才シェフの緻密で斬新かつ素材を引き立てる一皿一皿に感動の「L’ORANGE」
フランス料理は日本料理やイタリア料理と同列になるほど好きですが、ある程度のお値段と時間が必要なため、守りに入るというか同じ店をローテーションで回るパターンが続き、あまり新店に訪問するチャンスがなく、こちら「L’ORANGE」さんに伺ったのは偶然が重なったためでしたが、近年まれに感じた確実にリピートしたい新しいフレンチレストランとなりました。
たまたま、「L’ORANGE」さんに伺う前の週に、ちょうど先日放送されたぴったんこカンカンの取材の日だった「モリエール」と、数日後には「コートドール」で食事をしたのですが、引けを取らないどころか優れていると感じられる部分も多々見受けられる素晴らしいお料理の数々に、そこまでの期待感を持って伺っていなかったのでとても驚きました。
カウンターだけのシックな店内はテーマカラーであるオレンジ色と羊の壁飾りが印象的で、敷居は高くないが大人に相応しい上質な空間で、おまかせの1コースのみながら恐ろしいほど手間をかけた美しく美味しいお料理をいただくことができます。
その内容は、一皿目は手でつまめるタイプの前菜で、クッキーほどの食感の生地で滑らかでクリーミーな程よいお味の鮭をサンドしたものと、スフレピッツァの軽い生地に4時間のコンフィで仕上げた麗という種類のフルーツトマトが乗せられたもので、いずれも一口でいただくのが申し訳なくなるような絶品で、ペアリングの泡と完璧なマッチング。
2皿目は季節の新たまねぎのスープで、滑らかで自然な甘みが強く人生最高の玉ねぎと言っても過言ではないのは、シェフ曰く玉ねぎが切られたことに気付かないほと優しくかつ手早く切り、切った先から味が変わるのでそれを防ぐために切ったものをどんどん鍋に入れていくというこだわりからできているもので、その情報を生かしてすき焼きに玉ねぎを使うとあら不思議、味が一気にグレードアップしたほどでした。
3皿目は富良野産アスパラをコロネにしていただくのですが、2本の小さなコロネがゴマの入ったグラスに立ててあり、上にはグリーンとホワイトのアスパラの一番美味しい穂先の部分が乗り、コロネの中にはアスパラのムースが詰められていて、相性抜群のロワールの白ワイン「DOMAINE DE TERRES BLANCHES」と共にいただくと完璧です。
4皿目は様似産のツブ貝の炙りの下に美瑛産のメークインで作ったビシソワーズをムースにしたものと合わせていて、さっと炙ったコリコリのツブの食感とライムの香り、松の実のアクセントかたまらない秀逸なもので、白ワイン「François d'Allaines Rully Les Saint Jacques 2015」とパーフェクトマッチ。
5皿目は厚岸産毛がにをアメリケーヌソースの泡でいただくものなのですが、筆舌に尽くしがたい濃厚な毛がにの旨味を感じる逸品で、卵白の空気で毛がにの旨味を包んでラビオリ状態を作っていて、アメリケーヌのオレンジの泡に浮かぶメレンゲの美しいお皿から一口いただくと、同行した者が「蟹より蟹だ」と表現したほどで、3日前に厚岸で炊き立ての毛蟹を食しこれ以上の蟹はないと確信したのが、素材そのまま部門と調理部門と分けなくては1位に出来ないと感じたほどです。
そしてワインは「CABROL」でこれも最高にマッチしました。
6皿目は岩内の桜鱒に野菜入りのジュレを乗せ、アオサを使ったジュレのソースに散った桜が浮かぶような芸術的な一皿で、美しくも濃厚な桜鱒のレア感がたまらない春らしいものでした。
7皿目は肉料理で赤平で養殖されたまさかの鳩の炭火焼なのですが、2日前から燻製にしたものを炭火で焼いてあるので、ジビエの苦手な私も美味しくいただけた香ばしくて味の濃いお肉で、黒胡椒の香りが抜群のソースも美味しく、付け合わせの炭焼きのタラの芽の苦みがアクセントになり、添えられた石狩浜のアサリは厚岸の大アサリより味が濃く、甘いそら豆も赤ワイン「MATHIOT」とも全てがしっかり役割を果たしているものでした。
デザート1は宮崎の日向夏と宇和島のブラッドオレンジに、愛媛のみかんをソルベというよりそのまま凍らせてかき氷にしてトッピングしたような一品でさわやかさが最高です。
デザート2はイチゴとメレンゲで作った可愛いもので、シャンパンとアカシアのはちみつのジュレと共にいただくと幸せそのもの。
最後は5番茶まで出せるという高級茶葉のジャスミンティのもちろん1番茶と、チョコレート味のマカロンでしたが、お茶や小菓子まで手を抜かない完璧なものでした。
正直、ひらまつ系のシェフのお料理とはこれまで相性が悪く期待していなかったのですが、驚くほどクオリティの高いお料理に感動し、同行者は分野は違えど自分ももっと上を目指したいとさえ思ったようで、食事の力を改めて感じることが出来ました。
僭越ながら一つだけ苦言を呈するとすれば、ペアリングのワインにもう少しリーズナブルな価格のものがあると、伺いやすくなると思います。
東京だとこれでも高くはないのでしょうが、北海道ではモリエールで4グラス4200円、5グラス5100円、6グラス6400円という設定でかつ、途中から増やしたり減らしたりもできるフレキシブルさが、丸ごとの鮑がいただけるコースを食べても、それなりのお値段ですむという気軽さにつながります。
そして、それ以外は完璧なお店でした。
ごちそうさまでした、素晴らしい時間を過ごせました。
苦言とか言いつつも割と近いうちにまた伺いたいと思っちゃってます(^^;
2019/09/28 更新
初めての訪問から1か月を待たずに再訪した「ロランジュ」には大切な記念日に数ある行きつけのレストランから選ばせていただきました。
前回とは全く違うメニューでかつ、美味しいお料理のラインナップに感動が止まりませんでした。
毎回、一皿づつをレビューしてもただ長くなってしまうので、今回はいただいた内容だけ。
・鮭のサンドウィッチ
・トマトのスフレピッツア
・赤ピーマンのフラン ガスパチョ 青ゆず
・様似の桜鱒のスフレ 雲丹のコルトンシャルマーニュソース
・フォアグラと玉蜀黍 ワッフルとムース
・道産食材のブイヤベース ソイ ムール貝 浅利 ヤリイカ
・ワインラムの炭火焼 夏野菜
・栗山町のケンタロウとルバーブ
・ビスキュイショコラ
・アルフォンスマンゴーのフルーツポンチ
どのお料理も素晴らしく、メニュー名から想像できるレベルではないのはもちろんのこと、素材以上にその味を感じさせてくれる大原シェフの神業が細部に行き渡るもので、どれが一番美味しかったなどと比較できるものではなく、本当に素晴らしいものでした。
そして約1週間後に再訪してしまったのが、たまたま美容室でみたのが地元のグルメ雑誌の企画で、格安のお値段でお一人様でお腹いっぱいになるという通常外のメニューで(6月18日まで)、人生最高となったオニオングラタンスープとチキンの赤ワイン煮込みをいただきましたが、これがまた美味しい美味しい。
こだわりのシェフが作るとごくありふれたお料理もスペシャルになると教えていただいた気がしました。
そして、こんなお店に出会えたことに感謝する時間となりました。
ごちそうさまでした、夏の食材でまた伺いたいと思います。