rakuenquestさんが投稿した鮨 一幸(北海道/西4丁目)の口コミ詳細

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移転鮨 一幸西4丁目、狸小路、資生館小学校前/寿司

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.8
1回目

2018/06 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

工藤順也の世界

なんだか仰々しいタイトルにしてしまいましたが、そうせざるを得ない気持ち。

良くも悪くも(悪いことはほとんどなかったと思いますけど)大将の哲学や心映えが濃密に感じられる時間と空間でした。


大将はサッカー日本代表の香川似で、颯爽と登場。

以前の口コミとは違って、意外と口数は少なめ。

経験少ない若輩者としては、色々蘊蓄聞いてみたかったんですけどね。


脇を固めるのはお父上らしき方とソムリエの若い男性。

お父上らしき方は、下拵え担当の助手的役割。

ソムリエさんは結構前に出てくる感じですね。

英語が堪能で外国人客に対する接客も兼ねておられるようでした。


つまみは以下のとおりです。

あまてがれい
蒸しあわび
きんきのしゃぶしゃぶ
水貝
あん肝

あまてがれいはそのままと身で肝を巻いたもの、縁側の三種。

塩で締めてあるのか、そのままでも程良い塩加減で美味。


蒸しあわびは巨大なやつを薄く削ぎ切りに。

薄切りにした方が舌の上でたなびくような感じになり、より旨味や香りが感じやすいんでしょうか?

個人的にあわびは厚めにカットした方がむっちりぷりんとした食感が楽しめて好きですけど。

なんにせよ、香りや旨味はほどほどでした。


きんきは軽くしゃぶしゃぶして温めることによって、味わいも高まりぷりっとした食感が出て美味しいですね。

味付けはポン酢でさっぱりと。


水貝はうにとじゅんさい、もずくにあわびのダシをかけたもの。

これは初夏らしく見た目も味も涼やかで美味しかったです。


あん肝はほかほかと湯気が出ているものを、目の前でカットして提供。

ふんわり柔らかくムースのような食感で、濃厚な風味と旨味です。

とても美味しいのですが、温めることによってどうしても際立つ肝や脂の風味を考えると、わさびぐらいあっても良いかも。


続いて握りです。

シャリはネタの旨味を引き立てるために赤酢を使わず、米酢のみで仕上げているとのこと。

個人的には赤酢のシャリが好きなんですけど、このシャリも塩も酢も塩梅良く固めで粒感があって美味しかったです。


ネタはその時々によってある程度変わるんでしょうけど、総じて超一流から一流と言えるような良いものを集めてらっしゃる様子。

一発目の春子でいきなりやられました。

格子状に包丁が入った身は柔らかく、酢で締めてないのですが、びっくりする程の旨味。

間違いなく今までいただいた中で一番美味しい春子でした。


さくっとした歯切れのすみいかも甘くて美味しいですし、脂の乗ったいわしも新鮮で臭味など全くなく最高。

赤身の漬けも夏のまぐろとは思えない旨味と酸味でした。


一方大とろはこの流れの中で必要だったのかなと。

この米酢のシャリでは脂がいなせていませんし、筋も気になりました。


江差のむらさきうには色味も甘味も濃厚で、言われなければばふんうにかと思った程。

福岡の某鮨屋みたいにキンキンに冷やして提供するのは、うにの甘味のみをクリアに伝えたいからでしょうが?

賛否両論あると思いますけど、私はこの供し方は嫌いじゃないです。


冷やしたうにの後で若干見え透いた展開ですが、続いてはアツアツののどぐろとシャリを小皿に乗せて。

美味しいことは美味しいのですが、このスタイル、この米酢のシャリを合わせるのがベストかは疑問でした。


この後は端折りますが、全て美味しかったです。

あじも穴子も絶品でしたし、玉子焼きも前日いただいたやつよりさらにきめ細やかな口溶けでした。


日本酒は品揃え豊富で、しかもソムリエさんと好みが合うようで、かなり楽しめました。


総じて、意識の高さと強いこだわりが感じられるとても美味しいお寿司で、正直唸らされました。

ただ、どうしても大将がお若いせいか、もちろん勉強熱心で謙虚な方なんでしょうが、それでもわずかな過信が感じられるというか。

端的に言うと、「どや顔」がちらちらと透けて見えるような、そんなコースでした。


とはいえ、料理は間違いなくとても美味しいんですよね。

色々と思うところはありますが、またお邪魔したいお店です。

どうもご馳走さまでした。

2018/06/25 更新

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