7回
2025/05 訪問
外来から在来へ、対州蕎麦の力。
5月の後半にならんとする月曜日12:06、妻と訪店。
予約電話を入れたときには既にカウンター席は空いていなかったので、ご用意頂いた1階階段脇の四人テーブルに座り、以下を注文しました。※価格は税込み。
妻:●合鴨せいろ(2,220円)。
初回訪店時に私の頼んだ合鴨せいろをちょっと摘んで以来、妻にとっては初となる合鴨せいろでした。
なにせ初食時にその美味さに衝撃を受け以後私が蕎麦兄通いを始めるきっかけとなった蕎麦ですから、その美味さは折り紙付き。
●味噌胡桃蕎麦汁(380円)。
蕎麦をちょこっと浸して楽しむために、こちらも注文。私は甘いつけ汁がNGなので食していません。
私:●豚にら蕎麦(1,850円)。
蕎麦の繊細な香りにニラはどうなのかと妻が疑問を呈する一方、私はSNS上に新メニューとして登場した瞬間から次回はコレと決めていました。たしかに少々ゲテモノ喰いかと思いつつも好奇心が懸念を上回る心情だったわけです。
結果は;
見るだけで味が想像出来る濃いつけ汁は、それだけで味わうと、見た目どおり味も濃く相当塩っぱいです。
ここからが不思議なのですが、にもかかわらず蕎麦をちょいとつけて食べると蕎麦を殺すどころか私の知らなかった新しい蕎麦を楽しめます。
箸で持ち上げた蕎麦をもう片手で持ち上げている蕎麦猪口につけようと顔の前を横切らせる瞬間に、ぶわっと鼻腔を満たす蕎麦の香り。口に入れれば入れたで、蕎麦の強い風味が口中に広がります。
ゲテモノたぁ善く言ったもんだ。素人の知った風な先入観から解き放たれ単純に目の前の蕎麦を楽しみ始めていると、蕎麦の味はどうですか?とご主人。
感想を伝えると、その蕎麦は対馬のもの(=対州蕎麦)で、大陸から日本に最初期に伝わった原種の力強さを持つ品種なのだと。他の品種との交配を避け大事に守りただかられてきた貴重な在来種のパワー、だからこそこの料理も成立するのかぁ、などとこれまた素人の無用な胸落ち。
大陸からの外来が日本の在来となり、日本全国に伝播
していきつつも、今もその原初の力を維持し続ける対州蕎麦。凄いなぁ。
変化球を味わおうと思ったら新たな蕎麦の楽しみ方を知った日。
ご馳走様でした。
もちろんまた伺います。が、丼ものやカレー蕎麦なんてのも楽しみたいと思いつつ新作を前になかなかそこまで進めない蕎麦兄通い。私のためにちっとばかり新作開発を控えて頂くなんてのも宜しいんじゃございませんかね(笑。
合鴨せいろ(2,220円)。中途半端な写真で申し訳ない。レンズ交換なんかより一刻も早く食べたかったのです ^^;。
豚にら蕎麦(1,850円)。
豚にら蕎麦(1,850円)。
豚にら蕎麦(1,850円)。
豚にら蕎麦(1,850円)用に原了郭の黒七味と自家製ラー油。黒七味はもちろん合鴨せいろとも見事な相性です。
蕎麦湯。
味噌胡桃蕎麦汁。
店内風景。我々のテーブルから上を見上げました。
今だけライス大盛り無料!
2025/05/27 更新
2025/04 訪問
遠方より来たる友を名蕎麦屋へと誘う。
沖縄から来ていた友人、妻、そして私の三人訪店だったため、初めての二階テーブル席へ。
でも結論的には、マスターや奥様、他のお客さんたちの顔が見える一階のテーブル席にすれば良かった ^^;。二階席の居心地が悪いという意味ではなく、偏に私が人恋しい系の人間であること(笑、そしてオンライン注文より口頭での注文の方が楽な人間であるためです。
※スタッフが常駐していない二階ではオンライン注文となりますが、たまたま上がってきているスタッフがいればもちろん口頭注文も出来ます。
この日頼んだものは以下のとおり。※三人分、価格は税込み。
■飲みもの
●本金(1,100円/杯×2)。
●盛升(850円/杯×3)。
●瓶ビール(キリン一番搾り820円/中盤)。
●蕎麦兄蕎麦湯割り(680円/杯)。
■食べもの
●味噌田楽の味噌で大豆を和えたもの(突き出し)。
だと思います、多分(笑。
●蕎麦がき(1,150円)。
●梅干の天ぷら(350円/個×3)。
●にしん棒煮(880円)。
●鴨ロース(1,180円)。
●秘伝大豆(480円)。
●せいろ蕎麦(980円/枚×3)。
この日は遠方から来た友人を楽しませることが一番の目的だったため未食料理は注文しませんでしたが、友人が大喜びだったのは言うまでもありません。
三日間続く酒に溺れる日々の皮切りに相応しい、なんとも楽しい時間を過ごすことが出来ました。
ご馳走様でした、また伺います!
2回席風景#1。
蕎麦屋昼飲みの始まり。
味噌田楽の味噌で大豆を和えたもの(突き出し)。だと思います、多分(笑。
蕎麦がき(1,150円)。
蕎麦がき(1,150円)。
梅干の天ぷら(350円/個×3)。
にしん棒煮(880円)。
鴨ロース(1,180円)。
蕎麦兄蕎麦湯割り(680円/杯)と秘伝大豆(480円)。
秘伝大豆(480円)。
せいろ蕎麦(980円/枚)。
蕎麦粉は2階で挽かれています。
2階席風景#2。こちらは大きめの個室的スペースです。
アートなスケボーが飾られています。
アートなスケボーが飾られています。
店舗外観。
2025/04/22 更新
2025/03 訪問
×熟成蕎麦 ⚪︎成熟蕎麦、梅干の天ぷら初食、など。
3月中旬の火曜日13:55着店。
髪の毛一本すら挟めぬ怒涛の連続訪店となった今回は、妻と蕎麦屋昼酒を楽しむことが目的。
ガラリと戸を開けると、店内はお母さんと子ども集団で溢れかえっています。何組かが丁度会計して退店するタイミングだったこともありますが、それにしても平日のこの時間なのに大人気です。電話がカウンター席を予約しておいて良かった (^^)。
最初に蕎麦について二点。
●成熟蕎麦。
私はこれまで「熟成蕎麦」と紹介してきましたが、「成熟蕎麦」だそうです。
人の手による意図的な熟成ではなく、倉庫の中などで蕎麦の実が自ら成熟していく。そして早いものなら一月くらいから、全体的にニ, 三月にもっとも美味しく成熟する。それが「成熟蕎麦」の概念とのこと。
●滋賀県竜王産の常陸秋蕎麦。
蕎麦の品種はこの日から滋賀県竜王産の常陸秋蕎麦の使用も開始。
ルーツを茨城県に持つ常陸秋蕎麦を昼夜の寒暖差が大きな竜王町で育てることで一層風味が増すとのこと。しかもこの蕎麦は夏季に向かって風味を増していくという変態 ^^; 種だそうで、様子見を兼ねての使用開始とのことでした。
この日頂いたものは以下のとおり。※価格は税込み。
■飲みもの
妻:
●瓶ビール(キリン一番搾り、820円/中瓶)。
●屋久島大自然林(ソーダ割りで、680円/グラス)。
私:
●本金(1,100円/合)。
ちょっと高いけれど好きな酒なので一杯目として。
●盛升(850円/合)×2。
今さら説明不要でしょう (^^)。
■食べもの
●蕎麦がき(1,130円)。
もちろん美味しいです (^^)。妻初食で、この日一番の大絶賛。
そばがきの麺つゆは温かい蕎麦用のものに醤油などを足し味を整えたものだそうで、蕎麦つゆがべら棒に美味いこのお店の蕎麦がきが美味しくない数がありません。
●そば屋のポテトサラダ(680円)。
もちろん美味しいです (^^)。
●梅干の天ぷら(320円/個)×2。
大葉で挟んだ紀州南高梅の天ぷらです。我々二人とも初食。あぁ、これも美味しいですねぇ。
試行錯誤の結果たどり着いたという梅干は、たしかに天ぷらネタとしての最適解かも。
梅干ならではの塩気と酸味に加え、甘みがあります。「ほのかな」を超える甘みでありながら、甘ったるくない。それがサクッと綺麗に揚げられています。
毎回頼みたくなること必至です。
●せいろ蕎麦(980円)×2。
蕎麦を一本ずつ交互に食べ比べるのならともかく、何日も空けて蕎麦の味の違いを語れるほど通ではない私に言えるのは、使用蕎麦粉が変われどやはり蕎麦兄さんの蕎麦は美味いなあ、ということ。
そもそも蕎麦の風味は蕎麦粉だけで決まるわけでもなく、だから美味い蕎麦を喰わせてくれる店の蕎麦は美味い、それでいいじゃないか (^^)。
もちろん異なる蕎麦を同時に食べ比べる機会があればその楽しさも格別。
同じ蕎麦粉を異なる方法で打ったものの盛り合わせ(玄蕎麦&丸抜きなど)や蕎麦粉比率を変えたもの(二八蕎麦&十割蕎麦など)を注文出来るお店も少なくありませんが、異なる蕎麦粉から打った蕎麦の食べ比べなんても楽しそうじゃありませんか? (^^)。
1時間半の蕎麦屋飲みで8,710円/二人。
ご主人と奥様とのおしゃべりも含め、今回も本当に片道一時間以上かけても訪店して本当に良かった。
楽しかったです、ご馳走様でした。また伺います (^^)。
にしても、蕎麦屋飲みなら蕎麦は喰わないとか蕎麦後が良いとか言っておきながら、言ってることとやってることが全然違いますね(笑。
徳利と猪口と突き出しの秘伝大豆。
蕎麦がき(1,130円)。
そば屋のポテトサラダ(680円)。
梅干の天ぷら(320円)/個 × 2。
梅干の天ぷら(320円)/個 × 2。
せいろ蕎麦(980円)。
せいろ蕎麦(980円)。
厨房風景。
店舗外観。
2025/04/09 更新
2025/02 訪問
呑んで喰らってぱらいそさ行くだ。
初訪店となる飲み友を誘い昼酒を楽しみに電車での訪店は、結果として、間に他の飲食店を挟まぬ連続訪店となりました。
大磯からの遠征なので念のために電話予約ーーもちろんカウンター席をお願いーーを入れた上で、2月最後の金曜日14:18訪店。
結論からお伝えすると、本当に楽しく素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。私と違って舌の肥えた友人も、これほど美味い**は食べたことがないと何度か唸るのでした。
頂いたものは以下のとおり。食べものは友人とシェアして頂きました。
※価格は税込み。
■飲みもの(私)。
●レモンサワー(680円)。
喉がカラカラだったので珍しく(笑。
●盛升(850円)×3杯。
日本酒一杯目としてお願いした本金(1,100円)が品切れだったため、この日は最後まで盛升で。メニューには超辛口とありましたが、どの盛升だったかは未確認。
我が家からだと少々距離があるため黄金井酒造さんへは年に二度程度しか伺いませんが、盛升は美味しいですね。
■食べもの。
⚫︎秘伝大豆(突き出し)。
メニューにも載っている一品ですが、突き出しとして提供頂きました。
甘さ控えめで美味。
⚫︎にしん棒煮(850円)。
五日間煮込むという甘み控えめの一品、美味しいです。山椒をかけて楽しみました。
⚫︎そばがき(1,130円)。
こだわりの蕎麦粉で作られるそばがきがやや色のついた出汁に浸り、他の器に入った蕎麦つゆと薬味、塩が供されます。
訪店三回目となる私は、ここに来て蕎麦兄の味の方向性を垣間見た様に思うのでした。それは、「素材の持つポテンシャルを最大限に引き出しつつ、さらに一歩踏み込むのではなくそこに留まる」ということ。だからこんなに上品で、味に深みがあり、濃い味/塩味/甘さを嫌う私の舌が喜ぶのではないのか。ま、素人の分析なんて丸めて捨ててなんぼですが(笑。
⚫︎鴨ロースの柚子胡椒添え(1,150円)。
こりゃ変わった風味の鴨肉スライス。敢えて脂をおとし蕎麦つゆに漬け込んでこの味を出している様です。蕎麦前に合います。
⚫︎そば屋のポテトサラダ(680円)。
!!!これはもうポテサラではなく、このお店でしか食べられない超絶に美味い何か別のもの。
蕎麦屋のカエシと鴨肉入りと説明にありますが、その説明も美味しさの説明になっていない、別の何か、です。
友人と私は言葉を失い、顔を見合わせ、また一口食べ、スゴい、美味い、なんだこれは、などとカタコト人語を漏らすことしか出来ませんでした。
⚫︎自家製さつま揚げ(750円)。
トビウオのすり身のさつま揚げ、つまりアゴ揚げあるいはあごのすり身揚げ。力強くも繊細な味は、素材の力なのか調理故なのか。多分その両方だとは思うのですが。
⚫︎せいろ蕎麦(980円)。
蕎麦前の酒と料理を楽しみ蕎麦で締める。なんか如何にもな感じで嫌ですが、蕎麦兄さんで蕎麦を頂かなぬ勇気を私は持ち合わせておりません(笑。ということで、熟成蕎麦、蕎麦つゆ、そして蕎麦湯という三つの素晴らしき料理の合わせ技を最後に堪能。
ご主人と女将さんとの会話もたっぷり楽しんだ2時間で、13,250円/二人。ご馳走様でした。本当に楽しかった。また近い内にお邪魔します!
<最後の無駄話:蕎麦後>
蕎麦前って粋だとか言われますが、蕎麦の茹で上がりを待つ間に軽く呑むのならまだしも、私の様に酒を呑むことを主眼に蕎麦屋の暖簾をくぐるのなら、実はまだ腹に何も入ってない最初に蕎麦を楽しんだ方が良くないすか?
そもそも江戸時代と違って今や蕎麦も立派な料理になった訳で、なら先ずはそれを頂いて、その後腹と相談しつつ酒や料理を楽しむ方が理に適ってる様な気がします。つまり「蕎麦後」。
で、最後に蕎麦を喰いたくなったらまた頼めば良いだけ。でも最初に食べた蕎麦の方が絶対に美味いと思いますが(笑。
※妻にこの話をすると、呑み主体で蕎麦屋に行くのなら、私はそもそも蕎麦は要らない。蕎麦を食べに行くのなら酒は要らない、と言っていました。考え方も人それぞれです(笑。
レモンサワー(680円)と秘伝大豆(突き出し)。
にしん棒煮(850円)。
そばがき(1,130円)。
そばがき(1,130円)。
体験のお裾分け(笑。
鴨ロースの柚子胡椒添え(1,150円)。
鴨ロースの柚子胡椒添え(1,150円)。
そば屋のポテトサラダ(680円)。
そば屋のポテトサラダ(680円)。
自家製さつま揚げ(750円)。
自家製さつま揚げ(750円)。
せいろ蕎麦(980円)。
せいろ蕎麦(980円)。
2025/03/14 更新
2025/02 訪問
名蕎麦店の期間限定温蕎麦「鳥ネギ蕎麦」。
2月, 3月の蕎麦(=熟成蕎麦)こそが最も美味いということを自分の舌で確認することとなった前回の初訪店から3週間後の2月末火曜、専用駐車場に車を停め11:41に着店。ひと足先に入店していた妻の姿をカウンター席に探すも、大きなテーブルの方にその姿がありました。カウンター席好きの私ですが、想像どおり平日であっても昼飯時は混んでいますね。
着席早々に、考えるでもなく前回訪店時に惹かれた以下を注文。※価格は税込み。
妻:●鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
私:●鳥ネギ蕎麦大盛り(1,600円+320円)。
つゆの中に鳥&大量の焼きネギ、蕎麦の上に糸唐辛子の赤を頂に抱く白髪ネギの山。見目麗しき丼ですね。
この日の蕎麦は何らかの理由により少し短めでしたが、一方で本当に驚かされたのが以下2点(+おまけ1点)。
・焼きネギが美味い!その甘み、絶品。
・つゆがもの凄い。出汁の効いたつゆは甘みを極限まで抑えたシャープなものでーーだからこそ焼きネギの甘味が際立ちますーー、ここまで美味しいつゆにはなかなかお目にかかれるものではありません。前回の鴨せいろといい今回といい、こちらのお店の蕎麦つゆはK点どころかL点超えです。
・おまけ。これの鴨バージョンがあったら家族や親戚を不幸にしてでも食べに行きたい(笑。
普段はどうしても蕎麦自体の風味がややボケてしまうので冷たい蕎麦ばかりを頂く私ですが、一方で総体的な蕎麦料理としての魅力が温かい蕎麦の身上と言えるかもしれません。改めて、暖かい蕎麦も侮れませんね。
気になるのが、今回頂いた「鳥ネギ蕎麦」が賛否両論メニューなるものの第三弾というところ。
第一弾、第二弾はどんな蕎麦だったんでしょうか。そしておそらくは来春、蕎麦が最も美味しい時期に登場するであろう第四弾は果たして如何なる挑戦メニューとなるのか。
楽しみは尽きません (^^)。
●そば茶プリン(430円→無料)。
前回訪店時に頂いた無料サービス券で、妻が食後に頂きました。
蕎麦の実がプリンの上に乗っており、これは蕎麦屋でデザートを欲する方への訴求力が高そうです。
私は食べていないので妻のコメントを簡潔に。
・美味しいけれど、蕎麦をたっぷり楽しんだ後なのでちょっと蕎麦の実の美味しさが少し減ってしまうかも。
・個人的にはもう少し硬いプリンだと嬉しい。(妻はプルプルではなくちょっと硬めのプリンが好きです)
今回も堪能、ご馳走様でした。もちろんまた伺います!
※そして実際に、間髪を容れずに三回目の訪店となるのでした。(続く)
店内風景。この日座ったテーブルからカウンター席/入り口方向を望む。左に少し写っているのが二階への階段。
鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
そば茶プリン(430円)。
そば茶プリン(430円)。
箸袋。
机上の風景。
鳥ネギ蕎麦(1,600円)。
2025/03/12 更新
2025/02 訪問
私的最高評点蕎麦屋。
<もしかすると人生史上初とも思える美味しい蕎麦。
秋の新蕎麦よりもさらに美味しいというこの時期(2, 3月)の熟成蕎麦を、鼻と舌で堪能させて頂きました!>
以上、衝撃があまりにも大きかったので結論からお伝えしました。
2月最初の火曜日13:30着店。
散歩中は陽もサンサンと輝きポカポカだったので、犬可のテラス席目指して犬連れで伺ったのですが、着店の頃には陽も翳り風も強まって一気に気温も下がってきたため、せっかくストーブも出して用意して頂いたテラス席を諦め、犬も車内に戻して改めて13:45に入店しました。お手数をおかけし誠に申し訳ない。
清潔感のあるお店のカウンター席一番奥に案内頂きました。入り口からの距離がある分冷えた身体に暖かいです。蕎麦茶が美味しい (^^)。
一時は寒いのでカレー南蛮を頼もうと決めたものの、ここなら冷たい蕎麦を楽しめるということで、以下を注文。※価格は税込み。
⚫︎妻:かき天せいろ(冷、1,900円)。
天ぷらは、牡蠣、ナス、椎茸、さつまいも、かぼちゃなど。
普通盛りの蕎麦は小さなせいろ二つに入れられ重ねて提供されました。
妻曰く軽く揚げられた天ぷらが絶品、塩で食べると本当に美味しいとのこと。
特にさつまいものフワフワ感、そして床に落としてしまったらご厚意で新たに揚げ直して頂いた揚げ直後の椎茸に感動した様です。牡蠣は言わずもがな。
⚫︎私:合鴨せいろ大盛り(2,200円+320円)。
大盛り蕎麦を頼んだ私には小さなせいろが三つ重ねて配膳されました。
机上の七味唐辛子とは別に、鴨に合うとされる黒七味や柚子皮スライスと共に供されが乗せられました。
・蕎麦。
本当に驚き、そして感動。蕎麦粉は(少なくともこの日のものは)中標津から取り寄せられているとのこと。
もちろん私にも好きな蕎麦屋がいくつかありますが、こんなにも美味い蕎麦は一体いつ喰っただろう?いや、食べたことあるだろうか?
蕎麦のコシ、歯応えはもちろんのこと、その風味が凄いです。顔の周りと口中が蕎麦の旨みで満たされます。
蕎麦自体の量は少なく、普段は上品な蕎麦よりもそれなりに美味い蕎麦をワシワシとたくさん食べたい我が家のスタイルとは異なるのですが、ここまで美味しいとなると文句ありません(笑。
ちなみに大盛り320円は追加せいろ一枚の値段と同額。贅沢を言えば一枚ずつ追加せいろを注文したいところですが、通常のざる半分程度のせいろなので、いくらなんでも遠慮しちゃいますね。
・鴨汁
言葉を失うほど美味しいツユ。キリッとしつつも鴨の脂由来の甘味が加わったしっかりとした味で、これまたまさに感動ものでした。
・蕎麦湯
とろっと濃厚な蕎麦湯は、当然ながら蕎麦の煮汁ではなく蕎麦湯用に仕込んだもの。
これを残った鴨汁に同量程度加えとろみの増したソレ(笑)は、そこに残っている鴨の味や黒七味と相まって幸せな気持ちにさせてくれます。
こちらのお店を実際に仕切っているのはオーナー氏のご子息の様で、その彼と食後に少しだけ雑談したのですが、「私には蕎麦が精一杯で魚料理は無理です」という言葉、そして、この時期のもっとも美味しい蕎麦の味を新蕎麦の季節までどう維持していくのかが蕎麦屋の腕の見せ所なんですという言葉に、プロの矜持を感じました。
メニューを見れば蕎麦前と楽しめるであろう一品料理も揃っており、しかも通し営業。飲むとなると我が家からだと電車に乗って1時間以上かかるのですが、これは再度伺わずにおられません。
ご馳走様でした、本当に楽しかったです。
店舗入り口。
かき天せいろ(冷、1,900円)。
合鴨せいろ大盛り(2,200円+320円)。
合鴨せいろ大盛り(2,200円+320円)。
合鴨せいろ大盛り(2,200円+320円)。
店内風景。
店内風景。
店舗外観。右がテラス席。
テラス席風景。
店舗入り口。
賛否両論というタイトルで期間限定メニューを提供されているらしいです。訪店時にはこれでした。
季節メニュー、お土産。
おすすめ日本酒メニュー。
飲みものメニュー。
2025/02/07 更新
6月中旬月曜日、テラス席を予約の上訪店しました。
12:21に犬連れで着店すると、テラス席では我々のために既に大きな扇風機が回されていました。料理のみならずこうした配慮もまた、このお店の身上です。
六人ゆったり座れるテラス席なので、犬二匹を床の上に寝かせても余裕です。
この日の注文は以下のとおり。※価格は税込み。
妻:●せいろ蕎麦大盛り(1,300円+320円)。
小さめの角せいろ二枚の普通サイズにせいろがもう一枚加わった大盛りを頼むのは、その一枚を私が食すから。
蕎麦はこの日も対馬の対州蕎麦。美味くないはずなく、その力強い原初の風味を楽しみました。
●トウモロコシの天ぷら(600円)。
トウモロコシの表面を包丁で縦に削いだものを三枚揚げたもので、その内の一枚が私のもの。
衣はあくまでも薄く、トウモロコシの甘さを堪能出来ます。この時期のものは日本の蕎麦やうどんに本当に良く合いますね。
私:●湘南トマト蕎麦(1,780円+320円)。
湘南産のトマトと蕎麦兄名物の蕎麦つゆを合わせたオリジナル攻め蕎麦、初食です。
蕎麦兄さんは伝統的な蕎麦同様、攻めた料理も美味しいところが良いですね。
この蕎麦ではカマンベールチーズや大葉、フライドオニオン?などがさらに味に奥深さを与えており、その酸味ともども美味しかったです!
そしてこの店ならではの蕎麦つゆをこれまたこの店ならではの蕎麦屋で割って、締め。いつもの様に本当に美味しかったです、ご馳走様でした。
オーセンティックとエキセントリックがハイレベルで同居する、と言うよりも、そんな瑣末なことに捉われずに味の昇華を目指すこのお店の姿勢に惚れるなって言う方が無理 (^^)。
お店を出る間際にマスターがテラス席にまで出てきてくれ、来る7/6の「バナナマンのせっかくグルメ」に登場するので、7月中はちょっとバタバタしてしまうかも、とのこと。
普段は見ていない番組なのですが、しっかり録画して見させて頂きます。